政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5145 号  2019・8・23(金)

2019/08/23



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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5145号
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       2019(令和元年)年 8月23日(金)



      日本を守る?イランの核開発:加瀬英明

         世界経済は金本位復帰を目指すか:宮崎正弘

      全体像を欠いた新聞の「萩生田報道」:櫻井よしこ     
         
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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日本を守る?イランの核開発
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  加瀬 英明

 イランの核開発と北朝鮮の核兵器放棄 トランプどう解決するのか


いったい、トランプ大統領はイランと北朝鮮を、どうするつもりなのか?

イランは幅36キロのホルムズ海峡に面して、日本の首根っこを押さえ、北
朝鮮は米朝交渉が行き詰まったら、日本の近海にミサイルを撃ち込んで、
日本国民を震えあがらせよう。

トランプ大統領はイランとも、北朝鮮とも戦いたくない。
トランプ大統領は昨年、米軍を中東から全面的に撤収することを発表した
ものの、実現できないでいるが、7月末にまずアフガニスタンから始める
ことを明らかにした。

トランプ大統領は、米軍を海外から引き揚げたことを、レガシーとしたい。

来年11月の大統領選挙の前に、アフガニスタンから足を洗ったことを
功績としたいのだ。

ところが、7月にサウジアラビアに小規模の米軍部隊を派遣した。

トランプ大統領は3回にわたった米朝首脳会談が、北朝鮮に核実験と中
長距離弾道弾の発射を休ませたほかに何一つ成果がなく、すれ違いに終
わったのに、まだ話し合うといい、金正恩主席に微笑み続けている。

米国はイランに核開発と並んで、中東の安定を乱しているのをやめさせ
たい。だが、イランの最高指導者ハメネイ師を擁抱して会談しようとしない。

イランは北朝鮮と同じ強権による独裁国家なのに、ハメネイ師が金主席
のような唯一人の独裁者ではなく、僧侶勢力、革命防衛隊など、頭が多い
八岐大蛇(やまたのおろち)もどきの体制だからだ。

イスラム教は2大宗派に分かれて、デスマッチを展開している。イラン
が率いるシーア派と、サウジアラビアなど中東の大多数の諸国のスンニー
派の死闘だ。

ヨーロッパでは16世紀、17世紀にかけて、キリスト教がカトリック
旧教とプロテスタント新教のあいだで凄惨な宗教戦争を戦い、ヨーロッパ
全土を荒廃させた。イスラム教は紀元7世紀に生まれた、まだ若い宗教だ。

アメリカはイランの核開発と、北朝鮮の核兵器を放棄させるのに、成功
するのだろうか。

核開発と核戦力の増強を先送りできても、放棄させることはできるはず
がない。

日本は“平和国家”だから、北朝鮮もホルムズ海峡の安全も、米国にまか
せている。

もし日本が戦後独立を回復して、占領憲法をすぐに改めて、日本の経済
規模の半分しかないイギリスか、フランス程度の軍事力を持っていたら、
拉致問題も起らなかったはずだ。




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世界経済は金本位復帰を目指すか
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)8月22日(木曜日)
        通算第6178号  
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『通貨戦争4・0』。世界経済は金本位復帰を目指すかのように
   ビットコイン、イーサリム、リブロ、そしてブロックチェーン
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 原始社会において古代人は石、貝殻を通貨として代用した。
いまも大きな石が通貨替わりとなる国は、ミクロネシア連邦のヤップ島。
貝殻が依然として通貨として使われているのはパプア・ニューギニアだ
(縄文人は翡翠、琥珀を貿易(=物々交換)の決済に代用した形跡がある)。

ヤップ島の巨石通貨に関しては、ジョン・メイナード・ケインズも注目し
たことがある。

この石、貝殻の通貨を「通貨1・0」とすれば、シュメール、カルタゴ、
ローマ、バビロニア帝国で流通し始めた金貨、銀貨、銅貨は「通貨戦争
2・0」となる。

カルタゴの遺蹟ではハンニバル通貨のレプリカを売っている。一箇五ドル
ほどだった。紀元前にすでに人類の経済流通はこのように発展していたのだ。

奈良から平安時代まで、日本は中国から銅貨を輸入して決済手段としていた。

石見、佐渡、甲斐で金銀の産出か高まると、秀吉の慶長小判から江戸時代
の小判改鋳という経過をたどりつつも、金銀の量的上限を超えた経済規模
となり、商人たちは約束手形から小切手を発明し、各藩は「藩札」を発行
した。これらを含めて近代国家では、政府あるいは中央銀行券を「通貨
3・0」と定義してもよいだろう。

同時に世界は共通通貨の理想が掲げられ、共通言語エスペラント語のよう
に、ケインズはブレトンウッズでは世界共通通貨「バンコール」を提唱し
た。結局、第二次大戦後の世界経済はドル基軸体制となり、そのうえドル
は金と兌換できたため絶大な信用が生まれた。通貨の信任とは、誰が補償
するか、その能力、信用度と代替価値である。

英国のポンドは凋落し、ユーロ、日本円がSDR(特別引き出し権の通貨
バスケット)に加わり、中国の台頭、経済力の躍進があって、人民元も
IMF・世銀体制の「SDR」に加わった。

けれども2019年の世界はドル基軸が揺るがない。この現代を「通貨
3・5」と読んでみよう。ブレトンウッズ体制は壊れたと言う人がいる
が、筆者はそうは思わない。

現代資本主義の血脈である銀行は利息収入によって成立する。基本スキー
ムはグローバル化がすすみ貿易が拡大発展、飛躍すると、銀行が発行する
信用状、その発行手数料とコルレス間の送金手数料、そして最終決済地の
NYあるいはロンドンが、決済成立までの利息を収入とする。

この手数料が世界の金融機関全てを併せると、年間800億ドルになる。
となれば、節減の必要が説かれ、そこで送金を簡潔にした仮想通貨イーサ
リムが流通する。

この発明者はIQ250のコンピュータ博士だった。もう一つが送金、そ
れも親会社から子会社へ海外への関連会社、個人間の送金が、いとも簡単
になる仮想通貨の出現は、はやくから理論的に説かれていた。


 ▲インターネットが従来の社会システムを覆した

海底ケーブルが世界の海に敷設され、国際電話がテレックスに切り替わ
り、送金はより簡単に、銀行間決済も迅速化された。それがもっと早く
なったのがネットの発展である。

インターネットは世界同時通信を可能として、AI技術の進歩はフィン
テックをもたらし、銀行業務に壊滅的打撃を与えた。

同時に登場したのが仮想通貨(暗号通貨)だった。
 
「すぐに消える」、「インチキ通貨」などと酷評されながらも、じつは
ビットコインは登場以来、10年の歳月に耐え、それどころかマネーロンダ
リング、テロリストの軍資金としても、重宝されるにいたっている。北朝
鮮のハッカーは身代金をビットコインで要求する時代を迎えた。

ますます発展すると見込んだフェイスブックが、新しい仮想通貨リブロに
挑戦する。本格的な「通貨戦争4・0」の開幕である。

 この源流的な考え方は、じつはハイエクが唱えた。政府だけが通貨を発
行し、管理するのではなく、プライベートな貨幣が並立すれば、国家の放
漫財政が規律を伴って抑制され、良質な通貨となる競合状態を招くという
理論だった。理論的にハイエクが甦ったのだ。

しかしよく日常風景を考えてみれば、デパートの商品券の発行量も旅行券
もビール券も政府の通貨発行権からは逸脱したプライベート通貨と言えな
くもない。地域振興券もそのたぐいと既定できるだろう。

ビットコインはまさに「一国一通貨」という原則を飛び越えた異次元の通
貨として、2009年から、いきなり国際間で通用し始めた。その急速な
普及と発展は1996年から開始されたインターネット社会の劇的な進化
と平行しておきてきた。

しかし留意しておきたいのはビットコインなど仮想通貨を普及させた人々
の多くが、じつはリバタリアンだったこと。政治イデオロギー的には左派
に属し、国境は撤廃、中央政府は要らないと説く集団だったことである。
かれらがシリコンバレーで多数派となり、その殆どが民主党支持である。
 なぜか。

彼らの発想の根幹にあるのは、暗号技術が国家に対抗し、国境を無視し
て、個人の自由や尊厳をまもるツール化すること。ネット上で暗号技術を
駆使し、当事者間で直接の通信をなすことに置かれたことである。

ビットコインの基本原理は、安全性を優先し(秘密性を尊ぶと同義語だ
が)、最初からその発行量に上限が設定されていることだ。供給量に制約
が課せられれば需要が大きくなれば値上がりする。しかし、一方で価格が
急騰すると、ビットコインは貨幣価値を超えた金融商品として投機対象に
なりうる。


 ▲それはナカモト・サトシという日本人らしい人物の発想から始まった

国家の境界を易々と越える、博打場のようにギャンブラー達が投機商品の
一種と勘違いすれば、誰が群がるか?

これが発明者とされるナカモト・サトシの計算にはなかった。ビットコイ
ンは85%が中国で取引され、ついで取引が多かったのがロシアだった。
中露両国はただちにビットコインならびに仮想通貨の国内取引所を禁止
し、中央政府の通貨発行の独占権を死守しようとした。

しかし海外に持ち出せる外貨が年間五万ドルという制約がある中国では、
海外へネット一つで越境できるビットコインは魅力だった。2013年頃
まで、取引の多くがキプロスでなされ、次いで現在はマルタではないか、
と推測されている。

「貨幣の進化の最前線に突如として現れた仮想通貨は、私たちの持ってい
たお金や金融の概念を覆し、人類がこれまで築いてきた法制度や経済、組
織の統治(ガバナンス)の形すら塗り替える破壊的パワーを現実にふるい
始めた」(木の内敏久『仮想通貨とブロックチェーン』、日経文庫)

「ビットコイン」の提唱者はナカモト・サトシという日本人を名乗る人物
で、いったい誰なのか、いまもって判然としていないうえ、「サトシと
は、よくネットで通信している」という学者がいるかと思えば、「私がナ
カモトです」と自ら名乗り出たパキスタン人もいる。

ところが、政治経済分析に詳しい評論家のジョージ・ギルダーは最新作の
『グーグルのあとにくる社会』(LIFE AFTER GOOGLE)
のなかで、この人物を特定している。豪の経済学者で、日本名を名乗った
のは小さな時からサムライに憧れていたからだとしている。
 名前はクレイグ・ステーブ・ライト、豪の大学を出て税務署に勤めなが
らコンピュータ理論の研鑽を積んだ人物で仮想通貨国際シンポジウムで
も、ギルダーは会ったという。

ともかく『暗号通貨』はナカモト・サトシという日本人らしい名前を名乗
る暗号マニアの発想から始まった。発想のヒントはP2P(ピエール・
トゥ・ピエール)にあったらしい。P2Pは中国ではネット上のカネの貸
し借りで勇名を馳せ、やがて20兆円ものカネが蒸発して消えた。

ビットコインも詐欺事件が横行するのは仮想通貨そのものではなく取引所
主催者の詐欺である。ビットコインそのものは暗号の採掘が進んでおり、
投資家の魅力を引きつけている。


 ▲世界経済、とくに「貨幣戦争4・0」が開幕した

これが世界史において「通貨戦争4・0」の嚆矢になるとはナカモト自身
も想定してはいなかっただろう。かれはマネーゲームの興隆を想定してい
たのかも知れない。だからナカモトは途中から忽然と身を引いたのだ。

メリットはオープン型であるから不特定の者に対して代価弁済使用が出来
るうえ売買も交換も可能である。財産的価値があり、電子台帳に記録さ
れ、主要国通貨の価値で表記される。ましてやパソコンで送金を処理でき
るのだ。

ならばデメリットはないかといえば、発行者が不在であるため、金融商品
とは該当せず、財産的価値をもつとはいえ有価証券とは見られない。責任
者が不在であり、発行の上限があるため、一日の取引は60万件数に留ま
る。これはヴィザカードの取引量が一日1500万件と考えれば、規模が
小さい。また通貨量の調節ができる管理者がいない。

あくまでも原則は供給量の上限を設定することだった。

サトシは実際に2009年から自分のコンピュータを二台、駆使してビッ
トコインを発行し始めた。

ということは多くが指摘しているように「供給の上限」という意味は古典
的経済学の基本にあった「金本位制度」の原理の応用だったのである。

すなわちビットコインの上限は2100万個と決められており、すでに
2018年までに80%が採掘され、2033年には99%が採掘される
だろうと言われる。となれば、ビットコインの類似暗号通貨が雨後の竹の
子のごとく登場する。現在、世界に流通している暗号通貨は700種とも
言われている。

金が通貨の信用裏打ちとなる金本位制では、金の保有量の枠内でしか通貨
は発行できないのが、古き良き時代を代表した金本位制度の特色であり、
もし一定量をこえても政府が通貨供給を続けるときは、必然的に通貨価値
が下がる。

1971年に米国が金本意制度から抜け出すと発表するや、世界の為替市
場は一瞬取引を停止した。ドルは360円から2年後のスミソニアン合意
で、308円に暫定された。だがその後もドルは低下し続け、1985年
のプラザ合意で240円となり、以後はフリーフォール、ついにクリント
ン政権時代には一ドル=79円をつけた。つまりドルが金に裏打ちされて
いないからであり、昨今、ドイツ、露西亜、中国が不気味に金備蓄を増や
しているのは、自国通貨の防衛戦略の発動である。

信用枠を超えて通貨を増刷し続ければ10万ドンが1ドルというベトナ
ム、15万ルビーが1ドルというインドネシア通貨のような運命が待ち受
け、げんにジンバブエは自国通貨が破産し、法定通貨はドル、ユーロそし
て人民元となった。

ソブリン通貨を放棄して米ドルを通貨としているエクアドル、東チモール
の例もあれば、自国通貨はあるにはあっても、誰も信用しないため、商人
らはすぐにドルに換えるか、金製品に交換しておくのが、ラオス、カンボ
ジア、ミャンマーであり、これらの国々でも米ドルが日常生活で支配的で
ある。

とくに後者3ヶ国とタイ、マレーシアを加えた国々では、活気に満ちた
チャイナタウンへ行くとゴールドショップが花盛りで、早朝から売り上げ
をもって、金製品と交換に来ている。伝統的華僑はビットコインも信用し
ていないようだ。


▲ここに「MMT理論」が登場し、状況は錯綜複雑化した

さきほども説明したようにビットコインは中央銀行や政府から干渉されな
いという意味でリバタリアンの政治思想が基調にある。

同じ左派でも逆に「大きな政府」を志向するのが米国においては民主党左
派である。

彼らが「無制限の財政支出は経済を豊かにする」のがMMT理論だと、勝
手に誤解してMMTに飛びついた。

ところが、MMTを現代的に理論づけたのはランダル・レイ(バード大学
教授)とビル・ミッチェル(豪ニュー・カッスル大学教授)等である。米
国にいてMMT理論のスポークスウーマンが、ステファニー・ケルトン女
史(ニューヨーク州立大学教授)である。

経済がデフレの時代には、その脱却までの期間、政府赤字の累積債務など
気にせず、政府支出の拡大が必要であるとするもので、一見制限のない財
政拡大論と誤解されがちだが、デフレ脱却の一手段という貨幣論。ケイン
ズの流れを与む学説と解釈される。

言葉を換えて言えば、適度なインフレがデフレ克服の眼目であり財界に賃
金上昇を要請したりするアベノミクスと適応し、肯定的な化学反応があっ
た。だからMMT理論を提唱するケルトン教授らは、「MMTを実戦し、
成功したのは日本だ」と評価したのも、当然である。

げんに日銀が国債を大量に買い上げた結果、日本経済は持ち直してきた
「実績」が証明する。つまりMMTは、日本が無言のうちに実戦してきた
のではないか。

まことに時期を得た、というより政治的には好都合な議論が沸騰した。か
つて丹羽春喜教授が力説した総需要喚起のための政府紙幣発行という「打
ち出の小槌」論に酷似する現代貨幣論(MMT理論)が装いを新たにし
て、鮮烈な再登場である。

丹羽理論の肯綮は有効需要の創出というケインズ学派の延長線にあるもの
だった。

つまり通貨発行権は政府にもあるのだから、政府紙幣を並立させれば良い
とする学説で、もちろん日銀、財務省は聞く耳を持たなかった。

日本では一部保守系の政治家と理解者のもとで勉強会が続けられた。筆者
も何回か、その会合には参加している。


▲米国では左派が誤読して熱烈に支持、日本は保守系エコノミストがちゃ
んと理解した

筆者は丹羽理論に全般賛意をしめすものではないけれども、赤字国債は気
にする必要がなく、景気回復、雇用創出のために財政出動は、国民の金融
資産を担保に、その枠内でも国債発行が出来るし、そうやれば景気は回復
できると唱えてきた。

具体的に言えば国民の金融資産1800兆円を上限に国債を増発しうる
し、それを行っても対外債権が3兆ドルもある日本では円安も起こらない。

さてそうはいうものの、現代世界は、MMT理論で物事が解決するのだろ
うか?

世界全体で金融機関を除く企業と家計、政府部門の債務残高は、180兆ド
ル(約1京9千兆円。2018年末)に達している。この債務総額は2007年
比較で1・6倍となり、未曾有の借金地獄にあると国際決済銀行(BIS)
は警告している。とくに中国の債務が増大傾向にあって、危機水域をこえ
ていることは世界の金融世界の常識である。

米国でMMTに真っ先に飛びついたのは極左バニー・サンダーズの支持者
だった。

所得格差の拡がりと不法労働移民に悩む米国で、もうひとつ深刻な問題は
学費ローンなのである。ハーバード大学の授業料は5万ドル前後、普通の
大学でも3万ドル、これに生活費、下宿代、教科書代が加わり、学生の多
くがローンを利用して通学する。つまり大学を出ても、学生ローンに生涯
つきまとわれ、自宅購入どころか結婚資金もないという借金地獄に陥る。

日本も大学ローンに関しては似た状況にあって、たとえば早稲田大学の授
業料は年間122万円。入学時に別途入学金が20万円、卒業時に同窓会
費がこれまた別途に4万円徴収される。

特待生、返済義務のない奨学金は外国人留学生に無制限に開放されている
が、肝腎の日本人には狭き門となっている。文部行政の失敗である。

朝から夜中までアルバイトしても、学生ローンに追われ、やはり一流企業
か官庁にでも就職しなければ一生ローンがつきまとうという暗い人生にな
る。だから生涯独身が増え、少子高齢化社会は、いずれ無子衰弱化社会と
なる。

突破口はMMTの実戦ということになる。

社会主義者をなのるサンダースは、まだ予備選を戦っているが、往時の人
気は希釈され、かれよりも過激な左派候補が、本命バイデンに迫ってい
る。大統領候補レースをみていても、MMT理論が誤解され、ねじ曲げら
れて盛んに議論されたのだが、ケルトン女史は来日したおりの講演会で
「わたしは社会主義ではなりません」と明確に否定している。

くわしい論争の経過は『クライテリオン』2019年九月号に詳しいの
で、詳細を省くが、筆者の関心は、米国ではリベラル左派の教条主義の匂
いがするのに対して、日本ではむしろ保守系の学者、エコノミストが
MMTを支持しているという際立った特徴である。
いずれにしても、世界経済は通貨をめぐって新時代に突入したことは確実
である。

   
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之
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   ♪
(読者の声1)大韓航空が日本へ、あるいは日本からの観光ツアーが減っ
たとして釜山、済州島など発着便を大幅に休便、もしくは減便措置とします。
これって歓迎すべきことでは?
 韓国人と中国人で異様に賑わった大阪、ホテルは東京より高かったです
が、いま値崩れの最中ですね。ご存じですか、某一流ホテル、一泊二万円
でしたが、いま五千円台。一万円以上したビジネスホテル系は軒並み
4000円台です。日本人としては国内旅行がしやすくなり、環境汚染も
とまる。温泉もゆっくりのんびり浸かれるようになります。
   (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)一昨年あたり、大阪講演を日帰りしました。ホテ
ルがなかったからです。京都もそうでしたが、隣の大津ならどうだろうと
思い直し、大津駅裏のビジネスホテルに宿泊したこともあります。でも翌
日、朝飯会場へ行ってビックリ、ここも満員でした。

たしかに大阪のホテルは安くなっていますね。でも刮目するほどに安く
なっているのは香港です。

  ♪
(読者の声2)日本経済新聞(8月21日)の海外欄で「カンボジアが一帯
一路の最前線」、だが、中国軍の基地30年利用の密約があるようで、しか
もホテル乱立は中国語だけと、カンボジア西海岸シアヌークビルの中国植
民地化のルポがありました。

たしか、宮崎先生も先月、このシアヌークビルを取材に行かれたはずです
が、メルマガにはいつごろ発表されますか?(FG生、立川市)


(宮崎正弘のコメント)すでに7月30日のフロントJAPANで写真十数
枚をつかって簡単な報告をしております。ユーチューブでご覧になれま
す。小誌にシアヌークビルの取材行の執筆予定はありません。具体的な紀
行は9月30日発行予定の「エルネオス」、そのあとに単行本収録予定です。
  ♪
(読者の声3)メディア等はIS(イスラム国)の本拠地壊滅を以って国際
テロの危機が低下したようにも言っていますが、果たして本当でしょうか?

IS等が得意としたネットを駆使したテロ勧誘や、それによる国際テロ組織
間のフランチャイズ化等により、テロの危機は実は、むしろ高まっている
のではないでしょうか?

この問題に関する日本の最高権威者が懇切に解説してくださいます。なお
本講演は最近、日本の社会でも頻発している政治的テロとは異なる異常犯
罪等の予防にも役立つ内容にしたいと考えております。

貴重な機会ですので奮っての御参加を待ち申し上げております。

             記

【日 時】 平成31年9月27日(金曜日)午後6時〜8時 (受付5時
30分)
【会 場】 憲政記念館・第2会議室 (千代田区永田町1-1-1/国会正面
向側)
【講 師】安部川元伸
     講師略歴:1952年神奈川県生。1975年上智大学経済学部卒業。
1976年公安調査庁勤務(主に国際関係担当)。2013年日本アイシス・コン
サルティング(株)執行役員。2015年日本大学総合科学研究所教授。2016
年同危機管理学部教授。著作に「国際テロリズム101問」(2006)、同改
訂(2008)、同第二版(2011)、(立花書房)、「国際テロリズムハンド
ブック」(2015)(立花書房)、 「国際テロリズム その戦術と実態か
ら抑止まで」(2017)(原書房)など。
【参加費】 2000円
【要予約】以下の申込フォームから必ず事前にお申込みください。
https://ozakiyukio.jp/information/2019.html#0814
【主 催】グローバル・イッシューズ総合研究所
【共 催】一般財団法人尾崎行雄記念財団共催
【協 力】株式会社近代消防社

   ♪
(読者の声4)今年3月29日に起草された、逃亡犯条例改定案を機に始ま
る香港のデモは、事実上の審議棚上げ後も、同案の完全撤回と警察による
暴力の捜査を求め収まらない。

今月18日の大規模デモは主催者発表で170万人を数える。中国共産党は、
ツイッターやフェイスブックなどSNSの偽アカウントを使い、英語などで
西側に香港のデモ隊をイスラム国などテロ活動と同列にするなど、今後の
武力鎮圧の正当化を「仕込む」為の情報工作を行う。

だが、西側諸国への選挙介入など、ロシアの情報工作に利用されて、米国
政府やEUに睨まれてる両社は素早く反応して、中国当局とつながる人物が
関わり、報道機関を装うなどした、900以上のアカウント削除を開始。中
国の技術発展と習近平政権の覇権的政策など、安全保障的不信が根本にあ
る米中経済対立は、情報宣伝戦争の様を呈している。
https://www.bbc.com/japanese/49391518
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190820/k10012041481000.html

中国を支配する独裁的政党の共産党が、30年間躍起になって検閲した言葉
が、「天安門事件」である。

だが、この事態でトランプ米国大統領がその言葉を口にしたのは、中国共
産党の情報戦では大きな痛手だろう。香港でデモを実行する学生ら若者
は、1989年の事件の時はまだ生まれてないが、当時日本留学中で神戸
大学大学院生だった石平太郎は人民解放軍の弾圧で仲間を失う。その時
に、石平氏は共産党支配の中国に絶望して日本帰化を決意しており、現在
の香港をデジャヴの様な思いで見ているかもしれない。
https://jp.wsj.com/articles/SB11102303130114484576704580190921254641894

対して、陰謀論と大アジア主義を融合させた宇野正美は、世間知らずな北
京の馬鹿学生が悪魔のユダヤ勢力に支配された欧米マスコミにそそのかさ
れ、善意の責任政党中国共産党に成敗されたかに説明。そして、中国を追
い詰めない配慮をする橋本龍太郎(ハニトラの影響だけど、笑)を称賛
し、天皇(現上皇)陛下の中国訪問を、国際ユダヤ勢力に対抗する、来る
べき日中共同体の布石の如く宣伝。そういう間抜けな考え方は、鳩山ルー
ピーの東アジア共同体につながる事になる(苦笑)。

さて、冷戦終結後にソビエト連邦解体に続く経済的困窮と社会的混乱を経
験したロシアや、そのロシアのくびきから脱してNATOに加わり、欧米の一
部となってもEUでは二等国の東欧諸国と比べ、天安門事件後の中国は日本
の政治協力と経済援助で国際社会復帰どころか、GDPで日本を抜き、軍事
費は数十倍になる。

米国に代わる覇権を狙い、何かと日本に圧力をかける様になる。その矢先
の米中摩擦の最中では、天安門事件での弾圧の様に人民解放軍は使えな
い。考えうるは、同軍傘下の人民武装警察を使う事。人民武装警察は国内
の民間騒乱などに出動するが、その為に中国は国内治安維持費を国防費並
みにかけて来た。

https://www.youtube.com/watch?v=KybIW3fMl50
https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2019/08/post-73.php

ここで興味深い事実がある。2007年11月に出版された軍事研究誌の別冊
『ワールド・インテリジェンス』で、ジャーナリストの笹川英夫がイスラ
エルのカウンターテロ専門の軍事アカデミーで取材してるが、そこでは中
国武装警察の特殊部隊や、ロシア「虎の子」の内務省特殊部隊が特別訓練
を受けていると報告。これで中共系陰謀脳副島隆彦の、2004年から中国と
イスラエルの対立、という間抜け情報や、宇野某の孫弟子筋の馬渕睦夫
の、ユダヤと対立するプーチン・ロシア、という奇説は簡単に否定される。
http://gunken.jp/blog/archives/2007/12/02_1000.php
https://ameblo.jp/wintac/entry-11241224801.html

貴誌6171号(読者の声1)の拙文で、イスラエル海軍特殊部隊や諜報機関
モサッドが無能な如くの印象を与えたが、意図は真逆である。イスラエル
警察の特殊部隊「ヤマーム」も、エルサレム旧市街の神殿の丘にあるア
ル=アクサ・モスクの暴徒鎮圧などを、無駄な力を使わずに、毎回ほぼ死
者を出す事なく鎮圧している。

これは彼らの能力が如何に高いか示しており、2011年のアラブの春の最初
の時点でのダマスカス市民デモ隊に対するシリア治安当局による非人道的
な無差別一斉射殺とは対照的である。天安門事件での人民解放軍の力まか
せの弾圧で、教訓を学んだ中国共産党のイメージする鎮圧はそれだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=lksZI69Og7k
https://www.youtube.com/watch?v=WtxCHS2ftPw
   (道楽Q)



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全体像を欠いた新聞の「萩生田報道」
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           櫻井よしこ

なるほど、事実とは必ずしも合致しない“情報”はこんなふうに作り上げら
れ広がっていくのか・そんな体験の真っ只中にいま、私はいる。

7月26日、自民党幹事長代行の萩生田光一氏が、私の主宰するインター
ネット配信の「言論テレビ」で衆院議長交代論を展開したとする話が広
がっている。その“情報”は正確ではない。そのように報じたり、批判した
りする人々は、本当に言論テレビの番組全体を見たのかと、問わざるを得
ない。

番組の全体を見れば、参議院議員選挙を受けて秋の政府・与党人事につい
て語ったのは政治ジャーナリストで産経新聞前政治部長の石橋文登氏であ
ること、萩生田氏は石橋発言を受ける形で議長の職責について解説したに
すぎないことがわかるはずだ。

そこで、当の言論テレビの議論の全体、そこに至る過程について、少々長
くなるが語ってみたい。

眼前の国際情勢は、誰がどう見ても日本の危機である。北朝鮮が発射し続
ける弾道ミサイルは米国でさえ防ぐのが難しい軌道修正機能を備えている
といわれる。7月24日に中国は国防白書を発表し、中国の軍事力はおよそ
すべて防衛的性格だと虚偽を語りつつ、これまでにない強い表現で米国に
対抗する姿勢を見せた。日本の領土である尖閣諸島を中国領だと主張し続
け、現に、連日わが国の排他的経済水域に武装船を送り込み、領海侵犯は
いまや日常的に行われている。

一方、トランプ米大統領からは日米安全保障条約は不平等だとの不満が
頻々と伝わってくる。米国はわが国唯一の同盟国であるが、トランプ氏は
日米安保条約破棄の可能性さえ、「友人達」との間で語っていたと報じら
れた。

地理的に最も近い韓国の文在寅政権は反日の動きを強める一方で、朝鮮半
島が北朝鮮主導での統一にさえ向かいかねない。

国会の実態は実にお粗末

これら一連の事象が日本の安全保障上の危機であるのは今更言うまでもな
い。その危機に対処することが、参院選挙を乗り切った安倍晋三首相と政
府にとっての喫緊の課題である。憲法改正を急ぎ、国防力を強化しなけれ
ば、国民の命も領土領海領空も守りきれなくなるということだ。

そんなことを念頭に私は前述の7月26日、言論テレビで日本の課題につい
て語った。番組ゲストは萩生田、石橋両氏に、雑誌「正論」編集長の田北
真樹子氏だった。

参院選では安倍首相は応援演説の先々で、憲法改正を議論する党か議論し
ない党か、どちらを選ぶのかと問いかけ、かつてないほど憲法改正の公約
を前面に出して戦った。自民公明の与党が勝利したが、改正案の発議に必
要な3分の2に、4議席足りない結果となった。安倍政権は戦後初めて手に
していた衆参両院での3分の2の議席を、当面失った形だ。しかし、萩生田
氏は意外にも非常に前向きだった。

「3分の2を欠いたことで逆に野党の維新や国民民主の人たちに声をかけて
いく(状況が生まれました)」と、柔軟な反応だった。

番組ではその後、憲法改正には肝心の自民党がもっと積極的になるべきだ
という議論になった。選挙で公約に掲げ続けているのであるから、自民党
がもっと積極的になるべきなのは当然である。

それにしても国会の実態は実にお粗末だ。これほど世界が激変する中で、
日本の国防に直接かかわる憲法改正について、それを論じるべき憲法審査
会では議論らしい議論はほとんどなされていない。衆参両院の憲法審査会
には各々10人規模の常勤の職員が配置されているというのに、である。こ
うした状況を踏まえて石橋氏が政府・与党人事の重要性を次のように説いた。

「今回は珍しく、衆院議長人事が最も注目される。憲法審査会は国会の話
で、政府ではない。大島さん(大島理森衆院議長)も随分長いし、本当に
宥和派で動かない。与野党に対してかなり力のある議長でないと駄目かな
と思う。そう考えれば二階さんだ」

時事、日経、毎日、産経も秋の人事の焦点は現在幹事長を務める二階俊博
氏の処遇だと報じており、その意味で右の指摘は目新しいわけではない。
だが石橋氏が、二階氏の衆院議長への就任について語ったのは、憲法改正
という重要案件を推進し日本周辺に押し寄せる脅威を巧みに回避する責務
を托せる人物は、実力者でなければならないということだろう。

そこで私は萩生田氏に、野党にも睨みが利く実力者の議長登用は、総理の
憲法改正への熱意を示すことになるのかと、議長職の役割の重要性に焦点
を合わせて問うた。

朝日流の引用は杜撰で傲慢

この問いに萩生田氏は議長の職責をざっと以下のように説明したのだ。

「憲法改正をするのは総理ではなく国会だ。本来、国会議員が審査会を回
していかなければならず、最終責任者は議長だ。大島議長は立派な方だ
が、調整型だ。野党に気を遣いながらも審査を進めるのも議長の仕事だ。
いまのメンバーでなかなか動かないとすれば、有力な方を議長に置いて、
憲法改正シフトを国会が行うのは極めて大事だ」

踏み込んではいるが、氏の発言はあくまでも議長の役割とは何かを説明し
たものに過ぎない。

だが、朝日新聞は7月30日、大久保貴裕記者の署名原稿を「萩生田氏の議
長交代論 波紋」の見出しで伝えた。同記事では言論テレビの議論の内、
本件前段の石橋発言が削除されている。その結果、議長交代は石橋氏の論
であり、萩生田氏のものではないという事実が薄められた。

全体の流れを踏まえれば、萩生田氏が議長交代論を展開したとして批判す
るのはあたらないだろう。詳細の全体を言論テレビのホームページから
入って、聞いてほしいと思う。

もう一点、朝日のインターネットテレビに対する姿勢には大いなる疑問を
抱かざるを得ない。朝日は言論テレビの配信を元に原稿を書いたが、そこ
には情報元として「インターネット番組」としか書かれていない。「言論
テレビ」とは書かないのである。週刊誌に対しても同様だ。

記者にとっても研究者にとっても情報を引用するとき、情報元を明記する
のは最低限の知的マナーだ。物を書く人々の常識でもある。「インター
ネット番組」という朝日流の引用は杜撰で、傲慢である。同時に、報道倫
理及び著作権法にも反しているのではないか。

今回の件で伊吹文明氏、辻元清美氏らを筆頭に、幾人かの政治家たちが萩
生田氏を批判し、憲法改正の議論に遅れが出かねない旨語っている。全体
の枠組みから一部の発言を切り出した批判論に乗って、行うべき議論も行
わずに、憲法改正議論を遅らせる愚を繰り返すとしたら、国民や国家のた
めにならない。発言の全体を見るべきだ
『週刊新潮』 2019年8月16・22日号 日本ルネッサンス 第864回

        
   
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重 要 情 報
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◎フェアープレーと正義は勝つと信じていて良いのか:前田正晶

21日に中国で行われた河野外相と韓国の康外相との虚しい会談の報道を
見ていて、何ともやりきれない虚しさを感じていた。それは我が国の官庁
の組織というか在り方では河野外相は我が国を外務大臣として代表してお
られるようだが、輸出管理手続きの変更問題は明らかに経産省と世耕経産
の管轄下にあり、戦中の半島からの労務者問題は彼の権限下にはなく、
GSOMIAに至っては防衛省の問題だろう。それらに対する何らの決定権もな
い河野氏は言うなれば各関係省庁の表見代理であり、康外相も半日と抗日
に凝り固まった文在寅大統領のご意向のメッセンジャーでしかないからだ。

その二人が40分間話し合っても何らの結論を出せる訳ではないことくらい
は、メデイアの連中は解っていたはずだ。だから二人の外務大臣はお国の
意向を厳しく伝え合っただけの事しかしないのだと私は見ていた。だが、
報道では「平行線」などと皮肉めいたことを伝えるだけで、韓国の姿勢に
何らのは批判もしないのは不適切極まる。彼らは一体何処の国の報道機関
かと疑う。韓国を真っ向から批判したような記事を載せるのは産経新聞だ
けで、残るメディアは訪日韓国人が7.6%も減ったと嬉しそうに伝えるだ
けだ。これを偏向と言わずして何が偏向かな。

私は22年半もの間アメリカ側の一員として対日本の輸出交渉を担当して
きた。正直に言えば「外国人、それもアメリカ人の視点で我が国を見てき
た」ということだ。これまでに繰り返してこういう経験をして来た者とし
て発言していると強調してきた。正直にそこに何を見て感じてきたかも述
べてきた。それが見出しにもある「フェアープレーに徹していて、正義は
勝つ(“Justice will prevail.”とまで表現した方もおられた)」という
非常に綺麗な姿勢だった。別な見方をすれば「神・仏は我々をご存じであ
る」という信念でもあるかと思っていた。汚い小細工や駆け引きに出遭う
ことは極めて希だった。

こういう常に公正且つ公平な姿勢で今日まで世界に臨んできた我が国は、
今回の韓国が「輸出管理手続きの変更」を問題として反日主義を丸出しに
して、国を挙げてと捉えて良いと思わせる姿勢で、我が国に向かって総力
で刃向かってきた。しかも彼らは文在寅大統領以下が総力で我が国こそが
悪であり、その悪を叩こうと国民に向かって語りかけ扇動しているのだ。
その扇動の内容たるや99%は虚偽であり、根拠のない(悲しいかな我が国
の一部のメデイア等の)捏造であるし、文在寅大統領の来たるべき選挙に
向けた血迷った対策でもある。

私はたった今「韓国は総力で刃向かってきた」と述べたが、最近は文在寅
政権に対抗する保守派が勢いを取り戻してきたという希望的に近い報道も
あるし、「反日種族主義」という反韓国の本が売れていると言う報道も
あって、恰も韓国がその非を反省して反日の姿勢が軟化したかの如き楽観
論も出てきた。だが、著者の李栄薫氏は彼らの支持派は10%程度だと認め
ていたではないか。私は悲観論者だからそれほど時代を楽観視は出来ない
と思っている。

私とても少しは楽観視てみたいとは思うが、そうではないと危惧してい
る。専門家の一部では軟化したと見ている韓国の政府が、我が国の食品の
放射能汚染を今更採り上げるか、東京オリンピックが放射能汚染で危険だ
と国会議員が宣伝するか。大韓航空が日本向けを大幅減便するか。

とは言ってきたが、私は矢張り日本国民の一人として「正義は勝つ」を信
じたいと思っている。だが、正義には負けそうな相手は総力で牙をむきだ
してきている時に、我が国民にはどれほどの危機意識があるのかと疑って
いる。テレビ局は嬉しそうに韓国からのお客が減って危機を訴えている地
方の旅館や飲食店の窮状を採り上げて報じている。韓国の報道機関がこれ
を見れば「そら見たことか。我が国の正義が悪の日本に勝った」と報じる
だろう。私は政府はこういう事態に如何なる対策を講じるかと期待しては
いるが。

ここまでの状況にありながら、テレビ局は未だに専門家の方々に「日韓対
立問題の落とし所は」などと尋ねてみせる。文在寅大統領が難しい局面に
追い込まれているのは確かだろうが、彼はそれでも居丈高に「日本が協調
するというなら話し合っても」などと見下したようなことを国民に向かっ
てほざいて見せたではないか。

私は事ここまでに至れば、矢張り政府は韓国とその文在寅大統領に扇動さ
れた国民に対して「どれが何処まで虚偽で虚報か」と「国際的な条約を遵
守せず国内法を優先するのは誤りである」とハッキリと伝えると同時に,
韓国が逆宣伝に努めている諸外国に我が国の正当性を知らしめるべきだ。
これこそが外務省の仕事であり、外相が握手をして虚しい会談をしている
時ではないと思う。しかも事もあろうに、3ヶ国の外相会談では中国の王
毅外相に仲良くせよと諫められたというではないか。

私は国民も総力でとまでは言わないが、少しは現実的にこれまでよりも危
機感を持つべきだと思っている。そうでないと「何が2回目」か知らない
が、文在寅大統領は我が国に勝とうと言った妄想が現実に少しでも近く
なってしまうかと危惧するのだ。それでも、日本製品不買運動をしている
国の何とかドッグを食べて、化粧品を買おうとする人たちで新大久保駅前
は連日賑わっている。これもフェアープレーの精神の表れか,それとも平
和に馴れた危機意識の欠如なのか。


◎いつもお世話になっております。

酷暑の中、変わらずお元気に配信してくださる頂門の一針、ありがたく拝
読しております。
南半球は今年は厳冬で普段 雪の降らないところにも雪が降り、雪の中で
オーストラリアン フットボールの試合をするような日もありました。

しかしメルボルンもようやく春の兆しで水仙、木蓮、フリージアが咲き、
木も芽吹き始めました。

久々に投稿させていただきます。( もし価値がなければボツも覚悟の上
で)(平井修一様がアイヌ新法に言及なさっていました。)

先生もどうぞご自愛ください。また鼎談会に参加させていただくのを楽し
みにしております。 合掌 貝塚拝



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身 辺 雑 記  
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東京湾岸は23日も曇天。

22日の東京湾岸は曇天。暑くない。
                      読者:6001人



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