政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針5028 号  2019・4・28(日)

2019/04/28


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わたなべ りや うじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5028号
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        2019(平成31)年 4月28日(日)



          四川省は汚職のメッカでもある:宮崎正弘

         船頭さんは 今年60のお爺さん:渡部亮次郎

         文在寅、親北反米路線で確信犯:櫻井よしこ

            子宮頸がんワクチン適齢期:石岡荘十


話 の 福 袋    
                       反     響
                      身 辺 雑 記



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四川省は汚職のメッカでもある
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019)4月26日(金曜日)
        通巻第6055号 
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 中国軍事産業のメッカ四川省は汚職のメッカでもある
また副省長を汚職容疑で拘束。はてしなく拡がる先端軍事技術の汚職地獄
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膨宇行(四川省副省長)が公式の場から消えた。

党の公式会合で目撃された最後は4月15日、党内では「失脚」したと認識 しており、中国の軍事業をめぐる汚職、機密漏洩容疑がもたれているとい う(『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』、2019年4月25日)。
 
四川省は10を超える国防技術開発センターがあり、また四川省地震のおり に『おからビル』、小学校の倒壊騒ぎに隠れたが核都市という秘密軍事基 地が存在したことだった。

大学も国防技術関連では先端を走る大学が多く、軍事産業が集中している。

拘束されたとされる膨宇行副省長は、化学・物理の専門家で、フランスに 留学し、核技術の博士号を取得した。つまり優秀な化学者でもあったのだ。

中国語メディアは、膨副省長拘束のケースは前任の李成雲(四川省前副省 長)のケースに酷似しているという。李は2008年から11年まで副省長を努 めたが、軍事技術漏洩による賄賂の}容疑で拘束された。2017年に懲役10 年という判決と50万ドルの罰金刑が下った。李成雲には二重スパイの疑い がかけられ、また外国の代理人から95万ドル前後の賄賂を受け取ったと報 じられた。
 
連続する副省長の汚職、四川省の軍事産業はステルス機を生産していると されるが、汚職、機密漏洩事件が継続するように、その先端武器、戦闘 機、核兵器の「質」が深刻に懸念される。

  (註 膨宇行の「膨」には『月』扁がありません)
     
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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近代資本主義の祖も現代資本主義の先駆者も皆が学んだ松下幸之助
その「平和、幸福、繁栄」というPHP思想の根幹は、いかに形成されたのか

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執行草舟『悲願へ  松下幸之助と現代』(PHP研究所)
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本書を読んで何カ所も膝を打ったが、とりわけ満腔の賛意を表したい箇所 は、執行氏が「オリンピックとノーベル賞はもうお仕舞い。いずれなくな る」と予言的発言を展開しているところである。

日頃から評者(宮崎)も周辺には同じことを漏らしてはいたが、文章化し たことはなかった。猛反発覚悟でないと、気軽に吐ける言葉ではない。
 氏の理由は「ノーベル賞とオリンピックが20世紀の西欧思想の宣伝とし ての祝祭を代表する」がゆえに「駄目になる」とし、さらに「もう存在価 値もほとんどなくなっている」(111p)と断言している。快哉を叫びた くなった。

国連信仰と憲法擁護の大合唱隊も、滅び行く西洋信仰の没落と道行きをと もにするのだろう。

本書は現代資本主義の先駆者としてビジネスマンの多くが学んだ松下幸之 助の「平和、幸福、繁栄」というPHP思想の根幹は、いかに形成された のかを論じているのだが、同時に思想書として、現代におけるテツガクの 不在を慨嘆されている。

しかも、本書では1行も論じられていないけれども、松下幸之助は明らか に二宮金次郎の思想に学んでいる。

 書を読む前の日、評者は函館から夕方便で羽田空港へもどり、その足で 半蔵門のホテルへ向かった。

映画「二宮金次郎」試写会前夜祭に出席するためである。制作者のひと り、T氏から強く誘われていた。会場は支援者の集会という印象で、そこ で初めて二宮金次郎映画製作の動機、苦労話を聞いた。

監督やディレクター、主演俳優、制作責任者等のスピーチが続き、すでに 小田原と日光では有志の委員会主催で上映され、大変な参観者が長い列を 作ったという。

評者(宮崎)が小学生時代、日本中どこの学校にも二宮金次郎の銅像が 建っていた。中学時代まで流通していた1円札の肖像は二宮金次郎だった。

懐かしき、古き良き時代があったのだ。

大きな薪の荷を背中に担ぎ、夢中で読書しながら歩く二宮金治郎は求道者 の典型だった。日本人のこころの故郷でもあった。道徳の権化でもあっ た。その像は松下幸之助の若き日に連なる。

翌日、こんどは虎ノ門の日消ホールで当該映画の東京初上映会が行われ た。雨交じりの中、評者も家内を同道して見に行ったのだが、開始前から 長い列が出来ていた。驚きである。

それほど多くの日本人が、この映画に何かを期待して、列に加わっている のだ。

二宮尊徳は「経済の無い道徳は戯事だが、道徳無き経済は犯罪だ」と諭した。

令和改元後、新しい1万円札の肖像となる渋沢栄一は、二宮尊徳の弟子筋 である。渋沢は 「右手に算盤、左手に『論語』」と書き残した。

基本的に道徳とモラルは異なる。出光佐三は「道徳には美がある、モラル にはない」と断言した。その道徳とモラルの両方をもたない国と付き合う のは、福沢諭吉が言ったように謝絶すべきだろうが、そのことはこの稿で は措く。

執行草舟氏は本書を通じて松下幸之助という「経営の神様」の「思想」を 論じるが、従来の幸之助伝や言語録とは趣きを異にする。執行草舟氏は、 ビジネスでも成功した実業家だが、根本は哲学者である。それはこれまで に刊行された幾多の著作からも観察できることである。

執行氏は或る境地に達した。

本書の題名にある「悲願」とは「自分の生命の奥深くから産まれる祈りで ある。人間の悲しみが生み出す、愛の呻吟なのだ。それは国や他者に捧げ られた人間の魂が織りなす究極の姿とも言えよう。言葉にはならぬ涙」な のだ。

それが松下幸之助にはあった。

ところが、現代日本人は自分を過大評価し、「たいした人間」、「善人」 だと大それた自信過剰の発想をなして、勝手に思いこんでしまった。なん の錯覚に拠るのか、だから日本人は反省することを忘れた莫迦になってし まったのだ、と氏は嘆く。

日本の近未来が暗いのは「真の悪党が上層部にいません」「いまの政治家 はすべて人気投票で選ばれた芸能人です。だから本当の政治が出来るわけ がない」(74p)。

「今の日本人の思考の程度は幼児に近い。(中略)世界でもかなり珍しい ほど、怠惰で傲慢で無知な民族になりはてています」。

「親の遺産で食っている莫迦息子」だとする氏の極論も、決して暴言に聞 こえないあたり、本書の魅力のひとつである。
 
      
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★読者の声 ★READERS‘ OPINIONS ★どくしゃのこ 
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(読者の声1)「正論を聞く集い」のお知らせです。
どなたでも、予約不要で御参加いただけます。

            記

とき   5月23日(木)午後6時半
ところ  大手町「産経プラザ」3階大会議室
講師   三浦小太郎(評論家)
演題   「鎖国の思想をいま問い直す なぜ秀吉はバテレンを追放した のか」
会費   1500円(学生千円)
主催   正論の会(代表 三輪和雄)
電話   03−3407−0637
     特記 6月は宮崎正弘先生です。6月25日です。

  ♪
(読者の声2) 以下のような記事が目についた。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190425-00064325-gendaibiz-pol
(引用始)

「先に行われた統一地方選における大阪府知事・市長選で、大阪維新の会 が勝利したことには強い納得感がある。筆者は年に3〜4回程度、大阪方面 に出張に行くが、大阪維新の会が府政・市政の主導権を握ってからの大阪 経済の自由闊達さと、その結果としての大阪経済の活性化には驚くばかり である。

これによって長らく享受してきた権益を失う人が出てくるのは世の常であ るが、巨大政党の大掛かりな組織戦を粉砕した今回の大阪での選挙結果 は、それだけ大阪維新の会が進めてきた規制緩和・構造改革路線が多くの 有権者に支持されたということなのだろう。」(引用終)

しかし、私は、このような主張には同意できない。私が大阪に滞在した直 近の経験は、昨年11月中旬に2泊したものに過ぎないが、大阪の活気は、 ほとんどがインバウンド(輸出)による結果であって、大阪経済が活性化 した成果だとは思えなかったし、維新の会なる不可解な集団による「改 革」によるものだなどとは到底思えなかった。

ちょうど、2002年初頭から始まった日本経済の回復が、輸出=海外要因に よる需要の拡大であったと考えられるのと同様ではないか。

一部で言われたような、小泉内閣による「構造改革」の結果などではな かったことは、明らかであったのではないか。

何度か、本欄で、大阪都構想なるものの底の浅さ、愚劣さを書かせていた だいたが、それにもかかわらず、一部の方々がこの議論にも値しないと私 が考える「構想」に共感している姿は、15年前の「構造改革」、郵政民営 化をめぐる「狂気」を想起させるものがある。

例えば、選挙後の『諸君』2005年11月号で、野田宜雄氏(故人)が、次の ように述べているのを読んで、私は驚き、その主張の底の浅さ、単純さに 恐ろしささえ感じたものだった。

(引用始)

「このたびの選挙結果は、日本の一般有権者がかなりレベルの高い判断力 を身につけていることをしめしたと思う。今日のような歴史の大転換期に あっては、一人の多少ともカリスマ性をおびた政治家が、広汎な大衆の信 任を獲得し、その上で強力なリーダーシップを発揮することが求められ る。今回の選挙結果は、有権者大衆がこのことを自覚し、小泉自民党への 投票を通じて日本の政治を「指導者民主主義」に近づけたという意味で、 大いに評価すべきであろう。」(引用終)

私は、この野田宜雄氏の著作を読んだことはないが、少なくともサヨクで はなかったと思うし、ヒットラーについての研究もある方だったように思 う。しかるに、前掲のコメントなどは、まるで、ヒットラー礼賛のように しか思えなかった。

わけのわからないような連中(維新の会)に惑わされ、レベルの低い判断 力しか示せない多くの愚かな市民によって、大阪がますます衰退の道をた どるのではないか、と思うと、大阪市立小学校・中学校で学んだ人間とし て、哀しくなってくる。(椿本祐弘)

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(読者の声3)『いしんぴあ』というミニコミ雑誌があるのですが、歌人で 歴史研究家の森田忠明氏主宰です。その巻頭言に正論が載っていて、参考 になります。

元号をめぐる議論は根本的におかしいという趣旨で、まず明治の皇室典範 が出てきます。

すなわち明治皇室典範第10条に曰く。

「天皇崩スルトキハ後嗣即チ践?シ祖宗ノ神器オ承ク」

践?は即位と同義で、三種の神器を継承する儀式だが、桓武天皇より、緊 急性をおびた践?と準備に時間をかけるそれとが区別され、儀式をわける ようになった。

明治改元のおり、一世一元が明文化されたが、こういう基底がある。
 「天皇実践?ノ後ハ直ニ元号オ改ム 元号ハ枢密顧問ニ諮詢シタル後之 ヲ勅定ス」、「元号ハ詔書ヲ以テ之ヲ公布ス」。

古来よりのプロセス、その儀式の近代的な明示である。つまり御名御璽を もってなされるのであり、政府に改元決定の権限はない。

ところが戦後の憲法ならびに皇室典範は改元に関しての法的根拠を欠き 「政令」で定める等となり、皇太子に伝達し、「前倒し」発表をしでかし た。傲慢不遜であると現政権への批判は手厳しい。


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船頭さんは 今年60のお爺さん
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        渡部 亮次郎


「村の渡しの船頭さんは 今年六十のお爺さん 年を取つてもお船を漕ぐと きは 元気いつぱい櫓がしなる それ ぎつちら ぎつちら ぎつちらこ」

「船頭さん」の一番。「かもめの水兵さん」などと同じく作詞は武内敏 子、作曲は河村光陽。

太平洋戦争直前(1941年)に発表された歌で、「六十のおじいさんです ら、村のためお国のために休む暇なく働いているのだから、君たちも早く 立派な人間になってお国のために尽くしなさい」というメッセージが込め られているそうだ。

このような童謡にさえ、そうしたメッセージがこめられる時代だったんで すね。それにしても60歳のおじいちゃんですら働いている、とは…。うー む。83歳の私はウルトラ爺さんか。

あの時代戦争だったから、老若男女のうち若い男は戦場に赴き、女性が社 会を運営していたのだから「老人」が働くのは当然だった。いまに労働力が 少なくなってきたら80歳でも働かなくてはならなくなるかもしれない。

今の日本で「60」を老人と考える人は僅かだろうが、昭和16年、今から70年 前は少なくとも60歳は「老人だったのである。

常連投稿者・平井修一さんの調べによると、世界各地での定年事情をニー ルセン・カンパニー合同会社が調べている。オンライン調査で2010年9月 に、アジア太平洋、欧州、中南米、中東、アフリカ、北米の世界53カ国2 万6000名以上を対象に実施した。主な調査結果は以下の通りだ。

■「年寄り」は70代から

何歳からが年寄りだと思うか、という質問に対し、日本では「70代」 (54%)、世界平均では「60代」(34%)という回答が最も多い。

一方、「80代」からが年寄り、と考えている人の割合が高いのは、北米 (43%)、中南米(35%)、欧州(32%)で、日本(4%)と比べても非 常に高い数値となっている。2012・11・03



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文在寅、親北反米路線で確信犯
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        櫻井よしこ

南北両朝鮮が米国に追い詰められている。とりわけ韓国の文在寅大統領へ の米国の圧力は巧妙である。

4月11日、文氏は“建国”を祝う予定だったが、米韓首脳会談のため、大事 なその記念式典を諦めて訪米した。にも拘わらず、ホワイトハウスでのト ランプ大統領との会談は、前代未聞の哀れな結果に終わった。

文氏は10日にソウルを出発し、同日夕方にワシントンに到着したが、米国 側との予定は一切組まれていなかった。翌11日午前中に、ポンペオ国務長 官、ボルトン大統領補佐官、ペンス副大統領とそれぞれ面会したが、3氏 共に文氏の北朝鮮寄りの姿勢に批判を加えたと見られる。北朝鮮に非核化 の意思は読みとれず、制裁緩和はあり得ない、米国はむしろ制裁強化を考 えていることなどが強調されたと考えてよいだろう。

その後、トランプ、文両首脳は夫人を伴って首脳会談を行った。夫人同伴 の首脳会談など通常はあり得ない。トランプ氏は文氏と二人で語り合う必 要を認めていなかったのだ。現に会談冒頭、メディアからゴルフのマス ターズトーナメントの勝者は誰になると思うかと問われ、トランプ氏は文 氏を横においたまま延々と語った。結局27分間もトランプ氏の話が続き、 文氏との会談時間は驚きの2分間、しかも通訳つきだ。その後に他の閣僚 たちも参加しての昼食となった。4月12日、ネット配信の『言論テレビ』 で元駐日韓国大使館公使の洪熒(ホンヒョン)氏が語った。

「2月末にベトナムの首都ハノイで米朝会談が決裂した後、文氏は康京和 (カンギョンファ)外相や鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防部長官を米国に送 り、三度目の米朝首脳会談の開催や対北朝鮮制裁の解除を要請させまし た。対北経済援助で米国には負担をかけない、韓国が負担するので開城 (ケソン)工業団地も金剛山(クムガンサン)観光も再開させてほしい、など とも言わせました。米国側は全て拒否し、そのような話題であれば、米韓 首脳会談はなしだと、通告したのです」

一人飯

朝鮮問題の専門家でシンクタンク「国家基本問題研究所」研究員の西岡力 氏も『言論テレビ』で語った。

「朝鮮語で『一人飯』をホンバプといいます。韓国の若者の間で一人でご 飯を食べるのが増えていて、ホンバプという言葉が流行っているのです。 文氏は米国到着の10日夜がホンバプ、11日朝もホンバプ、11日昼にようや く米国側との食事にあり付いた。本当に相手にされなかったのです」

米国の厳しい態度は文政権の裏切りに対する冷遇だと洪氏が断じる。文氏 の裏切りとは、米朝首脳会談を実現させるために、文氏が金正恩氏は北朝 鮮の非核化を決意していると米国に伝えたことだ。正恩氏が表明したのは 北朝鮮の非核化ではなく、朝鮮半島の非核化である。これは韓国を守るた めに米国の核を使うという発想自体もなくしてしまうこと、即ち米韓同盟 の破棄を目指す言葉であり、北朝鮮が所有する全ての核や関連施設の一掃 とは、全く異なる。

当初、北朝鮮の非核化に希望を抱いたトランプ政権は、やがて正恩氏に非 核化の意思がないこと、文氏の嘘を確信したと思われる。国連制裁に違反 してでも北朝鮮支援に動こうとする文氏を牽制するために、米国政府は文 政権の頭越しに韓国の経済界に働きかけ始めた。

昨年9月には、ニューヨークにある韓国の7つの銀行の支店に米財務省が 直接電話をして、米国が北朝鮮に制裁をかけていることを承知しているか と警告した。西岡氏が語った。

「韓国系の銀行は現在、送金業務を止めているといわれます。もし送金に 北朝鮮と関係する資金が入っていれば、米国の副次的制裁(secondary sanction)を受け、一切のドル決済が停止されるやもしれない。そうなっ たら銀行は潰れます」

昨年4月27日の板門店での南北首脳会談にも、9月18日の平壌での南北首脳 会談にも、文氏は多くの韓国企業代表と開城工業団地の組合長らを同行さ せた。文氏は金正恩氏と共に白頭山に登ったが、そのとき正恩氏に開城工 業団地組合長を紹介し、組合長に直訴させた。「委員長様、何とか開城工 業団地を再開させて下さい」と。

正恩氏は今年新年の辞で「南朝鮮の人民の要望に応えて、無条件で開城工 業団地を再開する」と演説し、それを受けて文氏は開城工業団地再開で米 国を説得すると公言した。だが、北朝鮮を利するだけの工業団地再開に は、前述のように米国が完全拒絶の姿勢を貫いた。

支持率は下がる一方

その間、ソウルの米大使館の専門官は文氏に同行した財閥や企業に直接電 話攻勢をかけた。米政府が北朝鮮に制裁をかけているのは承知か、と警告 したのである。洪氏が強調した。

「米国は朝鮮半島での70年間に多くの教訓を得ています。そしていま、文 在寅と韓国企業を切り離しているのです。文は米国の警告を聞かない。な らば企業や韓国国民に直接働きかけようというわけです。核を諦めない北 朝鮮に送金を続けるのか、米国との貿易や自由社会との絆を選ぶのか、と 米国は迫っています」

韓国国民も文氏の危うさを実感しているに違いない。支持率は下がる一方 だ。経済は停滞し失業率は高まり続けている。にもかかわらず、文氏は最 低賃金をこの2年間で約30%も引き上げた。残業を規制し労働時間を大幅 に短くした。人件費は高騰し、倒産は急増、失業率がさらにはね上がる悪 循環である。笑い話のような現実を西岡氏が紹介した。

「統計上失業者が増えると困るので、文氏は60歳以上の失業者に週1回大 学に行って電気を消す、又はゴミ拾いをするなどの仕事を作り、役所が賃 金を払うことにしました。税金で失業率の統計に化粧を施しているのです」

支持率低下や米国の警告にもめげず、親北路線を変えない強い反米の意思 が文氏の人事から読みとれる。一例が統一部長官に指名された金錬鉄(キ ムヨンチョル)氏である。この人物は米国が韓国に要請した THAAD(終末高高度防衛ミサイル)配備に反対し、開城工業団地の早 期再開を主張する反米主義者である。

同人事は韓国議会の反対にも拘わらず、文氏は考えを変えなかった。文氏 は米国に公然と対立姿勢を見せたに等しく、米国を欺く手法で開城工業団 地再開をはじめ北朝鮮支援に走り出しかねない。

暴走の気配を見せる文氏に、米国が対決姿勢を強め、韓国国内では対抗勢 力が力をつけつつある。2月27日、自由韓国党の代表に黄教安(ファンギョ アン)氏が選ばれた。朴槿恵政権で法務部長官や首相を務めた公安検事出 身の62歳は、文政権の安保政策と経済政策を「亡国政策」と批判する。

野党勢力はまだ弱いが、それでも文氏の足下は決して盤石ではない。韓国 はいつ何が起きてもおかしくない緊張の中にある。
『週刊新潮』 2019年4月25日号 日本ルネッサンス 第849回




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子宮頸がんワクチン適齢期
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       石岡 荘十

欧米先進国では女の子どもが11歳になると親はまず、子宮頸がんから守る ためのワクチン打つ。


11歳は、肉体的に成長の早い欧米ではセックスを初めて体験する“セック ス・デビュー”の年齢だと考えられている。「うちの子に限って---」と考 えたいところだが、現実は、そうはいかない。11歳は子宮頸がんワクチン を打つ“適齢期”であり、このタイミングでワクチンを打つのが、多くの先 進国では常識となっている。

子宮頸がんはすべての女性の80パーセントが一生に一度は感染していると いう。子宮の入り口である頸部に発生する上皮性の悪性腫瘍であり、世界 では年間約50万人が子宮頸がんを発症し、約27万人が死亡していると推計 されている。

2分間に1人が子宮頸がんで命を落としている計算になる。日本では毎年約 1万5000人の女性が子宮頸がんを発症し、約3500人が死亡している。

原因は、ほぼ100パーセントが性交渉、つまり皮膚と皮膚の粘膜の接触で ヒトパピローマウイルス(HPV)というありふれたウイルスの感染する ことによることが1983年、明らかになっている。パピローマウイルスを 発見した独がん研究センターのハラルド・ツア・ハウゼン名誉教授には、 2008年度ノーベル生理学医学賞が授与されている。この研究成果をもとに 予防ワクチンが開発され、現在、世界100カ国以上で使われている。

子宮頸がんはいろいろながんの中でも例外的に原因が特定されているだけ でなく、ワクチンによる予防法が確立されている。アメリカでは2006年ワ クチンの使用を承認、昨年10月には日本でも使用が承認されたものだ。

成人になって、検診を受けずワクチンの接種もしない場合、がんは進行 し、子宮をすべて摘出する手術が必要になることもある。

妊娠、出産の可能性を失い、女性だけでなく家族にとっても心身ともに大 きな痛手となる。また、子宮のまわりの臓器にがんが広がっている場合に は、卵巣やリンパ節などの臓器もいっしょに摘出しなければならなくな り、命にかかわる。


ワクチン普及のためのシンポジウムで、「子宮頸がんは予防ができるがん です。また、定期的に検診を受けることで、がんになる前に発見し、子宮 を失わずに治療もできます。そのことを知らなかった私は、こどもを産む どころか妊娠することも出来ない体になってしまいました。死ぬではない かとこわかった。1人でも多く女性がワクチンを打ってください」と切々 と訴えた。

子宮頸がんは、初期には全く症状がないことがほとんどで、自分で気づく ことはほとんどない。このため、不正出血やおりものの増加、性交のとき の出血などに気がついたときには、がんが進行しているということも少な くない。

進行するにつれ性交時の出血などの異常がみられ、さらには悪臭を伴う膿 血性の不正性器出血、下腹痛や発熱などが認められるようになるという。

子宮頸がんは遺伝などに関係なく、性交経験がある女性なら誰でもなる可 能性のある病気である。近年では20代後半から30代に急増、若い女性の発 症率が増加傾向にある。子宮頸がんは、がんによる死亡原因の第3位、女 性特有のがんの中では乳がんに次いで第2位を占めており、特に20代から 30代の女性では、発症するすべてのがんの中で第1位となっている。

一度ワクチンを接種しておけば、その効果が20年は保つといわれる。だか ら、11歳という“適齢期“にワクチンを打った上で、定期的に検診を受け、 早期に発見・手術を受ければ、術後に妊娠・出産が可能だという。

85パーセントに女性がワクチンを打っていれば、95パーセントの女性が助 かるという研究報告もある。

ワクチンは3回に分けて打つ。初回、2回目がその1ヶ月後、さらに6ヶ月 後に3回目。問題は費用が高額なことだ。

セックス・デビュー前の“適齢期“の女の子(11〜14歳)全員に公費でワク チンを打っても、費用はわずか200億円ほどと計算されている。今のまま 放置しておくと、いずれこれを上回る医療費がかかる計算もあり、充分に 元は取れるという。

地方自治体では、「健康・医療・福祉都市構想」を掲げ、在住の小学校6 年生〜中学校3年生(12〜15歳)を対象に補助することを決めている所も ある。このワクチン接種費用が高額なことを解消するために、地方自治体 は急ぎ対応を期すべきだろう。




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重 要 情 報
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◇◆◇写真映像情報網◇◆週刊AWACS 2019年4月28日◇◆◇◆◇

▼唸声一言/板門店宣言から1年、記念行事に北朝鮮参加せず

もはや文大統領は北朝鮮のスポークスマンの役目も果たせないと金委員長は判断しているようです。フワフワしたリップサービスには全く興味などなく、2分で終わった米韓首脳会談で完全に見限ったのでしょう。

安倍首相とは難しい問題を抱えながらもトランプ大統領は一緒にゴルフですから、反日しか能がない文大統領とは雲泥の差です。北朝鮮にとっては、安倍首相の方が文大統領よりも数百倍も頼りになるリーダーですが、安倍首相も非核化だけでなく拉致問題を解決できなければ、金委員長と話をしても意味がありません。

それこそ、フワフワした話は北にも日本にも不要、韓国だけで騒いでいてください。現実的で実行力のある話し合いが必要です。残念ながら、露朝会談も北の期待したモノとは違っていたようですし、米国との交渉には否が応でも日本が必要と感じていることでしょう。さて、北に捨てられた文大統領は、バカの一つ覚えの反日にしがみつくしかないのでしょうか?

では、今週号をお楽しみください。

https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12457337932.html

2019/4/28 唸声



◎カタカナ語もまた面白いのだ:前田正晶

4月27日。何の役に立つのか知らない10連休とやらの初日らしい。しか も朝から雨模様で低気圧と来た。こういう天気は未だに気象病を引き摺っ ている当方の老化が進んだ体には辛いのだ。念の為に掛かりつけのSクリ ニックに電話で再確認したところ、本日の午後から6日までカレンダー通 りの休診だった。それで忌々しい連休のために10日間は耐え忍ばねばなら ない日が来ないように本日から十分に節制せねばならないと自覚した。昨 日には何故か高田馬場駅前のATMに長蛇の列が出来ていた理由も、テレビ のニュースで知り得た次第だった。

バックする:

そのテレビで「強盗が自動車をバックさせてシャッターを破壊して侵入」 と言っていたのを聞いて「はて、バック即ち“back”とは副詞ではなかった か。それを恰も動詞のように使うのも面白いな」と思った。更に「待て よ。野球の中継では外野手が『バックバック』と言うが、これに対応する 前進には何故カタカナ語がないのだろうか」などとしょうもないことを考 えてした。また、「自動車を後退させる」は英語では何と言うか考えたこ ともないと気が付いた。

そこで“drive a car backwards”とでも言うのかなと思って、色々と調べ てみた。正解と思しき表現は“to back a car up”だった。「あれ、backは 動詞にも使えたのか」と意外だった。だが、良く考えてみれば自分で「言 い直させて下さい」と言う時に、“Let me back up.”と断って別な表現を 使うか、誤りを正していたのを思い出した。辞書を見ても動詞として使え ると出ていた。だが、負け惜しみを言えば「自動車をバックさせて」だと 「名詞」として使っているのである。

ところで、野球の中継放送の用語だが「センター、バックバック」と後 退する(即ち、後方に下がる)ことを描写する場合に使われているが、 「前進して」に当たるカタカナ語はないようだ。そこで、この際とばかり に調べてみた。「バック」に相当する英語の表現は“to move backward”で あり、「前進する」は当然のように“move forward”なのだが、外野手が前 進してくる場合には“come in“と言うと出てくるのだ。正直に言ってMLBな どの中継はかなりの回数聞いてきたが、ついぞ“come in”というのを聞い た記憶がないのは、もしかして注意していなかったのかも知れない。予期 せぬ勉強をしたような気がした。

テーマパーク:

次に聞こえて気になったカタカナ語は「テーマパーク」だった。これは既 に採り上げた言葉であり「テーマ」はドイツ語の“Thema”であって、その 後に英語の“park”を付けたのがおかしいと批判してあった。だが、英語で は何と言うかとは述べていなかった。そこで、矢張り「この際に」とばか りに調べてみた。これには色々と言い方があるようで、“amusement park”、“pleasure land”、“public garden”等が出てきた。私の個人的感 想では「“amusement park”というのが良いかな」となった。

私がこの「テーマ」で面白いなと思った点は、この他に「テーマソン グ」や「テーマミュージック」がある事で、先人は躊躇うことなくドイツ 語の単語と英語の言葉を組み合わせていたらしい事だった。先人たちは複 数の言語に熟達していたのか、あるいは深い慮りなく独・英の組み合わせ をしたのかとも考えている。だが、もしかすると、彼らは“Thema“がドイ ツ語だとは気が付かなかったのかも知れない。カタカナ語にもこういう面 白い点もあるものだと考えるに至った。


◎新元号騒ぎは軽佻浮薄に過ぎないか:前田正晶

新元号が何を変えると言うのか。私は既に新元号「令和」を巡ってのマ スコミの空騒ぎとビジネスの分野における新元号を過度に商業的にと言う か恰も販売促進の材料に使う有様を苦々しい思いで見て、批判をしてき た。マスコミは言ってみればあの程度の軽々しい輩の集団だと思えば腹も 立たない。だが、「この機会を利用して売らんかな」と販促の材料に使う 様子を見ると、あの連中はもしかして余りにも消費が一向に盛り上がらな い状況下にあって「この機会に新元号利用で何とか盛り上げよう」とでも 企図しているのかという視点で見てあげるべきかとも考えるようになった。

だが、仮にそのような手法で需要と消費を喚起できたとしても、新元号が 始まって私がウンザリさせられているだけの10連休とやらが終われば「何 だ、あの盛り上がりは一過性だったのか」という結果に終わってしまうだ ろうと危惧している。私がそれ以上に好ましくないと思っていることがあ る。それは方々で「令和となれば新時代が始まる」とか「新元号を機に世 の中が大きく変化していくだろう」と言ったような「新元号頼み」とでも 形容したいことをヌケヌケと囃し立てている連中がいることだ。

率直に言って元号が変わったくらいで我が国の中だけではなく、この広 い世界に新風でも吹いて世界に大変動が起きるとでも言いたいのかと思 う。現在の世界情勢を見よ。アメリカでの2年有余のトランプ政権下でア メリカ国内のみならず、世界の方々でどれほどの変化が生じて来たかを良 く考えても見よ。中国に習近平政権が誕生して以来アジア、アフリカ、欧 州、対アメリカの貿易戦争、一帯一路だのAIIB等々、あちこちで強引な進 出、対立、紛争等々がどれほど生じていたか。金正恩委員長が如何なる行 動を起こしてきたか。UKのBrexitがどれほど進展したか。

こういう大規模で急速に変化してきた世界では同じ指導者が、同じ手法 で、それぞれの国を導いてきたものが、我が国の元号が変わったからと いって新たな動きをするのかということだ。我が国にしたところで、5月1 日からいきなり安倍政権が施政方針を一気に変えるというようなことがあ り得るのか。枝野幸男と玉木雄一郎が「もしかしてダブル選挙が」と言っ て大合同でもすると言いたいのか。今日まで再三再四の総理の賃上げの要 望をシカトしてきた経営担当者(現在の経営者などは本来の意味の経営な どしておらず、単に経営を担当しているだけの器量の輩の集まりだ)がそ れではとばかりに一気呵成に「所得倍増」にでも打って出るというのか。

私は4月30日までと同様な政治家と、経営担当者と、製造業界と、流通 機構と、これまでと全く何の変化もしていない国民が、昭和から平成と続 いた時代と同じ考え方と手法で動き続けていくだけだと思っている。それ はAIだのEVだの5Gだのといった新時代の技術的変化やキャッシュレス化な どは現実の事としては現れるだろう。だが、何が新たに出てこようとそれ を操作するというか、使うのは同じ人間であり、同じ日本国民ではない か。西暦で考えれば世界の流れは昨日までと同じように流れていくだけで はないのか。

私は如何なる変化にしても、それが斬新であろうとなかろうと、変えてい くのは新元号ではなく、前日まで生きてきていた人が起こすものだと思っ ている。何となく沈滞気味だと感じさせてくれる我が国を変えていくのは 「令和」ではなく、人だと思うべきだろう。そこを考えもせずに「令和に なれば」などというような軽々しい論調を私は排除したい。



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身 辺 雑 記
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28 日の東京湾岸は快晴、爽快。

27日の東京湾岸、夜明けとともに雨も上がり、ゆっくり散歩出来て良かっ た。公園では咲き初めた躑躅がきれいだ。
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