政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5071 号  2019・6・10(月)

2019/06/10



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 わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5071号
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        2019(令和元年)年 6月10日(月)



           令和は未曽有の危機の御代だ:加瀬英明

        政府を告訴し賠償を要求するのは:Andy Chang
                   
           首脳外交は大成功で終えた:櫻井よしこ    
           

                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記

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令和は未曽有の危機の御代だ
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        加瀬 英明


令和の御代は、日本にとって未曽有の危機をはらんでいる。

トランプ政権はかつて東西冷戦下、レーガン政権がソ連を崩壊させたように
中国の共産体制を倒すことを決意している。米中関税戦争は、その入り口
でしかない。

中国が世界に対する脅威であって、中国を抑えつけようというのはトラン
プ政権だけではない。アメリカ連邦議会の強い意志だ。

中国経済が揺らいで、日本の景気も冷えきろう。10月の消費税増税は凍
結されよう。


令和の御代に、皇室の存続が問われている。日本国憲法が何をいおうと、
天皇こそが国民精神の要(かなめ)となって、日本を日本たらしめてきた。

 天皇なしには日本は、中国や、韓国のような乱れた国となる。天皇が日
本の美徳を代表してきたが、政治家は悪徳を代表してきた。  

 中国、朝鮮は覇者の政治文化だが、自由な選挙で選ばれた首相だって覇
者だ。

 いま、今上陛下を除けば、男性皇族が3人しかおられない。世論調査に
よれば、女性天皇を望む声が、80%を占めている。これまで8人の女性
天皇が10代おいでになられたが、全員が独身か、寡婦だった。

 女性天皇と、女系天皇は違う。女性天皇が配偶者を迎えれば、皇統が
2000年以上も男系で受け継がれてきたが、初代の女系天皇となる。遺
伝子学によれば、DNAは男系によってのみ、受け継ぐことができる。女
系は新しい血統になる。女系は亡国を招く。

 日本は天皇を頂点として戴く、家族国家であることを誇ってきた。日本
を日本たらしめてきた家族制度が、崩壊しつつある。子孫を残すことが家
の目的であったのに、「家」は住宅を意味するだけの言葉となってしまっ
ている。

 社会が物質的に豊かになると、地域共同体や、集団を形造っている固い
絆や、家族の結びつきが弱まって、個人が社会の主人公として、もっとも
大事にされる存在となる。

 私たちは個人が崇められている、まったく新しい社会に生きている。個
人の欲望をみたす金(かね)が、人と人を刹那的(せつなてき)に結んでいる。

 金(かね)には心も、情もない。伝統的な心の絆が力を失うと、家族愛
も、愛国心も失われる。

 かつて企業は、家族といわれた。会社を家族として見なくなったため
に、正社員に替って、使い捨ての不正規労働者が働く場となった。愛社心
も、愛国心も同じことだ。




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政府を告訴し賠償を要求するのは
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          Andy Chang

政府を告訴し賠償を要求するのは「風が吹いたら桶屋が儲かる」
理論である

気候変化で政府を告訴したサヨク若者

米国オレゴン州ポートランド市の第9巡回控訴裁判所で21人のサヨク若者
たちが、政府が彼らの「安全で生活できる気候に対する憲法上の権利」
を侵害したとして告訴した。彼らは政府が地球温暖化を悪化させたた
め被害をこうむったとして政府を告訴したのである。オカシーヨ。

第9巡回控訴裁判所で一時間あまりの弁論のやり取りで、若者たちを
代表するグレゴリー弁護士は状況は非常に良かった(Very Positive)
と述べた。

原告側は気候変動が激烈に変動したことにより彼らの家屋が破壊され
たり、山火事が多発したための煙や、長引いた花粉の季節を発生させ
たため呼吸器の健康を悪化させたため基本的な生活環境が変わったと
して、政府が気候変動の主な原因である化石燃料の生産を支援したこ
とで政府が生命、自由および財産に対する権利を侵害する責任を負っ
ていると主張した。

この訴訟はつまり石炭採掘や石油と天然ガスの採掘のため政府が国有
土地を貸与したり、自動車の排気ガスの設定を緩やかにしたこと、お
よび化石燃料産業への助成などの政策から生じる温室効果ガスのなど
が地球温暖化の主因だから政府の責任であるとして賠償を要求する。
要するに地球温暖化はアメリカ政府の責任だから賠償城と言うのだ。

政府を代表するクラーク弁護士は、この訴訟理由には多くの欠陥があ
るが、その中でも特に「気候の安定を求める憲法上の権利」などは存
在しないと述べた。彼は更に「これは権力分立への直接攻撃」である
と述べて、気候変化に対処する政策は大統領と国会が関与する事項で
法律に訴えるものではないと述べた。

こんな告訴がまかり通るアメリカは全くオカシイ。民主主義で言論自
由を唱える若者はどんな屁理屈でも法律に訴えることで有利な結果が
得られると思っている。サヨク弁護士にしてみればどんなにバカげた
理由でも弁護士代を稼ぐことができたら訴訟に持ち込む。これがサヨ
ク化したアメリカの現状である。

政府が国有地を貸与したから石炭会社や石油会社が化石燃料を採掘し
た。その石炭や石油を燃やしたから排気ガスを生み、排気ガスが地球
温暖化の原因となった、だから政府の責任だと主張して政府を告訴し
賠償を要求するのは「風が吹いたら桶屋が儲かる」理論である。

人類が化石燃料を生産し、それを使って発電し、電力を使って暖房冷
房のある家屋で快適に生活し、家屋の照明やパソコン、スマホでゲー
ムをする若者は責任を負わないでよいのか。排気ガスを生む自動車を
運転している若者の責任を問わず、政府が土地を貸与したから地球温
暖化の元凶だとして政府の責任を問うのはまったくオカシイ話だ。
(在米台湾人地球物理学者)
   
         
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首脳外交は大成功で終えた
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      櫻井よしこ

「緊密な日米関係を内外に示した今回の首脳外交は大成功で終えた」

5月25日から4日間、トランプ米大統領の訪日が無事終了した。天皇、皇后
両陛下は令和初の国賓をにこやかにお迎えされ、国民も大いに安堵したの
ではないか。

滞在中、トランプ大統領は対日貿易赤字、日本がF35戦闘機を105機買う
ことなどに度々言及し、環太平洋経済連携協定(TPP)への激しい反発
も口にした。日米間の貿易問題に加えて、拉致、北朝鮮に傾く韓国文在寅
政権、膨張する中国の脅威にも対処しなければならない安倍晋三首相に
とって、眼前の貿易問題を超えて緊密な日米関係を内外に示すことは、大
いなる国益である。その点で今回の首脳外交は大成功だった。

だが、「朝日新聞」は5月28日の紙面で安倍外交を徹底的に批判した。
「抱きつき、泣きつき──。トランプ氏に対する度外れた厚遇ぶりには、そ
んな言葉しか浮かばない」(「天声人語」)という具合だ。社説も「もて
なし外交の限界 対米追従より価値の基軸を」と題して、「国賓を丁重に
迎えるのは当然だが、度が過ぎる」と書き、安倍首相のイラン訪問予定に
ついては、「米国の代弁者では、仲介者たり得ない」と釘をさした。

朝日の主張はただの観念論であろう。拉致問題でトランプ大統領は安倍首
相の「代弁者」になって、金正恩朝鮮労働党委員長に日本側の考えや要求
を伝え続けている。トランプ・金両首脳の3回の会談のすべてで、トラン
プ大統領は拉致問題を取り上げた。今回も家族会の皆さんに会い、安倍首
相への全面的支持を表明した。

日朝首脳会談は容易に実現するとは思えないが、トランプ大統領が安倍首
相の気持ちを代弁した結果、首脳会談の可能性が生まれている。イランに
関して安倍首相が力を尽くすことの何が問題なのか。

朝日の論調を「読売新聞」のそれと比較した。読売の社説は「多国間協調
を主導する同盟に 貿易問題で無用な対立避けたい」と題し、「貿易収支
は景気や為替など様々な要因に左右される」として、「赤字削減に固執す
る意味が乏しいことを、米国に訴え続け」よと説いた。「TPPから離脱
した米国が、参加国より有利な条件を得ては筋が通らない。TPPと同水
準の合意にとどめるべきだ」とも主張した。読売の主張の方が余程まとも
でフェアでもある。

米中対立は単なる貿易赤字削減の域を越えて、国の在り方、いわゆる「価
値観の闘い」の域に入っている。知的財産権の窃盗、言論の自由や人権の
圧迫、少数民族の弾圧や虐殺、国際法無視の現状変更などに異議を唱える
米国に、日本も欧州諸国も程度の差はあるものの共鳴している。だからこ
そ、同盟国である日本や欧州に、余りにも対立含みの要求を突きつけない
でほしいと願っている。

だが、トランプ大統領にはそれが通じない。難しい相手にどうわたり合う
か。とりわけ日本の立場は苦しい。本原稿執筆中の5月28日も、中国の
5000トンクラス、大型武装船2隻を含む4隻が尖閣諸島の接続水域に侵入中
だ。連続47日、この間彼らは度々領海も侵犯した。かつてない軍事的脅威
が眼前にあるが、わが国は有効な手立てを打てない。中国や北朝鮮の安全
保障上の脅威から日本を守るには力不足で、米国の支援が必要である。

そんなハンディゆえに安倍首相は朝日が主張する「経済も安全保障も、
ルールに基づく多国間の協力を重んじ」てきた。TPP11や日欧EPAを
まとめ、航行の自由、法の遵守、平和的解決を掲げてインド・太平洋戦略
を打ち出したのがその証左だ。日本が実現に漕ぎつけたこれらの実績を評
価せずに批判のための批判に力を注ぐ朝日の国際情勢分析は信頼できない
のではないか。米国との合意はTPPと同水準にせよと助言する読売を評
価するゆえんである。
『週刊ダイヤモンド』 2019年6月8日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1282 


 

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重 要 情 報
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◎製紙とその流通業界の苦悩:前田正晶

先日、久しぶりに出会った嘗ては同じ紙流通業界で知り合った学校年齢1
年下のI氏と、紙業界の来し方と現状を語り合ったものだった。「来し
方」を語ったのならば行く末もあるのではないかと言われそうだが、この
点は大変遺憾ながら語り合うまでもなく余りにもハッキリとしているの
だ。簡単な例を挙げておけば、先日も採り上げたことで「アメリかでは新
聞用紙が今日までの間に過去最高から80%も需要が衰退していた」という
例で十分だろう。

同氏とは再会を約して別れたが、その前に「何度でも同じことを言うが、
お互いに良い時期に働き良い時に辞めたものだった」としみじみと回顧し
たのだった。重ねて言えば、印刷(紙)媒体の将来はそれほど明るくない
ということなのだ。現に何処かの大都市の議会では今頃になっても「ペー
パーレス化」を目指そうなどと言っていたではないか。事の序でに悲しい
例を挙げておけば、紙流通業界(その昔は社名に洋紙店が付いていた)の
大手2店が合併して本来ならば売上高は500億円台になっていたはずのもの
が、近年では160〜190億円の間で推移しているという状況なのだ。

私はここまでの売上高の減少はICT化の進み方と時代の変化とがもたらし
たことだと認識しているし、あらゆる点から考えて、製紙のみに止まらず
あらゆる産業界にとっては大変好ましくない現象だと思っている。

因みに、当方は紙流通業界の国内市場向け販売担当からアメリカの紙パル
プメーカーに転進した、最初で最後の例だと思っている。その転進先のア
メリカ紙パルプ森林物産業界で最大手の上位2社のうちだったW社は、一昨
年10月で完全に紙パルプ業界から撤退してしまっていた。私がリタイアし
た24年後のことだった。アメリかでは紙パルプ産業の先行きに対してこれ
ほど解りやすい見通しを立てているのだ。

話題の方角を一寸変えて、時代の変化を示していると思わせられた例を挙
げてみよう。それはPresident誌の19年6月17日号に下記のような記事を発
見して「時代が変わったのだな」と痛感させられたのだった。

>引用開始

○○さんが受けたいじめはITツールの中で行われた。「業務のタスクを社員
みんなで管理するタスクツール、顧客管理ツールというものがあります。
やるべきことを付箋みたいにリストアップして、それがどれくらいに進ん
でいるのか部署のチームのメンバーでシェアーするというものです。『例
えば、クライアントA社との商談は、現在アポ打診を通っており、打ち合
わせのスケジュール待ち』といったように進捗状況を共有できるとか、次
に自分がすべきアクションを上司が書き込むケースなど様々です。(以下略)

<引用終わる
一読して「これが日本語の文章か」と疑いたくなったが(勿論、専門語な
のだろうカタカナ語の多用に胸が悪くなる思いに囚われたが)、一読した
直後では何が言いたいのか把握出来なかった。暫くして何が言いたいのか
は理解出来たが、現在の会社組織ではこういう手法を使って社員を管理し
ているのかと、矢張り驚かされた。進捗状況その他は各担当者が直属の上
司にメールででも報告し、彼乃至は彼女が把握おけば済むことではないの
かなと思わせられた。言うまでもないことで、アメリカのように個人の主
体性に任されている組織ではこういう事態は生じる訳がないと思う。

だが、全てを「皆で一丸となってやろう。チームワークを重視しよう」と
いう我が国の組織ではそのグループ内の意思の疎通(「コミュニケーショ
ンを取る」などと言う妙なカタカナ語交じりの表現を私は採らない)を常
に十分に図っておこうとの精神の発露だなと思って読んだ。そこに加えて
ICT化の進歩でそういう意志の疎通と意見の交換を可能にするツールが導
入されたのでは堪らないなと痛感させられた。

W社ジャパンでは私がリタイアした2年後だったかに全員にPCが与えられ
て、マネージャーが報告書の原稿を書いて秘書さんがタイプするという習
慣がなくなったと聞いた。私の元の秘書さんからは「良き時にお辞めに
なって頂いたので、私がPCの扱いをお教えする手間が省けたのは結構でし
た」と皮肉を言われてしまった。これも大きな(あるいは小さな?)時代
の変化を表している事件?だったと思う。同時にPresident誌の記事は
「将にICT化の進歩による時代の変化を表しているのだろう」と感じた。

これから先にはICT化というかデイジタル化というのか、銀行などが怖れ
ているAIによる人員削減などがイヤと言うほどすすむのだろうから、PCが
秘書さんの仕事の負担を軽減する程度の軽症では事は済まないと思う。そ
こで、話はI氏と語り合った「我々は良い時期に働き、良い時に辞めたね
ものだね」に戻ってくるのだ。


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身 辺 雑 記
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10 日の東京湾岸は雨。

PC師匠の御夫君」がベトナムを引き上げて今度はインドネシアにご赴任だ
そうで、ご一家をお招きして9日夜、向島の洋食屋『あきら』で送別の宴。

                  読者数:6001人    








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