政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5164 号  2019・9・11(水)

2019/09/11




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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5164号
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       2019(令和元年)年 9月11日(水)



ホルムズ海峡における日本の立場と平和憲法:加瀬英明

       「ぎりぎりセーフ」の小沢氏:渡部亮次郎

     日本の報復は世界経済に悪影響:黄文雄

                      話 の 福 袋    
                       反     響
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ホルムズ海峡における日本の立場と平和憲法
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               加瀬 英明

イランと北朝鮮が、中東とアジアの発火点となるか、世界の注目を集めて いる。

両国は大きく離れているが、共通点が多い。

イランは核兵器開発に取り組んできたかたわら、北朝鮮はすでに核弾頭を 手にしているが、アメリカのトランプ政権が中心となって、核開発、ある いは核兵器を放棄するように、国際社会を捲き込んだ、厳しい経済制裁に よって締めつけられて喘いでいる。

中国、ロシア、ヨーロッパ諸国も、アメリカの制裁を恐れて、イランと北 朝鮮に対する経済制裁に加わらざるをえない。

もちろん、イランはキムチを食べないとか、イスラム教の厳しい戒律に よって飲酒を禁じているとか、違いも多い。

イランは、地理が有利だ。日本の石油・天然ガスの80%以上、ヨーロッ パ諸国にとってもエネルギーの大動脈が通っている、ペルシア湾の幅37キ ロの狭い出入り口であるホルムズ海峡が、イランに面している。イランは イスラム教主流のスンニー派と、不俱戴天の二大宗派の一方である シーア派の総本家で、アメリカ、イスラエルが支援するスンニー派の多く の諸国で、イラン革命防衛隊や、代理兵を使って、紛争をひき起している が、北朝鮮は地域的な影響力がない。

イランも北朝鮮も、アメリカによる経済制裁を何とか緩和させようとし て、駄々をこねている。イランは6月にアメリカの無人偵察機を撃墜し、 革命防衛隊がホルムズ海峡周辺で、日本、イギリス、ノルウェーなどのタ ンカーを攻撃、拿捕(だほ)し、ウラン濃縮の度合いを高めた。北朝鮮は5 月、7月に短距離ミサイルを発射し、年内に合意できなければ、アメリカ ともう話し合わないと脅している。

トランプ大統領も、口では勇ましいことをいっても、戦いたくない。イラ ンがアメリカの無人偵察機を撃墜すると、トランプ大統領はいったんイラ ンに限定的攻撃を加えるように命じたものの、その直後に取り消した。

イランを攻撃すれば、中東全域にわたってイランの代理兵が、米軍を攻撃 することになったろう。

トランプ大統領はアフガニスタン、イラク、シリアから、米軍を撤収する ことを発表しているものの、実現できないでいる。トランプ大統領は米軍 を海外から引き揚げたことを、レガシーとしたい。だが、7月にサウジア ラビアに小規模の米軍部隊が、派遣された。

 ペルシア湾の状況は、一触即発だ。

トランプ大統領はこれまで3回にわたった米朝首脳会談が、北朝鮮の核実 験と、中長距離弾道弾の発射を中断させてきたほかに、何一つ成果をあげ ず、すれ違いに終わったのにもかかわらず、話し合いを続けるといい、金 正恩国家主席に対して微笑み続けている。

だが、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師と差しで、友好的に会談しよ うとしない。アメリカは核開発と並んで、イランが中東全域にわたって安 定を乱しているのを阻止しようとしているが、イランは北朝鮮と同じ強権 による独裁国家なのに、ハメネイ師が金主席のような唯一人の独裁者では なく、僧侶勢力、革命防衛隊など、八岐大蛇(やまたのおろち)のような集 団指導体制にあるからだ。

アメリカはイランの核開発と、北朝鮮の核兵器を放棄させることに、成功 するだろうか。核開発と核戦力の増強を先送りできても、放棄させること はできないだろう。

トランプ政権は、ホルムズ海峡の自由航行を確保するために、ペルシア湾 にエネルギーを依存している諸国が有志連合を結成して、海軍部隊を派遣 することを求めている。日本はホルムズ海峡に対して、依存度がどの国よ り高い。

“平和憲法”を楯にして、アメリカにホルムズ海峡において日本のタンカー を護るのを委ねるべきだというのなら、京都アニメーションのような火災 も、アメリカの消防隊に消してもらったらよいだろう。



      
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「ぎりぎりセーフ」の小沢氏
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        渡部 亮次郎

<小沢氏、辞任の時機「ぎりぎりセーフ」 今後にも意欲

民主党の小沢一郎・前幹事長は12日、和歌山市で連合和歌山との懇談に出 席し、鳩山由紀夫前首相との「ダブル辞任」について、「もう少し早けれ ばという思いもあったが、ぎりぎりセーフのタイミングだった」と述べ、 参院選を視野に辞任時期を以前から探っていたことを明かした。>Asahi  Com 2010年6月12日15時9分

<出席者によると、小沢氏は「鳩山首相と政権の両輪としてやってきた が、こういうことになって迷惑をかけた」と陳謝。「幹事長時代のように 地方を回ることはできないが、ぼちぼちやっていく」と語り、今後の政治 活動に意欲を示したという。

この日は幹事長辞任後、初めての地方行脚。会合後は、世界遺産に登録さ れた紀伊山地の霊場と「熊野古道」の散策に向かった。小沢氏は今後も連 合の地方組織との懇談をこなしながら、小沢氏主導で擁立した参院選複数 区の2人目の新顔候補らの陣営を回って支援する考えだ>。

この発言を信じれば、自らの幹事長辞任を早くから決意していたことにな るが、真実は総理が交代しても、自身は幹事長留任の途を捜していた。

それが証拠に、菅直人氏からの代表選立候補の挨拶要請をあくまで拒否し たことである。小沢氏は6月1日夜おこなわれた鳩山・菅による極秘会談の 席で、辞任の決意を打ち明けられた菅氏が「それじゃ小沢を斬りましょ う」と提案したことを知って激怒。

その後鳩山総理から電話で「私の意向で辞任する形でいいですね」と言わ れて了承したものの、菅氏の挨拶は最後まで受け入れなかった。「裏切っ た菅に斬られた」と思っているのである。

元々小沢氏は菅氏を己のカードと思っていた。ところがその菅が裏切った ことを知ったので、挨拶を拒否しただけでなく、対立候補を立てようと田 中真紀子氏にまで働きかけた。

こともあろうに、小泉内閣で外相どころか政治家の資格そのものの皆無で あることを天下に晒した真紀子氏にまで断られるほど、彼の周辺には人材 と言える政治家が育ってないのだ。独裁者の末路を連想する。

一方の菅総理である。所信表明演説で「私を信じて下さい」とやって却っ て中身が何も無いことを表すと言う阿呆なことをやったが、口蹄疫の宮崎 には土曜を返上して駆けつけ、農家の現場を視察するなど、鳩山を反面教 師にしたオポチュニストぶりは徹底している。

これは、水泳に譬えれば一種の立ち泳ぎというべく、参院選もこれで凌ぐ 心算だろう。何とかV字を描く内閣支持率を維持したまま選挙を凌ぐには 立ち泳ぎ意外に方策はない。

その結果、参院選は「50」議席と菅氏が設定する勝敗ラインを何とか超えら れるのではないか。

だとすれば<辞任の時機「ぎりぎりセーフ」 今後にも意欲>と雖も小沢 氏の近未来は決して明るくは無い。つまり「本番は9月だ」と捲土重来を期 しているにしても、概ね菅氏の代表再選となれば、
党内に坐る椅子は皆無だ。

またまた離党すると言っても150人のグループの中から従いて行く者は何 人いるやら。寂しい秋の夕暮れになるのでは無いか。2010・6・12



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「日本の報復は世界経済に悪影響」
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【韓国】対日共闘をASEANに持ちかける文在寅大統領の愚

● 文氏「日本の報復は世界経済に悪影響」 ASEAN諸国へアピール狙う


9月1日からの東南アジア歴訪を前に、文在寅大統領は現地メディアの取材 に応じ、韓国への半導体素材輸出管理強化や「ホワイト国」除外につい て、「日本の経済報復は、世界経済に悪影響を及ぼす」と日本を批判しま した。加えて、ASEAN諸国に日本が対話に応じるように協力してほしいと 要請しました。

ただし、ASEAN諸国は非ホワイト国です。もともと韓国はアジアで唯一の ホワイト国として優遇されていたわけですが、その優遇措置が外されたか らといって、もともと優遇されていないASEAN諸国が韓国の味方につくは ずもないでしょう。

やはり韓国には、「絶対に正しいのは自分たちだけ」という思い込みが強 いのでしょう。そして、みんなが自分の味方についてくれると思ってい る。韓国政府は日韓GSOMIAの破棄について、「アメリカは理解してくれて いる」と発表しましたが、アメリカ政府から即座に「それはウソだ」と否 定され、抗議を受けています。

彼らとしては、「誰もが正義である自分の側についてくれる、悪の日本な どどこも応援するはずがない」と思い込んでいるのでしょう。

しかし、どう考えても、ASEAN諸国から好感度を得ているのは日本のほう で、韓国ではありません。

日本の外務省がASEAN10カ国を対象に実施した世論捜査では、「過去50年 でもっとも貢献が大きかった国」として、日本を選んだ人が最多で55%、 以下、中国(40%)、米国(32%)、韓国24%、オーストラリア23%でした。

● 日本はなぜASEAN諸国で好感度が高いのか―中国専門家

その他の調査でも、ASEANの91%が日本を「信頼できる」と回答してお り、もちろんこれはアジアで第1位です。

そもそも文在寅大統領は、今年3月にマレーシア、ブルネイ、カンボジア というASEANの3カ国を歴訪しましたが、マレーシアではマハティール首相 との会談後に行った会見で、文在寅はマレー語ではなくインドネシア語で 挨拶したことが発覚。さらに、イスラム教国で公の場での飲酒を禁じてい るブルネイで乾杯を提案、さらにカンボジア訪問時には自身のSNSにカン ボジアとは関係ない写真をアップするなど、外交的欠礼を繰り返しました。

● 外交欠礼連発の文在寅大統領、イスラム国家では「乾杯」提案―韓国メ ディア

結局、文在寅大統領はASEANにまったく興味がないということなのではな いでしょうか。そんなASEAN諸国を利用して、日本政府に圧力をかけよう としているわけです。

もちろんASEANとしても、表立って韓国に反論するわけもいかず、かと いって変な答えをしてしまえば、「ASEAN諸国が韓国の言い分を理解して くれた」と喧伝されてしまいます。日韓2国間の問題をASEANに持ち込まな いでくれというのが、正直な気持ちでしょう。





もはやこの問題でアメリカの仲介は期待できず、かといってあからさまに 中国を頼るわけにもいかず、結局、ASEANくらいしが、不満のはけ口がな かったということなのかもしれません。


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如何に何でも「社畜」はないだろう
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            前田正晶


毎度、台風等の自然災害に襲われた際に我が国の会社員の方々は何として も「出勤しよう」か「遅刻しないようにしよう」と懸命の努力をされて、 鉄道等の公共交通機関の駅などに向かわれる。今回の何年振りかで首都圏 を襲った15号台風でも,大多数の方は鉄道が早期に動くことを期待して駅 に向かわれて何時間も列を作ってジッと待っておられた。何処の局だった かはその光景を外国人に見せて「我が国だったら会社に行こうなどとはし ない」と言わせていた。実に無意味なことを言わせていたものだと思う。

こういうことを言わせたかったら「我が国と欧米の諸国では、会社という ものについての社員の考え方か認識が全く異なっている」という「企業社 会における文化の違い」から説き起こさないことには単なる厭みに終わっ てしまうと思う。第一に,何のかのと言っている外国人の旅行者が「文化 比較論」に通暁しているとは到底思えないのだ。ましてや「社畜状態」と いう報道の仕方も全く不当であると言っておきたい。

私はこれまでに何度か「あるアメリカの女性社長が朝の浅草駅で東武線 から地下鉄に向かって疾走する通勤客を見て『何の為の猛ダッシュか』と 尋ねられたので、我が国には遅刻という制度があって規定の出勤時刻に間 に合わないと(20世紀でのことだが)場合によっては有給休暇を減らされ るという罰則すらあると説明して,その社長さんを驚倒させた」というこ とを語って来た。彼女が驚いた理由は、アメリカにはそういう制度はなく 「“朝は全員が揃ってから仕事を始めよう”などいう制度も思想もないのだ から」である。

我が国には屡々スポーツの選手たちが言う「皆で一丸となって」という 「みんなで共にやっていこう」という伝統的な我が国独特の考え方がある し、誰もその行き方を否定しないのが普通だ。だが、これも再三述べてき たことで「アメリカ人(ヨーロッパ人でもそう変わらないと思うが)には 一丸となろうなどと考えている者はいないと思う。社員はそれぞれに与え られた「職務内容記述書」(=job description)に従って仕事を進めて いるのであって、同じ部に所属していても業務の内容が他人と重複してい ることはない。同僚の仕事を手伝うなどと考えている者などいない。

社員の一人ひとりがその事業本部長から与えられた課題を間違いなくや り遂げて、次年度の昇給と職の安定(job security)の為に身を粉にし て、極端な表現を用いれば昼夜を分かたずに働く者がいるのである。上司 からは仕事の進め方について細かい指示など来ないのが普通である。それ は「そういう必要がない即戦力を雇ったのだから無駄な介入はしない」と いうことだ。そうであれば「誰が朝何時に出勤し夕方は何時に帰宅しよう と、当人の勝手だ」という世界なのだ。であれば、休暇を取るのも各人の 裁量であって「実績さえ上がっていればそれで結構」という世界だ。

そういう世界に「チームワークを尊重し、皆で一丸となって、皆で一緒 に9時から働き始めよう」という我が国の文化を離れて、その違いも知ら ずに入って行ってしまった私は、当初は非常に当惑した。例えば,本部の 言わば直属の上司に当たるマネージャーは他の部員たちが一応の規定に なっている8時に出勤してくることがなかったのだった。ではあっても副 社長兼事業部部長は咎め立てしなかった。

彼の秘書さんは午後3時に「本日は閉店」と宣言して早退してしまっ た。そうかと思えば、早朝6時から出勤しているものもいた。全員が与え られた課題を自分の都合というか進捗状況に従ってこなしている世界だっ た。ましてや車社会であるから「どうだ。今夜軽く一杯やるか」というこ とは先ずあり得ないのだった。それだけではない、同僚というか他の部員 の都合と合わせることは現実としてあり得ないのだ。ワシントン州は滅多 に雪が降らないので、大雪の日には4WDの車を持っている者を除いてほと んどの者が当然のように出勤してこなかった。

であるから、台風が来ても出勤しようと努力する日本の会社員は不思議 だという外国人がいるのは当たり前のことではないのか。「マスコミは文 化の違いを弁えてから言え」と言ってやりたくなる。私は当初は「えらい ところに来てしまった」と文化の相違に戸惑っていた。だが、ある程度そ の違いに馴れて「与えられた課題以上のことが出来ないと評価の対象にな らない世界に自分がいる」ということと「職の安定と確保」を考えれば、 最善の結果を出す為にはどうすれば良いかだけを考えるようになった。即 ち、体調が悪ければ遠慮なく午後から出勤するとか早退してしまうという 選択が出来るようになった。

藤沢から新宿区に引っ越したのも通勤時間の短縮という狙いもあった が、職の安全の為には体力の消耗が激しい長時間の通勤は避けようという 目的もあった次第だ。25年より以前にはICT化は進んでおらず、時差が17 時間もあるワシントン州の本部からは一日中何時電話で指令が来るか見通 しが立たないので、夜になって2時間近くも費やして青山一丁目から藤沢 まで帰っている訳には行かないほど多忙にもなっていたのだった。

ここまでで我が国とアメリカのビジネスの世界での文化の相違を論じた が、誤解なきよう申し上げておくと「これは彼我の優劣を論じているので はなく、飽くまでも相違点を述べてきただけだ」なのである。但し、人は それぞれに個性があるのだから、何れの会社組織が向いているかという問 題はあると思う。私の日本の会社に17年、アメリカの会社に22年という経 験から言えることは「自分にはアメリカ式の方が合っていた」のである。 即ち、台風に襲われたら自宅に止まって、会社とも得意先とも電話ででも 何でも連絡していれば良いだろうと考えているのだ



      
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身 辺 雑 記  
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11 日の東京湾岸はまたもや曇天。

10日の東京湾岸は久し振りの快晴。公園での散歩は爽快だった。隣の中学 校のプールでは朝9時前から女生徒たちが泳いでいた。夜は錦糸町駅近く で会合。楽しかった。









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