政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4799 号  2018・9・11(火)

2018/09/11

                                                   
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4799号
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       2018(平成30)年  9月11日(火)



            毛馬を出奔した蕪村の理由:石岡荘十

                パキスタン新政権:宮崎正弘
       
      目が離せない中国共産党内の権力闘争:櫻井よしこ
                    
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4799号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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毛馬を出奔した蕪村の理由
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       石岡 荘十

インフルエンザというか、「はやり風邪」の記述を歴史の中にたどると、 今で言う「新型インフルエンザ」はじつは昔から繰り返し起きていたこと がわかる。だからいまさら「新型」というネーミングは「いかがなもの か」と首をかしげる感染症や公衆衛生の専門家が少なくない。

南北朝時代を描いた歴史物語、「増鏡」にこんな記述がある。

「ことしはいかなるにか 、しはぶきやみはやりて、ひとおおくうせたま ふ」「しはぶき」は咳のことだから「咳をする病で多くの人が死んだ」と いうことだ。また、「大鏡」には、1006年前の寛弘8年(1011年)6月、一 条法皇が「しはぶきやみ」のため死亡したと書かれている。

ずっと時代を下って享保18年(1733年)、大阪市中で33万人が流行性感冒 にかかり、2,600人が死亡。

注(蕪村が庄屋を引き継げず、庄屋:問屋・宿屋を売却して、毛馬を出奔 した。家族も身内も、蕪村に家督を継がさせようとしたが、父親が死んだ 以上、絵だけに頼って江戸へ下り、俳人巴人を訪ねて、弟子となった。イ ンフルエンザが人生を変えた。

この流行は江戸へ蔓延し、人々は藁人形で疫病神を作り、鉦(かね)や太 鼓を打ち鳴らし、はやし立てながら海辺で疫病神を送った、とある。

これらの出来事は、いずれも6月、7月の暑い季節に起きており、疫学的に 証明されたわけではないが、どうも、寒い時期に起きるいわゆる季節性の 風邪とは違うようだ。

さらに、江戸時代には天下の横綱・谷風がはやり風邪にかかり本場所を休 んで、連勝記録が止まってしまった。世間では「谷風もかかったはやりか ぜ」と怖れ、四股名にひっかけて、はやりかぜのことを「たにかぜ」と呼 んだそうだ。

天保6年(1835年)の「医療生始」という書物には「印弗魯英撒(いんふ りゅえんざ)」の言葉が早くも見える。

そして1918年春から翌年にかけて、第1次世界大戦の最中、海の向こうで はアメリカに端を発した史上最悪のインフルエンザ「スペイン風邪」が ヨーロッパに持ち込まれて猛威をふるい、やがて全地球に蔓延する。

感染者は当時の全地球人口の3分の1の6億人、いろいろな説があるが死 者は5000万人に達したといわれる。日本では、大正7年のことだ。当時の 人口5500万人に対し最新の研究では死者は48万人に達していたと推定する 説もある。当時の新聞の見出しはこうだ。

「西班牙風邪遂に交通機関に影響(東京朝日新聞 大正7年10月31 日)」。「電信事務も大故障(読売新聞 大正8年2月6日)」---。

スペイン風邪については↓。
http://www.melma.com/backnumber_108241_4570052/

これらは明らかに、季節性のインフルエンザとは違った。スペイン風邪の 病原体が「新型インフルエンザ」と同じA型インフルエンザH1N1と分 かったのは、1933年になってからのことである。

つまり、いま問題になっている新型インフルエンザはじつは「新型」でも なんでもなく、「旧型」のリバイバルなのである。その後1997年、アラス カの凍土の中から発見された4遺体から、肺組織の検体が採取され漸くス ペイン風邪の病原体の正体が科学的に裏付けられた。

スペイン風邪だけでなく、6月や7月の湿気の多い梅雨のむし暑い季節に流 行った「しはぶきやみ」もじつはいまの新型インフルエンザのご先祖様の 仕業だったかもしれない。

「新型インフルエンザは時々現れる。1580年以来10〜13回パンデミック (世界規模の蔓延)が発生している」(国立感染症研究所の岡部信彦情報 センター長)のである。

アジア風邪は1956年に中国南西部で発生し、翌年から世界的に流行した。 ウイルスはA型のH2N2亜型である。H、Nの詳しい説明は素人には手 に負えないのでここでは省くが、新型インフルエンザH1N1の親戚筋、 「いとこ」か「はとこ」だ。死者はスペインかぜの1/10以下であったが、 抗生物質の普及以降としては重大級の流行であった。

40年ほど前、前回の「パンデミック」である香港風邪(H3N2)が1968 年に発生。6月に香港で流行を始め、8月に台湾とシンガポールに、9月に は日本に、12月にはアメリカに飛び火する。結局、日本では2,000人、世 界では56,000人が死亡したと言われている。日本では3億円事件のあの年 である。

10年前、1998年にも香港風邪が流行った。このときはH3N2ウイルスだっ たが、アジア風邪(H2N2)のフルチェンジだったといわれる。

一昨年2007年に流行ったAソ連型インフルエンザの先祖は、30年前の1977 年のソ連風邪(H1N1)だ。因みに、ソ連と名前が付いているが、“原産 地”、つまり発祥地は中国だといわれている。1977年5月に中国北西部で流 行をはじめ、同年12月にシベリア、西部ロシア、日本へ、さらに翌年1978 年6月にはアメリカへと飛び火。

ウイルスがスペイン風邪と同型だったということで、研究室に保存されて いたスペイン風邪のウィルスが何かの理由で漏れ出したという憶測もある くらいよく似ている。

これらスペイン、香港、ソ連の風邪は、いずれも近年も流行を繰り返して いるA香港型インフルエンザのご祖先、鳥インフルエンザから変異した新 種のウィルスによるものだといわれている。

「新型インフルエンザ」とは、人間はまだ感染したことがない新種のイン フルエンザのことを言い、新種のウィルスであるため、人間にとっては免 疫が働かないとされているが、じつは中にはリバイバル、ちょっと“化粧 直し”をして姿を現すものもあることがわかる。

いま大騒ぎしている新型インフルエンザは英語では‘Swine Flu’という。

‘New Type Influenza’などとは言わない。「新型」とまったく別のインフ ルエンザのような印象を与えるネーミングをしているのは日本だけのよう だ。いま流行っているのはブタ由来のインフルエンザなのだが、死亡率が 高く本当に怖いのは鳥由来のインフルエンザ(’Avian Flu’ Bird Flu’)で ある。

過去にも何度か鳥インフルエンザの“震源地”となった中国大陸の関連情報 について業界では、今ひとつマユツバだという見方もある。ことによった ら香港風邪のリバイバル型が周辺国を窺っているかもしれない。

軍事的な脅威ばかりが声高に議論されているが、ウイルスに対する警戒を 怠ってはならない。

         
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パキスタン新政権
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)9月10日(月曜日)
        通巻第5822号  
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 パキスタン新政権、はやくもIMF救済回避策に対案なし
  「なぜ高級車や、輸入チーズが必要?」とイムラン・カーン首相
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 パキスタン下院議員選挙で想定外のハプニングはクリケット選手(ワー ルドカップ優勝)から政治家に転じたイムラン・カーンが新首相となった ことだ。新たに有権者となった2000万人の若者と、背後では軍の支持が あった。

すぐに直面したのは債務危機だった。1980年以来、すでにパキスタンは 15回もIMFに救済を仰いできた。今次、またまたIMF管理となる と、さらに経済は貧窮化するため、緊急に中国の融資を仰いだが、焼け石 に水だった。

中国が主導するCPEC(中国パキスタン経済回廊)も、570億ドルの予 算が、いつの間にか620億ドルに膨らみ、しかもあちこちで工事中断して いるため、大幅な遅延が生じている。

9月9日、イムラン・カーン首相は「高級車、輸入チーズ、スマホの輸入 制限を検討中だ。なぜ外貨不足の現在、贅沢な輸入チーズが必要なの か」。しかし、これら贅沢品243品目に対してパキスタンはすでに50%の 関税をかけている。

それでも2018年上半期の貿易赤字は43%増の180億ドルに達しており、主 として原油代金値上がりが原因とはいえ、ますますパキスタン通貨は下落 し、外貨準備は底をついている。同時期にパキスタン中央銀行は3回も利 上げを繰り返しているが、通貨は40%の値下がりを示した。

「スマホ、高級車、そしてチーズの輸入を自粛すれば外貨を45億ドル節 約でき、さらに輸出を増やせば30億ドルの経常収支の改善に繋がる」とイ ムラン・カーン首相は、空しい展望を語った。

IMF救済、通貨、金利、経済政策の管理体制に入ると、もっとも嬉しく ない国は中国になる。

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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評BOOKREVIE 
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 時代の雰囲気は信長という覇王の排除を念願していた。
仏教界。公家、町衆は強烈に信長の死を望んでいた

橋場日月『明智光秀 残虐と謀略』(祥伝社新書)
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豊橋市金西寺に伝わる『當寺御開山御真筆』は2014年に発見され、島田大 介(豊橋創造大学教授)と高崎俊幸住職によって解読が進められてきた。 2017年2月4日の『毎日新聞』報道に拠れば、そこには光秀を礼賛し、信 長は悪人と記されていた。

当時の仏教界は本能寺の変をなした光秀は「勇士」であり、その行為を快 挙として喝采し、信長は「黒ネズミの平清盛の再来」と、後智恵で解釈し がちな現代人には理解しがたかった当時の雰囲気がリアルに伝わった。
 この古文書は江戸初期に編まれたもので、同寺を開いた月令(山冠に 今)和尚が書いたものだが、当該文書の冒頭に京都東福寺住持だった集雲 守藤(別号「江湖散人」)の詩文が引用されている。

この詩文は本能寺の変の翌月に書かれたことが判明しており、時代の雰囲 気がそのまま余韻を残しているのである。そこには「信長は京都を鎮護し て二十余国を領したが、公家を蔑ろにして万民を悩まし、苛政や暴虐は数 えきれず、信長の死を人々は拍手した」云々とあった。 
つまり信長は嫌われていた。

朝廷、公家ばかりか京都の民、仏教界、堺衆からも、そして末端の庶民に 到るまで、魔王を早く排除せよとする声が満ちていたことを如実に示唆し ている。この意味で、有益な古文書である。後の世に出た『信長公記』 『明智軍記』はあまりにも後智恵が多く、これらを根拠として書かれた芝 居も小説も歴史評論も、時代的雰囲気を掴みきれない弱点があると言える だろう。

時代の雰囲気は信長という覇王の排除を念願していた。仏教界は強烈に信 長の死を望んでいた。公家も、町衆も、要するに周辺の総意だったことが 分かる。

さて本書は、題名はともかくとして、冒頭に上の『當寺御開山御真筆』文 章の紹介があるので、光秀を正当に評価するものかと期待して読んだが、 結論は一言で言うと光秀野心論。高柳光寿の現代バージョンである。

明智光秀はぬきんでた能力を発揮し、戦闘の陣形の取り方、鉄砲隊の配置 とタイミングの絶妙、強引な駆け引きと陰謀、調略に富んでいた。武将と してぬきんでた存在だった。

この点は著者の橋場氏も高く評価している。

光秀は卓越した指導者だった。だから信長軍団にあって一番乗りの城持ち 大名となり、惟任日向守という官名も一番先に、しかも一等上のランク だった。秀吉が勝家が恒興が長秀が一益ら周囲が羨望と嫉妬を燃やすのは 当然である。

だが、誰もが明智に叶わなかったのは、その識見だった。並外れた教養を 前に、武将達は超えられない存在と認識していた。だから失敗を待っていた。

光秀は娘らの婚姻を政略の道具として進めたため細川とも長宗我部とも親 戚であり、西国から瀬戸内海の富を得ようとする野心があったとする。
 だが本能寺の変で誰も呼応せず、瀬田の橋を落とされて安土城攻略に三 日の後れを取り、山?の合戦では鉄砲隊の配置で勝てる布陣をなしたが、 不運にも雨にたたられて鉄砲は役にたたなかった。

騎虎の勢いで光秀を撃破した秀吉だったが、いきなり天下人になれたので はなく、彼の野望に立ちはだかる武将が何人もいた。?川、毛利、伊達、 島津。。。。。。。

その前に織田軍団の内ゲバを片付ける必要があった。

秀吉が跡目相続で織田の権力を簒奪することは眼に見えていたが、それを 許せないと思うのも、信長麾下にあった鎬を削ってきた仲間から見れば当 然であり、なぜ自分が猿の風下に立たなければならないのかを考えただけ でも腹立たしいだろう。

だから先輩格として猿ごときとさげずんだ柴田勝家が立って、前田利家と 佐々成政は従ったが、同じ先輩格でも丹羽長秀は秀吉に付いた。滝川一益 は遠く厩橋にあって間に合わず、同格と考えてきた池田恒興にとっては秀 吉についたほうが裨益すると思ったまでのことであり、賤が岳の一戦では 武将等の思惑と打算が動いた。

また戦争とは謀略と残虐がともなうのであって、光秀に限らず誰もが突っ 走った。残虐非道をいうなら一向一揆を皆殺しにした信長が一番であり、 同時に野心をいうなら誰もが天下を夢見るのは当たり前の心理だろう。

ところで本書はフロイスの言を多用しているのも腑に落ちない。
 『日本史』でフロイスはこう書いた。

「(光秀は)裏切りや密会を好み、刑を科するに残酷で、独裁的でもあっ たが、己を偽装するのに抜け目なく、戦争に置いては謀略を得意とし、忍 耐力に富み、計略と策謀の達人であった」

この表現の本当の読み方とは、戦国にあって裏切りは世の常、密会は茶 会、連歌会、刑に厳格なのは法治主義の萌芽ともとれ、また異教徒を前に おのれをさらけ出すのはバカである。謀略が得意の武将は、この時代の絶 対必要条件である。 

イエズス会とは、誤訳であり、これは「イエズス軍」と翻訳するべきで、 こんにちのアルカィーダ、IS、タリバンの類いの狂信者集団と同じ狂信 的使命感と狭窄なドグマを信じている。独善的で侵略的で、それこそ他国 を侵略し、民を洗脳し、奴隷貿易で肥えた。

アルカィーダがキリスト教を高く褒める報告を作成するだろうかと考えた だけでも、フロイスの譬喩は、その宗教的組織の意図を割り引く必要があ るのだ。フロイスの報告書が明智をぼろくそに酷評するのは、おそらく切 支丹大名の入れ智恵、あるいはイエズス会の正体をはやくから見破ってい た明智に対しての悪意からくる意地悪い報告書で、全幅の信頼には値しな いのである。
        
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1786回】        
――「支那人は不可解の謎題也」・・・徳富(11)
  徳富蘇峰『支那漫遊記』(民友社 大正7年)

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 杭州から引き返した上海で、徳富は3人の政客を訪れた結果、「支那の 現時と思想界」の状況を「要するに支那の現時は、猶ほ戰國の當時の如 く、思想混亂、鼎の沸くに似たり」と把握した。

政治勢力は北京を拠点し「軍國主義を主とする北派」、革命派の伝統を継 ぎ南方に基盤を置き「民權自由主義を主とする南派」、それに清朝再興を 目指し「從來の孔孟主義を主とする復辟派」の3派が鼎立しているが、 「若し支那の分裂を以て、單に思想の分裂より來るものと」するなら、そ れは早合点というものだ。

 それというのも「凡そ世界に支那人の如く不思議なる人種なし。極めて 現實的にして、且つ極めて空想的也。極めて物質的にして、且つ極めて理 想的也。儉約者にして、浪費者也。無頓着者にして、拘泥者也。損得勘定 以外に、何物もなしと思へば、却て體面抔と鹿爪らしく、持ち出だす 也」。国家としても個人としても「幾多の矛盾せる性格あり。若し支那人 を見て、單に其の一端を捉へ、之を以て百事を律し去らん乎」。

かくして「蓋し支那人は、複雜したる心理學的の資料也」。であればこ そ、「其の眞面目を知るの難きは、恐らくは廬山の面目を知るの難きより も難からむ」。

 とにもかくにも相手は人口比で日本の11、12倍で、その上に複雑怪奇極 まりない振る舞いを見せるわけだから一筋縄でいく訳がないことを、先ず もって肝に銘じておくべきだ。

その辺りを宮崎滔天は「一氣呵成の業は我人民の得意ならんなれども、 (中略)急がず、噪がず、子ツツリ子ツツリ遣て除ける支那人の氣根には 中々及ぶ可からず」(「暹羅に於ける支那人」)と記し、勝海舟は「支那 には機根の強い人が多いからネ。ズツト前を見通して何が起つたつてヂツ トして居るよ。これはかういふ筋道を行つて終ひはかうなるものだくらゐ の事はチヤンと心得てやつてるんだよ。そこをこちらから宜い加減に推量 して、自分の周囲よりほかに見えない眼で見て、教へてやらうとかどうし ようとか言つてサ。向ふぢやかへつて笑つて居るよ」(「戊戌の政変に際 して」)と語ったのではなかろうか。

 「李鴻章の實子にして、其の面目宛然小李鴻章」の李經邁を訪問した徳 富は、「其の機略、權數、人を呑むの慨、往々其の應接、言論の端に暴露 す」るを感じたようだ。李は「共和政治は、支那に於て尚ほ三百年早し と」した後、日本との関係に就いて「歐亞に於ける、帝國的大同盟を夢 想」している風であった。

どうやら「議論は、當否は姑らく措き、極めて痛快」な李の振る舞いに感 動したのだろう。上海滞在中に面会した「支那各方面の人物中、尤も多く 予に印象を與へたる」2人にうちの1人が李經邁だったとのこと。李とは 「極めて流麗なる英語にて對話せり」とのことである。

 上海滞在中、徳富は蔵書家で知られた何人かを訪ね書庫を覗いている が、その感想を「支那は流石に文字の國也。一方には革命騒動の眞中に も、他方には古書珍籍を蒐集して、自から樂しも者あり。而して流石に、 書物の本家本元丈ありて、幾多の爭亂、兵火を經つゝも、尚ほ舊槧、舊鈔 尠からず。所謂る古川水多しとは、此事也」と綴る。

数日の上海滞在の後、北上して曲阜、泰山を見物の後、青島から帰国の途 に就くわけだが、徳富は上海を「南方の要衝にして、然も列國合同の小共 和國たり、四圍の壓迫なく、高天厚地、自由の空氣充滿したるが爲乎」と 表現した。

 その上海で日本人は「一大勢力たり」。「兎も角も從前に比し、日本人 は上海を?行闊歩しつゝあり。是れ現時に於ける、戰爭の影響なる可き も、亦國運増進の賜たる可し」。

また上海は「支那に於ける、殆んど唯一の安全地帶」であるがゆえに、 「支那に一事變ある毎に、上海は必ず膨張す」る。

だから「日本の工業が、此地に勃興する暁とならば、更らに其の隆盛を見 るの時あらむ」と将来を予想するのであった。
    
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1) 日本経済新聞(9月8日付け)の1面に貴書、藤井厳喜さ んとの激談『米日露協調で、韓国消滅!中国没落!』(海竜社)の広告が出 ていました。

近くの書店にはないので、渋谷へでたついでに買い求め、一気に読みまし た。いやはや、スリリングで、本当に一気に読める本です。

眼から鱗が落ちてばかりですが、お二人ともトランプの戦略的思考の重要 性を論じていて、ロシアゲートはフェイクでしかないと相手にしていない のですね。日本のメディアを読み慣れていると、こういう大胆な判断がで きないですよ。怒濤の勢いだった中国の経済的飛躍は息切れ、まもなく黄 昏という現状分析も、論壇主流の意見とはかけ離れていますが、お二人と も邦字紙を相手にせず欧米のメディアを隅々まで渉猟しておられる。なる ほど「少数者にこそ真実あり」という感を強くしました。(TI生、目黒)

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(読者の声2)関空の水没とタンカーの橋脚への衝突事故、最悪の事態を 想定しない(したくない)日本人の悪癖がまたもや現れました。最悪を想定 しないのは「逆説の日本史」シリーズの井沢元彦氏によると日本人特有の 言霊信仰があるためだという。そもそも気象庁の注意報や警報は具体的行 動を規定せず曖昧すぎます。

 1962年(昭和37年)に香港に上陸した台風ワンダ、香港での死者183人、 大陸251人という香港史上最大最悪の台風でした。

「黒部の太陽」の著者木本正次による「香港の水」という本は4日に一度 4時間給水という水飢饉の香港で給水用のダムと導水トンネルを建設する 日本の西松建設・熊谷組や商社(江商)を描いていますが、その中に台風ワ ンダが出てきます。長くなりますが一部引用します。

『明けて9月1日の午前4時15」分に、9号警報が発せられた。台風の中 心はなお百キロ余の距離にあったが、中心示度950ミリバール級の大型に 育っており、最大風速は4、50メートルにも及ぶだろう。香港上陸時間は 満潮時と重なるので、「海岸部は高潮を警戒せよ」と、ラジオは警報を伝 えていた。

すでにヴィクトリア港では、20メートルを超える暴風が吹き荒れていた。
香港や九龍の市街では、屋根瓦やネオン看板が飛び、新築中のビルの骨組 みが倒壊した。

6時15分に、10号警報が出た。1号は警戒、3号は学校閉鎖、5号は外出 取り止め、7号は交通遮断などと定められた香港気象台の警報の中で、最 後の、決定的な危険を通告する、いわば台風への『Z旗』であった。』

このあと予報は的中、沙田海では水位は満潮時から3〜4メートルも上 昇。ヴィクトリア港では巨船同士の衝突が続き、なかでも一隻の曳船は、 1万トン級の巨船に衝突して、数十人が闇夜の怒涛に投げ出され、48人 は溺死した。9月1日午前6時半ごろ、沙田海の高潮はついに防潮堤を超 え、沙田の町ではほとんどの家が屋根近くまで水に浸かり死者多数が出 た。熊谷組の現場でも発電機・変圧器など電気機器類が水に浸かり使用不 能となる。瞬間最大風速 84.3メートルの暴風雨で汽船までが町に乗り上 げたといいます。

香港で台風に遭遇したことがあります。

ちょっと強い風かなと思っていたら午後3時にジャスコは閉店、地下鉄も 5時で運行停止、商店はみなシャッターを下ろしていました。翌日の ニュースでは看板が落ちたり木が倒れたりとそれなりの被害が出ていまし たが、駅で帰宅を待つ行列もなく早めの対応が見事でした。

香港の気象警報、現在は1、3、8、9、10の5段階。シグナル8で学 校、商店、オフィス、公共交通機関が全面的に止まります。
https://www.takeshihui.com/post-202/

日本の防災の日はほぼ地震対策ですが、首都圏では鉄道が対応する程度。 台風や豪雨に対する訓練や教育はありません。

暴風時の橋梁脱線事故は営団地下鉄東西線やJR東日本羽越線特急脱線転 覆事故がありました。それ以降、東京メトロやJR東は早めの運行停止を するようになりましたが、台風直撃でも私鉄は各社で対応がバラバラ。台 風や豪雨にたいして国・気象庁は具体的行動のガイドラインを早急に設定 すべきではないでしょうか。(PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)小生も香港で台風に遭遇したことがあります。 1970年代の終わり頃でしたが、フェリーは欠航。商店街はシャッター。ア ポはすべてキャンセル。ホテルに閉じこめられました。しかし、一晩で 去ったので、予定通り帰国できましたが。。。 



 
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目が離せない中国共産党内の権力闘争
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            櫻井よしこ


  「人権は軽視されるのか改善に向かうのか 目が離せない中国共産党 内の権力闘争」

「産経新聞」外信部次長の矢板明夫氏が、ノーベル平和賞受賞者で中国政 府に弾圧され、昨年7月に事実上獄死した劉暁波氏について『私たちは中 国が世界で一番幸せな国だと思っていた』(ビジネス社)で書いている。

文化大革命の最中、都会の「知識青年」たちは農民に学べと指示され農村 に下放された。毛沢東に心酔し紅衛兵として暴れまわった血気盛んな若者 たちを、毛は当初は利用し、後に体よく農村に追い払ったのだ。下放され た約2000万人の中に劉氏、今や国家主席の習近平、首相の李克強、外相の 王毅の各氏らもいた。

毛の死で文革が終わり、知識青年は都市に戻り、大学への入学をようやく 許された。しかし戻るには下放された村の革命委員会主任である村長の許 可が要る。それには賄賂が必要だった。

劉氏も親戚中からおカネを掻き集めて200元もする高級時計を村長に贈っ たというので、あの劉氏も賄賂を使ったのかと、私は意外の感に打たれ た。ところが、許可をもらい、全ての荷物を馬車に積み込み、出発する段 になって、劉氏は村長の家に取って返し、斧を手に村長に迫った。

「あなたには3つの選択肢がある。1つ目はこの斧で私を殺す。2つ目は私 がこの斧であなたを殺す。3つ目は時計を返せ」(『世界で一番幸せ』)

感動した。この烈しさ、芯の強さ。劉氏のかもし出すおだやかな人物像と はまた別の姿がある。長く産経新聞北京特派員として幾度も劉氏と語り 合ってきた矢板氏は語る。

「彼は非常に温厚な人間です。吉林省なまりが強くて喋りは巧くない。少 し発音が不自由なために言葉が出てこない。しかし、秘めた闘志を感じさ せる落ち着いた人でした」

天安門事件後、厳しく弾圧され始めた一群の民主化リーダーの中で劉氏が 突出して人々の支持を得ている理由は、単に彼がノーベル平和賞を受けた からではない。彼は決して中国から逃げ出さず、現場で闘ったからだ。

劉氏にも海外に逃避する機会は幾度もあった。中国当局はむしろ、劉氏を 海外に追い払いたいと考えた時期もあった。だが、劉氏は拒否し続けた。 矢板氏はあるときなぜ逃げないのか、尋ねたそうだ。

「子供たちが殺されたのに、ヒゲの生えたやつが生き残っているのは理不 尽だ」と、劉氏は答えたという。

天安門事件で拘束される前、彼は北京師範大学の人気者の教授だった。彼 の講義を聞くために他大学からも学生が集まった。学生たちに向かって彼 は中国の民主化を説き、感化された学生らは天安門でのデモに参加し、多 くが殺害された。そのことに責任を感じていたのだ。

長い獄中生活で癌を患う中、劉氏はそれまで拒絶していた海外行きを当局 に訴えるようになる。それはずっと自宅で軟禁されている妻の劉霞さんを 自由にするためだった。

暁波氏の死から約1年、今年の7月、劉霞さんは突如、出国を許されドイツ に渡った。両親は亡くなっているが、弟の劉暉氏は北京にとどめられ逮捕 された。劉霞さんの出国で、人質にされたのはほぼ間違いない。

矢板氏は言う。

「いま、中国は米国との貿易戦争の真っ只中です。以前から人権問題に強 い関心を示していたドイツに譲歩し、関係を深めることで、対米関係を有 利に進めたいという思惑でしょう。加えて習主席の力が少し弱まり、李首 相の立場が少し強まっています。つまり、中国共産党の内部の権力争いが 劉霞さんへの出国許可の背景にあるのです」

習氏が勢力を盛り返せば、人権は軽視される。李氏が力を手にすれば、中 国の人権状況も少しは改善される。この意味からも中国共産党内の権力闘 争から目が離せない。

『週刊ダイヤモンド』 2018年9月8日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1246

   



         
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重 要 情 報
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 ◎焦点:中国の半導体企業、高待遇を武器に台湾の人材引き抜き:Yimou Lee

[台北 4日 ロイター]  大幅な給与アップと年8回の帰省費用、そして手厚い家賃補助付きマンション──。台湾のエンジニアにとって、これらは夢のようなオファーであり、とうてい抗うことはできない。

ユナイテッド・マイクロエレクトロニクス(UMC)(2303.TW)など、台湾トップ半導体メーカーで築いた豊富な経験を持つエンジニアは昨年、中国政府の支援を受けた半導体メーカーから勧誘され、現在は中国東部のウェハー工場で小人数のチームを率いている。

好況に沸き、急成長する中国の半導体産業で働く、台湾出身の上級プロフェッショナルは増加しつつあり、このエンジニアもその1人だ。

中国にとって、台湾からこうした人材を引き抜く重要性は高まっている。同国は現在、国内半導体産業を加速度的に成長させ、スマートフォンから軍事衛星に至るあらゆる製品に欠かせない重要なチップの海外依存度を下げようと努力しているからだ。

2014年に始まった中国の取り組みは、今年に入りさらに強化されている、と採用担当者や業界関係者は指摘する。米中通商摩擦がエスカレートする中で、外国製半導体への過剰な依存が懸念されている。

中国は2017年、2600億ドル(約29兆円)相当の半導体を輸入しており、これは同国の原油輸入額を上回っている。中国半導体産業協会(CSIA)によれば、国内需要に占める国産半導体のシェアは同年で、20%未満にとどまった。

台湾から中国の半導体メーカーに転職した上級エンジニアは今年に入り3300人超えた。中国政府が2014「年に半導体産業育成のために220億ドル規模のファンドを創設して以来、トータルで1人近000中国本土に渡っている、と台北の転職支援企業H&Lマネジメント・コンサルタンツは推計する。

熟練エンジニアを巡る争奪戦を受け、台湾では、経済の重要なけん引役を、政敵の中国に奪われてしまうのではないかとの懸念が高まっている。とはいえ、中国は、ローエンドの半導体製造においては前進がみられるものの、半導体の設計・製造という面では、台湾より何年も遅れているとアナリストは分析している。


今年、米国が中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)(0763.HK) (000063.SZ)に対する半導体の販売を禁じたことで、中国の半導体産業育成計画は加速したと、事情に詳しい中国高官は4月、ロイターに語った。

米国政府が160億ドル相当の中国製品に関税を課したことで、中国製半導体は打撃を受けた。同製品への税率は現在25%だ。

これにより中国製半導体の競争力は、台湾製や韓国製に比べ低下しており、中国の半導体産業育成に向けた野心に水を差す可能性がある。中国政府が目指しているのは、年までに2025、国内半導体需要の少なくとも4割を国産半導体で満たすことだ。

中国の人材不足を裏付けるかのように、2つの国営機関は8月、国内集積回路セクターで働く専門スタッフは2017年末時点で約40万人にすぎず、2020年までに必要とされる推定72万人を大幅に下回っている、と発表した。

人材不足に対処するため、中国は韓国や日本のエンジニア獲得を狙っているものの、採用担当者によれば、最大の成功を収めているのは、共通の言語や文化を有する台湾だという。

数十億ドル規模の半導体産業育成ファンドからの潤沢な資金支援を受けた、中芯国際集成電路製造(SMIC)(0981.HK)などの中国半導体メーカーが提示する高額の給与と充実した諸手当、そして社内での高い地位が、台湾のエンジニアを魅了している。H&Lでマネジャーを務めるリン・ユーシャン氏はそう指摘する。

「彼らが言うには、台湾で10年かけて得る収入を、中国では3年で稼げる。その分、早く引退することができる」とリン氏。

台湾で半導体集積回路を設計するノバテック・マイクロエレクトロニクス(3034.TW)のスティーブ・ワン副会長兼社長は、過去2年間で従業員の数パーセントが退社し中国に渡ったと語り、中国のライバル企業が提示する条件に対抗することは難しいと認めた。

冒頭で紹介した中国のウェハー工場で働く台湾出身エンジニアの場合、5年以上勤務することを条件に、3ベッドルームの新築マンションを相場より4割安い賃料で提供され、さらに当時の給与の5割増しの金額を提示されたという。具体的な数字は明かさなかった。

「中国はいくらでもカネを出そうとしているが、台湾企業の場合はリソースが限られている」とこのエンジニアは言う。

<対抗戦略>

中国北東部に新設された半導体メーカー芯恩(青島)集成電路の上級幹部は、最近採用した120人のエンジニアのうち、約3分の1が台湾出身だと明かした。

「資金面での不足はない。足りないのは人材だ」と同幹部は匿名で語った。

同幹部によれば、中国を代表する半導体メーカーSMICの創業者リチャード・チャン氏が率いる芯恩では、新規採用者に対して、港湾都市青島での割安な不動産物件や、2カ国語学校向けの魅力的な学費補助などの待遇を提示しているという。

「台湾出身のエンジニアは最も経験が豊富であり、国内での人材育成を助けてくれる」と同幹部は語る。「台湾からエンジニアを引き抜く動きは、拡大し続けるだろう」

こうしたエンジニア流出によって最大の打撃を被っている中には、台湾の著名な半導体設計企業や半導体受託生産(ファウンドリー)も含まれており、人材確保のための支出増を強いられている。

台湾で時価総額上位10社の財務諸表に基づいてロイターが試算したところ、代表的な半導体設計・製造企業において、過去2年間の収益が21%伸びているのに対して、給与や諸手当を含む人件費は35%も膨らんでいる。

<営業秘密は守られるのか>

中国による引き抜きに、台湾はますます警戒感を募らせている。

台湾では長年、米アップル(AAPL.O)の主要サプライヤーである台湾積体電路製造(TSMC)(2330.TW)などの半導体メーカーに対して、最先端技術を中国の製造拠点に移転することを禁じてきた。そうした技術が中国のライバル企業に渡ることを防ぐためだ。

また台湾では、中国半導体産業の急速な発展によって、過去に太陽光発電パネルや液晶ディスプレイといった分野で発生したような、過剰供給による価格急落といった悪循環が再現されるリスクを懸念する声も多い。

中国の集積回路設計企業が計上した2017年の収益は310億ドルに達しており、すでに台湾ライバル企業の220億ドルを凌駕している、とバーンスタインのアナリスト、マーク・リー氏は説明する。

激しい人材争奪戦によって、このギャップがさらに広がるのではないかと懸念が広がっている。

台湾行政院(内閣)は7月、トップクラスの人材を引き留めるため、従業員持株制度にを巡る税制上の規制緩和を約束した。

「中国共産党は、わが国の人材を引き抜いている」と、台湾で経済政策などの立案を担当する国家発展委員会の陳美伶主任委員(閣僚)は語った。「企業が人材を維持しやすくなるよう、法令を改正している」

台湾知的財産局で法務部長を務めるHo Chan-cheng氏は、「不適切な引き抜き」は営業秘密の漏洩につながる可能性があり、政府は台湾の重要なテクノロジー、すなわちウェハー当たりのチップの歩留まりを増大させる能力を保護するために努力している、と述べた。

台湾企業側もまた、独自インセンティブの提示に努めている。

台湾で活動する半導体設計企業ファイソン・エレクトロニクス(群聯電子)の広報担当アントニオ・ユー氏は、同社には「中国企業のように金に物を言わせるだけの資金力はない」が、従業員にとって「安心できる環境」をつくり出そうと努力しているという。

長年継続される現金賞与や、無料法律相談などの制度、同社のケイ潘健成会長との対話集会などをユー氏は挙げた。

「私たちは従業員を家族のように扱っている」とユー氏。

こうした取組みがあるとはいえ、台湾のエンジニアにとって中国企業が提示するインセンティブには抵抗しがたい魅力がある。

台湾の半導体エンジニア、トミー・フアン氏(37)は2016年、中国南部のユナイテッド・セミコンダクターに入社した。ここは台湾のUMCと中国政府の支援を受けた提携企業による合弁事業だ。

台湾側の人材引き留め策は、自分にとっては有効ではなかった、とファン氏は言う。「台湾に残っていたらチャンスは来ない」

中国側は、5歳の子どもの学費補助として年間最大6万元(8689ドル)と、台湾時代の2倍に相当する給与を提示したという。「私たちは、中国に来ることに希望を賭けている」(翻訳:エァクレーレン)

【写真】9月4日、大幅な給与アップと年8回の無料国内旅行、そして手厚い家賃補助付きマンション──。台湾のエンジニアにとって、これらは夢のようなオファーであり、とうてい抗うことはできない。写真は台湾の新竹市にある半導体関連企業で機密情報を従業員に守るよう呼び掛けるパンフレット。8月31日撮影(2018年 ロイター/Tyrone Siu)
https://external-nrt1-1.xx.fbcdn.net/safe_image.php?d=AQC2HAInik_CrB50&w=540&h=282&url=https%3A%2F%2Fs3.reutersmedia.net%2Fresources%2Fr%2F%3Fm%3D02%26d%3D20180907%26t%3D2%26i%3D1301759534%26w%3D1200%26r%3DLYNXNPEE860BL&cfs=1&upscale=1&fallback=news_d_placeholder_publisher&_nc_hash=AQDB1e9ZigonsCuA
【ロイター】 2018年9月7日 / 14:34  〔情報収録 − 坂元 誠

 ◎我が国の学校教育における英語の問題点:前田正晶

私はこの件についてはあらゆる機会を捉えて繰り返してその至らなさを批 判してきた。「科学としての英語」を教える無意味さと実用性の無さと、 英語と日本語の間に厳然として存在する文化の違いに触れていない不行き 届きを笑ってきた。と言うことは「余りにも効果が上がらない我が国の英 語教育の在り方を憂いている」という意味である。その方針は余りにも実 用性に乏しく、小学校3年の児童に早くから教えていけば効果があがると 思い込んでいるのも、とんでもない誤りである。

今日までに繰り返して色々と私の勉強法を述べてきたが、一向に学校側は 見向きもしないようだ。そこで、今回は経験上も学校教育では教えれてい ないとしか思えない「言葉の分類」を採り上げて、本気で「英語とは」を 学びたいと思っておられる方々の参考に供したい。

英語の言葉の分類:

ここに採り上げるのは、文法に言う「品詞」=“a part of speech”ではな く、言葉の種類、すなわち「口語」=Colloquialism、Spoken
language、「俗語」=slang、(通用語、専門用語、隠語、符丁等)、 「慣用語句」=idiom、(成句、熟語)、「汚い言葉」=Swearword
、(罵り言葉)を知る限り解説してみようとのかなりな難問である。だ が、何とか試みてみよう。

Idiomとは:

「慣用語句」と訳されている。実際にこれを読んだり、聞かされたりして も直ちに「今、“idiom”が出てきた」と感じるようなものではないと思 う。Oxfordには”A group of words whose meaning is different from the meanings ofindividual words”とあり、Websterには”An expression that cannot be understood fromthe meanings of its words but must be learned as a whole”となっている。即ち、慣用語句の中の言葉一つ一 つの見当がつくか意味が解っても、全体の意味は把握できない。だから全 体を覚えよ」ということである。例文を少し挙げておこう。

He gave in.=「彼は屈服した」

He burnt his bridge (boat).=「彼は退路を断った」

He saw the handwriting on the wall.=「悪い兆候が見えた」、「悪い お知らせだった」

I was between the devil and the deep blue sea.=「進退窮まったり」

Let’ get the show on the road.=「さー、仕事を始めよう」、「さー。 出掛けようぜ」

It’s a piece of cake.=「朝飯前だ」なのだが、“cinch”も“It was a cinch.”の様に使われている。ジーニアスは“No
sweat!”も例に挙げている。
How come you put up with such a bad treatment against you? では “put up with”は「我慢する」か「耐える」の意味である。

Let the cat out of the bag. (Oxfordから引用)=「誤って秘密を明か してしまう。」

Let’s play it by ear. =「出たとこ勝負にしようぜ」

I’ll take a rain check =「今回は辞退しますが、次回にお願いします」

It does not ring my bell =「それには思い当たるものがありません」

次回は「口語」= Colloquialism を。


◎余りにも対照的だった大坂なおみとセリーナ・ウイリアムス:前田正晶

10 日は生憎と新聞休刊日と言うか、余り愉快ならざる日。そのせいかあ らぬか、各テレビ局は朝から競ってか挙ってか知らぬが、この大坂なおみ とウイリアムスのことばかり。そこで、私なりの感想を。

大坂ネイオミ(彼らはNaomiと書けばこう発音する。アメリカには青木功 という人物は存在せず、Aokiは「エイオキ」になってしまう)があの決勝 戦で全てにおいて立派だったことは褒めたが、あらためて触れておけば 「あれほどの醜態をさらけ出したウイリアムスの試合態度を見せつけらて も動揺せずに、自分のテニスをして見せたのは余程コーチの指導宜しきを 得て精神的に(テレビに出てくる連中何でメンタルと言うのか。mentalは 形容詞だぜ)安定していたのだろうが、恐るべき20歳だし、あのウイリア ムスの暴挙を何とも思わない太々しさが備わっていたのかと疑いたくなる ほどだった。凄いと思った。

一方のウイリアムスは人種問題があるのかと一瞬疑ったほどの大醜態だっ た。あれほどの悪態を審判に向かってつくとは世界の一流選手がすること ではない。いや、あれでは三流だ。試合中にあれほど感情的になってし まっては仮令格下が相手でも勝てる訳がないと思った。テニスのルール上 ではもう一度警告が出れば没収試合だったそうだが、それにしても酷すぎ た。観客があれほどブーイングをする意味が、長年彼らの中にいたので解 らないでもないが、あれも非常に礼を失した態度で不愉快だった。

ネイオミの件に戻ろう。私は彼女はこれから先が大変だと思う。目の前の 大変その一は「各テレビ局に引っ張りだこにされるだろうし、間もなく帰 国(なのだろう?)すればインタビューの嵐だろう」ということ。即ち、 彼女の目先の重大事項である最も大切な練習の時間を取られてしまうこ と。USオープンに一度勝っただけでは真の安定した実力が付いた訳ではな いと私は危惧している。ここからだ。

次は彼らが何かといえば使う「メンタル」だ。精神力のことをいいたいの だろうが、それならばその後に「ストレングス」でも付けないと意味を為 していないのだ。プログレッシブ和英には emotional strength と出てく る。どっちでも良いとは思うが、彼女はこれまで通りの精神的な強さとそ の安定を維持して貰いたいのだ。

私が危惧することは、後から後からチャ ンピオンとしてインタビューさ れチヤホヤされると、つい気が付かぬ間に 増長してしまうことだ。これ は非常に怖いことで、当人が余程気を引き締 めていないと周りが見えな くなってしまうのだ。ましてや20歳の若き女性 である。私は気をつける べき責務はマスコミの方にあると言いたい。「彼 女を持ち上げ過ぎる な」と。

私はネイオミは未だ発展途上だと見ている。これから先にどれほど多くの トーナメントに出ていくのか知らないが、そこでは鼎の軽重を問われるよ うな試合をしてはならないと自戒して欲しい。一度でも「大坂なおみ未だ し」のような試合をしてしまえば、軽佻浮薄で移り気なマスコミが何を言 うか解らないのだ。特にアメリカのメデイアは要注意だ。何度でも言うが 「大坂なおみはこれから」なのである。ではあっても、素晴らしい体格と 精神力を兼ね備えたテニスプレーヤーが出てきたものだ。



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身 辺 雑 記
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11日の東京湾岸は曇天。

10日の東京湾岸は曇天。それに新聞休刊日、愉快ならざるき。せめて夕方向島の洋食屋『あきら』で義姉夫婦と会食できて楽しかった。11日も夕方自宅近くの韓国風居酒屋で会合があるから楽しみだ。

リハビリ。私も週に2日、自宅に来てもらってリハビリをしてもらってい る。それに先だって毎朝、20分ぐらい散歩している。このところ風邪もひ かず、毎夕の焼酎が楽しみだ。焼酎を送って下さる大阪在住の畏友
池尻さんは下戸である。

そういえば若い頃NHK政治記者として可愛がっていただいた政治家河野 一 郎さんはアルコールの飲めない体質だった。それがクレムリンでフルシ チョフと会談した際、フルシチョフがペイパー・ナイフをやたら振り回す ので危険だから「それを私に下さい」といった。そしたらテーブルに置い てあった「ウオッカを?めばやる」という。

行き掛かり上やむを得なくなってしまったから呑んだ。身体じゅがほて る、目が回るで水風呂に入ったりしたがなかなか冷めない。あのときは死 ぬかと思った。と述懐していた。ところが息子の洋平氏は大酒飲みだ。 「あれは女房の血筋」といっていた。孫の太郎外務大臣がどうかは知らない。

私が秘書官をした外務大臣の園田直さんも呑まなかった。外遊では私に飲 みに外出されると寂しくていやだからウイスキーを取り寄せて水割りを 作ってくれたものだ。この場面では私が大臣と二人で笑ったものだ。酒を 飲まぬ彼はわずか70、腎不全のため死に、大酒飲みの私は現在82、元気 だ。焼酎を毎晩、3合を飲んでいる。秋田高校同期の元林野庁長官塚本氏 は「飲み過ぎだ」と忠告してくださるが止まらない。





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  • 名無しさん2018/09/11

    アメリカは悪魔に呪われた国だ。



     「ワクチンを告発した医師たちが70人以上殺されているのです」



     ある会場で、年配の白人女性が語りかけてきた。



     アメリカなどで激増している自閉症や発達障害の最大の原因は、乳幼児の時に強制されたワクチン注射による脳損傷(ブレイン・ダメージ)だと、首を振り、顔を曇らせる。



     歴史を戦争を医療を捏造してきたのも、奴らである。



     フリーメーソンの中枢に巣くう極秘組織イルミナティこそが、悪の巣窟なのだ。



     彼らは自らの利権に背くものを容赦しない。



     アメリカでは自然な代替医療で癌患者を治した医師たちが何百人も、殺されている。



     そういえば、「アルツハイマー病の正体は狂牛病である」と学界発表しようとした在米の日系学者が運転中に襲われて射殺されている。



     助手席に乗っていて、必死に走って逃げたその娘も背後から射殺された。



     アメリカは建国以来、フリーメーソンという悪魔に呪われた国なのである。それに従属する奴隷国家である日本もまた、呪われている。



    (未来に向け感じる新しい風の予感)



    しかし、20世紀の世界を支配してきた悪魔の大王、デイビッド・ロックフェラーが2017年3月に101歳で死去した。そして、何かが変わり始めた。



     魔王の呪縛から、世界は次第に解放され始めているように感じる。



     それが「脱石油」の動きである。



     欧米だけでなくインド、中国も将来のガソリン車の販売禁止を宣言している。



     各国のディーゼル、ハイブリッド車も軒並み禁止だ。



     ロックフェラー存命中には、考えられない急速な動きだ。



     未来に向けて、新しい風が吹き始めた予感がする。



     未来を創るために一歩を、そして、さらなる一歩を踏み出さなければならない。



     未来を担う子供たちや、孫たちのために・・・・。

  • 名無しさん2018/09/11

    【沖縄県知事選】佐喜眞氏の支持に、安里陣営が全力【嬉しくなった人はシェア】

    https://samurai20.jp/2018/09/asato-5/

    「正義のミカタ」で石破茂の情けない態度がフルボッコにされる スタジオからは笑いの声が漏れた

    http://japannews01.blog.jp/archives/50513428.html

    マケインの暗い過去 / 「ハノイ・ホテル」での囚人生活

    http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68732343.html

    沖縄県知事選 公示前、電柱に玉城デニーの張り紙「翁長知事の志を継ぐ知事に」 ネット「公職選挙法違反」「県警に通報」 

    http://www.moeruasia.net/archives/49612894.html

    下灘駅

    https://www.google.co.jp/search?tbm=isch&q=%E4%B8%8B%E7%81%98%E9%A7%85&chips=q:%E4%B8%8B%E7%81%98%E9%A7%85,g_3:%E5%A4%95%E6%97%A5&sa=X&ved=0ahUKEwiih6jL-67dAhVIUrwKHWLYA84Q4lYIKigA&biw=1536&bih=744&dpr=1.25

    石破氏、村上氏は朝日と組んで北朝鮮を励ますな

    http://agora-web.jp/archives/2031888.html

    厳しい取り調べを前にしての決意

    http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53293632.html

    コリアン(朝鮮民族、韓国人・北朝鮮人)が認めたがらない歴史的事実

    https://blog.goo.ne.jp/yamanooyaji0220/e/e1f0897014374e5340858dfb7f826ce8?fm=entry_awp_sleep

    昔は良かったと思う事

    http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/5408177.html

    在日朝鮮人の恐怖、今、そこにある危機

    http://hatekorea.blog.fc2.com/blog-entry-30.html

    接種禍・:山のような証拠があってもまだやりたがる理由は 

    http://www.asyura.com/sora/gm3/msg/199.html