政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5105 号  2019・7・15(月)

2019/07/15



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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5106号
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        2019(令和元年)年 7月15日(月)



      中国、北極圏の「氷上シルクロード」へ:宮崎正弘

              「風立ちぬ」の命日:渡部亮次郎

     米中・米朝首脳会談、つきまとう危うさ:櫻井よしこ

           韓国、困ったときの米頼り:阿比留瑠比
    
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記

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中国、北極圏の「氷上シルクロード」へ
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)7月13日(土曜日)
        通巻第6140号  
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中国、北極圏の「氷上シルクロード」へ国産の砕氷船「雪龍二号」を投入
北極圏参入に神経を尖らせるロシア、ノルウェイ、デンマーク、カナダ
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 上海の造船所で「雪龍」二号のお披露目があった。一号は1993年にウク
ライナで製造された砕氷船で、中国が購入した。二号は、中国の国産品だ
と自賛している。

全長122メートル。13999トン、乗組員99名。60日間の無寄港航海が可能と
いう。

中国は北極圏ルートの開拓を「氷上のシルクロート」だと標榜しいるが、
警戒しているのはデンマーク、カナダ、ノルウェイばかりか、ロシアであ
る。先ごろのもロシアは潜水艦が北極圏を通過するときは浮上を義務づ
け、45日前の届け出を必要とする旨、公表した。

グリーンランドを領有するデンマークがもっとも神経質で、中国からの開
発提案を拒否した。グリーンランドには米空軍基地も置かれている。

一説に地球温暖化で溶け出した氷面積はメキシコの総面積に匹敵する等と
言われるが、氷が溶けたことによって砕氷船の航行は比較的有利となり、
中国は資源探査、海底調査などを目的に科学者、地質学者、天候専門家な
ど50名を乗り込ませ、年内に雪龍二号を就航させるとしている。

「あくまでも商業用の距離短縮に繋がる」と言い張る中国に対して、西側
は一貫して軍事利用を懸念している。だがロシアも中国の北極ルートへの
進出に異様なほど神経を尖らせる。中国への不信感は氷の上でも高まった。
      
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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 情報収集、スパイ工作にはふんだんにカネを使え 
  敵の情報も知らないで戦争を展開した大東亜戦争への猛省

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渡部昇一 v 谷沢永一『孫子の兵法』(ワック)
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勝ち続けるために何を学ぶべきか、誰もが知りたいところだろう。現代風
に孫子を読み直すとこうなるという随想的な雑談である。

 評者(宮崎)のみるところ、孫子を愛読し活用した戦国武将の代表は武
田信玄であり、あの「風林火山」は孫子の戦術そのものだった。同じく家
康は孫子を愛読したが、「兵は詭道なり」というモラルに悖る原則を説い
た孫子をむしろ軽視した。

 とはいえ戦争となれば、情報工作、諜報、偽造、偽装、攪乱など孫子流
儀の戦い方をしたのも、家康だった。

日本で最も孫子を理解したのは吉田松陰だった。

攘夷か開国かと維新前夜の騒然とした世にあって、吉田松陰は敵の正体を
知るには自らがスパイとなって米国へ乗り込まなければならないと覚悟
し、下田で碇泊中のペリー艦隊へ小舟で向かった。乗船を拒否され、野山
獄に?がれた松陰は弟子達と懸命に孫子を読み直し、研鑽を重ねた。

なにしろ松陰は萩藩では山鹿流軍学に基づく兵法の師範だったのだ。弟子
達と孫子を読み解き、解題の書を残した。それが『吉田松陰全集第五巻』
に収められている『孫子訳注』である。

これを松陰以後の第2期松下村塾に学んで感動し、生涯座右の銘として自
らの注釈も入れて明治天皇に献呈したのが乃木希典だった(詳しくは拙著
『悪の孫子』、ビジネス社参照)。

さてそれなら渡部、谷沢という2人の読書人という絶妙コンビは、孫子に
対して、どのような感想を抱き、またいかなる結論をだすのか、興味津々
で読んだ。

孫子の肯綮は「戦わずして勝つ」ことにある。

そのためには敵を知り、己を知ることである。2人はこの基軸に沿って随
想的な談論風発。情報、スパイの重要性を多岐の事例を挙げ、とくに時局
を解説しつつ、くどいように説いている。

谷沢はまず「孫子の特徴は、儒学と関係がない」として「儒教の影響を
まったく受けていません」(中略)「人生というものは、どんな時でも勝
負です。『孫子』の場合は戦争ですが、その戦争を別の言葉に置き換えれ
ば、競争ということになります」と現代的解釈の抗議から始める。

スパイの重要性を渡部はルーズベルト政権の内情から説き、ハルノートの
起草者は、じつはコミンテルンのスパイが書いたとする。

日本は日露戦争を前にして、50万円という大金(今日の貨幣価値で50億
円)を明石元二郎にポンと与え、北欧でスパイ活動、秘密工作のための軍
資金として派手に使わせた。革命工作、ロシアの背後を攪乱し、ロシアの
体制に亀裂を生ませ、やがてロシア革命への伏線となった。

これが本来の「情報工作」だとし、渡部、谷沢の両氏は各地に写真屋など
に偽装した日本人スパイ、あるいは代理人を放っていた事例を挙げる。

つまり敵を知るために情報を集めた。
 
ところが勝利の美酒に酔って、情報より装備、軍隊における出世に関心が
移り、軍のエリートは試験では優秀でも現場を知らない手合いが参謀とな
り作戦を立てた。なんという手抜かりだろう。

大東亜戦争では、アメリカは日本研究を多岐に亘って行っていたのに、日
本はアメリカ研究を怠り、あまつさえ暗号が読まれていることも知らな
かった。日清日露の勝利に酔って、情報という原則を蔑ろにしたからである。

ふたりの結論は参謀本部が試験に優秀な成績だっただけの理由で軍隊を率
いた間違い、たたき上げを尊重し、同時にスパイを育成し、思いっきり情
報にカネを使えと戦い方の基本原則にたち帰る議論となる。

 情報を只だと思っている日本は、敵を知るどころか、情報機関もなけれ
ば、そのことに予算をつけず、普通の主権国家なら存在するスパイ防止法
もない。

孫子からもっとも遠いところにあるのが日本である。
     
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1924回】        
 ――「支那は日本にとりては『見知らぬ國』なり」――鶴見(17)
鶴見祐輔『偶像破壊期の支那』(鐵道時報局 大正12年)

        ▽
アメリカの友人は「古きものに對する燃えるやうなあくがれを抱いて居
た」ゆえに、「朱塗りの扉のついた支那家をさがした」のを皮切りに、い
わば『支那趣味』にドップリとつかった生活を始めた。

某日、友人の邸宅に招かれる。

「いづれ劣らぬ支那病の連中が、六七人來てゐた」。部屋の調度も、料理
も、話題も、まさに「支那病」に完全感染だ。彼らにしたら、「無産階級
だのプロレタリアなんてことは、どこを風が吹くと言ふ具合である」。

そこで鶴見は、「支那の生活の空氣中に陶酔し乍ら、支那が外國人に對し
て有する『魅力』と言ふものについて、深く考えた」のである。

「元も支那を征服して、漢人種の生活美に征服せられた。清も支那を征伐
して、漢人種の生活美に征伐せられた。そして、今西洋人が同じやうに、
デモクラシーとか何とか言ひ乍ら、支那人が6千年かかつて築き上げた生
活の美しさに魅せられて居る。一度北京に住んだが最後、もうその生活の
味はひは忘れられない」。

 その「漢人種の生活美」の一端を、鶴見は語る。

「北京の町を歩いてゐる時に、我々は全く時間の觀念を脱却してしま
ふ」。「我々は20世紀の現状から解脱してしまふ」。「悠久な人文發達の
あとを眼のあたりに見て六千年の文化の消長のうちに生息し乍ら、これが
人生であると眼がさめる」。こうなるともう「十年百年の問題ではない。
況んや一年二年の小なるをや」。かくして「支那人の落着いた、ゆつたり
した心持が、やがて此の町に居る外國人の性急を征服して仕舞ふ」のである。

だが、だからといって北京の街が清潔で静謐なわけでは、全くない。やは
り「生きた人間と動物」とが人を驚かす。動物は「愉快げに人間と同格で
歩いて」いる。

超然とした態度が、つら憎いほど、落ちつ」きながらラクダが行く。

「その傍を驢馬に乘つた支那人が通る。幾十羽かの鶩を追ひ乍ら農夫がゆ
く。豚が路地から一散に走り出す。驢馬が牽いて通る支那車のうちに滿洲
の婦人の髪飾りが見える。物賣の支那人が天も破れよと怒鳴り立てる。一
人の客を見がけて、二十人の車夫が轅棒をつきつける。その混雜と不統一
の壓巻として、?帽?線の支那巡警がノッソリ閑と町の真中に突つ立つて
居る」。

おそらく彼らの文化――ここでいう文化は、《生き方》《生きる姿》《生きる形》
だが――を表現するに最も相応しいことばは、「騒然たる統一」ではなかろ
うか。

今年は中華人民共和国建国70周年だが、この70年を振り返ってみても静謐
と清潔の一瞬でもあっただろうか。

建国直後の不正・汚職撲滅を掲げた「三反五反」運動から始まって、「抗
美援朝」を絶叫した朝鮮戦争参戦、「百花斉放 百家争鳴」で形容された
束の間の自由化と一転して進められた反右派闘争、餓死者の山を築いた大
躍進、文革の予行演習ででもあったかのような社会主義教育運動、文化大
革命(「毛沢東の敵」は目まぐるしく代わったものだ)、やがて価値観が
逆転した対外開放、際限なき挙国一致のカネ儲け路線・・・「中華民族の
偉大な復興」であり、その果ての習近平一強体制下の紅色帝国――

こう簡単に振り返ってみても、かの国と人々は「騒然たる統一」の日々を
生きてきたように思うが、やはり繊細なる無神経の持ち主なればこそ、と
いうべきだろう。

それにしても、「支那人の落着いた、ゆつたりした心持」と「騒然たる統
一」とが、どんなカラクリによって矛盾なく交わっているのか・・・“絶
対矛盾の自己同一”というヤツだろうか。

車窓から見える「茫々たる平野」。「その千里の平野は悉く人間の力を以
て、耕しつくされて居る。

いたるところ粗衣を身につけた支那の農夫が、無關心に土を耕してゐる。
それは、この同じ農夫が、何千年の昔から、かうして働いて居たやうな氣
がされる」。《QED》
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読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  
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(読者の声1)近年拘束されたウイグル知識人のリスト、ウイグル詩人パ
ルハット氏の詩集「燃えている麦」
アジア自由民主連帯協議会ホームページからです
http://freeasia2011.org/japan/archives/5628(三浦生)

  ♪
(読者の声2)経産省で行われた日韓の貿易当局実務会議(韓国側主張)に
対し日本側はあくまで説明会との立場を崩さず、乱雑な物置部屋に事務
テーブルと椅子を並べただけの対応ホワイトボードには「輸出管理に関す
る事務的説明会」とマスコミや韓国側の捏造予防韓国側をアップにすると
背景には部屋の隅に積み上げられたパイプ椅子が映り込む。

なにより体面を気にして優遇されるのが当たり前と考える韓国側をこれほ
ど冷遇したのですから韓国も日本の怒りが本物だとやっと気づいたのでは
ないでしょうか。
韓国のニュース報道では床に散らばるゴミまで気にしています。
https://www.youtube.com/watch?v=MBkf89VyTL4

外交とは武器を用いない戦争であるということを実践する経産省に対し、
すぐに落とし所だの相手の顔を立てるだの役に立たないのが外務省。

韓国擁護の筆頭の朝日新聞はハンセン病患者家族訴訟の報道で一面トップ
の大誤報。

取材力もなく思い込みと主義主張で紙面を作っているからこうなるのも当
然。いわゆるリベラルと呼ばれる(自称する)人々の安倍憎しはどこから来
るのか。

たまには左派系の本でも読んでみるかと手にしたのが「偽りの戦後日本」
(白井聡・カレル・ヴァン・ウォルフレン 2015年)。

戦後の自民党政治家を「敗戦利得者」としアメリカの下請け、あるいは馴
れ合いで対米従属を続けているという指摘はそのとおりかもしれません。
しかし安倍批判となると中身がない。

安倍総理が無能だ批判する根拠が「国会のヤジが下品」「オバマ大統領に
冷遇されている」「勉強が苦手で父親の晋太郎に漢和辞典で頭を叩かれ
た」「学歴コンプレックスがある」と週刊誌ネタでしかない。

まるで東大を卒業したことくらいしか自慢することのない野党のクイズ王
の政治家の物言いと同じ。左翼は学歴で差別しますから共産党は東大出ば
かりがエラくなる。学歴を言うならチャーチルなど落第生でしょう。

安倍総理の出身校である成蹊学園は半分は三菱がつくったような学校で
「ビルマ軍医日記」の著者によれば戦前の旧制中学では府立中よりも評価
は高かったといいます。

そんな三菱にケンカを売った韓国はチンピラが親分にツバを吐きかけたも
同然。韓国の地獄はこれからです。

ヒラメのように左側にしか目がない朝日新聞と違って両側に目があるロシ
アのスプートニクは韓国のことがよくわかっている。

『「アンチ日本主義は韓国の国家イデオロギーの一部となっている」 ア
ジアにおける当てこすり戦争はどこへ向かうのか』とする7月12日の記事
は興味深い。
https://sptnkne.ws/6sEA

『日韓問題が新たな展開を迎えた。日本の制裁に対抗して、日本がフッ化
水素を含む制裁対象の戦略物資を北朝鮮に輸出したと韓国が非難した。こ
の発言が深刻な意味を持つのは、日本がこれまでに韓国に対して発動した
貿易制裁の理由が、韓国がこの物質を北朝鮮に販売した可能性があるとい
うものだからだ。

この熾烈な非難にどれほど根拠があるのか。スプートニクはロシア科学ア
カデミー極東研究所朝鮮研究センターのコンスタンチン・アスモロフ主任
研究員にコメントを求めた。

「私は、韓国の文大統領のとりまきの中にいる左派勢力が北朝鮮への密輸
を行った可能性はあると考えています。しかし、日本に、イデオロギー的
に深刻な敵である北朝鮮との貿易で懐を肥やそうとする人がいるとは、に
わかには信じられません。これは貿易問題を背景にした、いつもの当てこ
すりの応報です。」

「第1次世界大戦の直前も、専門家たちは、ヨーロッパ経済はお互いに密
接に結びついているため、だれも戦争はしないと考えていました。しか
し、実際は違ったのです。過去を振り返ってみると、韓国と日本の関係悪
化は少なくとも2017年にはすでに始まっていたことが分かります。

アンチ日本主義が韓国の国家イデオロギーの一部として確立されたので
す。あらゆる不可解な状況を日本植民地時代の遺産のせいにして、絶え間
ない悔悛を要求する。日本が過ちを認めると、悔恨に対して支払う金額が
少ないと言う。今、韓国経済は思ったほどには良くなく、韓国の文在寅大
統領は支持率を上げなければならない状況に置かれています。思いつき得
るあらゆる罪で日本を新たに非難するには絶好の環境です。日本にとって
はいつもの慣れきった不快の種でしょうが、今回、日本は初めて、制裁と
いう真剣な対応に出ることを決めたのです。」』

ゾルゲ事件の黒幕のロシアがここまで変わったというのに朝日の旧態依然
ぶり。親玉がモスクワから北京・平壌にかわっただけなのでしょう。
   (PB生、千葉)



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「風立ちぬ」の命日
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    渡部 亮次郎


5月28日。名作「風立ちぬ」の作者。20世紀の業病(号病)肺結核をモ
チーフにし、肺結核に倒れた堀辰雄の命日である。今から61年前、
1953(昭和28)年のことだった。

「風立ちぬ」という松田聖子のアルバムもあるが「立ちぬ」という感傷的
な語感を借りただけで、堀の作品とは無関係である。

堀 辰雄(ほり たつo)のことを知ったのは中学生の頃で、兄が読んでい
たのを勝手に読んだのかも知れない。死去した時,私は既に高校2年生。関
心は別のところに変わり、その死は知らなかった。

堀 辰雄は 明治37(1904)年12月28日、東京市麹町区平河町(現在は東京
都千代田区)で生まれた。 最終学歴は東京帝国大学国文科。

東京府立三中から第一高等学校へ入学。入学とともに神西清と知り合い、
終生の友人となる。

高校在学中に室生犀星や芥川龍之介とも知る。一方で、関東大震災の際に
母を失うという経験もあり、その後の彼の文学を形作ったのがこの期間で
あったといえる。

東京帝国大学文学部国文科入学後、中野重治や窪川鶴次郎たちと知り合う
かたわら、小林秀雄や永井龍男らの同人誌にも関係し、プロレタリア文学
派と芸術派という、昭和文学を代表する流れの両方とのつながりをもった。

1930(昭和5)年に『聖家族』で文壇デビュー。 このころから肺結核を
病み、軽井沢に療養することも多く、そこを舞台にした作品を多くのこし
たことにもつながっていく。

1934年、矢野綾子と婚約するが、彼女も肺を病んでいたために、翌年、
八ヶ岳山麓の富士見高原療養所にふたりで入院する。しかし、綾子はその
冬に死去。この体験が、堀の代表作として知られる『風立ちぬ』の題材と
なった。

この『風立ちぬ』では、ポール・ヴァレリーの『海辺の墓地』を引用して
いる。このころから折口信夫から日本の古典文学の手ほどきを受ける。

王朝文学に題材を得た『かげろふの日記』のような作品や、『大和路・信
濃路』(1943年)のような随想的文章を書き始める。また、現代の女性の
姿を描くことにも挑戦し、『菜穂子』(1941年)のような、既婚女性の家
庭の中での自立を描く作品にも才能を発揮した。

戦時下の不安な時代に、時流に安易に迎合しない堀の作風は、後進の世代
の中にも多くの支持を得た。また、堀自身も後進の面倒をよく見ており、
立原道造、中村真一郎、福永武彦などが弟子のような存在として知られて
いる。

戦争末期からは症状も重くなり、戦後はほとんど作品の発表もできずに、
信濃追分で闘病生活を送った。

代表作「風立ちぬ」は1936(昭和11)年から執筆、『改造』などに分載さ
れたのち38年4月野田(のだ)書房より刊行。

「風立ちぬ、いざ生きめやも」とバレリーの詩句の引用をもって始め、リ
ルケの『鎮魂歌(レクイエム)』をエピローグに置く。

高原療養所とそこから山一つ隔てた「K村」とを舞台に、婚約者節子の病
床に寄り添い、やがて彼女に先だたれていく「私」が、死にさらされた自
分たちの生の意味と幸福の証(あかし)とを模索し、ついにそれらについ
ての確信を得ていく過程を描く。

婚約者矢野綾子の死という自らの痛切な体験を、詩情あふれることばのな
かで昇華し永遠の生の思想を訴えかけてくる点において、堀文学の代表的
名作となっている。
昭和28( 195年5月28日信濃追分(現・長野県北佐久郡軽井沢町)で死去
(満48歳没)2010・5・26
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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米中・米朝首脳会談、つきまとう危うさ
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            櫻井よしこ

国際政治はテレビと共にある。

安倍晋三首相の20カ国・地域(G20)首脳会議での巧みな采配も、惜しく
も吹き飛ばされた感がある。世界の目は板門店でのトランプ・金正恩両首
脳に集中し、その他の印象を消し去った。凄いものだ。

6月30日、15時45分、トランプ大統領が韓国の「自由の家」からゆっくり
と軍事境界線に向かって歩き始めると、北側からは金正恩朝鮮労働党委員
長が歩み寄った。境界線の南北に二人が相対し、握手をし言葉を交わし
て、やがてトランプ氏が北側に足を踏み入れたとき、思わず私自身、大き
な笑顔になった。メモをとりつつ、冷静に見ているつもりが、大きな笑顔
がこぼれたのである。中継映像を見ていた人の多くも同様だったのではな
いか。

二人が北朝鮮側で暫し佇んで境界線に戻り、そのまま自然な形で揃って韓
国側に入ったときには、取材陣の叫び声が聞こえた。カメラに囲まれて立
ち話をする金氏は、大きな賭けに出たがうまく意思の疎通がはかれそうだ
と、ひと安心した様子だった。安堵と嬉しさを隠しきれない表情には、そ
の残虐な行動に似合わない子供っぽさが残っていた。

トランプ氏は「つい昨日、金委員長に会うことを思いついた」と繰り返し
たが、ワシントンで発行されている「ザ・ヒル」は、同紙が行った24日の
インタビューでトランプ氏が板門店で金氏に会う考えを語っていたと報じ
た。ホワイトハウスがセキュリティ確保のためその件を当日まで伏せるよ
うに依頼し、報道できなかったという。

トランプ氏側が少なくとも1週間は板門店会談について考えを巡らしてい
たのに対して、金氏にとってはいきなりの提案だったわけだ。金氏は「ツ
イッターを見て本当に驚いた」と語っている。これはトランプ氏との立ち
話を終えて、韓国側の「自由の家」に入り、トランプ氏と並んで坐ったと
きの発言だ。

安倍晋三首相の役割

「昨日の午後、初めて、会いたいというトランプ大統領のメッセージを聞
いた。私も再度会いたかった」

金氏は、トランプ氏の「会いたい」というメッセージを受けて、決断し、
板門店に来た。その間約24時間だったことになる。いきなり言われて駆け
つけた。面子にこだわらず、大決断をしたのは明らかだ。その決断力を考
えるとき、「我々はもっとよくできる。もっとよくなることを世界に見せ
られる」という金氏の言葉に希望を持ちたくなるが、やはり問いたくな
る。「もっとよくなる」とは、核・ミサイル廃棄と拉致問題解決を意味し
ているか、と。

両首脳の会談は50分間にわたった。トランプ氏は韓国を去るに当たり、
「予定は2時間半遅れたけれど、すばらしかった」と、紅潮した顔で語っ
た。舞い上がる程の上機嫌は、金氏との会話が具体的な果実につながると
の思いを抱いたからであろう。

北朝鮮相手の交渉が順調に進むとは仲々思えないが、今回の「いきなり会
談」で化学反応が起き、交渉が前進する可能性はあるだろうか。

ここで、横田早紀江さんのトランプ評が思い出される。早紀江さんはこれ
までに2度トランプ氏に会っている。

「トランプさんは、あたたかな父性を感じさせます。よき家庭の一家のお
父さんという感じで、守ってくれるような印象でした」

国際関係が真に冷徹な力関係であるのは言うまでもない。それでもトラン
プ・金両氏の関係は、これから存外うまくいくのではないか。

そこで安倍首相の役割が重要になる。核・ミサイル・拉致の3課題を優先
すること、問題がすべて解決して初めて見返りを与えるという結果重視の
原則を守らせることだ。さもなければ北朝鮮とのせめぎ合いに敗れると、
トランプ大統領に助言し続けることだ。

今回、明確になったのは、トランプ氏は北朝鮮に関して、韓国の、そして
中国の助力を全く必要としていないことだ。

習近平主席は内外共に行き詰まっている。国際社会で中国の友人はほとん
どいない。そこで来日前の6月20日、21日の両日、習氏は恐らく、北朝鮮
の核問題と米中貿易問題を一体化させて米国の優位に立つべく平壌を訪れ
た。すると、23日にトランプ氏が金氏に手紙を送り、金氏はそれを「すば
らしい手紙がきた」と言って公表した。まずトランプ氏の手紙で、次に板
門店首脳会談で、習氏の意図は粉々に砕かれた。

金氏も習氏に、米国との仲介を求めているわけではない。求めているのは
国連の制裁破りをしてでも、援助してくれということだ。

中国の情けが命綱

習政権はすでに巧妙な制裁破りを実行中だが、具体例について6月28日の
「言論テレビ」で朝鮮問題専門家の西岡力氏が語った。

「国連制裁の対象になっていない観光で中国は正恩に外貨を与えていま
す。北朝鮮への中国人観光客は2017年が80万人、18年は50%増の120万人
でした。観光客が増えた背景に中国当局が観光業者に補助金を出している
という有力情報があります。旅行費用の7割を中国政府が補助し、業者が3
割取って、ツアーを4割値引きで売り出す。中国人は安い費用で平壌に行
き、焼き肉を食べてカラオケで歌って、夜は買春をするというカラクリです」

この種の客を満載した大型観光バスが毎日多数、北朝鮮に向かい、国連制
裁の対象である鉄鉱石や石炭の先物買いも行われているという。現物は制
裁解除の暁に受け取る条件で、支払いは半分に値引きして現金決済だとい
う。西岡氏の指摘だ。

「中国もそうですが、北朝鮮も騙す国です。先払いなどすれば詐欺にあう
のは当然だと思いますが、大丈夫だという。中国当局の保証があるからだ
そうです。国際社会が北朝鮮の核・ミサイル開発阻止でその外貨を枯渇さ
せようとしているときに、中国はこうした汚い手段で制裁破りをしている
のです」

国連制裁があり、米中の貿易戦争が続く限り、中国は米国に正面から逆ら
えない。結果、中国は今も巧妙なルール破りをしているが、さらに狡知を
極めていくだろう。中国の情けが命綱の金氏がどれだけトランプ氏に接近
するかは、中国のやり方をどれだけ国際社会が封じ込められるかという課
題と重なる。

G20の米中会談はその点で危うさを残した。ほとんどすべての中国からの
輸入品に25%の関税をかけるという第4弾の関税は回避され、米中はつか
の間の休戦に入った。そしてファーウェイへの米企業による輸出を一部認
めることになった。トランプ氏の直感や思いつきは素晴らしくとも、中・
長期的戦略は描き切れていない。むしろ戦略の欠如が懸念される。それで
は中国に敗れかねず、全く油断できないのである
『週刊新潮』 2019年7月11日号 日本ルネッサンス 第859回



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韓国、困ったときの米頼り
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       阿比留 瑠比

日本が韓国向けの半導体材料の輸出管理を適正化した件をめぐり、韓国
の康京和(カンギョンファ)外相が10日、米国のポンペオ国務長官と電話会
談して
日本への措置への懸念を表明した。韓国外務省は、ポンペオ氏はこれに理
解を示したとするが、韓国政府の発表はあまりあてにならないので真偽は
不明である。

ただ、少なくとも韓国が米国による日韓仲裁に望みを託していることは伝
わる。実際、韓国大手紙・朝鮮日報の最近の記事をたどると、困ったとき
の米国頼みぶりがよく分かる。

 事態動かず焦り

例えば8日付の「韓国が米国にSOS、日本が事前に遮断か」との記事
は、こう書いている。

「日本が『韓国は北朝鮮制裁に違反している』と言い出したのは、『制裁
の維持』を強く叫ぶ米国を仲裁に乗り出しにくくさせるのが目的との見方だ」

米国が仲立ちしてこないことに焦っていることがうかがえる。9日付のコ
ラム「米当局者『なぜ我々が韓国の仲裁をしなければならないのか』」は
断じる。

「韓日関係が悪化しているのにもかかわらず、米政府が積極的に動かない
状況は例外的と言っていい」

米国が、韓国の都合で動いているかのような思い込みが読み取れる。同日
付の記事「韓国高官ら支援求め訪米も、米は依然消極的」は悲鳴をあげて
いた。

「『エッチングガスが韓国を経て北朝鮮に流れている可能性がある』とい
う日本側の主張にも米国は沈黙している」「米国の態度について、日本が
今回の経済報復措置の前に米国に説明を行ったか、米国が一定部分で共感
したためではないかとの観測がでている」

10日付の記事「米国の沈黙は『計算づく』か」は、さらに憶測を重ねる。

「仲裁の鍵を握る米国の沈黙が長引いている。日本との事前のコンセンサ
ス、自国の半導体産業への反射利益などを計算した『戦略的沈黙』ではな
いかと分析されている」

米国はそんなに韓国の動向を気にしていないと思うが、韓国側はあくまで
米国が仲裁して当然と考えているようである。11日付の記事「韓国大統領
府高官が訪米 日本の輸出規制・北核問題を協議」は指摘する。

「日本の輸出規制措置に対する不当性も積極的に訴えるとみられ、米国側
に仲裁を要請するかどうか注目される」

同日付の記事「米ワシントンで火ぶたを切った韓日ロビー合戦」も同様の
視点を示している。

「米国が今回の事態に関して本格的な仲裁に乗り出すのかが注目される」

米国が介入したら韓国に有利に働くと信じているらしいのが不思議であ
る。その逆の事態もあるとなぜ考えないのか。米国が立会人となり、賞賛
した慰安婦問題をめぐる日韓合意を一方的に破り、米国の顔をつぶしたこ
とをはしっかりお忘れらしい。

日本たたきも

同紙は8日付社説「『韓国は北に毒ガスの材料を渡した』という日本、根
拠を示せ」では日本をこう厳しく批判していた。

「日本は韓国に対する経済報復を合理化しようと、フェイクニュースまで
動員する国になったのか」

だが、5月17日付の記事「大量破壊兵器に転用可能な戦略物資、韓国から
の違法輸出が急増」では、ミサイルの弾頭加工やウラン濃縮などに転用で
きる戦略物資が、大量に違法輸出されていると自ら報じていた。

安易な日本たたきと米国頼みに走る前に、もう少し客観的に自国を見る習
慣を身につけたらどうか。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】 7月12日

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松本市 久保田 康文 採録
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重 要 情 報
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◎かんぽ生命その他は官業というか「お上」の意識が抜け切れていないの
では:前田正晶

かんぽ生命保険の宜しくない営業の仕方が大きな非難を浴び、関連する
会社の社長さんが2人(だったと思うが)記者会見をして詫びていた。だ
が、私にはお二方が自社の何処が間違っているのか、あるいは何処が悪
かったのかがお解りでないように聞こえた。それは、問題は「お客様
のことが解っていなかった為にあのようなことを起こして済みません」と
言っておられた点だ。私はそうではないと思っている。私はこれまでに何
度か民営化された嘗てのお役所の仕事を企業化した会社の第一線に立って
いる人たちの精神構造が誤っている例に悩まされたから言うのだ。

保険金詐欺と疑われた:

先ずは最近の例では、かんぽ生命保険が我が家に派遣してきた「保険請求
の内容の調査員」の非礼極まる傲慢な態度から。それは家内が永年かけて
きた簡易保険(古いか?)を期限切れで終わりにしようとしたのに対して
訪れてきた係員の執拗さに負けて継続した後で起こったこと。その契約後
に「何ヶ月以内の求償は保険詐欺と疑え」という内規があったようで、社
員ではない外注の明らかに定年後の調査員が明確に保険詐欺を疑って不愉
快になるほど家内を攻め立ててきたのだ。

家内はその契約の時点では、周囲からも多くの失敗例を聞かされたことも
あって、未だ椎間板ヘルニア(すべり症)の手術に踏み切る決心が付いて
いない状態だった。だが、病院の部長先生に「未だ決心していないの」と
勧告され、かんぽ生命の規定の「疑わしき範囲内の期間」で手術を受けた
のだった。その点をいくら説明しても調査員は受け付けず、その非礼を指
摘した私に向かって「非礼はどっちだ」とまで言うので、かんぽ生命の担
当者の名前と電話番号を聞いてお帰り願った。

私は担当者に電話して「勧誘したのは誰だったか。あの無礼千万の調査員
を貴方たちは良いと思ってるのか。御社はお客を保険詐欺呼ばわりする非
礼が分らないのか。仮令あの調査員が詫びを入れてきても今後はかかる無
礼な会社とは二度と再契約はしないから、そう理解せよ」と告げた。調査
員態度は明らかに「自分たちが上位にありお客は黙って言うことを聞き素
直に罪を認めよ」という古き悪しき時代の役人のようだった。

数日してその調査員が再度やって来て詫びを入れ「良く分りました。大変
勉強になりました」と言って、調査を打ち切って求償に応じますと述べて
帰った。それくらいのことが分らない輩が運営しているのがかんぽ生命保
険だと良く解った。実は、当初は当方からは銀行預金等の残高までを調査
員に示して「これくらいの保険料を詐取しようとする夫婦に見えるか」と
まで迫ったのだが、聞き入れなかったどころか、後で判明したのだが、手
術をされた病院にまで調査に行き執刀医の先生までがその質問の無礼さに
激怒させていたのだった。これをお上意識と言わずに何を言うかだ。

日本郵便(Japan Post)のお上意識:

ユウパックである。不在票を入れていくのは仕方がないとして、そこには
こちらから電話して追跡番号だの何のと細かい情報を電話機で入力して再
配達の時刻を指定してお願いする方式を採っている。年老いた家内などは
未だにこの不在票のどれが何だか分らないのだ。こんな面倒なことをさせ
るのはここだけで、民営(と敢えて言うが)の宅配便会社は皆係員の携帯
電話に電話して依頼すれば済むのだ。お上意識丸出しの不親切さだ。私は
改革すべきだと思うが、社長さんたちは自宅で不在票を受けて処理された
ことがないようだとしか思えない。知っていれば改善策を講ずべきだと解
るだろう。

NTT(電話会社):

ここには公社意識丸出しの目に遭わされた。あれはマンション型の何だっ
たかに変更して頂きたいとの説明にNTT東日本から何名かの営業担当者が
このアパートの集会所に来られた時のことだった。私が毎月の請求に一項
目分らないことがあるので説明願いたいと言ったところ、その件は承知し
ていないので、問い合わせはお客様が本部に直接電話願う決まりになって
いると拒否した。こちらからは「それはないだろう。貴方は営業担当者で
ある以上、私が在職中にしていたように、お客様の依頼を受けたら、その
案件をその場で解決すするのが仕事ではないのか」と少し大きな声を出し
てみた。

その人物は何と一行の責任者で課長さんだったのだ。私が憤慨した様子に
恐れをなしたのかどうか知らぬが、その場で本部に自分の携帯で電話して
直ちに私の疑問を解決してくれた。だが、当方からは「御社の営業精神で
はこの場で変更を受け付ける気にはなれないから、後日改めてお出で願い
たい」と言って帰宅した。するとどうだろう、暫くしてどうやって知った
のか、13階まで上がってきた「先ほどは申し訳ありませんでした」と詫
び、「今後こういうことがないように努力しますから是非ご変更の手続き
を」と言ってきたのだった。そこで受け入れることにはした。

この件と言い、かんぽ生命保険の例と言い、民営化された元の官業の会
社にはかなり細かい服務規程と営業成績の縛りがあるように思えてならな
い。しかもその内規には未だに「お上意識」から脱却出来ていない要素が
あると思うのは誤りか。もしもそうだったならば、一朝一夕には改善乃至
は改革して、一般的な企業と同様な「お客様は神様」というような精神で
運営出来るようになって行くか否かは難しいのではないかと懸念する。

◎テレビに登場する者たちの用語:前田正晶

私はテレビはニュースとPrime Newsや「報道1930」のような解説番組と
スポーツ中継を見ているとは言ってきたが、他にも行きがかり上見てし
まっている番組もある。そこには所謂タレントや芸人たちが出てくるのだ
が、そういう連中が好んで使う表現の中には「どういう意味かな」と高齢
者が判断に迷う俗語か隠語の中に入れても良いかと思う「新日本語」のよ
うなものがある。昔はこの手の言葉はバンドマンが使っていたも
のを若者が気取ってと言うか格好が良いと思って真似ていたので、現在の
新語とは趣を異にしていたと思う。

そういう古き良き時代の言葉を思い出せる範囲で取り上げてみれば「音
階を使って数字を表す」ものがあり、確か「ツェー万ゲー千」と言えば2
万5千のことだったようなものだ。その他には、今でもその流れが踏襲さ
れており言葉をひっくり返して言うのも流行っていた。直ぐに思い浮かん
だ例に「ねーかねーか」があるが「金があるか」という意味だったと思
う。現在で思い当たるのはサマーズが出てくるテレ東の番組のナレーショ
ンに「どいひー」というのが屡々聞こえてくるが、あれは「酷い」を逆さ
にしたと思って聞いている。そこで後期高齢者を惑わす現在の芸能界用語
である。

ガチ:

先ずは「ガチ」というのがあるWeblioによれば「真っ向から勝負するとい
う意味で、「本気で」「本当に」「真剣に」などの意味合いでも用いられ
る。」とある。本来の「ガチンコ」を短縮して「ガチ」としたのだそう
だ。広辞苑には「相撲で、真剣勝負。広く、正面から本気で対決すること
もいう。がちんこ。」とある。「へー、そうだったのか」と言いたくなった。


テンパル:

次はこれを採り上げよう。これは麻雀用語の「聴牌」と何らかの関係があ
るのかと思っていたらさにあらずで、矢張りWeblioによれば「俗に、気持
ちに余裕がなくなること、焦りや不安で満ちた気分になること、いっぱい
いっぱいになること、などを意味する表現。 語源については「短気」
「癇癪」などを意味する英語「temper」に由来するという見解や、マー
ジャン用語でアガリの一歩手前の状態を指す「聴牌」(テンパイ)に由来
するという見方など、諸説ある。」となっていた。ここでも「へー」だった。

ベタ:

3つ目がこれである。これは日本語俗語辞書によれば「「ありきたり」と
いう意味から派生して「面白くない」といった意味でも使われる。 ちな
みに楽屋言葉の『べたネタ』とは特に面白みのないありきたりなネタ(関
西芸人がツッコミで使う「ベタやなあ」はここからきている)、『ベタな
客』とは大笑いするといった感情をあらわすことのない、おとなしい客の
ことをいう。」というものだと教えられた。

マジ:

未だ未だある。「マジ」というのは「真面目」から派生したものかと考え
ていた。これも上記の辞書によれば「マジとは真面目の略で、「真面目」
「本気」「真剣」「冗談ではない」といった意味で使われる。 マジは江
戸時代から芸人の楽屋言葉として使われた言葉だが、1980年代に入り、若
者を中心に広く普及。「 マジで」「マジに」といった副詞として、また
「マジ○○」といった形容詞的にも使われる。」と解説されていた。芸人ど
もは「マジっすか」などと使っている。そう言えば「マジ切れ」のような
使われ方もあった。


リアル:

最後に「リアルに」という英語のようなカタカナ語のような言葉を。これ
は最も難物だった。色々と調べてみたが、Weblioの下記の表現が最も良く
解説していると思うので引用してみよう。「本当の」、「真の」、「真正
の」、「本当」、「まぶ」、「真実」、「実際的」、「自然」等々であ
る。元の英語は勿論“real”であるが、これはOxfordには“actually
existing or happening and not imagined or pretended”となっている。
ジーニアス英和でも先ず「実在する」と出てくる。矢張り例によって例の
如くカタカナ語になったところで、極端なまでに拡大解釈されて使われて
しまったようだ。


◎12日の経産省での説明会に思見る韓国の厚かましさ:前田正晶

何故双方共に通訳を置かなかったのか:

あの「説明会」のテレビの言わば頭取りの場面では、経産省の管理職と韓
国の代表以外は誰もいなかった。説明は何語でされたのだろうか。まさか
日本語対韓国語ではあるまいとは思った。では通訳無しの英語でだったの
か。韓国にはアメリカ留学経験者が多いし英語力が高い者が多いし、経産
省の管理職ともなれば英語での交渉くらい出来て当たり前かと思った。何
れの言語であったにせよ、意思の疎通は十分だったのだろうか。経産省側
からは「撤回」という言葉は出なかったと指摘されていたが、韓国側は如
何なる言語で「撤回」を求めたのであろうか。

韓国の代表者たちが帰国しての報告で経産省の説明と正反対のことを言っ
ていたのはそれが韓国の基本的な姿勢であるとは解っている。だが、それ
以外に彼らの自己保身の為かそれとも、もしかして言語にも問題があった
のかなと、ふと考えてしまった。事前にはそういう摺り合わせはなかった
のだろうか。

*韓国側での帰国後の説明:

予想出来たことがだ、経産省側の説明と全く異なっていた。それは当然の
ことだと思う。仮令経産省に「鎧袖一触」されたとしても、帰国して「完
膚なきまでにやられました。あれは日本の手続き上の変更であり協議事項
ではないと言われました」と報告する訳がないのだ。故に経産省の説明と
異なる内容になるのはあの国の常套手段ではないか。私はそれよりも、来
たる24日に再度交渉に出向いてくるのには些か驚いている。協議事項では
ないと告知されたにも拘わらずの厚かましさだし、また経産省側も何で受
けたのだろうかと思ってしまう。

*我が国のマスコミの偏向振り:

週刊AWACS氏は今週号の冒頭に「ムリでもウソでも押し通す韓国流に日本
メディアは手を貸すな!」と指摘されたが、果たせるかな彼らは経産省側
に韓国側の発表との食い違いに対する「釈明」を迫ったと今朝の5時頃に
テレ朝だったかで嬉しそうに「釈明」と打って採り上げていた。呆れるだ
けだ。彼らの顔が何れの方角を向いているかは先刻承知だが、それにして
も酷すぎる(「ドイヒー」とでも言おうか)姿勢で、彼らが迫るべき相手
は海の向こうにいるのだ。経産省側も何で彼らに説明される必要があった
のだろうか。

私は単純に経産省の担当者は親切過ぎるとは思うが、そうでもしないと彼
らには理解出来まいとでも思われたのだろうか。彼らは何で再度経産省に
迫る必要があると考えたのだろうか。彼らマスコミが第一に為すべきこと
は、我が国の正当性を海外に向かって発信して公表すべきではないのか。
であるが故に、私は彼らが偏向していると断じるのだ。




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身 辺 雑 記
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15 日は曇天。

14日の東京湾岸は雨、散歩は午後に。
                     読者数:6001人









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