政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4846 号  2018.10.28(日)

2018/10/28

                      
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4846号
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       2018(平成30)年  10月28日(日)



                  安倍訪中、「競合から協調へ」:宮崎正弘

          米中対立は中長期にわたり本格化する:櫻井よしこ

                      インスリン注射不要の夢:渡部亮次郎

                                                                                               話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4846号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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安倍訪中、「競合から協調へ」
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)10月27日(土曜日)弐
        通巻第5869号 
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 安倍訪中、「競合から協調へ」スタンスを本気で変えたのか?
  米国メディアは慎重に批判。「危機にヘッジした」とNYタイムズ
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10月26日、訪中した安倍首相は李克強首相と会談し、「競合から協調へ」 として握手したが、米中対決という歴史的変化の流れに逆らうかのような 日中接近を、米国はいかに総括したか、或る意味、それが問題だろう。

ウォール・ストリートジャーナルは「日本は米国の警戒心を十分に心得て おり、米国批判を差し控えたが、日中は『自由貿易』が重要として、トラ ンプの遣り方を引っかけた」と書いた。

同紙はまた日本の代表団に1千名もの財界人が随行したことを問題視して いる。

NYタイムズはトランプ批判の急先鋒だが、トップ記事は爆弾男の逮捕、 サウジ、イエーメン問題で、首相記事の片隅に日中接近のニュースが配置 されている。

そして「日本は中国をパートナーだと言って、トランプの移り気な対中政 策によって孤立化する状況へのヘッジをかけた。つまり(保護貿易で)孤 立したトランプ音対中政策が、日中を接近させたのだ」とあくまでも批判 の対象はトランプである。

そのうえで、米国メディアが特筆したのは日本のODAが終わりを告げた こと、シルクロード(一帯一路プロジェクト)への日中の協力が唱われた ことに焦点をあてつつ、日中通貨スワップに関しては、意外に小さな扱い である。

しかし一帯一路への日本の協力に関しては、声明文に明確な付帯条件が あって、「ルールに則り、透明性のあるプロジェクトへの協力」となって おり、諫言すれば、その両方を欠いている中国の遣り方が続く限り、日本 の協力はないという意味に取れる。
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIE 
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 切支丹伴天連の暗躍をイエズス会から見ると、日本はどう映っていたか
  意外に客観的に、世界史の視点から布教活動を評価している

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ウィリアム・バンガード著 上智大学中世思想研究会訳
『イエズス会の歴史』(上下。中公文庫)
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イエズス会の視点から書かれたイエズス会の歴史である。つまり内輪の人 間から見た、自分史でもある。しかし、過大評価でもなく、矮小化した歴 史叙述でもなく、淡々とイエズス会の誕生から現在までの波瀾万丈を述べる。

とくにイエズス会は神秘的な霊感をえた創始者イグナティウス・デ・ロヨ ラがパリで唱え、忽ちにして七人の同志が糾合した(1534年)

上智大学の正門前にあるイエズス会の教会は「イグナチオ教会」。命名は この創始者から来ている。その創始者7人のなかに、フランシスコ・ザビ エルがいた。ふたりはバスク人だった。

1540年に国王の許可を得て、海外布教に乗り出したことはよく知られる が、いきなり日本に来たのではなかった。その前史は大西洋からブラジ ル、喜望峰を越えて、インドのゴアにたどり着き、そこからマルッカ(マ ラッカ)、マカオを経て、薩摩にザビエルが上陸したのだった。こんにち 南アメリカ諸国は殆どがスペイン語圏なのに、ブラジルだけがポルトガル 語という歴史的背景は、この航路から理解できる。

ザビエルは聖人として、ゴアの教会(世界遺産)にミイラが保存されてい る。そのゴアに帰還する前にマラッカの教会に数ヶ月、遺体は保存された。

評者(宮崎)も両方を見に行ったが、ともに世界遺産の遺構のなかにある。

チェコの首都プラハのカレル橋に飾られた多くの英傑の銅像のなかでも、 観光客がもっとも集まり、写真を撮るのはザビエルだ。それほどザビエル は、キリスト教徒から崇敬をあつめている。

さて、パリで結成されたイエズス会は、「清貧、貞潔、聖地巡礼」の三つ の誓願に収斂された。

ザビエルは最初に上陸した薩摩での布教に失敗すると、「仏教の総本山で ある比叡山と、北に遠く離れた都、現在の京都にいる帝の両者と接触する ことにした」。(中略)だが都では、「大勢の人の嘲笑と軽蔑に」遭遇 し、ザビエルはすごすごと引き下がった。なぜなら「社会・政治機構につ いてのひどく間違った情報にもとづいた浅はかなものだった」からだ。
ゴアやマカオで仕入れた日本に関する情報がすべて間違っていたというこ とである。

そこでザビエルは山口の大内氏に「美しく書かれた信任状と、念入りに取 りそろえた献上品を携えて山口の大名の前に姿を見せることにしたのであ る。彼とフェルナンデスは平戸まで戻り、ポルトガル人の協力を得て」、 時計、眼鏡、オルゴール、葡萄酒などを贈り物として揃え、威風を見せる ために立派な衣装をまとうなどの工作をした。

山口での布教は成功し、日本人が「非常に知的で向学心に富み、新しい信 仰への専心に余念のない事に喜びを覚えた。ザビエルは教えながら学んで もいた。日本の人々が世界で一番博識なのは中国人であると思っており、 芸術、思想、宗教の刺戟と手本を海の向こうのこの大帝国(シナ)に求め ていることが分かった(中略)中国の改宗が日本の改宗に最も効果のある 鍵だ」

ザビエルは布教方針を日本からシナ重視に変えたのだ。

このような叙述が現在のイエズス会の記録にあるのは一種驚きでもある。
だが、信長の登場によって都での情勢が激変し、信者が加速度的に増えて いった。有力大名の大友、有馬、そして天草、長崎でイエズス会の信者は 雪だるまのように膨らんだ。いかにデウスが大日、マリアが慈母観音とい う布教の方法が効果的であったか、キリスト教のドグマは日本的に溶解し ていたのだ。

その後の布教活動で、ヴァリニャーノが問題である。

「ヴァリニャーノは日本文化の豊かさについて深い鑑識眼を持ち、カト リックの教義にとって危険が生じない限り、この文化に自らの生活の仕方 などを会わせるべきであると確信し」ていたが、「3つの要因が成功とは 反対の方向に作用し、ついには1614年、追放の布告が出されるに至った。 その三つの要因とは、イエズス会の准管区長の判断の誤り、フランシスコ 会士との激しい論争、そしてイギリス人の到着で増した商業の利害を巡る 衝突の影響である」(上巻、302p)

コエリョが「軽率」だった、というのがこの著者の総括である。つまり、 これが現在のイエズス会の公式見解に近い意見とみるべきである。コエ リョが好戦的に反応し「カトリック大名の叛乱を組織しようとし、またゴ ア、マニラに派兵要請を書き送ったのである。ヴァリニャーノはひどく 噴って反対した」(上、3030p)。

この記述が公式見解であるとすれば、秀吉は誤解して禁教したという解釈 になり、首を傾げたくもなるが、当時の実力差を勘案すればイエズス会本 部は、一応妥当な判断をしていたということだろう。

もうひとつの切支丹伴天連の見方が明確に分かる。

     
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1810回】                
 ――「支那人は不可解の謎題也」・・・徳富(35)
徳富蘇峰『支那漫遊記』(民友社 大正7年)


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「支那人をして、斯くの如く思惟せしむる」ために、「只だ、興亞の一天 張りを主要とする、大旗幟の下に、日支協同の一大新聞を、發行」させる べきだ。そこで問題になるのが人材と資金だが、いずれ「英、米、獨逸其 他の國人」は必ず新聞創刊に踏み出すはずだ。その時になって「如何に 七?八到するも時機既に晩しと云はざるを得ず」。であればこそ、日本人 は躊躇せずに一日も早く新聞創刊に踏み切れ。

■「(65)道?の天下」

「儒?は、治者階級少數者に?にして、然もそれさへ實際は覺束なく、唯 だ看板に過ぎず。佛?も寧ろ、曾て上流社會の一部に行はれる迄」であ り、「強ひて國民的宗?」をあげようとするなら「道?に若くはなかる可 し」。「未來の安樂を豫約する佛?よりも、現在の福利を授與する道?が 支那の民性に適恰す」る。

道教と国民性の関係を考えれば、「道?支那人を作らず、支那人道?を 作」るというべきだ。いわば「支那人ありての道?にして、道?ありての 支那人」ではない。「道?其物」こそ「支那國民性の活ける縮圖」なのだ。

■「(66)回?徒」

「若し支那に於て、眞に宗?と云ふ可きものを求めば、恐らくは唯回?あ らんのみ」。それというのも形式にも虚儀に流れない回教だけが「聊か活 ける信仰と、活ける力を有」しているからだ。

「回教とは、新疆より北滿に及び、寨外より南海に至る迄、殆んど一種の 秘密結社たるの風あり」て、彼らは異郷にあっても「必ず回?徒の家に宿 す」。彼らの「分布の地域は、支那の領土に普」く、「彼等が?徒として の氣脈相接し、聲息相通じつゝある團結は、蓋し亦た一種の勢力」という ものだ。

なぜ回教徒が全土に住んでいるのか。それは「支那は、世界のあらゆる物 の會湊所也、即ち溜場」だからだ。宗教をみても「佛?あり、道?あり、 拝火?あり。猶太?も、今尚ほ若干開封府に存し、景?に至りては、唐代 に於ける盛況」が伝えられている。

 少数派である彼らは「宗門の戒律を守」ることで、自らを守る。であれ ばこそ「少なくとも支那に於ける、他の宗教に比して、其の活力の若干を 保持しつゝあるは」否定できない。

■「(67)日本の?史と支那の?史」

「日本の?史は、支那に比すれば、稀薄にして、其の奥行き深からず」。 だから「如何に贔屓目に見るも、支那の歴史に於て、太陽中天の時は、日 本の?史に於ては、僅かに東方に曙光を見たるならむ」。だが「唯だ日本 が支那に對してのみならず、世界に向て誇り得可きは、我が萬世一系の皇 室あるのみ」。「此の一事に於ては。空前絶後、世界無比」といっても過 言ではないが、「帝國其物の?史は、質に於ても、量に於ても、到底支那 の敵にあらず」。

――さて蘇峰山人の説かれる歴史の「質」が何を指し、「量」は何を指すのか。

■「(68)一大不思議」

「吾人(徳富)が不思議とするは、支那史の久遠なるにあらずして、其の 久遠なる繼續にあり」。「或る意味に於ては、支那の保全は支那其物の爲 めのみならず、世界に於ける活ける最舊國の標本として、是非必要」だろう。

たしかに「老大國」であり「老朽」ではある。「舊國民として多くの缺點 を有する」。「に拘らず、尚ほ若干の活力を有するを、驚嘆」しないわけ にはいかない。

    
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1)先週東欧を回ってきました。美しい国々でしたが歴史を見 ると厳しい。結論は国家の独立は民族主義と国防による。民族対立には理 屈は通じない。力だけということです。

日本はこの2「つが欠けており、急いで強化すべきです。

各国にはソ連時代の記念碑が未だに残っています。プーチンが恐いのです。

ハンガリー人の通訳は、安倍首相の来訪を期待していました。日本に親近 感を持っているようです。

東京、自由が丘にハンガリーレストランがあるので出かけてみます。

中共の動向については共産党独裁と経済発展は両立しません。経済発展に は政治と情報の自由化が必要だからです。これらは独裁の天敵です。

しかし中共は経済の自由化をしてしまいました。あとは内部対立の激化で す。共産党独裁の衰退は時間の問題でしょう。日本は中共の大混乱に備え ておく必要があります。

本来、共産主義国家は自給自足が前提です。

しかし中共は過剰人口10億人を抱えています。これはいやでも飯を食う。 この食糧は輸入しなければならない。中共は貿易投資活動による外貨収入 が絶対的に必要です。毛沢東時代の大躍進の大餓死は繰り返すことは出来 ない。

米国の対中警戒は中共の地球規模の支配欲に気付いたからです。

これは経済問題ではありません。2千年来の歴代支那王朝の膨張主義です。

従って米国は中共の危険性が無くなるまで、すなわち中共の解体や国家分 裂まで考えているのではないか。

日本人は恐いもの知らずです。丸腰なのに核武装国家に注文を付けていま す。敵の脅威の正体を知ったら腰を抜かす心配があります。
支那の諺に「仔牛は虎を恐れない」があります。(落合道夫)



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(読者の声2)白川静さん(桂東雑記)によると、殷人は異民族を捕まえて 犠牲に捧げ、当然の事としてその遺体を食べたようですし、ネットで「双 脚羊」の語を調べてもその伝統は古代から近年まで連綿しているのがわか ります。

恐ろしく残酷なものへの「無感動」は、「個人主義」とともに歴史に練り あげられたシナ文明の重要な一面。殷王朝の昔からシナ文明の地下には 「地獄の河」が流れていて、通州事件にもこれが露頭しました。

それにしてもウイグル弾圧の徹底的なすさまじさは、ウイグル人による 「テロ」の危険対策というには、あまりにも「対称性」がかけているので はないでしょうか。

オアシスの農牧民は遊牧騎馬民に貢納して安全保障を買っていた穏やかな 人々です。私は2005年、地元新聞社のツアーで新疆ウイグル自治区を旅行 しました。

雪を冠る天山、崑崙山からの水をカナートなどで引いて共同で利用し、ロ バ車の男たち、紡錘車で紡ぐ女性さえ見ました。

テロ対策は方便にすぎず、中共政府の真の目的は、新疆省の最重要資源= 水利権を、伝統的なウイグル集落から剥奪してすべての水の得られる可住 地を再開発しようとしているのではないのでしょうか。

長野朗が言ったもっとも深刻なシナ式の「鍬で侵出する」侵出方式の極限 といえる事態が、もっか進行中であることは確かです。秘境のホロコース トです。(石川県、三猫匹)


       
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米中対立は中長期にわたり本格化する
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           櫻井よしこ

「米中対立は中長期にわたり本格化する 日米の連携を一層強めていくの がよい」

米国が遂に中国の本性に気づいた──。10月4日、マイク・ペンス米副大統 領が有力シンクタンク「ハドソン研究所」で行った演説のメッセージがこ れだった。

米国の「覚醒」は遅すぎるとも思えるが、それでも彼らが中国の長期的国 家戦略の意図を正しく認識するのは日本にとって歓迎すべきことだ。

ペンス氏は約1時間、およそ全分野にわたって中国批判を展開した。不公 正貿易、知的財産の窃盗、弱小国への債務の罠、狡猾な米中間選挙への介 入、豊富な資金による米言論機関、シンクタンク、大学、研究者への影響 力行使、米国世論を動かす中国メディアの一方的情報、さらに、南シナ 海、インド洋、太平洋での軍事的席巻など、ペンス氏は果てしなく具体例 を挙げた。

諸外国だけでなく自国民にも苛烈な圧力を中国共産党は加え2020年までに ジョージ・オーウェル的社会の実現を目論んでいるとも非難した。

この一連の異常な中国の行動を見逃す時代はもはや終わりだと、トランプ 政権の決意を、ペンス氏は語ったのだ。米国はいまや対中新冷戦に突入し たと考えてよいだろう。

とりわけ印象深いのは、演説でペンス氏がマイケル・ピルズベリーという 名前に二度、言及したことだ。現在ハドソン研究所の中国戦略センター所 長を務めるピルズベリー氏は1969年、大学院生のときにCIA(米中央情 報局)にスカウトされ、以来、CIA要員として中国問題に関わってきた。

親中派の中の親中派を自任する氏は3年前、ベストセラーとなった 『China 2049』を書いて、自分は中国に騙されていたと告白し、氏 がそのほぼ一生を費やして研究した中国人の考え方を詳述した。中国人 は、米国を横暴な暴君ととらえ、中国の最終決戦の相手だと認識している が、米国はそのことをほとんど理解しておらず、むしろ中国は米国のよう な国になりたいと憧れていると勝手に思い込み、結果として騙され続けて きたというのだ。

一例として氏は米中接近の事例を示している。私たちは、米中接近はニク ソン大統領が旧ソ連を孤立させるために中国を取り込んだ大戦略だと理解 してきた。しかしピルズベリー氏の見方は異なる。60年代末に中国は国境 を巡ってソ連と対立、新疆国境でソ連軍と大規模な衝突を起こした。軍の タカ派の元帥らはソ連に対して米国カードを使うべきだ、台湾問題を不問 にしても米国に接近すべきだと毛沢東に進言、毛はそれを受け入れたという。

ニクソン大統領の訪中で、米中関係は劇的に改善されたが、それは中国が 支援と保護を必要とする無力な嘆願者を装い、武器装備をはじめ、中国が 対立していたインドやソ連の情報まで、世界が驚く程の貴重な支援を米国 から手に入れた構図だったと、ピルズベリー氏は明かしている。

明らかに中国は米国の力を借りて力をつけた。それは彼らが日本から膨大 な額のODA(政府開発援助)をせしめ、鉄鋼をはじめとする基幹産業技 術を移転してもらって力をつけたのと同じ構図だ。

ピルズベリー氏はさらに中ソ関係も分析した。中国はソ連に対しても米国 に対するのと同様に弱い国を演じて最大限の援助を受け、力をつけ、最終 的に米国の側につくことでソ連と訣別し、ソ連を潰したというのだ。

そしていま、中国は米国に対しても覇権を目指す意図を隠さなくなった。 米国がもはや太刀打ちできないところまで、状況は中国有利に変化したと 中国が判断した結果だというのだ。ペンス氏もそのピルズベリー氏の分析 を共有しているのであろう。それがハドソン研究所でのスピーチではない か。米中の対立は中・長期にわたり本格化していくと考えるひとつの理由 である。導き出される結論は日米連携を一層強めるのが日本の国益だとい うことだ。
週刊ダイヤモンド 2018年10月20日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1252

      
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インスリン注射不要の夢
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      渡部 亮次郎

2006年8月、京大の山中伸也教授が、人の皮膚から採った細胞に4つの遺伝 子を入れて培養したら、万能細胞ができた。iPS細胞=人工多能性幹細胞 と言うそうだ。

万能細胞から、神経細胞、心臓細胞、臓器細胞、血液細胞、軟骨などが作 られ糖尿病や心臓病に使えるとされている。

自分の皮膚から採った細胞だから、自分の体に入れても拒否反応がない。 ノーベル賞だという声が上がって本当に受賞した。細胞や臓器の再生へ、 万能細胞の研究競争が激化するだろう。

山中教授は、何年かしたら、人工細胞ができると言う。激しい競争がある からだ。

しかし、4つの遺伝子は、癌細胞から採っているので、人に応用すると思 わぬ事故になる可能性があると言う。

山中氏は、神戸大→大阪市立大→カリフォルニア大と研究を続けて、世界初 の万能細胞を作った。

人工細胞は、糖尿病、心筋梗塞(しんきんこうそく)、脊髄損傷(せきず いそんしょう)などの治療に使える。
http://www2.ocn.ne.jp/~norikazu/Epageh3.htm

このうち糖尿病治療への展望について専門家に聞いて見ると、うまくすれ ばインスリン注射が要らなくなる可能性があるという明るい見通しがある らしい。

糖尿病は、食べたものを血肉にするホルモン「インスリン」が膵臓から十 分に出てこないため、溢れた栄養(ブドウ糖)が血管を内部から攻撃した 末に小便に混じって出る病気である。小便が甘くなるから糖尿病。

糖尿病それ自体ではなかなか死なないが、内部から血管を糖分で攻撃され ると、脳梗塞、心筋梗塞、盲目、足の切断、癌多発といった
「合併症」を招いて、寿命より10年は早く死ぬ。

栃木県にある自治医科大学内分泌代謝科の石橋俊教授によると、駄目に なった膵臓や膵頭を何らかの方法で丈夫なものを移植すれば問題は一挙に 解決し、インスリン注射も要らなくなる。

しかし日本ではドナーが不足し、膵頭を調整する試薬の供給がストップし たりして、こうした治療を受ける患者は2桁どまりだ。

そこで注目されたのが、インスリン「製造工場」ともいえる膵ベーター細 胞の再生治療だったがヒトの受精卵の仕様に付随する倫理的制約や拒否反 応が壁になって進んでいなかった。

そこへ登場したのが山中教授の万能細胞。ヒトES細胞から膵ベーター細胞 を作る研究は壁に突き当たったが、山中教授のiPS細胞なら、自分の皮膚 から出来た物だから拒否反応も倫理的な問題も起きない。

問題は今回できた4つの遺伝子が、がん細胞からとっているので、人に応 用すると思わぬ事故になる可能性があることだ。石橋教授は「この問題が 解消されれば、実用化は意外に早いかも知れない」と言っている。

資料:(社)日本糖尿病協会関東甲信越地方連絡協議会機関紙「糖友 ニュース」91号(2008・7・1)  執筆 08・06・28

         
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重 要 情 報
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 ◎奥村チヨに「終着駅」という歌がありますが、終着駅の駅名を路線名にしている路線が多いのが関西の私鉄の特徴です。旅行者にはわかりやすいと言えます。(まこと)

 ◎4845号所載の、前田正晶さまの「内側から見たアメリカが抱える労働 力の質の問題」は、興味深く読ませて頂きました。:北村維康

アメリカの労働力の質について、かつては「新車を買ったら、中からバナ ナの皮が出て来た」といふ信じられない話をよく聞きました。これは、ア メリカでは企業内組合ではなく、自動車工員組合といふやうなものが、横 断的に作られてゐて、一つの会社でクビになっても、またほかの会社に行 けばいいといふ、言はば工員は「俺様が働くんだ、文句あっか」的な風土 があるやうにも感じられます。

これと好対照をなすのが日本の組合でして、私もかつてはある石油化学会 社に奉職してゐましたが、労働組合の委員長としてバリバリ活動してして ゐた(やうに見へた)男が、ある日突然、人事部長に抜擢されたと言ふこ とがありました。

さすがこのことは社内でも驚きをもって受け止められましたし、私のやう なノンポリ社員にとっても、「それはプリンシプルが違ふぢゃないか」
と思はれたものです。また当時聞いた話では、かの有名な松下電器に組合 が出来たとき、当時の社長の松下幸之助氏が、「お祝ひ」として組合の結 成式に駆けつけたといふ話も、美談調に語られてゐました。

やはり、日本では「企業城下町」といふ言葉に象徴されるやうに「会社 あっての下請けであり、また組合なのだ」といふ意識が強くあります。日 本の組合を大別すれば、会社と仲良くやっていくことに主眼を置いたもの と、または公的にサヨク的色彩を帯びたもの(例:日本教職員組合)に分 けられます。後者はそれを基盤にして反日活動をやってゐるので、本来の
互助会的な組合の趣旨を逸脱してゐるのは、敗戦後の日本の病理を表して ゐます。

結局、日米の労働組合の違ひは、国民性の違ひを表してゐます。米国の労 働組合の委員長が、菜っ葉服を着てゐて、決して本社ビルにははいらない といふ話は、面白いと同時に、日本の会社では、社長でさへも工場では
菜っ葉服を着る辺りが、日本的だなあと思ふのです。

余談ですが、私がかつて勤めてゐた外資系の会社で、前の月に辞めたばか りのもとの人事部長が、ある日突然、(次の転職先の)菜っ葉服を着て、
退職の挨拶か何かで、またもとの会社に現れたのです。私は思はず、「ど このおぢさんかと思った」と言ってしまひました。

 ◎【主張】日中首脳会談 「覇権」阻む意思が見えぬ 誤ったメッセー ジを与えた

米国と中国が覇権を争う「新冷戦」の局面を迎え、国際社会は大きな地殻 変動を起こしている。これに日本はどう向き合うか。安倍晋三首相の中国 公式訪問で問われたのは、この一点に尽きる。

だが、習近平国家主席や李克強首相との会談の成果とする関係改善は、日 本が目指すべき対中外交とは程遠い。むしろ誤ったメッセージを国際社会 に与えた。

日米同盟を基軸とし、民主主義や市場経済などの価値観を欧米と共有する 日本が、軍事や経済などで強国路線を突き進む中国に手を貸す選択肢はあ り得ない。ここがうやむやなまま、友好ばかりが演出されたことを懸念する。
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 ≪「一帯一路」支えるのか≫

安倍政権はいま一度、中国の覇権を阻むという原点を思い起こすべきだ。 中国に強権政治を根本的に改めるよう厳しく迫る。それが関係改善の大前 提である。

安倍首相は、習主席との間で「競争から協調へ」など新たな原則を確認し た。いかにも前のめりである。

中国は不公正貿易や知的財産侵害を改めない。南シナ海の覇権を狙う海洋 進出やウイグル人弾圧を含む人権侵害も相変わらずだ。

これでどうして新たな段階に入れるのか。米国はもちろん、アジアや欧州 でも中国への視線は厳しさを増している。日本の対中外交はこの潮流に逆 行しよう。

日本は、天安門事件で国際的に孤立した中国にいち早く手を差し伸べ、天 皇陛下の訪中や経済協力の再開に踏み切った。だが、日中が強い絆で結ば れるという期待は裏切られた。その教訓を生かせず二の舞いを演じるのか。

日中は、経済や安全保障を含む幅広い分野で協力を強化する。象徴的なの が、両国以外の第三国でのインフラ開発協力だろう。

両政府の呼びかけに応じ、日中の企業は事業を共同展開するため50件を 超える覚書を締結した。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を念頭に置い た協力である。

一帯一路は経済、軍事面で自らの勢力圏を広げるための国家戦略だ。相手 国を借金で縛る手法は「新植民地主義」と評される。

安倍首相は開放性や透明性などが協力の前提と指摘したが、日本の技術や 資金が中国の膨張主義を支える構図に変わりはない。何よりも中国が、一 帯一路への各国の批判をかわす根拠として日本の協力を利用することを危 惧する。

金融危機時に双方が通貨を融通し合う通貨交換協定の再開でも合意した。 米中貿易戦争で中国経済の不安が高まる中、市場の安全網を敷く狙いだろ う。だが、中国が優先すべきは国家の恣意(しい)的な市場介入を改める ことだ。そこが不十分なまま、大々的に金融協力を行うのには違和感を覚 える。
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 ≪中国の脅威は減じない≫

安倍首相は対中ODA(政府開発援助)について「歴史的使命を終えた」 と述べて終了する方針を示した。これ自体は当然としても、新たな経済協 力へと一足飛びに進む理由にはなるまい。

日本は欧米とともに対中包囲網を強めようとしてきたはずだ。これとの整 合性はあるのか。

安全保障分野の「関係改善」にも疑念がある。日本にとって最大の脅威が 中国なのは明らかだ。

 両首相は「日中は互いに脅威とならない」と確認した。海空連絡メカニ ズムでホットラインの設置協議も決まった。

 尖閣諸島をめぐり、安倍首相が李首相に「東シナ海の安定なくして真の 関係改善はない」と伝えたのは当然だ。だが、これだけで脅威を構成する 中国の「意図」と「能力」が減ずるだろうか。

 中国は尖閣を奪う意志を取り下げていない。周辺領海への中国公船の侵 入などを首脳会談の主題にすべきだった。中国の軍拡や日本に向けられた 弾道・巡航ミサイルの問題は論じたのか。南シナ海の人工島の軍事拠点化 の問題もある。刃(やいば)を突きつけられた中での友好などあり得ない。

 安倍首相はウイグル問題を念頭に「国際社会が人権状況を注視してい る」と伝えたが、協力が強調された中で懸念は伝わったのか。北朝鮮の非 核化や拉致問題を含め真剣な協力相手たり得るのか。

 これらを棚上げにして日中の首脳が笑顔で握手しても、真の友好は築け まい。中国は国際情勢次第で対日姿勢を変えてきた。ムードに流された関 係改善は、砂上の楼閣に等しい。
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【写真】日中首脳会談について報じる中国各紙=27日(共同)
https://www.sankei.com/images/news/181027/clm1810270001-p1.jpg
【産經ニュース】  2018.10.27 05:00  〔情報収録 − 坂元 誠〕

 ◎「パンダより尖閣」 安倍首相が中国に通告すべき数々の“事案” 長 谷川幸洋氏「直ちに撤退要求を」

安倍晋三首相は25日午後、中国への公式訪問に出発する。26日に習近平国 家主席、李克強首相とそれぞれ会談し、「北朝鮮の非核化」などに向けた 連携を確認する。米中新冷戦で苦境に立たされている中国は、パンダ外交 などで「日中蜜月」を演出する構えだが、甘い顔は禁物だ。共産党独裁国 家は、東・南シナ海の覇権を強め、他国の知的財産権を侵害し、国内の他 民族への人権侵害も指摘されている。識者からは、日本が決然とした姿勢 で、中国に改善を迫るべきだとの意見が出ている。

「日中両国は、この地域の平和と繁栄に大きな責任を有している。首脳間 の往来を重ねると同時に、ビジネス協力、スポーツなど、あらゆるレベル で両国民の交流を飛躍的に強化し、(平和友好条約の発効から40年を迎 えた)日中関係を新たな段階へと押し上げていく」

安倍首相は24日の所信表明演説で、こう意気込みを述べた。国際会議への 出席を除き、日本の首相が中国を公式訪問するのは約7年ぶりだ。

 今回の訪中では、金融危機で互いの通貨を融通し合う「通貨交換(ス ワップ)協定」の5年ぶりの再開や、日本への「新たなジャイアントパン ダ貸与」などについて両国が合意する見通しだ。さらに、日本国内で批判 の強かった中国へのODA(政府開発援助)について、今年度の新規案件 限りで終了する方針を伝える。

これまで、日本を声高に非難してきた感のある中国だが、日本のODAに よる貢献を国内メディアに積極的に伝えるよう指導するなど、一転、「歓 迎ムード」をアピールしている。

夕刊フジの連載「ニュースの核心」(毎週金曜)での的確な国際情勢分析 が注目される、ジャーナリストの長谷川幸洋氏は「米中が『ガチンコ対 決』になるなか、中国とすれば『日本との友好関係を演出したい』という 思惑があるのだろう。日米同盟の離反工作という面もある。通貨スワップ 再開は、中国に便宜を図るという意味が強いが、関係改善の象徴にしたい のではないか。対中ODAはもっと早く打ち切っても、おかしくなかっ た。ODA終了は当然だ」と語る。

米中対立は、貿易戦争からエスカレートし、いまや「新冷戦」といえる状 態となっている。

マイク・ペンス米副大統領は今月4日、ワシントンでの講演で、米中の歴 史を振り返りながら、現在の中国共産党政権による政治や経済、外交、軍 事、人権問題など、幅広い分野での政策を批判した。

ペンス氏は、中国の東・南シナでの軍事拡大路線を具体的に指摘し、「米 軍は国際法の範囲内で作戦行動を続けていく」「威圧されたり、撤退する ことはない」と強い決意を示した。知的財産の侵害についても、「中国の 治安当局が、最先端の軍事計画を含む、米国からの大規模な技術盗用の首 謀者だ」と言い切り、人権問題では「過去10年間で、150人以上のチベッ トの僧侶が抗議の焼身自殺をした」「100万人ものイスラム教徒のウイグ ル人を投獄した」などと、迫害の実態を暴露した。

米国は、日本にとって唯一の同盟国である。安倍首相と、ドナルド・トラ ンプ大統領は信頼関係を築いており、頻繁に連携を図っている。平和友好 条約発効40年という節目の訪中だが、安倍首相は自由主義国の代表とし て、中国の「軍事的覇権主義」や「知的財産侵害」「人権問題」につい て、習氏に通告すべきではないのか。

前出の長谷川氏は「中国は『微笑外交』を仕掛けてくるだろうが、安倍首 相は甘い顔をせず、対応すべきだ。少なくとも、『沖縄県・尖閣諸島周辺 に来ている軍艦や公船、漁船をただちに撤退しろ。威嚇はやめろ』と堂々 と要求し、これを世界に公表すべきだ」と提言する。長谷川氏は、26日 発行紙面の連載「ニュースの核心」で、さらに詳しくこの問題を論じている。

人権問題でも、安倍首相や、同行する河野太郎外相は、共産党指導部に迫 るべきではないか。

評論家の石平氏は「中国には、チベット族やウイグル族への激しい弾圧の ほか、漢民族の知識人、弁護士らへの人権侵害もある。普遍的価値である 人権問題について、米国と歩調を合わせて、安倍首相は『弾圧をやめない と、世界が中国を許さない』と伝えるべきだ。人権侵害を許してはならな い。そうすることで、日本は中国に対して優位な立場になることができ る」と話した。

【写真】
習氏との会談では、安倍首相に決然とした姿勢を示してほしい(共同)
習近平氏(ロイター)
<https://www.zakzak.co.jp/soc/news/181026/soc1810260007-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto>https://www.zakzak.co.jp/soc/news/181026/soc1810260007-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto
【Zakzak】2018.10.26〔情報収録 − 坂元 誠〕

 ◎折角世界のランクが第4位まで上がったが:前田正晶

我が国の多方面からの期待を担って大坂なおみさんはテニスの大試合 「WTAファイナルズ」に出場した。結果から言ってしまえば、まさかの3 連敗で遺憾ながら次の段階には進めなかった。私はあのプロテニス界での 短い経験と20歳という年齢であそこまで上がっていったのは立派であり、 今回の言わば予選落ちを恥じる必要はないとは評価してあげている。

しかしながら、私は大坂なおみがUSオープンを制覇してしまった時には、 未だその実績と実力については半信半疑だった。事実、その直後の9月18
日には以下のように「大阪なおみが心配だ」と題して疑問を呈していたの で、あらためて再録してみよう。

<引用開始

“明日彼女は東レのトーナメントに出場するそうだが、心配性の私は一寸 気懸かりなのだ。そこにいくつかの理由があるが、先ずはマスコミの持ち 上げ過ぎと騒ぎ過ぎを挙げたい。恐らく彼女は日本語の新聞は読むまい し、読めないだろうが、新聞とテレビ各局の持ち上げ過ぎは気になる。あ の女性は年齢の割に落ち着いているように見えるから自戒する余裕がある のだろうが、あれだけ方々に出演して特集されれば「ひょっとして自分は 偉いのでは」と錯覚を起こすことがありはしないかと懸念している。

私事で恐縮だが、1994〜95年にかけて「アメリカの製紙会社の実力恐るる に足らず」であるとか「日本とアメリカの企業社会における文化と思考体 系の違い」を業界内等方々で講演して回っていた時にもっと恐ろしかった のは、行く先々で「先生扱い」して頂くことだった。自分はそれに相応し くないと心得ていたし且つ自戒していても、一寸気が緩めば、のぼせ上が りそうになるし「もしかして俺も大物だったか?」などと思うこともあっ た。しかし、60歳を超えた私は何と踏み止まることが出来た。

その持て囃され方のように、過剰に「チヤホヤ」されることが怖いのであ る。それは「人は思いきり煽て上げられれば、誰にでも自惚れてしまう危 険性があるという意味」なのだ。故に、なおみさんが何処までその褒めそ やし攻勢に耐えて自分を律しているかにかかってくるし、Sasha Bajinと いう精神面の指導にも優れたコーチが付いているそうだから、その点は上 手く切り抜けていくだろうと期待している。

次は忌憚のないところを言うが、私はあのUS Openでの優勝が「出会い 頭」的と言うか実力以上の出来ではなかったと危惧しているのである。私 は確かに彼女には人並み以上の素質があるとは認めるが、あの表舞台でそ れまでの限られた経験で、世界的な大試合で優勝出来るだけの本当の力が 備わっていたのかという疑問を抱いているのである。私が常に述べて来た ように勝負には運・不運はあるが「勝ちに不思議あり、負けに不思議な し」なのである。「勝った者が強いのだ」が大原則だが、大坂なおみが 勝ってしまったところには、実力以上の運があったのではなかったかなと いう疑念である。

確かにセリーナ・ウイリアムスは要らざる不当な感情の赴くままの抗議を した。その為に1ゲームを失ってしまった。それが勝敗に大きく影響した のも確かだと思う。そういう幸運を引っ張り込んだのが大坂の実力と 「運」だったのか、出会い頭だったかはテニスを知らない私には不明なの だ。但し、間違いない事実は「あの幸運の1ゲームを活かして、運を自分 の味方にしてあのセットを勝ち取ったのが大坂なおみの実力だったのかも 知れない。私が解らないのは『あの時点で本当にUS OPENを獲ってしまう 実力があったのか』」ということ。

次なる心配事というか期待は「東レのトーナメントでどのような試合をし て何処まで勝ち上がっていけるか」なのだ。それ即ち、あのUSOでの優勝 が出会い頭だったか、本当の実力が付いた成果だったかが明らかになると いうことだ。恐らく参加する世界2〜4位のランクにある連中は「ポッと出 の若者を叩いて目に物見せてやろう」とばかりにかなり力を入れて当たっ てくるだろう。「出会い頭であったか否か」は、そこで何処までやれるか で明らかになるだろう、非常に怖いトーナメントであると言うことだ。

勿論、彼女にはバイン・コーチを始めかなりの人数の所謂スタッフがつい ているので、それくらいのことは良く解っていて、それに対する備えが出 来ていなければならない。私の心配事は「帰国(なのだろう)以来テレビ 等のメデイアに引っ張り回されて十分な練習の時間が取れていたのか」な のだ。テレビは録画で撮りだめしたとは思っているが、その辺りの調整が 上手く出来ているのだろうと希望的に考えている。要するに、下手な試合 をするとUSOの勝者の鼎の軽重が問われる結果になるのだ。“


>引用終わり

という具合でかなり大阪なおみの実力を不安視していたし、マスコミが常 に報じているような精神的な不安定な要素があって、その辺りをバイン・ コーチが適切に指導し、助言を与えているようだ。余計なことだが、マス コミの間抜けはバイン・コーチを「サーシャ・コーチ」と表記することが 多いが、サーシャ(=Sasha)は名前であって名字ではない。何時になっ たらこれくらいのことが解るのだ。バイン・コーチと呼ぶのが正しいのだ。

WTAファイナルの結果に戻れば、私は「大阪なおみの実力が未だこの大会 に出てある程度以上の成績を収める段階には到達していなかったのだろ う」と見ている。それに1戦目か2戦目で負傷したという報道があったが、 これも実力のうちで大きな試合が続いた結果で体力が追い付かずに故障し たのだと察している。きついことを言うが「怪我をするのもも実力のう ち」なのである。古い言い慣わしに「無事これ名馬」というのがある。連 戦を乗り切る体力と体格を作り上げるのも実力のうちである。

彼女には未だこれから先の長い将来がある。一層の技術を磨くことも勿論 肝要だが、身体能力と体格と精神力を鍛え上げることも重要な課題となる のだ。取り敢えずは来年に期待しよう。



 ◎折角世界のランクが第4位まで上がったが:前田正晶

我が国の多方面からの期待を担って大坂なおみさんはテニスの大試合 「WTAファイナルズ」に出場した。結果ら言ってしまえば、まさかの3連 敗で遺憾ながら次の段階には進めなかった。私はあのプロテニス界での短 い経験と20歳という年齢であそこまで上がっていったのは立派であり、今 回の言わば予選落ちを恥じる必要はないとは評価してあげている。

しかしながら、私は大坂なおみがUSオープンを制覇してしまった時には、 未だその実績と実力については半信半疑だった。事実、その直後の9月18
日には以下のように「大阪なおみが心配だ」と題して疑問を呈していたの で、あらためて再録してみよう。

<引用開始

“明日彼女は東レのトーナメントに出場するそうだが、心配性の私は一寸 気懸かりなのだ。そこにいくつかの理由があるが、先ずはマスコミの持ち 上げ過ぎと騒ぎ過ぎを挙げたい。恐らく彼女は日本語の新聞は読むまい し、読めないだろうが、新聞とテレビ各局の持ち上げ過ぎは気になる。あ の女性は年齢の割に落ち着いているように見えるから自戒する余裕がある のだろうが、あれだけ方々に出演して特集されれば「ひょっとして自分は 偉いのでは」と錯覚を起こすことがありはしないかと懸念している。

私事で恐縮だが、1994〜95年にかけて「アメリカの製紙会社の実力恐るる に足らず」であるとか「日本とアメリカの企業社会における文化と思考体 系の違い」を業界内等方々で講演して回っていた時にもっと恐ろしかった のは、行く先々で「先生扱い」して頂くことだった。自分はそれに相応し くないと心得ていたし且つ自戒していても、一寸気が緩めば、のぼせ上が りそうになるし「もしかして俺も大物だったか?」などと思うこともあっ た。しかし、60歳を超えた私は何と踏み止まることが出来た。

その持て囃され方のように、過剰に「チヤホヤ」されることが怖いのであ る。それは「人は思いきり煽て上げられれば、誰にでも自惚れてしまう危 険性があるという意味」なのだ。故に、なおみさんが何処までその褒めそ やし攻勢に耐えて自分を律しているかにかかってくるし、Sasha Bajinと いう精神面の指導にも優れたコーチが付いているそうだから、その点は上 手く切り抜けていくだろうと期待している。

次は忌憚のないところを言うが、私はあのUS Openでの優勝が「出会い 頭」的と言うか実力以上の出来ではなかったと危惧しているのである。私 は確かに彼女には人並み以上の素質があるとは認めるが、あの表舞台でそ れまでの限られた経験で、世界的な大試合で優勝出来るだけの本当の力が 備わっていたのかという疑問を抱いているのである。私が常に述べて来た ように勝負には運・不運はあるが「勝ちに不思議あり、負けに不思議な し」なのである。「勝った者が強いのだ」が大原則だが、大坂なおみが 勝ってしまったところには、実力以上の運があったのではなかったかなと いう疑念である。

かにセリーナ・ウイリアムスは要らざる不当な感情の赴くままの抗議をし た。その為に1ゲームを失ってしまった。それが勝敗に大きく影響したの も確かだと思う。そういう幸運を引っ張り込んだのが大坂の実力と「運」 だったのか、出会い頭だったかはテニスを知らない私には不明なのだ。但 し、間違いない事実は「あの幸運の1ゲームを活かして、運を自分の味方 にしてあのセットを勝ち取ったのが大坂なおみの実力だったのかも知れな い。私が解らないのは『あの時点で本当にUS OPENを獲ってしまう実力が あったのか』」ということ。

次なる心配事というか期待は「東レのトーナメントでどのような試合をし て何処まで勝ち上がっていけるか」なのだ。それ即ち、あのUSOでの優勝 が出会い頭だったか、本当の実力が付いた成果だったかが明らかになると いうことだ。恐らく参加する世界2〜4位のランクにある連中は「ポッと出 の若者を叩いて目に物見せてやろう」とばかりにかなり力を入れて当たっ てくるだろう。「出会い頭であったか否か」は、そこで何処までやれるか で明らかになるだろう、非常に怖いトーナメントであると言うことだ。

勿論、彼女にはバイン・コーチを始めかなりの人数の所謂スタッフがつい ているので、それくらいのことは良く解っていて、それに対する備えが出 来ていなければならない。私の心配事は「帰国(なのだろう)以来テレビ 等のメデイアに引っ張り回されて十分な練習の時間が取れていたのか」な のだ。テレビは録画で撮りだめしたとは思っているが、その辺りの調整が 上手く出来ているのだろうと希望的に考えている。要するに、下手な試合 をするとUSOの勝者の鼎の軽重が問われる結果になるのだ。

>引用終わり

という具合でかなり大阪なおみの実力を不安視していたし、マスコミが常 に報じているような精神的な不安定な要素があって、その辺りをバイン・ コーチが適切に指導し、助言を与えているようだ。余計なことだが、マス コミの間抜けはバイン・コーチを「サーシャ・コーチ」と表記することが 多いが、サーシャ(=
Sasha)は名前であって名字ではない。何時になったらこれくらいのこと が解るのだ。バイン・コーチと呼ぶのが正しいのだ。

WTAファイナルの結果に戻れば、私は「大阪なおみの実力が未だこの大会 に出てある程度以上の成績を収める段階には到達していなかったのだろ う」と見ている。それに1戦目か2戦目で負傷したという報道があったが、 これも実力のうちで大きな試合が続いた結果で体力が追い付かずに故障し たのだと察している。きついことを言うが「怪我をするのもも実力のう ち」なのである。古い言い慣わしに「無事これ名馬」というのがある。連 戦を乗り切る体力と体格を作り上げるのも実力のうちである。

彼女には未だこれから先の長い将来がある。一層の技術を磨くことも勿論 肝要だが、身体能力と体格と精神力を鍛え上げることも重要な課題となる のだ。取り敢えずは来年に期待しよう。



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身 辺 雑 記
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28日の東京湾岸は晴れ。

27日の東京湾岸は快晴。爽快に散歩出来た。

亀戸内科クリニックでインフルエンザ予防接種を受けた。「老人」だから 無料だった。

                           読者:5587人




                          


                        


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創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
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  • 名無しさん2018/10/28

    人工透析の8割は不要である!



    (患者一人、年間500万円の荒稼ぎ)



     人工透析の原因とされる腎臓病も、食事療法で改善できる。特に有効なのがファスティング(少食・断食)である。専門医・菅野喜敬医師は、「人工透析を始めて1か月以内なら、半分は食事療法で離脱可能」という。



     今、全国に人工透析クリニックが乱立している。それは、「患者は金の成る木」だからである。人工透析患者は、自動的に一級障害者に認定される。透析費用から生活費用まで国が保証してくれる。透析患者を1人捕まえると、病院は最低500万円の荒稼ぎができる。だから、患者の奪い合いが起きている。透析患者を1人紹介すると、謝礼の相場は100万円だ。わざと、腎機能を破壊する薬を処分して、腎臓を弱らせ、透析送りにしている悪徳医もいる。



    (食事療法で8割不要なのに教えない)



     最低8割の患者が、食事療法で完治する。それならどうして医者は、その食事療法を指導しないのか? 

    それでは全く儲からないからである。つまり、「患者に治ってもらうと困る」のである。そうして、「生かさず、殺さず」金儲けのダシにする。これは、あらゆる医療に言える。透析は一度始めると、もはや死ぬまで続けるしかない。これは患者にとって苦痛以外の何物でもない。食事療法で治ると知ったら、誰でも100%そちらを選ぶ。しかし、医師も病院も絶対に食事療法については一言も教えない。



     「最近は、検査数値を見ても、透析が必要ないのに透析しなさいと送り込んで来るので呆れました」とある医者は憤慨している。人工透析患者の平均余命は約10年。深刻な身体負担のため透析性心不全などで死んでいくのである。



    「20年以上生きている患者もいるが、もともと透析が必要ない健康体の人を引きずり込んでいるから、長生きしているのだね」と菅野医師は苦笑いする。



    (貧血、頭痛、ED、最悪は透析性心不全)



     人工透析の合併症は、貧血、けいれん、頭痛、低血圧、神経障害、ED(インポテンツ)、生理不順、感染症、悪性かゆみ、心筋傷害、免疫力低下、骨・関節破壊が報告されている。人工透析の最大の苦痛は、1週間に3回もベッドに数時間も横たわらなけばならないことである。



    (缶コーヒーを飲んでいる点滴患者)



     病院に行くと、点滴装置を引きずって廊下を歩いている患者をよく見かける。点滴とは口から水分を摂取不能の患者への緊急措置である。口から飲めないという条件で点滴治療を行うことになっている。ところが缶コーヒーを患者がうまそうに飲んでいる。医師も看護師も別に注意しない。本来なら点滴をされそうになったら、患者の方から「口から飲めますから結構です」と断る必要がある。点滴の強制は、水分補給という本来の目的から大きく逸脱している。その目的は薬剤の大量かつ高速注入である。病院側は多種類の薬剤をこっそり注入する方法を発見したのである。点滴は患者を大量薬漬けにする高速道路なのである。



     医者の隠語で「香典医療」とは老人に大量薬剤をここぞとばかり注入し最後の荒稼ぎであり、延命を口実に大量薬剤で殺して稼ぐのである。「弱った老人に1日1・5リットル以上点滴すれば確実に死にます」と内海医師は断言している。



    (10人に9人薬漬けであの世行き)



     日本人に訊くと10人に9人が「自宅で家族に見守られて」と答える。ところが、実際は病院の冷たいベッドで息を引き取っている。それも鼻や口、喉にチューブが突っ込まれている。腕や首には点滴の針が刺さって、顔には酸素マスクが被せられ、声も出ない。さらにコードが繋がれ、尿道には採尿管が差し込まれている。身体はベッドに縛り付けられている。点滴の針から各種の薬物が大量に注入される。



     恐るべき老人薬殺テクニックはつぎのとおりである。



    1重大副作用を起こす薬を複数投与する。



    2老人に重篤副作用が発生する。



    3危篤事態から救命を口実に大量投与を行う。



    4裁判を起こされても医者の裁量権に基づく救命措置で責任は問われない。



    5最後の仕上げは患者にまたがって心臓マッサージをし、手の下でボキボキ肋骨が折れる。



    このような惨殺を免れる方法は「いかなる延命治療も望まない」という意志を書き残しておくことである。