政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

全て表示する >

頂門の一針5245号  2010・12・1(日)

2019/12/01



□■■□──────────────────────────□■■□
 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5245号
□■■□──────────────────────────□■■□

        
      2019(令和元年)年 12月1日(日)



雀庵の「台湾、幼女“花蓮”を背に突撃」:“シーチン”修一 2.0

                ビロード革命から30年:宮崎正弘
        
    台湾の選挙情勢:Andy Chang 


       
      

                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記

      

                購読(無料)申し込み御希望の方は
              下記のホームページで手続きして下さい。
  
       http://www.max.hi-ho.ne.jp/azur/ryojiro/chomon.htm
    バックナムバーは http://www.melma.com/backnumber_108241/
    ブログアドレスは http://chomon-ryojiro.iza.ne.jp/blog/



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
雀庵の「台湾、幼女“花蓮”を背に突撃」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


        “シーチン”修一 2.0



【Anne G. of Red Gables/57(2019/11/29】60年安保騒動は小4の時で、こ
れに触発されて憲法を読んだ。本音と建前、表と裏でこの世は成り立って
いるのか、とショックを受け、欣求浄土、厭離穢土、厭世気分で小6の時
には真剣に自殺を考えた。ありゃあ、天下の悪法だな、有害図書。

憲法ショック以来、「人はなぜ生きるのか、如何に生きるべきか」を60年
間考えてきたが、この頃何となく分かってきた。

1)生物として:繁殖し、命のバトンを次代につなぐこと。これは本能だな。

2)人間として:天職を得て、知恵、技、創意工夫で半歩でも一歩でも前
進し、次代を育て、技、思考のタスキをつなぐこと。これは意識と努力が
必要だ。

この(2)は人類にとってプラス面とマイナス面がある。便利になる、生
産性向上になるのは良いが、牽引する人は賢くなるかもしれない半面、
「専門バカ」になりやすい。脳みその容量は限られているからオールマイ
ティの賢者(統率者、哲人など)にはまずなれないのではないか。

また、利便を享受する側は、雑巾一つ縫えない、炊事洗濯まるでダメと
いう「只のバカ」に退化しやすい。

専門バカが1割、只のバカが9割、2つの集団の差異はどんどん大きくな
るが、これが人類の発展と呼べるのかどうか・・・

キリスト教の一派「アーミッシュ」の生き方はとても興味深い。WIKIから。

<アーミッシュ(含むメノナイト)は移民当時の生活様式を守るため、電
気を使用せず、現代の一般的な通信機器(電話など)も家庭内にはない。
原則として現代の技術による機器を生活に導入することを拒み、近代以前
と同様の生活様式を基本に農耕や牧畜を行い、自給自足の生活を営んでいる。

自分たちの信仰生活に反すると判断した新しい技術・製品・考え方は拒否
するのである

アーミッシュの日常生活では近代以前の伝統的な技術しか使わない。その
ため、自動車は運転しない。商用電源は使用せず、わずかに、風車、水車
によって蓄電池に充電した電気を利用する程度である。

移動手段は馬車によっているものの、ウィンカーをつけることが法規上義
務付けられているため、充電した蓄電池を利用しているとされる。しか
し、メノナイトは自動車運転免許を持つことが許されており、家電製品も
使用している。

アーミッシュは現代文明を完全に否定しているわけではなく、自らのアイ
デンティティを喪失しないかどうか慎重に検討したうえで必要なものだけ
を導入しているのである>

近代、産業革命以前というと、日本では江戸時代だ。「電車、自動車、先
端医療だけは享受したい、それ以外はNO!」というのは、あまりにもご都
合主義だから、とても「清貧」とは言えない。夏彦翁曰く「ならぬ昔には
戻れない」、東海道を徒歩で行くなんてできやしない。

人類の叡智は発展しているように見えても、プラスマイナスゼロなのかも
しれない。生き方なんて何千年も前から哲学者が研究し尽くしており、
「欲少なく足るを知る、足るを知りて分に安んずる」(老子、釈迦)とい
う小生の座右の銘はすっかり身に着いた。

この言葉を教えてくれた宗教学者は自宅の金庫に3000万円を隠していたそ
うだが、領収書なしで貰った講演料などを申告せずに課税を逃れていたわ
けだ。理想と現実は違うことが多い。小生だってその学者の立場になった
らそうしていたかもしれない。

ま、面白おかしく、のんびり生きていくことに満足できない人は棺桶に入
るまで「如何に生きるか」を考え続けるのだろう。小生は「結局、分から
なかったが、考えることに意義があるんだから、ま、いいか」と思うの
じゃないか。

信長は「さすが光秀、如何ともし難し」、家康は「やはり腹八分目は正論
だったな、天ぷらが旨すぎた」と苦笑したろう、晋作は「ああ面白かっ
た、おうのを頼んだぜ」と言って大往生したろう。

子をなさなかった愛妾おうのは晋作の息子を養子とし、明治41年、66歳
で天寿を全う、天国では晋作に膝枕をさせ三味線で、

♪男なら 三千世界の鳥を殺し 主と朝寝がしてみたい 酔えば美人の膝枕
醒めりゃ天下を手で握り 咲かす長州桜花 高杉晋作は男の男よ 傑いじゃ
ないかな

と歌っていることだろう。おうのと年下の正妻の雅(まさ)は姉妹のごと
く仲が良かったようで、一緒に晋ちゃんの墓に眠っている。男はそうあり
たいね。

令和の晋ちゃんは北京に媚びてどうするのかね。呆けたか?

さてさて台湾清軍残兵討伐の石光真清らの戦い。周花蓮は出陣の石光の足
に縋りつく。幼くして既に女だ。恐るべし。石光の手記「城下の人」から。

<水堀頭に駐屯してから五日目の朝、遠くに激しい小銃の音を聞いた。間
もなく下士哨から伝令がきた。敵兵約百名が襲来、下士哨は村はずれに散
開して戦闘中である。敵の小銃は約三十挺と推定さる・・・とのことで
あった。

私は一分隊を率いて救援することにした。すると周花蓮がちょこちょこ歩
きながら私の後を追ってきて、足に縋りついて離れない。残留組の志田軍
曹が苦笑しながら抱き上げると泣き出した。これを見た井手口一等兵は、

「おう、よしよし、三全世界に頼る者は中尉殿一人ですわい。わしが連れ
てゆく・・・」

と言って、周花蓮を背嚢代わりに背負った。志田軍曹は井手口の背中に子
供をくくりつけながら父親のようなことを言った。

「井手口、銃先に気をつけろよ・・・竹藪を潜りぬける時はな、いいか、
顔をはじかれるからな・・・注意しろよ」

私たちは待ちかねたように銃声の激しい村落を目指して駆けつけた。

嘉義城守備の残兵らしく、装備も悪く、予備もないようっだったから、私
は右翼に回って一分隊を指揮して突撃した。周花蓮を背負った井手口も銃
を構えて突撃した。間もなく敵は三十ほどの死体を遺棄して逃走した。

母の背にあったころから、不幸にも戦塵にまみれたこの子は、この品育
段戦にも、泣き出しもしないで背負われていた>

♪腰の大刀にしがみつき 連れていきゃんせ何処までも 連れて行くのは
やすけれど 女は乗せない戦車隊

なんていう歌は戦前はよく歌われていたようだ。「戦車隊」のところは
「いくさ船」とか「砲兵隊」とか代えていた。間もなく前線に配備され
る、今夜が最後の酒宴になるかもしれない、同郷の馴染みの芸者とも永遠
の別れか・・・元気よく歌っても悲哀がうかがえる。

戦争文化とか戦時の花、悲喜劇、喜怒哀楽といったものが、「平時」が長
く続くと消えていく。いいことなのかどうか・・・苛められると反撃もせ
ずに自殺とか・・・なんかなあという感じはするな。

発狂亭“爽やかな秋晴れに誘われて、縄文遺構の森林公園を満喫、紅葉が
始まり、富士山がよく見えた、まるで天国”雀庵の病棟日記から。

【措置入院 精神病棟の日々(174)2017/1/22】産経、島田耕「(トラン
プに)何を言われても、最善の策は無視することかもしれません。クール
に無視を決め込んでもらいたいものです」。

苛められたらシカトすればいい、殴られたら黙って耐えろ・・・って、こ
いつ、産経の編集長だって! 自分に不都合なニュースは朝日、毎日、東
京のように無視するつもりだ。トランプショックで発狂したか!

リベラル≒アカモドキの右往左往は見ものだな。(つづく)2019/11/29



━━━━━━━━━━
ビロード革命から30年
━━━━━━━━━━
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)11月30日(土曜日)
      通巻6291号 <前日発行>
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ビロード革命から30年。チェコにじわり浸透していた中国
自由を謳ったチェコの「ビロード革命」は、「レノンの壁」の先駆者
だった
*********************************
ビートルズの一員だったジョン・レノンが狂信的なファンによって銃撃
され、NYの自宅前で死亡した事件はいまも記憶に生々しい。

当時まだソ連の占領下にあって自由のないチェコの市民らはカレル橋の下
にある壁に自由への希求を落書きした。当局が壁を白く塗ると、翌日には
又「圧政や抑圧に反対するメッセージ」や絵が描かれて「レノンの壁」と
呼ばれ、自由化の象徴となった。

レノンの壁は香港で再現され、市内の至る所に中国共産党批判、香港政
庁非難、香港警察への罵倒メッセージが書き込まれ、いってみれば香港の
風景になって溶け込んだ。

そのレノンの壁の走りでもあるチェコ共和国で、中国のファーウェイ、
ZTE排斥の動きが急浮上した。

チェコは「ビロード革命」のあと、経済の離陸をなによりも優先させ
た。経済的飛躍は瞠目するべきほどで、現在チェコの一人当たりのGDP
は22850ドル。従ってOECD入りも早かったが、1999年には
NATO加盟、2004年にはEUに加盟した。残る国家目標はユーロ入
りだが、これには国民の反対が根強く、別れたスロバニアが先にユーロ入
りしてもすこしも慌てない。

ビロード革命の立役者で詩人のバーツラフ・ハヴェル大統領の人気と知
名度から、日本でもチェコのイメージは良好、日本企業257社が進出
し、累計38億ドルの投資をおこなっている。

ハヴェル大統領は自由を尊重し、台湾を訪問して、中国の全体主義の脅
威を訴えたものだった。チェコの3つの大学には日本語の講座があり、若
者は漫画、アニメを好む。

そのチェコで華為技術(ファーウェイ)とZTE(中興通訊)の使用が
禁止される。

「サイバー安全保障上、問題がある」とし、11月17日にチェコ情報当
局は年次報告をまとめて曰く。

「情報の漏洩が著しく、怪しい国の製品には慎重であるべきだ。公務員、
軍人、政府職員などの中国通信機器の使用を禁止する」とした。

▲詩人大統領時代からチェコは自由を尊重し、台湾との関係は東欧一良好

チェコの通信大手「テレフォンカ」はファーウェイと過去十五年、企業提
携をなしてきた。しかし、その共同作業も行き過ぎると安全保障の枠を超
える。

「チェコは主権国家であり、サイバーの安全保障上の懸念があれば、使用
と差し止めるは当然の主権行使」とした。

チェコの情報当局の年次報告書では、嘗てのソ連と同様に中国にそそのか
された代理人たちがチェコの政・財・官界に浸透しており、学会、慈善団
体、メディアにいたるまで中国旅行に招待し、あご足つき。もっとも重視
する外交目標はチェコと台湾との暖かい関係の分断に置かれているとして
いる。

チェコは台湾と外交関係はないものの、バーツラフ・ハヴィル大統領時代
から「自由」が尊重され、台湾への梃子入れが強く、親密か関係という側
面がある。

しかしチェコ財界は中国の巨額投資に目が眩んでおり、条件が良ければ
チェコ企業の幾つかが標的となって中国資本に買収されていた。「チェコ
はEU諸国への玄関口」でもあり中国の外交戦略上、重要な拠点と位置づ
けられてきた。

チェコのゼマン大統領、バビチェ首相らチェコ政府はファーウェイ排斥に
傾いており、「サイバーの安全保障上の懸念が大きい」との理由があげた。

チェコ最大の通信企業テレフォンかとファーウゼイは15年に亘って共同
事業を展開してきただけに、驚きを隠せない。在プラハの中国大使館は直
ちに抗議したが、チェコ政府の意思は固いようだ。

チェコのバーツラフ・ハヴィル初代大統領は劇作家、詩人、何回も投獄さ
れながら不屈の闘志で自由への讃仰を謳った。チェコ自由化の原点とも言
える「77憲章」の起草者であり、中国のノーベル平和賞、劉暁波の
「08憲章」に甚大な影響を与えた。ハヴェルの名前を冠してプラハ国際
空港はいまハヴェル空港と呼ばれる。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 

 すぐに読んだ宮崎正弘氏の新作
  香港情勢をリアルタイムで解析、明快な論理と現場感覚と

  ♪
宮崎正弘『チャイナチ(CHINAZI) 崩れゆく独裁国家中国』(徳間書店)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
                        評 奥山篤信

アマゾンより配達あり、一気に読了した。僕の持論だが、書き手の賢さを
判断するのは、その著書を流れるように読む視線とスピードがそのまま一
致することが判断の基準だ。

えてしてカッコつけた学者や先生方の本は、論旨が明確でわかりやすくな
いので1行1行読者の読むスピードを途切れさせてしまうのだ。頭脳明晰な
著者は、難しい事柄をわかりやすく明快に書き綴るのだ。宮崎先生を尊敬
するのはメルマガにせよ著書にせよ、抵抗なく読破できるところだ。

前置きはkこれぐらいにして、11月27日、ルピオ上院議員が上程した法案
が下院・上院で共和党・民主党の一致にて(ここが国家の危機をもたらす
決議は国論が一致する日本と異なるアメリカの偉大さだ)可決し、大統領
の思惑はあったのだろうが、無事署名して香港人権法案が可決された、
まさにその日に宮崎先生の本を読めたことは感慨深い、しかも原稿と出版
日が通常時間的ラグがあるのに、先生の香港への危険を厭わない<決死
行>(頭でっかちの保守論壇と異なり、先生は走りながら現地ルポを通じ
て書く目の当たりにする迫力があるのだ)もあり、まさにこの本は今そこ
にある危機を臨場感を持って、数分の誤差もなく書かれている点が素晴ら
しいのだ!

ところで<チャイナチ CHAINAZI>とは宮崎さんが香港で目撃し、その写
真をテレビ番組で発表したら視聴者から驚きの声があがったそうだ。もち
ろんシナの帝国主義独裁国家をあの犯罪国家ナチスになぞられた言葉だ。
センスがあるとしか言いようがない!要は優れた評論家とはその直感とセ
ンスなのだ!

本書では香港の問題、さらには台湾の問題、さらにアジア諸国へのシナの
浸透とその茶番劇、さらにはファーウエイ問題から将来を支配する先端技
術のシナ対アメリカ・日本の死闘などまで書かれている。これほどコンパ
クトにリアルタイムで香港問題などを一冊で読める本はないだろう。

それもくだらない学者や似非保守主義者の寄せ集め記事のようなものでは
なく、緻密な資料精査と実体験を通じての<ど迫力>の流れるような素晴
らしい筆致だ。市井の物書きの僕も学ぶところが大である。

結論からいえば宮崎先生の先見の明、予測、それはシナの崩壊への道だ。
<盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、鴨長明>
これは歴史の真実だ。

余談だが、あのフランシス法王の馬鹿げた日本での言動、何一つ心に刺さ
るものはない偽善と欺瞞であり(上智大学で偽善を悪として述べたがご自
分がその権化だろうが?)、挙げ句の果ては帰路の機内にて<長崎はキリ
スト教徒の街だ> さらにシナに触れて<シナが大好きだ。シナに行きた
い>などと馬脚を現し、シナに対して宗教家としてダライ・ラマのような
(シナを後継者決定に関与させない)毅然たるシナ支配を排除する意気込
みなど全くない、

まさに信者集めのためにシナ共産党とタグを組み御用教会を認知して、本
物の地下教会を切り捨てる節操のなさ、まさに偽善以外何の存在価値もな
いバチカンも2000年を経てシナと無理心中するような予感がしてならない
のだ。
        
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@

【知道中国 1992回】             
――「支那を亡すものは鴉片の害毒である」――上塚(10)
上塚司『揚子江を中心として』(織田書店 大正14年)

             △

 「惡臭」を我慢していればこそ、やがて芝居は佳境に差し掛かり、舞台
の上には必ずや夢幻の世界が立ち現われ、至福の一刻がやってくる。加え
て芝居を軸に動く村人の生活に接することが出来たものを――実に惜しいこ
とをしたと思う。

やがて6月20日、「重なれる山々の彼方に萍郷炭坑の煤烟を望む。濛々と
して?空を焦がす煙筒の烟、無刺戟に眠りし如き我が胸を衝いて動揺せし
む」。萍郷から爪先上がりの山峡の道を「十五支里」ほど進むと、漢治萍
公司が経営する安源炭鉱に至る。「從業員五千人、一日の出炭量約二千屯
乃至三千屯なり。塊炭は其儘に輸出し、粉炭は骸炭の製造に用ふ」。

上塚が安源炭鉱を訪れた3年後の1922年、毛沢東は劉少奇、李立三、夫人
の楊開慧らと共に同地で大ストライキを指導している。中国共産党正統史
観に基づくなら、毛沢東が指導した正統労働運動の発祥地ということにな
るわけだが・・・。

6月23日、湘潭の街に上陸する。宿を求めて「凡そ十二三ケ所も尋ね」た
が、「悉く『没有房子』を以て拒絶せられ」たという。致し方なく知事に
依頼しようと知事公署に向かったところ、「途上白旗を掲ざせる小學生の
一隊に會ふ。旗面文字あり『日貨抵制』と。即ち日貨排斥のデモンスツ
レーションなり。宿を求めて斷はられし理由茲に於てか分明す」。

宿の提供を承知した後、知事からは「學生講演團の排日演説あり、民心稍
昂奮の状態にあれば、無智なる者如何なる無禮を爲すやも計り難し、翼
(「冀」の間違いか)くば暫く市の調査を中止せられ度し、若し強て外出
せらるゝとせば、人の目に立たぬ樣」に行動せよとの忠告があった。

 湘潭は毛沢東の生まれ故郷である。1893年生まれだから、上塚が湘潭を
歩いた大正8(1919)年には26歳になっていた。北京で共産主義の洗礼を
受け、五四運動に刺激され湖南で新民学会を組織し、愛国運動を展開して
いる。

毛沢東の生涯を詳細に綴った『毛沢東年譜 一八九三――一九四九 上
巻』(中共中央文献研究室編 中央文献出版社 1993年)の1919年6月の
項に、「6月 毛沢東は湖南学生聯合会幹部と夏季休暇を利用し青年・学
生を組織し、都市や農村、駅、埠頭に派遣し、愛国反日宣伝を行った」と
記される。ここで妄想を逞しくするなら、上塚が湘潭の街で出くわした排
日の動きは、毛沢東の指導によってなされたものかもしれない。

24日、上塚は湘潭城外の総商会を訪ねる会長に面会するが、「應對無愛
想を極む」。転じて日本人経営の日清汽船会社に向かうが、「事務員は支
那人のみにて質問に對する答辯は一として要領を得ず」。次いで訪れた中
国人経営の船会社では、「經理先生冷かなる事水の如し。已ぬる哉已ぬる
哉。今や日本人の立場悉く非なり」。

「今日湘潭に於ける市民の態度は、少なからず我が感觸を害せり。此の状
態を以てしては如何に努力するも遂に所期の収穫を得る事不可能なり」と
慨嘆する上塚は、湖南省の霊峰で知られる「南嶽衝山の絶嶺に衣を振ひ、
此の鬱屈せる氣を晴らさん哉」と、知事に衝山行きを掛け合うのだが、
「知事應ぜず頻りに其の危險を云々して思ひ止らく事を請ふ」。だが上塚
の執拗な申し出に遂には折れた。

衝山県行きの汽船に乗り込むが、「船には北兵萬載して足の踏み入るべ
き餘地もなし。無智可憐の兵は民衆に對して極めて暴慢なり。我等は房艙
(一等)の切符を所持し居れども既に北兵に占領せられて、如何に立退き
を迫るも應ぜず。止む無く事務長に五弗を追贈して、辛じて機關室の側に
一房艙を得たり」。

6月29日、湖南省の省都である長沙到着。「久振りにて、殷賑の街路に心
躍るを覺ゆ」と記すが、激しい排日運動に迎えられた。
さて毛沢東が指導していたのだろうか。


           
━━━━━━━
台湾の選挙情勢
━━━━━━━

Andy Chang

情報封鎖のおかげで蔡英文スキャンダルは殆どの新聞テレビが報道
しない。

AC通信 No.765 Andy Chang (2019/11/29)
AC論説 No.765 台湾の選挙情勢

香港の選挙で民主派が大勝利したことを受けて台湾の選挙も中国の覇
権と台湾統一に反対する民間意識が盛り上がった。この影響でメディ
アの報道は蔡英文の当選がほぼ確実としている。来年一月の選挙は総
統選挙のほかに国会議員の選挙も含まれている。台湾の政党は国民党
と民進黨の外に時代力量党と民衆党、宋楚瑜の親民党などである。

台湾のメディアによると得票率はだいたい蔡英文60%、韓国瑜30%で
宋楚瑜10%とされている。疑問に思うのは宋楚瑜が今回の選挙に名乗
りを上げたことである。民間人気が10%しかないのに宋楚瑜はなぜ出
馬したのか。

立法委員(国会議員)選挙では立法院113席のうち民進黨が60席、国
民党が40席、その他の小政党が残り13席を取ると予想されている。
中国の台湾統一に反対する民意が台湾人の危機意識を呼び覚まし、民
間では「芒果乾=亡国感」と呼んで、国民党に反対する言論が新聞テ
レビで報道されている。ところが民間では国民党に対する危機意識の
ほかに蔡英文の博士号詐称に絡んだ政府各部門と民進黨の強力な情報
封鎖が民間人の投票意識を大きく惑わせ、蔡英文と民進黨に対する反
感もかなり強い。情報封鎖のおかげで蔡英文スキャンダルは殆どの新
聞テレビが報道しない。

蔡英文が総統の権力悪用で情報封鎖をしたため新聞報道は殆どなく、
外国の新聞記者は民間情報をキャッチすることもない、従って外国に
はほとんど知られていない。実情を知る人は蔡英文の独裁的な情報隠
蔽に憤慨して投票に行かないという。台湾人が85%で在台中国人15%
の台湾で蔡英文にも韓国瑜にも投票しないなら「漁夫の利」で宋楚瑜
が当選する可能性もある。これが宋楚瑜の参選する理由と思われる。

民間では「蔡英文を批判すれば韓国瑜が当選して中国の台湾併呑が実
現する」と言われ(これが民進黨の宣伝だが)蔡英文スキャンダルは
書くこともなく議論することさえ禁じるほど封鎖されている。だが民
間人の殆どが蔡英文の博士号詐称と総統の権力悪用でウソを完全封鎖
した行為を唾棄し、投票に行かない人が多いと思われる。私の見聞す
る限り、海外諸国の台湾人は投票に行かない人が8割以上である。国
外では蔡英文を批判する人を批判することも多い。

国内では中国の台湾統一に反対だから涙を呑んで蔡英文に投票するが、
立法委員の選挙では民進黨に投票しないと言う人も多いので、国会議
員の選挙では民進黨が過半数の57議席を取れないかもしれない。但し
最近では時代力量党が内部分裂を起こして党員の半数が脱退して無党
派で立候補する。柯文哲が創立した民衆党から出馬する議員の当選予
想は未知数である。

ある大学の調査では
(1)蔡英文の学位詐称と隠蔽について知らない、知りたくないが1%、
(2)博士号がなくても総統選挙と関係ないが2%、
(3)博士号詐称は確かだが韓国瑜を当選させてはならないが2%、
(4)蔡英文の博士号詐称は確かで総統になる資格はないが95%
となったという。蔡英文に投票することも迷うのに民進黨議員に投票
するのは更に迷うはずだ。

立法院では28日に蔡英文の学位詐称問題について公開諮問を行った。
民進黨はこの公開諮問を選挙妨害とフェイクニュースと抗議し、民進
黨議員が全員不参加だった。つまり民進黨の議員は全員が蔡英文の弁
護のために参加することを避けたのである。それにも拘らす公開諮問
会には学位詐称を追及していたニュースキャスターや大学教授らが蔡
英文の博士号がないこと、三通の博士証書は偽造であること、4通の
博士論文は全部偽物であること、教育部や大学が学位詐称に関与した
こと、英国の政経学院に赴いて実地調査した結果などを公開したので
蔡英文が36年の長きにわたって隠蔽してきた事実の数々が明らかに
なった。蔡英文スキャンダルの選挙に対する影響は一般民衆がこの公
開尋問の結果にどう反応するかに関わっている。

最後になるが、蔡英文政府全体が関与した学位詐称と隠蔽活動は民間
の電子メールで情報を公開している。たとえ蔡英文が総統に当選して
も追及は続くと言われている。




━━━━━━━
重 要 情 報
━━━━━━━

◇◆◇写真映像情報網◇◆週刊AWACS 2019年12月1日◇◆◇◆◇

▼唸声一言/安倍首相を史上最もばかな男だと報道する北朝鮮!

北朝鮮の減らず口は今に始まったことではありませんが、ロケット砲とミサイルの区別がつかない男としてバカにした報道をしたのです。こんなセリフを中国やロシア、もしくは米国のリーダーに向けて発したらどうなるでしょうか?戦争が起きてしまうかもしれませんね。日本については憲法の縛りがあるため、何もできないとバカにしているのが北朝鮮です。中国は米国に非難されただけで報復だと喚いています。北朝鮮のリーダーに世界一のバカ男だと言ったらどうなるでしょうか?お隣含めて自己中心であり、他人を責めることはあっても自分が責められることは想定外なのです。

拉致問題があるからと言って、こんなふざけた国と国交を結ぶ必要があるのでしょうか?某国同様に面倒なことが増えるだけです。相手国に良かれと日本が援助しても、難癖をつけて国民に不信を植え付けることになるでしょう。我が国はそのことを歴史から学んでいないのでしょうか?先日、BSプライムで旧自民の御三方(石井一、亀井静香、武部勤)が自虐史観で韓国の反日も日本の所為だと言わんばかりでしたが、そんな姿勢で外交など絶対にできる筈がありません。

では、今週号をお楽しみください。

https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12550954844.html

2019/12/1 唸声

◎中曽根さんの死。この人は、長期に政権を担当し、国鉄民営化などの
数々の難題をこなした。帝国海軍の主計担当として強運を貫いた、戦後の
稀有の宰相であった。新樹会といふ政策勉強グループに私がゐた時、たま
たまこの方を講師に招いて講話をお願ひしたことがあった。質問する機会
があったので、「戦後に制定された憲法は、そもそも敗戦国であった日本
には主権がなかったのに、それを敢てGHQが基本法を改正させたのは、
ハーグ陸戦法規43条違反であり、従って無効ではないか」と質問した。
それに対する元首相の応へは、「それはその通りだが、既に長期間が経過
し、その憲法は国民に受け入れられてゐるので、今更改正することは無理
だ」といふものであり、私は内心不満であった。その問題が今に尾を引い
てゐる。その意味では、安倍首相も同じやうな感じではないだらうか。結
局、日本は、黒船のやうな外圧が無いと、重い腰を上げないのではない
か。江戸時代も長く続いたが、黒船の騒ぎがあって、漸く明治維新を成し
遂げた。戦後も昭和、平成と、黒船に匹敵する外圧は無かった。だから戦
後の憲法さんはいまだに涼しい顔をしてゐすわってゐる。しかしもういい
加減に「賞味期限」は過ぎた。合掌して大勲位のご冥福をお祈りするとと
もに、待ったなしの改憲に再度頭を上げようではないか。(北村維康)



◎君は私の授業に欠席が多かったから:前田正晶

大学2年の時だったと記憶するが、上智大学でも「英会話」という単位が
あった。その時はアメリカ人の神父になる修行中の若手の先生が授業を担
当された。私は不勉強で知識がなかったが、修行中であってもローマンカ
ラー(解りやすく言ってみれば、詰め襟の学生服を裏表を反対にしたよう
な襟のこと)を着用して神父様と同じ格好をしていた。昨日も触れたが、
この時間ではKing’s Englishの発音にすると「古い」と言って直されてし
まうのだった。

自慢話と思われても結構だが、私はこの頃では既に自分の思うことという
か言いたいことを、ごく普通に英語で表現できるようになっていた。だか
ら、授業中に最も活発に会話していたと自負していた。即ち、言うなれば
愚かにも良い成績が取れていると確信していた。ところが、1年が終わっ
て成績表を見れば「70点」しか貰えていなかった。しかも授業中にろくに
話していなかった者たちの中には「100点」という評価を得ていた者もい
たのだった。納得できなかったし、同級生にも「君が70点ではおかしい」
と言ってくれた者もいた。

そこで勇気を出して、その担任のアメリカ人の先生の研究室を訪問して
「何故私が70点で、○○君は100点なのか。理解できません」と図々しくも
抗議したのだった。先生はノートを開いて一瞥して一言「君は欠席が多
かったから。○○君は皆勤だった」と言われた。返す言葉もなく退散した。

それは既に述べたように、彼らの評価の基準は平生点、発言の頻度と内
容、テストの成績、レポートの提出の有無、出席点を何の主観も交えずに
算術平均して成績を出すのだから、欠席が多ければ70点になるのは当然
だったということ。

実は、私は色々な事情があって当時としては珍しいアルバイトをして学費
を稼ぎ出していたので、欠席が多くなりがちだった。ところが当時の上智
大学ではそのことには救済措置があった。それは「教務課にアルバイトを
している旨を届け出てアルバイト届の用紙を貰い、それに雇用主の証明印
を貰えば、1/3以上の欠席があっても受験資格停止にならない」という温
情があったのだ。今となっては記憶はないが、仮令届けがあっても最大何
日までしか欠席を認めないとの規定はあった。私はこの規定に救われて70
点を頂戴できて単位が取れたのだった。

ここでの教訓はヨーロッパやアメリカの大学(学校でも良いか)では、
学生に求められている全ての項目を満たすような勉強の仕方と授業を受け
る姿勢がないと、単位を取れないとか落第させられるような仕組みになっ
ているということである。即ち、膨大なレポートを提出するような宿題を
「そんなことは無理だ」なという自分勝手な理由で出さなければ、その分
は「0点」の評価になって全体の成績を下げてしまうのだ。そういう文化
であるから、欠席が多い者は仮令届けが出ていても、皆勤した者よりも成
績が悪くなるのは当然であるという世界だ。

もう一言追加すれば、提出したレポートの質も勿論評価の対象になるが、
提出したことによって初めて評価の対象になるという世界なのである。こ
の失敗から学習したことは、後年アメリカの会社に転じた時に大いに役に
立ったのだった。上司から与えられた難題を「そんなことを得意先に言え
る訳がない」などいう手前勝手な理由で実行しなければ、評価は立ち所に
下がって翌年の給与の査定にマイナスの影響をもたらすと、予め解ってい
たのだった。要するに「オリンピックではないが、何事で参加しないこと
には評価の対象にならない」のがアメリカの文化なのである。

少しく強引な言い方になるが、「韓国のように度重なる言いがかりや虚言
を弄する相手に対して、静かなる無視で対応し続けていれば、無反応即ち
自国の言い分が受け入れられた」と解釈されてしまう危険性があるのだ。
我が国には不当な言いがかりに対しては言いたいことがあるのだから「兎
に角、何が何でも良いから先ず反論しておくこと」が必要であるというの
が肝腎な点なのである。



◎携帯電話は20世紀最悪の開発商品:前田正晶


私は20世紀中に携帯電話をこのように悪し様に言って「文明の利器を何故
に悪く言うか」とネット上で叱られたことがあった。当時のそう言う根拠
は「年端の行かぬ子供たちにまで持たせる甘い親が多くいるので、一家の
可処分所得が携帯電話代に回っていってしまったので、内需が盛り上がら
ない原因の一つになっているではないか」という点だった。これ即ち、
「便利さの裏側に何が待っていたか」を言いたかったので、「コインの裏
側を見よ」ということだった。


そこで、今回は「スマートフォンは21世紀最悪の開発商品か」を簡単に考
察して見ようと思う。

そこに、今回は小学校6年生の女児がスマートフォンを使いこなしてSNS
とやらで大人と交流したが為に、「未成年誘拐」(この件は矢張り誘拐と
なるのだそうだ)という犯罪に巻き込まれてしまったのだ。矢張り「コイ
ンの裏側」が「これでもか」というほど出てきたのではないか。恥ずかし
くないが、私はこの老い先短い年齢になって今更スマートフォンを必要と
しない人生だと思っているが、子供たちにとってはそうとは行かないのだ
ろうし、親御さんたちも持たせないように抑えきれないようだ。

先ほどフジテレビのバイキングとやらを見ていたら、「小学校6年の児童
の何パーセントがスマートフォンを持っていると思うか」との問い掛けが
あった。私は少なくとも50%はあると思っていたところ、正解は何と
57.8%だった。私はこの高い比率について意見はないというか「時代の流
れとはこういうものか」と感じただけだった。そこに東国原英夫が「児
童・生徒たちがスマートフォンを使っている時間の長さと学業成績は完全
に反比例している」と指摘していたのも印象的だった。私は持たせるべき
か否かは微妙な問題だろうなと思う。

コインの両面は慎重に検討すべきだと思う点が多々ある。だが、私は子
供というか小学校の児童に持たせるのは控えた方が良いと思う。それは、
世の中には彼らが想像できないような悪い大人がいるからである。と言う
ことは、最初に携帯電話をこの世に送り込んだGAFAの誰かが悪いのだとい
うことにもなる。だが、スマートフォンを最悪の開発商品にするかしない
かの鍵を握っているのは「親御さんたちの見識」ではないのか。


━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━

1日の東京湾岸はまたまた曇天、うんざり。

30日夜は千葉県行徳の焼き肉店でPCの師匠と懇談。血糖値が心配で焼き肉は3枚限定。

どうでもいい話だが学生とは大学生以上をさし高校生は生徒であり学生で
は無い。小学生は児童、中学生、高校生は生徒。

東京湾岸は晴天続き。爽快。
                    読者:6003人







規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: 97 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。