政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4892 号  2018・12・13(木)

2018/12/13

                      
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4892号
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       2018(平成30)年  12月13日(木)



           兇獣が跋扈する国際社会の闇:加瀬英明

           司法長官にウィリアム・バー:宮崎正弘

                米中対立、中国の逃れられない弱み:櫻井よしこ
         
          

                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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兇獣が跋扈する国際社会の闇
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        加瀬 英明
 
トルコのサウジアラビア総領事館を訪れた、アメリカに亡命中だったサウ ジアラビアの反体制ジャーナリストのジャミル・カショギ氏が、本国から 派遣された情報機関のチームによって、館内で惨殺された。

日本のテレビのワイドショーによって、連日、大きく取りあげられた。

トルコの新聞によって、カショギ氏が総領事館内で殺害されたと報じられ てから、アメリカのポンペイオ国務長官が、カショギ氏殺害の疑いをめ ぐって、サウジアラビアに急いで飛んで、実権を握っている33歳のモハ マド・ビン・サルマン皇太子と会見した。

この時のポンペイオ長官とサルマン皇太子の写真を見ると、2人とも微笑 んでいる。

トランプ政権は、カショギ氏惨殺が事実であっても、サウジアラビアが中 東外交の重要な駒であり、武器輸出の大切な顧客であることから、大事 (おおごと)にしたくないと望んでいた。

サウジアラビア政府は殺害を隠蔽できず認めたが、政府や、皇太子の指示 によるものでなく、情報機関が勝手に行ったと言い逃れている。

読者の多くが、サウジアラビアに対してだけでなく、ポンペイオ長官が満 面の笑顔をつくって、サルマン皇太子と握手を交したのを見て、不快感を いだかれただろう。

それなら、トランプ大統領が笑顔を浮べて、北朝鮮の金正恩書記長を抱擁 したのは、どうなのか。金書記長は異母兄の金正男(キムジョンナム)氏を マレーシアで、白昼、暗殺したではないか。

トランプ大統領は、中国の習近平主席とも抱きあった。中国は新疆ウイグ ル自治区で100万人以上を「集団訓練所」に拘置して、多くのウイグル人 を虐殺している。チベット、内モンゴルでも、戦慄(せんりつ)すべきこと が起っている。

ところが、トランプ大統領が金書記長や、習主席と親密に振る舞っている 映像を見ても、強い嫌悪感に覚えることがないだろう。

ロシアのプーチン大統領も、国外に亡命した多くの反体制派を、暗殺して いる。

私たちの日常生活の感覚で、諸外国を判断してはならない。サウジアラビ アは、中国、北朝鮮や、ロシアと体質が変わらない国家だ。

日本国憲法の前文で世界は、たからかに謳(うた)っている、「公正と信 義」を重んじる「平和を愛好する諸国民」によって、構成されているわけ ではない。国際社会は兇獣が横行するジャングルと、変わらないのだ。

私はこれまで本誌で、今年に入ってから2回にわたって、サウジアラビア が安定を保てない可能性が高いと、警告してきた。

サルマン皇太子は、サウジアラビアの“脱石油化”をはかって、きらめく近 代国家に造り変えようとする、壮大な計画を進めてきたが、私は皇太子の 改革が成功するはずがないと、予想してきた。

カショギ氏はメディアが伝えているような、自由主義のジャーナリストで はない。アル・カイーダや、ムスリム同胞団が信奉するイスラム原理主義 に加担して、サウジ王家が民意を踏み躙(にじ)っていることを、亡命先の アメリカから激しく非難してきた。

サルマン皇太子がカショギ氏を目障わりだとして、計画的に殺害したの は、人口2400万人あまりのサウジアラビアの安定がきわめて脆いことを、 示している。

皇太子が82歳で、病んでいるサルマン父王によって、罷免される可能性も あろう。これまでサルマン国王は2人の皇太子を、解任してきた。

サウジアラビアをめぐる報道を、対岸の火災として見てはならない。日本 はサウジアラビアを中心とするアラビア半島の産油諸国から、日本経済を 支える石油天然ガスの80%を輸入している。アラビア半島が混乱に陥った ら、日本が大きく蹌踉(よろめ)くことになろう。

日本のテレビの「ワイドショー」は「ショー」(英語で見世物)の言葉通 り、視聴者の好奇心だけみたす娯楽番組でしかない。 (再掲)



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司法長官にウィリアム・バー        
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)12月9日(日曜日)
        通巻第5910号 
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司法長官にウィリアム・バー、国連大使はナウアート女史
  統幕議長はアーク・ミリー陸軍参謀長、ケリー首席補佐官が辞任か
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トランプ政権の閣僚人事は電撃的である。

セッションズ司法長官辞任に伴い、ウィリアム・バー(ブッシュ父政権下 でも司法長官)、また年内に退任するヘイリー国連大使に替わるのがナウ アート(国務省報道官)女史を指名した。

ダンフォード統合参謀本部長に替わるのはアーク・ミリー陸軍参謀長。
 そのうえ、ジョン・ケリー首席補佐官も更迭が噂されており、トランプ 政権当初からの閣僚はロス商務商館、ムニューシン財務長官、マティス国 防長官らとなった。

大統領補佐官も陣容が大きく代わり、外交面とりわけ中国に対して穏和的 だったティラーソン解任後、もっとも強硬路線を堅持するポンペオ国務長 官になった。

日々、大統領に國際情勢を報告し、助言するのはジョン・ボルトン補佐 官、テクノロジー擁護に先頭を走るのがナバロ通商産業局長、そしてライ トハイザーUSTR代表が「対中強硬4人組」となった。

しかも驚くことにトランプより中国に強硬なのが民主党である。
それよりも強硬な反中派がNYタイムズなどの大手メディアだから、前掲 四人組へのイデオロギー的批判はさっぱり聞かれなくなった。
こうなると、物別れに終わった米中首脳会談のあと、さらに強硬な中国制 裁が発表される可能性が高まった。

    

 ☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆読者の声 どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS 読
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(読者の声1)第42回 家村中佐の兵法講座 兵法書として読む『古事 記』『日本書紀』

日本最古の史書とされる『古事記』『日本書紀』には、遠い昔から今に伝 わる日本人の戦争観や武力行使のあり方、優れた戦略・戦術や軍隊の指 揮・統率など、現代社会においても十分に役立つ最高の兵法書としての教 えが数多あります。

今回の兵法講座では、崇仏派である蘇我氏系の女帝・推古天皇の治世とそ れを支えた摂政・聖徳太子による十七条憲法の制定、上古の文書が消され てしまった経緯、また『隋書』東夷伝の記述と対比しながら遣隋使の実相 や隋・日本・朝鮮半島諸国の力関係、隋と高句麗の戦いの実態などにつき まして、図や絵を用いながらビジュアルに、分かりやすく解説いたします。

                記
 
日 時: 12月15日(土)13:00開場、13:30開演(16:30終了予定)
場 所: 文京シビックセンター5階 会議室A
講 師: 家村和幸(日本兵法研究会会長、元陸上自衛隊戦術教官・予備 2等陸佐)
演 題: 第15話 推古天皇と聖徳太子
参加費:1,000円(会員は500円、高校生以下無料)
お申込:MAIL info@heiho-ken.sakura.ne.jp
 FAX 03-3389-6278(件名「兵法講座」にてご連絡ください。
    事前に、「新説『古事記』『日本書紀』でわかった大和統一」 (宝島社新書486)をお読みいただくと、理解が深まります!
    (日本兵法研究会事務局)

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(読者の声2)僕はトランプ政権のブレーンであるピーター・ナバロの <Death by China 2011>を原書で読んでシナの悪徳を再確認したが、宮 崎氏はそんなことは既に知り尽くした上で、さらなるシナの悪徳を描いた 本がこれ(宮崎正弘『AI管理社会・中国の恐怖』、PHP新書)だ。
宮崎氏の無数のシナの各地への実体験の取材がこの本の土台となっている のは間違いない。世の中保守と言っても大半がまがい物だ、いや大半以上 がそうだろう。唯我独尊の綺麗事の保守思想を奏でる輩が無数にいる。衆 愚の無知な連中を引き付けるために街宣車のごとくだ。でも、この手の似 非保守が闊歩する役割を否定しない。

僕は宮崎氏をまさにこの20年客観的に尊敬している。それは宮崎氏の、ま さに日本で稀有の鋭い、研ぎ澄まされた視線なのだ。日本で誰であろう と、宮崎氏の現場主義を踏まえた視線に敵わないだろう。それほど日本の 保守論壇は稚拙であり夢想の綺麗事なのだ。

この本をむさぶるようにして読んだ。見事なまでのシナの分析には感服の 限りだが、このような本を是非日本人全員が読んでほしい。

宮崎氏も20年存じ上げているが、僕はシナの謀略に対するこの著の緻密な 批判は大評価するとして、この本でそれ以上に僕の心に刺さったのは、 218ページの<合理主義というニヒリズム>の根幹の批判だ。

この本はシナの悪徳の検証だが、それはそれで超一級だが、僕が嬉しかっ たのはこの宮崎氏の文明批判ともいうべき、AI批判をはじめとする箇所に 痺れる感動を与えてくれたところだ。

単純右翼と化す最近の保守論壇よ! よく聞け、さらに根底にあるべき哲 学があまりにも君たちに欠けているのではないのか! 宮崎氏が只者では ないまさに三島由紀夫の本流を行く保守論壇だと痛感した次第だ。
  (奥山篤信)

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(読者の声3)大東亜戦争時代の戦時労働者問題に対する日本側の対応策 に関していろいろな意見が賑やかしく議論されています。

国交断絶とか戦争とかいう意見もあれば、韓国の要求を受け入れろという 意見がありますが、合法性と実施可能性と効果という観点から考えてみま した。

私は、合法性と実施可能性と効果という観点から以下の3つの策が有効と 考えます。

1.特定永住者への特別優遇処置の廃止

海部首相と全大統領の会談の際に日本側が一方的に韓国に提案したものです。

韓国在住の親族を扶養家族に含めて納税申告ができるので、所得税と住民 税で年間約2000億円の課税漏れがあります。在日韓国人の日本への帰化が 進まない大きな原因となっています。

また、2000億円あれば、韓国でいわれなき資産差し押さえになった日本企 業に保証するのに十分でしょう。さらにこの徴税漏れは、今までの累計で 4兆円位あります。今後こんなバカなことを辞めることは戦時労働者問題 の解決如何に関わらず喫緊の課題と考えます。

また、銀行口座等で一人が3つの日本名を使うことができるという制度 は、マネーロンダリング等の不正に利用されていますが、これを減らすこ とにも役立ちます。

2.就労ビザの発給制限

観光旅行のビザなし渡航を停止するという意見がありますが、これは、韓 国が日本に対して行ったときに行えばよいことです。なにも日本から先に やる必要はありません。それより、最近多くの韓国人、主に若者が日本で 就労していますが、これを大きく制限することは、就労ビザに申請審査で 立法せずに行えます。

韓国が逆に行えば、在韓日系企業で働く日本人が減り、サムソン等の大手 企業が必要とする 基幹物資や技術が手に入らなくなります。

3.パチンコ税の導入

トランプ大統領に習ってパチンコの売り上げに25%掛けれるのが好いと思 います。平成29年のパチンコ業界の総売り上げは経済産業省の統計によれ ば21兆円です。課税によってパチンコ業界の総売り上げが、12兆円に 減っても税額は3兆円です。

10年以上前に韓国でパチンコが禁止されましたが、それまでパチンコに使 われていたお金が物品の個人消費に回り、景気が良くなったそうです。日 本でも同様のことが起きることが期待できます。(當田晋也)

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(読者の声4)内閣官房長官補佐官辞任をめぐる疑惑については、水道法 改正審議の過程においてとりあげられるものと期待していましたが、ほと んど登場せず、マスコミでも『日刊ゲンダイ』が報道しただけだったとこ ろ、大手マスコミとしては初めて、東洋経済ONLINEが、12/7(金) 5:50配信 で「水道民営化促進で内閣府に出向した人の正体 」として、報 じています。

既に水道法改正が成立した後で、いささか遅すぎます。私は、重要性にお いてモリカケ問題の比ではなく、官房長官辞任、安倍内閣崩壊にもつなが るものと予測したのですが、どうも予測が違いました。クサイ背景を感じ ます。

『東洋経済』ONLINE記事の一部を、以下に紹介します。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181207-00253769-toyo-bus_all&p=1

■水道民営化のために任用された大臣補佐官

水道法改正の背景が怪しい――実は今年10月末にそのような話を耳にした。 11月9日に菅義偉官房長官の大臣補佐官を辞任した福田隆之氏をめぐる怪 文書がきっかけだ。

福田氏は野村総合研究所で国が初めて実施した国家公務員宿舎建て替えの PFI(Private Finance Initiative、民間資金、運営で公共サービスの提供 を行う)案件を担当した。

2012年からは新日本有限責任監査法人のインフラPPP(Public Private Partnership、公民の連携で行う)支援室長としてコンセッション関連アド バイザリー業務を統括した。

そのような福田氏が内閣府大臣補佐官に就任したのは2016年1月で、 PPP/PFIの活用を盛り込んだ「『日本再興戦略』改定2015」が閣議決定さ れた5カ月後のことだった。

ちょうどその頃、産業競争力会議も「成長戦略進化のための今後の検討方 針」を決定。「観光振興や人口減少等の地域的、社会的課題に対する公共 施設等運営権方式を含めたPPP/PFI の活用方策を検討するとともに、 積 極的な広報活動や地域の産官学金による連携強化等により、広く地方公共 団体や民間等の関係者の理解促進や機運醸成を図る」とPPP/PFI導入の本 格的取り組みを宣言した。

これを主導したひとりがパソナグループ代表取締役会長を務める竹中平蔵 氏で、同氏が主導してPPP/ PFIの活用促進に向けた環境整備について検討 した「産業競争力会議フォローアップ分科会」などには福田氏が参加して いた。

福田氏の補佐官登用も竹中氏の意向があったと言われている。(CAM)

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(読者の声5)12月16日、王明理さんが日台政策研究所で講演「父王育徳 を語る」
 
日台政策研究所では7月に第1回セミナーを開催しましたが、その第二弾と して、12月に王明理さんを講師にお迎えし、セミナーを開催いたしたく存 じます。

王明理さんは、かつて台湾語研究と台湾独立運動に邁進した故・王育徳氏 のご息女であり、台湾独立建国聯盟日本本部の委員長をお勤めになってい ます。最近は、9月9日に台南・呉園内にオープンした、王育徳記念館の設 立にも尽力されました。当日は王育徳氏の思い出や台湾語研究、また台湾 独立運動の現在について、お話が聴けるものと存じます。
               記
・日 時:2018年12月16日(日)13:00〜16:00
・場 所:山形大学東京サテライト リエゾンコーナー508AB
     東京都港区芝浦3-3-6 キャンパス・イノベーションセンター
     JR山手線・京浜東北線JR田町駅(東口)芝浦口より徒歩1分
     都営地下鉄浅草線・三田線 田駅(A4出口)から 徒歩5分
     https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/area/tokyo-s/
・講 師:王明理(台湾独立建国聯盟日本本部委員長)
   [おう・めいり]東京都生まれ。慶應義塾大学文学部英文科卒。台 湾独立運動の先駆者で台湾語研究者だった王育徳・明治大学教授の次女。 2011年9月、台湾独立建国聯盟日本本部委員長に就任し現在に至る。著書 に詩集『ひきだしが一杯』、詩集『故郷のひま     わり』。訳書に ジョン・J・タシク編『本当に「中国は一つ」なのか』。編集担当書に      『王育徳全集』、王育徳著『「昭和」を生きた台湾青年』、王育 徳著『台湾─苦悶する。

その歴史(Taiwan:A History of Agonies)』。解説担当書に王育徳著 『王育徳の台湾語講座』。日本李登輝友の会理事、在日台湾婦女会理事、 日本詩人クラブ会員、詩誌「阿由多」「プラットホーム」同人。
・演 題:「父王育徳を語る―昭和を生きた台湾青年」
 なお、参加人数を把握する必要から、ご参加希望の方は下記事務局の中 澤までご連絡いただければ幸いに存じます。

・お問い合わせ先

 日台政策研究所事務局 中澤信幸
 〒990-8560山形県山形市小白川町1-4-12 山形大学人文社会科学部
 電話:023-628-4822
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(読者の声6)いきなりのお知らせで恐縮です。本日(12月9日)、新宿 で午後3時から開催します。お近くの方は是非足をお運び下さい。

          記  

12月9日(日)午後2時半開場
北朝鮮人権週間「緊急トークセッション&上映会」
「キューポラのある街」から見える拉致―川口から消えた5人
場所 JazzBarサムライ Tel.03-3341-0383
JR新宿駅東南口 徒歩2分 甲州街道ガード沿
入場料/2500円(1ドリンク付)/最多40席
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昭和37年の日活映画「キューポラのある街」を見て、様々な切り口から拉 致問題と北朝鮮の現状に迫る、白熱トークセッション。
出演/藤田隆司(特定失踪者家族)、
   荒木和博(特定失踪者問題調査会代表)、
   三浦小太郎(評論家)野伏翔(映画監督)西村幸祐
詳細はリンク先に
https://www.facebook.com/events/267010854012365/

     


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  米中対立、中国の逃れられない弱み
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              櫻井よしこ

11月9日にワシントンで米中外交・安全保障対話がもたれた。米国側から ポンペオ国務長官、マティス国防長官、中国側から楊潔篪(ようけっち)共 産党政治局員、魏鳳和(ぎほうわ)国防相が参加した。

この閣僚会議は、昨年、習近平主席が米国を訪問した際に、トランプ大統 領と合意して設置したものだ。昨年6月に第1回目が開かれ、今回が2回目 となる。

ポンペオ氏が、「米国は中国との新冷戦を望んでいないし、封じこめるつ もりもない」と発言し、楊氏が「中国は改革と平和発展の道にとどまり続 ける」と答えたこの対話は、互いに関係を損なわないよう、相手の意図を 探り合い、それなりに繕ったことを窺わせる。しかし、内容に踏み込んで みれば、現在の米中関係の厳しさは明白だ。

明らかな対立点は、南シナ海、台湾、人権、北朝鮮の各問題である。南シ ナ海問題では米国側は中国による島々の軍事拠点化に強い懸念を示した。 国務省はメディア向けの説明の中で、以下のように重要なことを明らかに している。

「米国は、中国が南沙諸島の人工島に配備したミサイルシステムを取り除 くよう要求し、全ての国々は問題解決に強制や恫喝という手法をとっては ならないことを確認した」

中国がフィリピンなどから奪った南沙諸島を埋め立てて軍事拠点を作って 以来、このようにミサイル装備を取り外せと具体的に要求したのは、恐ら く初めてだ。トランプ政権が一歩踏み込んで要求したと見てよいだろう。

そのうえで、米国側は従来どおり、国際法に基づいて南シナ海の航行と飛 行を続けると明言している。

これに対して楊氏は、南シナ海に配備した施設の大部分は民間用だと、 白々しくも主張し、米国が「航行の自由」を掲げて軍艦を派遣するのはや めるべきだと反論している。

異常に男児が多い

台湾問題について、中国が台湾と国交を結んでいる国々に働きかけ、次々 に断交させて台湾を孤立させている手法を、米国は批判した。すると、楊 氏は「台湾は中国の不可分の領土の一部だ」と主張し、魏氏も「中国は如 何なる犠牲を払っても祖国統一を維持する。米国が南北戦争で払ったよう な犠牲を払ってでもだ」と強い口調で語っている。

南北戦争は、1861年から4年間も続いた激しい内戦だった。犠牲者は60万 人以上とされる。それ程の犠牲を払っても、中国は台湾の独立を許さない と力んだのだ。

イスラム教徒であるウイグル人に対する弾圧、虐殺についても米中両国の 溝は全く埋まっていない。北朝鮮の核に関しても、明確な核の放棄までは 北朝鮮に見返りを与えないとする米国と、核廃棄と援助を同時進行で行い 条件を緩和することもあり得るとする中国側の立場は、完全に合致するこ とはない。

11月末に予定される米中首脳会談への瀬踏みの米中閣僚会議だったが、両 国の基本的対立が解決に向かうとは思えない。

習主席は、自身にその力さえあれば、終身、中国の国家主席の地位にとど まることができる道を開いた。選挙によって指導者が入れ替わる民主主義 国と較べて、優位に立っていると、習氏は思っているであろう。だが、11 月の中間選挙でトランプ氏の共和党が下院で民主党に過半数を奪われ相対 的に力を弱めたとはいえ、民主党は共和党よりはるかに保護主義的で人権 問題にも厳しい。トランプ政権以降に希望をつなぐのは早計というもので あろう。

10月4日にペンス副大統領が行った演説の対中批判の厳しさについては、 10月18日号の本誌当欄でもお伝えしたが、米国で超党派勢力が結束して中 国に本気で怒っている理由は、習氏が高らかに謳い上げた「中国製造 2025」という大目標にある。

中国は経済的にも軍事的にも世界最強の国となり、科学、技術の全分野に おいて世界最先端の地位を確立すると誓った。だがそのための手段は知的 財産の窃盗であり、騙しであり、恫喝に他ならない。こんな不公正な中国 に、世界最強国の地位を明け渡してはならない、という米国の闘争心が掻 き立てられたのだ。

中国が米国に取って代り、中国風の支配構造の中に組み込まれることな ど、我々日本にとっても願い下げだ。だが、そんな時代は恐らくやってく るまい。

フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏は今年5月、シンクタ ンク「国家基本問題研究所」創立10周年の記念シンポジウムで、全世界の 人口学者の一致した見方だとして、中国は基本的に異常事態の中に在る と、以下のように語った。

長年の一人っ子政策と女児よりも男児優先の価値観により、中国では女児 100人に対して男児118人が生まれている。通常の100対105乃至106に較べ て異常に男児が多い。結果、人口学的な不均衡が生じ、現時点でも3000万 人の男性が結婚相手を見つけることができないでいる。

「非常に脆い国」

他方中国の教育水準は全体的に見れば低く、若い世代の高等教育進学率は 6%だ。日本や欧米先進国のそれに較べれば非常に低い。

人口の出入りで見ると、すべての欧州諸国、加えて日本も、流入人口が流 出人口を上回っている。だが中国は違う。中国の統計は信頼できない面も あるが、通常使われる数字によると、毎年150万人が中国から外国に流出 している。彼らの多くが中国には戻らない。だが流出する彼らこそ、中国 人の中で最も活力があり、開明的な人々である。

トッド氏が結論づけた。

「こうして考えると、中国は大国ですが、非常に脆い国なのです。将来的 に危機を回避できない国であると、考えています」

北京発、原田逸策記者の非常に興味深い記事が11月10日の「日経新聞」に 掲載されていた。中国が産児制限の撤廃を検討中という記事だ。中国の現 在の出生率1.3が続くと、今世紀末までに中国の総人口は現在の13億人強 から約6億人に半減する。他方、現在3億2000万人の米国の総人口は4億 5000万人に増えるというのだ。

となると、習氏が高らかに謳い上げたように、2030年前後までには経済 (GDP)で米国を追い抜くことができるとしても、今世紀後半には再び 逆転される可能性があるという。

日本は米中の戦いに、そこまで考えて対処しなければならない。日本の選 択は短期的に見て米国との協調、同盟路線を続ける以外にないのだが、 中・長期的展望を考えてみても、やはり答えは同じになる。

隣国中国とのつき合い方は、中国が共産党一党支配をやめない限り、最大 限の警戒心を持って対処するということに尽きる。



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重 要 情 報
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 ◎連日の激寒に体が対応できなかった:前田正晶

11日は国立国際医療研究センター病院(NCGM)の循環器内科での定期診察の日だった。予約は10時30分だったが、早めに受付を終えておけば少しは待ち時間が短縮されるかも知れないという儚い希望を抱いて、新大久保駅前を9時25分のバスに乗ろうと家を出た。だが余りの寒さに心身共に震え上がっていた。そこに運良くか悪くが知らないが珍しくタクシーが来たので、気象病に苛まれている高齢者としては御身大事にとばかりに乗ってしまった。

しかしながら、9時半一寸過ぎに病院に到着してしまったのでは、最悪1時間半待ちかという危険性もあったが、何とか腰掛ける場所を確保してジッと待っていた。するとどうだろう、掲示板に何時まで経っても次に呼ばれる患者の受付番号が出ないで5分ほど経った後の10時15分過ぎに、当方の番号が表示されたのだった。「夢か!」と感動して診察室に入った。タクシー代の730円だったかは無駄な投資ではなかったのだった。

当方の外来での主治医である循環器内科の医長先生の診断では「昨日の検査も結果には従来のデータと特に変動がな勝ったし、心電図にも問題がなく、近頃悩まされている微熱や悪寒の原因となるような数値は血液検査の結果もないので、安心してこれまで通りに慎重に過ごしていれば良い」のだそうで、将に一安心だった。私の方から質問した時々悩まされている頻尿、特に夜間に発生する事については、「日常生活でカフェインを遠ざけている結果であり、案じることはあるまい」と言われた。「通常からデイキャフェではないコーヒー等を大量に飲んでいれば頻尿を生じないだろうが、矢張り紅茶や日本茶は避けた方が良い」とも言われた。

ところがである、NCGMを想定していた時刻よりも遙かに早く出られたので、帰路に我が家の近所の調剤薬局に到着した時点で家内と相談して久しぶりにご贔屓の回転寿司に寄ることにしたのだった。これが主治医に言われたカフェインを遠ざけろに違反する行為で、何気なくと言うか当然というか、寿司と共にお茶も飲んでしまったのだった。気が付いた時は既に手遅れだったが、それほど重大な失敗とまでは考えていなかった。

ところが、矢張り大チョンボで昨夜は数えていただけで就寝から翌朝5時過ぎに起きるまでに6回も手洗いに通う目に遭ってしまった。と言うことは、ほとんど熟睡していた時間がなく、妙な夢ばかり見ていた結果に終わった。実に恐ろしいカフェインの影響だった。その前には、考えて見れば回転寿司を含めて朝9時過ぎから3箇所も回った疲れが出たらしく、20時過ぎには疲労感と眠気に襲われて早めに就寝していたのだった。矢張り、あの寒さではUNIQLOの下着を着て更にダウンジャケットを着用していた程度では、寒さに高齢化した体がついていけなかったようだった。

そこで、本12日の朝には30年間診て頂いている掛かりつけのSクリニックに駆けつけたが、矢張りというか何というか、何処にも問題がなく血圧も正常値で安定しているとの診断で、何時もの通りに「体力回復」の注射をして頂いて意気揚々と帰宅したのだった。思うに、このように気温と湿度が大幅に変動すれば体は対応しかねるのだとあらためて立証したに過ぎないようだった。NCGMの医長先生も「高齢化すれば仕方がない現象」と言われていたのだった。あーあ、情けない。



 ◎自民党は改正案を提出できずに終わった:前田正晶

先頃閉会した国会ではとうとう憲法改正は論じられることがなかった。私 は そもそも現行憲法は改正する以外なしと考えているのだが、これまで に憲法 について何か論じたことはなかった。だが、安倍内閣はあと2年ほ どで終わってしまうのであれば、次の通常国会まで待っても結果は同じで あるような 気がしてならない。勿論、“Better late than never
”である以上、来年でも良いと言えるかも知れないが。

私は提出できずに終わったことは何でも反対の野党の姿勢も一つの大きな 原因かと思っているが、かの長谷部恭男東大名誉教授を筆頭とする大学教 授たちの中に憲法改正の反対勢力が数多くいることが一般市民に(悪)影 響を与えていると思っている。そこには、マスコミと言うかニュースメ ディアが「大学教授」を必要以上に崇め奉る報道の仕方をしている事が大 きな負の影響を与えているとも思って見てきた。

私はリタイア後には予期していなかった大学の先生方との付き合いが増え たので、多くの先生方の実態と言うか「如何なる方々か」という点にはあ る程度以上触れる機会が与えられた。

そこで知り得たことは中には「その ご専門とされる分野には常人では考 えられないほど深く且つ広く研究され ていたと解る先生がおられる」と いう点だった。長年学問の世界の中だけ に閉じこもって勉強してこられ た「コインの裏側」には「アレッと思うほ ど一般社会の常識」には疎い と思わせられた方もおられたのも、また事実 かと思う。

だが、広い世間には大学で学ばれていても、そういうコインの裏側まで触 れてこられなかった大卒の方もおられるだろうし、大学教授という社会的 に身分が高い(と言うか、カタカナ語にすれば「ステータスが高い」とな るか)方と話し合われたり意見交換をされる機会がない一般市民は、マス コミが敬意を表する以上、大学の先生方が言われることこそ信ずべきだと 思われて不思議はあるまい。ましてや憲法の権威の先生が国会でまで「改 正反対」と主張されれば「そういうことか」と信じても不思議ではあるま いと思う。

その意味では、これまでに何度か引用してきた某有名私立大学法学部のST 教授が私に個人的な席で反省をこめて述懐された「私の社会人年齢は大学 院に進んだ22歳で止まっています」が当て嵌まる方がおられるのではない かと、独り密かに考えている次第なのだ。重ねて言えば、日頃先生方と交 流がない一般市民が大学の偉い先生方に所謂「社会的常識」が十分ではな いとは考えられないだろうと思っているということ。

以上は私の限られた経験の範囲内からの「象牙の塔の中の研究分野の権威 である先生方とは」の極めて個人的な見方である。大学の先生方と親交が ない一般市民には「意外だ」となるか「そんなことはないだろう」の 何 れかになってしまうのではないかとも考えている。何れにせよ、日頃現 行憲法とその改正について確固たる意見や見解の持ち合わせが無い市民 が、憲法学者の教授の方々の否定的な意見を良い参考にされるのではない かと考えているのだが、見当違いだろうか。

ここに、大学の先生方には今のうちに「妄言多謝」とお詫びしておくべき かと反省して終わる。



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身 辺 雑 記
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13日の東京湾岸は晴天、しばらくぶり。 

12日の東京湾岸は朝のうちは雨。都立猿江恩賜公園での散歩は午後。家人 に乗ってもらった車椅子を転倒防止用に押しながら役30分、歩いた。

雨に打たれて落ち画が地面を深く覆うていた。

11日夜、亀戸駅近くの韓国風居酒屋での会合は美人が4人も参加してくれ て大変楽しかった。

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創刊日:2004-01-18  
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