政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5149 号  2019・8・27(火)

2019/08/27





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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5149号
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       2019(令和元年)年 8月27日(火)



  雀庵の「韓国はクーデター前夜?」:“シーチン”修一 2.0

               心が落ち着く古い庭:馬場伯明

      全体像を欠いた新聞の「萩生田報道」:櫻井よしこ
         
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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雀庵の「韓国はクーデター前夜?」
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      “シーチン”修一 2.0

 【Anne G. of Red Gables/17(2019/8/25)】昭和初期の「私小説」を数編
読んだ。平林たい子、井伏鱒二、佐多稲子、堀辰雄、横光利一、梶井基次
郎、牧野真一・・・私小説は日本独自のものらしいが、何か異様だ。

「私」が「私のために」「私の生を、社会を、喜怒哀楽を」描く、という
感じ。そこには読者はいない、読者の共鳴を得ようとか、喜怒哀楽を刺激
しようとか、あるいは媚を売ろう、賞賛されよう、カネを稼ごうというよ
うな想いは、ないか、あるいは少ない。

まるで読者がワクワクするようなものは下司だ、粗にして野で卑だ、と
「孤高」を楽しみ、優越感とか、あるいは自虐感に浸っている感じ。自意
識過剰。

読んでいて「ああ、これは戦後の現代詩そっくり、というか、現代詩の起
源だな、一種のマスターベーション、これでは読者はつかないなあ」と
“販促脳”の小生は思った。売れない→食えない→暮らせない、ではただの趣
味、同人誌でしかない。

「主義者」というアカなどに染まった人には息苦しい時代だったろうが、
それ以外の庶民は食糧が乏しくなった1943〜45年はきつかったものの、普
通の泣き笑いの暮らしをしていた。

 同時代の哲学者の三木清は、ソ連スパイのゾルゲ、尾崎秀実(元朝日新
聞)らと共にピンキー近衛文麿を篭絡して、日ソ中立条約(1941)を締結
させ、スターリンが対日戦用の東部ソ連軍を西部に移し、対独戦を有利に
戦えるようにした。ゾルゲは今でもロシアの英雄だ。

三木清はアカだったが戦前リベラルに偽装転向したものの終戦直後に獄中
死した。小生が出版・編集の心得を学んだ出版界の重鎮、布川角左衛門先
生(筑摩書房社長などを歴任)は、東京拘置所から三木清の遺体をリア
カーに乗せて引き取った。

三木清は若き日、女郎買いをする友達に「僕はもっぱら覗き見をして自慰
で済ませている、カネを使うなんて馬鹿だ、と豪語して友達から侮蔑さ
れ、汚物のように嫌われた」というようなことを山本夏彦翁が書いてい
る。以来、三木清を信用しなくなった。

 柔肌の 熱き血潮に 触れもみで 寂しからずや 道を説く君(与謝野
晶子)

リアルを見ずに「可哀そうな私」ばかりを凝視しているような私小説的韓
国。右へ左へと揺れっぱなしで、韓流ドラマは一転して今は「加害者は誰
か、倭寇か、秀吉か、伊藤か、安倍か、日本が悪い、日本人のせいだ」に
なったみたいだ。
You fussy bastard, stupid asshole! Go to hell!

 マスターベーションやマゾ、自虐はひっそりと家ですべきで、公衆の前
でやれば品がない。まるでお猿さん、と言ったら猿が怒るだろうな。

 娼婦が「とっ捕まって強姦された、慰安婦にされた、お金ももらってな
い」と被害者面をするようで、みっともないが、韓流では普通なのか。南
の同胞、韓国居留民団も困っておるで・・・

 <韓日関係は死活問題 「韓日友好の絆」絶やすな…中央団長 光復第74周
年慶祝辞

中央団長 呂健二

 日本に住む全国の同胞の皆さん!

 韓日関係の成り行きに、胸を痛め、心配していることと思います。

 このような状況のなかで、中央団長として、皆さんをどう励ませばよい
のか、毎日悩む日々が続いています。

 韓日関係は、私たちにとって死活問題です。韓日関係は空気のような存
在で、普段は意識することもありません。そして意識しないことが良いこ
となのです。ところが、最近、息苦しくなっています。

 両国の間には長い歴史があります。良い時も悪い時もありました。隣国
だからこその歴史です。引っ越すことも、逃げることもできません。

 私たちは、何があろうとも、私たち在日同胞の生活と権益を守っていか
ねばなりません。同時に、戦後、今日まで民団が地域でコツコツ積み上げ
てきた韓日友好の《きずな》を絶やしてはなりません。

 親愛なる同胞の皆さん!

 私たち在日同胞は、韓国と日本の平和の象徴です。在日同胞の存在は、
の平和の上に成り立っています。韓国は産みの親であり、日本は育ての親
です。両方の親が争ったからといって、どちらかに組みすることはできま
せん。仲直りさせるために全力を尽くすしかありません。

 こういう時こそ、私たちは民団の存在意義を発揮して、親善友好の増進
に一層努力して参りましょう。

 明けない夜はありません。

 両国政府は大局的な見地に立ち、英知を結集して、相互利益と友好の維
持・発展のため、一日も早い妥結をはかられるよう願ってやみません>

 在外同胞を泣かせるようなことをすんなよ、ホンマ、どあほや!

 可愛いチェ・ジウ、素敵なペ・ヨンジュンを装っておれば、やがてその
ものになるんやで、健さんは死ぬまで唐獅子牡丹、鶴さんは特攻隊、それ
が美や、男の道や!

 韓国軍はどないする気やろ、このままだと38度線を越えて北からどっと
飢えた軍隊と貧民が南下してくるで。クーデターで「北の傀儡」どもを抑
え込んでおかなければ外患誘致、永遠に春の来ない「冬ソラ」になる。

 それでいいんですか?と多くの日本人も心配している。二度と堅気には
なれないよ、と。口を酸っぱくして言っても聞く耳を持たないのか・・・

 それならせめて他者の迷惑にならないように「厳冬の地吹雪の中、樺太
国境を超えてソ連に越境」した女優と演出家にならって38度線を越えて南
へ行ったらいい。北は抱き締めてくれる、それから腰縄手錠、男は銃殺で
あの世の天国を、女は収容所でこの世の天国、北のオモテナシ=ウラダラ
ケを楽しめるだろう。

ところで北がミサイルをぶっ放すカネはどこから出ているのか。金正恩は
短期間に3回も訪中し三跪九叩頭、習近平の子分になった。改革開放とい
うシノギを受け入れ、また北に自然発生的な「草の根資本主義」が生まれ
て、ミカジメ料が増えたこともあるし、中共からの支援もあるだろう。

 <朝日新聞は8/20、韓国政府関係者や中朝貿易商の話として、「(中国
が)北朝鮮が主食とする米80万トンを近く船などを使って送る予定だ。ト
ウモロコシを含め総量は計100万トン前後になるとみられる・・・習近平
は北朝鮮への観光客を500万人に増やすよう旅行会社などに指示したと報
道した>(中央日報)

 ♪金さんちの正恩君、たちまち元気になっちゃって――

 「国際社会はわが朝鮮が新たな戦略的路線を貫徹する道で収めた経済建
設成果に驚きを表し、前代未聞の圧迫の中でも朝鮮が社会主義偉業発展の
新たな段階に入ったと公認している」と元気というか狂気いっぱいだ
(8/24朝鮮中央通信)。

 平壌の“核心党員”200万(岐阜県202万)が食えればいいのだからお気
楽。習親分からミサイル発射実験特別手当も貰っているのだろう。

 発狂亭“幽明越境往復便”雀庵の病棟日記から。

 【措置入院 精神病棟の日々(132)2017/1/8】【産経】コラムの産経抄
氏はトランプを「厄介な人」「愚劣」と断じている。産業空洞化でサビつ
いたデトロイトを代表するラストベルトに抄氏は思いを馳せないのか? 
サビに喘いでいる人がトランプに投票したのだ。

 トランプが「工場を造るなら米国内にしろ、雇用を創出しろ」と言うの
なら、軟着陸の策を探るのが知恵であり、「愚劣で厄介な奴」と罵倒した
ところで一歩も前進しない。抄氏は勉強し直さないとしくじるぞ。

 正高信男「新聞に喝! 予断と自己正当化を乗り越えて」。一人の人間
が心を通じ合える仲間は150人、それを超えると「よそ者」として排除す
る心理が霊長類にはあるという研究があるそうだ。

 類は友を呼ぶから150人は概ね同種同族で、偏狭なリベラル≒アカモドキ
にとってトランプや“極右”は排除すべき屑野郎ということだ。

 安定していた国がある日、タガが外れて、隣人と殺し合う。ユーゴスラ
ビアの分裂はすさまじかった。血で血を洗う縄張り争い、戦争は、霊長類
のみならず多くの動物の初期設定なのか。ライオンのオスの寿命は8年、
メスの半分しかない。傷だらけの人生だな。(つづく)2019/8/25



             
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心が落ち着く古い庭
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     馬場伯明

盆の墓参りに帰省し長崎の実家に1週間いた。古いしきたりどおりに、仏
壇には白い菊の花やホオズキ(酸漿)を飾り、饅頭、西瓜、葡萄などの果
物を供えた。

仏壇の前に一対の置き灯篭を据え、縁側の軒には屋号「自彊館(じきょう
かん)」が書かれた灯篭(提灯)を吊り下げ、2006年に94歳で死去した父
など先祖の霊を迎え、そして、送った。今年の盆は日替わりで驟雨に見舞
われた。土砂降りの雷雨が来たかと思えば、さっと晴れる。浮気な雨とカ
ンカン照りに悩まされた。

それでも、木々や花は力強い。今年も実家の庭の木や花は変わることはな
い。太陽は燦々と照り、木々は青々と生い茂り、花は生き生きと咲く。踊
るようにチョウやトンボが飛び交う。

この「変わらない」という現実空間が、帰省した私の心をいつも落ち着か
せる。

昨年屋根を葺き替えた2階建ての小屋の建物の真ん中にある1階の障子格子
の潜戸から外庭(*1)に入る。昔はここで納(しいの)、脱穀、穀物干し
などの農作業をしていた。だが、今はない。(*1)ほかにわ。小屋と母屋
の間の庭で、本来農作業用の庭。

小屋から母屋の玄関まで10個ほどの大小の飛び石を置き、芝生を張り、
木々を植え、小さな築山に大小の庭石を配している。外庭はすっかり普通
の小庭(*2)風になった。西端には花壇がある。(*2)こにわ。母屋の座
敷側にある庭園風の庭

小屋の門をくぐれば、ツツジ(躑躅)の古木がある。球形(径2m)に剪定
している。右側に厚ぼったい深緑の葉のマガタマ(勾玉、高さ4m)があ
り、枝葉の全体は球形(径1.5m)に刈り込んである。その管理(剪定・雑
草除去・清掃等)は近所の造園に頼んでいる。マツ(松)の古木(高さ
3.5m)は5段に刈り込まれ、毎年松の芯を摘むことにより短い葉が密集し
美しく揃っている。

常緑樹のモッコク(木斛)は堂々としており、小屋の左角にあるカクレミ
ノ(隠蓑)には大きな葉の陰にすでに小粒の実が生(な)っている。今年
の夏の暑さに耐えられずハナミズキ(花水木)が枯れた。今度は雲仙市の
「市花」であるヤマボウシ(山法師)に変えることにしよう。

その他、庭石の配置に見合う木などを植えている。白いヤエツバキ(八重
椿)、ナンテン(南天)、小ぶりの花のヤマツツジ(山躑躅)、黄色い花
がきれいなミオウヤナギ(未央柳)、ハラン(葉蘭)、クマザサ(熊笹)
など。また、盆栽仕立ての鉢植えのイチョウ(銀杏)、センリョウ(千
両)、オモト(万年青)、イワマツ(岩松・イワヒバ:岩檜葉)など。

花壇には季節の花を植えている。フジ(藤)棚がある。隣の蔓の
ヒョウタン(瓢箪)はすでに拳大だ。アサガオ(朝顔)は真っ盛り。早朝
には薄紫、赤、白、水色の大輪が美しい。2つの大鉢のゲッカビジン(月
下美人)の枝には蕾がいくつも付いており、花が開けば狂おしいような芳
香が辺りを満たすだろう。

外庭の石垣の上にムクロジ(無患子)がある。細長い葉の枝の先には黄緑
色のビー玉大の実が10数個ずつ生(な)っている。2個がくっ付いている
実もある。幼い頃羽子板の羽根の玉に使った。

横の隔年結果(1年おきに実が生ること)のアマガキ(甘柿)の古木(幹
径40cm)に今年は実がびっしり生っている。この柿の実は径4cmと粒は小
さいが甘さは格別であり、秋の帰省が今から楽しみである。また、スイフ
ヨウ(酔芙蓉)、ハマユウ(浜木綿)、一重のヤマブキ(山吹)も茂って
いる。

外庭から移動し母屋の座敷の広縁から小庭を見渡す。小庭にはうねった築
山と二つの池がある。松竹梅の植栽の風景が広がる。刈り込まれた古い松
が2本、1本は池を低く覆う。平仮名の「ち」の字に幹が曲がったシダレウ
メ(枝垂れ梅)は100年もの。白梅の古木(幹径30〜40cm)が2本、コウバ
イ(紅梅)が1本、大小2種類のクマザサ(熊笹)、背後にはモウソウダケ
(孟宗竹)やナリヒラダケ(業平竹)の竹林がある。

池の縁のイワマツ(岩松)は日照りで縮んでいたが、驟雨でよみがえり線
香花火の盛りのように葉を広げている。イワマツは日照りですぐ縮むけれ
どもじつは強い。枯れたかと思えば、どうして、どうして、どっこい生き
ている。水をやれば、また開く。

その他いろいろな木を植えている。葉が瑞々しいヤツデ(八手・縁起
物)、イヌマキ(犬槙)、千両・万両、ドウダンツツジ(満天星)、シュ
ロチク(棕櫚竹)、ゲッケイジュ(月桂樹)、サツキツツジ(五月躑
躅)、ヤマブキ(山吹)、ハギ(萩)。カイコウズ(海紅豆)の紅い花が
満開である。ナガサキアゲハ(雌)が分厚い花弁に止まっている。漆黒の
後翅にある朱色の斑紋が美しい。

モクセイ(木犀)の大木(径50cm)、フェニックス(大木・径1m)、ユズ
リハ(譲葉)、イチョウ(銀杏)、地植えのポトス、キリ(桐)、コデマ
リ(小手毬)、紅白のモモ(桃)、モクレン(木蓮)、キンカン(金
柑)、ザクロ(柘榴)。

また、ツワブキ、ジュウニヒトエ(十二単)、ジンジャ、地植のオモト
(万年青)、ユウスゲ(夕菅)、群青色の陶器の古い大火鉢(径 1m)に
は水を張りウォーターポピーを植え浮かべる。片方の池にはショウブ(菖
蒲)、スイレン(睡蓮)、クワイ(慈姑)がある

ハカマカズラ(袴蔓)は、南串山町の児島(こじま・無人島)が「日本の
自生北限(故:外山長崎大学教授調べ)」といわれているが、少し北にな
るこの庭に移植株が生い茂る。葉の先端に三角の切り込みが入っている珍
しい葉形である。

小庭の向こうの高台に隣家の楽常寺の鐘楼・御堂・庫裏などの建物があ
る。その背後には緑豊かな里山が連なり、なだらかな稜線が横切りこの
(小)庭を引き立てる借景となっている。

隣地の駐車場の端のクス(楠)の大木(幹径1.3m)の葉の間をアオスジア
ゲハ(青筋揚羽)が忙しく飛びまわっている。アオスジアゲハはクスに卵
を産みつける。ジャゴロ(クマゼミ・雄)が短い命を限りにひっきりなし
に鳴いている。ジャブ、ジャブ、ジャブ〜〜〜。

クスの対角にタラヨウ(多羅葉、幹径40cm)がある。この木がなぜここに
植えられているのかは不明だが由緒がある木である。東京都千代田区霞が
関郵便局の玄関の左前のタラヨウには平成9年4月植樹という「表示板」が
あった。

《「郵便局の木、タラヨウ」タラヨウは郵便局のシンボルツリーです。葉
の裏に先の尖ったもので字を書くとその跡が黒く残るので、古代インドで
手紙や文書を書くのに用いた多羅樹の葉になぞらえてその名がつけられま
した。一説に「はがきの木」とも言われています。》

母(馬場ミスエ)の歌、2首。

 牧野植物図鑑をめくりゐてめぐりあひたる多羅葉(たらえふ)の木 
 火に炙り黒色界線たしかめぬまさしくたらえふ紋付柴よ

500坪の実家の屋敷のこの庭は今の母(90歳)一人の領分としては身に余
る。鉢植えの植物だけでも夕方の水遣りは一仕事。でも、母は運動を兼ね
日課の一つとしている。膝の痛みも少しよくなったようだ。

最後に、自分なりにこう言える。私にとってこの庭は大切な(only one
の)庭であっても、伝統的な様式に則った庭園や公園ではない。祖父母や
父母たちが自分好みの木や草花などを植えてきた単なる農家の庭である。
世間的に客観的な価値はないと思われる。

それでも、この「変わらない」母のふところのような現実空間が、帰省し
た私の心をいつも落ち着かせる。母を支え姉妹弟らとともにこの古い庭を
ずっと守っていく。(2008/8/23千葉市在住)

母は2012.12.22、93歳で死去。その後、姉を中心に、2階建ての母屋(延
床面積75坪)を解体・更地とし、1階建て46坪に、いわゆる古民家再生し
た。全体構造や百年物の大梁や建具の一部等は極力再利用した。ただし、
バス・トイレ・キッチンは現代風。外庭(ほかにわ)と小庭(こにわ)は
そのまま。内庭(うちにわ:餅つきや醤油絞りをした母屋内の土間)や幸
木(しゃわぎ)は廃止した。(本稿は2019.8.26改1、再掲)


  
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全体像を欠いた新聞の「萩生田報道」
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           櫻井よしこ

なるほど、事実とは必ずしも合致しない“情報”はこんなふうに作り上げら
れ広がっていくのか・そんな体験の真っ只中にいま、私はいる。

7月26日、自民党幹事長代行の萩生田光一氏が、私の主宰するインター
ネット配信の「言論テレビ」で衆院議長交代論を展開したとする話が広
がっている。その“情報”は正確ではない。そのように報じたり、批判した
りする人々は、本当に言論テレビの番組全体を見たのかと、問わざるを得
ない。

番組の全体を見れば、参議院議員選挙を受けて秋の政府・与党人事につい
て語ったのは政治ジャーナリストで産経新聞前政治部長の石橋文登氏であ
ること、萩生田氏は石橋発言を受ける形で議長の職責について解説したに
すぎないことがわかるはずだ。

そこで、当の言論テレビの議論の全体、そこに至る過程について、少々長
くなるが語ってみたい。

眼前の国際情勢は、誰がどう見ても日本の危機である。北朝鮮が発射し続
ける弾道ミサイルは米国でさえ防ぐのが難しい軌道修正機能を備えている
といわれる。7月24日に中国は国防白書を発表し、中国の軍事力はおよそ
すべて防衛的性格だと虚偽を語りつつ、これまでにない強い表現で米国に
対抗する姿勢を見せた。日本の領土である尖閣諸島を中国領だと主張し続
け、現に、連日わが国の排他的経済水域に武装船を送り込み、領海侵犯は
いまや日常的に行われている。

一方、トランプ米大統領からは日米安全保障条約は不平等だとの不満が
頻々と伝わってくる。米国はわが国唯一の同盟国であるが、トランプ氏は
日米安保条約破棄の可能性さえ、「友人達」との間で語っていたと報じら
れた。

地理的に最も近い韓国の文在寅政権は反日の動きを強める一方で、朝鮮半
島が北朝鮮主導での統一にさえ向かいかねない。

国会の実態は実にお粗末

これら一連の事象が日本の安全保障上の危機であるのは今更言うまでもな
い。その危機に対処することが、参院選挙を乗り切った安倍晋三首相と政
府にとっての喫緊の課題である。憲法改正を急ぎ、国防力を強化しなけれ
ば、国民の命も領土領海領空も守りきれなくなるということだ。

そんなことを念頭に私は前述の7月26日、言論テレビで日本の課題につい
て語った。番組ゲストは萩生田、石橋両氏に、雑誌「正論」編集長の田北
真樹子氏だった。

参院選では安倍首相は応援演説の先々で、憲法改正を議論する党か議論し
ない党か、どちらを選ぶのかと問いかけ、かつてないほど憲法改正の公約
を前面に出して戦った。自民公明の与党が勝利したが、改正案の発議に必
要な3分の2に、4議席足りない結果となった。安倍政権は戦後初めて手に
していた衆参両院での3分の2の議席を、当面失った形だ。しかし、萩生田
氏は意外にも非常に前向きだった。

「3分の2を欠いたことで逆に野党の維新や国民民主の人たちに声をかけて
いく(状況が生まれました)」と、柔軟な反応だった。

番組ではその後、憲法改正には肝心の自民党がもっと積極的になるべきだ
という議論になった。選挙で公約に掲げ続けているのであるから、自民党
がもっと積極的になるべきなのは当然である。

それにしても国会の実態は実にお粗末だ。これほど世界が激変する中で、
日本の国防に直接かかわる憲法改正について、それを論じるべき憲法審査
会では議論らしい議論はほとんどなされていない。衆参両院の憲法審査会
には各々10人規模の常勤の職員が配置されているというのに、である。こ
うした状況を踏まえて石橋氏が政府・与党人事の重要性を次のように説いた。

「今回は珍しく、衆院議長人事が最も注目される。憲法審査会は国会の話
で、政府ではない。大島さん(大島理森衆院議長)も随分長いし、本当に
宥和派で動かない。与野党に対してかなり力のある議長でないと駄目かな
と思う。そう考えれば二階さんだ」

時事、日経、毎日、産経も秋の人事の焦点は現在幹事長を務める二階俊博
氏の処遇だと報じており、その意味で右の指摘は目新しいわけではない。
だが石橋氏が、二階氏の衆院議長への就任について語ったのは、憲法改正
という重要案件を推進し日本周辺に押し寄せる脅威を巧みに回避する責務
を托せる人物は、実力者でなければならないということだろう。

そこで私は萩生田氏に、野党にも睨みが利く実力者の議長登用は、総理の
憲法改正への熱意を示すことになるのかと、議長職の役割の重要性に焦点
を合わせて問うた。

朝日流の引用は杜撰で傲慢

この問いに萩生田氏は議長の職責をざっと以下のように説明したのだ。

「憲法改正をするのは総理ではなく国会だ。本来、国会議員が審査会を回
していかなければならず、最終責任者は議長だ。大島議長は立派な方だ
が、調整型だ。野党に気を遣いながらも審査を進めるのも議長の仕事だ。
いまのメンバーでなかなか動かないとすれば、有力な方を議長に置いて、
憲法改正シフトを国会が行うのは極めて大事だ」

踏み込んではいるが、氏の発言はあくまでも議長の役割とは何かを説明し
たものに過ぎない。

だが、朝日新聞は7月30日、大久保貴裕記者の署名原稿を「萩生田氏の議
長交代論 波紋」の見出しで伝えた。同記事では言論テレビの議論の内、
本件前段の石橋発言が削除されている。その結果、議長交代は石橋氏の論
であり、萩生田氏のものではないという事実が薄められた。

全体の流れを踏まえれば、萩生田氏が議長交代論を展開したとして批判す
るのはあたらないだろう。詳細の全体を言論テレビのホームページから
入って、聞いてほしいと思う。

もう一点、朝日のインターネットテレビに対する姿勢には大いなる疑問を
抱かざるを得ない。朝日は言論テレビの配信を元に原稿を書いたが、そこ
には情報元として「インターネット番組」としか書かれていない。「言論
テレビ」とは書かないのである。週刊誌に対しても同様だ。

記者にとっても研究者にとっても情報を引用するとき、情報元を明記する
のは最低限の知的マナーだ。物を書く人々の常識でもある。「インター
ネット番組」という朝日流の引用は杜撰で、傲慢である。同時に、報道倫
理及び著作権法にも反しているのではないか。

今回の件で伊吹文明氏、辻元清美氏らを筆頭に、幾人かの政治家たちが萩
生田氏を批判し、憲法改正の議論に遅れが出かねない旨語っている。全体
の枠組みから一部の発言を切り出した批判論に乗って、行うべき議論も行
わずに、憲法改正議論を遅らせる愚を繰り返すとしたら、国民や国家のた
めにならない。発言の全体を見るべきだ。
『週刊新潮』 2019年8月16・22日号 日本ルネッサンス 第864回

      
   
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重 要 情 報
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◎アフター文在寅大統領はどうなるのか:前田正晶

 27日は老化現象の極みのような状態で、午後2時近くまでは体中が痛くて
身動きが出来なかった。そこで何とかソファーから降りられるようになっ
てから、31年間の長きにわたって面倒を見て頂いているSクリニックに向
かった。S医師は「もうこういう状態は仕方がないので、行動はほどほど
に」ということで、何時ものブロック注射をして頂いて退散。ただ今3時
45分となってどうやら思うように動けるようになり、初めてPCに向かった
次第。70歳前後の方には未だ未だ想像が出来ないような不自由な状態なの
だと思う。

出掛ける前に見ていた「ひるおび」では、文在寅大統領の側近中の側近と
いう曽国(ソウル大学の法学博士で、この氏名はチョ・グクとなるらし
い)というソウル大学教授から取り立てられ、この度の内閣改造で法務大
臣に取り立てられる運びだった由だ。その曽氏が彼自身の問題ではなく、
娘と息子を言わば職権乱用の形で大学の医学部に入れたり徴兵逃れをさせ
ていたという醜聞を、保守系のメデイアが閣僚就任の前の身体検査でほじ
くり返した件を採り上げていた。韓国では兎角ありがちな権威の乱用だと
思ってきていた。

「ひるおび」によれば、曽なる人物は16歳でソウル大学に入学したという
秀才で文在寅大統領は次期大統領候補として寵愛している逸材であり、既
に極端な反日の文言をTwitterなどに発表しているというのだ。私が今日
までのテレビや新聞の論調の他に、一部の専門家たちのご意見を拝聴して
いると「日韓関係は文在寅政権が後2年以上続く限り改善というか韓国側
からの何らかの歩み寄りは期待出来ない」と「アフター文在寅に期待しよ
う」と言っているかの如くに聞こえたし、私も愚かにも後継の大統領に微
かな希望を抱いていた。

 だが、ひるおびに登場した毎日新聞の鈴木琢磨もお馴染みの辺真一も
「現状では韓国の野党にこれという強力な候補者が見当たらないので、文
在寅大統領は強気の姿勢を維持していられる訳で、既にこの曽国なる側近
中の側近を次期大統領候補の意中の人としているようだ」と述べていた。
私は迂闊にも文在寅大統領さえ退任すれば「革新の次は保守そして次は革
新」というこれまでの順番が繰り返されるとばかり思っていた。だが、ひ
るおびによって文大統領は曽国という側近を入閣させて革新(=反日)政
権の継続を図ったいると知らされたのだった。甘かったと反省させられた。

ではこの曽国なる側近は今回の保守派メデイアによって暴き立てられてい
る不正の疑惑に、どのように対処するかが問題だと思う。画面に流れた曽
国は謝罪している場面だったが、毎日の鈴木琢磨は問題はあそこまでのこ
とで、文在寅大統領はこのまま入閣させるだろうと観測し、辺真一は「曽
国切るべし」との強硬意見だった。私には辺真一という人が我が国と韓国
の何れの側に立って発言しているのかと何時も戸惑いながら聞いてるが、
「切るべし」発言は文在寅大統領への忠告にも聞こえてならない。

 何れにせよ、文在寅大統領政府はトランプ大統領やポンペオ国務長官が
如何なる批判をしようと、我が国に対しては既に「帰らざる川」を数回も
往復して渡ってしまったし、今回の竹島での大規模の軍事訓練まで始めて
しまったのである。それこそ「文チャンの何処までやるの」で、形振り構
わず反日・抗日政策を強行する以外の選択肢はないだろう。しかも、その
中には差し押さえた三菱重工や日鉄等の資産の売却までが入っているの
だ。私は韓国にはそこまでやってしまう以外の道は残されていないのだろ
うと危惧する。そこで最大の問題となるのが、我が国の出方というか対応
策である。

安倍内閣は何処までその事態に備える策を準備されているのだろうか。ま
さか、先日Prime Newsに登場した一橋大学法科大学院の権教授が言っての
けた「征韓論」ではないと思う。では、安倍内閣は文在寅大統領の後に革
新か保守の何れから次期大統領が現れるかまでを読み切っておられるのだ
ろうか。勿論曽国なる人が有力であるとのスカウティングは終わっている
のだと期待しているが、文在寅大統領を何としても徹底的に叩いておかな
いことには、次がまた反日に凝り固まった第2の文在寅が出てくる危険性
が高い気がしてならない。何のことはない「悪循環」だ。

◎反文在寅大統領のデモ他:前田正晶

 8月24日は前日が悪天候の下でやや動き過ぎだったので何処にも行かず、
終日テレビを見て過ごした。その中から幾つか話題を採り上げてみよう。

フジテレビのニュース:

何と言っても白眉だったのは、夕方5時半のフジテレビのニュースでソウ
ルでの「反文在寅大統領」のデモの光景を流していたことだった。先日も
何方だったか失念したが専門家が「マスメデイアは反日と抗日のデモばか
りを採り上げて報道するが、実際には保守派による反文在寅大統領のデモ
も行われている」と不満そうに言っておられた。フジテレビは勇敢にも?
その反文大統領のデモを放映したのだった。「これは珍しい」と感想を漏
らしたところ、居合わせた二男は「フジならやるだろう。何しろ産経の加
藤記者が裁判にかけられたのだから」と一言。

 そこで「なるほど、そうだったな」となった次第だが、こういう流れが
他のテレビ局にも及んでいくかと考えると、どうもそうは行かないような
気がしてならない。と言うのは、他局と言えば朝日新聞と毎日新聞のグ
ループ企業だからだ。では日テレならどうするかと考える時、この局は24
時間テレビとやらで私が毛嫌いしているジャニーズの嵐だったかに司会を
やらせるほどミーハー狙いであるから、政治ネタを喜んで採り上げるとは
考えにくいのだ。

バスケットボール:

次に採り上げたいのが我が国の男子のバスケットボール全日本代表(世界
のランク48位)が22位のドイツ代表に勝った親善試合。俗な言い方をすれ
ば「手に汗握る熱戦」だった。私はそれほど情勢に詳しくないが、我が代
表は未だ嘗て欧州勢に勝ったことがないのだそうだ。それで第3Qまでのス
コアでは諦め気味で見ていたが、第4Qに見事に押し切って勝ってくれたの
だった。確かにかの八村塁と渡辺雄太2人のNBAの選手がフルに動ければ、
我が代表も捨てたものではないと大いに気分を良くさせて貰えた。

 この代表にはアメリカから帰化した元NBAのニック・ファジーカスもいる
ので、これまでの我が国のバスケットボール代表とは大いに趣を異にする
と評価して良いとは思う。だが、一寸気になったのは、負傷欠場のポイン
トカード富樫の代役の篠山が「ドイツが果たして何%の力で当たってきた
のか解らないので」と謙遜していた点だった。彼は野村克也の名言「勝ち
に不思議あり、負けに不思議なし」が気にかかったいたのかも知れない。
でも、勝ってくれて良かった。素晴らしい結果だ。


ボクシング:

終わりにはボクシングで、3階級制覇のチャンピオン田中恒成が挑戦者の
プエルトリコのゴンサレスを7回TKOで退けた試合である。私は何らの事前
の知識無しに田中の勝利を信じていたし、得意の閃きでも「田中が勝つ」
と出ていた。だが、お互いに一度ダウンを奪っていたものの、私の目には
6回まではポイントではゴンサレスが上回っているように見えた。一寸だ
けその試合の様子を見た家内が「挑戦者は逃げ回っているだけ」と言って
いたにも拘わらずだ。結局は田中が見事にバデイーブロー(アメリカ式発
音に準拠)の連打でTKOに仕留めて、ここでも気分爽快にさせてくれた。

 仲々こうは上手く物事が運ぶものではないのだが、昨日はフジテレビと
我が国の選手たちのお陰でで折角の私の休養日を気分良く過ごさせて貰え
た。ではあっても、夜になって読売がDeNAを撃破してマジックランプが点
灯したので画竜点睛を欠く結果になった。だがしかし、既に今年は諦めた
と言ってあったので仕方がないことだと思う。




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身 辺 雑 記  
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27日も曇天、ガッカリ。

26日の東京湾岸は曇天。それでも隣の第三亀戸中学校のプールでは朝から
女生徒たちが泳いでいた。8階らそれを見おおしていたこちらは鳥肌が
立った。夜は川崎に住む家人の姉と向島の洋食屋「あきら」で懇談。
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