政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5188 号  2019・10・5(土)

2019/10/05


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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5188号
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       2019(令和元年)年 10月5日(土)



       雀庵の「台湾は世界史の時代へ:“シーチン”修一 2.0

        香港警察はなぜ拳銃を所持していたのか?:宮崎正弘

    国家解体を試みた民主党政権:阿比留瑠比                        

                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記

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雀庵の「台湾は世界史の時代へ
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    “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/30(2019/10/3)】用水路沿いの彼岸花は今年 は
モチがいい。咲くべき時に咲いてくれて「夏が終わるよ、もうすぐ秋だ
よ」と教えてくれる。電池切れとか断水にはまったく影響されないし、傘
もブルーシートも要らない。

いざという時に備えて冷蔵庫用に小型の発電機を買おうかなあと思った
りするが、燃料を保管しなければならないし、月に一度くらいは試運転す
る必要もあるだろう。そもそもどの機種がいいのかは素人には分からな
い。電気とか水道のない時代なら全然困らないのに、今は生活が脆弱に
なってしまった。

これって人類の発展なのか、後退なのか。水道がない、車がない、TVもな
い時代に小学生だったが、別に不便だなんて思ったこともない。TVが来て
一家だんらんの夕餉は奪われた。食いながらTVを見ている、行儀もクソも
ない、会話も静寂もなくなってしまった。話そうとすると父はうるさがっ
て「後で紙に書いてもってこい」と言った。

TVは敵だった。荷風がラヂオを嫌ったように、家庭の会話を奪ったTVは
敵であり、大嫌いだった。

TVは見るものではなく、創るものだ。料理や音楽、芸術、ビルや橋ま
で、見たり食べたり鑑賞したりするよりは創る方がはるかに面白いし、金
になる。豪邸に暮らすより、豪邸を創る方がはるかに面白い。

記者や作家、料理人、そのほか多くのクリエイターは皆そんな思いだろ
う。鉄筋工や型枠大工、運転手や清掃員、ウェイターだって「こうしたら
もっといい」と常に創意工夫をする。瓦が飛んでも雨漏りしない家とか、
洪水や津波でも大丈夫な建物とか、考えて考えて考えて何かを生み出すと
いうのは好きだなあ。

ま、そういう生き方もあるということ。生き方を選べるというのは幸せ
なことだ。運命に流されるだけでは辛い、じり貧だ、命懸けでチャレンジ
しよう、道が開けるかもしれぬ、ダメモト、イザ! そういう人たちが時
代を、歴史を作ってきたのだろう。

日本では武士が台頭した鎌倉時代、1200年代の末から支那は大陸と台湾の
間にある「澎湖島」への関心を高め、巡検司(役所)を置く。福建省、広
東省あたりはもともと閩(びん)族、チワン族などベトナム・インドシナ
半島系民族で、特に福建省は山がちで平地が少ないために農業が振るわ
ず、国を捨てて新天地を求める人々が多かった。

「もうどうにもならん、イチかバチか、新天地を目指そう」

今も昔も難民、移民は結構多い。日本人もハワイへ、ブラジルへ、満洲
へと移民したし、英国人もカナダなどへ移民した。食いっぱぐれた民は外
国を目指す。明治のお雇い外国人も、才能があっても職に就けないワケア
リが多く、「食い詰めたヨーロッパ人の吹き溜まり」と上層階級からは揶
揄されたものだ。

札幌農学校を引き受けたクラーク博士は「男の子は山っ気が大事、Be
ambitious、やってみなはれ。日本時代は夢のようだった」と回顧している。

福建省あたりからまずは澎湖島へ、さらに台湾へ、琉球へと移民が増えて
いったのだろう。

支那としては民の逃散は税収減、労働力(苦役、農民、職人、兵士)減、
産業空洞化になるし、かつ移民は農閑期には海賊、出稼ぎで大陸の港町な
どを襲うから、「とにかく巡検司を置こう」となったのだろう(明初の
1281年頃)。

ところが元寇で酷い目に遭った日本が(多分報復で)始めたの倭寇。長
ドスを背負い、褌一丁で情け容赦なく荒らし回る実に恐ろしい海賊が澎湖
島に拠点を置くようになったこと、さらにマラリアなどの熱帯病の猖獗、
不作もあって澎湖島は放置されるようになった。明朝としては触らぬ倭
寇、蛮人に祟りなしか。

倭寇は澎湖島を経て台湾にも進出する。

アメリカ大陸が“発見”され、1500年頃から西洋列強は弱肉強食の「大航
海時代」に入る。ひたすら早い者勝ちで、「これは俺のもの」と唾をつ
け、原住民が逆らえば駆除すればいい。それが西洋列強、キリスト教の慈
愛に満ちたルールなのだ。列強の価値観に合わないものは駆除する、クジ
ラとイルカを食べる日本人は許せない、殺せ!といつ言いだすか分かった
ものじゃない。

1500年代半ばにはポルトガル船が台湾を“発見”し、「イラ・フォルモサ
Ilha Formosa!」と呼んで世界に紹介した。「美しい島」「美麗島」の意
味だが、ポルトガル人は美しい島を見つけると「イラ・フォルモサ!」と
声を上げるそうで、その名称の島は世界に12もあるという。

「おい、見ろよ、イイ・オンナだなあ!」と小生は叫ぶが、これが
「イーオン」やがてスーパーイオンの命名になったことと似ている(フェ
イクブック)。

ポルトガルはスペインと並ぶ当時の強国で、1543年には日本に漂着し鉄砲
を伝えているのは有名な話。最先端の武器に飛びついたのが信長で、「政
権は銃口から生まれる」と戦国時代の天下をほぼ制圧したのもご存じの通り。

日本人は新技術のコア開発はイマイチだが、いじくり回す、援用、発展さ
せるのは大得意で、堺は一時期、世界の鉄砲製造大国だった。家康は「戦
争革命」を起こした鉄砲、武器の開発を抑え込み、鎖国したから250年も
治世を全うできたのだろう。裏面も多いが、「武士道」はじめ独自の日本
文化が醸成されたのは良かった。

1600年前後から台湾はオランダ、日本との出会いもある。

明の世宗嘉靖帝(1521−1566年)の頃、「台湾の有力部族の高砂族、初
めは海浜に住んでいたが、嘉靖帝の末に東の蛮族の夷=日本=倭寇の略奪
に遭い、山奥に難を避けた」(参考:王育徳「台湾」)。倭寇は永住する
つもりだったのだろう。この他に、以下の接触もあった。

<原田孫七郎は安土桃山時代の商人。「ガスパル」の洗礼名を持ち、長
崎で貿易を営む原田喜右衛門の部下であった。海外情勢に詳しかったため
1591年、秀吉の使者として、スペイン領フィリピンに日本国への朝貢を要
求する内容の書状を持ってマニラのフィリピン総督ゴメス・ペレス・ダス
マリニャスのもとに出向き交渉した。

また、文禄3年(1593年)、現在の台湾にあるとされた「高山国」に秀 吉
の命で朝貢を促す文書を届けようとしたが、高山国が存在しない国家
だったため交渉先を見つけることができずその試みは失敗した>(WIKI)

高山国とか高砂族は部族であって国家ではないから接触は難しかったの
だろう。

<キリシタン大名の有馬晴信は、戦国時代から江戸時代初期にかけての
大名で、肥前日野江藩初代藩主。慶長14年(1609年)2月、徳川幕府の命
を受けて高山国(台湾)に谷川角兵衛を派遣し、貿易の可能性を探ってい
る>(WIKI)

王育徳曰く、

「もっとも注目すべきは1615年の長崎代官、村山等安の遠征軍派遣であ
ろう。4000名の兵を13隻の艦船に搭載して出発したこの遠征隊は暴風雨に
遭って壊滅したが、もしこれが成功したら、台湾の歴史は変わったかもし
れない。この時期の日本人の南海進出は“早期重商主義”と定義づけられる
が、惜しくも1636年の鎖国令によって幕を引かれた」

オランダ(ネーデルラント)は1581年に独立し、イギリス東インド会社
(1600年)に続いてオランダ東インド会社(1602年)を創る。アジアも草
刈り場、早い者勝ちだから早速、オランダ艦隊は澎湖島を占拠し、島民
1500人を狩り出し、要塞建設に酷使、そのほとんどが餓死や病死した
(1622年)。

何しろ白人はキリスト教徒以外はケダモノと思っているから情け容赦し
ない。1603年にはスペインがフィリピンのルソン島で2万5000人の華僑を
虐殺している。マゼラン率いるスペイン艦隊に発見されたのが運の尽きに
なってしまった。

澎湖島を占拠したオランダ艦隊は派遣されてきた福建巡撫の10倍以上の明
軍と8か月戦い、停戦協定を結ぶ。

・オランダは澎湖島から撤退する。

・明朝はオランダの台湾占領に異議を唱えない。

・オランダの支那貿易を保障する。

オランダは開戦早くから調査派遣で澎湖島より台湾がはるかに大きく沃野
があることを知っていたから、濡れ手に粟どころか「カネのなる島」を
GETしたのだ。明の浅はかさを笑うより、ここは欧州大陸で百戦錬磨を強
いられた末にようやく(まるでマジックのように)独立した新興国オラン
ダの勇気と狡猾さに敬意を表すべきだろう。日本の鎖国でも牙を隠して例
外的に通商可能にした。

今日はここまでや、ドンドン。そこのお兄ちゃん、水飴買ってくれん
ね・・・そうか、お父ちゃん、まだ帰ってこんか・・・お母ちゃん大変や
な・・・これ食べ。おっちゃんからのプレゼントや。秘密やで。

紙芝居屋もなくなってしもうた。学校が終わっても街中で遊ぶ子供がい
ない。古い奴ほど昔を懐かしむもんでございます。

さてさて毎度おなじみ発狂亭“奥歯は虫歯、牙もなし”雀庵の病棟日記から。

【措置入院 精神病棟の日々(148)2017/1/14】産経「沢辺隆雄 受験
シーズンに考える教育」。

<先生の雑談に興味をひかれた人は多いのではないか。それは教師の豊
かな知識と教養、体験に裏打ちされたものだ>

先生の社会人体験を重視する国がある一方で、日本の教師は良きにつけ
悪しきにつけ、民間でもまれにもまれ、タフと寛容を身に着けるという経
験がほとんどゼロの純粋培養。事なかれ主義、見て見ぬ振り、アカ=反日
やアカもどきのリベラルが多いのではないか。

アカの日教組の組織率は年々減ってはいるが20%ほど、アカの自治労(地
方公務員系労働組合)はなんと70%。区役所勤めの知人の経験によると自
動的に組合員にされ、上司に嫌だというと「孤立するよ、人事に影響する
よ」と脅かされるそうだ。まずは文科省の除染から始めないとダメだ。

「元MI6諜報員作成『(トランプの)私生活の弱み』文書 英も注 目」。
JFK、クリントン、角栄、橋龍・・・浮気したことのない奴は「石 もて彼
を撃て」。君が浮気をしないのは独身のために資格がないか、モテ ナイ
か、ケチのためで、人徳とは関係ない。オランドはそもそも入籍して い
ないから浮気でも不倫でもない。ドゴール曰く「恋人はいるが、それが
何か?」。つまり政治家は政治を評されるべきで、プライバシーには介入
するなということ。プーチンもその価値観だ。

宇野宗助はケチだったので女から三行半を食らったが、倫理はほとんど
問われなかったのではないか。少なくとも小生にはそれを問う資格はない
(極秘!)。(つづく)2019/10/3



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香港警察はなぜ拳銃を所持していたのか?
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)10月3日(木曜日)
         通算第6214号  
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 香港警察はなぜ拳銃を所持していたのか?
  しかし中国なら捕まったら最後、拷問、注射、最悪の人生が待っている
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 風向きがまた変わった。
高校生への銃撃抗議、批判の標的は警察だった。10月2日夜、抗議の群
れは中国系企業へと戦術目標が変更となった。中国銀行、スターバックス
等の店舗破壊、ガラスへスプ令の落書き等、中国への代替標的へ抗議ター
ゲットが拡がった。

 10月2日、午前から夕方にかけて、香港の各所では拳銃で撃たれた高
校生の無事を祈る集会や、警察の過剰弾圧に抗議する集会、シット・イ
ン、人間の鎖が開催された。
ビジネスマンにとって束の間の昼休み、1230に突如、SNSで集会が
呼びかけられると香港政庁に近いチャーター・ガーデンに、数百人のビジ
ネスマンが集まり、警察の過剰防衛に抗議した。当該高校前、教会でも祈
祷集会が開かれた。

 狙撃され手術を受けた学生の所属する高等学校は授業ボイコットに突入
し、座り込みの集会が開催され、学校長も、抗議集会を黙認した。

 しかし、なぜ香港警察は拳銃を所持していたのか?
 1967年から1970年へかけての日本の学生運動。羽田の佐藤法首
相の訪ベトナム阻止行動は暴徒化し、学生が機動隊に投石し、コンクリー
トの破片を投げつけ、竹槍、鉄パイプなどで武闘を展開した。機動隊は
「専守防衛」に徹し、多くの負傷者はむしろ機動隊側だった。筆者はカメ
ラ片手に、石がびゅんびゅんと飛んでくるため、電柱によじ登った難を避
け、撮影をつづけた。

 機動隊は辛抱強く、指揮官が指令を出すまで動かず、もちろん、警棒の
ほかに防御器具は持っていない。佐世保闘争でもおなじだった。


 ▲日本の機動隊は拳銃を所持しておらず、対応も優しい

 全学連や三派の武力を前に、機動隊のほうは楯があるだけで、事実上、
無防備に近いのは何故か、不思議に思った。その後、成田で多くの機動隊
員が犠牲になった。左派の強い日本のメディア。
 学生を「暴徒」と書いた新聞はすくなかった。「暴徒化」という表現
で、学生を甘やかせた。

 香港の「暴動」をみていると、「香港警察はなぜあれほど凶暴なの
か?」という疑念が湧くだろう。
しかし共産革命の実態とは村々を襲撃し、地主や村長を人民裁判にかけて
家族もろとも銃殺し、財産を奪うという凶暴さを附帯し、社会構造の転覆
が基本であり、敵対する勢力は九類にいたるまで抹殺した。
旧体制の指導者と、その軍隊を殲滅し、独裁をうち立てる。

天安門事件は鉄砲を水平に撃って多くの学生、市民を殺害し、治安を安定
させた。
独裁権力に立ち向かう者は「反革命暴乱」であり、逮捕者は拷問、裁判は
かたちだけ。そのあとは「労働改造所」という地獄のような刑務所に送ら
れ、過酷な重労働。
釈放されても公安がつきまとい、まともな職場もなく、友人らは離れ、浮
浪の人生が待っている。

げんに「中国民主党k」主席だった王丙章博士は、ベトナムから広西省へ
潜入したところを囮捜査にひっかかって拘束され、無期徒刑、面会に行っ
た兄妹らは、博士が著しい拷問のために正常な会話も出来なかったと証言
している。

香港警察の弾圧のやりかたは、この中国共産党のミニチュアで、学生、市
民を警棒で打ち据え、催涙弾もゴム弾も水平うち。放水に使われる「水」
も強い毒性を持つ。この放水車の化学材料が「ドイツ製であり、ドイツは
輸出を規制してほしい」と訪独してフンボルト大学で講演した黄之峰は記
者団に語っている。

香港警察には中国からの応援部隊、それも特殊部隊が混入しているとみら
れ、あげくにピストル携行なのだ。九月までの段階で、ピストルの発車は
二回確認されているが、いずれも威嚇射撃だった。
10月1日からは北京の国慶節と軍事パレードに併せ、武装が強化されて
いた。

警察は「あくまでも(発砲した警官の行為は)適切な措置だった」と正
当防衛を主張し、発砲した警官の氏名などは明かさなかった。
2日夜から、抗議の群れは中国銀行など、中国系企業への襲撃となっ
て、とりわけ親中企業のスターバックス数店が破壊された。

進出先で嫌われても、めげないたくましさ
シルクロード、世界各地で挫折。IMFは債券放棄を要求。
南太平洋の島嶼国家における米中対立は西側が巻き返すか
アフリカも中東も5Gはファーウェイを使うとするが。。。
海外債権は殆どが不良債権となる
 日本は蚊帳の外、自嘲気味のままで終わるのか?
          

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国家解体を試みた民主党政権
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【阿比留瑠比の極言御免】 


16日付け朝刊の産経新聞、読売新聞、朝日新聞の3紙の社説(本紙は『主 張』)が民主党政権発足から10年が過ぎたことを取り上げていた。あれか らもうそんなにたつのかという感慨にふけりつつ読むと、視点はそれぞれ 異なっていた。

産経は「現実的な安保政策をとれ」とのタイトルを付け、民主党政権が残 した外交・安全保障上の教訓を示してこう指摘している。

「最大の失敗は、外交安全保障をおろそかにしたことだ」「もう一つの失 敗は政治主導が官僚排除であると勘違いしたことだ」

読売は「民主党の過ち繰り返すのか」のタイトルで、立憲民主党や国民民 主党など現在の民主党の後裔(コウエイ)政党に「反省を生かす気はあるのか」 と迫っていた。例えばこうである。

「実現可能性を無視した公約は、次々に修正を迫られた」「(保守系から 旧社会党系までの)『寄り合い所帯』が、難しい政治課題に対処できな かったのは当然だろう」

朝日は一定の評価

両紙は、民主党政権から教訓や反省を読み取り、後裔政党を戒めている が、朝日は違った。朝日は「『遺産』生かし対抗軸を」とのタイトルで、 次のように民主党政権に一定の評価を与えて懐かしんでいた。

「政権交代そのものの意義を忘れてはなるまい」

「安部(晋三)首相が繰り返す『悪夢』という決めつけは一方的過ぎる。 成し遂げたものを冷静、公平に評価しなければならない」

「政権の挫折は、こうした理念が間違っていたことを意味しない」

筆者は2月15日付の当欄で、民主党政権のマニュフェスト(政権公約)の 不履行、政治主導の迷走、統治能力の欠如と党内抗争、外交・安保上の失 態、景気低迷・・・などを列挙した上で「あの時代が悪夢だったことは疑 う余地がない」と結論付けている。

だから朝日の見解は理解に苦しむが、朝日にとっては輝かしい時代だった のだろう。朝日は、鳩山由紀夫首相(当時)が最初の所信表明演説で、行 政だけではなく地域の市民や企業などが支えあう「新しい公共」の考え方 を高く評価しているが、これは何を意味するのだろうか。

致命的な国家観欠如

鳩山氏のブレーンとされ、内閣官房参与も務めた劇作家の平田オリザ氏 は平成22年2月のシンポジウムでこう語っていた。

「鳩山さんとも話をしているのは、21世紀は、近代国家をどういうふうに 解体していくかという100年になる」

鳩山氏が「国というものが何だかよく分からない」

「日本列島は日本人だけの所有物じゃない」などと主張したことと通底する。

また、後任の菅直人首相は政治学者の松下圭一氏に傾倒し、著書で「松下 理論を政治の場で実践する」と記すが、その理論とは何か。かみ砕いてい うと、国家統治を崩壊させ、市民と自治体へ権力を移行させていこうとい う考え方である。

つまり、民主党政権が実行しようと試み、朝日が現在も賞賛していること とは、国家解体の思想だと言っていい。

だが、菅内閣時に発生した東日本大震災でも、今回の台風15号による大規 模停電被害でも明らかになったのは、国家という共同体の枠組みの重要性 と、それをきちんと機能させることの大切さではないか。

現在、立民と国民両党が衆参統一会派を組むための協議を行っているが、 国家観が不一致または欠如したままでは、とても国のかじ取りは任せられ ない。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

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松本市 久保田 康文 
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重 要 情 報
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◎アメリカの産業の実態とその変化に思う:前田正晶

物づくりからGAFAへ:

私がアメリカの大手の製造会社だったウエアーハウザーその他で経験し且
つまた見聞してきた残念なことを挙げておきます。偉そうに言えば「アメ
リカの生産現場と交流し組合員とも語り合ったから言えるのだ」とご理解
ください。畏メル友尾形美明氏は下記のように指摘されました。

「確かにアメリカのブルーカラーには英語も満足に話せない人が結構いる
ようです。一方でアメリカには世界中から最高の頭脳が集まるのも事実で
す。生まれも育ちの違う、つまり民族も宗教も考え方も違う他民族国家な
のです。」

私はこのご指摘が重要なのだと思います。アメリカの大手の製造会社は
R&Dに膨大な予算を割いています。それだけではなく、研究所に入って石
を投げればPh.D.に当たると思うほど多数の優秀な人材を揃え、素晴らし
い新規のアイディアを生み出しています。ところが、問題点はそれらを実
際の商業生産段階に移した時にその研究の成果を活かすような労働力が圧
倒的に不足しているのです。より具体的にいえば狙った通りの製品が出て
こないのです。

例えば、私が輸出していた液体容器原紙は牛乳やジュースの容器になって
いました。その容器の加工のライセンスを我が国に下ろしていたのがアメ
リカの企業です。ところが、我が国ではライセンサーよりも遙かに質の高
い進歩的な容器を我が国独特の優れた労働力で次々に創り出したのです。
アメリかでは絶対に出来ないとされていたワインの紙パックを創り上げた
のが凸版印刷で、逆にそのライセンスをアメリカのメーカーに下ろしました。

自動車にしたところで同じで、アメリカにオリジンがある車が我が国に
入ってから、アメリかでは出来なかったような車種が続々と出来上がった
のです。我が国の優れた頭脳もありましたが、そこには歴然とした労働力
の差が出たのです。その他にもアイディアはアメリカにあった製品が、我
が国でアメリカ以上に進化した物が幾つあったかです。

何年前でしたか、凸版印刷の2人の購買部長さんをウエアーハウザーの本
社と工場の他にご案内したことがありました。1人は営業部長から転任さ
れた方。そのお二方がアメリカで美術印刷の厚い本をめくりながら言われ
ました「最近はアメリカでも美術印刷の腕が上がってきたじゃないか」
と。彼らはその高級印刷の技術では我が国の方が遙かに進んでいると言わ
れました。

会社側と労働組合が法律的にも別個の存在となっているアメリカ式の製造
のシステムにも長所はあるのでしょうが、現実には遺憾ながら競争力は
劣っていると思えてなりません。であるからこそ、アメリかではGAFAがあ
そこまで発展したのでしょう。明らかに製造業というか頭脳集団がアメリ
カを変えたのでしょう。シアトル郊外のショッピングセンターの片隅に
あった小さなオフフィズを構えたマイクロソフトがあそこまでになると、
誰が予見できたでしょう。



◎安倍総理とトランプ大統領が署名して貿易交渉が終わった:前田正晶

印象としては我が方は何とかして最低線を死守したかの感があった。と 言うのも、最初からTPPの線を限度とするとうたっていたのだから、そこ までに至ってしまったのは寧ろ当然の結果だったということではなかった か。昨26日のPrime Newsに登場された細川昌彦氏と佐藤正久前外務副大臣 の遣り取りを聞いていても、トランプ大統領の選挙対策に一歩も二歩も 譲って花を持たせたのではとの感は否めなかった。

私はこの交渉で最初から気になっていたのが、トランプ大統領が持ち出 していた我が国との間の貿易赤字の解消と数百万台(誤認識であるのは明 らかだが)もの自動車の輸入を規制しようかという姿勢と現行2.5%の関 税を通称拡大法232条に基づいて25%に上げるという脅しとも駆け引きの 材料とも言える高飛車な作戦である。トランプ大統領は明らかにアメリカ の自動車産業の衰退が自国の労働力の質と技術力不足にあるとは認識され ていないとしか見えないのだ。

私が繰り返して採り上げてきた94年7月のカーラヒルズ大使の「対日輸 出 を増やすためには初等教育の充実と識字率の向上が必要」と認められた アメリカの労働力というべきか職能別組合の欠陥を是正しない限り、国際 市場でアメリカ産の自動車が売れる訳がないという認識をトランプ大統領 はお持ちではないのだと思っている。私は自信を持って言うが「私は数少 ないアメリカの組合員たちと頻繁に語りある機会を得て、彼らに「技術力 と品質の向上と改善無くして君等の職の安全の保証はない」と語りかけて きた。

念の為申し上げておくと、アメリカの組織では会社側と組合は法的に別個 の存在であり、その間に人的な移動もなければ私が行ってきたような会社 側の者と組合員の対話の機会などそう滅多に訪れるものではないのだ。こ の点は我が国の組合対会社との関係とは全く異なるのだ。何度も指摘して 来たことだが「組合員が別個の組織である会社に転籍することなどあり得 ない」と思っていて誤りではないのだ。組合員の身分は法律で保証され、 時間給は年功序列で上がっていく仕組みになっているのだ。極論を言えば 「努力せずとも昇給していく」組織なのだ。

私は諸般の事情があって3交代の組合員たちと1日中「何故技術の向上と 品質の改善が必要か」を説いて聞かせたことがあった。これ自体が言わば 異例である。その組合員たちの中には確かに英語が危ない者もいれば、東 南アジアからの移民もいた。彼らに英語が通じるのかと疑問すら抱いた。 そういう組合員たちを激励して鼓舞して意欲を高めていく必要があったの だ。即ち、彼らの向上心を如何にして掻き立てるかが課題だった。我が国 の基準と常識では考えられない国なのだ。

私はそういう経験をして組合員たちと接触してきた珍しい日本人だった のではないかと密かに自負している。彼らをその気にさせない限り我々会 社側のjob security どころか、輸出市場での成功などは覚束ないのだ。 一気に論旨を飛躍させれば「トランプ大統領はこのようなアメリカの組合 の実情を何処まで認識されているの」なのだ。極めて強力だと聞くUAWの 組合員を余程督励しなければ、日本車に勝てる車は出来ないのではないのか。

そこをご存知の上で数量制限だの25%の関税などと言っておられるのか なと、ついつい疑いなくもなってしまう。また、専門家の先生方もアメリ カの生産現場に入って組合員たちと膝つき合わせて調査したり、語り合わ れた経験をお持ちなのだろうか。そういう自国の労働事情を見極められた 上での232条発動なのだったら、仕方がないとは思う。だが、常識的には アメリカの会社側の幹部が工場を訪れて、組合員たちと語り合うとか意見 を聞くことなどほとんど考えられないほど、組織的な違いがあるのだ。

私は我が国の自動車産業界ではこのようなアメリカの労働事情を認識して おられると、経験上も承知している。だが、今回は型破りのトランプ大統 領が積極的に実際の交渉の指揮を執られているようだ。その大統領に「貴 国の実情は斯く斯く然々ですから、そこを踏まえてご交渉願いたい」とい うような話し合いが出来るのだろうか。難しいだろう。ではあっても、何 とかして実態を認識して頂くよう努力せねばなるまい。ボ
ルトン氏が去っ た後では直言する者はいなくなったとか聞いたが。


◎我が国と韓国の間をアメリカの知識階級に伝えてみて:前田正晶

私はAという外国がBという外国と如何なる間柄にあるかなどを、第三者 である我が国にいて解るはずのものではないと認識してきた。別な言い方 としては「アメリカの国民は外国の事情に無関心というか極めて疎い」と も何度か指摘してきた。いや「アメリカ人を諸外国の事情に精通した国際 人であるなどと思わない方が正しい」とも指摘して来た。そうは言ってき たが、振り返って我が国の一般の方々のことを考えて見れば「アメリカが EUのあの国とは親密だが、この国との関係は芳しくない」などということ に精通しておられる方は決して多くなないだろうと思っている。

そうとは知りつつも、先月末に思い立って衰えた英語力を駆り立てて、 「悪化する一方の我が国と韓国との間」を私がアメリカにおける知識階級 だと信じている数名の知人に書き送って、もしかして彼らが日韓関係に対 して関心を持っていたかどうかを確かめてみた。私の考えというか経験上 も承知していることは、仮令同盟国であっても一般的なアメリカ人の我が 国に対する認識というか認知度は決して高くないということである。この 点は、先頃往年の同僚数名に尋ねてみた結果で、彼らが日米安保条約の存 在を知らなかったことでも、既に怪しいものだと予測できていた。

ここまでで、結論は出てしまっていると思うが、3日までに来た返信か ら言えることは「アメリかでは日韓関係の現状について関心を持っている 者は極めて希であるようだ」だったのだ。ほとんどの返信が無関心だった か全く知らなかったことを示していたのだった。この現象は予想通りで あって驚くべきものではなかった。これを残念と言うよりも、アメリカの メデイアではこのような海外の事情に対する関心の度合いが低いことも示 していると思う。更に言えば「我が国の海外に向けての情報発信量の不足 が、何事においても海外で『我が国とは』が周知徹底出来ていない状態を 招いているのではないか」ともなるのだ。

私は韓国が海外の諸外国に向けて我が国を悪し様に言うか貶めるような 広報宣伝活動に励み、アメリかでは非常に活発にロビーイングを展開して いると聞かされている。そういう情勢下で私が危惧したことは、彼らの逆 宣伝がアメリカの知識階級にも行き渡っていたら大変なことではないかと 考えたのだった。しかし、私がインテリ層にあると信じている永年の交際 がある人たちは、無情にもというべきか幸いにもか知らないが、見事に日 韓関係には無関心だった。ワシントンDCが文大統領がGSOMIAを破棄したこ とに失望を表明したことも知られていなかった。

私は「我が国(外務省の管轄なのか)が海外に向けて現在のような音無 しではなく、もっと活発に英語でも何でも良いから「日本という国は」と いうような基本的な情報に始まって、如何なる政治体制下にあり、諸外国 と如何なる関係を維持しているか等々の我が国の立場を鮮明且つ解りやす く纏めて常時発信すべきだ」と主張してきた。例えば、現在のように文在 寅政権がここまで悪化させた関係等も、常にアップデートして行くべきだ と思っている。そういう行動を徹底して採っておかないことには、何時ま で経っても何処に行っても「中国人か」と尋ねられてしまうような境遇か ら脱却できないと危惧するのだ。私はアメリかで一言も発する前に、何度 も何度も中国人と間違えられた経験があった。




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身 辺 雑 記
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4日の東京湾岸は朝かr雨。



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