政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針5128 号  2019・8・7(水)

2019/08/07


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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5129号
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       2019(令和元年)年 8月7日(水)



              習近平の従兄弟が関与:宮崎正弘

            「08憲章」石平氏の見方:渡部亮次郎

     憲法改正のために自公枢軸体制を見直せ:櫻井よしこ 
   
               
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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習近平の従兄弟が関与
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019) 8月3日(土曜日)弐
        通巻第6161号
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豪のカジノホテル「クラウンリゾート」をめぐる黒い噂。習近平の従兄弟
が関与

中国客のヴィザ優遇審査に汚職? 中国のギャンブラーは豪で何をやって
いるのか
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2017年にも大スキャンダルが中国で起きた。

豪メルボルンにあるカジノ「クラウンリゾート」の従業員19人が中国で逮
捕されたのだ。密輸、不正行為、マネーロンダリング? 

彼らは中国における顧客に違法なセールスをしていたとされ、マカオ以外
にカジノが認められていない中国では、カジノセールスそのものが違法行
為だ。

豪政府ポーター司法長官は、クラウンリゾートの顧客中国人のためにヴィ
ザ審査に優遇措置(不法行為)があったのではないか、調査中であると会
見した。

クラウンリゾートは、とかく評判が悪い企業で、ラスベガスの大手ウイン
が一時買収しかけたが、途中で取りやめたこともある。同社は日本にも進
出機会を狙っていた。

とくに常連客のひとりが習近平の従兄弟(60歳代)。彼は中国人顧客を斡
旋し、中国から送り込む仲介業者と親しく、2016年にもゴールドコースト
で、この仲介業者(中国系オーストラリア人)のプライベートジェット機
を捜索したところ、習近平の従兄弟が同乗していたために、話題となった。

また習近平の実弟=習遠平は豪の永住権を持ち、一番高価と言われる豪華
別荘を保有していることでも知られる。

いまカジノに焦点があたるのは、マネーロンダリングである。

カジノのチップは、同じチェーンならば、外国でも使える。それを現地で
外貨に交換できると言うことは、外貨の不法な持ち出しにあたり、外貨不
足に陥った中国がもっとも警戒しているからである。
 
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読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)韓国のホワイト国からの除外、予定通り閣議決定されまし
た。この件に対するパブリックコメントは4万5千件で賛成が95%というも
の。まさに知れば知るほど嫌いになる国。

 (A)韓国では株安と通貨安が同時進行中。長らく買い支えてきた
KOSPIは2000の大台割れ、ウォンドルも1ドル1180ウォンを必死で維持して
いたのにあえなく1200まで下落。

ネットでは鎌倉幕府を超えたら次は北条時宗の1274が目安などと盛り上
がっています。ホワイト国からの除外が実際に発動するのは8月末です
が、それ以前の8月15日(韓国の光復節)までにもう一波乱起こりそうな予
感がします。

 (B)ネットの記事から気になったもの。

『愛知トリエンナーレ2019 昭和天皇を焼く、安倍総理をヒールで踏みつ
けるオブジェ展示。慰安婦像も。津田大介が芸術監督(動画あり)』
https://hosyusokuhou.jp/archives/48856391.html

津田大介といえば金豚として左翼界隈の有名人。これでも早稲田大学文学
学術院教授(任期付)という肩書。在日との噂もありますが、真正日本人
ならば精神的コリアンといった人物。芸術だの表現の自由だのを持ち出し
ては日本を貶める。韓国・北朝鮮に関しての指摘は事実であってもヘイト
だと非難する左翼お得意のダブルスタンダード。

韓国がらみで呉善花さんやシンシアリーさんの本を読み返していたのです
が、韓国社会は本当に進歩がない。政権が交代しても上下が入れ替わるだ
けで何も解決しない。

韓国人がどれほど上下関係にこだわるか、シンシアリー氏によると喧嘩で
殴り合いながら相手の年齢を確認するのだとか。韓国人は日本人よりも上
だと思っていますから日本に対しては何をしてもいい、というのが韓国人
の通念。

なので日本が反撃するなど思いの外、李朝末期同様に周辺大国にひたすら
日本が悪いと訴える。自ら課題を解決するという発想自体がない。韓国の
国旗である「太極旗」も八卦からいうと不完全なものという指摘があります。

『朝鮮半島はね 地獄の入り口の上に立ってる国だよ 大清属国旗を見てご
らん それと比べて韓国旗も並べて見てみるといい 勾玉にある筈の「陰中
の陽」「陽中の陰」が韓国旗には無いんだよ 地獄において「餓鬼は赤、
畜生は黄、修羅は青」を表す 「餓鬼と修羅の属性を持つ民族性を勾玉で
蓋をし、八卦で蓋の力を強くする」

これが本来の属国旗が意味してた物。 しかし現状、勾玉に「陰中の陽」
「陽中の陰」が無い為、勾玉自体が蓋の意味を成さなくなっている。それ
どころか八卦で、地獄より這い出てくる亡者共を強くする形となっている』
https://dankou.exblog.jp/16814270/

まさに修羅の国ですね。

 (C)韓国が通貨危機で破綻した1997年の出来事を描いた「国家が破産
する日」という映画が11月8日から公開されます。
「1997年に韓国で実際におこった通貨危機の裏側を描いた社会派ドラマ。
1997年、韓国経済は急成長を遂げ、いつまでも好景気が続くと多くの国民
が信じて疑わなかった。

そんな中、韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョンは通貨危機を予測
していた。政府は非公開の対策チームを招集するが、国家破産まで残され
た時間はわずか7日間しか残されていなかった。」
https://www.youtube.com/watch?time_continue=9&v=ghGRcL3-nAU

なんというグッドタイミング。映画の公開に合わせて「国家が破産する日
Part2」を現実に目撃することになるのですね。
   (PB生、千葉)

     
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「08憲章」石平氏の見方
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      渡部亮次郎

中国の民主化を求める「08憲章」は世界人権宣言採択60周年にあわせ、
2008年12月10日、インターネット上で発表された(AP)

中国の学者や弁護士ら303人が公表したものだが、89年の天安門事件で母
国と「精神的に決別し」、2007年日本に帰化した石平(せきへい)氏は12
日の産経紙上で論評した。

「共産党政権おそらく彼らは、08憲章の発表を中国の発展を阻害しようと
する外国勢力の陰謀だと決めつけ08憲章」の連邦共和構想を「祖国を分裂
させるたくらみだと断罪した上で、いわば愛国主義の大義名分において民
主化運動を潰しにかかってくるのであろう」と分析した。

石平氏はさらに「それでも事態の収拾がつかなくなる場合、国民的なナ
ショナリズム情念をもう1度焚付け、対外的な危機を人為的に作り出すこ
とによって、内部統制を強化して生き延びていくというのは、政権にとっ
ての魅力的な選択肢の一つとなってくるはずである」とし以下のように述
べている。

「08憲章」の原文に接したとき、昔の天安門民主化運動にかかわったこと
のある私は、久しぶりに血が湧くような思いをした。民主化の夢は再び、
かの国の大地で蘇ってくるのか。

「08憲章」の示した民主化の理念と構想は、私たちの時代の単純な「理想
論」と比べれば、実によく成熟して高次元なものとなった。

それは、中国の現状に対する冷徹な分析と、民主化の障害となる諸問題に
対する深い洞察の上、政治・経済・教育・司法・宗教などの多方面におけ
る変革の構想と問題解決の道筋を提示し、中国民主化のための総合的なガ
イドラインを打ち出したものである。

その中で、たとえば「軍の国家化」の主張はまさに現体制の核心部分を突
いた鋭い切り口であり、「連邦共和制」の構想はまた、「中国のような巨
大国で民主化が実現可能なのか」という長年の難題の解消に方向性を示し
た歴史的な突破である。

発起人の多くが天安門民主化運動の中心人物の生き残りであることからす
れば、今の成熟は過去の運動の挫折に対する反省の結果であると思うが、
完成度の高い「08憲章」の発表自体は、民主化運動の一歩前進を示した画
期的な出来事である。

何よりも注目すべきなのは、天安門事件から19年目の2008年に、この「08
憲章」が発表されたタイミングの重大な意味である。

天安門事件以来の19年間、中国の民主化運動が低潮期に入ったことは事実
だが、その最大の原因はやはり、1990年代から始まった市場経済への本格
的な移行と、その結果としての高度経済成長にある。

つまり、時代のパラダイム(思考の枠組み)が「政治」から「経済」へと
変えられていく中、この国のエリートと民衆が富と豊かさを求めて市場経
済の波に呑(の)み込まれていくと、民主化の理想と欲求が徐々に忘れ去
られる。そして高度成長のもたらす経済の繁栄はまた、共産党の一党独裁
に新たな正当化の根拠を与えて政権安定の基盤を作った。

その結果、党と政府の思惑通りに、十数年にわたる「繁栄と安定」の時代
が「めでたく」出現したわけである。

しかしその半面、政治的一党独裁と経済的市場化との矛盾が棚上げにされ
たままの経済成長は、やがて腐敗の蔓延(まんえん)や貧富の差の拡大や
農村の疲弊などの問題を生み出し、経済が繁栄しながらも年間に数万件の
暴動が起きるようないびつな社会を作り出すに至った。

かくて運命の2008年から、肝腎の経済繁栄も陰りを見せ始め、特に08年後
半に入ってからは、「急落」、「減速」、「減産」、「リストラ」、「倒
産」などの不吉な単語が毎日の新聞記事に登場してくる中、十数年間の高
度経済成長はその終焉を告げようとしている。

これまで経済の繁栄によって覆い隠されていた社会的諸矛盾が一気に噴出
してきて、経済の後退がもたらす失業の拡大が社会的不安をさらに増大さ
せる事態の発生が必至だ。つまり今度は、「繁栄と安定」の時代に取って
代わって、衰退と混乱の時代が再びやってくるのである。

そうすると、中国はどこへ向かうべきか、という忘れ去られていた根本問
題が再び浮上してきて、変化と改革を求める声は再び時代のパラダイムと
なってくる。

したがって、このような歴史的な節目に堂々と登場してきた「08憲章」
は、まさに中国の直面する難局を打開し、国づくりの新しい道を切り開こ
うとする民主化運動の「再出発宣言」となるのである。

インターネットが発達し、市場経済の広がりが党の直接支配の及ばない自
由空間を作り出したこの時代、彼ら民主派知識人や人権活動家を中軸に、
いびつな経済繁栄から取り残された農民工や都市部労働者、経済衰退の中
で生活破綻(はたん)をきたしていく中産階層、卒業しても職にありつけ
ない大学生、そして「中華帝国」の支配に反発するウイグル人やチベット
人などが、自由・人権・民主の普遍的価値を掲げた「08憲章」の旗印の
元に結集してくるのであれば、それが間違いなく、中国の行方を決定する
大きな流れを作り出していくのであろう。

日本がどう対応すべきかこそはわれわれにとっての大問題であるが、とに
かく、08年12月から、巨大隣国・中国の変革と激動の時代がいよいよ
その幕を開けようとしていることを、まず認識しておくべきであろう。

              ◇

■天安門事件 1989年6月、中国政府が軍隊を出動させ、民主化を求める
学生らを弾圧した事件。4月15日に急死した中国共産党の改革派指導者、
胡耀邦氏の追悼を契機に、学生らが北京の天安門広場でデモを繰り返し、
党の腐敗を批判する大規模な民主化要求運動を展開。トウ()小平氏ら指
導部は運動を「動乱」と断じ、6月3日夜から4日未明にかけて、軍を動
員して広場を制圧し、少なくとも数百人の死者が出た。


 ■せき・へい 1984年北京大哲学科卒。88年に来日。89年の天安門事件
で母国と「精神的に決別」。95年神戸大大学院で博士課程修了。2007年日
本に帰化し08年拓殖大客員教授。「私は『毛主席の小戦士』だった」
(飛鳥新社)など著書多数。四川省出身。46歳。産経ニュース2008.12.23
18:18



   
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憲法改正のために自公枢軸体制を見直せ
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             櫻井よしこ

日本周辺のあちこちに国際政治上の重要事態が発生し、日本はその危機の
ひとつひとつに対処することが求められている。脅威はヒタヒタと押し寄
せている。にも拘わらず、7月21日の参議院議員選挙は、なんと緊張感を
欠いていたことか。

北朝鮮の核・ミサイル問題、隙あらばと中国が狙う尖閣諸島と台湾、わが
国の石油タンカーも攻撃されたホルムズ海峡の緊迫、米国は有志連合に日
本の参加を打診し、おまけにトランプ米大統領は日米安保条約への疑問を
口にする。どれをとっても戦後日本がひたってきた「守られた平和」を脅
かす。

誰が日本を守るのか。この根本的な問いについて、本当はいま、日本人全
員が考えるときなのだ。参院選の公約の柱に、安倍晋三自民党総裁が憲法
改正を掲げたのは当然のことだった。首相の問題提起はこの危機的状況の
下では、むしろ、もっと強調されてもよかった。

現実には、しかし、友党の公明党代表、山口那津男氏は「憲法改正の熟度
は浅い」と述べて、水を差し続けた。国民は憲法改正を最重要の課題とは
考えていないというのだ。国民が考えていないからといって、危機的状況
に目を瞑って問題提起しないのであれば、政治家の存在意義など無い。
「小さな声に耳を傾ける」と山口氏は選挙中に強調したが、仮に憲法改正
論議が熟しておらず、小さな声にとどまっているのなら、「小さな声」に
耳を傾けるという公約こそ果たしてほしい。

与党に大きな問題があるのと同様、野党の状況も酷いものだ。全国の1人
区で統一候補を立てた立憲民主、国民民主、社民、共産の各党は憲法改正
に関して関心の度合いも姿勢も全く異なる。9条擁護の旗を掲げる共産党
や社民党から、安倍内閣の下での憲法改正には応じないという立憲民主、
議論はすべきだという国民民主まで、この大事な点について、彼らはバラ
バラだ。

節操のない政治家の姿

国家や政治の根幹にかかわる憲法についてこんなにまとまりきれていない
野党の統一候補になった政治家は、いざというときどの政党の政策を掲げ
るのだろうか。

私たちはこれまでに余りにも多くの節操のない政治家の姿を見てきた。た
とえば立憲民主の枝野幸男代表である。集団的自衛権を認め、憲法改正私
案まで月刊『文藝春秋』で発表したかと思えば、いつの間にか正反対の主
張に大転換する。平成27年の平和安全法制に反対していたのが、平和安全
法制を認めるという条件をつけた小池百合子氏に拒絶され、平和安全法制
廃止を主張し続ける。

このような変節は国内の観念論の世界では罷り通っても、国際社会の現実
の前では通用しない。天安門事件やベルリンの壁の崩壊から始まった平成
時代は米国一強の下で世界秩序が保たれ、それゆえに観念論の中で現実に
目を瞑り、空想をたくましくして自己満足することも見逃された時代だっ
た。だが、令和のいま、米国は「世界の警察」の役割を返上し、各国に自
らの問題は自らが解決すべしと言い始めた。

それだけではない。先述のように、日本の平和の後ろ盾となってきた米国
から、トランプ大統領の日米安保条約に関する率直な疑問が伝わってき
た。日米安保条約が如何に不公平であるかを、トランプ氏は、6月24日か
ら29日までの1週間足らずの間に、3度も語ったのだ。その中で安保条約破
棄についてさえも言及したという。

さらに、中東のホルムズ海峡の航行の安全、オイルタンカーを守るための
有志連合結成を米国は呼びかけている。参院選挙が終わった7月22日現
在、国家安全保障問題担当大統領補佐官、ジョン・ボルトン氏が日本を訪
問し、米国の考え方などを日本側に伝えたはずだ。

今回の有志連合はかつてイラクを爆撃し攻撃した有志連合とは根本的に異
なる。海洋の安全と自国のタンカーを守るためだ。日本は石油の約87%を
中東に依存しており、その多くがホルムズ海峡を通って運ばれる。日本の
タンカー、乗組員を守り、日本経済を守るのは日本国政府の責任である。
責任を果たすべく、自衛隊派遣の法整備などを急ぐべきだ。それはできな
いので他の国々に守ってほしい、とは到底言えない。

このような現実を見れば、いま日本人全員で日本の安全保障の在り方と憲
法について考えなければならないはずだ。安倍首相の憲法改正重視は、日
本国の安寧と国民の生活を守るためでしかない。にも拘わらず、公明党は
乗ってこない。

公明党を動かす鍵

如何にして日本を守るのか。憲法改正と改革をどう進めるのか。安倍自民
党は戦略の変更を迫られている。どの新聞も大きく見出しに取ったように
自民党は57議席を獲得、14議席の公明党と合わせて与党は71議席を獲得し
た。非改選と合わせて両党で141、日本維新の会の16を足しても157議席で
ある。全体の245議席の3分の2は164だ。とすれば、少なくとも7議席不足だ。

自民、公明、維新が一致協力して憲法改正に取り組むと仮定しても、数が
足りない。それなのに、その苦しい中で公明党の山口氏はどう見ても憲法
改正に後ろ向きだ。こうした状況について、「産経新聞」の前政治部長の
石橋文登氏が語る。

「改憲勢力イコール自民、公明、維新という数式にもはや縛られるべきで
はないのです。共産、立憲民主、社民を外してその他の野党との協力態勢
で改憲勢力を形成する戦略に切り替えるときです。その方が自公で3分の2
を確保するよりも、改憲実現の可能性はあると思います」

自民の113に国民民主の21、維新の16、それに与党系無所属の3を足すと
153議席である。国民民主の全員が自民党と協力することはあり得ないた
めに、これは楽観的すぎる数字だ。それでも、このように自民党が軸足を
公明党以外に移すことが大事なのだ。公明党だけが組む相手ではないこと
を、実際の行動で示すことが、結果として公明党を動かす鍵となるだろう。

安倍首相は選挙戦の後、各社のインタビューに応じ、「2020年には憲法改
正を成し遂げたい」と答えた。このいつもの決意表明に、日本テレビ解説
委員長の粕谷賢之氏が、20年に改正憲法を施行したいという意味かと追加
質問した。総理は、「そうです」と回答した。

「産経新聞」政治部長の佐々木美恵氏は22日1面の記事で、21日夕、首相
が東京・富ケ谷の私邸で麻生太郎副総理と会談し、「憲法改正をやるつも
りだ」と語ったこと、「今後の1年が勝負の年になる」との認識を共有し
たことを報じている。

国際情勢の厳しさをよくよく実感しているからこその首相の決意であろそ
の決意を私は大切に思う。

『週刊新潮』 2019年8月1日号日本ルネッサンス 第862回

            
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重 要 情 報
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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5128号
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       2019(令和元年)年 8月6日(火)



  雀庵の「麻酔・無菌時代の有難さ」:“シーチン”修一 2.0

              習近平の従兄弟が関与:宮崎正弘     
     憲法改正のために自公枢軸体制を見直せ:櫻井よしこ
   
               
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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雀庵の「麻酔・無菌時代の有難さ」
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     “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/5】7月末に内科で抗うつ剤と眠剤を処方して
もらい、薬局で薬を受け取った。担当の薬剤師Sさんは金髪パーマが可愛
いので、小生も年初からそれを真似ようと髪を伸ばしている。

「修一さん、お久しぶり。まだ染めないの?」

「とりあえずポニーテールの所だけ金髪に染めようと・・・一気に全部を
染めると、頭のてっぺんだけがすぐに黒く目立っちゃうからね。もう少し
伸ばすんだ・・・♪ボクの髪が 肩まで伸びて キミと同じになったら 
約束通り 街の教会で 結婚しようよ」

「誰と? えっ?私とっ?!」

「この前約束したじゃない、結婚しようねって」

Sさんは急に真面目な顔をして、

「私は人妻です、そんな約束をした覚えはありません」

いつ再発するか分からないキチ〇イから訳の分からないことを言われると
健常者はビビるんやで。本気か冗談か分からへんさかいな。わてやて自分
を怪しい奴っちゃと不信視しておるんやから、症状を知っておる医療関係
者は警戒おさおさ怠りないんや。不信のまなざし・・・

「ハハハ、夢の話、ほんの冗談。大丈夫だよ、獲って食わないから・・・」

「夢の話だけにしておいてくださいね」

「わしもそうしておきたいもんがやのう、心神耗弱、心神喪失、自分で
コントロールできんさかいなあ、そん時は堪忍や」と言ったら「要注意患
者、出入り禁止」になるよってな、言わんといたがのう、正常と異常は紙
一重という怖さはある。ゴッホのように他罰と自罰が交錯するような・・・

精神病患者は完治しないから、自分で自分をよく監視、管理していない
と発狂しかねない。レントゲンなどでも見えない病気だから治療法も蝸牛
の歩みみたいだ。ユング派VSフロイト派の50年戦争は日本ではフロイト派
が圧勝したが、「フロイト派でも40派ある・・」と医者がため息をついて
いた。内ゲバ真っ盛りのようだ。

狂人が疑われるだろう男の、多分「妄想」で京都アニメがテロ攻撃を受
け死者30人を超す大被害に遭った。容疑者の親や周囲の人たちは彼の「狂
気」を知っていたのではないか。精神科に措置入院、あるいは保護入院さ
せるなど予防策をとれなかったものだろうか。

基本的に「事件が起き、被害者が出てから」警察は動き出す。被害者の命
や怪我が元に戻るわけではない。怪しい人を予防拘禁して医療機関で治療
させるなどの強制的な予防策を法制化する必要があるのではないか。

江戸時代は家族などが「下郎の逆恨み」をしかなねいような怪しい息子、
問題児、厄介者、狂人などを牢屋に拘束する制度があった。松陰は家族の
依頼で野山獄に入れられたが、恐らく幕府が死罪とする前に拘禁すること
で罪一等を減ずるのが家族と藩の狙いだったようだ。保護のための拘束
で、高杉晋作も政敵から身を守るために上の判断で野山獄に拘禁されたの
ではないか。

人権にかかわる難しい問題だが、被害を防ぐことが優先されるべきだろ
う。被害者もその家族も野放しの狂犬に殺されるなんてやりきれないし、
加害者も正気になった際に罪悪感にさいなまれるのではないか。加害者の
家族だって罪悪感で死にたい思いだろう。

さてさて精神病に限らず病気は患者自身とその家族にとっても大変だ
が、医者もしくじると医療過誤だ!と裁判になったりするから結構しんど
いものである。特に外科は直接命にかかわるから大変だろうと思う。保険
会社の出番やな。

先だっての鼠経ヘルニア手術を前に、ユルゲン・トールワルド「外科の
夜明け」を読んだ。トールワルドは医者でありジャーナリストでもあり、
日本の幕末時代には祖父も医者で、外科医療について多くの資料を遺した
ようだ。トールワルドはこれ等を含む多くの資料と取材を基に「外科の夜
明け」という小説仕立てのドキュメンタリーを書いた。

日本でも外科医の卵は本書を読んでいるに違いない。

要は外科の歴史で、ウェルズ、シンプソンなどの試行錯誤でようやく麻
酔術が確立される(1846年、日本の幕末)までの、ほとんど屠殺のような
手術の凄まじさ、時には100%という高い死亡率、その後(1876/明治9
年)のパスツールやコッホによる手術に伴う細菌による感染症が証明さ
れ、以来、手術は有史以来初めて無菌、除菌した部屋、器具で行われるよ
うになった。

それまでの手術は、空気中などに細菌がうようよしているなんてまったく
知らず、衛生という観念がゼロだったから、汚い部屋の、血だらけの机の
上で、血だらけのエプロンをつけた医師に、洗ったこともないようなナイ
フで、数人の弟子に体を抑えられて切開され、手術が成功しても感染症で
多くの患者が死んでいったのだ。

病気が治るのは良くて2割とか3割、それでも腎臓結石、尿結石など激痛に
苦しむ患者は奇跡を信じて手術を受けたのだ。

無痛、感染症のない手術が普及するまでの気が遠くなるほどの歳月。“外
科の暗黒時代”に生まれていたら、と思うと恐ろしく思うが、激痛のまま
に亡くなった人はまさに死屍累々だったろう。

クリミア戦争での戦傷兵士の場面など、カルト本なんかよりはるかにリ
アルな実録で、怖い夢を見るほどの迫力だった。ナイチンゲールは言葉と
ワインで彼らを慰めるしかできなかったが、それが唯一の癒しだった。

日本は漢方医学が主流だったから、切り刻まれて腐って死ぬということ
はあまりなかったかもしれず、運が良かったと言える。

医学界は保守的で徒弟制度だから、新しい医術を拒否しがちなのかもし
れない。新技術に飛びつくのは大体若者で、お偉いさん、つまり年配者は
「それはまだ有効性が証明されていない」などと周りの様子を見ながら
「急がず遅れず」、一歩一歩新技術を導入していく。良きにつけ悪しきに
つけ蝸牛の歩み。

一方でICT(情報通信技術)の発展速度は年々高まっており、小生はもう
追いつけない。VHSビデオもハンディカムの子育てビデオも、レコード、
テープ、フロッピーディスクも再生することができない。そのうち「写ル
ンです」のテープのようにNHK放送博物館でしか再生できなくなるだろう。

近所の工事現場では炎天下で若い鉄筋工が働いていた。鉄筋を針金で結ぶ
道具は相変わらずシンプルなハッカー(数百円)で、充電式鉄筋結束機は
20万円ほどもするから鉄筋工には手が出ない(道具は自費)。いずれは安
価で使いやすい結束機ができて、末広のニッカボッカー、七分ズボンの鉄
筋工自体も消えるかもしれない。

道具、機械、科学は発展し続けるだろうが、人間の脳ミソ、知能は向上し
ない。世の中が便利になればなるほど、知力、体力は反比例して劣化する
のではないか。桃源郷で何世代も暮らすと軟弱になり、ハングリー精神に
あふれた餓狼の餌食になって国や民族、部族、一族が亡びるのは珍しくな
いだろう。栄枯盛衰、世の習い。

個人、国家、民族として世界のトップグループにとどまる。これは日本
の至上命題だ。ソ連は第2グループに落ち、トップには戻れない。第2グ
ループの支那はトップグループを目指し、先頭を走る巨大な米国トランプ
“コンボイ”トレーラーは幅寄せして、それを邪魔している。

桃源郷でも「治に居て乱を忘れず」と必死で学び訓練している人材を育
てないと亡国になる。国立大学は無償として選抜で英才を鍛えるべきだ。
企業はいつまでも「お受験階級の良家の素直な子」を優先的に採用してい
ると、トップグループから間違いなく落伍する。競争は血を流さない戦争だ。

暑さに弱い発狂亭“引き籠りの日陰者”雀庵の病棟日記から。今も正月号
は分厚いだけでちっとも面白くない。飽きられるぞ!

【「措置入院」精神病棟の日々(125)2017/1/1】【産経】正月号は弾切
れか、ビッグニュースなし。秘密裏に取材を進めて新年号でドカンとやる
ようなスクープが欲しいね。総花的なお行儀のよい論考は要らない。身を
切らしてライバル(朝日、毎日、東京=中日、共同などの確信犯的アカ)
の骨を断つような論考を期待する。(つづく)2019/8/4yo



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習近平の従兄弟が関与
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019) 8月3日(土曜日)弐
        通巻第6161号
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豪のカジノホテル「クラウンリゾート」をめぐる黒い噂。習近平の従兄弟
が関与

中国客のヴィザ優遇審査に汚職? 中国のギャンブラーは豪で何をやって
いるのか
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2017年にも大スキャンダルが中国で起きた。

豪メルボルンにあるカジノ「クラウンリゾート」の従業員19人が中国で逮
捕されたのだ。密輸、不正行為、マネーロンダリング? 

彼らは中国における顧客に違法なセールスをしていたとされ、マカオ以外
にカジノが認められていない中国では、カジノセールスそのものが違法行
為だ。

豪政府ポーター司法長官は、クラウンリゾートの顧客中国人のためにヴィ
ザ審査に優遇措置(不法行為)があったのではないか、調査中であると会
見した。

クラウンリゾートは、とかく評判も悪い企業で、ラスベガスの大手ウイン
が一時買収しかけたが、途中で取りやめたこともある。同社は日本にも進
出機会を狙っていた。

とくに常連客のひとりが習近平の従兄弟(60歳代)。彼は中国人顧客を斡
旋し、中国から送り込む仲介業者と親しく、2016年にもゴールドコースト
で、この仲介業者(中国系オーストラリア人)のプライベートジェット機
を捜索したところ、習近平の従兄弟が同乗していたために、話題となった。

また習近平の実弟=習遠平は豪の永住権を持ち、一番高価と言われる豪華
別荘を保有していることでも知られる。

いまカジノに焦点があたるのは、マネーロンダリングである。
カジノのチップは、同じチェーンならば、外国でも使える。それを現地で
外貨に交換できると言うことは、外貨の不法な持ち出しにあたり、外貨不
足に陥った中国がもっとも警戒しているからである。
 
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読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)韓国のホワイト国からの除外、予定通り閣議決定されまし
た。この件に対するパブリックコメントは4万5千件で賛成が95%というも
の。まさに知れば知るほど嫌いになる国。

 (A)韓国では株安と通貨安が同時進行中。長らく買い支えてきた
KOSPIは2000の大台割れ、ウォンドルも1ドル1180ウォンを必死で維持して
いたのにあえなく1200まで下落。
ネットでは鎌倉幕府を超えたら次は北条時宗の1274が目安などと盛り上
がっています。ホワイト国からの除外が実際に発動するのは8月末です
が、それ以前の8月15日(韓国の光復節)までにもう一波乱起こりそうな予
感がします。

 (B)ネットの記事から気になったもの。
『愛知トリエンナーレ2019 昭和天皇を焼く、安倍総理をヒールで踏みつ
けるオブジェ展示。慰安婦像も。津田大介が芸術監督(動画あり)』
https://hosyusokuhou.jp/archives/48856391.html

津田大介といえば金豚として左翼界隈の有名人。これでも早稲田大学文学
学術院教授(任期付)という肩書。在日との噂もありますが、真正日本人
ならば精神的コリアンといった人物。芸術だの表現の自由だのを持ち出し
ては日本を貶める。韓国・北朝鮮に関しての指摘は事実であってもヘイト
だと非難する左翼お得意のダブルスタンダード。

韓国がらみで呉善花さんやシンシアリーさんの本を読み返していたのです
が、韓国社会は本当に進歩がない。政権が交代しても上下が入れ替わるだ
けで何も解決しない。

韓国人がどれほど上下関係にこだわるか、シンシアリー氏によると喧嘩で
殴り合いながら相手の年齢を確認するのだとか。韓国人は日本人よりも上
だと思っていますから日本に対しては何をしてもいい、というのが韓国人
の通念。

なので日本が反撃するなど思いの外、李朝末期同様に周辺大国にひたすら
日本が悪いと訴える。自ら課題を解決するという発想自体がない。韓国の
国旗である「太極旗」も八卦からいうと不完全なものという指摘があります。

『朝鮮半島はね 地獄の入り口の上に立ってる国だよ 大清属国旗を見てご
らん それと比べて韓国旗も並べて見てみるといい 勾玉にある筈の「陰中
の陽」「陽中の陰」が韓国旗には無いんだよ 地獄において「餓鬼は赤、
畜生は黄、修羅は青」を表す 「餓鬼と修羅の属性を持つ民族性を勾玉で
蓋をし、八卦で蓋の力を強くする」

これが本来の属国旗が意味してた物。 しかし現状、勾玉に「陰中の陽」
「陽中の陰」が無い為、勾玉自体が蓋の意味を成さなくなっている。それ
どころか八卦で、地獄より這い出てくる亡者共を強くする形となっている』
https://dankou.exblog.jp/16814270/
 まさに修羅の国ですね。

 (C)韓国が通貨危機で破綻した1997年の出来事を描いた「国家が破産
する日」という映画が11月8日から公開されます。

「1997年に韓国で実際におこった通貨危機の裏側を描いた社会派ドラマ。
1997年、韓国経済は急成長を遂げ、いつまでも好景気が続くと多くの国民
が信じて疑わなかった。

そんな中、韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョンは通貨危機を予測
していた。政府は非公開の対策チームを招集するが、国家破産まで残され
た時間はわずか7日間しか残されていなかった。」
https://www.youtube.com/watch?time_continue=9&v=ghGRcL3-nAU

なんというグッドタイミング。映画の公開に合わせて「国家が破産する日
Part2」を現実に目撃することになるのですね。(PB生、千葉)

   
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憲法改正のために自公枢軸体制を見直せ
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            櫻井よしこ

日本周辺のあちこちに国際政治上の重要事態が発生し、日本はその危機の
ひとつひとつに対処することが求められている。脅威はヒタヒタと押し寄
せている。にも拘わらず、7月21日の参議院議員選挙は、なんと緊張感を
欠いていたことか。

北朝鮮の核・ミサイル問題、隙あらばと中国が狙う尖閣諸島と台湾、わが
国の石油タンカーも攻撃されたホルムズ海峡の緊迫、米国は有志連合に日
本の参加を打診し、おまけにトランプ米大統領は日米安保条約への疑問を
口にする。どれをとっても戦後日本がひたってきた「守られた平和」を脅
かす。

誰が日本を守るのか。この根本的な問いについて、本当はいま、日本人全
員が考えるときなのだ。参院選の公約の柱に、安倍晋三自民党総裁が憲法
改正を掲げたのは当然のことだった。首相の問題提起はこの危機的状況の
下では、むしろ、もっと強調されてもよかった。

現実には、しかし、友党の公明党代表、山口那津男氏は「憲法改正の熟度
は浅い」と述べて、水を差し続けた。国民は憲法改正を最重要の課題とは
考えていないというのだ。国民が考えていないからといって、危機的状況
に目を瞑って問題提起しないのであれば、政治家の存在意義など無い。
「小さな声に耳を傾ける」と山口氏は選挙中に強調したが、仮に憲法改正
論議が熟しておらず、小さな声にとどまっているのなら、「小さな声」に
耳を傾けるという公約こそ果たしてほしい。

与党に大きな問題があるのと同様、野党の状況も酷いものだ。全国の1人
区で統一候補を立てた立憲民主、国民民主、社民、共産の各党は憲法改正
に関して関心の度合いも姿勢も全く異なる。9条擁護の旗を掲げる共産党
や社民党から、安倍内閣の下での憲法改正には応じないという立憲民主、
議論はすべきだという国民民主まで、この大事な点について、彼らはバラ
バラだ。

節操のない政治家の姿

国家や政治の根幹にかかわる憲法についてこんなにまとまりきれていない
野党の統一候補になった政治家は、いざというときどの政党の政策を掲げ
るのだろうか。

私たちはこれまでに余りにも多くの節操のない政治家の姿を見てきた。た
とえば立憲民主の枝野幸男代表である。集団的自衛権を認め、憲法改正私
案まで月刊『文藝春秋』で発表したかと思えば、いつの間にか正反対の主
張に大転換する。平成27年の平和安全法制に反対していたのが、平和安全
法制を認めるという条件をつけた小池百合子氏に拒絶され、平和安全法制
廃止を主張し続ける。

このような変節は国内の観念論の世界では罷り通っても、国際社会の現実
の前では通用しない。天安門事件やベルリンの壁の崩壊から始まった平成
時代は米国一強の下で世界秩序が保たれ、それゆえに観念論の中で現実に
目を瞑り、空想をたくましくして自己満足することも見逃された時代だっ
た。だが、令和のいま、米国は「世界の警察」の役割を返上し、各国に自
らの問題は自らが解決すべしと言い始めた。

それだけではない。先述のように、日本の平和の後ろ盾となってきた米国
から、トランプ大統領の日米安保条約に関する率直な疑問が伝わってき
た。日米安保条約が如何に不公平であるかを、トランプ氏は、6月24日か
ら29日までの1週間足らずの間に、3度も語ったのだ。その中で安保条約破
棄についてさえも言及したという。

さらに、中東のホルムズ海峡の航行の安全、オイルタンカーを守るための
有志連合結成を米国は呼びかけている。参院選挙が終わった7月22日現
在、国家安全保障問題担当大統領補佐官、ジョン・ボルトン氏が日本を訪
問し、米国の考え方などを日本側に伝えたはずだ。

今回の有志連合はかつてイラクを爆撃し攻撃した有志連合とは根本的に異
なる。海洋の安全と自国のタンカーを守るためだ。日本は石油の約87%を
中東に依存しており、その多くがホルムズ海峡を通って運ばれる。日本の
タンカー、乗組員を守り、日本経済を守るのは日本国政府の責任である。
責任を果たすべく、自衛隊派遣の法整備などを急ぐべきだ。それはできな
いので他の国々に守ってほしい、とは到底言えない。

このような現実を見れば、いま日本人全員で日本の安全保障の在り方と憲
法について考えなければならないはずだ。安倍首相の憲法改正重視は、日
本国の安寧と国民の生活を守るためでしかない。にも拘わらず、公明党は
乗ってこない。

公明党を動かす鍵

如何にして日本を守るのか。憲法改正と改革をどう進めるのか。安倍自民
党は戦略の変更を迫られている。どの新聞も大きく見出しに取ったように
自民党は57議席を獲得、14議席の公明党と合わせて与党は71議席を獲得し
た。非改選と合わせて両党で141、日本維新の会の16を足しても157議席で
ある。全体の245議席の3分の2は164だ。とすれば、少なくとも7議席不足だ。

自民、公明、維新が一致協力して憲法改正に取り組むと仮定しても、数が
足りない。それなのに、その苦しい中で公明党の山口氏はどう見ても憲法
改正に後ろ向きだ。こうした状況について、「産経新聞」の前政治部長の
石橋文登氏が語る。

「改憲勢力イコール自民、公明、維新という数式にもはや縛られるべきで
はないのです。共産、立憲民主、社民を外してその他の野党との協力態勢
で改憲勢力を形成する戦略に切り替えるときです。その方が自公で3分の2
を確保するよりも、改憲実現の可能性はあると思います」

自民の113に国民民主の21、維新の16、それに与党系無所属の3を足すと
153議席である。国民民主の全員が自民党と協力することはあり得ないた
めに、これは楽観的すぎる数字だ。それでも、このように自民党が軸足を
公明党以外に移すことが大事なのだ。公明党だけが組む相手ではないこと
を、実際の行動で示すことが、結果として公明党を動かす鍵となるだろう。

安倍首相は選挙戦の後、各社のインタビューに応じ、「2020年には憲法改
正を成し遂げたい」と答えた。このいつもの決意表明に、日本テレビ解説
委員長の粕谷賢之氏が、20年に改正憲法を施行したいという意味かと追加
質問した。総理は、「そうです」と回答した。

「産経新聞」政治部長の佐々木美恵氏は22日1面の記事で、21日夕、首相
が東京・富ケ谷の私邸で麻生太郎副総理と会談し、「憲法改正をやるつも
りだ」と語ったこと、「今後の1年が勝負の年になる」との認識を共有し
たことを報じている。

国際情勢の厳しさをよくよく実感しているからこその首相の決意であろ
う。その決意を私は大切に思う。
『週刊新潮』 2019年8月1日号 日本ルネッサンス 第862回


           
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重 要 情 報
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◎スマイルシンデレラ」にカタカナ語排斥論者は怒り且つ嘆く:前田正晶

この度の渋野日向子さん素晴らしいの全英女子オープン(British women’s Open)の優勝を、現地のテレビでの報道振りを伝えた画面では、“Smiling Cinderella”と出ていた。ところがである、こちらの報道では見事なまでに「スマイルシンデレラ」となっていて、例によって例の如く文法無視であり、元の英語とは異なるカタカナ語にしてしまった。現地の英語では“smile”という動詞の進行形が使ってあって形容詞のように使われていたのを、何を考えたのか動詞の原形に戻してしまった。

私にはこのような事をする意味と意図も解らないし、解りたくもない。こういう不見識というか文法無視をする輩がメデイアの何処に巣食っているかが知りたいし、何処の誰にどのような英語を学んできたかも知りたい。念の為の検索してみたところ、APやUKの現地のマスコミ報道も、Japan Timesも皆“Smiling Cinderella”となっていて、私のテレビ画面の見間違いでなかった事を確認出来た。

何度も繰り返して指摘した事で、カタカナ語製造業者は「単数・複数」や「時制の変化」を忘れてみせる無法振りだし「文法無視」の常習犯である。こういう事をするから、それでなくても至らざる我が国の英語教育の足を更に引っ張って、我が国の一般的英語力が向上しないように努めている。誠に怪しからん所業である。

話は変わるが、世の英語教師たちは渋野日向子さんが6日の午後3時半頃に羽田に到着直後の記者会見で素直に「英語が解らなくて」と言っていたが、高校まで6年間も英語を勉強させられていてもこんな事を言わせていた情けない自分たちの教育の成果を恥じるべきだ。このような現象は何も渋野さんだけに限られてことではないし、私には彼女を責める気などは全くないのは言うまでもない事。このような結果はごく当たり前のように起きているのが、我が国の英語教育の困ったところなのだ。

既に繰り返して引用してきた嘗て女性の英語教師がいみじくも暴露した「英語が話せるようになる為に教えていない」という教育法ではあっても、公開の席で「解らない」と言わせてどうするという事だ。私は渋野さんだけの問題ではなく文部科学省が反省すべき問題点であると捉えている。少し大上段に構えて言えば「矢張り英語教育は速やかに考え直すべきではないのか」と言って終わる。

◎8月4日の野球とゴルフ:前田正晶

プロ野球:

時間差から言っても野球から入っていこう。勿論とまでは言わないが、
DeNAに迫ってこられた読売の野球を夕方の6時から見ていた。DeNAのホー
ムゲームだったので、来年のオリンピックの会場となる横浜スタジアムの
増築(と言うのかな)の全貌が初めて見えた。私はスタンドの増築よりも
この球場の内部というか、スタンドの下の回廊の辺りの古色蒼然とした感
じと薄暗さを何とかすべきだと思っているのだ。

そこで野球だが、結論から先に言えば読売がDeNAに3連敗して0.5ゲーム差
までに追い込まれた。だが、これが大好きな英語にすれば“That is not
the end of the world.”という事にはなると、遺憾ながら見ている。それ
は読売は未だ45試合も残っているし、火曜日からの相手はヤクルトとどっ
ちこっちない弱さの中日ドラゴンズとの3連戦であるからだ。調査不足で
DeNAは読売と中日以外の何処かと当たるのか知らないが、こっちの方が
0.5ゲーム差を追い越すのが辛いかも知れない。

試合の内容だが、読売はあの3連戦の最初の試合を菅野で落とした後は今
村や桜井という第一線級とは言えない投手を先発させていたのは山口が故
障しているから止むを得なかったと言えそうだが、案外にこの辺りの投手
が育っていなかったし、田口が敗戦処理のように使われリリーフには不向
きな沢村を出さざるをないような態勢では、折角芸人を辞めさせて使って
いる宮本和知では駄目だという事かも知れない。DeNAだって平良だの大貫
などを使ってきて最後に今永を出しても5回で引っ込めて継投作戦で逃げ
切った辺りはラミレス監督の作戦勝ちか。

それに既に指摘した事だが、読売は二塁手と三塁手に適材が育っていない
のは矢張り弱点だったようだ。4日夜は二塁に若林(桐蔭学園→法大)と三
塁に山本(慶応高校→慶応大学)ではヤワすぎる。私は東京6大学リーグは
東都と較べれば程度が下がると評価しているし、ここに採り上げた両名の
学歴では余りプロには向いていないとしか思えない。現に、昨夜の直接の
敗因は若林の併殺し損ないの一塁への暴投であり、あれを取れなかった岡
本も未熟さがあったと見ている。それに山本は打てなすぎるのに3塁に使
うのも人材の育成の不十分さがあると断じる。

結局は他球団のFA宣言者を金に飽かして取ってくるので、若手は「いくら
努力しても矢張りレギュラーは余所のうちの古手に取られる」と諦め気味
なのではないか。だが、意外にも原監督は打率が2割5分にも行かないゲ
レーロを使っているが一向に打てない。もしかすると使うのは当たり前
で、彼には4億円も出しているのだ。だが、彼を引っ込めてもそこを埋め
られる者がいないのだ。だから何時まで経っても亀井が頼りで、丸に4億5
千万を出すしかなかったようだ。

私はこの5連敗で厄落としを終えて、大野雄大以外にこれという投手がい
ないし(何、松坂がいるってか)高橋周平が負傷休場中の中日はDeNAより
も楽に戦えるだろうと予想している。広島は大瀬良と九里がどうやら立ち
直ったが、未だ丸の抜けた跡を埋め切れていないので、ここから先に何処
まで読売に迫れるかが分かれ目だと思う。

ゴルフ:

渋野日向子が全英オープンを取るかも知れないと3日目を終わった時点で
閃き、本当に勝つならば「一寸勝ち」で負ければ「最終組と大試合の緊張
で大崩れ」と予測していた。時差の関係で本当に勝ったと知ったのは5日
の朝の事だったが、20歳で昨年の賞金ゼロの女性がそこまでやるとは驚か
された。何となく大坂なおみさんがメージャー大会を連続して取ったのと
同じような凄さかと感心している。しかし、彼女が如何なる性格の持ち主
かの知識も皆無だったので、勝ったとなった後の各テレビ局の報道で色々
と知り得て益々面白い人だと感心した。

何処までが本当か知らないが、報道によれば優勝賞金が幾らかも知らず、
コースの下見も検討をもせずに出場したというのは、いくら何でも出来す
ぎだと思わせられた。言動を聞けばテレビ用語の「天然」であるかのよう
だが、両親ともに運動選手だったし、子供も頃からソフトボールとゴルフ
をやって来て実績を残していたものが、最終的にゴルフを取ってプロに
なったのだそうだ。私の解釈では、他の競技もやっていたのがゴルフで伸
びる一因となっていたという事になる。これまでに日本の試合で一寸見た
だけでは、実に怖い物なしで伸び伸びとやっているなという印象。

でも、ここから先が大変だと思う。彼女自身の精進努力が必要な事は当た
り前として、怖いのは私が常に批判してきたマスコミの持ち上げ過ぎとい
うか持て囃しすぎである。その為に後から後から催し物に出されて練習不
足に陥る危険性があるし、CMの契約等も数多くなって色々と束縛される材
料が増えてくるだろう。その時にあの「天然振り」で如何に対処していく
かが大きな課題となるだろうし、次のトーナメントでおかしな成績になれ
ばマスコミの掌返しも怖いと思っていなければなるまい。渋野日向子さん
の一層の努力を期待し、マスコミ対策を十分に立てて置いて貰いたい。

◎細川昌彦氏は指摘した:前田正晶

4日夜のテレ朝BSの「日曜スクープ」と、先ほどのTBSの「ひるおび」にも
出演された細川昌彦氏の指摘は極めて重要だと思うので、敢えて「もう触
れたくない」と言ってしまった「対韓国問題」について細川氏の指摘を採
り上げようと思う。この問題に関しては矢張り黙っている訳には行かない
のだ。

日曜スクープは18;54からだったので、昨夜は一所懸命に見ていたはずの
DeNA対読売の野球と重複していたようだが、何故か細川氏の指摘の部分だ
けは聞いていたのだった。細川氏は遠慮気味に指摘された点は「我が国の
マスコミ報道が正しく実体を伝えていない為に、やれ『報復』であるの、
如何にも『禁輸』であるが如き事を書かれているので、そこを韓国に悪用
されて世界中に『日本悪者説』を流されてしまっている。彼らはキチンと
実体を報道すべきだ」だった。更に、これは外交マターではなく通商問題
であるとまで言われた。

何となく細川氏が遠慮気味だったというのは「日本悪者説」や「報復説」
を採り上げていたのは他ならぬ朝日新聞だったと私は記憶しているので、
テレ朝の番組である以上、細川氏も遠慮されたのかと密かに推察してい
た。尤も、テレ朝のコメンテーター・川村某は明らかに偏向した事を論じ
るので、細川氏は敢えて論争を避けておられたようにも解釈できたが。そ
の当方がご信頼申し上げている細川氏は本5日のTBSの「ひるおび」にも出
ておられて、マスコミの偏向報道というか韓国を利するような報道を窘め
ておられた。

その最たる誤解というか誤認識は「最初に7月の3品目の輸出手続きの変更
を発表した際にホワイト国除外も入っていたにも拘わらず、報道では先頃
の閣議決定を第2弾という報道の仕方をされたので、韓国が諸外国に日本
悪人説の根拠の一つに使われてしまった。マスコミはもっと正確に事の性
質を勉強して正しく報道して貰いたい」とテレ朝の番組の時よりも舌鋒は
厳しかった。私は既にこの問題を恵俊彰如きに司会させるのは不適切だと
述べてあったが、その恵はまるでギャグのように「済みませんでした」と
頭を下げて見せたが、そういうことで済む性質ではない。

テレ朝の日曜スクープでは韓国がアメリカの如何なる官庁、組織、民間団
体に得意のロビーイングを掛けたかの表が提示された。細川氏はその中に
USTRまで入っていたのは全く筋違いだが、これは韓国が如何に「形振り構
わず」ロビーイングを掛けているかの証拠と指摘された。では我が国は
チャンとやっているのかとの問い掛けに対して、同席された武藤正敏大使
は「チャンとやっています」と答えられた。武藤大使は信頼出来る方だと
思うが、外務省が何処まで強気に韓国を言い負かすかは遺憾ながら疑問に
思う。

敢えて個人的な感想を言えば、外務省では上品過ぎるようで、このような
無茶苦茶で感情的でもある対韓国との修羅場には不向きではないかと危惧
するのだ。それに韓国の康外相のような常に虚偽の報告をする輩と対抗し
ていくのは、外務官僚には荷が重いのではと懸念する。相手が予想通りに
「形振り構わず」出てきたのでは、こちらも冷静に形振り構って対抗して
いくべきだ。何分にも我が国がアメリカに仲裁を求めた事がないのに、韓
国は如何にも我が国もアメリカに働きかけたような事を平気で言うのだか
ら、油断も隙もないのだ。

余談だが、先日「形振り構わず」を英語にすれば“disregarding whatever
criticism to be directed upon 誰々”だとW社時代にJ氏に教えられたこ
とを採り上げたが、現在の韓国の文在寅大統領以下の姿勢は将にこの表現
が当て嵌まる状態のようだ。我が国も何処から来るかも知れない
“criticism”などを気にしているべき時ではないと思う。


◎前田正晶様

「me too 」に関しては、私も学校でそんな言い方は一度も習わなかった
し、ご指摘の通り、文法上明らかにおかしいので、変だと思っておりました。

私は名も無い田舎の中学、高校出身で、英語教師の中にはまるで学力不足
の人も多く、動名詞について嘘を習ったり、出鱈目な英文解釈を習った
り、留学経験があると言う若い教師からは米国下層階級の発音ばかりを
習ったりしましたが、幸いなことに「me too」は一度も習いませんでした。

国語で言えば、下層民がよく使う「やばい」「やべえ」とか言う下品な表
現と同じで、そうした言葉を使う人の品格の無さと無教養があからさまに
なってしまうのだと言うご趣旨だと理解しました。

丁寧なご教示に感謝いたします。

前田様からは適切でない英語の言い回しを縷縷ご教示頂いておりますが、
今後は適切な言い回しも併記して頂ければ幸甚です。

                      英語が苦手な一読者

◎「英語は学問ではない」:前田正晶

私のブログの「余り人気の無い私の英語論」について読者の方からコメン
トを頂戴したので、答えてみた次第です。

ご指摘の「難しい表現や日本の学校で習うような文法偏重英語は役に立た
ぬと常々感じていました。職場での英語など意思疎通の道具に過ぎないの
ですから。」は将にその通りだと賛意を表します。誰が言った事か最早記
憶は定かではありませんが「言葉は単に自分の意志を相互に表現して理解
し合う為の記号に過ぎない。そういうものに就いてあれこれと理屈をいっ
て恰も科学か学問のように扱うのは誤りである」との説を私も信じており
ます。従って、私はずっと以前から「語学」という表現を否定してきました。

更に言えば、「我が国の学校教育の英語では英語を科学として数学のよう
に教えているのであって、文化も思考体系も異なる日本語の世界で育った
来た生徒や児童たちには極めて解り難い教科になってしまったと見ており
ます。それを6年乃至は8年学んでも話せるようにならないのは当然であ
り、既に採り上げた女性の英語の先生が「話せるようになる為に教えてい
ない」と言われたのもその通りだと思っております。

しかし、我が国の英語教育ではアメリカやUKに行けば文法や綴りを誤るよ
うでは非インテリ階級と看做されるという重要な点を教えていないのは遺
憾な事だと思います。しかも、何故か我が国の教育で育ってきた方には文
法的には不正確な英語しか話せず、書けずという人が多すぎるのです。そ
れに以前にも指摘した事ですが、高校3年の英語の教科書を読んだアメリ
カの技術者が「日本では英文学者でも育てる気なのか。アメリかではこん
な難しい文学作品が載っている教科書などない」という驚きの感想を述べ
ました。

なお、念の為に申し上げておきますと、私は確かに経験に基づいた英語論
と言うか英語での表現等々を語って来ましたが、実際には極めて学問的に
英語を分析してきましたし、高校では「文法に強い事」を売り物にしてお
りました。アメリカ人には「君は(英語)学者だから」とも言われまし
た。その文法の知識も矢張り「音読・暗記・暗唱」を繰り返してきた事の
産物で、後付けで文法が追いかけてきたと言えると思います。であればこ
そ、“Me, too.”は駄目だというのです。

◎韓国と台湾を旅して:前田正晶

韓国にて:

私は1971年に(未だアメリカの会社に転進する前の事)初めてソウルに出
張する前には、現地の事情に精通した人たちから予め韓国での注意事項を
沢山教えられていた。中でも重要だった事は「間違ってもソウルを京城と
言わない」だった。その他にも色々あったが、無難に過ごすべく誰に会っ
ても最も丁寧な敬語を使うようにしていた。

この出張の途中で、現地の貿易商に少しは市内観光で息抜きをしましょう
と南山に案内され、市内を見下ろしたのだった。その際に何気なく「ソウ
ルの民家は我が国のものと形式が同じですね」と感想を述べてしまった。
すると、それまで謙り気味だった社長がキッとなって「何を仰いますか。
日本の文化は中国に源があり、それが我が半島を経て入って行ったもので
す。であるから、一般人の家が韓国のそれと似ているのは当然です」と、
言うなればお説教をされてしまった。「不味い事をいったのか」と気付い
たが手遅れだった。

この社長はかなり我が国に親近感を示し、我が国からの輸入に熱意を見
せていた。私はこの「日本の文化は中国に源があって云々」という韓国人
の誇りというか「我が国を一つ下に見ようとする姿勢」は未だに変わって
いないと、テレビに登場する所謂専門家の1人が指摘しているのが言うの
を聞いた。だが、あの年齢層にいるのでは私のように現場で韓国人に日本
語で厳しく注意されたのとは学習の仕方が違っているのではと疑っている。

私は21世紀に入ってからも、日本の会社時代から交流を続けてきた中小財
閥のオウナーKim会長と韓国に行く度にお目にかかって、世界とアメリカ
と我が国の紙パルプ業界の現状について語って来たし、色々な問題で意見
交換もしてきた。だが、会長からは一度たりと雖も妙な対日感情を見せら
れた事などなかった。また、李泰院でも東大門でも慶州でも何処でも韓国
の人たちに悪感情を示された事はなったのは幸運というべきだろうか。

1992年にソウルのW社事務所に出掛けた際に、所長(韓国人であり意思の
疎通は英語で行っていた)が英語のガイド付きの市内観光のバスツアーを
紹介してくれた。ガイドは非常に誇り高き女性で「私はここまで英語の能
力が高くなるように勉強して来たので、一般人とは異なる高水準の月収20
万円を得ている」と誇らしげに語りかけてきた。彼女に英語力はある程度
の段階には達していた。だが、私が当然のように英語で応答したところ、
その後は私に語りかけて来る事はなかった。思うに、日本人の英語力を
侮っていたのだろう。私は5回訪れた韓国では一度も「日本統治」を懐か
しむ声を聞かずに終わった。

台湾で:

1995年には家内と共に台湾旅行に出掛けた際の事だった。台北で市内観光
をした時の運転手さんはは日本語世代で名所旧跡を案内してくれて、淀み
ない日本語で色々と説明してくれた。彼は行く先々で「ここは日本統治の
古き良きものが残っている」とか「日本統治時代は良かった」といったよ
うな解説をしてくれた。台湾の人たちがどれほど日本統治を評価し懐かし
んでいるかが良く理解出来た次第だった。

その日にとても印象的だった出来事があった。それは故宮博物館を見学し
た際に館内で出会った韓国の団体が大声で騒ぎ立てているのを見た家内が
「台湾では韓国では感じた後ろから刺されるような視線を感じる事がなく
て気分が良いのに、台北でまた韓国人に出会って感じるとは」という感想
を漏らしたのだった。即ち、この団体に出会ってあらためて韓国と台湾の
違い感じたと知ったという事。私は韓国ではそれほどに感じ取れなかった
彼らの視線が、女性には感じ取れたのかなと思わせられたのだった。

◎Me too.の問題点はmeは主語であるべき私という意味の代名詞の“I”の目
的格であって主語には立たないのであると教えられてきました。即ち、こ
れではインテリ階層には無教養」と蔑まれる文法を忘れている英語なのです。

主宰者もご記憶にあるかと思う文科省のOBで某大学に天下っておられた方
は、私のこの見解に対して「ライシャワー大使も私的な会合では使ってお
られたから使って良いのだ」と反論されました。その通りで、非公式な場
ではアッパーミドル以上の人でもこういう言葉を使う事はあると思いま
す。私は使いません。その代わりに“I think so, too.”かI agree with
you.”か、“The same here.”か“I feel the same way.”辺りを使うと思い
ます。前田正晶


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身 辺 雑 記  
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7日も晴天。

東京湾岸は7日も晴天。

5日の東京湾岸は快晴。散歩は爽快だった。6日夜は亀戸駅近くの韓国風居
酒屋で会合。
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創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
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