政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5208 号  2019・10・5(金)

2019/10/25


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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5208号
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       2019(令和元年)年 10月25日(金)



雀庵の「清弱体、台湾狙う英米そして日本」:“シーチン”修一 2.0


           空室率が7・4%という惨状:宮崎正弘

        再考すべき「習主席」の国賓待遇:櫻井よしこ
      
                     
                      話 の 福 袋    
                       反     響
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雀庵の「清弱体、台湾狙う英米そして日本」
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         “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/39(2019/10/23)】津軽・下北半島巡りの帰
路、東京へ向かう高速深夜バスから外を眺めていた。「東北自動車道はす
べて山の中である」と言ってよい。道の両側はスギ、ヒノキなど針葉樹の
高木、その多くは多分、戦後に換金性があるとして植林奨励されたものの
1980年あたりから輸入材に圧されて放置されたもので、広葉樹はとても少
ない。1時間も見ていれば飽きる、眠くなる。

トイレストップで2時間後に見ても針葉樹だらけ。まるで未開地、冬にな
れば雪だらけになるのだろう。如何せん、この地を開拓する方策はないも
のかと、茫然と眺めるばかりだった。

薄明の中で大きな川を渡ると景色が一気に開けた。利根川で、それを越
えると埼玉県、懐かしい人家、生活の匂いがどんどん増えてくる。「あ
あ、夜明けだ、文明だ!」とホッとした。下山で最後の尾根を越えてベー
スキャンプが見えてきた時の感動はきっとこんなだろうなと思う。

緑を求めてたまに山林を散策するのは素敵だが、そこで暮らすとなれば
都会人は1年で逃げ出すだろう。北国の冬は耐えられまい。秋田の人は
「冬は温かいところへ旅行したり、出稼ぎしたり、息抜きする。その間、
雪の下で農地は活力を取り戻し、熟成するのよ。これが雪国の生活」とニ
コニコしていたっけ。

司馬遼は「出稼ぎはキャッシュを稼ぐためで、国に帰れば衣食住に困るど
ころか豊かなものだ」と書いていた。今は出稼ぎは激減したが、若者の人
口減で老人でも地元でバイト先があるのだろう。農家が農閑期に海外旅行
へ出かけるのは当たり前で、JA系の農協観光は売上ランキング11位だ
(2018年)。農家が日本の初期、1970〜80年代の海外旅行市場をリードし
てきたと言える。

東北の人は農家の後継ぎがいない、若者は出ていくばかりだと嘆くが、
別に困っているわけではないようだ。

一方で、日本海気候の豪雪地帯、92%が山という岐阜県の飛騨高山に生
まれ育った友は「一度でも太平洋岸に暮らしたら、もう戻れない」と言っ
ていた。彼の兄も千葉暮らしで、高山の両親は亡くなったが、実家は無住
で今頃は朽ち果てているだろう。彼はバブル時代に高山のゴルフ場会員権
を400万円で買ったが、2回ほどプレーしただけ。「今は50万円くらいじゃ
ないか」という。サルやタヌキはゴルフはしないし・・・

雪国から都市へ出た若者は盆と正月に故郷へ帰るだけになり、両親が亡
くなればせいぜい「墓仕舞い」で行って、それで故郷との縁はまず切れ
る。故郷を思い出すのは「東京○○県人会/同窓会」くらいになるのだろう。

「それは時代の流れでどうしようもない、農業も俺の代で終わりよ」と
ヂヂババは諦観しているのだろうが、小生は一歩でも二歩でも、たとえ
這ってでも前へ進みたい、天が「前へ!」とハッパをかけているんだもん。

小生が、今の日本人が、後藤新平のようにフロンティアの東北開拓、近
代化を進めなければ50年、100年たっても「東北は山の中」のままであ
る。「何とかしなければ過疎化で後退しかねない」、この危機感は昔から
あるが、有名なのは以下である。

<「日本列島改造論」は、田中角栄が自由民主党総裁選挙を翌月に控えた
1972年(昭和47年)6月11日に発表した政策綱領、およびそれを著した同
名の著書。略して列島改造論ともいった。

田中はこの「工業再配置と交通・情報通信の全国的ネットワークの形成を
テコにして、人とカネとものの流れを巨大都市から地方に逆流させる “地
方分散” を推進すること」を主旨とした事実上の政権公約を掲げて同年7
月の総裁選で勝利し、内閣総理大臣となった。

日本にとって、首都の過密と地方の過疎は、当時よりも一層深刻な問題
になっており、少なくとも田中が日本列島改造論を著したのは、こうした
状況への問題提起としての意味を持っていた。交通網の整備で様々な課題
が解決するという発想は、「土建業一辺倒だ」という批判もある。

地方から過密地(特に首都・東京)へ向かう交通網の整備は、大都市が
持つ資本・技術・人材・娯楽が、地方にも浸透しやすくなったことは事実
であるが、同時に地方の住民・人材・企業もまた大都市に流出しやすく
なったことで東京一極集中と地方過疎化をより促進してしまうということ
が起こった。

地方での駅や道路の建設も同様の事象が起こり、駅ナカ・駅前・郊外へ
のストロー効果を招き、中心市街地が衰退してしまった。田中が抱いてい
た理想の未来には不十分で程遠い結果であった。

新幹線や高速道路なども地方と東京を結ぶ路線がほとんどで、地方と地
方を結ぶ路線の建設は遅々として進まないのが現状であり、防災と減災の
バランス確保による国土強靭化も必要である。こうした道半ばの「均衡あ
る発展」を背景に、田中が目指した本来の日本列島再生を実現させるべき
だという論もある。

こうして田中が提唱した「工業再配置と交通の全国的ネットワークの形
成」は幻となったが、「情報通信の全国的ネットワークの形成」は田中に
よる報道機関への懐柔策もあり、日本電信電話公社によって回線が構築さ
れた後、1985年(昭和60年)に実施された公社の民営化に伴う通信自由化
(電気通信事業法施行)を契機として、民間ネットワーク事業者(日本電
信電話株式会社等の回線を利用する事業者を含む)の新電電参入が招来さ
れた。

続く1990年代の民放テレビ全国四波化やパーソナルコンピュータとイン
ターネットの世界的な普及が、これを確立させるに至ったのである>(WIKI)

素人の小生の思い付きでは、東北の脊柱である奥羽山脈(主に東側)を
上手に崩し、その土で高さ10m、1辺4?、面積16平方キロの巨大な台地
(水害に強い)をあちこちに造る。ピラミッドの上の三角錐がないような
感じ。山手線の内側の4分の1の広さだ。そして全天候対応のドーム型にする。

この植民地に産業、住民、公共施設を誘致する。経済特区として地代はな
し(貸与)、税は所得税のみ。気温が温暖に保たれていればか果樹や花卉
の栽培、畜産も可能だ。雇用があれば人は集まる。

高速道や高速鉄道へのアクセスがいいのは当然とし、東西、つまりに日本
海と太平洋を結ぶ高速道も何本か造る。

まずは「隗より始めよ」で、国会関係の機能、省庁などを移す。成田空港
に近い(1時間)茨木県筑波市あたりがいいか。精密機械は桐生市とか足
利市、食品関係は郡山市とか。

船橋や市川、大田区あたりの町工場の親父は「今さら引っ越せない」と
言うだろうが、工場建設など移転に伴う費用の多くは低利で融資するとな
れば「新天地でもう一勝負するか!」となるのじゃないか。

オフィス、工場、住宅、店舗、農地、学校、保育園、病院、そして遊
郭。新しき「令和の街」ができる。治水灌漑の最上の知恵はオランダに学
ぶといい。

新しい街づくりはいいものだが、新しい国造りは大体が血を伴う。血
降って国固まる、西郷先生曰く「焦土の中から国は生まれる」。

英国はブレグジットでEU帝国に風穴を開けようとしている。アリの一穴は
次々に堤を崩していくだろう。イタリアはフェラーリに乗ってまず「いち
抜けた」、ギリシャ、スペインも逃げるね、捨て台詞は「借金なんて貸し
た方が悪い!」。オーストリア、ハンガリーは「メルケルと心中なんてや
なこった」。フランスも動揺して離脱派と残留派が衝突して糞尿バラマキ
合戦になる。ドイツはAfD対アカモドキで殴り合い、分裂するしかないだ
ろう。

1800年代の世界の覇者は大英帝国だった。当時、清国は世界最大最強の
国、「眠れる獅子」と思われていたから誰もちょっかい出さなかった。英
国は冒険心、イタズラ心、早い者勝ちの開拓精神が旺盛で、この獅子に
ちょっかいを出した。「アヘン戦争」(1840〜42年)である。

英が勝ったことよりも、大帝国の清が実は見掛け倒しのただの着ぐるみ、
虎の皮をかぶった豚、脅せばいくらでも金を出す国だと世界の列強、ゴロ
ツキに知らしめたことがケチのつき始めになったことは清朝にとって痛手
だった。

<英国は1841年9月27日には台湾北部の基隆港に近づき、砲台の兵舎一棟
を吹き飛ばした。威力偵察だったろうが、砲台が応戦すると反転しようと
した英艦は不覚にも座礁、そこに台湾守備隊の大小艦船が殺到した。英艦
の乗員270人のうち英兵10人、インド兵23人を殺し、インド兵133人を捕虜
にし、砲十数門を捕獲した。

連戦連敗のアヘン戦争における台湾での勝利である。道光帝は喜び、台
湾守備隊総司令の兆蛍(ようえい、兆は女偏)は勲章を賜った。

第2回戦は同年10月19日、第3回戦は翌1842年3月5日には中部の彰化沖に
接近した英艦1隻に多数の偽装漁船を近づけて座礁させ、敵兵数十人を殺
し、英兵19人、インド兵30人、漢人5人を捕虜にし、砲10門を奪った。

兆蛍の防備強化の賜物だが、その後の8月13日、戦意高揚と称して多くの
捕虜を処刑した。その16日後の8月29日には英と清が停戦し南京条約が結
ばれた。香港割譲、広州、厦門、福州、寧波、上海の開港、賠償金支払
い、捕虜の相互交換が定められた>(喜安幸夫「台湾の歴史」)

当時は戦時国際法が普及してはいなかったが、「捕虜は殺さない」のが
暗黙のルールだったろう。このために英雄だった兆蛍は北京に護送され、
官職、栄誉のすべてを剥奪され、追放されてしまった。

「アヘン売りのやくざ」英国の完勝だ。他人の縄張りにちょっかいを出
す、脅す、反発したら報復する、「済みません、ご免なさいで済むと思う
のかよ、のう、俺は寛容やが、血の気の多い若いもんの抑えが効かんで、
のう、誠意を示したれや」。帝国主義は国家を挙げてゴロツキ、海賊、山
賊、匪賊になって獲物を美味しくいただくことである。

弱肉強食、今はアステカ文明、マヤ文明、インカ文明のように皆殺し、
絶滅、ジェノサイドはないが、借金漬けにする、宗教対立を煽る、格差拡
大で貧困層を奴隷状態に置く、独裁政治を支援するなどにより弱小国を併
呑するようになったが、本質的にはシマ、ナワバリをめぐる戦いだ。

「外交は血を流さない戦争、戦争は血を流す外交」。西郷先生も毛沢東
も同じことを言っていた。覚悟、備えがない国、民族は餌食になる。

10月22日は天皇陛下の「即位礼正殿の儀」。昭和天皇が必死で護持した立
憲君主制は国家がまとまりやすいというメリットはある。民主主義は国論
が二分されて二進も三進もならずに漂流するリスクが大きい。

立憲君主制、天皇・皇帝・王政・皇室制度を世界が学び、国柄に合った
制度を採用すれば世界はより良くなるのではないか。国家、国境を嫌う人
には向かないが・・・

「正殿の儀」は昼あたりから雨が止んでよかったが、愛子様のお姿がな
かったような気がする。お元気だろうか。


今朝は素晴らしい秋晴れでめずらしく心身爽快、台風難民の持ち込んだ荷
物を1F倉庫に収納し、家中はかなりすっきりした。発狂亭“天皇陛下万
歳!”雀庵の病棟日記から。

【措置入院 精神病棟の日々(156)2017/1/18】産経「英、EU強硬離脱
 英国民の反移民尊重 不満根強く 市場より主権回復優先」。


アカの他人からアーダコーダ命令されるのはコリゴリ、「君は君、僕は
僕、結婚ではなく友達で行きましょう」ということだ。EUの未来は「そし
てメルケラー総統の第四帝国が残った」となるだろう。もう少し長生きし
て最後を見たいものだ。

曽野綾子先生「高齢者『75歳から』提案 元気な限り働くのは当然」、
曰く「聖書は、働く意欲を持たない人は食べる資格がないと戒めてい
る」。足腰が動く限りは炊事、洗濯、孫や病人の世話などをやっていこ
う。体力は落ちるばかりだが、できることはあり、家族の役に立つのはい
いことだ。(つづく)2019/10/23



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空室率が7・4%という惨状
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)10月23日(水曜日)
         通算第6247号  
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 香港セントラル地区のオフィスビル、空室率が7・4%という惨状
  中国大陸企業オフィス賃貸が激減、「一ドルでも貸します」
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ついに賃貸料1HKドル。

 注意深く広告を読むと、最初の3ヶ月は1平方フィートが、100HK
ドル(15000円)。それで定着しそうなテナントには別の賃貸料金が
提示される。1ドルを謳うビルもある。値下げ競争である。

しかし不動産の実態は、香港政庁や金鐘駅に近い地域が、「暴動の名所」
となり、たとえばバンカメビルは、1平方フィート58ドルにまで値下げ
したが、テナントがつかないという(サウスチャイナ・モーニングポス
ト、10月22日)。

有名なビルはセントラルに集中している。日本で言えば大手町、丸の内が
そうであるように企業の権威と信用を維持するために人気があり、空室が
殆どない。ところが中規模のビルや、裏通りの商業ビルにテナント募集の
看板が目立ちだした。

完全に風向きがかわったのである。

銅鑼湾の商業ビルはテナントが次々と撤退したため、賃料を60%値引き
した。にもかかわらず、契約に来る企業も商店も皆無に近い。理由は、こ
のあたりがデモ隊の集合場所であり、警官との衝突の名所、催涙弾と火焔
瓶が飛び交う「名所」となって、一般市民の買い物客も寄りつかなくなった。

これまでの香港の標準的な契約は7年契約が多く、更新ごとに大幅な賃貸
料金の値上げ、それもいきなり2倍とか。日本のデパートが撤退した理由
は、この理不尽はビルオーナーのビジネスマナーにあった。
そのオーナーたちの心理は絶望の淵にある。

香港セントラル地区のビジネスビルにテナント入居していた中国大陸企業
のシェアは2017年が57%、2018年が58%だった。それが
2019年九月末現在、わずか14%に激減していた。

不動産業者が絶望的になるのも無理はない。

まるで客がいない。満員の店は海外不動産を販売している代理店であり、
マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピンばかりか、フィ
ジーやバヌアツのマンションも、ここで販売されている。もちろん東京の
マンションも人気が高い。

混んでいる法律事務所は海外移住斡旋の代理店ばかりだ。移住先のこれま
でのカナダ、豪、NZから、ここ四ヶ月はマレーシアと台湾への移住希望
が急増した。

不動産状況を見ても、香港経済の惨状がわかる。

   
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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 出尽くしたと思っていたが、まだまだ未収録作品があった
逝去から二年半、いまも衰えない「昇一節」の重厚な音色

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渡部昇一『 歴史への遺言   未来を拓く日本人へ』(ビジネス社)
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「歴史は虹のようだ」といきなり美的な文学的比喩が大書される。
 
なぜ、このような大胆な定義をされるのかと訝しんだ。オッと、頼山陽の
『日本外史』の名調子、酔うように陶然自失、「鞭声粛々 夜河をわた
る」的な、あのリズムが何時までの記憶に残るからである。

ちなみに福知山の御霊神社のご神体は明智光秀である。その境内に建つ大
きな石碑は頼山陽の漢詩から引いている。頼山陽の著作には『日本政史』
もあって、こちらのほうを愛読したのは伊藤博文と近藤勇だった。前者は
渡部氏も指摘しているが、後者は触れられず。近藤勇は剣豪として知られ
るが、じつは教養豊かで尊皇攘夷の水戸学を語る愛国者だった。その新撰
組のトップの真実を薩長史観に立った明治政府は隠した。

本書では徳富蘇峰に関しても、意表を突くアングルから語られる。蘇峰の
『近世日本国民史』は、全百巻。資料的価値が満載で重宝このうえなく、
評者(宮?、)もときにここから重引用させて貰うことがあるが、徳富蘇
峰が助手を使って歴史文献をひろく集めた努力の結実である。

学生時代に10冊にまとまった選集を買った記憶があるが、いまでは部分的
に講談社学術文庫に入っている。

ともかく渡部昇一氏の著作群。出尽くしたと思っていたが、まだ夥しい未
収録作品があったわけだ。

本書は逝去から2年半、いまも衰えない昇一節の収録本である。
 
評者は、『大同無明』という氏の主宰された対話番組に何回か呼ばれた
り、ラジオでご一緒したりしたが、休憩時や待機時間に片時も書物を手放
さない学者。それも常に手にされていたのは原書だった。
 氏の功績は山のようにある。

例えばリットン報告の本当の読み方、ジョンストンの『紫禁城の黄昏』岩
波文庫版の改竄的翻訳。満州国は傀儡国家ではなかったという目からの鱗
の諸説が連続した。

就中、『紫禁城の黄昏』を意図的誤訳と改竄ぶりの指摘は凄まじい迫力が
あった。岩波文庫訳本は大事なチャプターを翻訳しないで、つまり原典が
なぜ東京裁判で証拠採用にならなかったかは、連合国にとっても不都合な
歴史の真実が書かれていたからだ。

たとえば、皇帝溥儀が英国人家庭教師とともに日本大使館に保護を求めて
逃げ込んだとき、日本側は迷惑顔をしたとジョンストンは証言している箇
所など。

つまり岩波文庫本は中国共産党を刺戟しないように、組み替えられていた。

さはさりながら、渡部昇一氏の最大の功績は、「南京大虐殺がなかった」
という歴史の真実を繰り返し繰り返し述べられて左翼教条主義や中国の出
鱈目な歴史解釈に挑戦されたことだった。
 
評伝を書いた松崎之貞氏によれば、セレンディピティ(偶然の幸運、ひら
めき)に富んで意想外の発見を重視し論を組み立てるのが渡部昇一の得意
技ともいえ、『古事記』に関してもひらめきに拠る、相当量の著作を残し
ている。

氏が指摘した『古事記』の魅力の4点とは、

一、神話の時代と歴史の時代が地続き
一、漢字の音を用い、大和詞で古代の心や事蹟を書き残した
一、その発明がカナ文字の起源になった
一、皇統の継承は男系男子の原則を古事記は明確に使えている。

ほかに本書でも力説されているポイントは、日本人の自然観と西洋人の自
然への敵対感覚の乖離である。

日本人は「神さまが生んだ自然のなかに生きているのだと、どこかでかす
かに感じることは基本的に西欧人などと異なるところです。山ひとつとっ
てみても、ヨーロッパの人たちが『それを征服する』と考えるのに対し、
日本人は山を目にすると、それを尊敬します。(中略)自然に八百万の
神々を感じることのない西洋人は、木に対しても『神が宿っている』など
とは考えませんから、邪魔な木はどんどん伐採してしまいます。そうして
過酷な事前を克服しようとします。また、石や草や鳥獣虫魚を切り刻んで
も祟りなど怖れることがない」。

だが、日本人は花を愛で月を眺め、風の音に耳を傾け、その心情に風流、
雅びを育んできた。

和歌が詠まれた。俳句も川端の『山の音』も、西欧人が理解できない理由
は自然観の相違にあるとされる。
 
昔、渡部氏は竹村健一氏らと豪のエアーズロックを見に行って。不思議に
思ったのはてっぺんに何もないことだったという。そういえば、日本は山
の頂上に神社がある。
愛宕山の頂上には明智光秀が連歌会を開いた神社がある。月山に30年ほど
前に登攀したことがあるが、山の頂きには鳥居が建てられ、神社があり、
そこで御神酒をいただいたことを思い出した。
のびやかに書かれた氏の日本史論である。



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再考すべき「習主席」の国賓待遇
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          櫻井よしこ

いま香港で「香港に栄光あれ」という歌が歌われている。合唱者も楽器奏
者も全員が黒装束に黒マスクだ。

「なぜ涙が止まらないの なぜ怒りに震えるの 頭をあげ沈黙を破り叫べ
 自由よここに舞い戻れ(後略)」

彼らは「自由で輝く香港」を取り戻すために、歌い続ける。

6月9日に香港住民750万の内100万人が逃亡犯条例の改悪反対のデモをし
て、それから4か月がすぎた。それでも香港人の抵抗は鎮まらない。香港
人と、香港行政府・北京政府との戦いは逆により本質的な対立へと激化し
つつある。

デモをする人々の要求は、当初、逃亡犯条例の完全撤回だった。それが香
港行政長官・林鄭月娥氏の辞任要求になり、いまでは中国共産党及び国家
主席習近平批判へと質的に変化している。

林鄭氏の指示や決定はすべて北京政府の意向を反映したもので、それを時
系列で追うと、この先に彼らが何を考えているかが透けて見える。

中華人民共和国建国70周年の祝賀行事に向けて、北京政府の準備が進んで
いた9月29日、香港警察はいきなり140人の若者を拘束した。香港政府によ
る逮捕、拘留者はすでに1000人を超える。逮捕者リストには、逮捕された
人々の年齢として「14歳、15歳、16歳」という記述が続き、その横に「学
生」「女学生」などと書かれている。如何に多くの若者たちが戦っている
か、胸を衝かれる思いだ。

多くの若者が逮捕された翌30日、香港行政府は警官の武器使用基準を緩和
した。毎年香港では10月1日の中国建国記念日に反中デモが行われる。6月
以来の抵抗運動が続く中、今年は大規模なデモが予想されていた。香港行
政府はそれに合わせて武器使用基準を緩和したのだ。

10月1日、早速武器は使用された。4か所で警官が実弾を込めた銃を発砲
し、16歳の高校2年生が重傷を負った。幸い少年は命を取りとめたが、実
弾攻撃から予想されるのは限りなく暗い香港の未来だ。

強硬姿勢は全方位

北京政府による建国70周年の祝賀行事は習氏の教条主義的政治姿勢が確認
された場だった。氏は中国共産党の揺るぎない指導体制に固執し、毛沢東
の強権政治を真似て戦い続ける姿勢を明らかにした。

習氏が天安門楼上から軍事パレードを観閲する中、儀仗隊が真っ先に掲げ
て行進したのが中国共産党の党旗だった。中国国旗が先頭に掲げられ、軍
旗と党旗が続くこれまでの形が変更されていた。習氏の共産党至上主義の
表れであろう。氏はパレードに先立つ演説でこう語った。

「いかなる勢力も中国人民と中華民族の前進を阻止できない」「それには
中国共産党による指導の堅持が必要だ」と。

行政も司法も立法も共産党の指導下にある中国で、共産党総書記の習氏は
全権力を掌握する。氏は党中央軍事委員会主席として世界第二の人民解放
軍(PLA)の掌握者でもある。

氏の軍重視、力による支配権の確立への思い入れは歴代主席の中でも際
立っている。今年7月に発表された国防白書で、習政権下のPLAは極め
て戦闘的な姿勢を打ち出した。

米国を「世界の安定を損ねる国」と名指しし、「戦闘を準備する」と明記
した。同記述の背景に米国をも凌ごうという最新兵器があり、過日の軍事
パレードでも堂々と披露された。

また、「台湾独立勢力」は許さない、戦って阻止するとの趣旨で4度も触
れている。わが国の尖閣諸島を「中国固有の領土」と断じ、「法に基づい
て国家主権を行使する」と敵対意識も打ち出した。

強硬姿勢は全方位だ。香港も例外ではない。それが表れたのが、10月4
日、約50年ぶりに発動された緊急法であろう。議会の決議も承認もなしに
行政長官に絶大な権限を与えて香港を取り締まる法律である。緊急法に基
づいて林鄭氏は覆面禁止法を翌5日施行した。デモ参加に当たってマスク
の着用を禁ずるというものだ。

香港人は直ちに反撃した。より多くの人々がマスクをつけ始めた。「上に
政策あれば、下に対策あり」で、彼らはマスクに代わる「新しい髪型」や
「化粧」を持ち出した。10月11日の「言論テレビ」で映像を紹介したのだ
が、若い女性達は長く美しい髪を三つ編みにして前の方にもっていき、目
と鼻と口を残して顔全体を編んだ髪で覆う離れ技を披露した。男性達は京
劇風の化粧をした。

だが林鄭氏は意に介さないだろう。緊急法に基づいて、次々に新しい締め
つけ、たとえば夜間外出禁止法、インターネット接続禁止法を施行し、11
月の香港区議会議員選挙を中止することなどが考えられる。さらに林鄭氏
は8日、「状況が悪化すれば、中央政府への支援要請の選択肢も排除でき
ない」と語り、北京政府とPLAの介入もあり得ると表明した。

異常な国

そうした中、香港では自由選挙の要求、共産党及び習近平批判が溢れ始め
た。覆面禁止法制定時には、香港臨時政府樹立宣言がインターネット上で
出回った。だが、これは北京政府に介入の口実を与えかねず、香港問題は
完全に別の性質を帯び始めている。

香港は極限に近づいている。米国議会は新疆ウイグル自治区のウイグル人
弾圧と共に香港問題に厳しい目を向けているが、かといって、国際社会に
は中国政府とわたり合って香港を助ける勢力は見当たらない。

香港中文大学の9月の調査で、香港人の42%が移住を考え始め、内4分の1
が具体的に準備中であることが判明した。蔡英文台湾総統は香港人受け入
れを表明し、6〜8月で1030人が台湾移住の手続きをした。

こうした状況下で日本国政府は来年春、習氏を国賓として迎えようとして
いる。国賓となれば天皇、皇后両陛下は心からあたたかくお迎えして下さ
るだろう。だが、習氏はウイグル人弾圧と虐殺、香港への力ずくの支配を
実行中の人物だ。わが国の尖閣諸島海域に常時中国艦船を不法に侵入させ
ている張本人だ。中国がわが国最大の貿易相手国で、経済的に大事な存在
であっても、力を恃んでやまない中国共産党の支配者を国賓として迎え、
晩餐会で共に盃を上げるのか。そのような日本を、国際社会は異常な国と
見做すのではないか。国際社会の視線以前に、習氏の国賓待遇は国民感情
にそぐわないだろう。

安倍晋三首相はなぜ習氏の国賓待遇での来日に傾いているのか。国際社会
を広く見渡す首相の視点の確かさを思うとき、理解し難い。或いは外務省
が正しい情報を入れていないのではないかとさえ疑う。国賓招待は6月の
ことだった。その後、香港問題が激化し事情は変わった。招待の再考を中
国側に提案してこその日本外交であろう。
『週刊新潮』 2019年10月24日号 日本ルネッサンス 第873回



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重 要 情 報
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◎野球はモメンタムの競技でソフトバンクホークスが3連覇:前田正晶

既に何度か採り上げたことで、アメリカ系の競技というか球技はおしな
べて「モメンタムに大きく左右される」と私は認識している。昨23日の日
本シリーズ第4戦もホークスが一度引き寄せたモメンタムのままに勝って
しまうか、ジャイアンツにそれを食い止めるだけの力が残っているかどう
かが興味と関心の対象だと思って観戦していた。ズバリと言えば「閃きも
何もなくて、ジャイアンツが最後の頼みとして使った菅野が何処までホー
クスの勢いを止められるか」だと思っていた。因みに、momentumはジーニ
アス英和には「勢い、はずみ」とある。

リーグ戦で2年続けて2位:

私は「この長期のリーグ戦の実績を残しているソフトバンクホークスが日
本シリーズを3連覇するだろうということは、素晴らしいことなのか、ま
たはクライマックスシリーズ(CS)も含めて日本シリーズという仕組みが
おかしいのではないか」と思いながら見ていた。まさかリーグ優勝はあり
得ないとしか見えなかった西武ライオンズが終盤に追い込んでホークスを
追い抜いたのは立派だったが、如何せん投手陣が手薄でCSで敗退してし
まった。これ即ち、終盤のモメンタムを失ってしまっていたということの
ようだ。

23日に4連勝でシリーズを制覇してしまったホークスの戦力を見れば、日
本シリーズは言うに及ばずリーグ戦も制覇しても何らおかしくなかったと
言いたいほど充実しており、ジャイアンツを惨敗の形に追い込んだのも不
思議ではなかった。とは言うが、リーグ戦で2位の球団がシリーズを3連覇
するのは何となく矛盾しているように思えてならなかった。ライオンズは
さぞかし悔しい思いであの3連覇を眺めていただろうと思わせてもくれ
た。リーグ戦の優勝の方が価値があるとの説も聞いた記憶があるが、シ
リーズを制した方が上位にあるように喧伝されていないか。

モメンタムを失う恐ろしさ:

21日の時点で触れておくべきだったが、「ジャイアンツは最早これまで」
と思わせられた現象に、あの2戦目に3塁に起用されたと言うべきか「原監
督が起用してしまった」と言うべきかも知れない、山本泰寛のエラーがあ
る。野球では「交代したばかりの野手のところに直ぐに打球が飛ぶ」との
説がある。あの場合はそれを絵に描いたような出来事で山本の所にゴロが
行って、それをエラーして致命傷となる3点を取られる切っ掛けを作った
のだった。

私は彼と法政大学出身の若林と東海大学出身の田中を全く評価していな
いので、あの3人を使い続けざるを得なかったジャイアンツの弱点がまと
もに出てしまったのだと見ている。弱点は「ここぞ」と言う時に「矢張り
駄目だったか」という辛い結果を出すものなのだ。しかも、その点が勝負
の辛さ(厳しさという表現もあるだろうが、私の好みではない)で、テ
イーム全体の実力不足を露呈してしまうものなのだ。私は悲しいかな高校
3年の時に神奈川県の準決勝でそういう負け方をして、勝っても何にもな
らない3位決定戦に回った悲しい経験があるので、余計に良く解る次第だ。

原監督は事もあろうに「何を考えているのか」とつい観戦しながら言って
しまった、そのジャイアンツの勢いを削いだ山本を、23日夜の試合の途中
で2塁手に使ったのだった。そこから先が野球の恐ろしさと失ったモメン
タムの為せる業で、満塁のピンチにてっきりダブルプレーだと思ったホー
クスの代打の切り札的な長谷川が打ったゴロを捕った山本が2塁に悪送球
して、4点目を取られてしまったのだった。この辺りが将にモメンタムを
失ったテイームの辛さであり勝負の恐ろしさで、使うべきではない欠陥が
ある選手を使った結果が無残に出たということ。

ホークスの強さについては解説の中畑、山本昌、福留の3人が非常に適切
に述べていたし、「ここが勝負所」との指摘もその通りだったので、ここ
で私が繰り返して述べる必要もないと思う。第一に、如何にモメンタムを
活かして勝ち続けたとは言え、ホークスの短期決戦での強さは十分に現れ
ていた。面白いもので、2日続けて「他球団に行けば十分にレギュラーを
取れる力がある」と褒められたホークスの控え選手福田が、昨夜は打てな
かったことで、褒められた後で結果が良かった例もまた少ない気がする。

ジャイアンツでは菅野はリーグ戦終盤での故障からあれほど間が開いてい
ながら、昨夜は良く投げていたと評価して良いだろう。だが、解説の3名
ともにシーズン中の良い時と較べれば未だしと言っていたのも頷けた。グ
ラシアルに打たれたホームランの投球も失投に近いと見たが、昨夜の菅野
の出来からすればあそこまでが限界だったのかも知れない。私の目には菅
野のフォームが良い時と比較すれば上体が立っているように見えた分、所
謂手投げになっていて彼本来の球威が出ていなかったと感じていた。興味
深かったのが、かの奥川君のフォームが菅野に似ているように見えた点か。

何れにせよ、菅野が幾ら一所懸命に投げても坂本、丸、岡本の主軸があれ
ほど抑え込まれたのでは敗戦も止むを得まいと思わせられた。亀井が孤軍
奮闘したとは言えるだろうが、1人だけ頑張っても勝てないという例だっ
た。私にはアナウンサーの上重が如何にに日テレであっても依怙贔屓的に
騒ぎ過ぎ、阿部慎之助の姿が見られるの最後になるかも知れないと騒ぎ立
てたのは聞き辛かった。ジャイアンツは可及的速やかに内野手陣を補強す
べきだろう。3塁に回った岡本も記録上ヒットになったがあれはエラー
だったと思うよ。


◎ラグビーの代表選手たちは職業として生計を立てているのか:前田正晶


私にはこの辺りが良く解らなかった。都市対抗野球に出てくる大手企業の
テイームの選手たちは概ね会社に日常的に勤務している訳ではなく、野球
の選手としてプレーが出来る間だけの契約しているというようなことは聞
かされていた。だが、あのラグビーの代表選手たちは長期間の合宿をして
猛練習に励むようだなどと報道されていれば、彼らの生活はどのように保
証されているのかと多少気になっていた。先日の日本シリーズの野球中継
と重なったPrime Newsで、森元総理が清宮副会長がプロ化に熱心だと否定
的にも聞こえる発言をされていたので、余計に気になっていた。


そこに、本日発売の週刊新潮にそのラグビー選手たちの待遇というかプロ
なのか、または会社員なのか、またはそういう契約なのかという記事が
あって初めてその実体を扱った情報に触れる機会があった。決して悪い待
遇ではないようで、当方が会社員だった頃とは貨幣価値が違うとは思う
が、それなり乃至はそれ以上の待遇は保証されているようだった。中には
会社員だった身分を離れてラグビーに専念すべくプロの道を選んだ者もい
るようだが、何時まで激しい競技を続けられるのかと考える時に、必ずし
も楽な生活ではないのではと思って読んでいた。


私が知る限りでは完全に職業というのか、プロとして野球を生業に選んだ
者たちの集団がNPBで、サッカーのJリーグも職業として選んだ者たちの集
団だと理解している。女子のなでしこリーグには未だ会社なり何なりに務
める傍ら、好きなサッカーをやっているプロではない女性たちがいると聞
いたことがある。バスケットボールのBリーグがプロの集団であるかどう
かは寡聞にして知らない。ラグビーの代表選手の中には我が国に帰化した
38歳の選手もいると報じられていたが、その選手も含めて引退した後の生
活をどうするのかは、他人事ながら気になってくる。


サッカーの場合は川淵三郎元会長の政治力で加盟の各テイームが専用の
サッカー場を持っていると勝手に解釈しているが、ラグビーももしプロ化
していくのならば、これから先に秩父宮ラグビー場以外に多くの専用のラ
グビー場というかスタジアムを建設していかねばなるまい。その場合の費
用と維持費を稼ぎ出せるか否かは、あのW杯であれほど盛り上がった人気
が何処まで広まっていくかにもかかってくるだろう。だが、それを支える
べき選手たちをどのように集めて育成していくかも大きな課題となるだろう。


見る方からすれば「国内の選手の試合」と「国際試合」では興味と関心の
度合いが異なるので、何処までの観客を惹き付けられるかが鍵となるよう
に思える。換言すれば、現在の「一種独特の」とでも言いたいような人気
とファンの盛り上がりを一過性ではないところまでどのようにして持って
いくかだろう。だが、森元総理はプロ化には肯定的ではないような口吻
だったので、その辺りを清宮氏がどのように発展させていくかにも興味が
ある。

私は正直に言えばサッカーのサポーターの方々は、サッカーそのものの
技術や試合のスリルを見て楽しむよりも、地元のテイームを応援して盛り
上がることの方に大いなる熱意と興味があるように思えてならない。とは
言っても、あれほどの数のサポーターが常に観客席を満員にしているのは
恐るべき現象だと思って感心している。ラグビーがもしもプロ化されれ
ば、川淵氏がBリーグのファンの獲得に成功した後でそれにも、または野
球にもサッカーにも負けない数のファンを獲得するのは容易ではないよう
な気がするのだが、如何なものだろうか。

それに忘れてはならないことに、我が国には抜きがたい人気を盛る伝統
的な興行である相撲もあるのだ。アメリかではこの度もオリンピックの放
映権が話題になっているように、3大スポーツの野球(MLB)、フットボー
ル(NFL)、バスケットボール(NBA)はテレビの放映権で莫大な収入を上
げている。我が国で、野球、サッカー、バスケットボール、相撲に加えて
ラグビーが新たに参加した場合に、放映権料はどのようになって行くのだ
ろうか。清宮副会長の読みというか、その将来の計画を伺ってみたいよう
な気もする。


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身 辺 雑 記
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25 日の東京湾岸は朝から大雨。

24 日の東京湾岸はまたもや曇天。


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