政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5048 五  2019.5.18(土)

2019/05/18


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わたなべ りや うじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5048号
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        2019(令和元年)年 5月18日(土)



       人民元為替レート、1ドル=7人民元:宮崎正弘

          「尖閣」から遁走の売国政権:渡部亮次郎

        全国的にノロウイルスの猛威:毛馬一三
      
          
                      話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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人民元為替レート、1ドル=7人民元
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)5月17日(金曜日)
          通巻第6082号 
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人民元為替レート、1ドル=7人民元を中国は死守できるか?
  保有米国債を売却すれば、かえって中国の首を絞めることになる
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国際金融市場において、米中貿易戦争の険悪化で深刻な懸念が拡がっている。
 
第一の懸念とは中国人民銀行(中央銀行)は、人民元為替レート、1ド
ル=7人民元をいつまで死守できるか? という問題である。

第二は習近平が面子にかけてどぎつい報復にでた場合の最悪のシナリオ
は、中国が保有する米国債券を売却するのではないかとする懸念である。

米中貿易戦争が第三幕(3000億ドル分にも25%の課税)に移行するや、上
海の株式市場は下落を演じたが、人民元も対ドル相場を下落させ、1ド
ル=6・9人民元となった(韓国ウォンはもっと下落した)。逆に安定感
のある日本円は上昇した。

中国にとって、為替の死守線は1ドル=7人民元であり、これを割り込む
と、下落は底なしになって1ドル=8人民元を割りこむことになるだろう。

中国人民銀行はしずかに香港での対策を講じた。3ヶ月物と1年物の短期
債券を100億元(1700億円)発行して、香港の通貨市場に介入し、人民元
を買い支えたのだ。なんとしても、人民元の下落を防ぐ狙いがある。

またASEAN諸国は1997年のアジア通貨危機の二の舞を演じかねないと
して、中国の金融当局の出方を注目している。
 
中国は最後の報復手段だとして、保有米国債を売却すれば、かえって中国
の首を絞めることになることを、金融界は承知している。しかしながら、
あの「やけくそプーさん」こと習近平が何をしでかすか分からないだけ
に、警戒を怠らないのである。

米国債(米国の赤字国債総額は22兆ドル)は5月12統計で、中国が依然首
位の1兆1230億ドル、日本が1兆420億ドルを保有している。
     ☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆書評 しょひょう 
BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIE 
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地図になかったチベット仏教の聖地を探検した日本人学者がいる
 再び外国人立ち入り禁止の機密対象地になり、立ち入り出来ない秘境

   ♪
川田進『天空の聖域 東チベット宗教都市への旅』(集広舎)
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驚きに満ち満ちたカラーグラビアが冒頭をふんだんに飾る。
 
凄い、こんな聖域、これほどの秘境が地球上にあったとは! しかも中国
の地図には出ていなかった場所だ。

過去に現地へ入った日本人は数人もいないうえ、中国旅行ガイドブックに
はもちろん出ていない。むろん評者も西寧あたりまでは行ったが、その奥
地に踏み込んだことはなかった。地図に記載がなかったからだ。

この「聖域」の場所は四川省の西側、中国の「異界」とされ、妖怪がで
て、怖いところという政治宣伝がなされたため誰も近付こうとしなかった
謂われが附帯しているという。

あなたは知っていましたか? 聖域「ラルンガイ」を?

評者(宮崎)も本書を手にするまで、まったく知らなかった。

ラサのポタラ宮殿やセラ寺ほか、青海省の西寧郊外に拡がる宏大なチベッ
ト寺院、塔爾寺も一日がかりで見学したことがあるが、ラルンガイは高度
4千メートルの山稜に忽然と拓けている宗教都市だった。

成都から直通バスで18時間、乗換バスだと36時間かかる遠隔地、というよ
り山岳の悪路をのろのろと走行するのだから、それくらいはかかるだろう。

本書にある概略図で確認すると、西寧から西へ向かい、玉樹の手前を南下
して、そこから迷路のような悪路を辿るルートのようである(現在、外国
人の立ち入りは禁止されている)。

創設者はジグメ・プンツォという「ニンマ派」の高僧であり、しかも何故
か漢語の伝記がでている。プンツォ師は2004年に入寂されたが、後継ラマ
を見つけるなと遺言したという。

当時、数千はあるかと思われる学舎らしき建物が僧坊だった。巨大な寺院
の回りに、小粒の住居が山にへばり付くように並んでいる風景は神々しく
もあり、逆に或る意味で雑然としている。

1万人を超える学僧が住み着いて、天空の聖地ともいえるコミュニティを
形成していた。尼僧もおり、バザールが開かれて、ちかくの農民や行商が
売りに来る。山の中腹には大仏塔が輝き、やまの頂上からは巨大なタンカ
を敷き詰める網が張られていた写真も残っている。

葬儀は鳥葬だった。

著者の川田氏は大阪工業大学の教授。なぜ工学部の先生が、この聖域に惹
かれたのか、これまでに6回の視察をしているという。

「ラルンガルは現実世界とつながっているにもかかわらず、長年、中国の
地図や仏教関係書に載ることはなかった」という著者が最初に、この聖域
に足を踏み入れたのが2001年だった。

爾来6回、定点観測のために訪問してきた。
長田教授はこう書く。

「(初回の訪問時)脳天を割られたような衝撃に襲われた。学僧たちの住
居である僧坊数百戸がことごとく破壊され、基礎と土壁が露わになり、ま
るで空襲語の残骸と化していた」。

その後、墓場のような情景につづいたのは「すり鉢状の谷の三方を僧坊群
が埋め尽くす姿が眼前に現れると、再び私の脳天に一撃が加えられ、一瞬
言葉を失った」

江沢民の仏教弾圧によって寺院と僧坊群は破壊され、そのあと地震が襲っ
た。そして現在までに何が起きたかは明らかではない。

カシュガルでホータンでモスクが破壊されたように、ラルンガルは中国共
産党の標榜する「改造計画」によってまったく新しい「観光用宗教地区」
となりそうな雰囲気であるというのだが、外国人は誰も近付くことさえ出
来ないため、真相は闇のまま。

それにしても、シャングリラ(理想郷)から地獄に落とされたのか、ラル
ンガルの現況はおおいに気になるところである。 
    
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読者の声 ★READERS‘ OPINIONS ★どくしゃのこえ 
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   ♪
(読者の声1)トランプ大統領の非常事態宣言への署名、それにつづく商
務省のEL発表、そしてファーウェイへの部品輸出禁止令。まるで「新コ
コム」です。これでファーウェイ排除は完璧、ファーウェイは倒産します
かね?SD生、足立区)


(宮崎正弘のコメント)中国企業は、いま、どこも破れかぶれですよ。ア
リババの馬雲が激越なジョークを飛ばしています。『「996」から「669」
へ』です。

意味? 午前9時から午後9時まで週に6日間働かせたブラック企業が、
「セックスを毎日6回、それを6日間続ける」という意味です。

トランプのファーウェイ排除は規制の方針ですが、抜け穴を狙うドイツ、
英国、そして台湾、韓国も死活問題です。

日本でもブローカーが第三国を通す迂回輸出などを持ちかけてくるでしょ
うから、いずれ日本企業のなかにも制裁されるところが出てくるでしょう。

  ♪
(読者の声2)イランと戦争になりますか? サウジのタンカーがミサイ
ル攻撃を受け、米国は空母攻撃群を近海に派遣しています。イランも外相
を日本に派遣してきたように、相当深刻に対応していますね。
   (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)トランプ政権はイスラエル対策を何よりも優先さ
せており、つぎにサウジ対策でしょう。

イランと戦争しても、米国に利益は薄く、むしろ強硬なポーズをとり続け
て、イランと中国、露西亜が三角同盟を組まないように、軍事的な牽制と
考えられます。

局地戦にせよ、イランと実戦を展開するには12万人の兵力が必要であり、
いまのアメリカ軍の装備はともかく、兵隊はLGBT、とくに女性兵士が
戦闘にもでるとなれば、これまでのような強さを発揮できるか、どうか。

そのうえ本気で戦争するならば、イランを孤立させ多国籍軍を形成する必
要からも外交は全方位的方向に傾くはずで、こんなときに中国と全面的な
貿易戦争をやっているのですから、やはり対イランとの戦争の勃発は考え
にくいと思います。
     


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「尖閣」から遁走の売国政権
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        渡部 亮次郎

<尖閣ビデオは非公開、「日中」再悪化を懸念

政府・与党は7日、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の様子を海上保
安庁が撮影したビデオについて、公開に応じない方針を固めた。

公開すれば日中両国で相互批判が再燃し、4日の日中首脳会談を機に改善
の兆しが出てきた日中関係が再び悪化しかねないとの判断からだ。

国会がビデオ提出を求める議決をした場合などは、予算委員会など関連委
員会の「秘密会」への提出とし、限定的な開示にとどめたい考えだ。

衆院予算委員会は7日開いた理事懇談会に法務省の小川敏夫法務副大臣ら
を呼び、ビデオの扱いについて協議した。法務省側は「中国人船長を起訴
するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出したケースは今まで
ない」と説明し、現時点での国会提出に難色を示した。与党側も慎重な姿
勢を示した。> 読売新聞 10月8日(金)5時14分配信

この答弁からして反日だ。あわてて釈放した船長を起訴する自信もハラも
無いくせに「起訴するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出し
たケースは今までない」とは誤魔化しもいい加減にしろ、だ。

今度の尖閣問題について菅首相には国家的見地にたった戦略がまるでな
い。背負っているのが日本という国家の運命であり、その誇りであるとい
う責任感がまるでない。

7日、偶然、取材できたところによると、最初、菅首相の訪米中、仙谷官
房長官は、困り抜いた挙句、民間人の手づるで元中国政府高官に接触。

そのルートで、ASEM会場での「偶然」の温首相との会談設営に成功した。
これが「改善の兆し」なんだそうだ。

その結果、菅首相と仙谷官房長官は「これ以上もめさせない」で一致。問
題のヴィデオの非公開の方針を決めたしまった。言うなれば「尖閣」を手
放す結果を招くかも知れないが、菅政権維持のためには、日中関係を穏便
に保つこと、止む無しと決めたのである。

これは明らかな「売国行為」である。或いは「偶然」会談をセットした
「根回し」の際、ここまで約束させられた疑いも濃厚だ。「今は書かない
で欲しい」というのが、7日取材の中国側の態度だったことからの推測だ。

尖閣諸島が日本固有の領土、東シナ海に領土問題が存在しない事は
様々な資料からも歴然たる事実である。たとえばジャーナリストの水間政
憲氏が「週刊ポスト」(10月15日号)で明らかにした1960年4月に北京市地図
出版社発行の「世界地図集」では尖閣諸島は日本の領土として日本名の
「魚釣島」「尖閣群島」と表記されている。

水間氏によれば、その12年後の1972年発行の同じ北京市地図出版社の地図
ではいきなり自国領として「釣魚島」「赤尾嶼)とか書き変えてある。

更に驚くべき事に中国は「清」時代の地図の改竄まで行なっているのだ。
「目的のためには、どんな手段も正当化してしまうのだ」(水間氏)。

1960年4月に北京市地図出版社発行の「世界地図集」は日本外務省中国課が
現在も所蔵しているはず。それなのに、中国と対等に向き合うのが厭だと
ばかり、遁走した菅首相。さっさと総辞職すべきだ。
私は中国人にされたくない。2010・10・8


            
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全国的にノロウイルスの猛威
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毛馬 一三

抵抗力が弱い高齢者高齢者を中心にノロウイルスによる感染性胃腸炎が、
全国的に猛威を振るっている。高齢者にとってはゆゆしきことだ。

ノロウイルスは、生ガキのような二枚貝にふくまれ、汚染された貝を食べ
たり、調理したりする際に感染するため、福祉施設などで集団感染する可
能性が高いという。そこで、大阪厚生年金病院 看護部 看護ケア推進室
 の柴谷涼子さん(感染管理認定看護師)に「ノロウイルスの入門と予防
の仕方」について、下記のように記述してもらった。ご紹介したい。

◆<老人保健施設などでノロウイルスの集団発生が報じられております
が、ノロウイルスについて正しくく理解し、ご自身も感染しないよう予防
しましょう。

ノロウイルス感染症とは・・・

ノロウイルスが人の小腸で増殖して引き起こされる急性胃腸炎です。
?カキや貝類を十分に加熱せず食べた場合
?生ガキや貝類で汚染された調理器具で調理した生野菜などを食べた場合
?ウイルスに感染したヒトの便や吐物に触れた手で調理をした場合・・・
などに感染する可能性があります。

◆症状
年齢に関係なく感染は起こりますが、高齢者や抵抗力の弱ったヒトでは重
症化する例もあります。嘔気・嘔吐・下痢が主症状です。

腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛などを伴うこともあります。 高
齢者の場合、症状が出て、水分摂取ができなくなるとすぐに脱水症状を起
す可能性がありますので、早めに病院の診察を受けて下さい。

◆予防
生のカキや貝類は内部まで、十分に加熱してから食べるようにしましょう。
 カキの処理に使用したまな板などは、よく水洗いし、熱湯消毒をしてか
ら使用しましょう。

 冬場はこのノロウイルスに限らず、様々な感染症が流行します。感染予
防としてもっとも重要なのは、普段からの「手洗いやうがい」です。
 外から帰ったあとは必ず「手洗いとうがい」をする習慣をつけましょう。>
                       
( 参考文献;)
 1.国立感染症研究所 感染症情報センター感染症発生動向調査週報 感
染症の話
 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_11.html
 2.大阪府食の安全推進科    http://www.pref.osaka.jp/shokuhin
/noro/
 3.厚生労働省ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A

          
      
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重 要 情 報
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◎もううんざり、敗戦利得者たちの「偽善の塊」

日本維新の会と言ふ政党の丸山穂高氏といふ議員が、ビザなし北方領土への訪問団に参加した時、酒に酔って「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」と団長に詰め寄ったといふ。たったそれだけのことで、偽善の塊の敗戦利得者たちは、丸山議員に「議員を辞職せよ」と息巻いてゐるとか。この島々を守らうとして散華された英霊たちは、この騒ぎを何と思ってご覧になってゐるだらうか。北村維康

https://ameblo.jp/bonbori098/page-2.html


◎私の景気論→景気は後退したのか:前田正晶

Bloombergによれば「内閣府は5月13日に発表した3月の景気動向指数で、
一致指数の基調判断を景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」に引き
下げた。この表現が使われたのは2013年1月分の統計以来、6年2カ月ぶ
り。従来は景気後退に入った可能性を示唆する「下方への局面変化」だっ
た。一致指数の基調判断は、当月の前月比がマイナスかつ3カ月後方移動
平均が原則として3カ月以上連続でマイナスという条件を同時に満たした
場合に機械的に引き下げられる。」

とのことで、以来マスコミでは景気後退論が一気に採り上げられるように
なった。中でも私にとって印象的だったのが第一生命経済研究所の長濱氏
が「景気は既に昨年の後半には後退しつつあった」と指摘した点だった。
偉そうに言えば「専門家もそう見ていたのか」と感じたということである。

より具体的に批判を怖れずに言えば「今日までのように多くの経営者が内
部留保に指向するのみで賃金を上げず、市中というか銀行に資金溢れても
優良な借り手が不足し、高齢者が人口の25%を超えてしまった時代では、
内需が盛り上がらないのも仕方がないことではないか」なのだ。

私は「街角景気診断」と称して最早そう頻繁に利用する訳でもないタク
シーに偶に乗ると、必ず運転手さんたちに景気の程を質問してきた。理屈
を言えば「景気が良いですよ。儲かって仕方がない」などとい言う人はい
ないだろう。だが、ここ5年ほどの間では「決して世間で言われているほ
ど景気は良くないと思う」か「何処かでは好景気な業界もあるだろうが、
その好景気は未だに我々の業界までには降りてきていない」と言ったよう
な返答が圧倒的に多かった。

中には「多くの会社が経費節約の方向により一層指向しているようで、営
業マンが得意先を訪問する際に事前にタクシー利用と申請しておなかない
とタクシー代が経費として認めて貰えない商社あるようだ」であるとか
「従来のように、お客様を接待した後でご自由にお使い下さいとタクシー
券を渡すのが非常に減った」という声もあった。このように企業が交通費
を節約しようとする傾向は昔からあったのだが、最近ではその傾向が益々
激しくと言うか厳しくなったという解説だった。

実のところ私は景気がバブル時代のように盛り上げることはもうないとは
信じているが、街角景気診断的に言えば「近年に本当に国民全体がその恩
恵に浴するような景気が良かった時期など無かったと思っているのだ。こ
れは統計や理論とは別なことで、街を歩いて得た皮膚感覚ではそのように
しか感じられなかったということだ。

私はこのような経営者たち経費節減に走る傾向の裏には内部留保の積み増
しと共に、専門家が指摘される「先行きへの不安」があることは否定でき
ないと思う。確かに菅官房長官は「リーマンショック級の事態が生じない
限り消費税率引き上げは実行する」と言われるが、現在の景気の動向は上
述のような多くの不安要素と言うか芳しくない条件が重なった所に、アメ
リカ対中国の最早単なる貿易戦争状態という言葉では表しきれない世界経
済に影響をもたらす事態が生じたので、全てを総合すればリーマンショッ
ク級になってしまうのではないかというところだろう。

街角景気診断という点ではもう月に一度行くか行かないかではあるが、デ
パートの状態を観察するのも判断材料になると思う。ここ新宿区では西口
の小田急と京王の遼百貨店になるが、感覚的に言えば「何時行っても買い
手よりも売り子の方が多いのではないか」という状況と見える。だが、経
済的な価格で買える量販店、ドンキホーテであるとビックカメラや大型の
スーパーではお客の入りは良いと思う。極端な表現用いれば「給料が上が
らない以上、安いところで買おう」という消費者心理が表れているのだと
思うが、如何か。

大規模小売業がどちらかと言えば振るわないなのは、EC(例えばAmazon)
が現在のように広く深く浸透してしまえば当然の帰結だとは思う。それに
我が年代のような高齢者が増え続ければ、如何に時代の先端を行く新製品
が出ても「今更何か買っても終活には負担になるのでは」と危惧して買い
控えるのではないだろうか。現に、ここ2年ほどは消耗品的な衣料等は買
うが、今更スマートフォンでもあるまいと自覚して、使い慣れたガラケイ
で通信費代を節約している。

時々乗り物の中で一心不乱にスマートフォンをいじくっている若者(い
え、いい歳をした人も増えましたがね)たちの様子を見ると、「ひょっと
して彼らの可処分所得はあらかたこの端末に振り向けられているのではな
いか、だから彼らはあのような安物のスーツを着ざるを得ないのではない
のか」などと考えてしまうのだ。彼らには「あんな機器を喜んで買ったと
ころで、潤うのはアメリカと何処かアジアの余所の国で、我が国は彼らへ
の部品納入業でしかなくなったのだぞ」と言ってやりたくもなる。

と、色々なことを言っては来たが、快刀乱麻を断つような結論を出せば
「アメリカ対中国の争いがあそこまで来た以上、我が国ではより一層内需
を振興させるべきだと思う。(ここから先は以前にも採り上げた「鶏が先
か卵か先か」論争にはなるが)私は経営者たちにはこの局面では思い切っ
た賃上げを実行して貰うのが先だと言いたいのだ。それも、小手先の昇級
ではなく、中小の下請け会社にまでその恩恵が行き渡る可能性があるよう
な大幅なものであって欲しいのだ。私の脳裏に残る一抹の不安は「折角の
昇級分がまたまた貯蓄に回ってしまう」事なのだ。




◎5月17日の前田様の“idiom and colloquialism”を拝読致しまして、一つ思ひ出したことがあります。北村維康

シカゴのハイスクールへの留学生時代、友達の運転する自動車に乗って
ゐると、狭い通で先方から来る車を一旦停車して待ってゐました。その車
とすれ違ふとき、運転してゐた中年の紳士が窓を開けて”Thanks a
hundred”と言ひました。

するとこちらの若者は、間髪を容れずに、”Welcome a thousand”と返事したのです。

これは勿論、”Thanks a million”といふ言葉を念頭に置いて、オジサンが小僧に「ありがとよ」と言ひ、小僧は「いえいえどういたしまして」
と返したのですが、その軽妙なやり取りを今でも覚えてゐます。つまり、
「待ってくれただけだから、百万ほど大げさではない、相手が小僧だから
まあ百ぐらい、ってところか。」

「年上のオッサンだから、それを10倍ぐらいにしておくか」

なんていふところでせうか。こんなことも、留学時代の楽しい思ひでの
ひとつです。



━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━

18日の東京湾岸は快晴、爽快。

大学病院での内科の定期検診は「以上ナシ」
                 読者数:6001人   

                          

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創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: 97 点   

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