政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4894 号  2018・12・16(日)

2018/12/16

                        
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4895号
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       2018(平成30)年  12月16日(日)



               「侵略」の時効は?:石岡荘十

           欧州へ中国の脅威は深まった:宮崎正弘
   
                米中対立、中国の逃れられない弱み:櫻井よしこ   

                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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「侵略」の時効は?
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   石岡 荘十


どなたか教えてください。

先日、大学時代の友人数人と会った。その席でひとりがこう訊いて来た。

「歴史上、人の国を侵略し、植民地化し、虐殺し、じつに多くの人を大
規模に連れ去って奴隷とした例は数知れない。日本はいま、70数年前の
戦争をめぐって、近くの国から『謝れ。口ばかり出なく、謝罪の意を行
動で表せ』と攻め立てられている」。

その上「戦争指導者を祀っているところに,総理がお参りするのはけしか
らん。おまえの歴史認識をこっちと同じに改めない限り、会ってやらん
と脅されている」

そこで、2つ訊きたいと友人は言う。

まず、歴史上、他国を侵略し、占領し、植民地化した国々が、謝った話
はあまり聞かないが、あるとすればどこの国がどこにどんな謝り方をし
たのか。先の戦争で謝罪をしたのは、ドイツと日本ぐらいだと思うが
------。ほかにあったっけ? 

次に、歴史認識が国によって異なるのは当たり前だと思う。が、それを
変えなければ、会ってやらんとごねた国は、歴史上あるのか。あるとす
ればどの国がどこの国にそう言ったのか。言われた方は、どう対応した
のか。

日本はかつて蒙古に襲われたり、近海でロシアの海軍相手に戦ったりし
たこともあった。防衛のために多数の死傷者が出ている。幸い、侵略未
遂だったが、彼らは謝ったのか。

加藤清正のことを謝れとは言っていないようだが。

友人はつまり、先の戦争が「侵略」だったとして、それがいつになった
ら時効になるのか、そんなものに時効はないのか、教えてくれと言って
いる。

酒席だったこともあって、むにゃむにゃとごまかして、議論は消化不良
のまま終わってしまった。

どなたか、正解を教えてくれませんか。



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欧州へ中国の脅威は深まった
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)12月15日(土曜日)
          通巻第5917号  
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 「アフリカの角」から紅海、欧州へ中国の脅威は深まった
  アフリカ対策も米国は真剣に再検討の必要(ボルトン補佐官)
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 ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、12月14日、ワシ ントンのシンクタンクで保守系の大手「ヘリティジ財団」で講演し、 BRI(一帯一路)の猛烈なアフリカへの食い込みに注意を喚起した。

アフリカに対しての中国の遣り方は「借金の罠であり、すでに返済不能の 金額に達した国々が目立つ。とりわけ軍事基地を設営したジブチ、ならび に都市をまるごと建設してもらったアンゴラなど、すでに中国とアフリカ の貿易は1700億ドル(ちなみに米国は330億ドル)、2007年以降、アフリ カにおける経済進出はどの旧宗主国との合計より、中国が多い」と発言した。

さらに、とボルトンは付け加えて「中国は一帯一路関連として、向こう3 年間で600億ドルをアフリカ諸国に投じると発表している。ロシアと同 様に武器、エネルギーなどの交易で、国連における票を買うことにも繋が る」。

ボルトンがとくに問題としているのはジブチである。
 
米軍基地のとなりに中国は軍事基地を造成し、すでに一万近い人民解放軍 兵士が駐屯しているが「マンデブ海峡から紅海ルートはスエズ運河を越え て欧州への重大なシーレーンであり、このルートの安全保障が中国の脅威 に晒されている現実は、西側への重圧である」と締め括った。
 
ロシア強硬論でしられるボルトン補佐官が中国に対してロシア以上の脅威 と総括した演説は珍しい。
     
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1)誠に残念な御報せですが、海軍提督、元アメリカ太平洋艦 隊司令官のジェームズ・A・ライヤン提督が逝去されました。91歳でし た。偉大な人物でした。哀悼の意を表します。(インパクト・ジャパン)


(宮崎正弘のコメント)ライオン提督。振り返れば様々な想い出が蘇りま す。ハドソン研究所の日本代表だったガレット・スカレラの紹介で知り 合ったのは、すでに35年ほど前でしょうか?
 いつも笑顔を絶やさず、奥様と一緒に来日され、その夫婦仲は羨ましい ほど良かったですね。奥様に先立たれると、男は急に落ち込むのは古今東 西同じですね。
 ある時は北京の帰りに立ち寄られ、劉華清(中国海軍再建の父)を会っ てきたばかり、と言われるので、たまたまその晩の防衛関係者の集まりに 出て貰って小生の通訳でその話をされたこともありました。提督は日本で も多くの友人がいました。
ライヤン提督の訃報に驚き、衷心より哀悼の意を表します。



  ♪
(読者の声2) ファーウェイのCFOである孟晩舟の逮捕、保釈劇は世界 に衝撃を与えましたが、米国が後で手を引いているとか、いつものように 証拠のないおもしろおかしな噂が飛び交っています。
 宮崎正弘さんの『AI管理社会・中国の恐怖』(PHP新書)にかかれ たような、中国の不気味な情報管理の実態が浮かびます。
 しかし貴誌前号が指摘した張首晟スタンフォード大学教授の自殺との関 連を記した報道が日本では他に殆どありません。
宮崎さんのニュースソウスは何なのでしょうか? 
    (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)華字紙には大きく取り扱われています。日本のメ ディアが取り上げているのか、どうかは小生チェックしておりません。
 日本の報道はどうしてもワシントンと北京重視になりがちで、特派員が カバーしている新聞も限定的ですから




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米中対立、中国の逃れられない弱み 
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           櫻井よしこ

11月9日にワシントンで米中外交・安全保障対話がもたれた。米国側から ポンペオ国務長官、マティス国防長官、中国側から楊潔篪(ようけっち)共 産党政治局員、魏鳳和(ぎほうわ)国防相が参加した。
この閣僚会議は、昨年、習近平主席が米国を訪問した際に、トランプ大統 領と合意して設置したものだ。昨年6月に第1回目が開かれ、今回が2回目 となる。
ポンペオ氏が、「米国は中国との新冷戦を望んでいないし、封じこめるつ もりもない」と発言し、楊氏が「中国は改革と平和発展の道にとどまり続 ける」と答えたこの対話は、互いに関係を損なわないよう、相手の意図を 探り合い、それなりに繕ったことを窺わせる。しかし、内容に踏み込んで みれば、現在の米中関係の厳しさは明白だ。
明らかな対立点は、南シナ海、台湾、人権、北朝鮮の各問題である。南シ ナ海問題では米国側は中国による島々の軍事拠点化に強い懸念を示した。 国務省はメディア向けの説明の中で、以下のように重要なことを明らかに している。
「米国は、中国が南沙諸島の人工島に配備したミサイルシステムを取り除 くよう要求し、全ての国々は問題解決に強制や恫喝という手法をとっては ならないことを確認した」
中国がフィリピンなどから奪った南沙諸島を埋め立てて軍事拠点を作って 以来、このようにミサイル装備を取り外せと具体的に要求したのは、恐ら く初めてだ。トランプ政権が一歩踏み込んで要求したと見てよいだろう。
そのうえで、米国側は従来どおり、国際法に基づいて南シナ海の航行と飛 行を続けると明言している。
これに対して楊氏は、南シナ海に配備した施設の大部分は民間用だと、 白々しくも主張し、米国が「航行の自由」を掲げて軍艦を派遣するのはや めるべきだと反論している。
異常に男児が多い
台湾問題について、中国が台湾と国交を結んでいる国々に働きかけ、次々 に断交させて台湾を孤立させている手法を、米国は批判した。すると、楊 氏は「台湾は中国の不可分の領土の一部だ」と主張し、魏氏も「中国は如 何なる犠牲を払っても祖国統一を維持する。米国が南北戦争で払ったよう な犠牲を払ってでもだ」と強い口調で語っている。
南北戦争は、1861年から4年間も続いた激しい内戦だった。犠牲者は60万 人以上とされる。それ程の犠牲を払っても、中国は台湾の独立を許さない と力んだのだ。
イスラム教徒であるウイグル人に対する弾圧、虐殺についても米中両国の 溝は全く埋まっていない。北朝鮮の核に関しても、明確な核の放棄までは 北朝鮮に見返りを与えないとする米国と、核廃棄と援助を同時進行で行い 条件を緩和することもあり得るとする中国側の立場は、完全に合致するこ とはない。
11月末に予定される米中首脳会談への瀬踏みの米中閣僚会議だったが、両 国の基本的対立が解決に向かうとは思えない。
習主席は、自身にその力さえあれば、終身、中国の国家主席の地位にとど まることができる道を開いた。選挙によって指導者が入れ替わる民主主義 国と較べて、優位に立っていると、習氏は思っているであろう。だが、11 月の中間選挙でトランプ氏の共和党が下院で民主党に過半数を奪われ相対 的に力を弱めたとはいえ、民主党は共和党よりはるかに保護主義的で人権 問題にも厳しい。トランプ政権以降に希望をつなぐのは早計というもので あろう。
10月4日にペンス副大統領が行った演説の対中批判の厳しさについては、 10月18日号の本誌当欄でもお伝えしたが、米国で超党派勢力が結束して中 国に本気で怒っている理由は、習氏が高らかに謳い上げた「中国製造 2025」という大目標にある。
中国は経済的にも軍事的にも世界最強の国となり、科学、技術の全分野に おいて世界最先端の地位を確立すると誓った。だがそのための手段は知的 財産の窃盗であり、騙しであり、恫喝に他ならない。こんな不公正な中国 に、世界最強国の地位を明け渡してはならない、という米国の闘争心が掻 き立てられたのだ。
中国が米国に取って代り、中国風の支配構造の中に組み込まれることな ど、我々日本にとっても願い下げだ。だが、そんな時代は恐らくやってく るまい。
フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏は今年5月、シンクタ ンク「国家基本問題研究所」創立10周年の記念シンポジウムで、全世界の 人口学者の一致した見方だとして、中国は基本的に異常事態の中に在る と、以下のように語った。
長年の一人っ子政策と女児よりも男児優先の価値観により、中国では女児 100人に対して男児118人が生まれている。通常の100対105乃至106に較べ て異常に男児
多い。結果、人口学的な不均衡が生じ、現時点でも3000万人の男性が結婚 相手を見つけることができないでいる。
「非常に脆い国」
他方中国の教育水準は全体的に見れば低く、若い世代の高等教育進学率は 6%だ。日本や欧米先進国のそれに較べれば非常に低い。
人口の出入りで見ると、すべての欧州諸国、加えて日本も、流入人口が流 出人口を上回っている。だが中国は違う。中国の統計は信頼できない面も あるが、通常使われる数字によると、毎年150万人が中国から外国に流出 している。彼らの多くが中国には戻らない。だが流出する彼らこそ、中国 人の中で最も活力があり、開明的な人々である。
トッド氏が結論づけた。
「こうして考えると、中国は大国ですが、非常に脆い国なのです。将来的 に危機を回避できない国であると、考えています」
北京発、原田逸策記者の非常に興味深い記事が11月10日の「日経新聞」に 掲載されていた。中国が産児制限の撤廃を検討中という記事だ。中国の現 在の出生率1.3が続くと、今世紀末までに中国の総人口は現在の13億人強 から約6億人に半減する。他方、現在3億2000万人の米国の総人口は4億 5000万人に増えるというのだ。
となると、習氏が高らかに謳い上げたように、2030年前後までには経済 (GDP)で米国を追い抜くことができるとしても、今世紀後半には再び 逆転される可能性があるという。
日本は米中の戦いに、そこまで考えて対処しなければならない。日本の選 択は短期的に見て米国との協調、同盟路線を続ける以外にないのだが、 中・長期的展望を考えてみても、やはり答えは同じになる。
隣国中国とのつき合い方は、中国が共産党一党支配をやめない限り、最大 限の警戒心を持って対処するということに尽きる。

         

     
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重 要 情 報
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◇◆◇写真映像情報網◇◆週刊AWACS 2018年12月16日◇◆◇◆◇

▼唸声フランス映像/黄色いベストよりも銀のバスト・・・

[https://stat.ameba.jp/user_images/20181216/01/unarigoe/d9/75/j/o0817056714321499902.jpg?caw=800]
写真は裸の抗議集団FEMENとは違う組織で、フランスの象徴である赤い帽子を被った女性のマリエンヌを意識した集団です。暴力よりはずっといいなぁ・・・。女性警官の顔にもご注目・・・

映像:Ruptly 12/15:France: Topless activists embody symbol of French revolution at 'Yellow Vest' protest  (0:26)

https://youtu.be/mZN00KROwog

では、今週号をお楽しみください。

https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12426199382.html

2018/12/16 唸声



 ◎中国系ハッカーが海軍の請負業者から機密情報を盗み出し 米紙

【ワシントン=黒瀬悦成】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子 版)は14日、中国のハッカーが過去約1年半にわたって米海軍の請負業者 のコンピューターシステムに侵入し、艦船の保守点検データやミサイル整 備計画など、多種多様な情報を盗み出していると伝えた。米軍そのもので はなく、サイバー攻撃への防護体制が弱い請負業者を狙うという手口に対 し、海軍はサイバー対策の全面的な再点検を強いられているとしている。

同紙によると今年6月、東部ロードアイランド州ニューポートにある「海 軍水中戦闘センター」(NUWC)の契約業者がサイバー攻撃を受け、潜 水艦搭載用の超音速対艦ミサイルの秘密開発計画が盗み出されたことが判 明。ほかにも先端技術開発に携わる米軍研究施設が設置されている複数の 大学が標的にされたことが分かったとしている。

複数の米当局者は、標的となっているのは中国が関心を抱いている分野が 含まれ、中国の仕業であることを示す痕跡も残されていると指摘。具体的 には中国政府傘下のハッカー集団「テンプ・ペリスコープ」や「リバイア サン」が、電子メールのリンクから偽サイトに誘導し、システムに侵入す るための情報を盗み出す「フィッシング」という手口を駆使してハッキン グを実行している疑いが強いとしている。

米当局者は過去1年半で何件のハッキングがあったかは明らかにしていな いものの、当局者の一人は、中国政府との関連が指摘される最大規模のサ イバー作戦だと強調した。

【写真】The Wall Street Journal: ‏Chinese hackers are gaining access to sensitive Navy information about advanced military technology Chinese hackers are gaining access to sensitive Navy information about advanced military technology
https://pbs.twimg.com/card_img/1073525612898381824/5dS2yW58?format=jpg&name=600x314
https://www.wsj.com/articles/u-s-navy-is-struggling-to-fend-off-chinese-hackers-officials-say-11544783401?mod=e2tw
【産經ニュース】2018.12.15 11:52  〔情報収録 − 坂元 誠〕

 ◎年末に当たって:前田正晶

年の漢字だの流行語大賞などと言われる時期が来たので、私はここでこの 際トランプ大統領の就任後の約1年10ヶ月ほどを振り返ってみようかと思 うに至った。今や屡々「アメリカを分化させたであるとか、二分割させ た」と批判されているトランプ政治であるが、私が未だ嘗て見たこともな いような大統領だったことは間違いない。それほど、独特の 政権運営 だった。別な見方をすれば「彼一人の意向で世界中に混乱を招い たとい うか、これまでの慣習も約束事も破壊し切ってしまいそうな『アメ リカ ファースト』政治だった」ように思えてならない。

「アメリカファースト」は「アメリカ第一」という訳し方もあるかのよう だが、私にはトランプ大統領の政権運営というか外交政策を見ていると 「アメリカさえ良ければ良いのだ」との方針を、躊躇うことなく真っ向か ら振りかざして他国との交渉事に、“Take it or leave it”(我が申し入 れを飲むのかのか飲まないのかを明確にせよ*)*と迫っては譲歩を引き出 していたようにしか見えなかった。

こういう手荒いと感じさせるような折衝の手法に余り対座したか聞いたこ とがない向きには「強引だ」か「高飛車だ」と受け止められるのだ。だ が、“Take itor leave it”には別段目新しいものなどない在り来たりのア メリカ式交渉術だと、私は経験上も看做している。ただ、トランプ方式で はその交渉に際して甘い言葉を使う訳でもなく、むき出しに「さー、どう する」と迫っていたところが「これぞトランプ式交渉術」と受け止められ てしまうだけだったと思っている。

思い出してみただけでも、選挙キャンペーン中からTPPからの離脱、メキ シコとの国境に壁を建設する、NAFTAの改訂、貿易赤字の削減等々を標榜 しておられたし、その就任後には京都議定書だったかパリ協定からの脱 退、イランとの協定からの離脱、DPRKとの非核化の交渉で金正恩委員長と 会談する、中国と十分に折衝の上で貿易赤字の解消の為に高率の関税を課 していく、輸出入取引がある各国とFTAを締結する等々の新機軸を次から 次へと打ち出して来た。

特に貿易面の交渉の進め方で如何にもというか、非常に斬新に見えたこと があった。それはトランプ式交渉術にあっては従来の国際的取引の基準で あったWTAなどは全く歯牙にもかけておられないように見えた点が「トラ ンプ大統領は国際的な貿易取引には古きWTAを忘れて、新機軸を打ち立て て行かれる意向がある」とすら見えた時期すらあったのだ

。だが、事がこ こまでに至ると、トランプ大統領は新体制を構築されよ うとする意図より も「アメリか第一主義」を前面に打ち出しておられる のであり、その結果 乃至は副産物として新体制が出来るかも知れないと いう辺りだと、私は認 識しているのだ。

この辺りを別な視点から見れば「対中国や日本との場合のように貿易赤字 が大きいままに長年推移してきたのは、これら2ヶ国のやり方が不公平 (unfair)であったとのみ主張されて、私がこれまでに繰り返してきた 1994年にカーラ・ヒルズ大使が認められた「アメリカの労働力の質に問題 がある為に輸出が伸びないのである」というような実態をご承知かどうか は知らぬが、その辺りを一切無視して「当該相手国に責任がある」という 単純明快な論法で臨んできておられるのだ。

私に単純に言わせて貰えば「非常に誤ったものの見方であり、反論すべき 余地が多々あるのだ」となるし、中国と我が国を同一に論じられてはたま らないのである。私は我が国の対アメリカ輸出は「アメリカの産業界の至 らざる点を補っている」のであって、中国のように最早アメリカで作って いては採算が取れなくなった非耐久消費財を輸出しているのとは訳が違う と認識して頂きたいのだ。我が国がアメリカ産の車を輸入していない要因 は上記のヒルズ大使の言を引用すれば事足りると思っている。

私はトランプ大統領という方は、もしも単純なで悪ければ簡単に言えば、 何が何でも「アメリカ第一」を徹底的に推進しておられるのであって、そ こを飽くまでも推進すれば他国との間に多少の軋轢を生じるのは先刻ご承 知の上であり、そのような「アメリカファースト」と「アメリカを再び偉 大に」と公約した以上、そこを何処まで行っても推進するのは当然である とお考えなのだと思う。また、これほど解りやすい政治をすれば、彼の岩 盤の非知識階級以下の支持層にも解りやすく、既に届け出ある再選を有利 にすると見込んでおられると思っているのだが。

しかしながら、そうは看做していても、私如きには解らないことがある。 それは飽くまでも「アメリカ第一主義」を推し進められ、もしも世界にト ランプ大統領主導の新体制が樹立(出現?)した際に「世界はどうなって しまっているのだろうか」という簡単には解けない疑問が残るという点 だ。中国は貿易戦争勃発かと騒がれた時のように「アメリカに完膚なきま でに叩きのめされているのだろうか」という点や、EU圏内の諸国はどう なっているのかとか、ロシアやイスラエル対パレスチナの関係はどうなっ てしまっているのか等々考えさせられる点もまた多いのではないだろうか。

私はトランプ大統領が現在の姿勢を維持し得る限りは国内でのトランプ支 持層は動かないだろうから、再選の可能性は高いと思って見ている。トラ ンプ大統領は厳しく移民の流入を制限する方向にあるが、その連中は一旦 アメリカ市民権を得るやラストベルトの労働者やプーアホワイト以下と同 様に「多数である少数派」としてトランプ大統領支持に回っていくのでは ないかと見ている。故に、従来の支持率の38%が限りなく50%に近くなっ ていくという気がするのだ。その辺りが「アメリカの分化」だと思って見 ている。だからこそ「アメリカファースト」を推進し続けられるだろうと 思っている。



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身 辺 雑 記
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16日の東京湾岸は晴れのち曇り。

15日の東京湾岸は平穏。何事もない歳末を祈る。


                         読者:5587人
                           

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創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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