政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針51500号  2019・8・28(水)

2019/08/28




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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5150号
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       2019(令和元年)年 8月28日(水)



 雀庵の「韓国はまるでセウォル号」:“シーチン”修一 2.0

           グーグルが大統領を選べる:Andy Chang

           【阿比留瑠比の極言御免】:久保田 康文

                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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雀庵の「韓国はまるでセウォル号」
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      “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/18(2019/8/27)】「モンテーニュの名言」とい
うサイトから<修一の感想>――

◆世の中には、勝利よりももっと勝ち誇るに足る敗北があるものだ。

<先の大戦で植民地解放の狼煙を上げ列強に吶喊、矢尽き刀折れて満身創
痍になった日本、建武中興に殉じた知略の猛将、楠木正成、回天維新の
雄、西郷隆盛・・・勝ち負けは兵家の常。負けても、そこから学び、兜の
緒を締め、次の戦に備えよ、ということだろう。

10戦して5勝3敗2引分くらいがいい、4勝6敗でもいい、という戦国武将の
話もある。勝ち過ぎると、それだけが成功モデルになって大敗したりする
からだ。負け戦から学ぶ、打たれ強い、転んでもただでは起きない、とい
う思考が大事というわけ。最後に勝つか引分なら御の字だ。

独裁国家/創業社長の企業は世襲制が多いが、支那の王朝でも創業者の3
代目あたりから落ち目になっていくようだ。唐は300年近く続いたが、4代
目の建国100年あたりで絶頂期になり、玄宗皇帝は楊貴妃に溺れて治世後
半は下り坂になった。大塚家具は2代目が「牝鶏鳴きて国亡ぶ」で見るも
憐れ。

国家は良質のトップをコアとして推戴して、優秀な部下が経営し、自らが
一流国家を目指して変わって(進化して)いかないと逆に時代の変化に遅
れてしまう。勝っても負けても常に前進、改革、更新しなければやがて亡ぶ>

◆心は正しい目標をなくすと、偽りの目標にはけ口を向けるものだ。

<自尊自立、独立不羈 、富国強兵、自由民主人権法治は現代政治/国家
の要諦、「基本的価値観」だ。一方で国際競争はヨーイドン!ではなく、
早い者勝ちで、先行したものがいい思いをする。First come, first served.

16世紀、新大陸に真っ先に来たのはカネ、実弾、勇気、冒険心、山っ気
に溢れた、貴種の次男坊、三男坊を頭とする一族郎党だった。まあ、本国
では厄介者だったかも・・・

2つの大戦争後の現在の国際競争ルールで勝つため、負けないためには
トップグループ=一軍にいなくてはならないが、「基本的価値観」がない
と入会できない。

一軍入りを目指すのならセカンドグループ=二軍の国は、まずは「基本
的価値観」国を目指すことが目標であるべきだ。力があってもお行儀が悪
いとロシアのようにつまはじきされてしまう。

国柄はいろいろだから、特定の宗教、伝統による政治を良しとし、二
軍、三軍でいいとする国もある。それはその国、国民の選択次第だ。

ただ、共産主義独裁国家(志向、嗜好)という、一軍の「基本的価値
観」をとても共有できない国は一軍入りできない。一軍にとって潜在的な
敵、脅威だからだ。一軍の東横綱だったソ連は西横綱の欧米から嫌われて
自滅した。

国柄、国家目標が一軍にとって邪悪的であるのは、その国の国民にとっ
ても正当とか許容範囲とは見なされない場合が多いだろう。そういう怪し
げな国の指導者、主導政党は、怪しげな支持者を増やすために、結束させ
るために、戦意を高揚させるために「敵」を必要とする。

ナチスがユダヤ民族を敵対視したように、邪悪国家は嘘八百でも「敵」
をつくりあげ、敵意を増幅させる。その想像上の「敵」、バーチャル・エ
ニミーは、叩けば遂に尻込みして土下座するような存在が好ましい。そう
して大衆の支持を得て邪悪的な独裁国家を建設しようとする。その成功例
は少ないし(中共、イランぐらい?)、一軍登録はまず無理だ>

◆我々は他人の知識によって物知りにはなれるが、賢くなるには、我々自
身の知恵によるしかない。

<知性は理性がないと育たない。感情、気分、妄想、バックミラーだけで
「とにかく北へ! この世の天国へ!」と車をぶっ飛ばしたら確実に事故
る。その意見、注意さえも聞く耳を持たない。ほとんど狂気、暗愚、自
殺、痴呆、マゾ>

◆結婚は鳥かごに似ている。外にいる鳥は必死で中に入ろうとし、中にい
る鳥は必死で逃げ出そうとする。

<赤くて黒い鳥籠。収容所、虐待、飢餓、簒奪、病魔、涙、そして雪と
氷。♪なのにあなたは北土へ行くの 北土の味はそれほどいいの この南
のチゲよりも

旅順高等学校寮歌「北帰行」から。

窓は夜露に濡れて 都すでに遠のく 北へ帰る旅人一人 涙流れてやま
ず 今は黙して行かむ

何をまた語るべき さらば祖国 わがふるさとよ 明日は異郷の旅路 明
日は異郷の旅路・・・

一旦鳥籠に入ったらまずオシマイ>

◆目指す港がないような航海をしていたら、どんな風が吹いても助けにな
らない。自説に固執し、夢中になることは愚鈍さの最も確かな証拠である。

<ああ、そうだったわねえ、あなたはセウォル号を覚えているかしら、あ
なたが愚劣、わたしが鈍感の時よ。二人の姿を水に映しながら、沈没して
高校生たち300人が死んだ事故を眺めていたわ。あれからもう5年。

船長さんは乗客の避難誘導なんか二の次、真っ先に脱出、海洋警察の船
で最初に保護されたわね。世界に誇る金メダルよ、自分の命が一番大事で
すもの。大陸経由の韓流正当儒教では親のために子は命を捨てるのよ。劉
邦さんも言っていたわ、「子供はすぐに作れるが、俺は二度と作れな
い」って。

はかない事故だったけれど、過去は過去。もう泣きますまい、恋しい、
恋しいと思ってた初恋のあなたに会えたんですもの。日帝、ABEはよろよ
ろ、沈没寸前よ。今年はきっと、うれしい冬を迎えますわ・・・

「スミダ川」スミヨ、統一旗でチョッパリ叩くニダ! マンセー、マン
セー、統一コリア!」

なお名曲『すみだ川』(1937年)の作詞家、佐藤惣之助は我が地元川崎
の人。『大阪タイガースの歌』(現:阪神タイガースの歌、通称:六甲颪)
『赤城の子守唄』『人生の並木路』『人生劇場』『湖畔の宿』なども創った>

発狂亭“火病用プラセボ製薬”雀庵の病棟日記から。

【措置入院 精神病棟の日々(133)2017/1/8】承前【産経】坂本鉄男
「イタリア便り 曖昧過ぎる(日本の)宗教人口」・・・何を今更。朝は
お日様に手を合わせ、仏壇に花と線香を供え、ハロウィンやXマスを楽し
み、新年には八百万の神々に祈るのが日本人だ、アーメン!

川越一「煩悩を紙面に生かす」。今秋の中共党大会を控えて火種がくす
ぶっているような・・・権力闘争は水面下で行われるからディープスロー
トがないと記事にしにくい。機械(ミッション)あれば機事(密議)あ
り、孫氏の兵法の国だから取材は難しい。

田村秀男「米国『シムズ理論』に学べ デフレ日本に財政赤字は役立
つ」。財政均衡は緊縮でなく成長でやれ、まずは財政出動だ!という話。
子育て応援、インフラ強靭化、スタートアップ促進、基礎研究支援などな
ど、大事なところに投資すべし。

廃車寸前の車の修理にカネをかけても無意味。現役の車を元気にするカ
ネの使い方をしないと経済は上手く回らない。(つづく)2019/8/27



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グーグルが大統領を選べる
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       Andy Chang 

SNS(ソーシャルネットワークサービス)が選挙に決定的な影響を与え
ることが大きな関心事になっている。グーグルやフェイスブックなど
厖大な読者層を持つネットサービスは数百万人の意見操作が出来る。
SNSは世界中に読者を持っているので選挙だけでなく世界中の人間を
洗脳することが出来る。これは大問題だ、早急に世界共通の規制法則
を作るべきである。

これまでは選挙は金で動かせるということだった。しかし今ではネッ
トで呼びかけるだけで候補者を当選させることが出来る。ネットサー
ビスの会社がほとんど見分けることが出来ないプログラム操作で多数
の「決まった意見のない投票者(Undecided voter)」をコントロールす
ることが出来るし、SNSが意見を操作した証拠もあげられない。

数日前、国会の上院議員諮問会でエプスタイン博士(Robert Epstein)
はは彼の研究によると2016年の大統領選挙でグーグルのSNS操作で少
なくとも260万人がヒラリーに投票したと述べた。エプスタイン氏は
心理学者でAmerican Institute for Behavioral Research and
Technologyの上級研究員である。彼は民主党員だが、グーグルが選挙の際
に情報操作でヒラリーに援助したことを厳しく批判し、「一つの会社が多
数人民の意見を操作する能力を持つこと」に警報を発したのである。

上院の諮問委員会でテッド・クルース議員(共和党)が彼の260万票
発言について再確認を求めたとき、エプスタイン氏は「私が述べた260
万票とは最低の数字です。SNS操作では260万から1050万票を動かせ
る」と述べた。また、「2016年の選挙ではヒラリー当選がほとんど確
実と思われていたのでグーグルだけが意見操作をした。しかし2020年
の選挙ではSNSが最低でも1000万票を動かすことが出来る」と述べ、
「例えばリベラルと知られて(思われて)いるフェイスブックのズッ
カーバーグ会長が皆で投票に行こうと書いたら少なくとも1600万票
がサヨク候補に投票し、意見を操作した証拠もない」と述べた。

グーグルの意見操作はZackary VorhiesとGreg Coppora両人の内部告発
でわかったのである。https://youtu.be/buYS1biprSs 

しかしVorhiesはグーグル内部で情報操作ををした複数の人物も証拠
も確定できないと述べた。グーグルやフェイスブック、ツイッターな
どのインターネット会社は常に利用者の人物調査をしているし、利用
者をストップする、ブラックリストに入れる、ランキング(Ranking)
と言って利用者の傾向を調べて意見を分類し、どの部類に属するかを
決めたり変更したりできる。

また摘発が困難な方法で内容を変更することもできる。メディアの意
見操作は通常的で簡単だ。例えば「トランプがこのように述べた」と
書くのと「トランプはこのように喝破した」では大きな違いがある。
Vorhiesは、グーグルはいつも意見の公平
を維持していると言うがグーグル内部のリベラル人物が情報操作をし
たことは明らかだと述べた。問題は確証を上げられないことだと言う。

エプスタイン博士はは国会の諮問委員会でグーグルやフェイスブック
が日常的に行っている「監視、検閲、運営、操作(Surveillance,
Censorship, Administration, Manipulation)」は選挙だけでなく世界中
の人間の意見操作ができる。早急に規制を設けるべきだと述べた。

共和党のクルーズ議員は「SNSの情報操作について早急に規制対策を
講じるべき」と述べた。民主党の選挙候補者ウォレン議員はGAFA(グ
ーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)を分割せよと主張し
た。大会社を分割してもSNSを制御することはできない。バイデン候
補とハリス候補は政府がSNSを制御する方策を講じろと述べただけで
ある。アメリカは2020年の総選挙までに対策を講じるべきだが、それ
より世界共通の対策が必要である。


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【阿比留瑠比の極言御免】
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       改憲消極論 山口代表にうんざり


また、どこかで聞いたような内向きな理由で憲法改正の足を引っ張るの
かー。21日付の読売新聞朝刊の記事「公明、9条改正に慎重姿勢」を読ん
で、うんざりした。記事によると公明党の山口那津男代表は20日、訪問中
の中国で憲法への自衛隊明記についてこう語ったのだという。

「自民党の中にまだいろんな意見があるように思われる。自民党として統
一した考えで臨まなければ、その先の議論は混乱を呼ぶばかりだ」

はっきりしない言い方だが、要は自民党内には「戦力の不保持」を定めた
9条2項の削除論など、安部晋三首相と異なる意見があることを指したの
だろう。

だが、その論争は、昨年9月の自民党総裁選での安部首相の勝利で既に決
着済みの話である。山口氏は、今さらこんな古証文を持ち出してどうする
のか。

議論を先延ばし
山口氏は7月の参院選後も「(与党が勝利した)この結果を『憲法改正に
ついて議論すべきだ』と受け取るのは少し強引だ」と安部首相を批判し
た。参院選前にもこう述べていた。

「憲法改正議論に対する姿勢を参院選の争点にすることについては、有権
者に選択を迫るという意味での争点として熟度が浅い」

それでは、いつになったら機は熟すのか。単なる先延ばし狙いで、言葉遊
びを続けることが、責任ある与党の代表の仕事だと本当に胸を張れるのだ
ろうか。

公明党は、支持母体である創価学会婦人部の説得に苦労したくないという
のが本音なのかもしれない。婦人部は平和志向が強く、集団的自衛権行使
を限定容認する安全保障関連法(平成27年成立)にも当初は難色を示して
いたからである。

とはいえ、そんな内向きの理由で憲法改正に消極的になるようでは、とて
も与党の責務を果たしているとはいえない。


自民も歩み寄り
振り返ると山口氏は、集団的自衛権見直しにも抵抗していた。当初は「断
固反対」だと訴え、その後も周辺諸国や近隣諸国の理解が必要だと唱えて
いた。

ところが実際は、東南アジア諸国連合(ASEAN)もオーストラリア、
ニュージーランド、フィリピンといった太平洋諸国も見直しに次々と賛意
を示し、はしごを外された。

「連立政権の在り方も含めて議論していく課題だ。短兵急な乱暴な進め方
は受け入れられない」

しまいには、「連立離脱カードまでちらつかせて問題の先延ばしを図った
が、結局見直し賛成に回っている。今回も改憲消極論を声高に言えば言う
ほど、後でつじつまが合わずに困るのではないか。

「ぎりぎり間にあった。安保関連法がなかったら米国との協調がさらに制
限され、トランプ米政権に何と言われていたことか」

安保関連法に関しては、北朝鮮の核・ミサイル開発の進展や中国の海洋膨
張もあり、政府高官はこう胸をなでおろす。公明党も賛成してよかったは
ずである。

「自民党の4項目の改憲案は、参院選合区の解消以外は広い意味で(公明
党の立場である)加憲です。これは大変な自民党の歩み寄りに見えます。
公明党として評価すべきです」

「日本をどうするのか、自民党の中で真面目に憲法を考えている人たちに
心を合わせる公明党でなければなりません」

公明党で憲法調査会座長などを務めた赤松正雄元厚生労働副大臣は9日付
産経新聞のインタビューでこう説いている。山口氏にはこの言葉を拳々服
膺(ケンケンフクヨウ)してもらいたい。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


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重 要 情 報
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◎アメリカとの通商交渉が大筋でも合意に達したことは良かったと思う:
前田正晶

尤も、産経新聞は“9月の最終合意に向けてトランプ大統領の出方は読み切れない。「通称拡大法232条」に伴う高関税で日本の動きを制しつつ、更に有利な条件獲得に引き込むのではないか、最後の署名まで予断は許されない”とまで述べて、トランプ大統領の“unpredictable”な出方を警戒するのを忘れていなかった。

私はその危険性には十分な準備をしておくのは必要だとは思っている。だが、仮令自動車の関税を2.5%のままで落ち着かされたにもせよ、昨26日の為替レート¥104台と円安に振れていたではないか。為替次第では2.5%は何とかなるだろうという意見も出ていたし、アメリカは現在までもこの関税率で700万台以上も輸入してきていたではないか。USTRとトランプ大統領の自動車輸入に関する論議の根拠乃至は基礎は、日本車の現地生産に移行するまでの40〜50年前の対日本の貿易摩擦時代の観念に取り憑かれているのではないかと言いたくなってしまう。

菅官房長官とのこの件の記者会見で「アメリカに押し切られてのではないか」という的外れの質問があり、長官は即座に否定された。私はこれまでに何度も永年アメリカの大手輸出メーカーの一員として厳しい対日輸出交渉に従事してきた者として「アメリカの思考体系には妥協も落とし所を模索するような交渉の手法などない」と繰り返して主張してきた。故にライトハイザーUSTR代表は強硬な姿勢で茂木大臣との交渉に望んできただろうし、トランプ大統領に「良いところに落としてきました」などと復命することなどあり得ないのだ。

私は茂木担当大臣がそれこそ、私が現職当時に良く冗談交じりに使っていた台詞である「アメリカ側としての我が国との交渉は時には命を賭けて熾烈にやり合う性質であり、どちらが押し切られるかの大論争となる」などよりも懸命に、国益を賭けて身体を張ってライトハイザー氏をあの大筋で合意させられたのだと思っている。そういう対アメリカとの交渉事がどれほど大変な物かを知らずに(尤も記者諸君に経験出来るはずなどあり得ないが)「押し切られたのか」などと訳が解っていない質問が飛びだしたのだと些か憤慨している。そんな生易しい交渉ではないのだ。

トランプ大統領は250万 ton程の資料用トウモロコシを、安倍総理の表現では「民間が輸入するが」、という条件を引き出して大満足であったようだ。これは専門家の解説を待つまでもなく中国向けが関税賦課の為に不調となった過剰在庫分の処分になるので、オハイオ等の州に救いの手を伸ばす結果となり大統領にとっては重要な選挙対策となるからだろう。余談だが、私は72年に初めてアメリカに入ってオハイオ州デイトンからコロンバスの空港まで約1時間を、周囲をトウモロコシ畑に囲まれては走り続けた時に「アメリカは偉大な農業国だったのか」と思い知らされたのだった。

そして、ここでもまたアメリカ売りたい物が一次産品だったというアメリカの輸出面でも実体が良く見えたではないか。私はずっとアメリカの輸出の主要品目は在りし日のW社の如く高高度工業製品ではなく紙パルプと林産物のような素材産業がボーイングの航空機を除けば多くを占めていたのだと指摘して来た。その辺りを評して、永年交流がある上智大学経済学部教授の緒田原涓一教授(当時)は「ウエアーハウザーの製品のような一産品ばかりでは、アメリカの対日輸出は恰も植民地の如きだ」と語られたのであった。何故そうなっているかの議論はあらためて後日に譲りた い。



「中央アジア的暴力」1〜4:伊勢雅臣


◎■1.世界で冷笑される韓国「狂乱」外交

 最近の韓国外交の「狂乱」ぶりには、呆(あき)れ果てた日本国民も多
いだろう。武器への転用が可能な戦略物資の横流しが疑われる事案が多発
していることから、アジアで唯一の「優遇国」待遇(ホワイト国指定)か
ら外す、という措置を日本政府が発表すると、WTOのルール違反として
(世界貿易機関)に提訴すると脅した。

「優遇」を外されると提訴する、という論理は国際常識からして理解不能
であるが、WTOで相手にされないと今度は報復として韓国側も日本をホ
ワイト国から外すと発表。WTOルール違反だと訴えた内容を、自国でや
り返したわけである。さらに、それだけでは足りないと思ったのか、防衛
秘密を共有する軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄まで決めた。

 二つの報復措置とも韓国側にダメージが大きいと言われている。特に
GSOMIA破棄はアメリカが強く懸念を表明していたもので、トランプ政権も
いよいよブチ切れてしまうかも知れない。

 こうした韓国の動きに、他国も呆れているようだ。

__________
欧州も、東南アジア諸国も、残念ながら、韓国が関係のない国際会議にお
いても、所構わず日本批判をし、必死で支持を得ようとしている姿を冷笑
し、そして、外交的な常識がない国との見方を固めています。[1]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

■2.門前払いされたハーグの密使たち

「外交的な常識のない国」というのは、今に始まった事ではない。近現代
史をたどれば、それが韓国の本性であることが分かる。

 例えばハーグ密使事件がある。明治40(1907)年6月に、オランダの
ハーグで開かれていた第二回万国平和会議において、日本によって奪われ
ていた外交権回復を訴えるべく、3名の密使が国王の親書と委任状をもっ
て会議に参加しようと画策した事件である。

 国王の親書と委任状は、平和会議の主唱者であるロシア皇帝ニコライ2
世宛てであったが、ロシアは日本の天皇陛下あての万国平和会議への招聘
状を持参しなければ参加を許すことはできない、と門前払いした。次いで
密使たちは主催国オランダの外務大臣に会って会議参加許可を懇請しよう
としたが、外務大臣は日本公使の紹介がなければ引見できないとして、面
会すら拒否した。

 他の各国代表からも、韓国の使者3名に参加の機会を与えるべしとの意
見が出ることはなかった。要は、すべての国から、密使たちは黙殺されて
しまったのである。

 各国の態度は、当時の国際状況から言えば当然であった。ロシアは日露
戦争後に結ばれたポーツマス条約で、韓国における日本の優越権を認めて
いた。

 また、アメリカは日本と結んだタフト協定で、韓国とフィリピンにおけ
る双方の支配を承認していた。イギリスとは日英同盟の改訂の中で、韓国
に対して日本が「指導、監理及ビ保護ノ措置」を採る権利を承認してい
た。米英露という世界の大国が、韓国は日本の保護国であると認めている
以上、他の国々も「右へ倣え」をするのが当然だった。

 弱肉強食の帝国主義が支配する国際社会で、弱小民族が生き延びるため
には、大国内の少数民族、あるいは保護国になる事が最善の選択だった。
長らく中国の属国に甘んじ、それからロシアの支配下に入りと、日清・日
露戦争の火種を作った韓国が、今さら将来の見通しもないままに「日本か
ら外交権を回復したい」などと夢想を訴えても、聞いてくれる国はなかった。

 ハーグの密使たちの行動は、現代の韓国が「関係のない国際会議におい
ても、所構わず日本批判をし」て「冷笑」され「外交的な常識がない国」
と見なされている姿に重なってしまうのである。


■3.条約を破りと、すぐにばれる嘘を平気でつく

 もう一つ、ハーグ密使事件と今回の日韓紛争との共通点は、韓国が条約
を平気で破る信義のなさである。当時韓国が日本と締結した第二次日韓協
約では、日本政府が1名の「統監」を京城(ソウル)に駐在させ、「外交
ニ関スル事項ヲ管理スル」と定めていた。

 初代統監・伊藤博文は、ハーグ密使事件を日韓協約の明らかな侵犯であ
り、日本に対する公然たる敵意を露わにしたもので、その責任はまずもっ
て国王高宗にありとする旨を首相・李完用を通じて通告した。

 しかし国王は事件については「朕の与(あずか)り知るところに非ず」
と弁明した。伊藤は「もはや虚言を弄して取消すべきにあらず、ハーグに
於て陛下の派遺委員は委任状を所持することを公言し、かつ新聞紙上に日
本の対韓関係を誹謗(ひぼう)したる以上は、彼等の陛下より派遺せられ
たることは世界の熟知する所である」と述べた。[2, p159]

 伊藤の怒りに韓国の宮廷は狼狽し、使いを派遣して弁明に努めたが、伊
藤は沈黙で答えた。韓国の内閣は善後策を検討し、取り得る手段は国王の
譲位あるのみ、と奏上した。国王がこの奏上を退けたので、宮廷はさらに
困惑し、伊藤に直接、国王を説得するよう依頼までした。

 伊藤は国王には会ったものの、「かかることは韓国皇室の決すべきこと
で国王の臣下ならざる自分がその是非を云々する立場にはない」と言い残
して王宮を後にした。国王はついに翻意して皇太子・純宗に王位を譲った。

 条約を結びながら、公然とそれを破るような行為をとった点。しかも、
そんな事をしたら日本側が怒ると予想もしていなかった点。日本側に問い
詰められると、皇帝が「自分は知らない」とすぐにばれるような嘘をつい
た点。こういう外交音痴ぶりは、現在の韓国政府そのままである。


■4.中央アジア的暴力は必ず朝鮮半島を経由してやってくる

 日本にとっての問題は、このように信頼できない隣国とどう付き合った
ら良いのか、という事である。特に、その国が我が国の安全保障上、重要
な要衝であるとしたら。

 文明史的にユーラシア大陸を見れば、その中央部に生まれた遊牧民族が
周辺を侵略するというパターンの繰り返しだった。蒙古の大船団が日本を
襲い、騎馬軍団が東ヨーロッパにまで侵入した。

 梅棹忠夫は『文明の生態史観』の中で、ユーラシア大陸の中心部から生
まれる勢力を「中央アジア的暴力」と呼んだ。それは近代においてはロシ
アや中国の軍事的圧力として、日本を圧迫した。その際には、必ず朝鮮半
島を経由して日本に迫ってくる。

 日清戦争も日露戦争も、中国やロシアという中央アジア的暴力が朝鮮半
島を支配するのを阻止するための戦争であった。日清戦争後の下関条約
は、第一条に「?國ハ朝鮮國ノ完全無缺ナル獨立自主ノ國タルコトヲ確認
ス」と朝鮮を清国支配から解放することを定めた。

 しかし、三国干渉で日本がロシアの圧力に屈すると、常に強きにつく韓
国はロシアに臣従するようになり、これが日露戦争の原因となった。そこ
で日露戦争後のポーツマス条約では、前述のように韓国における日本の優
越権を認めさせたのである。

 それでも韓国はハーグ密使事件のような騒動を起こす。この裏切りと嘘
ばかりの半島国家を経由してやってくる中央アジア的暴力を防ぐには、併
合しかない、と日本政府は決断したのである。



◎アメリカとの通商交渉が大筋でも合意に達したことは良かったと思う:
前田正晶

尤も、産経新聞は“9月の最終合意に向けてトランプ大統領の出方は読み切
れない。「通称拡大法232条」に伴う高関税で日本の動きを制しつつ、更
に有利な条件獲得に引き込むのではないか、最後の署名まで予断は許され
ない”とまで述べて、トランプ大統領の“unpredictable”な出方を警戒する
のを忘れていなかった。

私はその危険性には十分な準備をしておくのは必要だとは思っている。だ
が、仮令自動車の関税を2.5%のままで落ち着かされたにもせよ、昨26日
の為替レート¥104台と円安に振れていたではないか。為替次第では2.5%
は何とかなるだろうという意見も出ていたし、アメリカは現在までもこの
関税率で700万台以上も輸入してきていたではないか。USTRとトランプ大
統領の自動車輸入に関する論議の根拠乃至は基礎は、日本車の現地生産に
移行するまでの40〜50年前の対日本の貿易摩擦時代の観念に取り憑かれて
いるのではないかと言いたくなってしまう。

菅官房長官とのこの件の記者会見で「アメリカに押し切られてのではない
か」という的外れの質問があり、長官は即座に否定された。私はこれまで
に何度も永年アメリカの大手輸出メーカーの一員として厳しい対日輸出交
渉に従事してきた者として「アメリカの思考体系には妥協も落とし所を模
索するような交渉の手法などない」と繰り返して主張してきた。故にライ
トハイザーUSTR代表は強硬な姿勢で茂木大臣との交渉に望んできただろう
し、トランプ大統領に「良いところに落としてきました」などと復命する
ことなどあり得ないのだ。

私は茂木担当大臣がそれこそ、私が現職当時に良く冗談交じりに使ってい
た台詞である「アメリカ側としての我が国との交渉は時には命を賭けて熾
烈にやり合う性質であり、どちらが押し切られるかの大論争となる」など
よりも懸命に、国益を賭けて身体を張ってライトハイザー氏をあの大筋で
合意させられたのだと思っている。そういう対アメリカとの交渉事がどれ
ほど大変な物かを知らずに(尤も記者諸君に経験出来るはずなどあり得な
いが)「押し切られたのか」などと訳が解っていない質問が飛びだしたの
だと些か憤慨している。そんな生易しい交渉ではないのだ。

トランプ大統領は250万 ton程の資料用トウモロコシを、安倍総理の表現
では「民間が輸入するが」、という条件を引き出して大満足であったよう
だ。これは専門家の解説を待つまでもなく中国向けが関税賦課の為に不調
となった過剰在庫分の処分になるので、オハイオ等の州に救いの手を伸ば
す結果となり大統領にとっては重要な選挙対策となるからだろう。余談だ
が、私は72年に初めてアメリカに入ってオハイオ州デイトンからコロンバ
スの空港まで約1時間を、周囲をトウモロコシ畑に囲まれては走り続けた
時に「アメリカは偉大な農業国だったのか」と思い知らされたのだった。

そして、ここでもまたアメリカ売りたい物が一次産品だったというアメリ
カの輸出面でも実体が良く見えたではないか。私はずっとアメリカの輸出
の主要品目は在りし日のW社の如く高高度工業製品ではなく紙パルプと林
産物のような素材産業がボーイングの航空機を除けば多くを占めていたの
だと指摘して来た。その辺りを評して、永年交流がある上智大学経済学部
教授の緒田原涓一教授(当時)は「ウエアーハウザーの製品のような一産
品ばかりでは、アメリカの対日輸出は恰も植民地の如きだ」と語られたの
であった。何故そうなっているかの議論はあらためて後日に譲りた い。



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身 辺 雑 記  
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28日の東京湾岸は曇天。太陽は何処へ行った。

27日変った事ナシ。隣の第3亀戸中学校のプールでは朝から女生徒の歓声
で賑わっていた。

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創刊日:2004-01-18  
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