政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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7・3(水)

2019/07/03



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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5094号
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        2019(令和元年)年 7月3日(水)



              対韓国、日本は静かに:宮崎正弘

             EC完全統合への道遠し:渡部亮次郎

    日本の歴史をどれだけ深く学ぶかによって:櫻井よしこ

        いま必要な「サラダ・ボウル理論」:石岡荘十


                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記

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対韓国、日本は静かに
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)7月2日(火曜日)
       通巻第6124号  <前日発行>
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 対韓国、日本は静かに、しかし決定的な制裁措置を準備
  半導体の重要部品、材料の韓国輸出を大幅に規制。韓国経済に大打撃
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「産経新聞」(2019年6月30日)のスクープだった。翌7月1日、「日本
経済新聞」が後追いした。

「徴用工問題で日本企業に賠償を求め、在韓日本企業の財産を差し押さえ
る等、あまりに理不尽な韓国」。猛省を求めるため、日本政府は珍しく本
気の制裁をくわえる。

日本が準備中なのは、韓国経済の死命を制する半導体の重要部品、部材の
韓国向け輸出を制限し、また韓国からの輸入魚介類への検査強化である。
「ホワイトリスト」から韓国を外した措置も、遅きに失したといえ、順当
である。

有機EL使用のフッ化価ポリイミド、半導体製造に不可欠の感光剤レジス
ト、そしてエッチングガスの3点を規制する。後者2つは日本のシェアが
世界の90%を占める。

フッ化ポリイミドは熱的安定性、機械的強靭さ、優れた絶縁特性があるの
で航空宇宙やエレクトロニクスの分野で幅広く使用されている。

感光剤レジストも半導体素子の製造に使われ、露光用のマスク製造に用い
られる。

エッチングは原語の意味が版画であるように材料を削る等の加工用に使わ
れる。

そればかりか、対韓輸出品のなかで、軍事転用可能性のある製品、部品に
関しても追加の制裁対象にくわえることを検討している。

軍事転用の怖れが強い仕向地への輸出はこれまでも制限されてきたが、韓
国は「ホワイト国」だった。その指定を外し、韓国を「ブラックリスト」
に加えると、逐一当該製品の輸出に際しては、輸出許可が必要となる。

ただし政令、省令の改正が必要なため、規制の実施は夏以降にもつれ込む。

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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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   ♪
(読者の声1)放射線国際シンポジウム「いまなぜ放射線ホルミシスなの
か? ――低線量放射線はむしろ健康に良い!」

アメリカのフォックスチェースがんセンター教授のモハン・ドス教授をお
招きして、下記の通り放射線国際シンポジウムが開催されます。他では
めったに聞けない放射線の本質、人体への影響、などにつき、最新のデー
タに基づいた発表があります。是非ご来場ください。         
     
             記

日 時: 令和元年7月8日(月)13:30〜18:00(受付13:00)
場 所: 憲政記念館 講堂
参加費:2,000円(おとな一人)
開会のあいさつ: 加瀬 英明(外交評論家)
一般社団法人 放射線の正しい知識を普及する会会長
一般社団法人 日本ホルミシス協議会会長

講演1 高田純(理学博士 札幌医科大学教授)
「福島軽水炉事象2011は、国際原子力尺度6、核放射線と文明 日本
の課題と役割」

講演2:モハン・ドス (医学物理学博士 フォックスチェースがんセン
ター教授)
「放射線防護の世界で、直線しきい値なし(LNT)モデルを克服する戦い
の成果報告」

講演3:中村仁信(医学博士 大阪大学名誉教授)
「ミトコンドリアから考える放射線ホルミシス」

主催: 一般社団法人 放射線の正しい知識を普及する会
     一般社団法人 日本ホルミシス協議会
協賛: 日本放射線ホルミシス協会、一般社団法人世界戦略総合研究所、
株式会社世界出版、一般社団法人 楽健道協会、リハコンテンツ株式会
社、二宮報徳連合、株式会社新エネルギー研究所、
お問合せ先:日本ホルミシス協議会(TEL 03-6205-4760 FAX 03-3519-4367)
チラシをご覧ください! http://www.sdh-fact.com/CL/0708.pdf
(一般社団法人 日本ホルミシス協議会 )



   ♪
(読者の声2)世界はえらいことになりまっせ。トランプの本音はイラン
殲滅を決めて背後(シナ 朝鮮)を固めたんとちゃいますか?
ユダヤの票が欲しいからねえ。安倍ちゃんもまさに振り回されたピエロで
すがな。
日本の保守系や世論は平和平和と喜んでいるがアホンダラ、大戦争で五輪
もワヤになる近未来を心配せんとあかんで。
  (AO生、世田谷)



  ♪
(読者の声3)最近、ヘレン・ミアーズ(Helen Mears)著「アメリカの
鏡・日本」(Mirror for Americans; JAPAN)を読み返しました。
このミアーズの著書では、1948年という日本敗戦直後の時期に、米国人の
著作として刊行されたことが信じられないほどの怜悧で鋭敏な歴史観が述
べられています。
米国大統領による安保条約破棄発言、現下の半島情勢など、東亜の状況が
19世紀後半から日米開戦前のものに戻りつつあるように思える昨今、きわ
めて啓発的な内容であることをあらためて感じました。
 既に、邦訳が出版された時点で、日本国内では相当の反響があったよう
ですが、残念なことは、原書が絶版の状況であることです。
 英語原書の復刊を待望しますが、米国または英国で復刊を阻む要因があ
るのならば、日本人の手によって復刊を企画していくべきではないかと思
うのです。
どうでしょうか? 実現すれば、小生、真っ先に購入予約したいと思って
います。
   (椿本祐弘)



  ♪
(読者の声4) 「トランプ発言は本当だった。再軍備の最短距離は」
1.メディアや政治家がトランプ発言で浮き足立ち始めた。ただトランプ
が言ったことは1+1=2という世界の常識を言った迄で、驚く事は無
い。むしろ驚く日本人に世界が驚いているのが現状だ。日本人の脳は半分
化石化している。

2.だとしたら、「兵は拙速を尊ぶ」とは孫子の言葉だ。憲法改正など
言ってはいられない。別の論理が必要だ。それは何か。憲法九条は世界平
和を前提としている。だとしたらそれまでは憲法棚上げ特例法で再軍備
だ。これなら国民投票は要らない。次の国会ですぐ実現できる。米国のニ
クソン副大統領も1953年11月、憲法九条は誤りだったと東京で声明
を出している。特例法とは自衛隊に軍法、軍法会議、憲兵隊、愛国心を与
えることだ。今の自衛隊は軍隊制度がないから、軍事的抑止力は無い。そ
れが戦後の度重なる国民、領土の国際被害だ。

3.国防は二択だ。再軍備反対は利敵行為だから無条件で許してはならない。

4.政府は国民に大々的に国防の啓蒙、広報をする義務がある。国防は政
府の最大最高の公共政策だから私的メディアに依存してはならない。

5.池田勇人は、半世紀以上前の1953.10の池田・ロバートソン国
務次官補会談で、米国の要請する再軍備を国民の国防無理解を理由に断
り、「日本人が自分のことは自分でしか守れないと言うことに気づくには
相当の時間がかかるだろう」と述べたという。その時が来たようだ。
     (落合道夫)



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EC完全統合への道遠し
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     渡部 亮次郎

今のEUのことを日本で初めて取り上げた政治家は故・河野一郎であった。
1960年代の中ごろ、ヨーロッパ視察旅行から帰って、今にヨーロッパは経
済的に大団結すると喝破し、その対応を各界に求めた。

しかし反応は全く無かった。当時フランスを訪問した池田勇人首相がド
ゴール大統領からトランジスターのセールスマンと揶揄されても国民は誰
も怒らなかった。国際感覚も外交感覚からもズレていたのである。

初めは緩い経済的連帯とでも言うべきECだった。その基をなすのがローマ
条約であり、2007年3月で締結50周年を迎えたが、加盟国が増大する一方で
各国間の温度差も広がっているようである。

<ローマ条約とは、欧州経済共同体 (EEC) 設立に関する、フランス、西
ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ及びルクセンブルグの6カ国が
1957年3月25日に調印した条約である。もとの正式名称は、欧州経済共同
体設立条約 (Treaty establishing the European Economic Community)
であった。

しかしマーストリヒト条約により、他の事項とともに共同体と条約両方の
名称から"経済"を除去する修正を受けた。この結果、本条約は欧州共同体
設立条約又はEC条約と呼ばれている>。

欧州共同体 (EC) から発展、1993年11月1日、マーストリヒト条約により
ヨーロッパ各国によるEC国家連合体欧州連合(おうしゅうれんごう)と
なった。

ヨーロッパ各国において経済、政治、軍事など社会的なあらゆる分野での
統合を目指している。本部はベルギーのブリュッセル。現在の加盟国は27
か国である。

産経新聞ベルリン=黒沢潤記者によれば欧州連合(EU)は2004年以来、
東欧など12カ国にも「統合の翼」を広げたことで、その性格を変えつつある。

「(15カ国時代に比べて文化、宗教、経済面で)『異質』な者同士の集
まりとなり、アイデンティティーの危機にすら直面している」(ドイツの
シンクタンクCAPのベティーナ・タールマイヤー研究員)のが実情だと
いうのだ。

EUが冷戦終結後、ソ連のくびきから解き放たれた東欧諸国を組み入れた
ことは、欧州の政治的安定や経済発展といった観点から意味があった。

しかしポーランドが04年に欧州憲法条約に「キリスト教の伝統」を謳うよ
う唱えて政教分離の国々と対立したことでも明らかなように、価値観をめ
ぐる“温度差”が徐々に表面化している。

経済面でも、新・旧加盟国の違いは歴然としている。EUの経済成長率に
占める新規加盟国の貢献度はわずか5%に過ぎず、巨額の補助金がこれら
の国に流れることへの不満もくすぶっている。

1月に加盟したルーマニアとブルガリアは国内の機構改革に追われ、EU
に今後の戦略を提示できる状況にはない。外から見れば強力な組織に見え
るEUもこうした国々を抱え、「内部は弱体化しつつある」(政治専門
家)との見方もある。

加盟当時、東欧諸国の側は約40年ぶりの「欧州回帰」に沸いたが今や不満
が募る。域内での自由労働が認められないなど、加盟の恩恵を十分、感じ
ることができないためだ。

冷戦後、やっとソ連の下から独り立ちした東欧諸国は、内政への「ブ
リュッセル」からの横やりに困惑気味だという。

独ブランデンブルク応用科学大のウルリヒ・ブラッシェ政治学教授は、
「東欧では『モスクワからブリュッセルの独裁主義に変わっただけだ』と
の声も出ている」と話す。

「これ以上の拡大は、『EUの顔』の問題にかかわる」(ミヒャエル・ク
ライレ独フンボルト大教授)との指摘もあるように、EUは「拡大」より
も「深化」に重きを置いていく可能性が高い。
(Sankei Web 2007/03/24 01:54)

加盟候補国としてクロアチア、トルコ、マケドニア、セルビアの4カ国が
控えている。トルコの加盟のハードルが最も高いようだ。

加盟27か国の公用語がEUでは等しく扱われる。そのためEUの公式文章は22
の言語に翻訳される。言語は五十音順。

イタリア語 英語 エストニア語 オランダ語 ギリシャ語 スウェーデ
ン語 スペイン語 スロヴァキア語 スロヴェニア語 チェコ語 デン
マーク語 ドイツ語 ハンガリー語 フィンランド語 フランス語 ブル
ガリア語 ポーランド語 ポルトガル語 マルタ語 ラトビア語 リトア
ニア語 ルーマニア語

黒沢潤記者によればEUの公式言語は22でなく23だそうだが、とにかく臨時
を含めて通訳者が5500人も居て通訳に要する予算も年間10億ユーロ、日本
円では約1570億円だそうだ。

加盟候補国 のクロアチア、トルコ、マケドニア、セルビア のうちクロア
チアの加盟が3年後には見込まれているため、EUは新たに建築する庁舎の
通訳ブースを21カラ30に増やす。それでも悲鳴は上がる。

たとえばオランダ・ギリシャ語間の通訳は英語を仲介するリレー通訳。即
時性が求められる各種会議や記者会見は修羅場と化すそうだ。
加えて小国の言語は小さな会議では通訳されないことも多く、議論が迷走
することになる。

EUの本部はブリュッセルだが、欧州議会は仏のストラスブール、欧州中央
銀行は独のフランクフルトと機能は分散したまま。整理統合は容易ではない。

こんな状況を捉えて黒澤記者は「域内人口が5億人に膨張したEUは、統合
の成果を強調するが、使用言語や庁舎の乱立振りを見る限り、完全統合へ
の道程はなお遠そうだ」としている。出典: フリー百科事典『ウィキペ
ディア(Wikipedia)』2007・04・05

   
    
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日本の歴史をどれだけ深く学ぶかによって
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              櫻井よしこ

「日本の歴史をどれだけ深く学ぶかによって近未来を切り開く道が自ずと
明らかになる」

安岡正篤氏は首相まで務めた宮沢喜一氏を「ヨコの学問はできてもタテの
学問がなっていない」と評した。安岡氏は、真の教養ある日本人は欧米の
事情のみならず日本の文化文明、歴史を修めなければならないと言ってい
るのである。

その意味で近年読んだ本の中でとりわけ重要だと感ずるのが白鳥庫吉博士
の書いた日本史である。当欄でも以前に少し触れたことがあるが、大正
3(1914)年に開設された「東宮御学問所」で時の皇太子、裕仁親王に日
本史を教えるために白鳥博士が書いた5巻に上る書である。いま『昭和天
皇の教科書 国史』(以下『国史』、勉誠出版)として手にすることがで
きる。

同書に特別の関心を抱くのは、米国の変容に始まり、国際社会が大激変す
る中ですべての国々が如何に国益を守り通すかに心を砕かざるを得ない時
代に突入しているからだ。米中対立の日本への影響はとりわけ強い。だか
らこそ、日本自身が足場を固める必要がある。経済と安全保障は無論だ
が、その前に安岡氏のいう「タテの学問」が欠かせない。日本人は自らを
どのような民族としてとらえるか、日本の歴史をどれだけ深く学ぶかに
よって日本の近未来を切り開く道が自ずと明らかになる。歴史の学びこそ
重要だ。

『国史』は歴代の天皇を軸にして描いた歴史だ。歴代の天皇には各々特徴
があるが、共通項は国柄継承の主軸を担ったことだ。遠い過去の天皇たち
は国家や社会、国民の暮らしと具体的にどう関わっていたのか、周囲の
国々や異民族とどう接していたのかなどが『国史』には実例に則して記さ
れている。それは巧まずして日本の国柄をわかり易く現代に伝える結果と
なっている。

前述したように、世界は激しく変化し、前例が通じにくくなってはいる
が、その中にあっても日本国の長い歴史や文化、即ち、国柄を構成する価
値観に基づいて対処すれば大きく間違うことはないだろう。

日本の国柄の基本は、世界一長い歴史をもつ皇室をいただく伝統の国だと
いう点にある。そこから生まれる価値観こそ大事にしたい。令和の時代の
いま、社会も国も水平思考で、皇室の特別扱いには異論さえある。だが、
皇室が日本人にとって特別かつ大切な存在であることに変わりはない。福
澤諭吉は『帝室論』で「一国の帝王は一家の父母の如し」と書いた。皇室
の力は安らぎをもたらす緩和力である。その皇室を、国民は敬愛の情でお
守りしなければならないと、福澤は説いた。

『国史』には福澤の視点と対をなす、皇室の国民に対する視点が次のよう
に書かれている。日本国の特徴は、天皇が日本国を「大きな家族」と見做
し、「君と民とがおだやかに和して国の基礎を強く固め」ていることだ、と。

天皇の慈しみは日本に移り住んだ異民族にも同様に注がれる。天皇は、
「(異民族を)従来の国民と同様に慈しみ、両者が溶け合って円満な国づ
くり」を実践したと『国史』は述べる。右の精神は第一次世界大戦後の
ヴェルサイユ会議で日本が人種差別撤廃を主張したこととも、対米開戦の
理由ともなった米国での日本人排斥運動への憤りとも、通底するのではな
いか。

日本の政情が概して安定しているのは天皇と皇室が高い次元からすべての
人々を公平に見て下さることにあるのではないか。ただ、歴史上、天皇や
皇室発の争いも確かにあった。それを『国史』は蘇我一族の横暴な振舞い
を例にして、どんな時も天皇は一氏族のみを寵愛してはならないと戒めて
いる。

皇室と国民の絆、人種の平等、究極の公正さなどの教えが各天皇の行動に
沿って綴られた本書が、いま一押しの書である。

さて、25年間にわたった連載は今回で終了する。読者の皆様には深く心か
らのお礼を申し上げたい。編集部の方々にも深く感謝申し上げる。

『週刊ダイヤモンド』 2019年6月29日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 最終回 



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いま必要な「サラダ・ボウル理論」
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           石岡荘十


日本では小さいときから障害を持つ子ども達を、特殊な存在として特別な
学校で教育をすることが当然のように行われている。障害を持ち、盲・
聾・養護学校で特別な教育を受けている児童・生徒は約10万人に上る。

「普通の学校へ通わせたい」
親がこう希望しても、障害を持つ子が一般の学校への入学を果たすには多
くの困難を伴う。

受け入れられると、上記の地裁決定のように、それが美談風なニュースに
なるほど稀である。さすがに最近では、障害を持つ子どもが、障害を持た
ない同じ年代の仲間と一緒に学び成長していくことが、双方の人格形成に
大きな意味を持つとして、障害児が一般の小・中学校で教育を受けるケー
スが増えているそうだ。しかし、まだまだ十分とはいえない。

私たちは障害を持った人をどのような存在として考えたらいいのだろう
か。福祉国家として知られるデンマークで「ノーマライゼーション」とい
う考え方が生まれたのはいまから半世紀以上前のことで、社会福祉を考え
る上で極めて重要な理念だといわれてきた。

ノーマライゼーションの理論は、はじめは、障害者が社会に適応していく
手助けをする、そのことによって障害者が出来るだけ普通の社会に適応で
きるようにする、障害者をノーマルにするという考え方だった。

道路の段差を無くす、駅にエレベーターを設置する、車椅子の購入費を補
助する------「まだまだ」と批判されながら、国や自治体の行政レベルで
進められてきた様々な支援策の根拠になっている思想だと言ってもいいだ
ろう。

このような施策は「同化主義」、つまり健常者を基準にして作られている
社会のバリアーをなくし、障害者が健常者主導の社会に同化できるよう手
助けをしようという考え方だ。

しかし、そこには多数の健常者がノーマルな存在で、障害者は「特異な存
在」だという偏見がある。このような初期のノーマライゼーション理論に
は限界がある、と批判された。

そこに登場したのが、「多元主義」という考え方である。障害者を特異な
存在としてではなく、当たり前の存在としてありのまま受け入れ共に生き
ていこうというものだ。

このような考え方を、「サラダ・ボウル理論」と言っている。一つひとつ
の野菜の個性をそのまま残しながら、いろいろな種類のナマの野菜をサラ
ダの入れ物(ボウル)に盛りつけることで、別の味覚を創造する。そんな
社会をイメージした理論だ。

障害者が健常者に近づくのではなく、目が見えない、耳が聞こえない、歩
けなくとも、手助けは必要だが、そのままノーマルな存在として受け入れ
られるという考え方である。

重要な認識は、障害者をノーマライズするのではなく、健常者がひそかに
持っている偏見をノーマライズするということだ。このような認識でいう
と、現実は、明らかに健常者サイドに問題がある。

障害を持つ子どもは特別の教育施設に“隔離”されている。そんななかで、
“普通”の学校で育った子どもに、大人になって突然、「障害者を特異な存
在と思うな」と言っても、長年、無意識のうちに刷り込まれてきた差別意
識や偏見を拭い去ることが出来るだろうか。

ノーマライズされなければならないのは、むしろ健常者と言われる人々が
抱いている差別意識や偏見だと言えるのではないか。

自宅近くに聾学校があり、手話で話す生徒とバスに乗り合わせることがよ
くあるが、健常者と見られるほかの乗客が彼(彼女)らを「当たり前の存
在」と受け入れている様にはとても見えない。

中には、見てはいけないものに出逢ったとでも言うように、ことさら目線
を外らす気配さえ感じさせる。手話に興味津々の子どもの手を引っ張っ
て、顔を無理やりそむけさせる親もいる。

「何で自分が-----」「まさか自分が------」
大きな病気になると、誰もがそう思う。ある調査では、障害者と認定され
た人、心臓病と診断された人は、100パーセントそう思うという。

だが人は経験して学習する。心臓手術の後、私は身体障害者となった。そ
の経験は、身障者のことを改めて考えさせる “絶好”の大事件であった。
よく言われるように「障害はその人の個性」である。自分もその個性を与
えられたことで、別の世界が見えてきたような気がする。

日本は猛スピードで高齢社会に突き進んでいる。だから養老院、高齢者向
け養護施設が盛んに造られている。それも空気のいい郊外に多い。

しかし、こうして高齢者をまとめて街から遠ざけ、若い世代の人たちの目
に触れないところに体よく“隔離”する施策がノーマルといえるだろうか。

「養護施設と小中学校は必ず隣合わせに作る」くらいの英断がなければ、
サラダ・ボウルを目指す意識改革は無理かもしれない。



              
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重 要 情 報
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◎あの会談はトランプ大統領ならではの離れ業だったのではないか:前田正晶

今更ながらかも知れないが、私なりにあのトランプ大統領の離れ業を考えて見た。

そもそもトランプ大統領がG20で来日する前に終了後は韓国を訪問するという予定を聞いた時に、私は「何をしに行かれるのか。文在寅大統領とはつい先日会われたばかりで、あの2分間会談という木で鼻を括った応対をされたので、その埋め合わせにまた会いに行かれるのか。でも、世界で最も多忙であるアメリカ合衆国の大統領が何ら確たる予定もなく行かれる訳がないだろう」と思わずにはいられなかった。だが、板門店にも行かれるかも知れないと知った時には「もしかして金委員長と」とは閃いたのだった。

実際にはあのTwitterを通じた申し入れ(だったのだろう)を前日に聞いたと言う金正恩委員長を動かして、あの歴史的と称されている会談を実現させられた。私はあの経過を見て「これはトランプ大統領は最初からそういう計画を立てておられ、彼一流の果断な実行力で、何ら事務方の準備会談もなく、両国の外交担当部門が介在する暇も与えないで会談を実現させらのだと見ている。あれを「出来レースだ」とか「ショーだった」とか「素晴らしいパフォーマンス」とか「矢張り根底にあるのは来たるべき選挙対策」等々、専門家や事情通は解説されている。

勿論、私には何が本当のことだったかなどは解る訳はないが、トランプ大統領と金正恩委員長の間での親書の往復で合意は成り立っていたという見方まである。1時間も何を話し合われたかも、ウワーキンググループを設けて、次の会談での議題の打ち合わせをすることだけが報じられていたと思う。何れにせよ、ハノイで物別れに終わったトランプ大統領と金正恩委員長との話し合いは、今年中にあらためて再開されそうな見通しが立ったと言われている、こういう決定はあの両首脳だから出来たことで、下から積み上げていくのではあの速効性は発揮出来なかったのではないか。

DPRKをCVIDに従わせられるか否かの見通しは不明だと見えるが、両首脳間の話し合いが継続されることは良いことであると思う。会談の実現までの経緯は明らかに型破りで、何方か専門家が言われた「独裁的首脳」の1人に入っていたトランプ大統領でなければ実現出来なかった離れ業だと見て良いと思っている。当然批判的な声も上がっているようだが、あのまま事態を放置しないで朝鮮半島における安定というか非核化を前進させる足がかりとしたのは、流行りのカタカナ語で言えば「極めてポジティブ」な成果だった評価すべきだと言いたいのだ。

但し、金正恩委員長はトランプ大統領がその能力を高く評価するという意味の発言をTwitterを使ってしておられるが、彼にCVIDに従わせるのは簡単なことではないと見る。同時に、DPRKにしたところでUNのSecurity Councilが決定した経済制裁は何としても解除させたいのだろう。その為には何処まで譲歩するかが鍵だろうが、トランプ大統領も唯々諾々とその要求を飲む訳には行くまいし、制裁の解除はトランプ大統領だけが一存で決められるのではなく、UNが決めることだろう。これから先も二国間で見えるところと見えないところで激しい駆け引きが続くことだろう。

そこで思い出させられるのが「トランプ大統領の再選を望まないのが習近平主席であり、望んでいるのが金正恩委員長」という見方である。木村太郎氏は「再選あり」と言っているが、武藤正敏元駐韓大使は笑いながら「再選されないことだってありはしないか」と言っておられた。この点だって予測は出来ても、どうなるかは現時点では解るまい。矢張り、ここでもトランプ大統領は“unpredictable”であるのかも知れない。



◎また世界ランク1位が格下に負けた:前田正晶

大坂なおみさんはオーストラリア・オープンを制覇してから後の成績は思
わしくない。昨日(なのだろうが)ウインブルドンでも苦手と言われてい
る芝生のコートで、しかも1回戦で、同じ相手に3度目で、それもストレー
ト負けとなった。私は6月21日に大坂さんを評して下記のように言っていた。

<さて、大阪なおみさんである。私は彼女がUSとオーストラリアオープン
を制した後でも「あの勝ちは出会い頭ではないか」という疑いを捨てきれ
なかった。彼女が少なくとも私の知らないところから突如として現れ、そ
の抜群と見える素質を活かして急速に腕を上げて、世界的な大会を連覇し
ても「あれが彼女の正味の実力が発揮された結果である」とは信じられな
かった。確かに希に見る素材である事は否定しないが、グランドスラム以
外で遙か下のランキングの選手にコロリと負けてしまうのを続けざまに見
せられては「何処までが正味の実力なのか」と疑いたくもなるのだ。>

これ以外にも彼女のプレー振りを見て「大坂なおみさんのテニスは読売の
澤村拓一投手に似ていると思う。彼は良い素材であり体格にも優れている
が、彼の投球は自分の都合だけでというか、日本式に緻密に相手打者の弱
点を突くというような組み立てではなく、何時まで経ってもアマチュア時
代に通用した野球をプロになってもやっているだけなので、成績が上がっ
てこない結果になっているのだと思う。大坂さんはその点が沢村に似てい
る」と思う訳だ。

私にはテニスという非常に駆け引きが難しいと見える競技のことは詳しく
は解らないが、ここに例に挙げた2人は自分の素質の活かし方を何時まで
経っても追い求めているのではないかとも見ている。特に彼女の場合はグ
ランドスラムを2連覇した時のサッシャ・バインコーチと縁を切ってから
不振が目立つ。だが、私は彼女が振るわなくなった要因は他にありはしな
いかと思って見ている。それは、彼女は錦織圭君が育てられたIMG
Academyのような専門的な機関で鍛えられてこなかったからではないかと
思えるのだ。

バインコーチは彼女の精神的な支えにもなっていたと報道されているが、
確かに強くなる為には技術の進歩を精神力で補っていく必要はあると思
う。彼女のこれまでの指導者たちをマスコミ報道で見る限りではIMGの専
門家ではないような人たちだけだったと思えてならない。私如きが知った
かぶりをするべきではないかも知れないが、彼女にはあらためてあの素質
を活かすべく科学的且つ合理的な指導が必要ではないのかと思うのだ。言
うなれば、素質だけでやっていける時期は終わったのではないかと、密か
に気にしているのだ。




━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━

東京湾岸は3日、久しぶりの晴天、愉快。
2日の東京湾岸は曇天。家人の車で散歩場所の都立猿江恩賜公園に向か


たが、駐車場がどこも満車。結局、江東公会堂の地下となった。


                      読者数:6001人










-- 
渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>


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創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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  • 名無しさん2019/07/03

    トランプが「壁」を作ると息巻いていたメキシコでは、2018年7月1日、大統領選、上下両院の議会選の他、州や市町村3000以上の公職で一斉に選挙が行われた。その結果、政権与党が完敗し、大統領選では元メキシコ市長の左派候補だったアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールが勝利した。



     メキシコの既存体制が崩壊へと向かう最大の原因は、国内に蔓延する汚職や犯罪、格差などに対する一般メキシコ人の怒りだった。国民が不満を募らせている事象の典型的な例は「水道事業の民営化及び外資企業への売り渡し」であり、「水道料金の高騰とサービスの低下」である。 



     これは日本でも他人ごとではない。国内すべての水道を外資に手放そうとしている麻生太郎並びに既存体制の売国奴たちがいる以上、メキシコを見習ってもらいたい。



     オブラドール新大統領は、古い体制を見直すとともに「麻薬合法化の可能性も排除しない」と公言している。つまり、彼はメキシコ市長時代に「麻薬組織の撲滅」を大々的に試みたことがあった。その時に取った措置は、軍による取り締まりや、全ての学生を対象に学校で尿検査を実施するなど、強制的で非常に厳しいものだった。しかし結果は、失敗に終わっている。その経験を踏まえて、彼は180度方針を変えようとしている。その狙いは、違法な麻薬カルテルを合法企業にして、メキシコ国内の凶悪化かつ広域化する暴力犯罪を止めることだった。メキシコでは「政治家や警察」と「麻薬組織犯罪」の癒着がひどく、近年は特に無法な混乱状態である。今回の選挙戦でも130人以上の候補者や選挙関係者が殺害されている。また、オブラドールは「麻薬の品質を管理して、違法ドラッグによる極めて高い死亡率を引き下げる必要がある」とも述べている。



     すでにカナダでは娯楽用大麻を合法化している。その目的も、厳格な規制に基づいて大麻を合法化することにより、若者を大麻から遠ざけたり、違法薬物を犯罪組織の資金源にできなくすることだ。勿論、政府には「合法化に伴う税収の増大」という思惑もある。



     日本では、「ドラッグ犯罪」は、まるで人殺しの如く報道され、人でなしのように批判を受ける。しかしドラッグの最大の犯罪は、それを扱う犯罪組織の資金源になることにある。法で禁止するから、犯罪組織の資金源になる以上、いっそ法的に認めて政府や公的機関の管理下に置き、安全に使用すればいいだけの話である。それをせず、あくまでも犯罪としてきたのは、まさにドラッグシンジケート=犯罪組織の利益になるからである。



     ドラッグシンジケートを運営するハザールマフィアは、麻薬密輸で儲け、その代金として武器を提供してきた。これに対処すべくメキシコ新大統領は画期的な麻薬対策を打ち出したのだ。「麻薬の合法化」および「真実和解委員会の設置」と「証言による麻薬カルテル幹部の免罪もしくは減刑」を提案、麻薬戦争を終結しようと動き出した。麻薬戦争絡みで2018年だけでも20万人以上がメキシコ国内で殺害されている。以下にメキシコがハザールマフィアの食い物にされていたかが理解できる。



     新大統領の政策が実現すれば、ハザールマフィア=ブッシュ一派の南米麻薬資金および権力が大打撃を受けるのは間違いない。日本と北朝鮮の覚せい剤ネットワークもいずれ明るみに出る日が来るだろう。



     トランプ政権は「ドイツ、フランス、ベネゼエラ、イランに政変劇を起こしたい」と考えている。2018年10月28日、ブラジル大統領選挙の決選投票で極右とされるジャイル・ボルソナロ下院議員が大差をつけて勝利したのもその一つだろう。結果、2019年1月1日からはブラジルにも実質軍事政権が誕生することになった。それに際し、ボルソナロは「反キューバ・反ベネゼエラ・反中」を公言し、「親米・親台湾」のスタンスであることに大きな意味がある。



     ボルソナロ政権の発足はアメリカによる対中政策の一環だろう。2019年3月21日、ブラジル警察は前大統領のミシェル・テメルを「犯罪組織」の指導者として横領やマネーロンダリングに関与したとして逮捕している。親中で反米だったテメル前大統領を排除したわけである。



     ブラジル政変中、「ホンジュラスから北上する難民集団がアメリカに近づいている」と、アメリカメディアが大騒ぎする事件があった。事実、アメリカ軍は、メキシコと米国南部の国境に向けて大砲や戦車を送り込んでいる。明らかに何かが起きている事が窺える。その証拠に、アメリカの国土安全保障省が米軍に難民対策に乗り出すよう要請したところ、米軍は「我々の仕事ではない」と拒否している。この時期、アメリカの中間選挙の最中だった。その意味でハザールマフィア=旧勢力によるトランプ政権に打撃を与えるか、脅し、示威行為という可能性もあり、アメリカ軍の矛盾した動きへとつながっている。



     キリスト教圏である中南米を、西洋の枠組みとして重要なエリアにするため、アメリカはキリスト教をベースとした西洋文明の中心になろうと考えてきた。それだけに中南米への影響力を高めておく必要があり、手を伸ばすようになっていることを踏まえると、色々見えてくるものがある。

  • 名無しさん2019/07/03

    2018年末からトランプ大統領は「国家非常事態」を宣言した。理由は簡単である。アメリカに金がないからである。ドナルド・トランプは、破綻した企業に乗り込んできた「再建担当の経営者」という側面が強い。ゆえに「金になる」と思えば、ダボハゼの如く飛びつき、金に変えようとする。



     トランプはアメリカの大統領という世界の影響力を持つ首脳である以上、彼の行動原理は世界を混乱させるだけとなる。



     事実、2019年2月27日、ベトナム・ハノイで行われた2度目の米朝首脳会談も「決裂」に終わった。それだけではない。トランプ大統領は、率先して「ベネゼエラ乗っ取り」の謀略に加担し、他国の富を奪い取ろうとした。



     これが意味するのは、トランプ政権がディープ・ステイト(闇の支配者)に取り込まれた事実であろう。



     2019年1月23日、政治混乱が続く南米ベネゼエラでは、大規模な反政府デモが行われ、ファン・グアイド国会議長が暫定大統領就任を宣言、それをトランプ米大統領がすぐさま承認した。しかし、ベネゼエラの軍や国民、それからロシア、中国、インド、メキシコなど多くの国が米政府の内政干渉を「クーデターの企て」だと非難し、結局アメリカの外交官が72時間以内にベネゼエラから退去するよう命じられる事態となった。



     これはベネゼエラがハイパーインフレと食糧難など国家機能が破綻していることを理由にアメリカが乗っ取りを企てているための対処措置なのだ。アメリカによる乗っ取りの理由は、世界最大の石油資源が目的である。ベネゼエラの石油量はサウジアラビアやカナダを抜いて世界第1位、3030億バレルにも達している。しかしベネゼエラの原油の質が悪い。そのため、アメリカ企業による高度な精製が不可欠であり、それが無ければ輸出はおろか国内消費にも使えない。そこでアメリカは長年、ベネゼエラの原油自体は輸入しても、ベネゼエラでの原油精製を拒絶することで締め上げてきた。ベネゼエラにとっては世界1の原油は自前で精製できない以上、「宝の持ち腐れ」となるが、アメリカにすれば「宝の山」なのである。そのため、トランプ政権は、今の反米左派ニコラス・マドゥロ大統領を追い出し、ベネゼエラにクーデターを仕掛け、乗っ取ろうと計画しているのである。



     現行のマドゥロ政権は1971年のニクソンショック以降続く「石油ドル体制」から離れようとしてきた大統領である。アメリカはベネゼエラからの石油輸入にかなり依存してきた。FRBが無尽蔵に刷り続けてきた米ドル紙幣でベネゼエラの石油が買えなくなれば大変なことになる。今後もドル紙幣で買うためには、マドゥロを排除する謀略に飛びついたわけである。



     アメリカの国益優先であろうが、やっていることは詐欺か横領である。このままベネゼエラを混乱させることで、「現地の治安維持」などと言った名目でアメリカが軍隊を送り込んで油田を制圧する予定であったのだろう。その証拠に、ポンペイオ米国務長官がレーガン政権で国務次官を務めたエリオット・エイブラムス氏を特使に指名している。エイブラムスは、この手の謀略のスペシャリストである。



     それを阻止するためか、ロシアは既にベネゼエラに核爆弾搭載可能な爆撃機を配備、マドゥロ大統領の身の安全を確保するためにロシア企業の傭兵部隊を送り込んでいる。



     アメリカの軍事政権側は、ロシアと「キリスト教同盟」を結ぶために接近してきた。その一方で、資源大国であるロシアは石油ドル体制では敵対関係にあり、精油の主導権を巡って激しく争ってきた。トランプ政権と完全に決裂したのは間違いなく、トランプ政権を支えてきた軍事政権も愛想を尽かしたことであろう。

  • 名無しさん2019/07/03

    2018年末からトランプ大統領は「国家非常事態」を宣言した。理由は簡単である。アメリカに金がないからである。ドナルド・トランプは、破綻した企業に乗り込んできた「再建担当の経営者」という側面が強い。ゆえに「金になる」と思えば、ダボハゼの如く飛びつき、金に変えようとする。



     トランプはアメリカの大統領という世界の影響力を持つ首脳である以上、彼の行動原理は世界を混乱させるだけとなる。



     事実、2019年2月27日、ベトナム・ハノイで行われた2度目の米朝首脳会談も「決裂」に終わった。それだけではない。トランプ大統領は、率先して「ベネゼエラ乗っ取り」の謀略に加担し、他国の富を奪い取ろうとした。



     これが意味するのは、トランプ政権がディープ・ステイト(闇の支配者)に取り込まれた事実であろう。



     2019年1月23日、政治混乱が続く南米ベネゼエラでは、大規模な反政府デモが行われ、ファン・グアイド国会議長が暫定大統領就任を宣言、それをトランプ米大統領がすぐさま承認した。しかし、ベネゼエラの軍や国民、それからロシア、中国、インド、メキシコなど多くの国が米政府の内政干渉を「クーデターの企て」だと非難し、結局アメリカの外交官が72時間以内にベネゼエラから退去するよう命じられる事態となった。



     これはベネゼエラがハイパーインフレと食糧難など国家機能が破綻していることを理由にアメリカが乗っ取りを企てているための対処措置なのだ。アメリカによる乗っ取りの理由は、世界最大の石油資源が目的である。ベネゼエラの石油量はサウジアラビアやカナダを抜いて世界第1位、3030億バレルにも達している。しかしベネゼエラの原油の質が悪い。そのため、アメリカ企業による高度な精製が不可欠であり、それが無ければ輸出はおろか国内消費にも使えない。そこでアメリカは長年、ベネゼエラの原油自体は輸入しても、ベネゼエラでの原油精製を拒絶することで締め上げてきた。ベネゼエラにとっては世界1の原油は自前で精製できない以上、「宝の持ち腐れ」となるが、アメリカにすれば「宝の山」なのである。そのため、トランプ政権は、今の反米左派ニコラス・マドゥロ大統領を追い出し、ベネゼエラにクーデターを仕掛け、乗っ取ろうと計画しているのである。



     現行のマドゥロ政権は1971年のニクソンショック以降続く「石油ドル体制」から離れようとしてきた大統領である。アメリカはベネゼエラからの石油輸入にかなり依存してきた。FRBが無尽蔵に刷り続けてきた米ドル紙幣でベネゼエラの石油が買えなくなれば大変なことになる。今後もドル紙幣で買うためには、マドゥロを排除する謀略に飛びついたわけである。



     アメリカの国益優先であろうが、やっていることは詐欺か横領である。このままベネゼエラを混乱させることで、「現地の治安維持」などと言った名目でアメリカが軍隊を送り込んで油田を制圧する予定であったのだろう。その証拠に、ポンペイオ米国務長官がレーガン政権で国務次官を務めたエリオット・エイブラムス氏を特使に指名している。エイブラムスは、この手の謀略のスペシャリストである。



     それを阻止するためか、ロシアは既にベネゼエラに核爆弾搭載可能な爆撃機を配備、マドゥロ大統領の身の安全を確保するためにロシア企業の傭兵部隊を送り込んでいる。



     アメリカの軍事政権側は、ロシアと「キリスト教同盟」を結ぶために接近してきた。その一方で、資源大国であるロシアは石油ドル体制では敵対関係にあり、精油の主導権を巡って激しく争ってきた。トランプ政権と完全に決裂したのは間違いなく、トランプ政権を支えてきた軍事政権も愛想を尽かしたことであろう。

  • 名無しさん2019/07/03

    言行不一致

    https://www.google.co.jp/search?tbm=isch&q=%E8%A8%80%E8%A1%8C%E4%B8%8D%E4%B8%80%E8%87%B4+%E3%80%80&chips=q:%E8%A8%80%E8%A1%8C+%E4%B8%8D%E4%B8%80%E8%87%B4,online_chips:%E9%9F%93%E5%9B%BD&sa=X&ved=0ahUKEwixiKOtm5fjAhWHUbwKHSuXBSwQ4lYILCgD&biw=1523&bih=366&dpr=1.25

    韓国がフッ化水素を北朝鮮に流出!「対抗措置ではなく安全保障が目的」は真実・韓国優遇ありえないhttp://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-7547.html

    【効きすぎワロタw】 韓国人学者、国連で「徴用工差別は嘘」と証言する事を表明www https://hosyusokuhou.jp/archives/48854019.html

    宇宙レベルの危険性をはらんだ5G通信:5Gが人類にとってのエンドゲームか? 

    https://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12486250482.html

    麦わら帽子

    https://www.google.co.jp/search?tbm=isch&q=%E9%BA%A6%E3%82%8F%E3%82%89%E5%B8%BD%E5%AD%90&backchip=g_1:%E5%A4%8F&chips=q:%E9%BA%A6%E3%82%8F%E3%82%89%E5%B8%BD%E5%AD%90,online_chips:%E7%99%BD%E3%81%84%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%B9&sa=X&ved=0ahUKEwi5o_Cqn5fjAhUExrwKHeBtCQQQ4VYIKCgB&biw=1536&bih=788&dpr=1.25

    お茶で心をリセットして。池澤春菜さんの本『はじめましての中国茶』 https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_Asajikan_asajikan137560/

    ぬばたまの闇●川崎 (長期連載1) http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53322653.html

    こんなにある、夫婦同姓だと困るとされる理由 https://ameblo.jp/konichiwa/entry-10454565274.html?frm=theme

    お近くの方は是非お集まりください。 https://ameblo.jp/yamada-masahiko/entry-12465187565.html

    ゲノム編集食品とは? 何が問題? 

    http://nishoren.net/wp/wp-content/uploads/2019/05/15b21f0ae344ddfd343e0c8a9e37cf68-1.pdf

    いよいよ維新の正体がバレてきたで、橋下くん。あ、関係ないか。その場を言い負かしたらええだけやな。   

    https://gekiokoobachan.jp/blog-entry-672.html

    男たちのヤマト http://hatekorea.blog.fc2.com/blog-entry-323.html

    三島市長

    https://www.google.co.jp/search?q=%E4%B8%89%E5%B3%B6%E5%B8%82%E9%95%B7&tbm=isch&tbs=rimg:CdNYZQ9BU8OKIjiNGpga0GzzqJIfh0WJWLLMHZpBGgdgZMd7JUrGjXSP8xFplCiDHCDYRJscnvKc9k64zsB8R8A-cCoSCY0amBrQbPOoEZT65-rIDr4dKhIJkh-HRYlYsswRNhtP3qdEfroqEgkdmkEaB2BkxxF3NiZMaVeF3SoSCXslSsaNdI_1zEYcz_1SOaXQ20KhIJEWmUKIMcINgR2iFRdSkrLs0qEglEmxye8pz2ThEKkZf7pDbwgioSCbjOwHxHwD5wEeCYnl2_1fkZN&tbo=u&sa=X&ved=2ahUKEwja3MryoZfjAhWJabwKHXN4AUYQ9C96BAgBEBg&biw=1536&bih=788&dpr=1.25