政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4875 号  2018・11・26(月)

2018/11/26

                      
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4875号
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       2018(平成30)年  11月26日(月)



              歳は足にくる(前):石岡荘十

        中国領事館(カラチ)で自爆テロ:宮崎正弘     

      将来に禍根残しかねない入管法改正案:櫻井よしこ
         
         「それでも買わない日本が悪い」:前田正晶

                       
                                                                                                                                             話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4875号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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歳は足にくる(前)
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     石岡 荘十


学生時代から体育会系で足腰には自信があるつもりだったが、古稀を過ぎ る頃から歳が足にきた。

ことの始まりは、高校の友人と花見がてら玉川浄水伝いの小道を小金井公 園まで数キロ歩いたときだった。暫く歩くと左足がだるく、重くなって思 うように歩けない。しばらく(数分)休むと回復してまた歩けるようにな るのだが、また、だるく重くなる。

こういうのを間欠性跛行(かんけつせいはこう)といい、腰部脊柱管狭窄 症の典型的な症状だとされている。跛行とはビッコを引くということだ。

人間の脊椎骨は上から頚椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)、仙骨 (1個)、それに数個の尾骨から成っている。脊椎骨の中心を走る脊柱管 の中に神経の柱がある。

一つひとつの脊椎と脊椎の骨の間には椎間板というクッションの役割を果 たす軟骨組織がある。そしてさらにこれらは靭帯や背筋などの筋肉で支え られている。

ところが、40代後半になってデスクワークが増えたせいか、足に痺れや傷 みが来た。背筋が脊椎を支えきれなくなって5番目の腰椎がずれていると 診断された。それから、少なくとも1キロ/週、泳ぐ習慣をつけて今日に 至っているので、重い足を引きずってビッコを引くようになろうとは思い もしなかった。

脊柱管狭窄症、つまり神経の管が腰のところで狭まっている疑いがあると のことで、腰のレントゲン、さらにMRIを撮ってみると、確かに、5番目 の腰椎がずれている。が、神経には触っていないことが確認できた。脊柱 管はどこも狭くなっているところはない。

しかし、MRIをよく見ると、3番目と4番目、4番目と5番目の間の椎間 板がほかの椎間板より白く写っていて、炎症を起こしていると認められ、 そのせいでごくわずか椎間板がはみ出して、脊柱管を押している。

治療法としては、腰椎を引っ張る、固定装具を使う、消炎鎮痛剤や飲み薬 を使う、重症でそれでもダメなら外科手術をするということになる。みの もんたさんは手術をしたといわれるが、そこまでひどい症状は患者の一割 程度だそうだ。

私の場合は軽症で、椎間板の炎症は飲み薬でなおる、ビッコの原因はほか にあるというのが整形外科医の診断だった。

では、ビッコの原因は何か。

考えられるのは、足に血液を供給する血管、動脈がどこかで狭くなってい て、栄養補給が足の筋肉の運動量に追いつかない動脈硬化ではないかと循 環器内科の医師は考えた。

これを立証するのが、「血圧波検査」だ。両腕、両足に幅広のベルトを巻 いて一斉に血圧を測定する検査法である。この検査をすると、動脈の詰ま り具合と動脈の硬さ(柔軟性)がわかる。

結果は、左足だけが標準値に達していない、(専門的には「閉塞性病変の 疑い」という)左足の血流は右足の7割しかないことが分かった。左足へ 行く動脈のどこかが詰まっていた。

血流が詰まる動脈硬化は典型的な加齢疾病だ。脳の血管が詰まれば脳梗塞 になるし、心臓の血管(冠動脈)が狭くなると、狭心症や心筋梗塞にな る。私の場合は足にきたというわけである。

治療法は、脳梗塞や心臓梗塞と同じだ。血管の狭くなったところにカテー テルを入れ込んでフーセンで拡げるとか、バイパスを作るとか、などなど。

診療科の選択は大事だ。教訓は、大雑把に言うと、足が「痛むとき」は腰 の神経になにかが触っているのだから、整形外科へ、「だるい・重いと き」は循環器内科へ、である。

多くの病気は、原因が分かり適切な治療が行なわれれば治るし、治療が適 切でなければ治るものも治らない。癌の多くが治らないのは、原因が分 かっていない。原因はわかっても治療法がそこまでいっていないか、誤っ た治療法がまかり通っているためだ、と私は思っている。

いわゆる「難病」といわれるものは、原因が明らかでなく、従って治療法 もわからないものをいう。

と、考えると、足がだるくなる間欠性跛行は難病ではない。脳や心臓の梗 塞と同じ加齢疾病だと考えればいい。治療法はあり、医師を選び抜けば高 い確率で治る。調べてみて“悲観”は飛んだ。

ただ、このような治療法は対症療法に過ぎない。創造主に逆らって老いを 押しとどめる智恵はヒトにもない。例外はない。

ガキは頭にくる、なにかというとキレるらしいが、歳は足にくる。(続く)



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中国領事館(カラチ)で自爆テロ
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)11月24日(土曜日)
         通巻第5901号  
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 中国領事館(カラチ)で自爆テロ
 「資源を盗む中国への報復」とパロチスタン独立運動が声明
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習近平のシルクロードの目玉は「中国パキスタン経済回廊」で、総額620 億ドル。世界からは「借金の罠」と非難囂々だが、どこふく風。しかし現 場のパキスタン西部バロチスタンの民衆の動きは違った。

2018年11月23日午前9時頃、カラチにある中国総領事館を爆薬を積んだ車 3台が襲った。1台は土嚢を積み上げた警備所を襲い、警官2人が死亡、 後続の2台が検問を通り抜けて正門前付近まで突っ込み、自爆テロに及んだ。

中国領事館前にいたパキスタン人2人が犠牲となって、銃撃戦となり、テ ロリストと見られる3人が死亡した。

同日、近くの都市のバザールでも自爆テロがあり、買い物客でごった返す 場所だったため51人の犠牲がでた。この2つの自爆テロは密接に関連して おり、バロジスタン独立運動組織は「中国は資源を盗んでいる。報復だ」 と声明を出した。

この自爆テロはイムラン・カーン首相率いる新政権に政治的ショックをも たらした。中国は「警備に手抜かりがある」とパキスタン政府を批判、パ キスタンは「中国との関係は揺るぎない」と釈明に追われた。

パロジスタン地方はパキスタン西部に宏大な土地をもち、シルクロードの 起点となるグアダール港がある。2017年にも省都クエッタで中国人教師二 人が誘拐され、殺害される事件が起きた。シルクロードの建設現場は原 油、ガスのパイプラインと高速道路、鉄道、光ファイバーの工事が行われ ており、パキスタン正規軍が警備に当たっている。

他方、中国国内でも「テロ」が横行している。

この1ヶ月だけでも、10月25日に重慶の幼稚園が襲撃され、ナイフを振り 回した39歳の女が14人の園児を殺傷した。

11月21日には遼寧省胡廬島で、遠足に向かった児童の隊列に車が突っ込 み、5人が死亡、11人が負傷するという事件が起きた。

11月22日、雲南省昆明にある雲南総合技術大学構内で、若い男が暴れまく り、一人が死亡、11人が負傷(うち3人が重体)。

これらいずれも欧米でおきている銃乱射や、繁華街での無差別的なトラッ ク暴走テロなどに触発された社会不安の現象と見られる。

     
☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆ 書評 しょひょう  BOOKREVIEW 書評BOOKREVI 
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 世界ではじめて書かれたモンゴル通史
  冷戦終結後、自立したモンゴルが歴史書として求めた

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宮脇淳子『モンゴルの歴史 遊牧民の誕生からモンゴル国まで』(刀水書房)
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いきなり雄渾な筆致で歴史の大スペクタクルが始まる。文章がダイナミッ クで、些細な出来事は行間に埋め尽くされるのだが、草原の空気のよう に、じわりと夜露になって、染みだしてくる。

これは世界初のモンゴル通史であり、翻訳版(モンゴル語)も最近完訳さ れた。
 思えばソ連崩壊後、歴史認識が白紙のもとで誕生した新生モンゴルに は、自らをかたる歴史教科書がなかった。世界に求めたら、本書があっ た。日本人学者がモンゴル通史を書いていた。

それほどの重要度を持つのが本書である。

最初の四分の一は「チンギス・カーン登場以前」である。遊牧民の烏合 離散があり、部族どおしの確執があり、異民族の侵略と戦い、異教徒との 戦争もあった。これら前史を要領よくまとめているので頭にはいりやすい。

ここで重要なのは次の指摘である。

「北アジア遊牧騎馬民をモンゴル系かトルコ系かに分類するという命題 には、重大な欠陥がある。第一に、その系統が人種のことを指しているの か、言語のことを指しているのかはっきりしないこと。第二に、歴史的に 大いに混血してきた現在のモンゴル民族やトルコ民族を基準にして、かれ らより古い時代の遊牧民がどちらの系統に属していたか、どうして決めら れるだろう」

そこで、宮脇女史はこう言われる。

「トルコ系民族に分類されている人々は、時期こそ違いがあるが、イスラ ム教に帰依した人々で、モンゴル系民族に分類される人々とは、十六世紀 以後にチベット仏教のなった人々」と目から鱗の定義を提示される。ピタ ゴラスの定理ならぬ、これが「宮脇淳子の定理」だ。

評者(宮崎)との共著でも話題になったのは内蒙古自治区にある成吉思 汗御陵(漢族は通称「成陵」という)のことである。

実際にオルダスから南下して、カンバシ新区という世界最悪のゴースト タウンの取材に行った折に、評者もついでに成陵に立ち寄った。

 オルダスからタクシーで2時間ほど南下した草原にあった。まったくの 観光スポットとして俗化しており、運転手の漢族に「モンゴル族という異 民族が建てたのが元朝であり、なぜ漢族のあんたたちが祀るのか」と聞く と、『おなじ中華民族ですから、問題はない』と答えたので唖然とした記 憶がある(宮崎、宮脇共著『本当は異民族がつくった! 虚構国家中国の 真実』、ビジネス社を参照)。

じつはこの成陵。まったくのフェイクである。1956年に中国共産党 が勝 手に今の場所を選定して「新しい神話」にすぎない。

実際にチンギス・カーンの墓地は、それならどこにあるのか。

宮脇女史は以下を叙する。

「葬儀がおわったのち、遺骸は、オノン、ケルレン、トーラ河が源を発 する、ケンティ山脈のブルハン・ハルドンの山の一嶺に埋葬された(中 略)。墓には盛り土も墓標もなく、埋葬が終わると、多数の馬に踏ませて 土を平らにした。やがて樹木が生い茂って、ハーンの遺骸がどの樹木の下 に埋葬されているかはわからなくなった」

雄大でロマンに満ちたモンゴル歴史、いよいよ「モンゴル帝国」の仕組 み、チンギス・カーンの世界征服に突入するが、そのダイナミズムは本書 を読んでのお楽しみ。

所々に挟み込まれた『余滴』もまた読書人には楽しめる。

騎馬民族説なる面妖な学説が一時日本の学会を席巻したことがある。こ れもあり得ないと宮脇さんはさらりと次の事実を列挙する。

「遊牧をしない騎馬民族はいない」のであって、さらに「遊牧民なら馬 の去勢を知らないはずがない」。

日本の古墳から出土するのは魏晋南北朝時代の北中国のものと同類だ が、蹄鉄がない。

江戸時代の絵画をみても、箱根を越える馬は特殊な草鞋を履いている。
 日本に蹄鉄と去勢の技術が入ったのは明治以降だった。つまり騎馬民族 説はまったく成り立たないとさりげない批判の矢が随所に放たれている。

読書の秋にふさわしい重厚な一冊!


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将来に禍根残しかねない入管法改正案
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            櫻井よしこ

「将来に禍根残しかねない入管法改正案 日本は外国人政策の全体像を見 直す時だ」
安倍晋三首相も自民党も一体どうしたのか。まるで無責任な野党と同じで はないか。

外国人労働者受け入れを大幅に拡大する出入国管理法改正案についての国 会論戦を聞いていると、普段は無責任な野党の方がまともに見える。それ 程、自民・公明の政権与党はおかしい。

11月2日の閣議決定に至るまで、同法について自民党の部会で激しい議論 が何日間も続き、発言者の9割が法案に強く反対した。しかし結局、外国 人労働者の受け入れを大枠で了承し、法律の詳細は省令で決定するという 異例の決着を見た。

深刻な人手不足ゆえに倒産が相ついでいるといわれる建設業界や介護業界 の悲鳴のような要請を無視できないという事情はあるにしても、この法改 正は将来に深刻な禍根を残しかねない。

今回の改正で受け入れる外国人の資格として「特定技能1号」と「2号」が 設けられ、「1号」の労働者の「技能水準」は「相当程度の知識又は経験 を必要とする技能」とされた。「2号」の労働者の技能水準は「熟練した 技能」とされた。

前者の「相当程度」とはどんな程度なのか。後者の「熟練」とはどの程度 か。いずれも定義されていない。

眼前の人手不足解消のために何が何でも外国人を入れたいという姿勢が見 てとれる。あえていえば政府案は外国人の野放図な受け入れ策でしかない。

外国人は単なる労働者ではない。誇りも独自の文化も家族もある人間だ。 いったん来日して3年、5年と住む内に、安定した日本に永住したくなり、 家族を呼び寄せたくなる人がふえるのは目に見えている。その時彼らが機 械的に日本を去るとは思えない。すると日本社会にどんな影響が出るだろ うか。欧州諸国は移民を入れすぎて失敗した。政府は今回の受け入れは移 民政策ではないと繰り返すが、5年間で最大34万人とみられる労働者が事 実上の移民にならないという保証はない。

日本にはすでに258万人の外国人が住んでいるのである。その中で目立つ のは留学生の急増だ。2013年末に19万人だったのが17年末までの4年間に 31万人にふえた。技能実習生は16万人から27万人に、一般永住者は66万人 から75万人にふえた。

日本には特別永住者と一般永住者の2種類がある。前者は戦前日本の統治 下にあった朝鮮半島や台湾の人々、その子孫に与えられている地位であ る。彼らは日本に帰化したり日本人と結婚したりで、日本への同化が進 み、その数はこの4年間で37万人から33万人に減少した。

問題は一般永住者である。シンクタンク「国家基本問題研究所」研究員の 西岡力氏の調査によると、17年末で75万人の一般永住者の3分の1、25万人 が中国人だ。一般永住者は日本人と同等の権利を与えられた外国人と考え てよい。滞在期間は無制限で、配偶者や子供にも在留資格が与えられる。 活動も日本国民同様、何ら制限もない。彼らが朝鮮総連のような祖国に忠 誠を誓う政治組織を作ることも現行法では合法だ。

他方中国政府は10年に国防動員法を制定し、緊急時には海外在住の中国国 民にも国家有事の動員に応ずることを義務づけた。仮に、日中両国が紛争 状態に陥った時、在日中国人が自衛隊や米軍の活動を妨害するために後方 を攪乱する任務に就くことも十分に考えられる。

一般永住資格はかつて日本に20年間居住していなければ与えられなかった が、98年に国会審議もなしに、法務省がガイドラインで「原則10年以上の 居住」に緩和した。その結果、20年間で9万人から75万人へと、8倍以上に ふえた。今回の外国人労働者の扱いだけでなく、一般永住者の資格も含め て日本国として外国人政策の全体像を見直す時であろう。
『週刊ダイヤモンド』 2018年11月24日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1257


 
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「それでも買わない日本が悪い」
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           前田 正晶

カーラ・ヒルズ大使は「それでも買わない日本が悪い」と指摘した:

カーラ・ヒルズ大使は「それでも買わない日本が悪い」と指摘した:
以下は昨年の1月8日に発表したものだが、敢えて再々度投稿します。説明 不足な点などがあったので、大使の発言内容などを補足しましたし、アメ リカの労働力の問題点を私が現場で経験したを加筆・訂正したので、一般 の方には知り得ないことを述べたと自負しております。

それでもトランプ大統領が赤字を我が国に非があるように言うのは不当だ と言いたいのです。トランプ大統領の残された公約の中に「対日貿易赤字
削減」がある以上、大いに関連がある話題だと思っている。

それだけにボツにされ続けるのは残念です。

私はこれまでに何度も1994年7月にNHKホールで開催されたパネル・デイス カションでの同大使の発言を紹介してきた。大使はアメリカの対日輸出が 何故伸びないかの原因の根本的な点を躊躇なく認める発言をされた。長年 対日輸出を担当してきた者の1人としては「善くも言ったものだ」と寧ろ 感心していたくらいだった。


その内容はと言えば

*「アメリカは識字率を上げる必要がある」、

*「初等教育の充実を図らねばならない」というものだった。その意味す るところは、

「アメリカの生産現場には非常に良く整備されたそこに働く労働組合員の 為のマニュアルが準備されている。だが、組合員がそれを読んで理解しな ければ何の効果も挙がらないのだ。しかも、現実には外国人も含めた組合 員の中にはそれを読めない者がいるのが現実なのである。それも問題だ が、それよりも悪いのが読んだ振りをする者いることだ」なのである。

私は現実に工場に入って彼らと語り合ってたどたどしい英語しか話せない 移民の組合員がいたと分っていたので、ヒルズ大使が言われたことは遺憾 ながら『仰せの通りである』と良く解る」のだった。

だが、大使は「それでも、買わない日本が悪い」と平然と締めくくられた のには恐れ入った。「流石にアメリカの大使だ。何処まで行っても負けな いのだ」と思わせられた。

それは、「原因がアメリカの製品の品質が(飽くまでも一般論として重要 な点で)日本的な水準からすれば劣っているので伸びないのだ」と認めた のだから重要なのだ。

その劣っていることの原因が「自国の労働力の質にあると認識している」 と認める発言なのだから、アメリカの労働市場の実態をご存じでない向き には、何のことか分らなかっただろうと、その場で聴いていた私には考え させてくれたのだった。

ここまで言っても未だ何のことかがお解りにならない方はおられるのでは ないかと危惧する。アメリカの国内市場で受け入れられている品質では (お断りしておくが紙パルプ産業界のことを云々しているのではない)世 界の市場、就中我が国では通用しないという、悲しくも冷厳な事実なので ある。しかし世界最大の経済大国と自他共に許したアメリカでは、メー カーも最終需要者も「我が国の製品こそ世界最高である」と過信している 状態で、言うなれば井の中の蛙の集団なのである。

世間では古くから「セラーズ・マーケット」と「バイヤーズ・マーケッ ト」という言い方がある。だが、アメリカでは「セラー」はおらず「プロ デユーサー」だけがいると言っても良い状況なのだ。具体的な例を挙げれ ばアメリカの紙パルプメーカーは一般的にユーザーに直売するのが普通で あり、我が国のように代理店があってその次に卸商がいて需要家に販売す るというような流通経路はないのである。

言って見れば「プロデユーサーズ・マーケット」なのである。その連中は 自分たちの生産効率を最大限に発揮することが可能なスペック (specifications)を設定し、ひたすら大量生産に励むのだった。そのス ペックには市場と最終消費者が求める要素は最小限度にしか考慮されてい ないと思っていて誤りではないのだ。生産効率を追求する以上は。そ
の辺りを英語では”product out”などと表現されている。

仮令そうであっても、そのスペックの下に製造する現場の労働力の質が望 ましくなければ、イヤ世界の平均的水準以上でなければ、世界市場での競 合能力は低下するのだ。世界の諸国の技術水準と生活水準がアメリカ以下 だった頃には、アメリカは世界に冠たる技術を誇る製造業の王国であり、 その高水準にある研究開発(R&D)能力とその資本力によって世界を圧倒 してきたのだった。紙パルプ産業界だけを見ても、アメリカの大手メー カーが降ろしたライセンスを使用しているメーカーは、それは驚く
ほど多かった。しかしながら、アメリカが同じ水準に止まっている間に、 世界の諸国は多くの面でアメリカを抜き去っていたのだった。

その辺りと言うか、アメリカがR&Dの能力の凄さは何もW社に転進する前か ら十分に認識させられてはいた。だが、紙パルプ・林産物業界の世界的大 手である自社の巨大なテクノロジー・センターを現実に見て、そこに投入 されている豊富なPh.D.ばかりの人材と資金には圧倒されたのだった。同 時に一般論として「アメリカのR&Dの能力が世界最高であることは認める にしても、そこで産み出された革新的な技術やアイデイアを商業生産に移 行した場面での労働力の質が伴わず、競合国や後発の諸国に追い抜
かれてしまう結果になってしまうのが、悲しくも冷厳な事実なのだと知っ た時はアメリカの会社の一員としては悲しかった。

私は日本市場という世界でも最も品質に対する要求が細か過ぎるし且つ厳 格な国を相手にして、全く予期せざる苦労を強いられたのだった。簡単に 言えば、アメリカでは我が国で当たり前のように達成されてきたごく当た り前のことである受け入れ基準を満たすことが出来ていない紙が市場では
大手を振って通用しているという、何とも言いようがない現実があった。

それにも拘わらず、クリントン政権は「原料だけ買うな。アメリかでは世 界最高の紙を造っている。サー買え。買わないとスーパー301条を発動す るぞ」と脅しにかかったのだから救いようがなかった。ヒルズ大使は一般 論としてその誤認識をご存じだったと理解して聴いていた。

それでも、当時「猛女」などと酷評したメデイアもあったほどで、大使は 自分の職務に忠実に我が国に向かって「もっと輸入せよ、世界最高のアメ リカ製品を買え」と迫っていただけだと理解していた。

私はトヨタを始めとする自動車メーカーがメキシコに生産拠点を設けよう とする根拠が果たして労務費だけの問題なのか否かなどを知る由もない が、トランプ次期大統領はこれからカーラ・ヒルズ元大使にでもブリー フィングして貰ってアメリカの労働力の問題をおさらいする必要があるの ではないかと危惧するのだ。

もしも、何らの予備知識もなくあの類いの発言をしておられたのであれ ば、アメリカ国民の中には「オバマ大統領に続いて、大変な人物を選んで しまった結果になるのではないか」と密かに恐れている人たちもいるのか も知れないと思う。

これから先にトランプ新大統領が如何なる対日輸出政策乃至は貿易赤字削 減策を打ち出してくるかを思う時に、正直な所、我が国にとっては難しい 時期がやってくると思わざるを得ない。我が国にとっての課題は如何にし てトランプ大統領に「アメリカの労働力の質の問題が今日の貿易赤字を生 む原因になっているかを十分にご理解願うことだろう。だが、トランプ大 統領は引かないと危惧する。



     
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重 要 情 報
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◎私は外国人性悪説を採る:前田正晶

野党は例によって色々と揚げ足を取っては「出入国管理法」の改正に反対 している。しかしながら、その反対の理由も根拠も薄弱以下で論じるには 足らないと思う。彼らは何時まで経っても反対の為の反対しかできないの か、もしかして意図的にそうしているだけなのだとしか思えない。

今週は確か日テレの宮根誠司の時間で有本香さんを呼んで「出入国管理法 改正だけではなく、既に多くの(私は一部とは思っていない)不良外国人 どもに好き勝手にと言うか、良いように食い物にされている国民健康保険 の規定を改正して不良外国人どもを締め出す工夫をすべきだ」と言わせて いたが、尤も至極であるという以上のことだった。ここ新宿区百人町
/大久保界隈に住んでいれば、如何に外国人どもが大病院や開業医を食い 荒らしている(のだと思うが)かの、とんでもない状態が解るのだ。

安倍総理以下が懸命になって呼び込んでいる良心的な外国人観光客が不幸 にも我が国で病気にかかったのならば、人道上もお助けするのは当然かも 知れない。だが、某国には在留カード(旧外国人登録証)や国保のカード まで偽造する集団があって、大胆にも郵送で送ってきているというではな いか。しかもそれらは税関で保留することは法的に不可能で、行使されて 初めて没収できるというのが我が国の制度らしい。我が国は良心的で性善 説に準拠している証拠だし不良共が付け込む隙ができる。

既に何度も指摘したが、この界隈のクリニックにも大病院にも国保の保険 証を提示するアジア系を数多く見かける。彼らの多くは初診だが問診票の 記入を言われると、やおらスマホを取り出してそれを見ながら記入してし まうのだ。言いたくはないが、この私でさえ、アメリカのクリニックで英 語の問診票に記入ができなかったほど医学の専門語は難解で記入できな かった。例えば「既往症」は“an anamnesis”で“past illness
”とはなっていないので、お手上げだったのだ。思うに彼らアジア系はそ ういうアプリをスマホに仕込んでいるのだろう。

長年お世話になっている国立国際医療研究センター病院には「外国人専 用」の受付カウンターがあり、複数の外国語に対応しておられる。残念な がら、この病院では新患の外国人が問診票に記入している状況を確認する 暇が取れないので、実態は不明だ。要するに有本さんが指摘されたように 「保険証には写真がないので、不良外国人どもに使い回されても追跡しよ うがない」のだ。まさか、保険証の所有者に「在留カード提出」を求める 訳にも行くまい。

私は番組で取り上げていた外国人に使われている保険料の金額が大きかっ たことだけは記憶しているが、そのように彼らに好き勝手をされているだ けではなく、中国からは我が国での治療代の低額さに付け込んでパックを 組んでやってくる集団まであるというから恐ろしい話だ。現在のように数 か少ない技能実習生が脱走して偽造保険証を行使しても損害額は現状で止 まるだろうが、今度は三十数万人を呼ぶというのだから、法改正と並行し て国保のファイヤーウオールの設定が急務だと有本さんは指摘していた。 誠に尤もである。

私が非常に危惧していることは、総理は兎も角として所管の官庁や担当す る国会議員たちは新宿区や、池袋や、群馬県の大泉町等々の実態を調査に 出向いたのかという疑問である。これも既に採り上げた事実だが、ここ百 人町の東京山手メデイカルセンターの産婦人科の待合室にいた妊婦は全て アジア系の女性だった。新宿区は出産すれば30万円が支給されると聞いて いる。これも矢張り外国人に狙われたと認識している。

数年前だったか、中国からカリフォルニアに出産待ちの妊婦が集団で訪れ て子供たちにアメリカ国籍を取らせようとしたという有名な物語があっ た。ここでは30万円+児童手当という話だ。私はこういう制度を野放しに しているのは行政の怠慢もあるが、これほど多くの外国人が押しかけてく るという想定なしに法制度を準備しただけだと思っている。であれば、行 政の見通しの誤りと不行き届きだと断じたい。3ヶ月滞在すれば国保に加 入できる(される?)のではたまったものじゃない。

敢えて再度言うが、政府と国会の反省と「出入国管理法改正と同時進行で 国民健康保険への外国人の只乗りと食い物にすることを許さない改正」を 喫緊の課題として推し進めるべきなのである。私は長い年月外国人の中に いたので、誰を信用し、誰は信ずべきではないかくらいは承知しているつ もりだ。再度言うが「自国を捨てて外国に機会を求めるような者の中には 食い詰め者の不良が多い」のである。外国人に甘い姿勢を辞めるべき時が 来ていると自覚すべきだ。



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身 辺 雑 記
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26 日の東京湾岸は快晴、爽快。

北国からは雪の便りも伝えられるが東京は晴天続き。



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