政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4862 号  2018・11・13(火)

2018/11/13

                      
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4862号
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       2018(平成30)年  11月13日(火)



        パプア・ニューギニアでAPEC:宮崎正弘

         米原潜佐世保初入港のスクープ:毛馬一三

     友好の中でも、中国に塩を送り過ぎるな:櫻井よしこ                     

                                                                                                                                           話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4862号
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パプア・ニューギニアでAPEC
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)11月10日(土曜日)
        通巻第5885号  
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 パプア・ニューギニアでAPEC、豪の対中「巻き返し」が本格化
  11月17日、安倍首相、ペンス、習近平、プーチンも勢揃い
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パプア・ニューギニアはどちらかと言えば、豪の縄張りに入る。

東西が、まっすぐ縦の国境線で分断され、西のインドネシアと別れた国家 だが、かつて大航海時代の定石通りポルトガル、オランダ、英国とやって きた。戦時中は日本軍が上陸したが、全島の占領にいたらず、悲惨は敗北 を喫した。

戦後は豪の信託統治から1975年に独立、大英連邦のメンバーだけれど、豪 が主として保護してきた。パプア・ニューギニアは日本より25%も面積 が多いが、人口はわずか800万強。一人あたりのGDPは2200ドル足ら ず、最貧国の一つ。

このパプア・ニューギニアがAPECの開催地となる。(大丈夫かぁ)
11月17日からのAPECには習近平、李克強、プーチン、安倍首相、 そ して豪はモリソン首相と29ヶ国から元首が揃い、同国始まって以来の お 祭り騒ぎにもなっているという。
 
首都のポート・モレスビーには豪軍が派遣され、厳戒態勢を敷いている。
くわえて豪空軍が空中を警戒、なにしろ同国の軍隊は2100名しかおら ず、空軍はヘリコプターしかない。治安維持のためには豪の全面協力が必 要である。

パプア・ニューギニアはASEANのオブザーバーでもある。

豪政府はこのところトランプを見習って中国への警戒、企業買収の阻止に 懸命であり、CK集団のAPA買収を阻止したし、家庭用ガス・パイプラ インの会社がなぜ香港華僑の経営になるのか、と安全保障が理由である。

海底ケーブル工事へのファーウェイの入札も拒絶した。南西太平洋は豪の 守備範囲と自認しているからには、中国の無神経な進出には神経質となる。

さて豪の本格的反撃ぶりである。

中国のAIIBに対抗するかのように、「豪は『南西太平洋インフラ銀 行』を設立し、資本金22億ドルを投下する」とモリソン首相は11月7日に 発表し、このインフラ建設プロジェクトには米国、日本、ニュージーラン ド、そしてフランスと英国の提携があるとした。

米国は既にBRIに対抗して「インド太平洋ファンド」を増資して、本格 的インフラ建設の協力をするとしている。

なにしろ南西太平洋の範囲にはパプア・ニューギニア、ソロモン諸島、バ ヌアツ、クック諸島、フィジー、マーシャル群島などが含まれ、フランス はその先の仏蘭西領ポリネシア、とくにニューカレドニア、タヒチなどが 事実上の植民地、これらの島々に強い関心を寄せるのは国益上、当然だろう。

モリソン豪政権の構想は、南西太平洋に戦略的安定、主権保護、経済安定 のためのインフラ、運輸の充実とエネルギー産業の育成、通信網の拡充を はかるべきであり、中国のいうBRI(一帯一路)の1兆ドルに対抗し て、米国が発表したプログラムに予算を上乗せする。

これらの地域への1016年の支援実績は豪が8億ドル、ニュージーランドが 1・9億ドル、世銀1・4億ドルなどに対して中国も1・4億ドルを注ぎ 込んで、南西太平洋地域への投資を膨張させている。

     
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1817回】                  
 ――「支那の國ほど近付いてあらの見ゆる國は無し」――關(1)
關和知『西隣游記』(非売品 日清印刷 大正7年)

                   ▽

關和知(明治3=1870年〜大正14=1925年)は九十九里に面した千葉県長 生郡に生まれる。豪農だった父親の事業失敗によって苦学を余儀なくされ たが、東京専門学校(現在の早稲田大学)へ。立憲改進党機関紙記者の後 に米国留学(イェ―ル大学、プリンストン大学)。帰国後、『萬朝報』記 者を経て『東京毎日新聞』編集長に。明治42(1909)年の衆議院補欠選挙 当選以来、連続7回当選。

「支那は今日に於て單なる支那に非ず、支那の民族、支那の社會、支那の 國家は、其の盛衰興亡の係はる所、直に我が帝國の運命に關す」。殊に第 1次世界大戦後の国際情勢の激変を考えれば、「支那問題は同時に帝國の 死活問題」であるから、「支那を研究し、支那を視察する」ことは急務 だ。かくして「余等同人昨秋相携へて」40日ほどの視察旅行を行った。 『西隣游記』は、その際の記録である――と巻頭に綴る。

「同人」の6名は大隈重信の養嗣子で早稲田大学名誉総長を務めた大隈信 常を筆頭に、以下は衆議院・貴族院議員をつとめた横山章、報知新聞社長 を経て東京市長を務めた頼母木桂吉、衆議院議員(1915年〜45年12月)で 日本タイプライター社長を務めた桜井兵五郎、陶芸家の原文次郎、それに 關和知である。
もちろん、ここに示した肩書は必ずしも旅行当時のものではない。

一行は、朝鮮を経て奉天、大連、青島、旅順、長春、撫順、天津、北京、 武漢三鎮、蕪湖、南京、杭州などを巡り、上海から帰国している。足を運 んだ各地において早稲田大学で学んだ留学生の成功者から歓待を受け、こ れに在留邦人の早稲田大学卒業生が加わり、さながら“稲門同窓会巡り”の 感なきにしもあらずである。

たとえば北京では、「私立中國大學を參觀す、早稲田出身者の多數により て經營さるゝもの、其組織、學制殆ど早稲田の專門部に則る、(中略)現 校長は姚君と稱す稲門の出なり」。かくして文中、屡々「早稲田の勢力 仲々に盛んなり」の一文にお目にかかることになるが、やはりゴ愛敬と いっておこう。

『西隣游記』は「西隣游記」、「隣游餘録」、「不可解の支那人」、「支 那土産談」、「支那と列國の共同保障」で構成されている。これといって 特徴のない視察報告記といった趣の「西隣游記」は敢えて割愛し、「隣游 餘録」から読み進むことにする。

先ず清朝の重鎮で旅順に逼塞する「清室の連枝、肅親王に謁」す。肅親王 は大隈を見届けるや開口一番に、「父侯爵(大隈重信)は余が平常老先生 として敬事する所、今卿に接す恰も兄弟相見ゆるの感あり」と。

じつは肅親王と大隈重信の関係は「未見の舊識」だった。にもかかわら ず、「恰も兄弟相見ゆるの感あり」である。すかさず關は「辭令の妙人を 動かす」と綴る。とかく日本人は彼らの「辭令の妙」に簡単に乗せられて しまう。要厳重注意!

「支那の時局」に関して肅親王は、「中國今上下を擧げて道義退廢人倫地 に墜つ、斯の如くんば遂に亡國の運を免れず」。というのも「南方は徒に 西洋思想の直譯的に流れ、空論自ら悦ぶもの到底國家を經緯するに足る無 し」。一方の「北方は全然大義名分を辯ぜざる野心家の集合にして利己以 外の何ものをも有せざる賊子なり」。

南北が対立抗争しているものの、「南方の武力は到底北方に敵す可から ず」。だから北方が武力で「壓迫せば南方は遂に屈服すべし」。

だが、そうなったらそうなったで、「北方派は必ず内に軋轢を生じて互い に紛爭を事とする」。だから「中國の統一は容易に望む」ことはできない。

だが「大旱の後には時雨の到るが如く」に「國内の擾亂其極に及べば大義 名分を明らかにし、國民治を望むの念自ら興起すべく、統一の事業は是に よりて成」るはず――だが、「辭令の妙人を動かす」ような肅親王の見解で ある。はたして信を置いてもいいものか。

     
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1)貴誌5884号、サウジの財政難なのにガソリンが上がる?  米国のシェ−ルガス増産を単に発した2015年以来の原油暴落は、産油国の 値崩れを防止策の減産対策で国内の原油在庫不足が絡まってガソリンの値 上になっている。

将来的にはエコカ−、再生可能電源開発などで産油国の経済難は続くであ ろう。(TO生)


(宮崎正弘のコメント)来週17日放送予定で、この中東問題の討論番組が あります。具体的なパネラーなど決まりましたが、この欄で告知します。



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(読者の声2)貴誌5883号の「R生、ハノイ 」の御意見を拝読致しまし た。現実は、もう少し進んでいて、インフラ整備にかなり中国人の技術者 が入り込んでいます。

例えば、光ファイバー回線の敷設で、主な部分は日本人ですが、末端の顧 客への接続は孫請け位に位置する中国系の工事業者が担当する様子です。 高層ビルの内装や設備も同様に中国系の孫請けあたりの施工会社が行って います。

10月中旬に中国へ行きました。yahooは使えます。入国時に、両手の指紋 を採取(親指は除く)顔写真の撮影で、入国。ホテルでも顔写真を撮影さ れて、入国時の顔写真と照合で現在位置を特定されます。  (ZE生)

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(読者の声3)沖縄問題講演会「沖縄が危ない! ――日本防衛の最前線、 沖縄で今何が起きているのか」。仲村覚氏講演のご案内です。
 「教育を正す東葛市民の会」主催による仲村覚氏の講演を、次のとおり 行いますので、お誘い合わせの上ご参加下さい。

              記

日時: 平成31年1月26日(土)午後2時(開場:午後1時30分)
会場: パレツト柏・多目的スペースA(JR常磐線柏駅南口から徒歩3分)
電話: 04−7157−0280(千葉県柏市柏1丁目7−1)
講師: 仲村覚(一般社団法人日本沖縄政策研究フォーラム理事長)
演題  「沖縄が危ない!」〜日本防衛の最前線、沖縄で今何が起きてい るのか
参加費:1,000円(大学生以下無料)
問い合わせ先:(事務局)永井047−343−1936



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(読者の声4)関西方面の愛読者のみなさんへ。
https://www.facebook.com/events/1990905467867672/
世界ウイグル会議総裁、ドルクン・エイサ氏の講演会が大阪でも11月22 日夜開催されます。

 〇題目 「世界ウイグル会議総裁ドルクン・エイサ氏講演会」

ウイグル民族の悲痛な叫びを聴いてください! 他人事ではない中国の ウイグル民族の現状! いったいウイグルで何が起こっているのか?!
ドルクン・エイサ世界ウイグル会議総裁の声を直接聴いてください!
  
           記

とき   11月22日木曜日 19:00〜21:00
ところ  貸し会議室AP大阪梅田茶屋町
(大阪市北区茶屋町1-27 ABC-MART梅田ビル8階) 
ぜひ、皆様のご参加をよろしくお願いします。
(三浦生)


       
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米原潜佐世保初入港のスクープ
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        毛馬 一三


山崎豊子著の「運命の人」(全4巻・文藝春秋)が、ベストセラーになっ た時のことだ。山崎豊子フアンの筆者は、同書1巻を買い求め、読み始め た。ところが、読み始めたところ、「エッ!?」と思う記述が目に飛び込 んできた。

その記述とは、第1章の「外交官ナンバー」に書かれている「米原潜日本 初入港スクープ」のくだりであった。主人公の毎朝新聞政治部の外務省担 当・弓成亮太が同省審議官から耳打ちされたことがキッカケで、政府公式 発表前に米原潜佐世保入港当日の朝刊で「スクープ」したというのだ。

だがその「スクープ」より先に「原潜佐世保入稿」の「特報」を出したの は、NHK福岡放送局からだったのだ。しかも入港より丸1日早い、昭和 39年11月11日早朝6時だったのである。

この「特報記事」を書いたのは、当時現地NHK佐世保放送局の新人記者 だった筆者だったのだ。

そもそも、「米原潜佐世保米軍海軍基地入港」が発表されたのは、昭和38 年3月。以来、佐世保では地元社会党系労働組合が「原潜入港反対闘争本 部」を立ち上げ、これに市民団体も呼応して、大規模な入港反対闘争がは じまり、佐世保市内は米海軍基地周辺を中心に騒然となり出した。

とりわけ被爆地長崎と隣り合わせの現場佐世保では、米原潜搭載「核」持 込みの懸念が市民を強く刺激し、急遽集結した各地の革新団体や全学連 が、デモ行進や集会を繰り広げ、騒動は日増しに激化していった。

その反対闘争の取材担当したのが、当時NHK佐世保局に赴任して間もな い筆者だった。「サツ回り」と兼務だったが、入港反対闘争本部だった当 時の佐世保地区労(佐世保地区労働組合会議)本部に夜討ち朝駆けを行 い、反対運動の動静を追い続けた。

当時、総評系の佐世保労働組合の中核組織「全駐労」の委員長だった石橋 正嗣氏が、衆院議員に転身して社会党書記長に就任していたことなどか ら、この反対運動は当時野党第一党の社会党と緊密に連携しながら、全国 規模の反対運動に発展していった。

筆者は、帰郷する石橋書記長を掴まえ「反対運動」の中央の方針をしつこ く聞き取って回ったことから、気難しい石橋書記長から特に目を掛けて貰 う間柄となった。

同時に、足元の社会党系「佐世保地区労闘争本部」の早見魁議長、小島亨 事務局長、西村暢文本部員らにも気に入られ、極めて親密な関係を築くこ とが出来た。

この仕事は、歴史の現場を直に目撃できる、当に「記者冥利」に尽きる無 上の喜びであった。しかも現場で親交を深めた取材対象の人脈とも、立場 を超えた人間同士の触れ合いが出来ることも学んだ。そうした教訓は、駆 け出し記者の記者魂を助長してくれた。

そんな折の昭和39年11月10日の夜10時過ぎ、佐世保放送局で当直勤務をし ていた筆者に、佐世保地区労の小島事務局次長から電話が入った。

「あなたの家に電話をしたら、当直と聞いたので電話したよ。実はね、上 の方からあなただけに伝えなさいと今、指示があったので連絡するんだ が・・・」

小島事務局次長はそう言った上で、「米原潜シードラゴンが12日朝、佐世 保に入港する」という極秘情報を伝えてきた。筆者は、足が諤諤と振る え、気は動転し、感謝の意を短く伝えるのがやっとだった。

すぐさま、福岡放送局の報道課長の自宅に架電してその情報を伝えると共 に、これから出稿する旨を伝えた。報道課長は直ちに東京政治部の首相官 邸キャップに連絡し、政府から確認を取って貰う。「君は、米原潜12日入 港の記事を急いで書き、送りなさい」という指示が出た。

11日の2時ごろ、原稿を送ろうとしているところに、報道課長から電話が 来た。「官邸キャップが官房長官に確認したが、どうも煮え切らない返事 だったようだ。東京政治部では、引き続き政府関係者に当たるが、スクー プとして当面は福岡発で流したらどうかと言っている。原稿をすぐ
送ってくれないか」ということだった。

そこで、「米原潜あす佐世保入港・現地では大規模集会やデモ」という原 稿にすることを考え、「闘争本部」に裏付け取材をして上、急ぎ福岡局報 道課に電話送稿した。「闘争本部」で特に友好の深い西村暢文氏に「他社 は気付いていませんよね」と念を押し、確認を取ることを忘れなかった。

これが他社より1日早く福岡局から「原潜あす佐世保入港」のスクープが 発せられたいきさつである。NHK東京発の同関連ニュースが放送された のは、「米原潜」が入港する12日午前6時のニュースからであった。従っ て小説の毎朝新聞のスクープには遅れを取っていない。

これを綴るに当たり、先述の西村暢文氏に電話してみた。46年ぶりの懐か しい声に接した。西村氏は原潜闘争の後、佐世保市会議員を9期務め、最 近引退されたという。「あなたのスクープで、闘争本部が一層盛り上がっ たことを、時折思い出していたよ」という嬉しい返事だった。

感涙の言葉だった。歴史の現場にいち早く立ち会える記者稼業とは、この 上ない幸せ者である。(了) 2009.07.14


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 友好の中でも、中国に塩を送り過ぎるな
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             櫻井よしこ

米中新冷戦が進行する中で、対米関係で窮地に陥った中国との日中首脳会 談が10月26日に行われた。これまでの首脳会談では、およそいつも日本が 攻めこまれていた。今回は初めて日本が中国に注文をつけ得る立場で臨ん だ。安倍晋三首相は日本優位へと逆転したこの状況を巧く活用したと、評 価してよいだろう。

日中間には日本国の主権に関わる案件として尖閣諸島や東シナ海のガス田 問題等がある。日本の名誉に関わるものとして慰安婦問題をはじめとする 歴史問題がある。安全保障及び経済問題として、米国共々膨大な被害を 蒙っている最先端技術や情報などの知的財産の窃盗問題がある。事実この 問題ゆえに、米国は中国に貿易戦争を仕掛けた。同盟国との協調という点 からも、日本が中国に厳しく言わなければならない立場だ。

産経新聞外信部次長の矢板明夫氏は、これらに加えて人権問題こそが最重 要案件だと指摘する。

「米国議会は共和・民主の超党派で、イスラム教徒のウイグル人100万人 以上が強制収容され、拷問や虐待で多くが死に追いやられている現状を指 摘し、中国政府の行為は人道に対する罪だと主張しています。安倍首相 も、ウイグル人に対する人権弾圧について習近平国家主席に抗議すべきで す。その前に8人の日本人に対する人権弾圧に抗議すべきです」

中国政府は日本人8人をスパイ容疑で逮捕しているが、どう見ても彼らが スパイであるとは思えない。百歩譲って、たとえスパイであったとして も、彼らは日本のために働いたのであるから、安倍首相は彼らの早期釈放 を中国側に求めるべきだと、矢板氏は強調する。

中国政府はこれまで何人もの日本人をスパイ容疑で逮捕してきたが、逮捕 された人々が本当にスパイであると納得できる十分な情報を日本側に提示 したことはない。「日本人スパイ」の摘発は政治的要素が大きいと指摘さ れているだけに、安倍首相は同件をまっ先に持ち出さなくてはならないと の指摘は正しい。

日中外交の重要な転換点

今回安倍首相は李克強首相との会談でウイグル人弾圧に関して、「中国国 内の人権状況について日本を含む国際社会が注視している」と注文をつけ た。中国政府の血走った人権弾圧を明確に問題提起したことは、これまで の対中外交にはなかった。日中外交の重要な転換点となるだろう。

邦人8人の安全についても、習氏との会談で前向きの対応を求め、「中国 国内の法令に基づき適切に対処する」との言葉を引き出した。恐らく、早 期の解放が期待されるのではないか。

尖閣諸島問題については、中国公船が尖閣の排他的経済水域(EEZ)に 侵入し続けていることについて状況改善を要求した。

中国が海警局を設置して、尖閣諸島周辺海域への侵入を激化させたのは 2013年だ。今回の首脳会談は海警局の公船がわが国の海に侵入し始めて以 降、初めての公式訪問だ。この機会に何も言わなければ、中国の領海侵犯 を黙認することになる。首相が状況改善の要求をつきつけるのは当然なの だが、非常に大事なことだった。

首脳会談の発言は、その後の外交の基本となる。首相が指摘した件は今 後、日中間の議題となり続ける。とりわけ、習氏の来年の訪日は今後の日 中関係における重要事項だ。さまざまな条件が話し合われるとき、尖閣の 海の状況改善という日本の要求は、必ず取り上げられ続ける。中国側の無 謀、無法な侵入をその度に批判し続けることが大事だ。

知的財産権についても、安倍首相は習、李両氏に問題提起した。興味深 かったのは、知的財産権について更なる改善を図ることが重要だと安倍首 相が中国側に求めたその席で、安倍、李両首相が高齢化社会への対応につ いて大いに話が合ったという点だ。つまり、知的財産権の侵害という根本 的かつ最重要の厳しい問題を提起しても、日中首脳の対話が盛り上がっ た、波長が合ったということは評価してよいのではないか。

中国の少子高齢化は、日本よりもはるかに厳しい。わが国は高齢国家の最 先端を走っているが、国民皆保険も、年金制度や福祉制度も一応整えてい る。中国はこれらの準備が殆んど整わないまま、世界最大規模の少子高齢 化を最速で迎える。富裕層以外の中国人をざっと10億人とすると、彼らの 老後は真に厳しく惨めなものとなると予測され、大国中国の土台を蝕む要 因となる。

中国経済の舵取り役である李氏が大いに参考にしたいのが日本の事例であ るに違いない。そして、多くの人は忘れているかもしれないが、安倍首相 はもともと厚生族だ。社会保障や年金制度について恐らく誰よりも詳し い。その安倍首相の話に、習氏よりずっと合理的な思考の持ち主だと言わ れる李氏は、熱心に耳を傾けたに違いない。両首脳の話が弾んだのは、今 後の日中関係に一筋の明るい光を投げかけている。

米国はどう受けとめるか

他方、懸念すべきは一帯一路への日本の協力である。一帯一路は「第三国 民間経済協力」と名前を変えて登場し、日本の企業各社がコミットしたか に見える。

日中双方の企業が共同で第三国にインフラ投資をするという覚書が52件も 交わされ、その合計金額は180億ドル(約2兆160億円)と報じられた。さ らに、安倍首相は3兆円をこえる大規模通貨スワップ協定を結んでしまった。

3.1兆ドル(約348兆円)の外貨を保有するといいながらも、対外負債を引 くと中国の外貨準備は実質マイナスだ(『産経新聞』10月26日、田村秀男 氏)。

スワップ協定が実際に発動されるような事態とは、中国経済が潰滅状態に 陥るということで、スワップ協定は政治的な意味合いが強いものの、習氏 は日本の姿勢を心強く思うだろう。片や中国と冷戦を戦い、中国の力を殺 ぎたいと願う米国はどう受けとめるか。日本にとって米国は最重要の国だ けに、米国への事前事後の説明とその理解が欠かせない。

新冷戦の中での日本の生き残りの必須条件は、同盟国であり価値観を同じ くする米国との関係を緊密に保つことだ。他方、中国は共産党が潰れない 限り恐らく本質的には変わらない。日本の路線とも決して交わることはな い。だからこそ、中国とは必要な関係は維持しつつも、彼らに塩を送り過 ぎないことだ。

日本も米国も、旧ソ連でさえ、中国が演じ続けた「か弱い存在の振り」を 信じて中国を援助してきた。だが彼らは十分に自力をつければ、助けてく れた国に対しても牙を剥く。安倍首相と日本への厳しい非難から笑顔へと 急転換した中国の思惑は明らかだ。彼らの笑顔はうすい表面の皮一枚のも のと心得て、日本は戦略を読み違えてはならない。中国への過度の肩入れ は国益を損なう。
『週刊新潮』 2018年11月8日号 日本ルネッサンス 第826回


              
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重 要 情 報
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 ◎「小学校3年から英語を教える」とは悪い冗談だろう:前田正晶

私は以前から小学校で英語を教えようという文部科学省(なのだろう)の 方針を批判してきたし、そういう論文も発表してきた。振り返ってみれ ば、この小学校3年からと言う英語教育の方針は、4年以上も前に打ち出さ れていたのだった。私はこのような外国語教育の誤った方針は何度繰り返 して批判しても良いと考えている。即ち、より多くの方にその誤りをご認 識願いたい重要な事柄なのである。そこでここに敢えて17年11月に発表し た一文に加筆・訂正してご高覧に供する次第だ。

私は恐らく多くの方が反発されるだろうと予測している。そういう方には 「日本語が未だ満足に自分のものに出来ていない子供たちに英語を教えて 何の為になるのか。誰がどうやってどこの国に行っても英語で議論も出来 るようになり、大学で如何なる分野の学問でも十分に教えらる力がつき、 アメリカのような国の知的水準が高い支配階層の人たちと意見交換をして も恥をかかないで済むような品格を備えた次元の英語を教えるのか」と申 し上げておきたいのだ。

一昨年だったか、ある会合で元小学校の先生だった女性と語り合う機会が あった。元先生は寧ろ正式に教科となったことを歓迎しておられた。そこ で、年来の持論を手短に述べて、「小学校低学年からの英語教育が如何に 愚かなことか」を力説した。彼女は一瞬戸惑いの表情を見せたが、「今の 私に教えろと言われたとしても出来ないし、教え方も解らない」と正直に 言われた。要するに、この一件がどれほど愚かなことかを全く解っておら れなかったのだ。私にはそれは当たり前というか、普通なことだと思えた。

そこで、強調して語って差し上げたことの一つが「これまでに我が国の中 学から始めて大学まで教えてきた『科学としての英語』がどれほど“話せ るようになる”という点、即ち実用性という点で効果を挙げてきたか」と いうことである。しかしながら我が国の英語教育では読解力だけはやや別 だとは言えるほど高い能力を備えておられる方に屡々出会うのも事実だ。 言うなれば、何の為に英語を教えているといえば「科学」であって、実用 性は二の次なのである。

その点は30年ほど前にアメリカの家庭にホームステイしたいという希望を 持った高校3年の女生徒を、偶々来日していたホストファミリーの長に引 き合わせたことがあった時の出来事を採り上げて解説してみよう。その際 にこの生徒が見せた高校3年の英語の教科書を見たアメリカ人は「日本の 学校教育では英文学者を養成する気なのか。アメリカの高校ではこのよう な難しい英文学の小説類を教材には使わない。より平易な実践的な英語を 教えている」と叫んで、驚いて見せたのだった。即ち、我が国の英語教育 の方がアメリカの国語教育よりも難解な教材を使っていたということだ。

敢えて「今まで目に見える効果がなく、多くの英語嫌いを育ててしまう結 果を招いた教え方を、小学校の3年までに降ろせば効果が出るのか」と担 当官庁に伺って見たい。*即ち、「彼らはその教育にnative speakerを使 うと言うが、その質の良し悪し、程度の高さ低さ、悪い表現だが『何処の 馬の骨か』を判定できる能力があるほど英語の本質を把握できている方 が、文科省にも各段階の学校にもどれほどいるのか」かが問題なのであ る。私には小学校の児童を国際人なる空想上の存在に仕立て上げる為に、 3年の頃から英語を教える意味が何処にあるのか理解できない。、

私がこれまでに小学校からというか幼児に英語を教えることがどれほど無 意味かを何度も強調し、且つ機会を得れば語ってきた。だが、悲しいかな 私が語りブログに発表する程度では、当然だが効果を挙げるまでに至って いない。それはある出版社のデスクがいみじくも(認識不足で言われ た?!)私が無名な存在であるかからかも知れない。昨年の11月の週刊新 潮に藤原正彦氏が「管見妄語」で指摘されたことは、何と私の持論と全く 同じだ。「藤原氏は解っておられる」と偉そうに言おう。少なくとも同調 者がおられたと意を強くしたのだって。(失礼)

同じ事を何度でも言うが、仏文学のTK博士が指摘された「我が国の世界最 低の水準にある外国語教育の手法」を、小学校にまで引き下げて効果上が る訳がないのである。その改善策の一つとして、私は私の勉強の仕方、即 ち「音読・暗記・暗唱方式で、単語帳など作らない」を中学の頃に編み出 して、大学在学中には中学生に家庭教師としてこの方式で教えて実際に効 果もあった。また、某商社の若手を個人指導した際にも明らかに効果が あった。

更に強調しておきたいことがある。それは大学の同期だった故K君は入学 してきた時点で既に私如きが遠く及ばない英語力があったが、彼の高校ま での英語の勉強法はほぼ私と変わっていなかったのだった。確認しておけ ば、彼も「音読・暗記・暗証方式で単語帳は言うに及ばず、カードなども 作ったことがなかった」のだった。彼の発音は非常に綺麗で正確だった が、それはアメリカの基地もある横須賀育ちだったことの賜物であったそ うだ。

我が方式は僅か数件の成功例では「Nが少ない」と非難される方もまた多 い。それならば、我が国の学校教育に「自由に自分が思うままに英語で話 せるようになったほど効果が挙がっていないNがどれほどあるのか」と問 い掛けたい。藤原氏も「英語を使う職業に就く希望を持つ者だけが中学校 から全力で始めれば良い」と言っておられる。その通りだ。私は昭和
20年4月に中学校に入るまで敵性語の英語など見たことも聞いたこともな かった。だが、それでも間に合ったのであると強調しておきたい。

申し上げて置くと、私は英語を活かせる職業に就こうと思って英語を勉強 した訳ではない。偶然の積み重ねで職業としてアメリカの会社に転身した だけのことで、そこで、私独自の英語の勉強法で培った英語力が活かせた だけのこと。そして22年余を経て今日の持論に立ち至ったのだ。そのよう な経験をしておられない方々が、小学校から英語を教えて国際人を養成し ようなどとお考えになるのは解らないのでもないが、望ましい方向ではな いと思う。

藤原氏もアメリカ人に国際人と呼べる者など一割もいないと書いておられ る。これも全くその通りで、私は滅多にそういうアメリカ人に出会ったこ となどなかった。アメリカ人が国際人だなどと思い込まないことだ。即 ち、国際人になる為には英語が話せねばと言うのならば、アメリカには国 際人だらけだということになりはしないか。そんなことはないのが事実だ。

私が最後に強調しておきたいことがある。それは「学校の教育ではただ単 に英語を教えるだけでは極めて不十分で、我が国と英語圏の諸国(アメリ カと言い切っても良いかも知れない)我が国との文化と思考体系の相違点 があること」を現実的に細かく教えておく必要があることだ。

兎に角、私は上記のような理由というか根拠で、小学校の3年から英語を 教えるなどという方針はは直ちに撤回すべきだと主張するのである。


 ◎「日本の宇宙開発が壁を越えた」 試料カプセル回収でJAXA会見

国際宇宙ステーション(ISS)の実験で作成した試料を収納した小型カ プセルが11日、初の回収に成功し、開発拠点がある宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の筑波宇宙センター(茨城県)は高揚した雰囲気に包まれ た。担当者の会見中に「成功」の一報が届くと会場は喜びに沸いた。

同センターでは午前10時半から、物資補給機「こうのとり」を統括する植 松洋彦センター長らが会見し、経過について報告を開始。その途中で 「10時37分に回収成功を確認した」との報告が飛び込むと、カプセルを運 んだ7号機の責任者を務めた内山崇フライトディレクタが「やった」と声 を上げ、笑顔を見せた。

内山氏は届いたばかりの回収の様子を写した写真を見つめながら「作業は 初物尽くしで、一つ一つにガッツポーズをしてきた。引き揚げられた姿を 見て、とにかくほっとした。今後は、いろいろなデータが明らかになるわ くわくが続く」と興奮気味に話した。

写真で確認できる範囲では、カプセルの状態は正常とみられるという。

植松氏は「開発中の試験では落下傘が開かない失敗を繰り返した。落下傘 さえ開けば、大きな山を越えると思ったが、帰ってくるまで安心できな かった」と振り返った。

カプセルは重力に任せて落下するのではなく、エンジンを噴射し減速する ことで実験試料を衝撃から守って落下する。この仕組みが機能したこと は、着水した場所から明らかだという。

この技術は日本が有人宇宙船を開発する場合、帰還時の衝撃から飛行士を 守るための基礎技術につながる。植松氏は「帰還技術のイロハのイで、こ の成功は大きなブレークスルーだ。日本の宇宙開発が壁を越えた」と強調 した。

カプセルが着水した場所は南鳥島の南南東約660キロの太平洋上。午前 8 時40分ごろに航空機でカプセルを発見し、南鳥島から出航した船が同10 時25分に船上に回収した。

カプセルは将来、改良し、こうのとりに搭載せずISSから直接放出する 可能性もあるという。

【写真】 試料回収カプセルの模型を使って会見するJAXAの植松洋彦 センター長(右)と内山崇フライトディレクタ=平成30年11月11日、茨城 県つくば市の筑波宇宙センター(草下健夫撮影)
<https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110041-n1.html>https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110041-n1.html
※宇宙実験の試料カプセル回収成功 日本初の独自帰還−太平洋上で船舶 に回収されたカプセルの外観
<https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110031-n1.html>https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110031-n1.html
【産經ニュース】 2018.11.11 14:08 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎「日本の宇宙開発が壁を越えた」 試料カプセル回収でJAXA会見

 国際宇宙ステーション(ISS)の実験で作成した試料を収納した小型 カプセルが11日、初の回収に成功し、開発拠点がある宇宙航空研究開発機 構(JAXA)の筑波宇宙センター(茨城県)は高揚した雰囲気に包まれ た。担当者の会見中に「成功」の一報が届くと会場は喜びに沸いた。

同センターでは午前10時半から、物資補給機「こうのとり」を統括する植 松洋彦センター長らが会見し、経過について報告を開始。その途中で「10 時37分に回収成功を確認した」との報告が飛び込むと、カプセルを運んだ 7号機の責任者を務めた内山崇フライトディレクタが「やった」と声を上 げ、笑顔を見せた。

内山氏は届いたばかりの回収の様子を写した写真を見つめながら「作業は 初物尽くしで、一つ一つにガッツポーズをしてきた。引き揚げられた姿を 見て、とにかくほっとした。今後は、いろいろなデータが明らかになるわ くわくが続く」と興奮気味に話した。

写真で確認できる範囲では、カプセルの状態は正常とみられるという。

植松氏は「開発中の試験では落下傘が開かない失敗を繰り返した。落下傘 さえ開けば、大きな山を越えると思ったが、帰ってくるまで安心できな かった」と振り返った。

カプセルは重力に任せて落下するのではなく、エンジンを噴射し減速する ことで実験試料を衝撃から守って落下する。この仕組みが機能したこと は、着水した場所から明らかだという。

この技術は日本が有人宇宙船を開発する場合、帰還時の衝撃から飛行士を 守るための基礎技術につながる。植松氏は「帰還技術のイロハのイで、こ の成功は大きなブレークスルーだ。日本の宇宙開発が壁を越えた」と強調 した。

カプセルが着水した場所は南鳥島の南南東約660キロの太平洋上。午前8 時40分ごろに航空機でカプセルを発見し、南鳥島から出航した船が同10時 25分に船上に回収した。

カプセルは将来、改良し、こうのとりに搭載せずISSから直接放出する 可能性もあるという。

【写真】 試料回収カプセルの模型を使って会見するJAXAの植松洋彦 センター長(右)と内山崇フライトディレクタ=平成30年11月11日、茨城 県つくば市の筑波宇宙センター(草下健夫撮影)
<https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110041-n1.html>https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110041-n1.html
※宇宙実験の試料カプセル回収成功 日本初の独自帰還−太平洋上で船舶 に回収されたカプセルの外観
<https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110031-n1.html>https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110031-n1.html
【産經ニュース】 2018.11.11 14:08 〔情報収録 − 坂元 誠


 ◎興醒めの野球だ:前田正晶

オールスターだったかと称してアメリカのMLBから選抜テイーム(=「寄 せ集め」としても良いだろう)が来ているのは良いが、連日負けてばかり いる不始末。ここ最近は固い話題ばかりと上げてきたので、今回は少し肩 の力を抜いてこの締まりがない野球でも論じてみようかと思うに至った。

TBSの張本勲が仕切る「喝」の時間ではもう少しきついことを言うのかと も期待したが、元々MLBがお嫌いのような張本はサラッと流してしまった のは残念だった。私に言わせて貰えば、今回来ているMLBの選抜テイーム には日頃から貶してきた「身体能力ショーと化したMLBの野球には見るべ き要素が激減した」というような点さえ希薄なのだ。

その辺りを敢えて再度説明しておけば「アメリカのMLB、NFL、NBAという プロスポーツのリーグに出ている選手たちは、恐らく1970年代まではアメ リカ人が主体であり、プロの道を選ぶ連中は大学でベースボール、フット ボール、バスケットボールを十分にこなしてきた上で、プロになる時には どれを選ぼうかと考えているほど、3大スポーツで体を鍛え上げてし、理 論にも精通しているのが当たり前だった。

ところが、MLBであれ何であれ外国人選手に門戸を開放すると、単一の競 技しか経験してこなかった南アメリカの者たちがMLB等のプロのリーグに 急増したのである。90年代から21世紀に入ってもMLBの試合を見た私は、 細かい技術というかスキルの水準が低下し、基礎と理論を鍛え込まれてい ない南アメリカ勢が増えた結果で、恰も彼らの優れた身体能力を強調する だけの「ショー」の如きになってしまったと思ってしまった。簡単に言え ば質の低下である。

簡単な例を挙げれば、昨夜の試合でもファーストにゴロが行った時にベー スをカバーすべき投手が呆然としたのかどうかは知らないが、ピッチャー ス・マウンドのそばに立ち尽くしていてベースががら空きだった事態など は論外である。また、我が国から渡っていったイチロー君などな正確無比 が本塁送球をして「レーザービーム」などと褒め称えられているが、概し て現在のMLBの外野手の本塁送球は不正確だし、昨夜もほとんど暴投と 言って良いような出鱈目な返球があった。これも質の低下である。

それと言うのも、何処かの週刊誌で既に貶されていたが「今回連れてこら れた者たちには本当の意味で一本目を張っている者は例外的であり、アナ ウンサーたちが苦し紛れに『新人王候補』などと持ち上げているような二 線級ばかり」なのである。

MLBの中継を見ていれば解るが、まともにローテーションに入っている投 手ならば当たり前のように150 km台の速球を投げるが、今回来ている投手 たちにはその次元に達している者がいない。即ち、ここも二線級なのである。

それにも拘わらず、何のかんのと言って持ち上げているアナウンサー諸君 も大変だろうが、解説者たちもさぞかし苦心しているだろうと察してい る。その程度の二線級から柳田が打った打ったと騒ぐが、彼は日本シリー ズでは広島の大瀬良にインサイドを攻めまくられて凡退を続けていたの だ。思うに、MLB側はシーズンオフの物見遊山にやって来たのであって、 十分なスカウテイングすら怠っていたのではないかと疑っている。

だが、11日夜辺りは日本側との選抜の3試合目にはなるので、少しはスカ ウテイングの効果が出てきても良い頃だと思う。MLB側の誰かが「日本の 投手は我々の弱点ばかりを責めてくる」と語っていたらしいが、その辺り が我が国とアメリカの野球の文化の相違点である。アメリかでは投手たち は「打てるものな打って見ろ」とばかりに自分が持つ最高の球種をこれで もかと投げ込み、打者の方は「何を抜かすか。俺が勝負して目に物見せて やる」と言って強振していくのだ。要するに「テイームの為、よりも個人 が優先される」のがアメリカ文化である。

投手が相手の弱点を集中的に狙って投げ込むというような姑息な手法は採 らずに力一杯な下根で、打つ方も選球するなどという逃げを打たずに「勝 負に徹して打ち返して、個人の力を誇示する」のがアメリカ式なのだ。そ れだから、連日あのような無味乾燥の野球になってしまうのだ。しかも、 稲葉監督はアメリカ側の打者の力を何処まで読み切ったのかは知らない が、昨夜の先発の上沢を除いては二線級の投手ばかりでも勝ててしまった という具合だった。

という具合で、私なりの結論を言えば「誠に大味で、見所がない野球であ る」となるだろう。また「ここから先に何が関心がある点を見出すか」と 問われれば、「散々恥をかいたMLB側が今夜から巻き返しに出てくる用意 があるのかな」と答える辺りだ。あの連中は何をしに来たのかなと疑いた くなる興行だ。




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身 辺 雑 記
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13 日の東京湾岸は曇天。

12 日の東京湾岸は朝のうちは雨。散歩は午後に延期と思っていたが9時ご ろには上がったので散歩ができた。この都立猿江恩賜公園の一角に植えら れている南米原産の花皇帝ダリヤが開花していた。あでやかだ。

11日の東京湾岸は快晴。隣の第三亀戸中学校。いつもは近所の子供たち大 勢遊びに押し掛けるが11日は1人も来なかった。

13日夜は亀戸の韓国風呑み屋で会合がある。楽しみだ。

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創刊日:2004-01-18  
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