政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4957号 2019・2・16(土)

2019/02/18

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わたなべ りや うじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」4957号
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        2019(平成31)年  2月16日(土)



「拉致:朝鮮半島の闇、日本の闇」第21章:“シーチン”修一 2.0

   中国地方政府が合計620億ドルの地方債を起債へ:宮崎正弘       
              米国は貫徹できるか:櫻井よしこ                                 
                      話 の 福 袋
                        反     響
                      身 辺 雑 記



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「拉致:朝鮮半島の闇、日本の闇」第21章
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        “シーチン”修一 2.0

【措置入院」精神病棟の日々(112)】小生の保護室というか軟禁牢、独 居房あるいは隠居所、はたまたリトリートのようなペントハウスの外観を 一新した。展望台から街を見回して「度肝を抜くには絶対この色しかない だろう」と、屋根はレッド、壁はキャロットオレンジ、窓枠は若草色で、 オマケに50鉢の花に囲まれている。

自己主張が激しいというか、ど派手で、実にキチ〇イにマッチしている。 この庵の名称をどうしようか・・・まるで「赤毛のアン」の家みたいな感 じだから、その手の名前にしたらいいかもと、まずはカナダのプリンス・ エドワード島を舞台にした「アン・ブックス」のデビュー作「赤毛のア ン」を読み始めた。

一気に読んで、ほとんど恍惚状態になった。これがほんまの「恍惚の人」 かいな、まむしドリンクどころやないで、「すごい! 回春剤や」、度肝 を抜く作品やな、わてはお花いっぱいのタイムトンネルを通って11歳のア ン、「アン爺」どころか「夢見る少女」になってしもうたんや。俗塵にま みれた脳ミソのアカがきれいさっぱり・・・ああ、うちはもうとろけそうや。

物心つく前に両親を失った孤児のアン(11歳あたり)と(後に養父とな る)マシュウ(50歳あたり)との出会いから(中村佐喜子訳、要点のみ転 載)。

<(マシュウは駅で孤児院から男の子を引き渡されることになっていたの だが・・・)

駅へ行ってみた。プラットフォームには女の子が一人いるだけだった。マ シュウは駅長の所へ行って5時半の汽車がすぐ来るかどうか尋ねた。

「半時間前に出ましたがね。しかし、あんたの所へ乗客が一人降りました よ。女の子がね。あっちの砂利の上にいますよ。婦人待合室に行くとい い、と云ったところがね、にこりともしないで、この外の方がいいと云っ たんですよ。『こっちの方が広々として空想の余地がある』とかってね。 どうも変わった子のようですな」>

マシュウは「男の子を受け取るはずだった」と言い、駅長は孤児院の人か ら「この女の子をマシュウに引き渡すように託されただけ」と云い、らち が明かない。

マシュウはライオンの穴へ飛び込むよりも辛いこと――つまり少女に近づき ――なぜ少年でなかったのかと問い質せねばならない羽目になった。(マ シュウは少女だろうが美女、熟女だろうが、多分「自分の正義」を振りか ざす女という動物が苦手というか、ほとんど嫌悪しているという、とても 常識的な男だった。もちろん独身。いい人なのだ)

少女は、彼がそばを通り抜けた時から見守っていたのだけれど、今は彼へ まっすぐ眼を注いでいた。鋭い観察者だったならば、はにかみやのマシュ ウが滑稽なばかり脅えている、この少女のうちに、決して並ではない魂が 潜んでいると結論をつけたであろう。

マシュウはしかし、先に言葉をかけることをせずに済んだ。彼が近づくの が分かると、彼女の方ですぐに立ち上がったからである。そうして、やせ た色黒い片手で古風なぼろの旅行用バッグを握り、片手を彼の方へ差し伸 べてきた。

「おじさんはグリーン・ゲイブルズ(屋号は「緑の切妻屋根」。日本でも 田舎では屋号で呼んでいた。わが家は精米所も経営していたから「精 米」、隣は「井戸屋」だった)のマシュウ・カスバァトさんね?」と彼女 は特別澄んだ、甘い声で云った。

(しゃべって、しゃべって、しゃべり続ける、まるでサエズリまくるアン は、古舘一郎のプロレス実況放送みたいにビョーキか。もうどうにも止ま らない。歌うようにしゃべり、しゃべるように詠って琴線を刺激するか ら、やがて聞く方も気持ちが良くなるみたい。マシュウはアンに出会った 最初から心が和らいでくるのだ)

「よかったわ。もうおじさんが来てくれないのかと心配になっちゃったか ら、どんな事情が起こったんだろうって、いろいろ考えてたとこだったの よ。もし来てくれなかったら、今夜はね、この道を降りたあの角に大きな 桜の木があるでしょ、あれに登って、一晩あの上で過ごそうと決心したのよ。

ちっともこわくないわ。それに、月光を浴びながら、真っ白い桜の花の中 で眠るなんて、素敵じゃない? 大理石の広間にいる気がすると思わない こと? そしてあたし、もし今夜来てくれなくてもね、明日の朝にはきっ とおじさんが迎えに来てくれるって信じたのよ」

マシュウは、やせた小さい手を臆病そうに握っていたが、その時に、どう すべきか心が決まった。この眼を輝かせている子供に、彼は間違いの話 (少女ではなく少年を引き取るのが希望だった)ができなかった。ともか く家へ連れ帰り、それはマリラ(マシュウの妹、45歳くらい。農場は共に 独身の兄妹で経営されていたが、2人にはほとんど会話らしい会話はな い)から云わせることにしよう。

たとえどんな間違いがあったにしろ、この子を駅に置き去りにして帰るわ けにはいかない。それならいろんな質問や説明は帰宅して落ち着くまでお 預けにすることだ。

「遅くなってすまなかったね」と彼はおどおど云った。「さあ、おいで。 馬をあの庭につないであるからね。そのバッグ、持ってあげよう」

「あら、あたし持てるわ」と子供は快活に云った。「これは重くないの。 私の全財産が入っているけど・・・」(歩きながらアンはしゃべりまくる のだ)

マシュウを相手のおしゃべりがやっと止まった。息が切れたのと、小型馬 車の所へ来たからだった。それなり彼女は黙ってしまい、やがて二人は村 を離れ、急な丘を降り始めた。その路は、やわ土を深く切り崩したところ にあるので、花盛りのサクランボの木や、ほっそりした白い樺の木がある 土手は数フィートの頭上になっていた。

子供は手を伸ばして、馬車の横を払う野性のスモモの枝を折った。

「ずいぶんきれいじゃない? 土手からああして垂れてる真っ白の、レー スみたいな木を見てね、おじさんは何を考える?」

「さぁてね、わからんね」とマシュウが答えた。

「まあ、花嫁さんじゃないの、もちろんよ――真っ白い衣装に、霞のように 素敵なヴェールを冠った花嫁さんよ・・・」

(アンはしゃべりまくる、自分の結婚式のこと、孤児院でのあれこれ、こ こに来る汽車や船の中のこと、引率の先生から「お願いだからもう質問は しないで頂戴って。もう千くらい聞いたじゃないってさ」と言われたこ と。でもアンは納得できない)

「そうかも知れないのよ。だけど、いろんなこと、質問しないでどうして 分かるの? ねえ、どうして道路が赤くなるの?」

「さぁてね、わからんね」とマシュウが云った。

「そう、これもいつか覚えることの一つだわ。いろいろ覚えることがたく さんあるって考えているのは、素晴らしいと思わない? あたし、生きて いるのがうれしくなっちゃうの――こんなに面白い世の中ですもの、なんで もみんな分かっちゃったら、きっと面白味が半分になるわね。想像の余地 がなくなるんですものね!

だけどあたし、しゃべり過ぎる? みんながそう云うのよ。おじさんも、 あたしが黙った方がいい? そう言ってくれたら、あたし止めるわ。止め ようと決心すれば、そりゃあ止められるわ。辛いと思うけど」

マシュウは、我ながら驚くほど楽しくなっているのだった。おしゃべりな 人たちが勝手にしゃべっているのは好きだったが、女どもは苦手、少女と なるとさらに苦手で、もし彼に話しかけると噛みつかれると思ってでもい るように避ける。その様子が気にくわない。

ところがこのソバカスだらけのやんちゃっ児は全然違った。彼ののろい頭 の回転では、彼女の活発な心の動きについて行ききれないと自分でも分か るのだったが、「この子のおしゃべりはだいぶ気に入った」と思った。そ れで例のようにはにかみながら云った。

「ああ、好きなだけ話したらいいよ。わしはいいからな」

「まあうれしい。おじさんと私は気が合うってこと、わかるわ。話したい 時に話せるのは、ありがたいものよ。子供は可愛らしい様子を見せて、 しゃべらぬこと、なんて云われないでさ。あたしが何か云おうとすると、 百万遍もそう云われてきたのよ。それにみんなは、あたしの言葉が大袈裟 だった笑うのよ。でも、大きな考えを表すには、大きな言葉を使う他ない でしょ?」

「そうだね。それはもっともだね」とマシュウが言った。(アンの活舌 は、孤児院の自然環境が貧弱だったことから、これから行く新居の話に移る)

「グリーン・ゲイブルズのそばには小川があるの?」
「そうだね、ああそう。家のすぐ上にあるよ」

「すてき! 小川のそばに住むのが、あたしの夢の一つだったの、そうな ると思ってたわけでもないけれど。夢ってそうたびたびほんとになるもの じゃないわね? ほんとになったらよくないかしら? でも今のあたし は、ほとんど完全に近い幸福よ。でもあたしにはどうしても完全な幸福は ないのよ・・・」

(アンは赤毛のコンプレクス、悲しみをあれこれ語り、マシュウに「おじ さん、分かる?」と聞く)

「そうだね。残念だが、分からんね」。マシュウは少し頭がふらふらして きた。(アンはさえずり続け、やがて突然叫び声をあげた)

「カアスバァトさん!カアスバァトさん!!カアスバァトさん!!!」

この時、この子が馬車から転がり落ちたのでも、マシュウが何か驚くよう なことをしたのでもなかった。ただ、馬車が道路のカーヴを回って「並木 道」に差し掛かったのだった。

地元で「並木道」と呼ばれているのは、巨大なリンゴの木が枝を差し交し て完全なアーチをなしている400メートルほどの道で、香り高い真っ白い 花の天蓋になっていた。大枝の下には紫色の夕暮れが立ち込め、その彼方 には七色の夕焼けの輝きを覗き見ることができた。

どうやらその美しさがこの子を無口にしてしまったようだった。背を後ろ へもたせ掛け、やせた両手を胸元で組み合わせて、彼女は熱狂した顔を、 頭上一面の見事な白さへ振り向けている。

そこを通り抜けて下り坂に差し掛かっても、身じろぎもしなければ口を開 こうともしなかった。なおも恍惚とした顔を、遥か陽の沈んでいく西空へ 向けたままで、眼は、過ぎてきた後ろの道の華々しい幻影を見ているの だった。

犬や子供の声で騒がしい村を通る時でも、彼女は無言だった。さらに5キ ロほど進んでも依然だんまりである。彼女には、しゃべる精力に劣らぬ黙 る力があることを示した。

「あんたはだいぶくたびれて、お腹もすいたようだね」と、今度はとうと うマシュウの方から切り出した。この落ち込んだ長い沈黙の原因が、彼に はそれ以外に考えられなかったから。「だがもう遠くはないよ。もうほん のちょっとだよ」

彼女は妄想から覚めて深いため息をし、魂が星の世界でもさまよってきた ような、夢見る瞳をマシュウへ向けた。

「おじさん、さっき通ってきたあの真っ白いとこね、あれはどこ?」と声 をひそませて云った。
「ふーむ、あの『並木道』のことを云ってるんだね」とマシュウはひと時 じっと考えた挙句に云った。「あれはきれいなとこだね」

「きれい? まあ、『きれい』なんて言葉どころじゃないわ。美しい、で もだめね。どっちも追いつかないわ。ああ、あれは、信じきれないもの よ。想像の方が負けるようなものを見たの、あたし生まれて初めてだわ。 まさに、あたしのここが満足したわ」と、胸に手を当てながら、「ここが 何とも云えなく、変に痛くなってくるんだけど、それが気持ちのいい痛み なの。おじさんはそんな痛み、感じたことない?」

「さあてね。感じたかどうか、覚えていないね」

「あたしはしょっちゅうよ――すごく美しいものを見ると、いつでもだわ。 だけど、あの素敵なところを並木道なんて云っちゃだめだわ。ただそうい うだけじゃ意味がないもの。ええと――何て呼ぼうかしら。『歓喜の白い 道』――空想的な、いい名じゃない?」・・・>(以上)

こんな調子で読者もマシュウのように心を動かされ、共鳴し、がっちりと 心をつかまれる。まるで絶叫マシンや流星に乗った気分。この道はまるで 滑走路。大空へ飛んでいきそうだ。

知性と感性のコラボ、理性と野性のシナジー効果、哲学と美学のベスト ミックス・・・次元が違うほどの筆力で、まったく恐れ入ったぜ、小生は まるで初心者だ。

この超弩級の作者のモンゴメリって誰よ、と、モリー・ギレン著「運命の 紡ぎ車 L.M.モンゴメリの生涯」を読んでみた。同書やモンゴメリの作品 によると、モンゴメリはこんな人だったようだ――

・ペンネームはL.M.モンゴメリ、女性。普段はモード・モンゴメリと称し ていた。「読者の女の子からラブレターが来た」と笑っているから、ペン ネームだけでは性別は分からない。文章を読んでも女性作家によくみられ る狂気、粘着質、「私は正しい」といった過剰な自己愛、傲りはなく、カ ラっとしている。爽快感というか、「女感覚による非理性的ないやらしい フリル」がないのがいい。

・1874年、日本が明治維新の余燼がくすぶっている頃に、カナダのプリン ス・エドワード島の小村クリフトンに生まれた。1歳9か月で母(23前後) を病で失い、同島キャベンディッシュの母方の祖父母、アレクザンダー・ マクニール、妻ルーシーと「グリーン・ゲイブルズ」の家で暮らすことに なった。父親のヒュー・モンゴメリは(山っ気があり)仕事で各地を転々 としていたから親子の情は薄かったようだ。

両親が相次いで流行病で亡くなり天涯孤独の身になったアンのようではな かったが、「母のない子」は淋しい思いをしたろう。父親はやがて再婚し たが、義母はモードより10歳上くらいで、しばらく一緒に暮らしたもの の、「おしん」のような子守り女扱いに嫌気がさしたのだろう、モードは グリーン・ゲイブルズへ戻った。

・処女作というか出世作と言うのか、モードは「赤毛のアン」原稿を複数 の出版社に送ったが、採用されないままモードのトランクに数年放置され ていた。彼女自身、トランクに仕舞ったことも忘れていたようだ。偶然発 見し、タイプで清書してP社に送ったところ採用され、陽の目を見ること になる。

複数の出版社が出版を見送ったのは、「赤毛のアン」は当時カナダの精神 界を牛耳っていたキリスト教(プロテスタント)を軽視(嘲笑とは言わな いが、教条的な人に反発)するような場面が結構描かれていたためだろ う。キリスト教を絶対視して、教えのとおりに生き、それからの逸脱を許 さないという、どっかの婦人部的なキャラクターへの疑問(韜晦している ものの、読みようによっては痛烈なキリスト教批判)が出版社をビビらせ たに違いない。(長くなり過ぎたので次回へつづく)

さてさて本題へ。前回に続いて「正論」2005年2月号「大島信三編集長イ ンタビュー 元朝鮮総連活動家の懺悔録『未来のために私の過去を話しま す』元朝鮮青年同盟中央本部副委員長兼組織部長:全京千」から要約する。

<(承前)全 山陰本線の須佐駅で降りた時は、もう薄暗くなっていまし た。迎えに来ていた人が海岸ぶちまで送ってくれました。浅田飴を貰いま した、くしゃみや咳をするといけないからと。夜光時計を持てとも言われ ていました。

そこらか、この方向へ行けって言うんですよ。で、何時何分ごろ、向こう で岩を石で3回トン・トン・トンと叩く。で「田中さんですか」と言うか ら「そうです」と言ってトン・トン・トンってこちらも石で3回叩きなさ いと。

――北の工作員が上陸してくるのは夜で、大体岩場の所だそうですね。案内 人はどうしました?

全 私に合図の仕方を教えて帰りました。実はこの人もかつて祖国防衛隊 にいたんですよ。名前は分かりませんが、顔は覚えていました。

――祖防隊の流れをくむ過激派の一部が日本人拉致事件に何らかの形でかか わっている可能性がありそうですね。

全 私もそう思います。北の工作員に協力していた可能性は十分あります。

――工作員から合図がありましたか。

全 ありました。相手は暗闇でまったく分かりません。合図を2回繰り返 したら、ゴソゴソと真っ黒な潜水服を着た2人の男が上がってきました。 そこで初めて握手を交わしました。で、ゴムボートに乗りました。「先 生、ご苦労様でした」って言うんです。

――うーん、全さんは希望に燃えてまだ見ぬ祖国へ船出するのだから気持ち は高揚していたでしょうが、その時の拉致被害者のことを思うと切ないで すよ。攫われた時点で大変なショックを受けているのに、化け物のような 男どもに無理やり麻袋に入れられて、一体、暗い海上でどんな気持ちに駆 られていたのでしょう。

全 ほんとにそう思います。罪深いことをしました。拉致事件がはっきり した時、私も自分のことを思い出し、きっとああいう風にして連れていか れたに違いないと想像しました>(つづく)

在日朝鮮人、その総本山=総連を破壊、追放すべきではないのか。舐めら れたらいかんぜよ。

【措置入院」精神病棟の日々(112)】小生の投稿は長くて申し訳ない。 余命がカウントダウンに入ったので、あれも書きたい、これも書きたいと 焦っているのだと思うが・・・昨日菩提寺へ行って打ち合わせ、生前葬を 3/10に決行することになった。

春琴様曰く「戦死は古稀までお預けよ」、佐吉としては「御意」とは言っ ておいたが・・・1、2年後に昇天か、それとも早々とお迎えが来たりして 「ちょっ、ちょっと待ってよ、プレイバック!」とかで醜態を見せたり。 ま、楽しみではあるな。

発狂亭“AnneG. of Red Gable”雀庵の病棟日記から。G=爺とかGranpaと か・・・アンジーなんて素敵と思わない?

【2016/12/22】(承前)【産経】宮嶋茂樹曰く「日本の国益守るには嫌わ れる覚悟も必要や、安倍首相も日本の政治家であることを忘れるな」、ま ことに正論だ。安倍信長は北京とモスクワの両方を敵にはしたくないか ら、とりあえず北京=主敵(朝倉、浅井、武田)、モスクワ=己の損得で 動く油断できない松永弾正と見ているのだろう。

広川祐弘「正論・漱石が仰ぐ『立憲君主制』の天皇」。<漱石は天皇陛下 のご意向を優先することの是非を自問自答して、ノートにこう記した。

「昔は御上の御威光なら何でも出来た世の中なり」「今は御上の御威光で も出来ぬことは出来ぬ世の中なり」「次には御上の御威光だから出来ぬと いう時代が来るべし」

漱石の時代も今も日本は立憲君主制である>

2000年も不易の心棒、スタビライザーがあるということは日本の国柄だ。 奇跡的なことだと思う。

宮家邦彦「3つのトランプ外交チーム」、曰く「(それにより)迷走して いるとの見方が有力だ。トランプのクローンが親台・反中になるとアジア を不安定化させる。要注意だ」。

リベラル宮家は“ダークサイド”トランプショックで茫然自失、思考停止状 態だ。世界中でリベラル妄想が消えつつある。大いに結構だ。(つづ く)2019/2/14



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中国地方政府が合計620億ドルの地方債を起債へ
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)2月15日(金曜日)
         通巻第5990号   <前日発行>
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中国地方政府が合計620億ドルの地方債を起債へ
   借金の繰り延べ、表向きは「都市化開発予算」トカ
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2月13日、中国地方政府(新彊ウィグル自治区、河南省、福建省、青島 市、アモイ市などを含む)が合計620億ドル(6兆8200億円)の地方債を 起債すると発表した。

事実上の負債返済を繰り延べることが狙いだが、表向きの理由は「都市化 開発予算」などとなっている。地方自治体の財政破綻は以前から明らか だったが、これほどの規模の起債による延命策、むしろ悪性のスパイラル への陥没であり、破綻の先延ばしに過ぎない。
 
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読者の声 ☆どくしゃのこえ ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)いつも気にしていたのですが、貴誌が無料であること。い つ有料にされるのかとときおり読者から投稿があるようですね。

宮崎さんの周辺でも渡邊哲也氏も三橋貴明氏も、浜田和幸氏もメルマガは 有料です。AI時代を迎えて既存の新聞がまったく売れずという状況では、 貴誌のような情報に溢れるメルマガの時代になったと思います。
   (GH生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)そう言えばジャーナリストの福島香織さんが有料 メルマガ「中国趣聞」を始めました。福島さんと小生は四冊の共著があり ます。
https://www.foomii.com/00146
福島さんはチャイナウォッチャーの中でも抜群の行動力で迅速に事件現場 に駆けつけ、流暢な中国語で突撃インタビュー。かずかずのスクープ記事 をものにしていますが、情報の解析力にすぐれていて、いつも会うと刺戟 を受けます。
 
参考までに福島さんのメルマガは週刊、月極864円の由です。
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   黄文雄(文明史家)のコラム
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「日本に国王を奪われた」と嘘の主張で天皇侮辱を正当化する韓国
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  黄文雄(文明史家)

◆日本人の「虎の尾」を踏んだ韓国国会議長

韓国の文喜相国会議長が、ブルームバーグのインタビューに対して、今上 天皇を「戦争犯罪の主犯の息子ではないか」とし、「天皇が一度おばあさ んの手を握って『本当に申し訳なかった』と一言いえば(問題が)すっき り解消される」と話したことに対して、日本の河野太郎外相が「発言に気 をつけてほしい」と批判しました。

さらに2月12日の国会答弁では、安倍首相がこの韓国国会議長発言に対し て、謝罪と撤回を要求したと述べました。それほど日本人の虎の尾を踏む ような内容だったということです。

文議長は「戦争犯罪の主犯の息子」とは言っていないと反論しています が、いずれにせよ天皇に対して謝罪を求めるという非礼な態度には変わり がありません。もちろん文氏は、天皇ではなく、「日王」という表現を 使っていました。

この文喜相国会議長は、文在寅政権が誕生したときに特使として日本を訪 問し、慰安婦合意について「世論が反対している」と伝えた人物です。日 韓議連でもありますが、たびたび反日的な言動をしています。

天皇は日本人にとって「日本統合の象徴」であり、天皇を侮辱されること に対して強い拒否感があります。2012年には、李明博大統領が竹島に上陸 したうえで、「日王が韓国を訪れたければ、日本が犯した悪行と蛮行に対 して土下座して謝罪しなければならない」などと発言し、日本の世論が強 く反発したことがありました。

韓国が日本の皇室をたびたび侮辱するのには、理由があります。韓国は、 日本が朝鮮半島から7つのものを奪ったという「7奪」の一つとして、 「韓国の王族を日本が奪った」と主張しているからです。日韓併合(合 邦)によって李氏朝鮮の王家を滅ぼしたというのです。

しかしそれは全くの歴史の捏造です。日本は日韓合邦時、朝鮮王朝の王家 に皇族に準じる地位を与え、さらに皇族である梨本宮家の方子女王を、李 氏朝鮮国王かつ大韓帝国初代皇帝・高宗の世子である李垠(イウン)へ嫁 がせました。

日本が韓国を植民地にしたというなら、皇族を植民地の王に嫁がせるなど ということは、ありえないことです。イギリスはビルマ王朝の男子を処 刑、女子は兵士に与えて王朝を滅亡させましたし、千年以上も宗主国で あった中華王朝にしても、皇帝の親族を朝鮮王朝に嫁がせたということは ありませんでした。

親族になるということは、同等の地位になることを意味しますから、属国 や植民地の王族に嫁がせるなどということは、宗主国にとってありえない ことなのです。

ところが日本はこうした国々と異なり、朝鮮半島に気を使って王族を残 し、しかも皇族に準じる地位とし、親戚関係まで築いたのです。

李垠の父・高宗は、日本に抵抗する意味で1897年に国号を李氏朝鮮から大 韓帝国に改め、さらに自ら皇帝となりました。1907年にはオランダのハー グで開催されている万国平和会議に密使を送り、国際社会に対して日本批 判とともに自国の外交権回復を訴えるという暴挙に出ています。

しかし、東アジアのトラブルメーカーであり、財政的にも実質的に破綻し ていた大韓帝国の外交自主権を停止し、日本が保護国化するというのは、 国際社会が望んでいたことであり、高宗の訴えは完全に無視されたのです。

このように、高宗は日本に対して敵対的な行動を取っていたものの、日本 は朝鮮王室を断絶させることなく、李垠が皇太子となることを認め、さら に日本の皇室と親戚関係になって庇護したわけです。

しかし日本敗戦後、韓国大統領となった李承晩は、日本に留学していた李 垠の帰国を認めませんでした。王室が復活し、政治の実権を握ることを恐 れたからです。

李垠は朴正熙の時代の1960年代になってようやく韓国へ帰国できました が、王室が復活することはありませんでした。要するに、韓国国民が王室 復活を望まなかったわけです。

ですから、韓国から国王を奪ったのは日本ではなく、李承晩であり、韓国 国民なのです。ところがそのことは全く無視して責任を日本になすりつ け、「国王を奪われた恨み」として、天皇を「天皇」と呼ばず、わざわざ 「日王」と呼んで軽んじているわけです。

もちろん、2000年以上も事大主義(大国に仕える)を続けてきた小中華の 韓国にとって、「皇帝」とは中華帝国に君臨する存在であって、日本の 「天皇」を認めていないという潜在意識もあるのだと思います。

◆救国戦士も「親日名簿事典」に入れて売国奴とする韓国

李垠のお付き武官に安秉範(アン・ビョンボム)大佐という軍人がいまし たが、彼は戦後、韓国で首都防衛を任されました。ところが朝鮮戦争が勃 発、北朝鮮軍の猛攻撃によってソウルは陥落、安秉範はその責任を取って 割腹自殺を果たします。

朝鮮戦争では李承晩大統領が真っ先にソウルから逃げ出し、しかも敵が
いつけないように橋を爆破、そのために逃げ遅れた多くのソウル市民が犠 牲となりました。軍のトップが早々に敵前逃亡した一方で、旧帝国軍人 だった安秉範は最後まで自分の任務を遂行したわけですが、現在の韓国で は旧日本軍で大佐まで昇格したことから、「親日名簿事典」にその名が刻 まれ、売国奴扱いされています。

また、旧日本軍時代に多くの軍功を立て、戦後は北朝鮮の侵攻を予知して いた武人に、金錫源将軍がいます。その勇名は北朝鮮軍にも聞こえていた ため、彼と対戦することを北朝鮮軍は非常に恐れていたといいます。

日本刀を振りかざして前線で指揮する姿は軍神そのもので、朝鮮戦争では 彼の名を慕って、かつての戦友である朝鮮人軍人が多く集まったといいま す。まさに「救国の士」ですが、そんな金錫源も現在では、「親日名簿事 典」に入れられています。

かつて日本の皇軍で働いた過去のある人物は、たとえ戦後に救国戦士だっ たとしても、売国奴扱いされるのが韓国です。その一方で、日本と敵対し た人物は、徹底的に義人扱いします。

最近では、閔妃(明成皇后)が「悲劇の王妃」として、ドラマなどで美化 されているようです。1895年10月、日本の三浦梧楼を首謀者とする一団が 王宮になだれ込み、反日派だった閔妃を殺害したと言われていますが、そ の実態はよくわかっていません。

一説では、閔妃と嫁舅の争いを続けていた興宣大院君が暗殺の黒幕だった と言われていますが、いずれにせよ、閔妃は王宮内で政争に明け暮れ、浪 費によって李氏朝鮮の財政を破綻状態にまで追い込んだ張本人として、つ い最近までは韓国でも「悪女」の代名詞のような存在でしたが、「日本に 殺された」ということから、悲劇的なストーリーがでっち上げられ、「国 母」のような扱いを受けるようになりました。

このように、現在の韓国の歴史はすべて「反日」が基本となっているので す。強盗殺人を犯した過去があり、多くの同士をテロで葬った金九など は、三・一運動失敗後、上海で大韓民国臨時政府主席に就任して日本に宣 戦布告を行ったものの、国際的にまったく認められませんでした。にもか かわらず、現在では「抗日活動家だった」という理由から、義人として顕 彰されています。盧武鉉などは、リンカーンと並び称しているほどです。

◆「泣く子は餅を一つ多くもらえる」

文国会議長が「天皇が謝罪すれば、慰安婦問題はすぐ解決する」というの は、まったくの嘘です。もしもそのようなことがあれば、さらなる日本批 判の道具にすることは目に見えています。

もともと慰安婦問題からして、韓国側から「強制性があったことを言って くれれば、問題は一区切りできる、未来志向の関係が築ける」と言われ、 慰安婦証言の裏付けも取らないまま、「河野談話」を発表してしまったこ とが、「慰安婦問題」を現在まで続く大問題にまで発展させてしまったの です。そのことは、2014年4月2日に国会で行われた、石原信雄元官房副長 官の証言でも明らかです。

韓国側の「こうしてくれれば問題は解決する」という提言は、決して信じ てはいけないのです。「泣く子は餅を一つ多くもらえる」ということわざ がある国です。一つの要求に応じれば、それを既成事実としてさらなる要 求をしてくるのが韓国という国であることを、日本人は忘れてはいけません。

かつて李明博大統領は「日本はかつてほど強くない」という発言をしまし たが、事大(強国に仕える)の国からすると、弱い国に対しては徹底的に 嫌がらせをするのが普通のことなのです。
                (こうぶんゆう氏は作家、歴史家)

            
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米国は貫徹できるか
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     櫻井よしこ

「米国は貫徹できるか、厳しい対中政策」

2日間にわたる米中閣僚級貿易協議が終わった1月31日、トランプ米大統領 は中国代表団を率いる劉鶴副首相と会談した。トランプ氏は、「極めて大 きな進展があった」とし、中国が米国の大豆500万トンの輸入を約束した ことについて「アメリカの農家がとても喜ぶだろう」と上機嫌で語った。

中国による大量のオピオイド系鎮静剤、フェンタニルの密輸出阻止につい ても、トランプ氏は習近平主席が対策を講じると約束したと、語ってい る。この約束は、実は昨年12月の米中首脳会談で決めたことだ。酒も煙草 も嗜まないといわれるトランプ氏は、習慣性が強く最悪の場合過剰使用で 死に至るこの種の薬剤がとても嫌いなのである。

現時点では、トランプ氏の喜びは中国の苦しみだ。今回、米通商代表部の ライトハイザー代表がぎりぎりまで詰めた主要事項は、米国の貿易赤字削 減、中国による技術移転の強要阻止、同じく中国による知的財産の窃盗の 阻止などである。こうした点についての合意を如何に確実に実施するか、 そのための監視システムの構築も焦点だった。

トランプ氏が喜んだ大豆は、全体の問題のごく一部にすぎない。現に、米 国内では大豆や天然ガス、その他の対中輸出拡大は大きな問題ではなく、 「中国製造2025」に代表される中国の産業、技術政策を阻止することこそ 大事なのだという意見が強い。

1月31日の「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙に、元来アメリカが 最も得手とするサービス分野こそ中国におけるシェアを高めるべきだが、 そこには厚い障壁があると解説する記事が目についた。金融、保険、エン ジニアリング、コンサルティング、ソフトウエアの開発などで中国市場を もっと開かせよというのだ。しかし、フェイスブック、グーグル、ユー チューブなどの苦い体験を思い出せば、これらのサービス分野こそ、中国 が最も開放したくないと考えていることは明らかだ。こうした分野でアメ リカの要求を受け入れてしまえば、人々の意識も生活も大きく変わりかね ない。中国共産党一党支配の崩壊が猛スピードで進む結果になるだろう。

構造的な景気減速

中国人民大学米国研究センター主任の時殷弘(じいんこう)教授が、米側 の要求である究極の構造改革やその実行を担保する監視メカニズムは、中 国の主権への侵犯や国内秩序への干渉となる可能性が高い、とのコメント を「産経新聞」に寄せていたが、それこそが米国の狙いであり、中国の恐 れる点であろう。

米国の対中政策は凄まじく厳しい。貿易に関する米中閣僚級協議開催直前 に、米司法省はファーウェイの孟晩舟副会長兼最高財務責任者をニュー ヨークの連邦大陪審が起訴したと発表し、孟氏の身柄引き渡しをカナダ当 局に正式に要請した。

カナダ政府は米国との協定に従って要請に応じざるを得ないであろう。孟 氏が米国に引き渡された場合、彼女は最高で60年の刑を受ける可能性があ ると、福井県立大学教授の島田洋一氏は語る。

「米国当局は長期刑をチラつかせながら、孟氏にファーウェイと中国共産 党が行ってきた全ての不法行為を自白させようとするでしょう。協力しな ければ、彼女は100歳をすぎてもまだアメリカの刑務所に入れられている ことになりかねません。協力すれば、彼女と彼女の息子のために、一生米 国で安全に暮らせる環境も、そのための資金も用意するでしょう。アメリ カはなんとしても中国に5G(第5世代移動通信システム)の分野で主導権 を取られたくないのです」

孟氏のケースは、米中間で進行する貿易交渉と同じく、否、それ以上に深 刻な問題だと、島田氏は強調する。いま、米国は貿易、軍事、人権、外交 などで中国締め上げに力を注いでいる。米中の戦いで中国に勝ち目はある のか。

中国経済の2018年の成長率は6.6%と発表された。28年ぶりの低い伸びだ と発表されたが、実はもっと低く1.67%だったという資料もあると、人民 大学国際通貨研究所副所長の向松祚(こうしょうそ)氏が指摘している。 向氏は別の試算方法ではGDPはマイナス成長になるとの見解さえ示して いる。

向氏の言を俟たずとも中国の統計の信頼性の低さは余りにも有名で、中国 経済が公式発表の数字よりもはるかに深刻な低成長に落ちていることは十 分に考えられる。

中国のGDPの約25%を生み出す不動産業界の不況も甚しい。去年1年間 で、大手不動産会社は住宅価格を30%といわれる幅で引き下げたという。 今年もかなりの値下げが懸念されており、銀行は大量の不良債権を抱え込 んでいる。地方政府は過剰債務に陥っており、中小企業にはお金が回らな い。構造的な景気減速に入ってしまっているが、打つ手がないのが中国経 済だ。

四面楚歌の中国

国内経済の減速に加えて、対外事業としての一帯一路への信頼を、中国は すでに失ってしまった。債務の罠のカラクリは見破られ、中国と協力した いという国はなくなりつつある。国際戦略の専門家、田久保忠衛氏が「言 論テレビ」で語った。

「中曽根康弘氏の名言ですが、外交で大切なことは筋を通すとか通さない ということではなく、国際世論を敵にしないことだというのです。いまの 中国は世界のほぼすべての国を敵に回しています」

中国が他国の領土を奪う手法は債務の罠だけではない。南シナ海での振る 舞いが示しているのは、中国は軍事力の行使もためらわないということ だ。世界はこのことをすでに十分理解した。だからこそ、米国の「航行の 自由」作戦に、英国とフランスは、昨年夏から合流し始めた。

まさに四面楚歌の中国である。このままいけば、米国は中国の横暴を止め るだろう。だが、物事はそれ程うまくいかないかもしれない。最大の不安 要因がトランプ氏である。

1月31日、トランプ氏の中東政策に共和党上院議員、53名中43名という圧 倒的多数が反対した。シリアからひと月以内に撤退すると、トランプ氏が 唐突に言い出し、反対したマティス国防長官の更迭を発表したのが昨年末 だった。状況不利と見たのであろう。トランプ氏は、メラニア夫人を伴っ て突然イラクを訪れ、米軍関係者を慰問した。撤退時期などで多少、軌道 修正をはかったとしても、シリア及びアフガニスタンからの撤退という基 本方針は変えないと見られている。

イラクからの早すぎる撤退で失敗したのがオバマ大統領だった。トランプ 大統領も同じ轍を踏みかけている。それは中東の混乱を増大させ、トラン プ氏の政治基盤を崩しかねない。そのとき、笑うのは中国であり、世界は 本当の危機に陥る。
『週刊新潮』 2019年2月14日号 日本ルネッサンス 第839回


      
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読 者 の 発 言
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  ◎非常事態宣言でメキシコ国境の壁を建設を:前田正晶

AFPは「トランプ大統領は既に取り沙汰されていた非常事態宣言(to declare a state ofemergency)をしてメキシコ国境の壁を建設する意 向」と報じていた。この件はトランプ大統領の19の公約のうちで「我が国 との貿易赤字解消」とともに未だに実行できていないものの一つであり、 大統領が一般教書演説で“Iwill get it built.“という表現で固い決意を 表明していたものである。

しかし、アメリカ国内でも「壁の効用」についても疑問を呈している有識 者が多いと報じられていることは、私でも承知している。現に、先週だっ たかにフジの夜のPrimeNewsに登場した元国務相アジア太平洋に本部長 だったケヴィン・メア(Kevin Maher)氏は何度か日本語で「メキシコ国 境を破って入ってくる者よりも、飛行機や船便で来る者の方が遙かに多 く、壁の効果には疑問がある」と発言していた。

メア氏のみの意見を聞いてトランプ大統領を批判する材料にはならないと は承知しているが、非常事態宣言まで行けばナンシー・ペローシ下院議長 を中心とした民主党が反対するのは目に見えている。だが、私にはトラン プ大統領の「公約実行」の決意が如何に固いかが手に取るように解るし、 大統領が再選に向けてロシア疑惑等の逆風に対して戦い抜こうという姿勢 が益々明らかになったという気がしてならない。



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身 辺 雑 記
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東京湾岸は15日午後、また雪。呑み会は取りやめとなった。

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