政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

全て表示する >

頂門の一針5152 号  2019.8・30(金)

2019/08/30





□■■□──────────────────────────□■■□
 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5152号
□■■□──────────────────────────□■■□

        
 
       2019(令和元年)年 8月30日(金)




      雀庵の「呆け防止は読書から」:“シーチン”修一 2.0

     8・15文演説、反日の嘘と歪曲:櫻井よしこ

        
                      
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記


                         
━━━━━━━━━━━━━━
雀庵の「呆け防止は読書から」
━━━━━━━━━━━━━━


   “シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/19(2019/8/29)】国語の作文などでは「本との 出会い」といったテーマはよくあるだろう。

定番の「読書感想文」は大体が(1)筋の紹介、(2)それを通じて自身が あれこれ考えたこと――肝心のこれはあまり書かれてはいない、だから面白 くないと思う。先生は仕事だから生徒の作文を読まなければならない、ず いぶんな苦痛ではないか。

ある専門学校の若者向け月刊誌を制作していた頃、若者が読んでおいた 方が良い本を紹介する記事、“古書探訪 おススメの一冊”を毎号書いた。 そのひとつが「カラマーゾフの兄弟」(ドストエフスキー)で、小生は二 十歳の時に独房で読み、涙を流したから、読者にとってもいいだろうと改 めて読んだが、ぜんぜん感動しない。

なぜだろうと長い間思っていたが、最近、書庫の古い本を読み直して思 うのは、作品と読者は恋と同じで、ある時、読者は、昔読んだけれどちっ とも感動しなかったし、筋も全く忘れていた作品を再読し、「ああ、なん て素晴らしいのだろう」と心が揺れるのだ。

50年ぶりの同窓会で、昔は気にも留めていなかった女子に心をひかれる ような感じ、「ああ、僕は君と友達になりたい!」なんて告って、デート に駒を進めたような喜びみたい。

現実は気持ち悪がられたり、「修一クンに手を握られたのよ」なんてネタ にされたり、家人にバレて“色呆けヂヂイ”なんてバカにされることになる のだが・・・

本と読者の出会うタイミングはいつがベストなのか、それが分からな い。結局はあれこれ「乱読」して、好きな作家や作品の傾向が分かってく る。料理と似ていて、とにかくあれこれ食べてみることで、自分の好みが 分かってくる。そんな感じ。

いい嫁さんに当たる確率は2割くらいか。あれこれ試食するわけにはいか ず、何となく成り行きで所帯を持ったり。気に入らないからとお互いに書 庫に仕舞うこともできない。本は酒のごとくに長い間眠らしておくことが でき、味見ができて「うーん、いい味だ」となる可能性はある。

ここまで書いて昼食。昼寝の友に太宰治「人間失格」をもってベッドで読 み始め、終わりのところでビックリした。

<いまはもう自分は、罪人どころではなく、狂人でした。いいえ、断じ て自分は狂ってなどいなかったのです。一瞬間といえども、狂った事は無 いんです。けれども、ああ、狂人は、たいてい自分の事をそう言うものだ そうです。つまり、この病院にいれられた者は気違い、いれられなかった 者は、ノーマルという事になるようです。

神に問う。無抵抗は罪なりや?

堀木のあの不思議な美しい微笑に自分は泣き、判断も抵抗も忘れて自動車 に乗り、そうしてここに連れて来られて、狂人という事になりました。い まに、ここから出ても、自分はやっぱり狂人、いや、廃人という刻印を額 に打たれる事でしょう。

人間、失格。

もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました>

文庫本の奥付を見ると1968年(44刷)とある。小生が18歳、大学1年の 時に読んだから実に50年振り。「うん、いい人は発狂するんだ」なんて思 いつつも、人間恐怖症の太宰(津島修二)は人間に生まれて来たのがそも そもの間違いだったのだ。

「面白い子、かわいい坊ちゃん、頭のいい青年、母性本能を掻き立てる 弱くて優しい男」を演じ続けないとイジメられるのではないかという強迫 観念にいつも恐れおののいていた。小さい頃から性的虐待を受けたことも あって、道化を演じることで人間の攻撃から身を守り、特に理解不能なが らも自分を受容する女への甘えや同情、悲しみ、迷いに戸惑う。

安住がどこにもない、あっても長続きしない、夢は儚く終わり、美の陰 に醜を見て、そして自暴自棄・・・

小生は太宰の作品で一番好きなのは「津軽」だが、太宰が物心つかない 3歳から6歳まで病弱な母親に代わって乳母として愛情をかけて育ててくれ たタケを30年ぶりに津軽半島に訪ねる最後は泣ける。

せめて小学校を卒業するまで母親の愛情を得ていたら、生まれついての 「繊細過ぎる」感受性も穏やかになっていたかもしれない。過ぎたるは及 ばざるがごとし。

争いを恐れるために無抵抗になり、道化になり、疲れ果てて、やがて心 中。自殺未遂のゴッホが弟と最期に交わした言葉の一つは「このまま死ん でゆけたらいいのだが」だったという。

小生のようなキチ〇イはキチ〇イの悲しさ、恐れ、狂気を知っており、 再発狂をとても恐れる。太宰もゴッホも「ようやく死ねた」とほっとした のではないか。その気持ちがよく分かるアナタ、そうアナタです、危ない です、ホントに、発狂する前に受診しなさいよ。

うっぷん晴らしに無差別殺人で逝くなんて、最低、邪道、キチ〇イ道にも とる恥です。迷惑をかけずに一人ひっそりと逝く、人間失格の太宰は遺族 に10億円の遺産(著作権料)を残し、ゴッホは天文学的な値のつく作品、 感動を世界に遺しました。せめて最後は美しく逝く、それが発狂道です。

「指切りゲンマン、嘘ついたら、針千本飲ーます、指切った!」、さあ、 小指を出しなさい、さあ、さあっ・・・オノレ、わいを舐めとるんかい、 そんならこうしてくれるわ、無理心中や、どや、どや、早よ逝かんかい、 クズヤロウ!

さて、こんな風に、運命的に、本と出会う、再会する、感動する、脳ミソ が活性化される。ホントの出会い。読書の醍醐味だ。脳溢血とか病気では 如何ともし難いが、読書で脳ミソは元気で、痴呆症とかにはならないので はないかと思うのだが・・・

発狂亭“人生はっけよい”雀庵の病棟日記から。「はっきょうテロ」はダ メよ。

【措置入院 精神病棟の日々(135)2017/1/9】成人の日【産経】「漱 石曰く『あらゆる冒険は酒に始まる』、新成人の皆さん、冒険の資格が本 当にあるのか、祝杯の前に自分に問いかけてみたらいかがだろう」、石部 金吉みたいな説教・・・

小生は大学1年の1969年から部活の合宿などでたまに飲んでいた。今は高 校生あたりから飲むのか。

小生の人生は7勝7敗1分だったが、今回は酒でしくじったので6勝9敗の 負け越しの気分。しかし、こと酒については、現役時代は月水金は接待な どで飲みまくり、お客さんから声がかかればカネをもって嵐の中でも飛ん でいった。この本場所では11勝4敗か12勝3敗あたりか。

主張「成人の日 周りを思いやれる大人に」・・・「家族ら周りの人々 の支えに甘えてきた子供の頃とは違って、有縁無縁の力に感謝し、これか らは周りを支える立場になるのだと決意を新たにすることである」。

66歳を目前に「再成人」を誓い、実行できるのか・・・「ガンバレ、 俺!」って、どうも小生はそんなタマではなさそうで・・・困ったな。 (つづく)2019/8/29



  
━━━━━━━━━━━━━━
8・15文演説、反日の嘘と歪曲
━━━━━━━━━━━━━━


        櫻井よしこ

日韓関係は戦後最悪だ。有体に言って責任は文在寅大統領とその政権にあ る。この状況を直視して、日本政府は関係正常化の好機ともすべく、冷静 で毅然とした現在の政策を堅持するのがよい。

文氏の日韓関係についての考えは、8月15日の氏の演説が雄弁に語ってい る。演説に込められていたのは深く頑迷な反日思想である。いまはまず、 文氏の本心を正しく読み取ることが重要だ。

文氏は「光復節慶祝式」の祝辞の冒頭、南北朝鮮の協力で繁栄する「誰も 揺さぶることのできない新たな国」を創ると語った。文氏の語った夢は、 北朝鮮側からも侮蔑的に拒否されたように、実現性に欠けている。元駐日 韓国大使館公使の洪熒(ホンヒョン)氏は「文氏は妄想家だ」と批判を浴 びせた(「言論テレビ」8月16日)。

文氏は日本の敗退でもたらされた「光復」は韓国だけでなく東アジア全体 にとって嬉しいことだったとして、こう説明した。

「日清戦争と日露戦争、満州事変と日中戦争、太平洋戦争まで六十余年間 の長い長い戦争が終わった日であり、東アジア光復の日でした」

文氏の歴史観では、「長い長い戦争」とは、日清戦争以降、大東亜戦争で 日本が敗れるまでの60年間に限られるのだ。その5年後に始まった朝鮮戦 争も、韓国が望んで参戦したベトナム戦争も入っていない。

朝鮮戦争は韓国人と朝鮮人、同胞同士が血みどろになって戦った大悲劇 だった。北朝鮮の共産主義勢力による侵略戦争で、未だに分断が続いてい る。さらにそのあとのベトナム戦争では、韓国は共産主義と戦うという大 義を掲げたが、ベトナム国民に多くの被害をもたらした。そうしたことに 全く触れず、日本の戦争のみを取り上げ、それが終わったから平和がもた らされたという歴史観は、偏りと反日の、為にするものだ。

日本だけに焦点を合わせる文氏の歴史観の不幸で不勉強な歪みは、朝鮮半 島の歴史を振りかえることで炙り出せる。古代には漢の武帝が盛んに朝鮮 半島を侵略した。隋は毎年のように兵を出した。唐は新羅を先兵として高 句麗に攻め込み、滅した。新羅の次の高麗は契丹や女真に侵略され続け た。元は200回にも及ぶ侵略を繰り返し、朝鮮全土を蹂躙した。

究極の事実歪曲

確かに秀吉も文禄・慶長の役で2度にわたって攻めた。だが、その約40年 後、今度は清が侵略した。明、清の時代を通して約500年間、日清戦争で 日本が清を打ち破るまで、朝鮮は属国だった。

多くの戦いの舞台となった朝鮮半島はその意味では悲劇の国だ。しかし文 氏は、日本以外の国々がもたらした被害には言及しない。ひたすら日本を 非難する。まさに心の底からの反日演説が8月15日の演説だった。にも拘 らず、日本の多くのメディアはなぜ、文演説の日本批判は抑制的だったと 評価したのか、理解に苦しむものだ。

文氏は「誰も揺さぶることのできない国」作りに向けて三つの目標を掲げ たが、その中に「大陸と海洋の橋梁国家」さらに「平和経済の実現」がある。

文氏の本音はここにあるのではないか。ちなみに平和経済は8月5日に文氏 が打ち上げた目標である。日本政府が韓国を「ホワイト国」のリストから 外したのに対し、南北朝鮮が協力して平和経済を実現すれば一気に日本に 追いつける、南北は一体化に向かって突き進みたいという願望である。

しかし、1948年の建国以来、韓国の発展と繁栄は、米韓同盟と日韓協力が あって初めて可能だった。

朝鮮問題専門家の西岡力氏が語る。

「韓国は海洋国家として日米との三角同盟の中で民主主義、市場経済、反 共により発展してきました。大陸国家とは中国共産党、ロシアの独裁政 権、北朝鮮の世襲独裁政権のことです。文氏はこの二つのブロックの間を 行き来したいという。即ち、日米韓の三角同盟から抜けると宣言したわけ です」

文政権誕生以来、日を追って明らかになってきたのが文氏の社会主義革命 とでも呼ぶべき路線である。文政権は信頼できないとの分析は、不幸に も、いまやかなり説得力を持ち始めているが、今回の演説で文氏の本音は さらに明らかになったのではないか。日本に重大な危機が訪れたことを告 げる深刻な演説だったのだ。

さらに、文演説を貫いているのが厚顔無恥というべき究極の事実歪曲であ る。氏は次の点を語っている。

?どの国でも自国が優位にある部門を武器にするならば、平和な自由貿易 秩序は壊れるしかない。

?先に成長した国が後から成長する国のハシゴを外してはならない。

?今からでも日本が対話と協力の道に出てくるのならば韓国は快く手を握る。

反文在寅デモ

日本が韓国をホワイト国から外したのは、日本が韓国に輸出してきた大量 破壊兵器などに使用可能な戦略物資が大量に行方不明になっている件につ いて、韓国側の説明がこの3年以上、ないからである。従って?は責任転嫁 である。

?も同様だ。日本は韓国に対してハシゴを外したりしていない。反対に大 事な技術を与え続けた。韓国の浦項製鉄は韓国経済を支える力となってい るが、その技術は新日鉄が全面的に協力して伝授したものだ。

西岡氏によれば、庶民の食を豊かにする韓国の即席ラーメンの技術も、日 本に輸出しないという条件で日本がタダで提供したという。

鉄からラーメンまで日本は技術を提供しこそすれ、ハシゴを外してはいない。

?は、どちら様の台詞かと逆に質したくなる。2年以上「対話と協力」を拒 否してきたのは、日本でなく文氏である。

文演説は反日のための虚偽と歪曲に満ちている。文氏相手では、まともな 議論も日韓関係の正常な運営も難しいだろう。

戦後最悪といわれるこのような状況の下で、日韓関係も米朝関係も危機に 直面し、日韓の国益が損なわれ、韓国の運命が危機に瀕している。こうし た状況を生み出したのが文氏だということに、多くの韓国人が気付き始め た。気付いて行動を起こし始めた。ソウルをはじめ、地方都市でも、文氏 の辞任を求めるデモが広がっている。韓国の主要メディアは報じないが、 その様子はSNSで広く拡散され、多くの映像から反文在寅デモは、文氏 の側に立った反日デモより数倍規模が大きいことが読みとれる。

韓国の国論は二分され、韓国人は戦っている。勢いを得ているのは反文在 寅勢力の方だ。日本人は、隣国のその実態を知ったうえで、これ以上文政 権に騙されないことが肝要だ。文氏の真の意図をいまこそ冷静に見てとる ことだ。

『週刊新潮』 2019年8月29日日本ルネッサンス 第865回



━━━━━━━
重 要 情 報
━━━━━━━


◎アメリカの大手メーカーの一員だった者として:前田正晶

私はこれまでに何度も何度も「元はアメリカの会社の一員だった」との条 件の下に「内側から見たアメリカの企業やアメリカ社会」を語って来たと 同時に「アメリカの人たちの視点から見た我が国」をも論じてきた。要す るに、アメリカ側の視点に立った発言が多いということ。

私は決して自分から望んでアメリカの会社に転進したのではなく、1996年 に上梓した「アアメリカ人は英語がうまい」の中でも回顧したように「ア メリカの会社に変わりたいとも、変わろうとも、変われるとも」一度も考 えたことなどなかった。だが、1969年辺りから私に向かって流れてきた運 命と、信じがたいような偶然の積み重ねで1972年8月に新卒から17年間も 育てて頂いた日本の会社から、当時アメリカの紙パルプ産業界で第5位辺 りにあったMead Corp.に転進することになってしまった。

1975年3月には常に世界最大のInternational Paperと最上位を争ってい たWeyerhaeuser Companyに移ることになったのだった。MeadもWeycoも言 うなれば「アメリカの支配階層にある会社」で、私は期せずして(と言う か知らずして)そういう世界に入っていったのだった。そこで出会った 「知らなかったかった」為に苦労し悩まされたことは数々あったが、それ らを一言で表現すれば「我が国とアメリカとの間に厳然として存在する文 化と思考体系の違い」の壁となるだろう。考え方次第だが、そこに「歴 史」を加えても良いかも知れない。

私の限りある能力と多少は自信があった英語力を以てしても、その高く て厚い壁の内容を詳細に把握し如何にして乗り越えて彼らの一員となれる かには15年近くを要したのだった。その「違い」が解ってから漸く見えて きたことは「我が国とアメリカ相互にその違いを弁えている者は極めて希 であり、解っていないが為に数多くの行き違いや誤解や不信感が生じてい たという放置しておく訳には行くまい」と痛感した点だった。当時、極端 な表現として社内で指摘していたことは「君等は目隠ししてボクシングを して殴り合っているのではないか。もう少し相互に文化(言語・風俗・習 慣・思考体系を言う)の違いを認識して日本に向かっていったらどうか」 だった。

そこで、相互に理解出来ていなかったが為に生じてきた不信感や行き違い や要らざる対立とか論争を回避した方が賢明だと思って、1990年春頃に私 が副社長兼事業本部長に “Japan Insight”と銘打った「日本とアメリカの ビジネス社会における文化の違い」のプリゼンテーションを本部でやらせ て欲しいと願い出たのだった。大変な切れ者だった副社長はその場で承認 してくれたので、数週間後に慎重に準備して約90分の説明会を工場の幹部 まで集めて実行した。

当初は「逆さの文化」から入って「新卒を定期採用する国としない国」、 「人事制度の違い、即ち事業本部長が持つ権限の幅の広さと深さ」、「教 育制度の違い」、「思考体系の相違」、「会社側と労働組合の立場の違 い」等々を主体にして語っていこうと思っていた。そこで、慎重を期して 事前に原稿を本社から派遣されて日本駐在の経験が3年を超えた木材部門 のマネージャーに原案を見て貰った。彼は「概ねこれで良いが、私ならど うしても追加したい項目がある」と言って教えてくれたのが「お客の代弁 をする怪しからん日本人社員」だった。

それは日本の会社におられる方には想像出来ないだろうと思わせられたよ うな相違点で私にとっても言わば盲点を突かれたような内容だった。

その内容は、本社から出張してくる多くのマネージャーたちが最も腹立た しいと苛立つのが「日本人の社員は『得意先から我が社の申し出に対して 此れ此れ然々の反論があったので本部では再検討願いたい』というような 意見を具申してくること。彼らは何処から給与を得ているのかが解ってい ない」という点なのだった。

これの何処が宜しくないのかと言えば、「これはアメリカでは会社が決定 した方針なり何なりを得意先の反論を押しきってでも納得させるかが営業 担当者の務めである。お客様の意向を本部に伝えることなどは誰も期待し ていないし、そうあるべきではないのである」であって、アメリカ人から 見れば「君等は何処の会社から給与を貰っているのか」と怒っているの

だが、その駐在のマネージャーは「私が出張者たちに教えていることは 『腹立たしいのは解る。だが、何時までも一方的にお客の声を聞くことを 拒んでいては、日本市場の実態も特殊性即ち文化の違いが理解できないの だ。我慢して彼らの言うことを聞こうとして見ろ。その先には必ず日本市 場の実態が見えてくるようになるから』だった。本社から来る連中も最初 は抵抗したが徐々に聞くようになり結果として日本を理解するようになり シェアー拡大に役立つようになった」と教えてくれた。私は即座にこの件 をプレゼンテーションの一項目に追加したのは言うまでもないこと。本部 での説明会でも素直に受け入れられた。

この相違点を英語で表現すると「会社の意向を伝える」が “representation of the company to the customer”であり「客先の意向 を代弁する」は“representation of the customer to the company”だ と、そのマネージャーに教えられた。

兎に角、アメリカ側の得意先の話も聞かずに会社の意向を何としても押し つけようとする姿勢は高飛車で傲慢であると思われてしまうだろうが、こ れがアメリカの会社から月給を貰っている者の務めなのである。押し切る か切らないかの二択なのだ。高飛車でも何でもないのだ。但し「単に本部 の意向を伝えに来て承服せよと言うだけでは、担当者は単なるお使い奴に 過ぎず当事者能力の欠片もないではないか」という非難の声はイヤと言う ほど聞かされた。ここまでは我が国とアメリカの企業社会における文化の 相違点の一つに過ぎないのだとご理解願いたい。

私はこのような相互の理解と認識不足の問題点は21世紀の今でも他にも幾 らでもありはしないかと密かに危惧している。更に、後難を恐れて言えば 「トランプ大統領がお怒りであるアメリカの対日輸出が余り成功していな い原因の一つに、前述の「会社の代弁」のし過ぎを含む理解の不足の問題 があるのではと考えている。「問答無用でアメリカ製品を受け入れるべ し」を我が国が素直に受け入れる態勢は未だ整っていないと思うだが。。



━━━━━━━
身 辺 雑 記  
━━━━━━━

30日野東京湾岸は雨。


29日の東京湾岸は快晴、爽快。隣の中学校のプールでは朝から女子生徒 たちが水しぶきをあげていた。          読者:6001人

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: 97 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。