政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5132号   2019・8・10(土)

2019/08/10


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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5132号
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       2019(令和元年)年 8月10日(土)


                          変わらない「角度」:阿比留瑠比

             パプアニューギニア首相:宮崎正弘
    
       中国国防白書、対米戦勝利への決意:櫻井よしこ
      
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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変わらない「角度」
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【阿比留瑠比の極言御免】 令和元年(2019)8月2日



 朝日新聞の記事を読むと時折、どこか別の世界のことを報じているかの
ような錯覚にとらわれる。7月31日付夕刊のトップ記事は、「トランプ政
権 強める介入」と白抜きの横見出しを取った上で、こんな縦見出しをつ
けて」いた。

 「米軍駐留費『日本は5倍負担を』」

 「日韓仲裁へ『ホワイト国継続を』」

 記事の中身はとみると、次のように書いていた。

 「トランプ米政権のボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が先
週、日本を訪問した際に、在日米軍の日本側負担について、現状の5倍と
なる巨額の支払いを求める可能性があることを伝えていたことがわかった」

 「日本による対韓輸出規制や、元徴用工訴訟の判決をめぐって対立が激
化している日本と韓国に対し、トランプ米政権が事態の悪化を避けるた
め、自制案を示したことが朝日新聞の取材でわかった。



菅長官あっさり否定

事実であれば重大事であるが、菅義偉(スガヨシヒデ)官房長官は31日午後の
記者会見で「そのような事実はない」とあっさり否定した。筆者がこの日
夜に取材した政府高官も「フェイクニュースだ」と述べ、こう指摘した。

 「日本の米軍駐留経費の負担割合は各国で一番高い74%なんだから、そ
れを5倍にしたら米国がただ大儲けとなってしまう。5倍などと書くの
は、事実関係を根本的に知らず、分かっていないということだ」

 菅氏は31日午前の記者会見では、米国による仲介案提案があったかにつ
いても「ご指摘のような事実はない」とやはり否定した。

 朝日は31日付夕刊でポンペオ米国務長官が「日韓が前進する道を見つけ
られるよう後押しする」と語ったことに言及し、「仲介役を果たす考えを
明らかにした」と記したが、これに関しても政府高官はにべもなかった。

 「別に実態はない話だ。ポンペオ氏の発言は関係ない。韓国を(貿易上
の優遇措置を適用する)ホワイト国から除外する政令改正の閣議決定を、
2日に行う方針に変わりはない」

 外務省幹部も「この問題は簡単に仲介できるものではないし、そんなこ
とは米国も分かっている。米国が日本に何か言ってくるとは思っていな
い」と話す。

 それでも朝日は、1日付朝刊でも1面で「米軍駐留費負担『大幅増
を』」「日本に『5倍』要求も」「日韓仲裁へ 米が自制案」との見出し
を掲げ、攻勢をかけていた。あまりに筆者が取材して得た実感と異なり、
戸惑うばかりである。



事実関係よりも社論

筆者は6月27日付当コラムでも、トランプ米大統領が日米安全保障条約
破棄に言及したとの米通信社記事が事実だとの前提に立ち、朝日が安部晋
三政権が「衝撃と不安を隠しきれない」との記事を掲載したことに疑問を
呈した。同僚によるものを含め、取材対象の政府高官にそんな動揺は皆無
だったからである。

 平成26年、虚偽の強制連行証言など吉田清治氏について18回にわたり取
り上げた朝日の慰安婦報道を検証した第三者委員会委員、外交評論家の岡
本行夫氏は、何人もの朝日社員から、「角度をつける」という耳慣れない
言葉を聞いた。角度の意味はこんなものだった。

 「事実を伝えるだけでは報道にならない。朝日新聞としての方向性をつ
けて、初めて見出しがつく」

 事実関係より社論、イデオロギー優先ということである。あれから5年
近くたつが、朝日の角度をつけたがる傾向は、今も変わっていないように
思える。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

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松本市 久保田 康文 

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パプアニューギニア首相、
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019) 8月8日(木曜日)
        通巻第6165号
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パプアニューギニア首相、豪訪問直後に中国に80億ドルを要請
 国際政治の常識に欠ける乱暴な遣り方、しかしこれぞ南太平洋式だ
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遣り方が乱暴である。いや、いかにもパプアニューギニア風だと表現した
ほうが良いかも知れない。

2019「年8月6日、パプアニューギニアのジェイムズ・マラペ首相は、
「いっそのこと、中国が80億ドル一度に借してくれれば、我が国の借金問
題は一本化できるだろう」
 
この発言は豪と米国を怒らせる。

マラペ首相はその2週間前に豪を正式訪問し、キャンベラは赤絨毯で迎えた。

豪はNZ、米国、そして日本とともにパプアニューギニアのインフラ構築
に貢献してきたが、近年の活発な中国からの投資、その勢いの凄まじさに
霞んでしまった。

マラペ首相は駐中国大使に「中国とFTAを締結し、今後は森林開発、漁
場の拡充に投資をして欲しい」と親書を持たせた.

なにしろ中国は18年にパプアニューギニアの首都ポートモレスビーで開催
されたAPECの国際会議場を建設し、ポンと寄付した。習近平一行が貸
し切りでとまったスタンレーホテルの玄関には中華門を立て、市場には
ファーウェイのスマホが溢れ、スーパーへ行くと中国製アパレルが溢れて
いる。

この報道に豪政府は冷ややかに対応し、「もし中国の投資に透明性があ
り、国際基準を満たしており、しかも継続的に安定的に借金が返済できる
スキームでなされるのなら、あらゆる国際的投資は歓迎である」

日本は「質の高いプロジェクト」を主唱し、また米国は「インド太平洋資
金」の予算を劇的に増やして、南太平洋諸国への投資にも意欲を燃やして
いる。

(拙著『地図にない国を往く』(海竜社)の第一章「海流の中の島々」の
冒頭は、このパプラニューギニア紀行。15
ページあります)。
 
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1937回】                    
 ――「支那は日本にとりては『見知らぬ國』なり」――鶴見(30)
鶴見祐輔『偶像破壊期の支那』(鐵道時報局 大正12年)

      △
北京で鶴見は「有名な英國人」で、「支那で生まれ、支那に生活し、支那
人の爲に働いてゐるところの著述家」と会った。「支那現代の政治の紊亂
に言及してその理由を尋ね」たところ、即座に「外國留學生の失敗であ
る」という言葉が返ってきた。この一言が鶴見に「深い感動を與へた」と
いうのだ。

じつは「支那は天下の秀才を歐米諸國に送り」、彼らの帰国を待って国内
要路に抜擢して留学の成果を発揮させようとした。

だが「彼らはいたずらに外國文明の糟粕を甞めるばかりで「その眞髓に徹
底」しないから、「歸朝以來着々としてその馬脚を現はし、内は支那人の
侮りを受け、外は外國人の嗤笑を贏しえたのみであつて、何等實蹟を見る
ことがなかつた」。最近になって「眞の支那を救ふ者は支那の?養を積ん
だところの支那人でなければならぬといふ事」に、やっと気づくようなった。

つまり「今日支那の紛亂は、半知半解の西洋文明を輸入したる支那留学生
の失敗である」というのが、「北京で有名な英國人」の結論だった。
 
当時、北京大学教授で社会的影響力を持っていた胡適について鶴見は、
「彼の流暢な英語の故に又彼の體得した西洋哲學の造詣の故に今日の聲望
を有するのではな」く、じつは「彼の眞の力は、彼が支那文學、支那文明
を諒解しているが故である」と記す。

ここで、毛沢東が主導権を握るまでの共産党内のモスクワ帰りとの抗争を
思い出す。モスクワでマルクス主義を学び、スターリンの忠実な部下とし
てコミンテルン中国代表を務めていた王明は、中国革命を領導すべく勇躍
として中国に戻った。

農村を根拠地に農民を動員することで権力掌握を目指していた毛沢東路線
を、王明は極めて遅れたものと強く否定し、モスクワで学んだ労働者を軸
にした革命を目指した。

当時の中国社会が圧倒的な数の農民に依って構成され、労働者などは数少
ない都市部に住む、それも弱小勢力に過ぎず、彼らが革命の担い手になり
えないことは明らかであり、であればこそ毛沢東路線こそが現実的で実現
可能なものであった。

にもかかわらず王明は共産主義革命における『唯一・絶対者』であったス
ターリンの支持を背景に、毛沢東路線を否定した。

その結果、共産党内に混乱を引き起こし、やがて忘れ去られてしまうことに。

以上を鶴見の表現を援用するなら、共産党は「天下の秀才」をモスクワ留
学に送り出し、彼らの帰国を待って国内要路に抜擢して留学の成果を発揮
させようとした。

だが「彼らは徒に外國文明の糟粕を甞め」るばかりでマルクス主義の「そ
の眞髓に徹底」しないから、「歸朝以來着々としてその馬脚を現わし、内
は支那人の侮りを受け、外は外國人の嗤笑を贏しえたのみであつて、何等
實蹟を見ることがなか」く、毛沢東の手で葬られてしまう。その結果、
「眞の支那を救ふ者は支那の?養を積んだところの支那人でなければなら
ぬといふ事」に気づくようになった。

歴代の共産党首脳陣をみても、「支那の教養を積んだところの支那人」と
呼ぶに相応しいのは、やはり毛沢東だろう。

劉少奇、周恩来、トウ小平らの海外留学経験者からは、「支那の教養を積
んだところの支那人」のイメージは浮かびそうにない。

ソ連にあっても、事情は同じだったようだ。『20世紀ロシア文化全史 政
治と芸術の十字路で』(S・ヴォルコフ 河出書房新社 2019年)は、

「理論家であり政治家であるスターリンは、レーニンと同様に単純明快
で、広範な大衆に分かりやすいスローガンを好んだ」。「ゴルバチョフは
フルシチョフやブレジネフより教養のある人物だったが、スターリンやア
ンドロポフほどの教養人ではなかった」。「スターリンはソビエトの作家
たちを『人間の魂の技師』と呼んだ」――と綴る。やはり「半知半解」は混
乱を呼ぶだけでしかない。《QED》
                (ひいずみかつお氏は愛知大学教授)
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1)今の韓国のなりふり構わぬバカ騒ぎぶりは、自分たちに非
があることを自覚しているだけに、必死になって嘘をばらまき黒を白と言
いくるめようとしています。

彼らが持ち込もうとしている土俵は、歴史問題という、これまで世界を騙
し続けてきた自分たちの得意分野のようです。日本は、これに絶対負けて
はいけません。

そのためにも、その歴史論争への備えとしての理論武装も、しておく必要
があると思います。

彼らが持ち込もうとしている歴史論争は、大韓帝国の日本への併合が無法
なものだった、という論法です。これに関しては、あの併合は無法性はな
く合法的なものだったと反論可能ですが、もっと本質的な議論として、法
的な問題だけでなく、大韓帝国が、自ら国家としての主権を放棄・否定し
て日本国家の一員となった、という事実を強調する必要があると思います。

だから日本国は国家として、大韓帝国だった文化的にゼロに等しかった地
域を、日本国家として恥ずかしくないレベルに、身銭と投じて引き上げた
のです。

彼らも日本のために喜んで大東亜戦争を戦ったのです。

ところが、日本の敗戦が確定するや否や、それまでさんざん欧米諸国の兵
士を殺してきた事実には口を拭って、急に被害者面をして、俺たちは戦勝
国側だと、バカ騒ぎをはじめ、その理不尽さを承知で、欧米は分断統治に
好都合とそれを認め、これを知った元日本人だった半島人たちは、敗戦後
の疲弊した日本人に、乱暴狼藉の限りを尽くしたのです。

韓国人の増長はそれに止まらず、大恩ある日本に対して、何のいわれもな
い賠償を図々しくも要求し、大金を奪い取っただけでは飽き足らず、さら
にまた何かといわれのない因縁をつけて大金を奪い取って、南北統一の資
金にしようとする魂胆の厚かましさです。

さて、かかる事実に関わって、今回問題にしたいことは、国家の主権とい
わゆる人権とのかかわりについての歴史的考察です。

というのは、ずっと国家としての主権を持てなかった韓国が、日清戦争に
勝利した日本のおかげで、はれて大韓帝国を建国して国家の主権を持った
かに見えた瞬間にはもうそれを放棄してしまうという具合に、国家として
の主権を持たないことになれてしまった、韓国人の民度のひどい低さは、
決して他人事ではなく、日本も70年もの長きにわたって国家の主権を持た
ない状態に甘んじ、それに慣れてしまった日本人の民度も、徐々にという
より急激に浸食されつつある現実があるからです。

では国家としての主権がないと、どうして国民の民度が落ちるのでしょうか?

それは、人間の本質がそうだからです。つまり人間は個として存在するも
のではなく、感情のままに生きていける存在でもなく、国家的・社会的・
歴史的存在として目的意識的に教育されてはじめて、まともな目的意識を
もった人間となる存在です。

国家としての主権(主体性)を持たないということは、そういう国家とし
ての責任を果たしていないということです。

つまり、そういう明確な目的式性を持たない教育が施されて、世界に冠た
る歴史性を持った日本の文化を自らの遺伝子としない無国籍な人間が量産
されて、民度の落ちた人間が多様性だとして珍重されるようになるのです。

これはすなわち、国家の破壊であり、解体です。

憲法九条の問題は、このような国家の主権・主体性の問題としてとらえな
ければならないと思います。そしてそれは、日本人自身の主体性の問題で
もある、ということを肝に銘ずる必要があると思います。

では、歴史的に見ていくことにしましょう。

私たちは、西洋における国家の成立過程が、国家の普遍性を示す国家の正
しい在り方だと、思い込まされてきました。そして、国民国家の人権概念
が、まさにその象徴のように思いこまされてきたように思います。

しかしこれには大いに疑問符を付けざるを得ません。

というのは人間は目的意識的存在ですから、何かを創り上げるとき、必ず
如何なる目的像を描いて創り上げたかが問題となるはずです。その目的像
を描くのに如何なる思想をベースにしているのかが、問題となるはずです。

たとえば、国家を作る時に、作る人たちがいかなる国家論・いかなる国家
像を描いて創り上げたのかを問題としなければなりません。

そういう点から照らして観ていかなければなりません。西洋は、人類の中
で学問・科学が先進的に発展した地域です。その西洋の中で全体の認識に
大きな影響を及ぼす知識人の中に、頭の良いユダヤ人が多数存在していま
した。祖国を失い流浪の民となったユダヤ人は、西洋の諸国においては、
国家は敵対する以外のものとはならず、そういう思想が根底になって作ら
れる学説は、まともな国家論とはなり得ません。

まず、架空の抽象的個人があって、その個人たちが集まって契約によって
社会や国家が成り立つ、などという机上の空論がまかり通って、国民国
家・民主主義・人権の土台を成しているようです。

しかしこの考えは、ヘーゲルによって、これでは国家に入るのも出るのも
個人の自由ということになってしまう、国家はそういうものではない、と
学問的に論破され、そのヘーゲルの学問が西洋において一世を風靡し、西
洋にまともな国家誕生の道が切り拓かれようとしていたその時、マルクス
が出てきて、ヘーゲルの学問を葬ってしまったのです。

これによって瀕死の状態にあった国民国家論・民主主義・人権が生き延び
ることができて、グローバリズムの隠れた武器として、現在に至っている
のです。

一方、ヘーゲルを葬ったマルクスも、同じくユダヤ人です。

だから強固な国家否定論者です。そのマルクスは、ヘーゲルが対立を国家
的に統一させようとする論を、血相を変えて、ナンセンスだ!対立をもっ
ともっと激化させなければならない!と、その後の共産主義者たちが忠実
に実行した根っことなる論を、「国法論批判」において堂々と主張してい
たのです。

ヘーゲルが、知性を磨きこの世界のすべてを知って正しい世界創造をする
ことこそが人間の解放だとしているのに対し、マルクスは、社会の底辺の
弱者・迫害されている者こそが人間の解放者だとして、中国では農民を大
学の校長にして、人類の知性の質を落とすことが解放だとしています。重
度の障碍者を国会議員にしようとする発想の根底には、こういうマルクス
の思想があるのです。

かくしてその後の世界は、自由主義・民主主義と共産主義とのニセモノ同
士の相争う世界になったわけです。そんな中で、本物のヘーゲルの学問的
国家論を体現し実現してきた国家が、唯一存在していたことは、本当に世
界の救い、人類の救いです。
それが日本です。

ヘーゲルの学問的国家論において、国家は、世界の本質である絶対精神の
本流の流れにおいて生まれたものです。ですから国家の本質は人倫的客観
精神なのです。

この人倫的客観精神を見事に体現した国が、和をもって尊しとなすで建国
した日本です。だから日本という国は、生まれてから連綿と引き継がれ
て、現在にまで至っている稀有の国なのです。

これは、国造りの国家論がまともだった証拠です。人類最高の学者である
ヘーゲルの国家論と同じであることも、そのことをさらに揺るぎないもの
にしてくれています。

国家の主権というと今日では国民主権のことだと思われる方が多いと思い
ますが、これは全く違います。

国家の主権はあくまでも全体としての国家の主権であって、部分的な国民
の主権ではありません。ここが分かっていないことが、今の日本の悪いと
ころです。

たとえて言えば、歌舞伎役者の襲名において、代々受け継がれているその
名に主権があるのであって、それを受け継ぐ個人に主権があるのではない
のと同じです。

これを国民主権と同様に、受け継ぐ個人の方に主権があるとなったらどう
なるのでしょうか? 糸の切れた凧のようにふらふらと迷走してやがては
墜落していきかねません。名前に主権があるからこそ、その名にふさわし
い自分になるように研鑽して立派に名が受け継がれていくことになるのです。

個性はそうした努力の結果としてにじみ出てくるものであって、初めから
追求すべきものではありません。ところが、今の日本の教育は、初めから
個性尊重とそれを求めていくから、バラバラになってしまうのです。これ
が国民主権の欠点なのです。

これが日本が日本でなくなってきつつある構造です。
それは何故か、国家主権がないからです。早急に国家主権を取り戻す憲法
を創らなければなりません!(稲村正治)

 
 
 ♪
(読者の声2)ペゾスがアマゾン株およそ1000億円分を株価急落直前に売
り抜けていたことが判明しました。アマゾン、未来の限界が見えたという
ことでしょう。(HD生、さいたま市)


(宮崎正弘のコメント)奥さんとの離婚による生前分与で持ち株を売った
らしい。ただ、ついでに余計に売却し、報道ではあたらしい宇宙ビジネス
に投入すると言われています。アマゾン、フェイスブック、グーグル、
アップルの四代騎士(GAFA)とて、いずれは追われる身ですから。

   
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中国国防白書、対米戦勝利への決意
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           櫻井よしこ


中国が7月24日、4年ぶりに国防白書、「新時代における中国の国防」を
発表した。米国への強烈な対抗意識を剥き出しにした同白書は、2017年12
月、トランプ大統領が発表した「国家安全保障戦略」、続く19年1月に米
国防総省が発表した「中国の軍事力」の報告に、真っ向から対抗するものだ。

トランプ政権は中露両国を米国の安全と繁栄を侵蝕する脅威だと定義し
た。国際法や戦後の世界秩序を否定して、力で現状変更を試みるのが中国
を筆頭とする国々だと名指しで非難し、米国主導の体制を守り通さなけれ
ばならないと謳い上げたその米国に、中国が立ち向かっているのが今回の
白書である。

同白書は、新時代の中国の国防は習近平国家主席の「強軍思想」に全面的
に従うことによって成されるべきだと繰り返し、強調している。

「戦えば必ず勝つ」強い軍を作るために高度の技術革新を行い、情報化を
徹底して「軍事革命」を完遂することを掲げている。

目標は2020年までに戦略構築能力を顕著に磨くこと、35年までに軍事戦
略、軍組織と人材、武器装備体系の近代化を成し遂げること、21世紀半ば
までに世界最高水準の軍を創ることである。

習氏はなぜ、このようにあからさまに軍拡を強調するのか。理由のひとつ
は、国内政治基盤が盤石ではなく、強気の政策で求心力を高めなければな
らないからだとの指摘がある。習氏の強気の構えが、白書では軍拡の責任
をすべて米国に押しつける形となって表れている。以下のように、米国が
一方的な軍拡路線を突き進んでいると非難するのだ。

「米国の挑戦で主要国間の競合が激化した。米国は核能力を増強し宇宙、
サイバー、ミサイル防衛を進め、世界の戦略的安定を損ねている」

そもそも国際社会の軍事的緊張は、中国が過去30年間、世界史の中でどの
国も行ったことがないような大軍拡を続けてきたことに起因するとの自覚
はどこにも見られない。

「一番ダーティな仕事」

台湾情勢についても、台湾が「米国の影響」を虎の威のように借りて頑強
に独立を志向している、と中国は断ずる。台湾は92年合意を認めず、中国
との関係を切り、独立を手にしようとする。憎悪の対立を深めるこれら分
離主義者は中国の安定を最も深刻かつ直接に脅かすと、言葉の限り、非難
している。チベット独立、東トルキスタン(ウイグル)独立も中国の安全
保障と社会の安定において同様に脅威だと非難する。

米国を秩序と安定を乱す勢力として厳しく責めるのとは対照的に、中国自
身の軍事力はあくまでも防衛と平和維持のためだと言い張るのだ。

たとえば第一章の「国際安全保障の状況」の中では、「アジア太平洋諸国
は運命共同体の一員としての自覚を強めている」として、南シナ海の情勢
をバラ色に描いている。

「南シナ海情勢は安定しており、沿岸諸国のリスク管理は適切になされ、
相違は超越され、均衡と安定、開放性を備えたアジア安全保障の枠組みに
多数の国々が包摂されている」という具合だ。

他国の島々を奪い続ける中国に不満を持ちながらも、弱小国であるが故に
十分な抗議ができないベトナムやフィリピンを持ち出すまでもなく、南シ
ナ海情勢が安定しているとは、中国以外の国々は考えないだろう。

ここで私は、静岡大学教授の楊海英氏が雑誌『正論』9月号で語った言葉
に深く納得する。氏は「中国という国はいつも世界で一番美しい言葉を
使って一番ダーティな仕事をします」と喝破したのだ。

中国の内モンゴルに生れた楊氏は、モンゴルの人々が中国共産党から受け
た信じ難い迫害の詳細な調査を長年続けてきた。だからこそ氏の中国観察
には真の力がある。中国の国防白書には楊氏が指摘したように、背後に暗
い闇を隠した美しい言葉がちりばめられている。

再度南シナ海を見てみよう。日本のタンカーは石油を満載してホルムズ海
峡からインド洋を東進し、マラッカ海峡から南シナ海南端部に入り、台湾
海峡またはバシー海峡を通って日本に到達する。

日本の生命線の一部である南シナ海を、中国は均衡と安定を特徴とする開
かれた海だと白書に謳った。だが、約ひと月前の7月2日、中国は同海域で
対艦弾道ミサイル東風(DF)21Dと、東風(DF)26の2発を発射し
た。対艦弾道ミサイルは中国だけが配備する特殊な兵器だ。

中国大陸から発射されたDF21Dに関しては、江蘇(こうそ)省南京と広
東省韶関(しょうかん)に各々一個旅団が配備されている。射程は1500キ
ロ、南シナ海全域はカバーできないが、空母キラーと呼ばれて恐れられて
いる。

台湾の次は尖閣と沖縄

なぜ、空母キラーか。DF21Dはイージス艦に搭載される弾道弾迎撃ミサ
イルのSM3なら撃ち落とせる。だが、イージス艦に搭載できるSM3の数
は限られており、中国が同時に多数のDF21Dを発射すれば、防御は困難
で空母への大きな脅威となるのだ。

DF26も脅威だ。射程4000キロで、南シナ海全域をカバーする。無論、日
本も射程内だ。核弾頭と通常弾頭の両方を搭載可能で、彼らはこれをグア
ムキラーと呼んでいる。

中国軍は彼らの最新兵器であるこの東風ミサイルを正確に撃ち込むため
に、ゴビ砂漠に空母を象(かたど)った目標を建築し、日々、訓練したと
いう。

こうして見ると、「南シナ海情勢は安定」という中国の主張は、南シナ海
が中国の支配する海になりかけているという意味だと思えてくる。万が
一、そうなった場合、日本のタンカーも商船も負の影響を受けずには済ま
ないのは明らかだ。

南シナ海の東北の出入口に当たる台湾はどうか。習氏は今年1月、台湾は
香港と同じく「一国二制度」を受け入れよ、台湾独立の動きには軍事力行
使の選択は除外できないと演説したが、まったく同じ主旨が白書にも明記
された。

「何者かが台湾の分離独立を目論むなら、いかなる代償も惜しまず、国家
統一を守る」と、蔡英文台湾総統に向けて、青白い炎のような恫喝を放っ
た。台湾が中国の手に落ちれば、次は尖閣と沖縄であり、長崎県五島列島
だと考えなければならない。

中国の白書は実に多くの警告を日本に突きつけている。中国は米国と全力
で覇を競い続けるだろう。当面中国に勝ち目はないが、中・長期的に、仮
に中国が覇者となったとして、その支配する世界は日本やアジア諸国に
とって不幸のどん底の世界になるだろう。一国二制度の実態も、民主主義
を約束する中国の言葉の欺瞞性も、私たちは既に知っている。

だからこそ、我が国は米国との協調を密にし、一日も早く、軍事を含むあ
らゆる面で日本自体の力を強化しなければならない。
『週刊新潮』 2019年8月8日号 日本ルネッサンス 第863号



━━━━━━━
重 要 情 報
━━━━━━━

◎Prime Newsでは「海上安全保障イニシャティブ」と出た:前田正晶

私は小野寺五典元防衛相の愁いを含んだ穏やかな語り口が安心感を与え
てくれるし、常に適確だと思う情報を提供されるので信頼申し上げてい
る。その小野寺氏が五百籏頭眞元防衛大学校長と共に登場されたので、大
いなる興味を以て聞いていた。因みに、小野寺氏はつい先頃アメリカに行
かれて要人や国会議員と懇談してこられた由だ。話題は豊富だったが、中
でも私が「これは」と思ったことだけマスコミ報道に倣って「切り取っ
て」採り上げてみよう。

その中でも最も意義があると思ったことが、見出しの「海上安全保障イニ
シャティブ」だった。これはマスコミか誰かしらないがアメリカが我が国
にも加入を要請してきたホルムズ海峡での航行の安全を確保する為の
“coalition”を「有志連合」と訳して報じていたもの。現在までの所UK一
国しか参加の意思を表明していない状況下で、既にこういう名称に変更し
ていたというもの。かかる変更があったことが広く報じられていないと思
うが、アメリカ側は手を打っていたようだ。正確かどうか知らないが英語
の表記は“Marine security initiative”のようだ。

一部には「このアメリカと言うべきかトランプ大統領が前任者のオバマ
大統領が残したものを順々に壊していく中で、核合意から離脱した為にホ
ルムズ海峡での航行の安全が難しくなってきたので自国のタンカーを安全
に航行させる為にはこの連合に参加せよというのは勝手だ」との説がある
が、小野寺氏はアメリカは以前にイランに大使館を占拠されたこともある
ので、イランに対する敵対感情が強く「イラン許すまじ」とする傾向があ
るのだと解説していた。

だが広く知られているように、このアメリカが勧誘する“coalition”には
UK以外集まらず、フランスやドイツは別行動を起こしている状態では、我
が国は岩屋防衛大臣が表明した「慎重に検討する」との姿勢で良いという
のが小野寺氏の見解。但し、coalitionには中国や韓国が参加を検討中と
言われているのは、小野寺氏の見解では「中国は参加することによって情
報収集が可能になるという計算があるだろう」となっていた。

日韓関係であるが、小野寺氏がアメリカで聞きだした限りでは韓国は矢
張りアメリカの政府等のあらゆる分野に猛烈にロビーイングをかけてい
た。その主張は「アメリカは中国の華為を締め出す方針である以上、5G等
を考える時に華為の代替となりアメリカに貢献出来るのが我が国のサムス
ン電子である。にも拘わらず日本はそのサムスンに対する原材料の供給を
断とうとする動きに出てきた。誠に不当であるから、アメリカ側からも日
本に態度を改めるよう勧告願いたい」となっているそうだ。

小野寺氏はこのような言い分に対しては、我が国は総力を上げて対応すべ
きであると述べていた。同氏は更に「韓国はWTOで水産物の件ではまさか
と思わせられた逆転の勝利を得たので、今回は事の性質が異なるとは言
え、また我が国を貶めようと画策しているので要注意である」とも言及し
ていた。私もWTOへの提訴は筋が違うとは思うが、韓国は付け込む隙を与
えないように油断することなく万全の態勢を整えておく必要があると思
う。何しろ文在寅大統領は「思い込みと貿易の実務に対する無知と反日の
塊」であるから、あらゆる手段を講じてくる危険性があると思う。

上述のように話題はこれらの他に数多くあったが、私が取り急ぎ採り上げ
たいのは以上である。だが、不思議に思ったことは何故「有志連合」が
「海洋安全保障イニシャティブ」に変わっていたことがキチンと報道され
ていないのだろう。五百籏眞氏も小野寺氏に「貴重な情報を」というよう
な感謝される表現をされていたのは、今回が初耳だったということなのだ
ろうかと一瞬疑ってしまった。その責任は外務省か、マスコミ報道か。宮
家邦彦氏は「有志連合などと訳すからおかしなことになった」と指摘され
たし、私も奇妙な訳語だと思っていた。


◎Prime Newsでは「海上安全保障イニシャティブ」と出た:前田正晶

私は小野寺五典元防衛相の愁いを含んだ穏やかな語り口が安心感を与え
てくれるし、常に適確だと思う情報を提供されるので信頼申し上げてい
る。その小野寺氏が五百籏頭眞元防衛大学校長と共に登場されたので、大
いなる興味を以て聞いていた。因みに、小野寺氏はつい先頃アメリカに行
かれて要人や国会議員と懇談してこられた由だ。話題は豊富だったが、中
でも私が「これは」と思ったことだけマスコミ報道に倣って「切り取っ
て」採り上げてみよう。

その中でも最も意義があると思ったことが、見出しの「海上安全保障イニ
シャティブ」だった。これはマスコミか誰かしらないがアメリカが我が国
にも加入を要請してきたホルムズ海峡での航行の安全を確保する為の
“coalition”を「有志連合」と訳して報じていたもの。現在までの所UK一
国しか参加の意思を表明していない状況下で、既にこういう名称に変更し
ていたというもの。かかる変更があったことが広く報じられていないと思
うが、アメリカ側は手を打っていたようだ。正確かどうか知らないが英語
の表記は“Marine security initiative”のようだ。

一部には「このアメリカと言うべきかトランプ大統領が前任者のオバマ大
統領が残したものを順々に壊していく中で、核合意から離脱した為にホル
ムズ海峡での航行の安全が難しくなってきたので自国のタンカーを安全に
航行させる為にはこの連合に参加せよというのは勝手だ」との説がある
が、小野寺氏はアメリカは以前にイランに大使館を占拠されたこともある
ので、イランに対する敵対感情が強く「イラン許すまじ」とする傾向があ
るのだと解説していた。

だが広く知られているように、このアメリカが勧誘する“coalition”には
UK以外集まらず、フランスやドイツは別行動を起こしている状態では、我
が国は岩屋防衛大臣が表明した「慎重に検討する」との姿勢で良いという
のが小野寺氏の見解。但し、coalitionには中国や韓国が参加を検討中と
言われているのは、小野寺氏の見解では「中国は参加することによって情
報収集が可能になるという計算があるだろう」となっていた。

日韓関係であるが、小野寺氏がアメリカで聞きだした限りでは韓国は矢張
りアメリカの政府等のあらゆる分野に猛烈にロビーイングをかけていた。
その主張は「アメリカは中国の華為を締め出す方針である以上、5G等を考
える時に華為の代替となりアメリカに貢献出来るのが我が国のサムスン電
子である。にも拘わらず日本はそのサムスンに対する原材料の供給を断と
うとする動きに出てきた。誠に不当であるから、アメリカ側からも日本に
態度を改めるよう勧告願いたい」となっているそうだ。

小野寺氏はこのような言い分に対しては、我が国は総力を上げて対応すべ
きであると述べていた。同氏は更に「韓国はWTOで水産物の件ではまさか
と思わせられた逆転の勝利を得たので、今回は事の性質が異なるとは言
え、また我が国を貶めようと画策しているので要注意である」とも言及し
ていた。私もWTOへの提訴は筋が違うとは思うが、韓国は付け込む隙を与
えないように油断することなく万全の態勢を整えておく必要があると思
う。何しろ文在寅大統領は「思い込みと貿易の実務に対する無知と反日の
塊」であるから、あらゆる手段を講じてくる危険性があると思う。

上述のように話題はこれらの他に数多くあったが、私が取り急ぎ採り上げ
たいのは以上である。だが、不思議に思ったことは何故「有志連合」が
「海洋安全保障イニシャティブ」に変わっていたことがキチンと報道され
ていないのだろう。五百籏眞氏も小野寺氏に「貴重な情報を」というよう
な感謝される表現をされていたのは、今回が初耳だったということなのだ
ろうかと一瞬疑ってしまった。その責任は外務省か、マスコミ報道か。宮
家邦彦氏は「有志連合などと訳すからおかしなことになった」と指摘され
たし、私も奇妙な訳語だと思っていた。




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身 辺 雑 記  
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東京湾岸はこのところ晴天続きで爽快である。

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