政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4966 号  2019・2・25(月)

2019/02/25

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わたなべ りや うじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」4966号
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        2019(平成31)年  2月25日(月)


          携帯電話とSNSの使用を禁止:宮崎正弘

          「尖閣」から遁走の売国政権:渡部亮次郎

       チベット人に切実な法王後継者問題:櫻井よしこ              
                       
                      話 の 福 袋
                        反     響
                      身 辺 雑 記


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携帯電話とSNSの使用を禁止
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)2月22日(金曜日)
     通巻第5999号
 <次号は6000号記念号>  
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 ロシア陸軍、携帯電話とSNSの使用を禁止
  中国へ運搬中のS400 システムが嵐にあって損傷・破壊された
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ロシア国会はさきごろ全会一致で陸軍兵士ならびに兵站要員の軍事活動中 の携帯電話とSNSの利用を禁止する決議を採択した。

ロシアの携帯電話は3Gが主流だが、ガラケーが多く、また99%のスマホ はロシア製だ。一部にファーウェイ、ZTEの進出も見られるが、ロシア 市場にはまだ浸透していない。

禁止の理由は「軍の現在地、部隊の位置や、部隊編成などの機密が保てな いから」というが、軍人がSNSを利用しているのはエロ・サイトや風 俗。「美女」とのチャットなどが多いと言われ、逆に電話からハッキング がおこなわれている。

ロシアの兵器セールスの目玉とされるミサイル防御システム

「AS400」が2月19日、中国へ運搬中にイングリッシュ海峡付近で強い 嵐に遭遇し、座礁。ひどく破壊されたことを認めた。

輸送船にはミサイルの他に司令台、レーダー、スペアパーツなど中枢部 品、備品が積載されていた。損傷がひどく使い物にならないだろうと製造 元のロシアテクノロジー社幹部が、記者会見で明らかにした。(プラウダ 英語版、2月21日)。
 
中国への納期があるため、既存の代用にするか、新しいラインから輸出す るかは未定だが、これで中国がS400システムをロシアから購入した事 実が浮かんだ。プラウダに拠れば、中国はS400システムを六基、合計 30億ドルを発注していた。
              ☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆ 書 評 しょひょう BOOKREVIEW 書BOOKREVIEW  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 事の是非、敢えてを言はじ いのちかけて  
     逃げし心を かなしむ吾は

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伊藤悠可『もう一人の昭和維新 ――歌人将軍・齋藤劉の二・二六』(啓文 社書房)
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歌人将軍と言われる齋藤劉は日露戦争の奉天会戦で果敢に戦い金?勲章に 輝いた。

参謀少佐として満州の奥地に潜入し軍事探偵という冒険的任務を帯びたこ ともあったが、済南事件でシナ人の暴徒を鎮圧したときは少将で、第11 旅団司令官であった。

この世の中に「陵辱」という犯罪を、愉しみながらおこなうシナ人の本質 を目撃した。ところが内地では真っ逆さまの評価で、齋藤は軍務を解かれた。

「民政党の議員は何を言ったかというと、残虐な事件に遭遇した邦人の命 よりも、齋藤旅団の砲撃によって傷ついたのではないかと済南の文化財を 心配し、傷つけたなら日本政府が弁償しなければならないと国会で主張し た」。

政治への不信が拡がった。

事件の責任を問われるかたちで齋藤は退役、予備少将となった。のちに昭 和維新に突進する栗原とは親戚づきあいだった。栗原は北一輝に心酔して いた。だが、齋藤は北一輝の思想に疑念を抱いた。

伊藤氏はこう言う。

「齋藤の国家観、歴史観と北一輝の国体概念とは相当の距離があって相容 れないこと、進化論に基づいた社会改造など新思想の鋳型による不自然な 国家観」であるとして、「民族精神を信じていた齋藤には、北一輝の革命 理論と国家改造への共感は遂に湧かなかった」(170p)
 
深く維新の精神を理解し、若者達の志に同調した齋藤劉将軍は、蹶起直前 に青年将校に資金を渡した。そのため幇助罪に問われ、禁固5年となっ た。病気が進み2年で仮出獄したが、世の中は彼を暖かく迎えた。
 
二・二六の蹶起に寄り添って、なお気高く詩歌を詠みつつも、昭和史の裏 面を冷徹に、悠々と綴った、この文筆家将軍は若山牧水の親友でもあり、 師は佐佐木信綱だった。詠んだ歌のひとつはある時、聖上の目にとまった。

なにしろ重厚なテーマ、深刻な状況のなかで出来した歴史的事件の数々、 なれど著者・伊藤氏の文体は爽快、淡泊にして速度があり、読後感はなぜ か晴れ晴れとしている。それにしても労作、しかも、二・二六事件を扱っ たあまたある歴史評論、伝記、史論、小説かずかずあれど、伊藤氏は「歌 人」としての独特な視点から二・二六に関与した将軍の人生を見つめ直し たのである。

評者(宮崎)自身は、二・二六にそれほどの関心がない。戦後生まれの世 代の時代感覚としては先の大戦の追体験が重たく、切迫したものであり、 その前のことは歴史的、回想の物語に属するからだろう。

北一輝に至っては社会主義的革新性が強く、ほとんど無縁の存在であり、 石原莞爾を過剰評価する人が多いが、やや胡散臭い軍人ではないかと思っ てきた。とういうわけで、じつはこの物語の主人公である齋藤劉将軍につ いて何ほどの知識もなかった。

井尻千男は、明智光秀を論じ、本能寺の変を「義挙」と言った。そして井 尻は「明智の行為と二・二六の将校に近似をみるのだ」と書いた。

二・二六といえば、蹶起した将校らの精神を描いた三島由紀夫の諸作品が あるが、三島は将校らに美的精神と、「恋けつ」の情念を見出し、それを 鮮やかな筆力で描いた。

井尻の『近似』説に評者が深く思い至るのは、義挙を期待し、煽っておき ながら、いざ事件が起こり、事態が収束に向かうと、扇動者、指導者とみ られた橋本、真崎、石原が日和った。

まさに本能寺の変後、細川、吉田が日和った。誠仁親王は四日後に明智の 義挙を『謀反』と規定した。図に乗って秀吉は光秀を主殺しだと逆宣伝 し、自らの政治的地歩を固めていく。

なるほど似ている。

何時の世にも巧妙な処世である。二・二六事件は、24時間後に『叛乱』と 規定され、決起部隊の周囲を一万数千の正規が囲み、東京湾には海軍艦船 が陣取っていた。世渡りのうまい政治家、軍人はさっと立ち位置を変え た。世渡りが出来ない齋藤は共犯とされ、5年の禁固刑がくだり、軍の戦 功、勲章が剥奪され、獄に?がれた。

獄で齋藤少将は歌を詠んだ。
 
事の是非、敢えてを言はじ いのちかけて
 逃げし心を かなしむ吾は
 
そして獄中で齋藤は本格的に古事記、日本書紀、万葉の世界に精神が浸る というのが刑務所に日々を送ったのである。哀切、悲壮、しかし最後まで 志操を貫いた。
              (註 齋藤劉の「劉」には「さんずい」)
         
(編集部より)本書はアマゾンでの取り扱いが遅れますので、ご興味の向 きは下記判元へ直接お問い合わせ下さい。  啓文社書房 (03
)6709 −8872  
          
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読者の声 ☆どくしゃのこえ ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)貴誌5998号の(読者の声1)で鈴木秀寿氏が「今では縄文 時代の1万6千年前に遡ることができるようになってきました」と書かれ ました。

縄文時代の開始はまだ確定していませんが、放射性同位元素の割合による 年代推定では1万9千年以上前の縄文土器も見つかっています。断言はで きませんが、いずれ2万年以上前というようになると思います。

縄文遺跡に関しては面白いことがあります。縄文中期の遺跡が北海道で見 つかっていますが、同時代のアイヌ人の遺跡は見つかっていません。縄文 後期は世界的な気候変動で北海道に人間が住むことが困難になりました。 それ以降の最古の北海道移住民の記録は9世紀で、和人が入植したものです。

アイヌ人の遺跡で見つかる最古のものは14世紀のものです。つまり、アイ ヌ人は、14世紀になって北方領土や既に和人が住んでいた北海道に移民 してきました。北海道には既に日本人が住んでいたので、北海道に渡って きたアイヌ人は不法移民であり、先住者の和人は彼ら不法移民を平和裏に 受け入れて共生・共存したということです。

明治32年に旧土人保護法が制定され、彼らの身分は不法移民から日本に帰 化した日本人となりました。また、当時小学校の義務教育は有料でした が、アイヌ人の子弟は授業料を免除されました。入植者には開拓地を与え られましたが、アイヌ人には入植者より広い土地が与えられました。

アイヌ人は狩猟・漁労を行っていて、農業技術を持っていなかったので、 入植者に土地を貸して地主となりました。このような破格の条件で不法移 民であったアイヌ人が日本への帰化を認められたのは、日本の国柄でもあ り日本人のやさしさでもありますが、アイヌ人が国会へ請願したこともあ ります。

第2次大戦後農地解放が行われた時、アイヌ人活動家が、駐留軍にアイ ヌ人の地主を農地解放から免除するように請願しましたが認められません でした。自民党が提出しようとしているアイヌ法案」では、アイヌ人を 北海道の先住民としています。荒唐無稽な話です。

まさに、ニーチェが言ったように、「この民族、この国民をみよ」と全 人類に向かって云わねばなりません。

偏見と差別は必然ではないということの証明です。(當田晋也)

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(読者の声2)「台湾の見えない課題」講演会のお知らせ。

昨年11月の台湾の地方統一選挙では、与党・民主進歩党が惨敗し、中国国 民党が再復活の兆しを見せ、公民投票の結果も世界を驚かせました。
脱原発条項削除の可決と同性婚民法明記の否決は進歩的な人々の期待を幻 滅させ、台湾名義によるスポーツ国際試合への参加申請の否決は国際社会 に疑問を抱かせ、福島など5県産食品輸入禁止維持可決は日本に冷や水を 浴びせました。

民進党の大敗や公民投票の結果をどう受け止めたらよいのか。

台湾や台湾人について深く知る多田恵氏に、台湾の人々および政治の生態 を見極める必要があるという観点から、現在の台湾の有権者が持つ精神と は何か、台湾の政治構造はどうなっていて、政治家と有権者の関係はどう なのか、「静かな革命」と称される民主化を経た台湾に残された課題とは 何か、「台湾で最も美しい風景は人」という誇りは手放しで喜べるものな のか、台湾はどんな課題を抱え、どこへ向かうのかなど、これまでほとん ど触れられてこなかった「台湾人が抱える闇」について、最近の出来事を 交えて話していただきます。

セミナー終了後は、講師を囲んで懇親会を開きます。ご参加の方は、申し 込みフォーム、メール、FAXにてお申し込み下さい。
           記

◆日 時:平成31年(2019年)2月23日(土) 午後2時30分〜4時30分(2 時開場)
◆会 場:文京シビックセンター 4階 会議室A
        東京都文京区春日1-16-21 TEL:03-5803-1100
     【交通】 地下鉄:丸ノ内線・南北線 後楽園駅 徒歩2分
◆演 題:台湾の見えない課題

◆講 師:多田恵氏 (亜細亜大学講師、日本李登輝友の会理事)
[ただ・けい] 昭和47年(1972年)、東京生まれ。王育徳氏の著書 に感銘を 受け東京大学文学部言語学研究室に進む。同大学大学院博士課程 単位取 得退学。現在、亜細亜大学などで講師を務めつつ台湾語の普及に取 り組 み目白大学などで台湾語を担当。

国際台湾語検定日本会場責任者。在 日台湾同郷会理事、日本李登輝友の 会理事、台湾独立建国聯盟日本本部中 央委員、「台湾の声」編集部。翻 訳書に李壬癸著『台湾オーストロネシア 諸語の分布と民族移動』(下村 作次郎編『原住民文化・文学言説集 〈2〉』所収)など。
◆参加費:1,500円(会員) 2,000円(一般) 1,000円(学生) 
       *当日ご入会の方は会員扱い
◆申込み:申込フォーム、メール、FAXにて。 *2月22日(金) 締切
     E-mail:info@ritouki.jp   FAX:03-3868-2101
◆懇親会:講師を囲んで会場の近くにて [参加費=3,000円 学生:2,000円]
     (日本李登輝友の会)


        
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「尖閣」から遁走の売国政権
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        渡部 亮次郎

<尖閣ビデオは非公開、「日中」再悪化を懸念

政府・与党は7日、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の様子を海上保 安庁が撮影したビデオについて、公開に応じない方針を固めた。

公開すれば日中両国で相互批判が再燃し、4日の日中首脳会談を機に改善 の兆しが出てきた日中関係が再び悪化しかねないとの判断からだ。

国会がビデオ提出を求める議決をした場合などは、予算委員会など関連委 員会の「秘密会」への提出とし、限定的な開示にとどめたい考えだ。

衆院予算委員会は7日開いた理事懇談会に法務省の小川敏夫法務副大臣ら を呼び、ビデオの扱いについて協議した。法務省側は「中国人船長を起訴 するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出したケースは今まで ない」と説明し、現時点での国会提出に難色を示した。与党側も慎重な姿 勢を示した。>
読売新聞 10月8日(金)5時14分配信

この答弁からして反日だ。あわてて釈放した船長を起訴する自信もハラも 無いくせに「起訴するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出し たケースは今までない」とは誤魔化しもいい加減にしろ、だ。

今度の尖閣問題について菅首相には国家的見地にたった戦略がまるで無 い。背負っているのが日本という国家の運命であり、その誇りであるとい う責任感がまるでない。

7日、偶然、取材できたところによると、最初、菅首相の訪米中、仙谷官 房長官は、困り抜いた挙句、民間人の手づるで元中国政府高官に接触。

そのルートで、ASEM会場での「偶然」の温首相との会談設営に成功した。 これが「改善の兆し」なんだそうだ。

その結果、菅首相と仙谷官房長官は「これ以上もめさせない」で一致。問 題のヴィデオの非公開の方針を決めたしまった。言うなれば
「尖閣」を手放す結果を招くかも知れないが、菅政権維持のためには、日 中関係を穏便に保つこと、止む無しと決めたのである。

これは明らかな「売国行為」である。或いは「偶然」会談をセットした 「根回し」の際、ここまで約束させられた疑いも濃厚だ。「今は書かない で欲しい」というのが、7日取材の中国側の態度だったことからの推測だ。

尖閣諸島が日本固有の領土、東シナ海に領土問題が存在しない事は
様々な資料からも歴然たる事実である。たとえばジャーナリストの水間政 憲氏が「週刊ポスト」(10月15日号)で明らかにした1960年4月に北京市地図 出版社発行の「世界地図集」では尖閣諸島は日本の領土として日本名の 「魚釣島」「尖閣群島」と表記されている。

水間氏によれば、その12年後の1972年発行の同じ北京市地図出版社の地図 ではいきなり自国領として「釣魚島」「赤尾嶼)とか書き変えてある。

更に驚くべき事に中国は「清」時代の地図の改竄まで行なっているのだ。 「目的のためには、どんな手段も正当化してしまうのだ」(水間氏)。

1960年4月に北京市地図出版社発行の「世界地図集」は日本外務省中国課が 現在も所蔵しているはず。それなのに、中国と対等に向き合うのが厭だと ばかり、遁走した菅首相。さっさと総辞職すべきだ。
私は中国人にされたくない。2010・10・8



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チベット人に切実な法王後継者問題
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           櫻井よしこ


 「チベット人に切実な法王後継者問題 中国共産党から仏教を守り通せ るか」

米議会は昨年10月、超党派で「中国に関する議会・行政府委員会の年次報 告書」を発表、中国共産党政府の少数民族弾圧は、「人道に対する罪」だ と明記した。時効のない、最も厳しく追及されるべき犯罪という意味だ。

同報告書は新疆ウイグル自治区を焦点としたが、チベットも同じである。 中国政府のチベット弾圧は、ウイグル弾圧同様、激化するばかりだ。その 中でチベット人にとって今年84歳になる法王、ダライ・ラマ14世の後継者 問題はとりわけ切実である。

チベット仏教には最高位の指導者としてダライ・ラマと、それに次ぐ地位 のパンチェン・ラマが存在する。いずれも前任者の死を受けて幼児が後継 者として選ばれる。チベット仏教の指導的僧侶たちが幼児を守り、立派な 指導者として育て上げるが、それには20年近い歳月が必要だ。

中国共産党は、高齢のダライ・ラマ14世の後継者は自分たちが選ぶと宣言 済みだ。宗教を信じない共産主義者に他民族の宗教指導者を選ぶ資格など ないのだが、彼らはお構いなしである。

中国には「前科」がある。1995年、ダライ・ラマ14世は、死亡したパン チェン・ラマの生まれ変わりとして六歳のゲンドゥン・チューキ・ニマ氏 を選んだが、中国共産党はニマ氏を家族ごと誘拐し、別の少年、ギャン ツェン・ノルブ氏をパンチェン・ラマ11世に指名した。ニマ氏は未だに行 方不明、中国共産党はノルブ氏を育て、彼こそが真実のパンチェン・ラマ 11世だと主張する。

このような事例があるために、チベット人はいま、次のダライ・ラマをど のように選ぶべきか悩んでいるのである。センゲ首相が率直に語った。

「私は(亡命政権が位置するインド北部の)ダラムサラにいる時にはいつ も法王の教えを受けています。法王は、私に、次のダライ・ラマ選出方法 を責任を持って決めよと命じました。法王の御意思を聞きながら、既に、 次のダライ・ラマ選出に関しての意見聴取を進めています」

チベット仏教各宗派の長老達との第1回会議もチベット内外に住む高位の 僧、数百人の意見聴取も終えたという。今年6月と10月にも世界各地から チベット仏教指導者がダラムサラに集まり、来年取りまとめに入るという。

「全員、とても真剣です。私はいま任期2期目で、あと2年半、主席大臣 (首相)を務めます。この間に結論を出したいと思います」とセンゲ氏。

現在3つの案が有力だ。

(1)チベット仏教の伝統を踏まえダライ・ラマ14世の死後、生まれ変わ りの幼い男児を探す、(2)長老達が選ぶ、(3)法王自身が亡くなる前 に自らの生まれ変わりを指名する。

センゲ氏の説明では、法王は保守的で仏教の伝統を大事にするため、伝統 に従えば(1)の方法しかない。しかし法王は柔軟であり、3つの選択肢 の全てが頭の中にあるともいう。

(1)の場合、前述のように幼児の成長までに20年近い歳月が必要で、そ の間、チベットは中国の介入に脅かされる。中国共産党はチベット仏教を 本気で潰しにかかると危惧されている。結果、センゲ氏は(3)に期待する。

「法王が、自分の生まれ変わりとして10代の少年を選べば、長い時間をか けずに次の法王になれます。少年がまず第一に善きチベット仏教徒で、賢 く、徳の高いことは無論必須条件です。しかし選ばれれば、彼はダライ・ ラマ14世の命のある限り、指導を受け、その徳と叡智を吸収し、立派に成 人するでしょう。このようにして15世が育っていけば中国は一切介入でき ません。私自身はこの(3)の選択肢が最善ではないかと思います」

チベットの人々の柔軟な思考で中国の介入を退け、チベット仏教を守り通 せるよう、私は願っている。
『週刊ダイヤモンド』 2019年2月23日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1268 

     
      
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読 者 の 発 言
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 ◎北朝鮮の金正恩共産党委員長が、トランプ米国大統領との会談の為、ベトナムのハノイに向けて、陸路、列車で出発した。

何故、汽車で行くのかと言へば、それは飛行機だと撃墜される惧れがあるからとのことである。

ここで私は、アフリカの空港から飛び発って乗機が撃墜され亡くなった、ハマーショルド国連事務総長を思ひ出す。

どちらが人類の平和と幸福の為に働いたかは、自明であらう。北村維康



 ◎韓国には、我が国の「日本国憲法」に、占領軍が書いた「平和を愛す る諸国民の公正と信義」はそもそもあるのだらうか? 答は「否」である。

では、同憲法に「外国が我が国を侮辱した時は、武力を行使して懲らしめ る」といふ規定はあるのだらうか?答は「否」

ことほど左様に、わが「日本国憲法」は、国際政治の現実に対応してゐな い。だから我が国が、例へば韓国を懲らしめるためには、勿論、北朝鮮か ら拉致被害者を救出するためには、日本国憲法は破棄するか、改正するか しなければ

現実的な対処は不可能である。

このことは、憲法改正に消極的な公明党を始めとする野党、またマスコミ に、しかと問ひ糾さねばならない。以上 北村維康



◎スポーツ界にも色々と話題が豊富なようで:前田正晶

このところ、暫く固い話題ばかり採り上げてきたので、ここでは余り理 屈っぽくないようなスポーツを語っていこうと思う次第。特に昨23
日は中継放送も多かったので、語りたい種目も多かった。

ラグビー:

先ずはラグビーのサンウルブズから。いきなり画面に出てきた先発の選手 たちが走っているところを見て「やれやれ。またこれか」と思わずにはい られなかった。それは出てきた15人中の12〜3人が帰化しているという者 を含めて外国人だったからである。(kazk様には再三諭されたが事では あっても)私はラグビー界の仕来りには賛同できないというのか「何だか なー」なのだ。確か「出身国の代表歴がなくその国で3年間プレーし続け れば云々」という規定のようだ。

サンウルブズが日本代表のテイームではないと承知しているが、23日の相 手は世界の強豪オーストラリアの代表選手だった者が11名の入っているワ ラターズである。全員がオーストラリア人がどうかは知らないが、アナウ ンサーの興奮振りと私が「応援団の如くで不適格」と扱きおろす解説者の 大畑大介も、如何にも我が国の代表がオーストラリアと試合をしているよ うな情熱を籠めて語り続けていた。

私は応援する観客の方々がサンウルブズが得点すれば、我が事のように熱 狂されるのをどうこう言う気はないが「あの顔触れの試合に違和感はない のかな」と思って見ていた。表現を変えれば「我が国に本拠を置くクラブ テイームがオーストラリアのクラブと試合をしている」と割り切って見て いれば良いのではないかと言うことだ。私には良く解らない点は「あの外 国人たちは如何なる手段乃至は待遇を受けて、我が国で生計を立てている のか」である。

試合の内容にも触れておこう。外国人同士の試合は緊張感がある接戦であ り、そういう点では面白かった。だが、あのサンウルブズに代表合宿集で 不参加だった田中や田村が出ていたらどうだったかという思いは残った。 矢張り、ラグビー界の仕来りは良く解らないなという感が残った。この試 合が日テレのBSで、Jリーグの川崎対東京の試合がNHKの地上波だったのは 良かったとは思うが。

Jリーグのサッカー:

そのJリーグであるが、私は彼らの試合は余りスリルがないというか 「やってやろうという積極性に欠ける、何かといえばバックス陣に戻して 得意の横から横のパスばかりで(解説者の中には「サイドチェンジ」など と言う者もいるが)善戦にいる者たちに工夫がなく、得点力に乏しく、 シュートが不正確で全く面白くない」ので最後まで見ないこと多い。私の 目には「安全第一」というか「迂闊に独断的判断でキープして上がってい くと、チームワークを乱すとでも怒られるので」とでも考えているのかと 不満だ。

それに23日のリーグ2連覇の川崎も綺麗なサッカーをやってはいるのだ が、アナウンサーや解説者が褒め称えたがる小林悠などは私には何処がそ れほど良いのかがサッパリ解らない。未だに38歳になったという中村憲剛 を出さねばならないようなことをやっているのでは、代わり映えしなくて 面白くない。それにあの熱狂して応援されている「サポーター」なる方々 は、サッカーをどれほどお解りなのかと、ついつい疑問に思ってしまうのだ。

プロ野球:

この話題にも触れておこう。TBSの「喝」の時間に登場する張本勲は毎年 のように「今頃のテイームや選手たちの出来や仕上がりを論じることに意 味がない」と言い続けている。私も同感であるので、その関連のテレビの 報道も見ないし、新聞記事も読まない。今何をやっているかのかと言えば 「練習」であり「トレーニング」なのである。そうであれば、打者は打て るようになる練習をしているのであり、投手だって打者と対決する前段階 の練習だ。そこで良いようだといっても、実戦は別問題である。私などは 往年は自慢ではないが一流の「練習名人」だった。

ここで、英語の講釈をしておくと、“training”はOxfordには“the process of learning the skills that you need to do a job
”とある。そういうことをしている最中に古手や新人がどれほど打ったと か、どれほど速い投球をしたかなどは意味がないと思う。私はあのような 過剰報道は新人(rookieは「ルキー」であって「ルーキー」とは言わな い」を思い上がらせてしまう危険性すらあると思う。

女子のバスケットボール他:

リーグ戦のプレーオフの試合も少し見た。トヨタ自動車にはアフリカ系の 父親を持つ姉妹が在籍していて優れた身体能力を発揮して見せていた。ク ロスカントリーの日本選手権の女子の部にも、名城大学のエースである小 柄だが懸命に走っていた将来有望のアフリカ系の父親の走者がいた。何れ は我が国のスポーツ界をあのような選手たちが中心になって引っ張ってい く時代が来ると思わせてくれた。いや、大坂なおみは「世界のランキング の1位」になって、既に先行して見せてくれている。時代が変わっていく のだと色々な意味で考えることが多かったスポーツ界である。


 ◎BS TBSの報道1930で:前田正晶

2人の専門家は「習近平主席と金正恩委員長はトランプ大統領は後2年で退 陣させたい」という見方も出来ると言った。

私はTBSが始めたこの夜の7時半からのニュース番組は司会者が松原である 事でもあり、偏向したTBSの企てなので「BSフジの夜のPrime News
のパクりか」と思って余り重きを置いていなかった。ところが、他の番組 との間の空き時間の埋め草にでも思って見てみると案外無視できない点も あったので、少しは注目するようになった。22日には神田外語大学の興梠 一郎教授と明海大学の小谷哲男准教授が出演というので興味を持って見る ことにした。

三菱商事勤務の経験がある興梠教授は中国問題に詳しく、小谷准教授はア メリカの事情に明るいということで、他局にも屡々登場しているのだ、念 の為。

話の内容は勿論、トランプ大統領が中心の感で、27〜28日にベトナムで開 催される第2回目の金正恩委員長との会談と、3月1日で期限が切れる中国 との貿易問題というよりも国対国のギリギリの政治的会談の行方というか 結末がどう出るかだった。私は仲々充実した内容だと思って聞いたが、こ こにその詳細を取り上げる気はない。だが、この専門家のお二方が言わば 結論のように一致した意見を言われたのが極めて印象的だったので、ご紹 介しようと思っている。

それは「習近平主席も金正恩委員長もトランプ大統領に2期目の4年間を務 めて貰いたくないので、極力彼が失態を演じて支持率が低下して2020年の 選挙で勝てないように仕向けているのだ。即ち、既にオバマ大統領とあれ ほど違う政策を打っているのだから、トランプ大統領が後2年で替われば アメリカの出方も変わってきて、中国もDPRKもやりやすくなると期待して いるのではないか。と見込んでいるのではないか」ということだった。 「なるほど、そういう見方があるのか」と思って聞いた次第だった。


◎18年の訪日客では中国人が最多で、全体では記録更新の3,119万人:前田正晶

政府の観光局(JNTO)は先頃2018年の訪日外客数が3,119万人と対前年比 8.7%のプラス成長で、1964年に統計を取り始めてからの最高記録となっ た旨を発表した。その内訳はといえば、

第1位が中国で8,380,100人で対前年比+13.8%、第2位は韓国で7,539,000 人と+5.6%、第3位が台湾で4,757,300人で+4.2%、第4位は香港の 2,207,900人で△1.1%、第5位はアメリカで1,526,500人で+11.0%、第6位 にはタイが来て1,132,100人で+14.7%、第7位はオーストラリアの 552,400人の+11.6%、第8位はフィリピンの504,000人で+18.8%、第9位 がマレーシアの468,300人で+6.8%、第10位がシンガポールで437,300人 で+8.2%だった。

上位10ヶ国で対前年比でマイナスだったのは香港のみという盛況だった。 個人的には中国の+13.8%という伸び率がフィリピンの18.8%を遙かに下 回っていたのが意外だった。以下11位にはインドネシア、12位にベトナ ム、13位に英連合王国、14位にカナダ、15位がフランス、16位がドイツ、 17位がインド、18位がイタリア、19位がスペイン、20位がロシアで何 と+22.7%とベトナムの26.7%に次いで2番目の伸び率だった。因みに、 20位まででマイナス成長は香港のみだった。

私が興味を感じたのは来日した客数も兎も角、彼らの我が国での消費額 だった。その消費額の総合計は4兆5,064億円と7年連続してプラス成長を 記録していた。この金額をクルーズ客の分を除いた一般客の1人当たりの 支出額は15.3万円と対前年比△0.9%となっていた点だった。国別では人数 が多かった中国が第1位の1兆5,370億円、第2位が韓国で5,482億円、第3位 が台湾の5,839億円、第4位が香港の3,355億円、第5位がアメリカの2,890 億円となっていた。

しかしながら、この総額を1人当たりで見ると、第1位がオーストラリアの 242,050円で対前年比7.2%、第2位はスペインの236.996円で+11.5%、第 3位にはイタリアが入って+17.1%、第4位は中国の223,640円の△0.2%、 第5位は英連合王国の219,725円で+2.0%となっていた。以下第6位がフラ ンス、第7位はドイツ、第8位はアメリカ、第9位がベトナム、第10位には ロシアが△5.4%ながら入っていた。因みに、韓国は77,559円で8.0%の成 長だったが、第20位だったのである。

簡単な感想を述べておくと、矢張り遠隔地であるEU圏内からの訪日客は近 場のアジアの諸国よりは少ないのは当然だっただろうが、中国からは都内 でも何処に行っても中国人ばかりと思わせるほど多いのだが、使うお金の 額が減少していることは来日する層が変わってきたことと、所謂爆買いを する時期はもう終わったという辺りになる。ここ新宿区に住む者としては 決して意外ではないと思うが、中近東というかイスラム教徒の国からの訪 日客が一つも20以内には入っていなかったのも興味ある現象だった。

参考資料:紙業タイムス社刊 FUTURE誌 2019年2/25日号




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身 辺 雑 記
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25日の東京湾岸は曇天、午後には雨だろう。

24日の東京湾岸は快晴、爽快。
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