政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4829 号  2019・1・19(土)

2019/01/19

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わたなべ りや うじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」4929号
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        2019(平成31)年  1月19日(土)



       中国ファーウェイの寄付金を「保留」:宮崎正弘

               歳は足にくる(前):石岡荘十
 
            見えないトランプ大統領:櫻井よしこ
               
                    
                      話 の 福 袋
                       反     響
                      身 辺 雑 記


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中国ファーウェイの寄付金を「保留」
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)1月18日(金曜日)
        通巻第5957号  
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 オックスフォード大学、中国ファーウェイの寄付金を「保留」
   ケンブリッジ、UCBAなども同様の措置か
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5G開発をめぐって世界の先端的な大学研究所、ラボでは優秀な学生を集 め、日夜、開発・研究に鎬を削っている。

トランプ大統領の決定により、米国はファーウェイ製品の排除を決めた が、「ファイブ・アイズ」の国々のなかでも英国、豪、NZは排斥の列に 加わったが、カナダがいま一歩態度不明である。日本は政府系からファー ウェイ使用自粛を決めている。トランプはドイツに対しても、この路線へ の同調を迫っている。

さて英国オックスフォード大学はファーウェイから750万ドルの寄付を、 大学理事会はいったん受け入れたが、「保留」したとして、当該の研究生 にメールで通知した。コンピュータ開発とは関係のない学部の学生、研究 生にはメールは届いていない。
 
M16の幹部が「日々の捜査でファーウェイの不正な技術盗取の実態が明ら かとなっており、明らかな証拠もある。ファーウェイ創業者の任正非が記 者会見でしらを切るのは当然であり、当該研究者、関係者は『厳重な警戒 が必要』だ」と通告していた。

ファーウェイの寄付はオックスフォード大学のほか、スレイ大学、ケンブ リッジ大学にもそれぞれ百万ドルの寄付を行っており、米国でもコン ピュータ技術でトップを走るUCBA(カリフォルニア大学サンタバーバ ラ校)に同額の寄付を為している。
 
標的がすべて次世代通信技術の5G開発で世界の先端をいくラボに集中し ているのも、いかにも中国らしい遣り方だ。 

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1845回】                   
――「支那はそれ自身芝居國である」――河東(3)
河東碧梧桐『支那に遊びて』(大阪屋號書店 大正8年)

               ▽

河東が「人心の腐亂した此地」と形容する広州に築いた政府(大総統府) に拠って北京の中央政府と対峙する孫文を、「彼はたゞ其の懷抱するデモ クラシーを実現して」、「民衆を覺醒する使命を果たそうとしたのだ」と する。

だが「彼の眞意は徹底しなかつた。彼の建設は破壞と認められた。彼のデ モクラシーはソシアリズムの色彩を以つて塗られてしまつた。彼の説は一 片の書生論を以て迎へられ、彼の主張は常に机上説を以て律しられてゐ る」。それというのも「無智な利欲一圖な、言はゞ獸的なソシアルデモク ラシーが人心を支配してしまつ」ているからである。

広州は明るく喧騒に満ちている。だが「其の明るさは亡國の明るさであ り、其の騒ぎは亡國の騒ぎ」でしかない。とどのつまり「人心の腐亂した 此地」は「獸的なソシアルデモクラシー」に覆われ「亡國の徑路を示しつ つある」。

そんな街で「大總統などといふ空名を擁してをる」孫文は「矢張人間的な 弱點」を持つ。だから、「この大局に對して餘りに無智であることを悲し まずにはをれなかつた」。広州を拠点に全土の混乱を正し統一政府を打ち 立て「其の懷抱するデモクラシーを実現」しようとする孫文の振る舞い は、「愚擧であるというよりも、寧ろ悲慘な滑稽なのだ」と手厳しい。

当時の日本には孫文を称え支援を惜しまなかった人々もいれば、北一輝の ように批判した者もいた。その凡てに目を通したわけではないが、河東の 孫文評を超えるものはないのではないか。「詩人の直感」を遥かに超え、 孫文の弱点・限界を見事に抉っているようだ。

広州の次に訪れたのは「舶來の外國趣味と、土着の支那趣味との交互錯綜 する最も濃い混合色を帶びてゐる唯一の土地だといふ」上海だった。

「上海に於ける工業的先占權が、歐州戰爭の爲めに續々邦人の手に移り つゝある」。「戰爭前と戰爭後とでは、邦人の數は約四倍殖ゑてゐる、そ れは植民地に於ける常態の無頼の遊民ではなくて、職業の要求する自然の 増加である」。

こうみると上海では確かに日本人が欧州人を圧倒している。だが「植民政 策の要訣は、結局金か人かのいづれかを惜しまないのに歸着する」。第一 次大戦までイギリス、アメリカ、ドイツが上海で成功したのは「唯金主義 であり、又た其の主義を徹底せしめたからだ」。ところが「貧乏で人の餘 る日本は、それと對抗し得ないで、今日まで已むなく雌伏の状態にあつ た」。「其の有り餘る人を以て」対抗するしかなかった。

戦後の混乱期を過ぎれば、欧米諸国は必ずや「唯金主義」を掲げて上海に 復帰してくる。これに対するに「金を投ずるかはりに人を投ぜよ、は依然 として我が植民地政策の第一義であらねばならない」。

たしかに上海では日本人が大きな影響力を発揮している。だが「それは要 するに鬼の留守間の洗濯に過ぎないのだ」。欧州での大戦という「偶然の ことが我を洗濯婆さんにした」。だから現に上海で日本人が享受している 権益を維持するためにも、やがて必ず戻ってくる欧米勢力と「武者振り勇 ましく戰はねばならない覺悟を誰が持つてゐるか」と疑問を呈す。

「鬼の留守間の洗濯は言はば氣樂な消極的な戰ひであつた」。だが、 「(第一次大戦の)講和後の戰ひは、總てが積極的に惡戰苦鬪しなければ ならなくなる」。であればこそ、「鬼の留守間」に手に入れた「今日の我 が先占權を以て難攻不落の要塞的とする成算を講じて置きたいのだ」。

上海における日本の権益を守る方策について至極まっとうな議論を展開し た河東であったが、やはり詩人に戻りもする。上海の「總てが大ビラで、 何の取締りも制限もない」姿を「暗?面」としては捉えずに、敢えて「光 明面」として迎えようとするのであった。
      
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読者の声 ☆どくしゃのこえ ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)本日(18日)夜のニュース番組「フロント・ジャパン」 に宮崎正弘さんが出演です。テーマは「トランプ政権が静かに始めた新コ コム」。
 ホストは評論家の上島嘉郎さん、ゲストは宮崎正弘さん。「日本文化 チャンネル櫻」は、ユーチューブでも深夜からご覧になれます。
   (日本文化チャンネル櫻)



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(読者の声2)月刊『文藝春秋』最新号(2月号)の舛添要一「移民問題の 核心は『三世リスク』だ」は、同感できる内容ですね。
 安易な入管法改正(実質的な移民容認)は、近い将来に大きな禍根を残 すことになるでしょう。この改正を進めた方々は、欧州などの苦い経験を 十分に学び取っていないのではないかと憂慮されます。
 未熟練労働者の不足は、可能な限りロボットの活用で解消を図るべきで あって、ロボットの開発を促進し、ロボット産業の一層の発展を進めるこ と自体が、我が国産業の振興にもつながるはずです。
 過去の20年から30年、我が国は、自民党内部さえもからの軽率な 「改革熱」によって、「自己破壊」を進めてきたように思っています。
 Reinhold Niebuhr は
O GOD, GIVE US
SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,
AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROM THE OTHER. 
と言っています。
変革されるべき分野を改革する勇気は必要だとしても、変革してはならな い領域は何かをわきまえる平静さ、そして、それらを峻別できる賢慮こそ が必要ではないでしょうか。 
  (CAM)


(宮崎正弘のコメント)産経新聞「正論」欄(16日)の渡邊惣樹さんの 移民問題へのコラム、じつに秀逸でした。
移民が不要となったときに、かならず排外的ナショナリズムが興ります。 カナダでも米国でも、そして現在はEU諸国全域で移民反対の大合唱です。
いずれ日本にもその嵐がやってきます。



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(読者の声3) 宮崎正弘先生の中国に関する著作の多くに親しんできた読 者のひとりですが、ほかのチャイナ・ウォッチャーの分析や見解と比較し てみて、宮崎流の論理に顕著な特徴をいくつか発見しました。
それはあまたいる中国経済発展論者にせよ、崩壊論者にせよ、中国への思 い入れ、もしくは反感が強く反映されて主観が投影されているのに対し、 宮崎先生の視点は、中国と距離を置いて、冷淡に客観的事実をのべ、むし ろ感情を抑制した、冷ややかな論理展開(一面、突き放したかのような冷 たさもありますが)、それが結果的に中国経済への絶望に繋がるというこ とではないかと思ったのです。
そして、なぜそうなのかと考えたところ、中国論は、宮崎先生にあっては 余業の範囲ゆえに考察に余裕がある。西部邁先生が、宮崎先生との対談で 述べられたように「思想家」という位置づけなのですね。
それは中国論と併行して、およそ別世界の三島由紀夫論の三部作をはじ め、ニーチェから吉田松陰、西郷隆盛、そしてことしは明智光秀を論じら れる等、そういう評論家は他にいないので、これからの著作を楽しみにし ております。
  (KY生、伊丹)



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(読者の声4)ちょっと頓珍漢な質問かも知れませんが『月刊 HANADA』で先月でしたか、故勝谷誠彦さんの追悼特集をやっていま した。朝日新聞をおちょくる面白いコラムの連載を愉しみに読んでいたの で、おしい人が去ったと思います。酒量の調整に失敗が原因とか。飲み過 ぎに注意しましょう。
   (松戸の老人)


(宮崎正弘のコメント)勝谷誠彦氏とは当時、文藝春秋からでていた『マ ルコポーロ』副編集長時代に一度だけ会ったことがあります。編集長は花 田紀凱氏でした。
当時、高価だった携帯電話を腰にぶら下げて、通信技術の最先端を走る編 集者って印象があります。
 通夜の日、偶然、花田氏と電話をとりあいましたが、小生は浜松で楯の 会の小川正洋氏の通夜、この葬儀場に花田さんも花輪を出していたので 「何故?」と訊いたのでした。氏は神戸あたり、勝谷氏の通夜出席とお互 いに異なる追悼の席にいたことになりました。



           
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歳は足にくる(前)
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      石岡 荘十


学生時代から体育会系で足腰には自信があるつもりだったが、古希を過ぎ る頃から歳が足にきた。

ことの始まりは、高校の友人と花見がてら玉川浄水伝いの小道を小金井公 園まで数キロ歩いたときだった。暫く歩くと左足がだるく、重くなって思 うように歩けない。しばらく(数分)休むと回復してまた歩けるようにな るのだが、また、だるく重くなる。

こういうのを間欠性跛行(かんけつせいはこう)といい、腰部脊柱管狭窄 症の典型的な症状だとされている。跛行とはビッコを引くということだ。

人間の脊椎骨は上から頚椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)、仙骨 (1個)、それに数個の尾骨から成っている。脊椎骨の中心を走る脊柱管 の中に神経の柱がある。

一つひとつの脊椎と脊椎の骨の間には椎間板というクッションの役割を果 たす軟骨組織がある。さらにこれらは靭帯や背筋などの筋肉で支えられて いる。

ところが、40代後半になってデスクワークが増えたせいか、足に痺れや傷 みが来た。背筋が脊椎を支えきれなくなって5番目の腰椎がずれていると 診断された。それから、少なくとも一キロ/週、泳ぐ習慣をつけて今日に 至っているので、重い足を引きずってビッコを引くようになろうとは思い もしなかった。

脊柱管狭窄症、つまり神経の管が腰のところで狭まっている疑いがあると のことで、腰のレントゲン、さらにMRIを撮ってみると、確かに、5番目 の腰椎がずれている。が、神経には触っていないことが確認できた。脊柱 管はどこも狭くなっているところはない。

しかし、MRIをよく見ると、3番目と4番目、4番目と5番目の間の椎間 板がほかの椎間板より白く写っていて、炎症を起こしていると認められ、 そのせいでごくわずか椎間板がはみ出して、脊柱管を押している。

治療法としては、腰椎を引っ張る、固定装具を使う、消炎鎮痛剤や飲み薬 を使う、重症でそれでもダメなら外科手術をするということになる。みの もんたさんは手術をしたといわれるが、そこまでひどい症状は患者の一割 程度だそうだ。

私の場合は軽症で、椎間板の炎症は飲み薬でなおる、ビッコの原因はほか にあるというのが整形外科医の診断だった。

では、ビッコの原因は何か。

考えられるのは、足に血液を供給する血管、動脈がどこかで狭くなってい て、栄養補給が足の筋肉の運動量に追いつかない動脈硬化ではないかと循 環器内科の医師は考えた。

これを立証するのが、「血圧波検査」だ。両腕、両足に幅広のベルトを巻 いて一斉に血圧を測定する検査法である。この検査をすると、動脈の詰ま り具合と動脈の硬さ(柔軟性)がわかる。

結果は、左足だけが標準値に達していない、(専門的には「閉塞性病変の 疑い」という)左足の血流は右足の7割しかないことが分かった。左足へ 行く動脈のどこかが詰まっていた。

血流が詰まる動脈硬化は典型的な加齢疾病だ。脳の血管が詰まれば脳梗塞 になるし、心臓の血管(冠動脈)が狭くなると、狭心症や心筋梗塞にな る。私の場合は足にきたというわけである。

治療法は、脳梗塞や心臓梗塞と同じだ。血管の狭くなったところにカテー テルを入れ込んでフーセンで拡げるとか、バイパスを作るとか、などなど。

診療科の選択は大事だ。教訓は、大雑把に言うと、足が「痛むとき」は腰 の神経になにかが触っているのだから、整形外科へ、「だるい・重いと き」は循環器内科へ、である。

多くの病気は、原因が分かり適切な治療が行なわれれば治るし、治療が適 切でなければ治るものも治らない。癌の多くが治らないのは、原因が分 かっていない。原因はわかっても治療法がそこまでいっていないか、誤っ た治療法がまかり通っているためだ、と私は思っている。

いわゆる「難病」といわれるものは、原因が明らかでなく、従って治療法 もわからないものをいう。

と、考えると、足がだるくなる間欠性跛行は難病ではない。脳や心臓の梗 塞と同じ加齢疾病だと考えればいい。治療法はあり、医師を選び抜けば高 い確率で治る。調べてみて“悲観”は飛んだ。

ただ、このような治療法は対症療法に過ぎない。創造主に逆らって老いを 押しとどめる智恵はヒトにもない。例外はない。

ガキは頭にくる、なにかというとキレるらしいが、歳は足にくる。(続く)

        
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見えないトランプ大統領
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      櫻井よしこ

「「同盟重視論」が見えないトランプ大統領 米国の攻勢に中国・習政権 は後退の一年か」

2018年は最後まで気の抜けない1年だった。19年の今年はその延長線上 で、より大きな変化と試練が生じるだろう。そうしたことを念頭に置いて 決断を下せば、逆に日本にとっては好機の年になる。世界情勢に油断なく 気を配り、気概を持ち続けることが必須だ。

昨年12月、ジェームズ・マティス米国防長官はドナルド・トランプ米大統 領に辞任の意向を伝えた。トランプ氏のシリアからの米軍撤退に同意でき ず、2月末に政府を去るとしたマティス氏をトランプ氏は、今年1月1日を もって辞任させた。

日本が注目しておくべきことは、マティス氏が「米国は自由世界に不可欠 の国だが、強い同盟関係を維持し同盟国に敬意を示さなければ国益を守る ことはできない」として、同盟関係の重要性を説いたのに対し、トランプ 氏にその気がないことだ。

昨年10月にマイク・ペンス副大統領が行った激烈な中国批判の演説を、日 本は歓迎した。確かに日本にとって基本的に歓迎すべき内容だった。しか しここでも注目したいのは、ペンス氏の演説には、トランプ氏同様、「同 盟重視論」がないことだ。

シリアで米軍と共に戦ったクルド人勢力を見捨てる決定をしたトランプ氏 の立場で見れば、米国大統領として自分はかねてシリアからの撤退を明言 していた。それは自分の公約だという思いがあるのだろう。

トランプ氏の特徴は、ひとつひとつの公約をその善し悪しは別として、実 行することだ。氏の価値観はあくまでも「米国第一」で、同盟国は大事だ が、米国の国益を揺るがせにすることはない。日米同盟に大きな比重を置 く日本にとって、自力を強めることなしに米国に依存し続けることの危険 は承知しておいた方がよいだろう。

中国の現状をよく伝えていたのが習近平中国国家主席のブレーンの一人、 ヤン・スウエトン氏が「フォーリン・アフェアーズ」の2019年1〜2月号に 書いた論文だ。題名は「容易ならざる平和の時代 分断世界における中国 の力」である。明らかに中国政府の意向を反映していると思われる論文で 目を引くのは「中国はジュニア・スーパーパワーの役割を果たす」という 表現だ。

この件りは、中国のあらゆる側面を厳しく批判し敵対視した10月のペンス 演説を「誤解を招く」としながらも、「一面の真実がある」と評価した中 で出てきたものだ。そこにはこう書いている。

「ポスト冷戦期の米国一強時代は終わり、二極時代が戻ってきた。中国が ジュニア・スーパーパワーの役割を果たす時代だ」

確かに米国一強時代は終わった。その点では米国が抱く脅威には理由があ る。しかし、中国は米国を排除するのでなく、米国をいわば兄貴分と見做 す。中国は弟分でよいと、言っているのである。中国はかつてのように米 国に対して弱者としての立場を強調する外交に転じようとしていると読み とれる。

12月21日に「ニューヨーク・タイムズ」紙に、コーネル大学のエスワー・ プラサド教授が「中国は米国と妥協したがっている」と書いていた。

中国での広範な意見交換の結果、指導者の多くが中国経済の先行きに非常 に深刻な懸念を抱いており、改革志向の人々はトランプ氏の強圧を、中国 の改革を進める上での追い風として評価さえしているとの内容だ。

習氏は本来なら昨年中に開催していなければならない中国共産党中央総会 を遂に開催できずに年を越した。その年毎の基本政策を決める中央総会が 開かれなかったのは毛沢東時代以来約60年振りの異常事態だ。米国の攻勢 の前に習政権がじりじりと後退する1年になるのか。日本にとっても難し い外交が待っている。だから覚悟が必要だ。
『週刊ダイヤモンド』 2019年1月12日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1262 



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重 要 情 報
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〇国語力は大事です。高田瑞穂『新釈 現代文』(新塔社、1959年)が文 庫版で復刊されたのはいいことだと思います。(まこと)

 ◎ New Koreatownには「何とかドッグ屋」が4〜5店あった:前田正晶

16日は事情があって私が命名したNew Koreatownの中でも最も賑わってい る大久保通りの、言うなれば職安通り側をバスにして一停留所分だけ歩か ざるを得ないことになった。歩き出した時刻は15時30分頃だった。言うま でもないことで終日の昼間である。それでも数軒の「何とかドッグ屋」に は物思わない若き女性たちがある程度以上の数群がって、恥ずかしくもな い様子で歩道上で立ち食いていたのだった。いきなり結論に持って行けば 「世も末だな」である。

まさか食べているところを覗き込む訳にも行かなかったが、どうやら嘗て の「アメリカンドッグ」にチーズだの何のと所謂トッピングをまぶした物 のようで、ケチャップなのか唐辛子かも知れない赤い物もかけられてい た。折角この道を歩くのだからと意識して店舗の数も調べてみたが、「ア リラン」の他には「33」というのもあれば「ジョンノ」等もあったよう だった。値段は概ね300円台のようだが、私は韓国勢はボロもうけをして いるのだなと思わずにはいられなかった。

兎に角、真っ昼間から公道の真ん中に群れを為して立ったまま食べている 有様はみっともない限りだと断じる。それを恥とも何とも思っていない若 き女性たちが将来如何なる日本の母親とになっていくのかなと難しいこと などを考える時、極端に言えば「暗澹たる思い」をさせられたのだった。 しかも、彼女らが嬉々として食べているのが「戦中の朝鮮人労務者への賠 償判決問題」と「レーダー照射の件」で我が国を「無礼呼ばわりした」韓 国の食べ物なのである。本当にウンザリだった。

仮令彼女らに道を説いても聞き入れはしないだろうし、「自分が好きな物 をわざわざ食べに来て何処が悪い」と反論されるのが関の山だろうと思 う。与謝野晶子ではないが、現状では私は「悲しからずや道を説く超後期 高齢者」の一人に過ぎないだろう。それにしても、私は我が国の政府は韓 国に対する対応の姿勢が弱すぎると慨嘆している。何度も言ったことで、 「菅官房長官の記者会見」辺りでブツブツ言っている程度では、文在寅に は「日本からは何ら反論がないようだ」と安心させるだけだろうよ。


 ◎New Koreatownには「何とかドッグ屋」が4〜5店あった:前田正晶

16日は事情があって私が命名したNew Koreatownの中でも最も賑わってい る大久保通りの、言うなれば職安通り側をバスにして一停留所分だけ歩か ざるを得ないことになった。歩き出した時刻は15時30分頃だった。言うま でもないことで終日の昼間である。それでも数軒の「何とかドッグ屋」に は物思わない若き女性たちがある程度以上の数群がって、恥ずかしくもな い様子で歩道上で立ち食いていたのだった。いきなり結論に持って行けば 「世も末だな」である。

まさか食べているところを覗き込む訳にも行かなかったが、どうやら嘗て の「アメリカンドッグ」にチーズだの何のと所謂トッピングをまぶした物 のようで、ケチャップなのか唐辛子かも知れない赤い物もかけられてい た。折角この道を歩くのだからと意識して店舗の数も調べてみたが、「ア リラン」の他には「33」というのもあれば「ジョンノ」等もあったよう だった。値段は概ね300円台のようだが、私は韓国勢はボロもうけをして いるのだなと思わずにはいられなかった。

兎に角、真っ昼間から公道の真ん中に群れを為して立ったまま食べている 有様はみっともない限りだと断じる。それを恥とも何とも思っていない若 き女性たちが将来如何なる日本の母親とになっていくのかなと難しいこと などを考える時、極端に言えば「暗澹たる思い」をさせられたのだった。 しかも、彼女らが嬉々として食べているのが「戦中の朝鮮人労務者への賠 償判決問題」と「レーダー照射の件」で我が国を「無礼呼ばわりした」韓 国の食べ物なのである。本当にウンザリだった。

仮令彼女らに道を説いても聞き入れはしないだろうし、「自分が好きな物 をわざわざ食べに来て何処が悪い」と反論されるのが関の山だろうと思 う。与謝野晶子ではないが、現状では私は「悲しからずや道を説く超後期 高齢者」の一人に過ぎないだろう。それにしても、私は我が国の政府は韓 国に対する対応の姿勢が弱すぎると慨嘆している。何度も言ったことで、 「菅官房長官の記者会見」辺りでブツブツ言っている程度では、文在寅に は「日本からは何ら反論がないようだ」と安心させるだけだろうよ。


 ◎9日夜のPrime Newsに思う:前田正晶

16ひ夜はMLBとNPBとの野球などは避けて、このフジテレビのBSの番組に勉 強させて貰っていた。「中間選挙後のアメリカ」との番組名になっていた が、私は出席者の木村太郎、デーブ・スペクター、中林恵美子のお三方が 持つ現実的な情報量待したのだった。私は普段は「内側から見たアメリ カ」などと称して偉そうなことを言って経験を語っているが、アメリカの 会社を離れて間もなく25年にもなるし、健康上も理由もあって12年10月に アメリカに行ったのが最後という状況で、最早最新のアメリカの事情には 疎いのである。どれほど変わってしまったかなどは知り得ないのだ。

特に木村太郎などは早くからトランプ候補の当選を予言していた数少ない ジャーナリストの一人だったし、豊富な経験と情報入手の速さに注目して きた。デーブ・スペクターについては嫌悪される方も多いと思うが、私は アメリカ人としての彼が持つ、言わば裏事情に近いような現実的な情報は 捨てがたいものがあると思っている。16日夜は控えていたが、達者な日本 語を駆使したアメリカ式ユーモアは、恐らく悪い冗談に聞こえて嫌ってお られる方がおられるのは十分に理解できる。

早稲田大学の中林教授も流石に10年も上院に勤めておられただけあって、 豊富な人脈も駆使した最新の情報を持っておられるので、聞くべきところ が多いと思って評価している。と言うよりも「内側からアメリカの国会を 見てこられた経験」が貴重だと思うので、私は大学の教授という範疇より も「アメリカ問題の専門家」だと思って聞いている。

お三方はいくつかの結論に導かれていたが、その中でも矢張り「中間選挙 の結果はトランプ大統領が眠そうな顔で翌日の記者会見で豪語されたよう に、共和党の勝利だった」とされた辺りに興味を惹かれた。中林教授も指 摘されていたが、トランプ大統領は選挙の終盤では上院で共和党候補が苦 戦気味の州のみを強行日程で巡回して演説を続けられたのは「上院を抑え ておけば、上院に任命権がある閣僚等を指名できることに加えて、従来か ら言われている岩盤の支持層があれば、2020年の再選が確保できるから」 という作戦だったのも、巧妙であったと思わせてくれた。

しかも、トランプ大統領は移民の流入に厳しい姿勢を採り続けておられな がら、増大しつつある嘗ての(?)の少数民族だったヒスパニックとアジ ア系が多いプーアホワイト以下の層の支持を確保することに大いに意を用 いておられたのも、最初からそういう作戦であったか否かは私如きには不 明だが、巧みな戦法だったと思わせてくれた。この点もお三方が指摘され た重要なポイントだろう。

私は長年共和党支持(オウナーファミリーのCEOジョージ・ウエアーハウ ザーはブッシュ大統領(父)とイエール大学の同級生であり親交がある間 柄だったので、在職中から民主党にはほとんど関心がなかった。それだけ に止まらず、クリントン政権下では明らかに誤った政策である「日本がア メリカから製紙の原料のみを輸入して、世界最高の品質を誇る最終製品で ある紙類を輸入を増やさなければスーパー301条を適用する」などと脅迫 してきていたので、益々印象が悪かったのだ。

そこで16日夜の討論では「右派の政治家であるトランプ大統領に対抗上も 民主党内ではリベラル派というか左寄りの勢力が中心となってしまってき た。しかも、民主党内には次期大統領選挙に向けての有力な候補者がおら ず、第二のオバマと言われたオルーク氏も落選するなど人材難である点が 弱みである」との解説があった。確かに、画面に映し出された候補となり そうな人物たちも70歳台後半と高齢化しているか、無名過ぎる者ばかり だった。

ここまでを聞いていると「アメリカでは共和党がトランプ大統領を中心に 右傾した政党となって行く傾向が濃厚で、対する民主党はそんどんとリベ ラル化して行っている」そうなのである。と言うことは、ここでもアメリ カの二分列化が明らかになったということだ。しかも、トランプ大統領以 前は民主党支持だったはずの言わば非インテリ階級というか労働者層が 「トランプ大統領は孤立の関税を掛けて輸入を減らして自分たちを助けて くれた上で“job”(何度でも言うが、これを「雇用」と訳すマスコミはミ スリーディングである)を増やしてくれた」と言って共和党支持に回った と言える由だった。

私にはトランプ大統領が何処までそういう意図があって採った政策かは解 る訳もないが「アメリカが分裂しつつある」という見方の背景にはそうい う傾向があったのかとあらためて聞かされたのだった。私はアメリカが変 わって行きつつあることは理解できたが、その変化をトランプ大統領が意 図してもたらしのか、アメリカ国民(と言うか各州民)が変わって行った のかは解らない。トランプ政治は確かに成功しつつあるかの如きだが、依 然として好景気が続いているのはオバマの遺産であるとの見方は消えてい ないとも聞かされた。

木村太郎は「トランプ大統領はその公約の全てを実現させてきたが、未だ に未遂なのがメキシコとの国境の壁とオバマケアであると指摘していた。 だが、最初は「日本が不公平な貿易を続けていることの是正」と言った が、直後に2項目に変えてしまった。トランプ大統領は日本から“millions of cars”(数百万台と言えば良いか)が輸入されていながら、アメリカ産 の車を輸入しない」と言っておられたのは誤りだ
が、恐らく実態はご存じではなくて言われているのだとの指摘があった。

デーブ・スペクターは「トランプ大統領は(実態を)知らないのだろう が、知らせようと思っても聞かないだろう」と言っていたのには私は同感 だった。だが、スペクターのかかるアメリカ式ユーモアの類いの発言は 「不謹慎」だと聞いて嫌われる方は多いだろうと思う。

このような次第で、昨夜は自分の州内でのことしか知らないし、知ろうと 努力もしないアメリカ市民になったような感覚で、元アメリカの会社員は 興味を持って専門家が語るアメリカの最新の現状分析の話を聞いていた。 新鮮だったし、大いに勉強になった。ここまでを全部英語にするのは大変 だが、何とか訳して昔の同僚に送って意見を聞いてみたい気がするが、一 寸重荷か。




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身 辺 雑 記
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東京湾岸は18日も快晴、爽快。19 日も快晴。

東京江東区は17日も快晴。爽快に散歩出来た。夜の焼酎がさぞかし
美味いことだろう。河野一郎とか前田正晶さんとか池尻さんとかには
理解不能だろう。池尻さんには御出身地九州の焼酎を沢山いただいて
いる。有難いことだ。
                           
                                         読 者:5587人
           
            
                     



       




       
       

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