政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4680 号  2018・11・11(日)

2018/11/11

                      
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4860号
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       2018(平成30)年  11月11日(日)



               足の血管にもステント:石岡荘十
     
            あの「アラブの春」から7年:宮崎正弘

      改憲案の提示が国民主権の一丁目一番地:櫻井よしこ
   
                                                                                                                                          話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4860号
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足の血管にもステント
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     石岡 荘十


数十メートル歩くと左足がだるくなって歩行困難になる。で、数分立ち止 まって休むとまた歩けるようにはなるが、またすぐだるくなる。

このような症状を専門的には「間欠性跛行」という。「跛行」はビッコを 引くという意味だ。こうなった経緯については、本メルマガ「齢は足にくる」

http://www.melma.com/backnumber_108241_4132433/

で述べたとおりだが、先日、閉塞した足の大動脈にステントを入れる治療 を受け、ビッコは解消し、元通り颯爽と歩けるようになった。

はじめ、「これはてっきり腰をやられた」思い込んで、近所の接骨院に駆 け込んだら、「典型的な脊柱管狭窄症の症状だ」と断言する。つまり神経 の管が腰のところで狭まっている疑いがあるとのことで、電気治療、針を 数回やってもらったが、はかばかしくない。

業を煮やして、行きつけの大学病院の整形外科で腰のレントゲン、さらに MRIを撮ってみると、確かに、腰椎のひとつがずれているが、神経には 触っていないことが確認できた。脊柱の管にはどこも狭くなっているとこ ろはない。ビッコの原因はほかにあるというのが整形外科医の診断だった。

考えられるのは、足に血液を供給する血管、動脈がどこかで狭くなってい て、血液や栄養補給が足の筋肉の運動量に追いつかないのではないか。血 管の動脈硬化ではないかというのが循環器内科の医師のお見立てだった。

となると、検査法はPWV(脈波伝達速度)。両腕、両足に幅広のベルト(カ フ)を巻いて四肢同時に血圧を測定する検査法である。この検査をする と、動脈の詰まり具合と動脈の硬さ(柔軟性)手足の動脈などの比較的太 い動脈の高度狭窄の有無がわかる。

結果は、左足だけが標準値に遠く及ばない。病名は閉塞性動脈硬化症。左 足へ行く動脈のどこかが詰まっている疑いが強まった。

血流が詰まる動脈硬化は典型的な加齢疾病だ。脳の血管が詰まれば脳梗塞 になるし、心臓の血管(冠動脈)が狭くなると狭心症、詰まると心筋梗塞 になる。私の場合は足にきたというわけである。

造影剤を使ったCTで診ると、左足付け根から動脈を15センチほど遡ったと ころで90パーセント狭窄していることが確認できた。左足へは最大、通常 の7割ほどしか血が流れていない。これではビッコになるわけだ。

治療法は、脳梗塞や心臓梗塞と同じだ。血管の狭くなったところにカテー テルを挿し込んでフーセンで拡げるとか、バイパスを作るとか、etc。

心臓カテーテル室でカテーテル台に横になると、若くて美形の看護婦さん が何の躊躇もなくパラリとT字帯をはずし、左足の付け根周辺の陰毛を電 気かみそりで刈る(剃毛という)。慣れたものだ。

局所麻酔の後、この治療では実績も多い腕利きの医師が、モニター画面を 見ながらカテーテルを挿入。先端には、中心部に細くすぼめたバルーンを 仕込んだステントがある。

ステントはステンレスで出来た金網のチューブである。これを狭窄部分ま で持っていってバルーンを膨らますと、すぼめてあったステントの内径も 同時に拡がって、狭窄した血管を見事に押し広げた。

ステントは内径8ミリ、長さ40ミリ。心筋梗塞の治療に使うステントは内 径2ミリほどだから、それに較べると大型だ。治療時間は1時間ほど、治 療費86万円、自己負担9万円ほどだった。

心筋梗塞でステントを使う治療法はよく知られているが、足の大動脈狭窄 にステントを使うケースはまだそれほど多くない。

下肢(足)へ行く動脈が詰まると、下肢が腐ってしまい、痛いだけでな く、命にかかわるケースもある。そうなると「命には代えられない」とや むを得ず下肢を切断しなければならなくなる。日本では毎年1万人以上が 足を切断されているという報告もある。高齢化で症例は増えている。

足にもステントを入れるという治療法は、循環器内科ならどこでもやって いるわけではない。リスクもある。医師の選択には慎重でありたい。

元京都大学心臓血管外科部長・米田正始(こめだまさし)医師を中心とす る研究グループは新しい血管を作って下肢切断を救う「血管再生法」とい う試みを行なっていて、再生医学のひとつとして注目されている。

「なんとなく足の先が冷たい」

これが、アラームだ。接骨院では治らない。専門の医師を選んで、治療を 受ける必要がある。(再掲)



            
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あの「アラブの春」から7年
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)11月9日(金曜日)
        通巻第5884号  
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あの「アラブの春」から7年が経過したが、いま「アラブの冬」の時代に突入
サウジアラビア、周辺国の援助継続不能。イエーメンとの戦費も無理に
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ジャメル・カショギ殺害でサウジ王家は世界的な批判に晒されているが、 もっと切実な問題はサウジの財政破綻である。

サウジは潤沢なオイルマネーのおかげで、豊かな教育、福祉サービル、健 康保険も充実し、外国人労働者も高給が取れた。

「この余裕を再び回復できるには原油価格が1バーレル@87ドルとならな ければ行けない」(『フォーリン・アフェアーズ』、2018年11月、12月 号、マルアン・ムアシェル氏の寄稿)。

状況が激変したのは2014年からの原油価格大暴落だった。

とくにヨルダン、エジプトへの支援が難しくなった。先月のイムラン・ カーン(パキスタン首相)のリヤド訪問でも60億ドルの財政支援を約束し たと伝えられたが、本当に実行されたのか、どうか。予定していた「アラ ムコ」の上場は不可能となり、資金をかき集める手だてをなくした。アブ ドラ皇太子の指導力が陰った。

サウジがイエーメンとの戦争に費やしているのは毎月60億ドルから70億ド ルにも達しており、最大で年間800億ドルを超えるカネが砂漠に消えている。

高価な武器と傭兵による。

このため国内の福祉、社会サービス、教育無償化などのプログラムの実行 ができなくなっている。国民の不満を逸らすために女性の自動車運転を認 めるなど小細工も講じているが社会全体の擾乱気配は深化している。

サウジの国内バラマキは年間300億ドル、クエートは国民各自に@3500ドル を給付した。オマーンは道路掃除など公共事業に三万の雇用を無理矢理つ くりだし、優秀な若者には奨学金の無料交付なども続けた。すべてが物理 的に継続不能となった。

中東全体で失業率は30%前後とされ、とくに産油国でないエジプトとヨル ダンは、サウジ、クエート、UAE等からの支援で社会保障を維持してき た。財政悪化状態はサウジとUEA、オマーンなど同じである。

産油国が周辺国を金銭的に支援するプログラムが継続可能という展望がない。

このためエジプトは120億ドルの償還が出来ずIMF管理となり、ヨルダ ンではデモが発生し、クエートも社会擾乱の兆し、これらの国々へ出稼ぎ にでていたフィリピン人が最近は大挙して帰国している。

あの「アラブの春」から七年を閲し、民主化どころか、状況は泥沼。原油 価格高騰の局面にはあるが、1バーレル@100ドル時代の到来は想定しにく い。産油国のどこが最初に「第二のベネズエラ」となるか?

    
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1)韓国「偽徴用工」裁判の判決後の文在寅大統領は最高裁と 首相に責任を押し付けひたすら逃げ回る、まさに朝鮮の伝統芸。韓国人と は議論にならないのは有名ですが、筑波大の古田博司教授によると、いく ら事実を提示して議論しようにも「韓国に対する愛はないのかー!」と喚 き散らすだけなのが韓国の学者です。

愛の反対は憎悪ではなく無視だというのが今の日本政府の対応を見ている とわかります。韓国側の理不尽な要求や「日韓両国で知恵を出し合って」 などという韓国政府高官のふざけた発言には即座に反論する河野外務大臣 と菅官房長官。アメリカ財務省による韓国の銀行に対する「恐怖の電話」 と連動しています。

日本政府の韓国に対する「戦略的放置」は外務省のホームページを見ると よくわかります。トップページ > 国・地域 > アジア > 大韓民国とた どっていくと、「おすすめ情報」として出てくる動画があります。
「未来志向の日韓関係を目指して(2016年版)」岸田外相の時代です。
https://www.youtube.com/watch?v=15O17McJaJs

内容は1965年の国交正常化から日本がどれだけ韓国を支援してきたか、ま た韓国側も日本側の対応を受け入れてきたことを説明。しかし動画の再生 回数がたったの 4314回というのはひどいもの。Youtubeで次の動画として 出てくる河野外務大臣会見(11月6日)は115,353回。冒頭はイラン関連。3 分40秒から徴用工関連の質疑。河野外務大臣の発信力が期待されているよ うです。
https://www.youtube.com/watch?v=fJEOKWXvVoY

 外務省のサイトに戻りますが、韓国の略史はたったこれだけ。
・3世紀終わり頃に氏族国家成立 
・三国時代(高句麗,百済,新羅)(4世紀頃〜668年)
・統一新羅(676年〜935年) 
・高麗(918年〜1392年) 
・朝鮮(1392年〜1910年)
・日本による統治(1910年〜1945年)を経て,第二次大戦後,北緯38度以 南は米軍支配下に置かれる。 
・1948年大韓民国成立。同年,朝鮮半島北部に北朝鮮(朝鮮民主主義人民 共和国)が成立。
 せっかく日本が独立させた「大韓帝国」はなかったことになっている。
今の韓国を見て「国の体をなしていない」と政治家が批判していますが、 「大韓帝国」も李朝の看板を変えただけで、日本としてもなかったことに したいのかもしれません。
 二国間関係を説明する部分は韓国に対する愛情などゼロ、離婚調停中の ような状態。
『日韓間には困難な問題があるが,これらを適切にマネージし,様々な分 野で協力を進め,日韓関係を未来志向で前に進めていくことが重要。』
 外交青書も同様、日韓関係は『日韓両国の連携と協力はアジア太平洋地 域の平和と安定にとって不可欠である、以下略』。

 一方、日台関係は『日本にとって台湾は、自由、民主主義、基本的人 権、法の支配といった基本的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を 有する重要なパートナーであり、大切な友人である』と最大限とも言える ほどの高評価。

 ネットでは「最悪のタイミングで最悪の選択をする」韓国が次はどんな 手をうってくるのかに期待と注目が集まっている状態といってもいいほど。
 軍事政権時代の韓国をボロクソに批判し北朝鮮を「地上の楽園」と持ち 上げた朝日新聞。文民政権になるや韓国内の親北派と連携し、韓国の味方 を装いながら日韓関係に亀裂を入れようと教科書問題・慰安婦問題・徴用 工問題と火のないところに火をつけ、ついには日韓関係は破綻寸前。ゾル ゲ事件以前から戦争を煽りコミンテルンの走狗だった朝日としては大いに 胸を張って自慢できることでしょう。(PB生、千葉)



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改憲案の提示が国民主権の一丁目一番地
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            櫻井よしこ


 「改憲案の提示が国民主権の一丁目一番地 国会は国民に投票の機会を 与えるべきだ」


臨時国会は10月24日に始まったばかりだが、その様子を見ていて、政党も 国会議員も現実を見ていない、余りに無責任だと、腹立たしい思いにな る。とりわけ焦眉の急である憲法改正について、なぜ、こうも無責任でい られるのか。

国際情勢の厳しさは、日本よ、急ぎ自力をつけよと警告している。国民、 国家、国土は自国が守るという原点を思い出せと告げている。国民の命や 安全に責任をもつべきは政府であるにも拘わらず、日本国政府には国民、 国家を守る有効な手段を取ることができにくい。国の交戦権さえ認めない 恐らく世界でたったひとつの、変な憲法ゆえである。

憲法改正を急ぐべしと問題提起を続けているのは、安倍晋三首相ばかりの ように見える。首相は、「自民党の憲法改正案をこの臨時国会に提出でき るように取りまとめを加速すべきだ」と幾度となく旗を振ってきたが、周 りの動きはなぜかにぶい。

首相は繰り返し語っている。憲法改正は国会が決めるのではない。最終的 に国民が決める、と。そのとおりだ。日本国憲法の三大原則は「平和主 義」「人権尊重」「国民主権」である。国士舘大学特任教授の百地章氏 は、「現行憲法で唯一、具体的に国民主権を発揮できる場は憲法改正のた めの国民投票だけです」と指摘する。

主権を行使する機会は、国会が憲法改正を提示(発議)して国民投票に踏 み切るとき、初めて、国民に与えられる。国会が国民に改憲案を提示しな ければ何も始まらない。改憲案を国民に示すことが、主権が国民にあるこ とを証す1丁目1番地なのである。

だが、公明党はこう語っている。

 「国民の関心は高まっているが、具体的にどう改正するか議論は熟して いない。衆参両院の憲法審査会で議論を活性化し、与野党で幅広い合意を 作る。その過程で国民的コンセンサスを作らなければならない」(井上義 久副代表)

憲法調査会が2000年に設置され、07年に憲法改正の原案作成を任務とする 憲法審査会ができた。憲法改正作業は約20年も続いているのだ。公明党は 議論は熟していないというが、この20年間、一体政治家として何をしてき たのか。少なくとも自民、公明の間では議論は核心に触れるところまで熟 しているではないか。

そもそも公明党は国民をバカにしているのではないか。安倍首相が提唱し た9条1項と2項を維持したまま、自衛隊を憲法に書き込む案は公明党の案 だった。

公明党が「加憲」を言い出したのは04年だ。10年後、彼らは「自衛隊の存 在を明記」する加憲案を公約とした。安倍首相が17年5月に提唱した、自 衛隊を憲法に書き込むという案は、再度強調するが、公明党の案そのもの である。

公明党案を自民党が取り入れたのである。なぜ公明党はそこから議論を進 めないのか。なぜまだ時期尚早だなどというのか。

公明党は驕っていないか。憲法改正が必要か否かは政治家が決める。国民 には問わないし、決定もさせない。政治家の判断力が国民の判断力より優 れており、国民に判断を任せることはしない、とでも考えているのではな いか。このような国民不信の極みともいえる尊大さを、公明党の姿勢に見 て取るのは間違いだろうか。

安倍首相が繰り返し指摘しているように、憲法改正は通常の法律改正とは 異なる。法律は国民の代表である政治家が国会で議論して決める。憲法は 国会が発議し、国民が投票で決定する。私たちは戦後一度も、国の基(も とい)である憲法について意思表示する権利を行使し得ていない。国会が その機会を奪い続けてきたからだ。しかし、いま、国会は国民を信じて発 議し、国民に決定させるべきだ。
『週刊ダイヤモンド』 2018年11月10日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1255


                 
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重 要 情 報
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◇◆◇写真映像情報網◇◆週刊AWACS 2018年11月11日◇◆◇◆◇

▼唸声一言/大臣の失言とレンホー議員の下らねぇー質問

しどろもどろの大臣答弁は論外ですが、民主党時代のくだらないクイズ質問、本当にオリンピックのコンセプトをいまさら聞く必要があるんでしょうか?なんで答えられないんだよーと言う合の手もセットです。未だにパフォーマンスから抜け出すことができないレンホー議員&立憲民主党、それを今週はずっと垂れ流しで報道を続けるテレビ、日本人をアホにするためにテレビはあるようです。まさに不要なれんぽう操作局!

では、今週号をお楽しみください。

https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12418206204.html

2018/11/11 唸声



 ◎9日夜のPrime Newsに思う:前田正晶

9日夜はMLBとNPBとの野球などは避けて、このフジテレビのBSの番組に勉 強させて貰っていた。「中間選挙後のアメリカ」との番組名になっていた が、私は出席者の木村太郎、デーブ・スペクター、中林恵美子のお三方が 持つ現実的な情報量に期待したのだった。

私は普段は「内側から見たアメリカ」などと称して偉そうなことを言って 経験を語っているが、アメリカの会社を離れて間もなく25年にもなるし、 健康上の理由もあって12年10月にアメリカに行ったのが最後という状況 で、最早最新のアメリカの事情には疎いのである。どれほど変わってし まったかなどは知り得ないのだ。

特に木村太郎などは早くからトランプ候補の当選を予言していた数少ない ジャーナリストの一人だったし、豊富な経験と情報入手の速さに注目して きた。

デーブ・スペクターについては嫌悪される方も多いと思うが、私はアメリ カ人としての彼が持つ、言わば裏事情に近いような現実的な情報には捨て がたいものがあると思っている。9日夜は控えていたが、達者な日本語を 駆使したアメリカ式ユーモアは、恐らく悪い冗談に聞こえて嫌っておられ る方がおられるのは十分に理解できる。

早稲田大学の中林教授も流石に10年も上院に勤めておられただけあって、 豊富な人脈も駆使した最新の情報を持っておられるので、聞くべきところ が多いと思って評価している。と言うよりも「内側からアメリカの国会を 見てこられた経験」が貴重だと思うので、私は大学の教授という範疇より も「アメリカ問題の専門家」だと思って聞いている。

お三方はいくつかの結論に導かれていたが、その中でも矢張り「中間選挙 の結果はトランプ大統領が眠そうな顔で翌日の記者会見で豪語したよう に、共和党の勝利だっ
た」とされた辺りに興味を惹かれた。中林教授も指摘していたが、トラン プ大統領は選挙の終盤では上院で共和党候補が苦戦気味の州のみを強行日 程で巡回して演説を続けたのは「上院を抑えておけば、上院に任命権があ る閣僚等を指名できることに加えて、従来から言われている岩盤の支持層 があれば、2020年の再選が確保できるから」という作戦だったのも、巧妙 であったと思わせてくれた。

しかも、トランプ大統領は移民の流入に厳しい姿勢を採り続けながら、増 大しつつある嘗ての(?)の少数民族だったヒスパニックとアジア系が多 いプーアホワイト以下の層の支持を確保することに大いに意を用いておら れたのも、最初からそういう作戦であったか否かは私如きには不明だが、 巧みな戦法だったと思わせてくれた。この点もお三方が指摘された重要な ポイントだろう。

私は長年共和党支持(オウナーファミリーのCEOジョージ・ウエアーハウ ザーはブッシュ大統領(父)とイエール大学の同級生であり親交がある間 柄だったので、在職中から民主党にはほとんど関心がなかった。それに止 まらず、クリントン政権下では明らかに誤った政策である「日本がアメリ カから製紙の原料のみを輸入して、世界最高の品質を誇る最終製品である 紙類を輸入を増やさなければスーパー301条を適用する」などと脅迫して きていたので、益々印象が悪かったのだ。

そこで、9日夜の討論では「右派の政治家であるトランプ大統領に対抗上 も民主党内ではリベラル派というか左寄りの勢力が中心となってしまって きた。しかも、民主党内には次期大統領選挙に向けての有力な候補者がお らず、第二のオバマと言われたオルーク氏も落選するなど人材難である点 が弱みである」との解説があった。

確かに、画面に映し出された候補となりそうな人物たちも70歳台後半と高 齢化しているか、無名過ぎる者ばかりだった。

ここまでを聞いていると「アメリカでは共和党がトランプ大統領を中心に 右傾した政党となって行く傾向が濃厚で、対する民主党はそんどんとリベ ラル化して行っている」そうなのである。と言うことは、ここでもアメリ カの二分列化が明らかになったということだ。しかも、トランプ大統領以 前は民主党支持だったはずの言わば非インテリ階級というか労働者層が 「トランプ大統領は孤立の関税を掛けて輸入を減らして自分たちを助けて くれた上で“job”(何度でも言うが、これを「雇用」と訳すマスコミはミ スリーディングである)を増やしてくれた」と言って共和党支持に回った と言える由だった。

私にはトランプ大統領が何処までそういう意図があって採った政策かは解 る訳もないが「アメリカが分裂しつつある」という見方の背景にはそうい う傾向があったのかとあらためて聞かされたのだった。

私はアメリカが変わって行きつつあることは理解できたが、その変化をト ランプ大統領が意図してもたらしのか、アメリカ国民(と言うか各州民) が変わって行ったのかは解らない。トランプ政治は確かに成功しつつある
かの如きだが、依然として好景気が続いているのはオバマの遺産であると の見方は消えていないとも聞かされた。

木村太郎は「トランプ大統領はその公約の全てを実現させてきたが、未だ に未遂なのがメキシコとの国境の壁とオバマケアであると指摘していた。

だが、最初は「日本が不公平な貿易を続けていることの是正」と言った が、直後に2項目に変えてしまった。トランプ大統領は日本から“millions of cars”(数百万台と言えば良いか)が輸入されていながら、アメリカ産 の車を輸入しない」と言っておられたのは誤りだが、恐らく実態はご存じ ではなくて言われているのだとの指摘があった。

デーブ・スペクターは「トランプ大統領は(実態を)知らないのだろう が、知らせようと思っても聞かないだろう」と言っていたのには私は同感 だった。だが、スペクターのかかるアメリカ式ユーモアの類いの発言は 「不謹慎」だと聞いてわれる方は多いだろうと思う。

このような次第で、9日夜は自分の州内でのことしか知らないし、知ろう と努力もしないアメリカ市民になったような感覚で、元アメリカの会社員 は興味を持って専門家が語るアメリカの最新の現状分析の話を聞いてい た。新鮮だったし、大いに勉強になった。ここまでを全部英語にするのは 大変だが、何とか訳して昔の同僚に送って意見を聞いてみたい気がする が、一寸重荷か。


 ◎残念ながら法の整備が何時も後手後手:前田正晶

国会では外国人労働者受け入れと移民の問題で、野党が政府をここを先途 と攻め挙げている。簡単な問題ではないのは確かなので、慎重に審議して 貰いたいと願っている。だが、私がこれまで見聞し経験してきた限りで は、我が国では多くの分野で世の中の急速な進歩と変化に対応できていな かっただけでなく、対処すべき法律の整備も極めて遅れていたのである。 即ち、掲題の如くに後手後手を踏んできたのだ。

例えば、道交法にしたところで、今日のように全国津々浦々まで輸入車か ら軽自動車までが溢れるとは想定されていない法律だったのである。ま た、長年我が国に輸出してきた牛乳パック用の原紙にしたところで、我が 国の往年の省令では「牛乳の容器はガラス瓶と定めらていたので、紙パッ クを採用したい乳業メーカーは厚生省(当時)に『例外容器申請書』に輸 入して使用する原紙の見本を添えて出願せねばならなかった」のである。 その手続きは、例外が80%を超えても維持されていたようなことだった。

アメリカ側の会社としては、我が国の法規制には事ほど左様に禁止条項が 多く設定されていたのだと受け止めていた。話を解りやすくする為に極端 な表現を用いれば「我が国の貿易管理令では輸出も輸入も原則禁止だが、 例外としてあれとこれは許可する」というように定められているのだっ た。それと同じような点を8日夜のPrime Newsでケント・ギルバートが 「日本の出入国管理局は基本的に移民を受け入れないと決めている」と指 摘していた。こういう点ではアメリカの法的規制は「何をやっても良い が、これとあれは禁じる」というように、見事なまでに「逆さの文化」を 示しているのだ。

そういう視点で移民と帰化を規制していた我が国の法律は「今日のような 少子高齢化が急速に進み、若い労働力を海外から受け入れようとする時代 が来るということは想定されていなかった」のである。しかも、近年では 欧州の先進国には近隣の途上国からの合法と非合法の移民が大量に流入し て単なる政治問題だけに止まらず、国の根幹を揺するような喫緊の課題と なっている。その点は南アメリカとアジアからの大量の流入問題を抱えた アメリカも同様で、トランプ大統領は厳しい制限策を講じて国の内外に大 きな波紋を巻き起こしている。だが、これも十分に理解できる対抗策だと 思って見ている。

そのような重要な課題となる事態が至る所の先進国で生じているこの時代 にあって、我が国は労働力不足という大問題を抱えて、近隣の諸国からの 労働力の導入を現実の問題として真剣に考えざる得ない時期が来てしまっ たのである。だが、忌憚のないことを言えば「現実問題になっていなが ら、法律の整備をこれからやろう」と言って国会で審議し始めているの だ。明らかに後手である。しかも、入管は移民を歓迎する態勢もないし、 そういう姿勢でもないようである。ギルバートも指摘していたが「帰化は
5年で申請できても、永住権は10年や20年後にと規制されている」という 矛盾点を指摘していた。

法律の遅れの問題を指摘し批判するのはこれくらいにすべきだと思う。政 府も関係省庁も考えるべき事は「如何にしてこの安全且つ世界的に見ても 技術的に進歩している国に、導入した労働力が貢献してくれた上で定着し てくれるように、法律のみならず衣食住の環境まで整えるか」を考慮すべ き時期かと思っている。有識者も指摘したし私も理解しているように問題 は「苛酷な労働条件を強いたり、低賃金で働かせるような事態が生じない ような態勢を整えて、行方不明者をこれ以上出さない工夫をすべき」なの である。


野党が招致して聴取した技能実習生たちはどうやら劣悪な条件で働かせた 者たちが多かったようだった。かかる偏向を避けて、そうではなかった者 たちの意見も聞くべきではないか。我が国の中小企業にはキチンと条件が 整備された会社(雇用主)は幾らでもあるだろう。揚げ足取りの公聴会な ど不要だ。

私が繰り返して指摘したように「我が国は戦後七十有余年を経た今でも外 国人に対して不慣れであると共に、過剰に親切であり甘い」のだ。こうい う事態を一刻も早く解消すべきなのだが、だからと言って彼らを虐待して 良いというものではない。地方に行けば白人に対しては未だに「外人さ ん」などと言わば敬称に近い接尾語がつくことすらある。そうかと言っ て、急に外国人慣れができるような教育もできる訳でもないので、外国人 労働者受け入れには慎重にして十分な準備態勢を整えねばならないと思っ ている。そこが最も肝腎な問題であろう。

更に「言葉の問題」もあると思う。私は「日本語は難しくて短期間には習 得できない」との説は採らない。この点も繰り返して指摘して来たことだ が、現実に2〜3年自国で勉強したと言うだけで、立派な日本語を操る外国 人が急増しているではないか。要は教え方の問題であって、6〜8年も学校 で英語を教えてもろくに自己表現もできないような英語教育しかできない 我が国に外国人を連れてきて、日本語を教えようというのならば、諸外国 の教え方を研究して直ちに役に立つような日本語の教育法を確立すべきだ。

私はここ新宿区百人町/大久保界隈の実態を見ているので、公式な外国人 労働者受け入れには疑問を感じざるを得ない。だが、政府が「最早待った なし」と言うのであれば、法整備から何から十分に(折角養成した人材に 逃げられないような)受け入れ態勢を整えて、取りかかって欲しいと思っ ている。だが、自分の経験からも言えるのだが、「異文化の国に溶け込ん でその国の為に働くというのは、言うべくしてそれほど簡単なことではな い」のである。安倍内閣の奮起を切に望む次第だ。




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身 辺 雑 記
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11日の東京湾岸は晴れ。

10日の東京湾岸は朝から快晴。爽快。

9日夜の向島の洋食屋『あきら』ではいつもの通り、焼酎の肴にビーフ・ シチューを注文。イギリス料理だそうだが焼酎に至極合った。美味しかっ た。17日に再会を約束してきた。PCの師匠の息子さんが来春、大学生にな るそうでそれを私たちが祝福するのだ。


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創刊日:2004-01-18  
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