政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4876号  2018・11・27(火)

2018/11/27

                      
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4876号
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       2018(平成30)年  11月27日(火)



     
               歳は足に来る(続):石岡荘十

         三島由紀夫が復活する:三島由紀夫研究会

         禍根残しかねない入管法改正案:櫻井よしこ          

                       
                                                                                                                              話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4876号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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歳は足に来る(続)
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     石岡 荘十

数十メートル歩くと左足がだるくなって歩行困難になる。で、数分立ち止 まって休むとまた歩けるようにはなるが、またすぐだるくなる。

このような症状を専門的には「間欠性跛行」という。「跛行」はビッコを 引くという意味だ。こうなった経緯については前回述べた。今回はその続 編である。

先般、閉塞した足の大動脈にステントを入れる治療を受け、ビッコは解消 し、元通り颯爽と歩けるようになった。

はじめ、「これはてっきり腰をやられた」思い込んで、近所の接骨院に駆 け込んだら、「典型的な脊柱管狭窄症の症状だ」と断言する。つまり神経 の管が腰のところで狭まっている疑いがあるとのことで、電気治療、針を 数回やってもらったが、はかばかしくない。

血流が詰まる動脈硬化は典型的な加齢疾病だ。脳の血管が詰まれば脳梗塞 になるし、心臓の血管(冠動脈)が狭くなると狭心症、詰まると心筋梗塞 になる。私の場合は足にきたというわけである。

造影剤を使ったCTで診ると、左足付け根から動脈を15センチほど遡った ところで90パーセント狭窄していることが確認できた。左足へは最大、通 常の7割ほどしか血が流れていない。これではビッコになるわけだ。

治療法は、脳梗塞や心臓梗塞と同じだ。血管の狭くなったところにカテー テルを挿し込んでフーセンで拡げるとか、バイパスを作るとか、etc。

8/23、心臓カテーテル室でカテーテル台に横になると、若くて美形の看 護婦さんが何の躊躇もなくパラリとT字帯をはずし、左足の付け根周辺の 陰毛を電気かみそりで刈る(剃毛という)。慣れたものだ。

局所麻酔の後、この治療では実績も多い腕利きの医師が、モニター画面を 見ながらカテーテルを挿入。先端には、中心部に細くすぼめたバルーンを 仕込んだステントがある。ステントはステンレスで出来た金網のチューブ である。

これを狭窄部分まで持っていってバルーンを膨らますと、すぼめてあった ステントの内径も同時に拡がって、狭窄した血管を見事に押し広げた。

ステントは内径8ミリ、長さ40ミリ。心筋梗塞の治療に使うステントは内 径2ミリほどだから、それに較べると大型だ。治療時間は1時間ほど、治 療費86万円、自己負担9万円ほどだった。

心筋梗塞でステントを使う治療法はよく知られているが、足の大動脈狭窄 にステントを使うケースはまだそれほど多くない。

治療を受けた東京女子医大では、ステントを使った心筋梗塞治療が今年す でに数百件に上るのに対して、足に使った症例は筆者でまだ56件目だと いう。

下肢(足)へ行く動脈が詰まると、下肢が腐ってしまい、痛いだけでな く、命にかかわるケースもある。そうなると「命には代えられない」とや むを得ず下肢を切断しなければならなくなる。日本では毎年1万人以上が 足を切断されているという報告もある。高齢化で症例は増えている。

足にもステントを入れるという治療法は、循環器内科ならどこでもやって いるわけではない。リスクもある。医師の選択には慎重でありたい。

元京都大学心臓血管外科部長・米田正始(こめだまさし)医師を中心とす る研究グループは新しい血管を作って下肢切断を救う「血管再生法」とい う試みを行なっていて、再生医学のひとつとして注目されている。が、成 功症例はまだそれほど多くない。

「なんとなく足の先が冷たい」

これが、アラームだ。接骨院では治らない。歳は足にくる。専門の医師を 選んで、治療を受ける必要がある。(再掲)

     
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三島由紀夫が復活する
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『三島由紀夫の総合研究』(三島由紀夫研究会 メルマガ会報)
    平成30年(2018)11月24日(土曜日)
         通巻第1295号   
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鍛冶俊樹の軍事ジャーナルより転載
*三島由紀夫が復活する
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11月25日は、48年前に三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊で劇的な最期を遂げた 日である。三島を追悼する行事が憂国忌を始めとして各地で催される。一 昔前には作家の死を悼む行事が色々あったが、昨今は三島を例外として他 は殆ど聞かれなくなった。

三島は文学者としての自殺ではなく武人としての自決を選択した訳だが、 その文武両道の軌跡が現代のグローバリズム文明に貴重な示唆を与え続け ているのであろう。前々号で豊饒の海を取り上げたが、本号でも三島に関 して2題。

現在発売中の月刊誌Voiceの12月号に、元防大教授の西村繁樹氏の「三島 事件・48年目の真相―三島由紀夫と最後に会った「青年将校」」が掲載さ れている。

 西村氏は、防大4年生のときに、陸上自衛隊の施設で当時、体験入隊中 だった三島と偶然出会い、その後、陸自の将校に任官してからも交流が あった。三島事件の1か月前にも会っており、事件後は三島の檄文を隊員 の前で読み上げて、陸幕から睨まれたという。

つまり自衛隊上層部から危険人物視された訳だが、それを救ったのが当時 内局に出向中だった外交官の岡崎久彦だった。岡崎は内局で氏に会って 「君は三島が最後に会った男だそうだな」と言ったという。

その後、米国のランド研究所に派遣されたが、そこでの米ソ冷戦下におけ る日本の核戦略上の立場に関する研究は、1980年代の中曽根政権の安保政 策の基礎を築いた。また1990年代にはハーバード大学に派遣され、米ソ冷 戦後の日米安保体制の在り方に強い影響を及ぼした。

先日、文筆家の岩下尚史氏の話を聞く機会があり、感銘を受けたので早 速、氏の代表作「直面(ひためん)」を読んだ。これは三島の若き日の恋 を綴った実録である。三島事件の直後から、三島を異常性愛者だと吹聴す る悪意ある風説が後を絶たなかったが、本書を読めば三島の性的志向が正 常であったのは一目瞭然である。

また本書は、三島が若き女性と逢瀬を楽しんだ昭和30年前後の東京の文化 的背景を見事に描き出している。昭和30年といえば日本が戦後復興を成し 遂げた年であり、そこでは古い日本と新しい日本が交錯していた。文化史 的にも貴重な史料である。
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将来に禍根残しかねない入管法改正案
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          櫻井よしこ

「将来に禍根残しかねない入管法改正案 日本は外国人政策の全体像を見直す時だ 」



安倍晋三首相も自民党も一体どうしたのか。まるで無責任な野党と同じではないか。

外国人労働者受け入れを大幅に拡大する出入国管理法改正案についての国会論戦を聞いていると、普段は無責任な野党の方がまともに見える。それ程、自民・公明の政権与党はおかしい。

11月2日の閣議決定に至るまで、同法について自民党の部会で激しい議論が何日間も続き、発言者の9割が法案に強く反対した。しかし結局、外国人労働者の受け入れを大枠で了承し、法律の詳細は省令で決定するという異例の決着を見た。

深刻な人手不足ゆえに倒産が相ついでいるといわれる建設業界や介護業界の悲鳴のような要請を無視できないという事情はあるにしても、この法改正は将来に深刻な禍根を残しかねない。

今回の改正で受け入れる外国人の資格として「特定技能1号」と「2号」が設けられ、「1号」の労働者の「技能水準」は「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」とされた。「2号」の労働者の技能水準は「熟練した技能」とされた。

前者の「相当程度」とはどんな程度なのか。後者の「熟練」とはどの程度か。いずれも定義されていない。

眼前の人手不足解消のために何が何でも外国人を入れたいという姿勢が見てとれる。あえていえば政府案は外国人の野放図な受け入れ策でしかない。

外国人は単なる労働者ではない。誇りも独自の文化も家族もある人間だ。いったん来日して3年、5年と住む内に、安定した日本に永住したくなり、家族を呼び寄せたくなる人がふえるのは目に見えている。その時彼らが機械的に日本を去るとは思えない。すると日本社会にどんな影響が出るだろうか。欧州諸国は移民を入れすぎて失敗した。政府は今回の受け入れは移民政策ではないと繰り返すが、5年間で最大34万人とみられる労働者が事実上の移民にならないという保証はない。

日本にはすでに258万人の外国人が住んでいるのである。その中で目立つのは留学生の急増だ。2013年末に19万人だったのが17年末までの4年間に31万人にふえた。技能実習生は16万人から27万人に、一般永住者は66万人から75万人にふえた。

日本には特別永住者と一般永住者の2種類がある。前者は戦前日本の統治下にあった朝鮮半島や台湾の人々、その子孫に与えられている地位である。彼らは日本に帰化したり日本人と結婚したりで、日本への同化が進み、その数はこの4年間で37万人から33万人に減少した。

問題は一般永住者である。シンクタンク「国家基本問題研究所」研究員の西岡力氏の調査によると、17年末で75万人の一般永住者の3分の1、25万人が中国人だ。一般永住者は日本人と同等の権利を与えられた外国人と考えてよい。滞在期間は無制限で、配偶者や子供にも在留資格が与えられる。活動も日本国民同様、何ら制限もない。彼らが朝鮮総連のような祖国に忠誠を誓う政治組織を作ることも現行法では合法だ。

他方中国政府は10年に国防動員法を制定し、緊急時には海外在住の中国国民にも国家有事の動員に応ずることを義務づけた。仮に、日中両国が紛争状態に陥った時、在日中国人が自衛隊や米軍の活動を妨害するために後方を攪乱する任務に就くことも十分に考えられる。

一般永住資格はかつて日本に20年間居住していなければ与えられなかったが、98年に国会審議もなしに、法務省がガイドラインで「原則10年以上の居住」に緩和した。その結果、20年間で9万人から75万人へと、8倍以上にふえた。今回の外国人労働者の扱いだけでなく、一般永住者の資格も含めて日本国として外国人政策の全体像を見直す時であろう。
『週刊ダイヤモンド』 2018年11月24日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1257 

   


              
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重 要 情 報
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◎主宰者より:常連の前田正晶さん「無言」心配です。


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身 辺 雑 記
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27日の東京湾岸は曇天、やがて晴れるか。







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