政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4770 号  2018・8・13(月)

2018/08/13

                      
                       
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4770号
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       2018(平成30)年8月13日(月)



      寧夏回族自治区でモスク移転改築めぐり:宮崎正弘

        トランプの独批判は即日本批判だ:櫻井よしこ

            パイナップルも無かった:渡部亮次郎      
                                  
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4770号
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寧夏回族自治区でモスク移転改築めぐり
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)8月11日(土曜日)弐
        通巻第5787号
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 寧夏回族自治区でモスク移転改築めぐり、ムスリムが反対、大騒擾
  清真寺を建て替え、アラブ風を中華風の寺院にせよと地区党委員会
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8月20日、寧夏回族自治区の辺鄙な地方に、陸続とムスリムが集まりだした。

その数およそ数千人、寺院に泊まり込みを開始し、長期戦にそなえる構え だ。庭には大きな鍋が2つ用意され、大量の食糧も運ばれているという。

回族とは、イスラムに改宗した漢族を中心に中世からのトルコ系、ペルシ ア系が混在し、となりの甘粛省、陝西省などに散在するイスラムを含める と、およそ1千万人がいる。

中国は革命後、これらの宗教活動を監視し、あるいは規制を強化して、各 地のモスクを監視下においた。

中国でモスクは「清真寺」と呼ばれる。コルランは、一切禁止されてお り、1日5回の祈りの時間も締め付けが厳しいために、実践できない信徒 が多い。

とりわけ新橿ウイグル自治区のカシュガル、ホータンなどでは環境整備な どとして、古くからの寺院を取り壊し、住民を団地に強制移動させるな ど、モスク周辺には特段の取り締まりをしてきた。

寧夏回族自治区は、しかしながら砂漠の真ん中、唯一の都会である銀川は オアシスとし栄え、緑も多く、古代の「西夏王国」が栄華を極めた。風の 強い街だ。

近年は共産党の政策によって、漢族の入植が激しく、70%の住民がいま や漢族となった。

一段と監視を強化し、規制を強めるために、地区の清真寺を建て替え、ア ラブ風を中華風の寺院にせよと地区党委員会が命じた。

場所はウェイゾウ(偉州? 音訳)で、この土地のモスクは地域住民のコ ミュニティの象徴でもあり、これを破壊して、あたらしい清真寺に改築す ると言われても、住民は納得しない。壊したままのケースが多いからだ。

沿岸部ではキリスト教の教会がつぎつぎと破壊され、信者は地下に潜っ た。イスラム寺院はまだ多く残るとはいえ、内蒙古省フフホトのように、 完全に街が作り返されたところもある。宗教をめぐる騒擾事件、つぎに何 が起きるだろうか。
    
   
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1) 靖国忠霊祭が今年も8月15日、下記の要領にて斎行されます。
【日時】8月15日(水)午後1時着座
※午後0時45分までにご参集ください
※午前11時30分より参集殿前にて受付を開始いたします
【集合場所】靖国神社参集殿
【玉串料】 1人3000円を目安にお願いいたします
【記念写真】祭典の後に遊就館の前にて記念撮影を行います
【お問い合わせ先】靖国会事務局09031052030(沼山光洋)
以上、謹んでご案内いたします。

靖国忠霊祭は昭和36年8月15日、旧侯爵の徳川義親氏を総代、旧帝国陸軍 大将の今村均氏を副総代として始められました。

今年で第58回目となり、毎年300人を超える方々が参列されます。靖国忠 霊祭を司っているのは、民間在野の敬神尊皇団体である靖国会です。靖国 会は平成最後の夏となる現在、天皇陛下靖国神社御親拝祈願を強く強く強 く執り行っています。

天皇陛下靖国神社御親拝祈願のため、昨春には靖国会事務局長の沼山光洋 氏が北海道から沖縄まで全国各地の護国神社を巡拝いたしました。
 靖国会については同会のホームページ
http://yasukunikai.com/
をご参照ください。なお、現在の総代は第9代となり、元航空幕僚長であ る田母神俊雄氏が務められています。
   (三澤浩一)



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(読者の声2)弱り目の習近平と言います。反日を抑え込んで、日本にゴ ロニャンと、異様な態度で、擦り寄ってきています。

これこそ、またとないチャンスではないでしょうか。いまこそ安倍首相は 靖国神社に参拝してほしいものです。(SE生、山梨)



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(読者の声3)「日本文化を学ぼう会」主催、「板垣退助」講演会の案内 をさせて頂きます。

平成30年は明治維新150年、明治の元勲:板垣退助百回忌。

第1部:久野潤先生に板垣退助を講義して頂きます。

第2部:板垣退助の遺著『立国の大本』に訓点註釈を施したことで知られ る、退助玄孫の高岡功太郎氏をお迎えしてのトークセッションを予定して おります。

講師:久野潤先生:昭和55年大阪府生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒 業、京都大学大学院法学研究科修了。学問的専門分野は近現代日本の政治 外交とその背景思想で、これまでに大阪国際大学や皇學館大學で政治・経 済・外交系の講義を担当。現在は大阪観光大学専任講師、名城大学非常勤 講師、一般財団法人竹田研究財団 理事、日本国史学会事務局長。著書に 『新島八重』(晋游舎新書)『帝国海軍と艦内神社』(祥伝社)『帝国海 軍の航跡』(青梅堂)のほか、共著書多数。

               記

日時:平成30年8月25日(土)午後2時より受付
場所:芦屋市民センター 2階203号室
http://www.city.ashiya.lg.jp/kouminkan/shimin_center.html
   芦屋市業平町8-24 、電話0797-31-4995
会費:1000円(学生無料)
   ※講演会終了後、簡単に懇親会を行います。
主催:日本文化を学ぼう会
お問い合わせ先:井上090-5250-8196、mail : ginza1929@gmail.com
協賛:一般社団法人 板垣退助先生顕彰会

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(編集部から)訂正とお詫びです。
通巻第5786号 「アップルの共同創業者であるセルゲイ・ブライン」 → 「グーグルの共同創業者であるセルゲイ・ブライン」です。




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トランプの独批判は即日本批判だ
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         櫻井よしこ

この記事はヘルシンキでトランプ・プーチン会談が行われている日に書い ている。米露首脳会談の結果はわからないが、プーチン大統領にとって開 催しただけで得るものが多く、トランプ大統領にとっては、「シンガポー ル型首脳会談」になると見てよいだろう。トランプ氏の「大言壮語」の割 には米国が得るものは甚だ少ないという意味だ。

私たちは、米朝協議で米国が明らかに北朝鮮のペースに嵌まっていること を認めないわけにはいかない。初の米朝首脳会談は、共同声明に北朝鮮の CVID(完全で検証可能かつ不可逆的な核の解体)という大目標を明記 するものと期待されたが、CVID抜きの漠とした内容にとどまった。

7月上旬の3回目の訪朝で、米国の要求する「非核化」の内容を改めて突き つけたポンペオ国務長官を、北朝鮮は「強盗」にたとえた。この大胆な非 難は、金正恩氏がトランプ氏はもはや軍事オプションなど取れないと、足 下を見抜いたからであろう。

プーチン氏との首脳会談でも、トランプ氏の準備不足とロシアの脅威に対 する認識の欠落が米国にとって決定的に不利な状況を生む可能性がある。 ベルギーでのNATO(北大西洋条約機構)首脳会議を終えて7月12日、 英国に到着したトランプ氏は米露首脳会談について記者団に語った。

「君たちお気に入りの質問をするさ。(選挙に)介入したかと聞くよ。彼 は否定するかもしれないが。自分が言えることは『やったのか、2度とす るなよ』ということだ」

NATO首脳会議から英国訪問へ、その後の米露首脳会談に至る旅で、ト ランプ氏は「一番たやすい(easy)のはプーチンとの会談かもしれな い」と語っている。トランプ氏は自分の向き合う人物が、ソ連崩壊を「20 世紀最大の地政学的大惨事」と見做し、28年間ソビエト帝国建て直しを夢 見てきた男であることを知らないのか。米国を外敵ナンバーワンと位置づ け、愛国心で国論を統一したいと願うプーチン氏は2007年2月、ミュンヘ ンでこう述べている。

「アメリカはあらゆる分野で己の国境を踏み越えている。経済、政治、人 文の分野で他国に対して自己流のやり方を押しつけようとしている」

ロシアの存在感

13年9月には「ニューヨーク・タイムズ」に寄稿した。

「米国は己を他国とは異なるユニークもしくは『例外的な存在』と見做 し、『世界の警察官』としての役割を果たすとの大義名分を掲げ、かつ実 際に他国の内政に干渉している」(木村汎、『プーチン・内政的考察』藤 原書店)

実はプーチン氏の寄稿と同じ時期(13年9月10日)に、オバマ大統領(当 時)は内戦が激化したシリアについて、「軍事介入はしない」「アメリカ は世界の警察ではない」と演説した。これは米大統領による近代稀な戦略 的大失敗とされ、ロシアによるシリア介入を招いた。国際社会は異なるイ デオロギーや価値観を持った国々があらゆる野望と力でせめぎ合う場だ、 という現実から目を逸らし、平和を希求する話し合いで解決できると考え たオバマ氏の浅慮だった。プーチン氏は間髪を入れず、この機を利用して 中東におけるロシアの存在感を飛躍的に高めた。

陰謀を巡らす指導者は陰謀を恐れる。プーチン氏はジョージアやウクライ ナの「カラー革命」、アフリカ北部や中東諸国の「アラブの春」は米国の 経済的、軍事的支援があって初めて可能だった、ロシア国内での反プーチ ン運動も米国の陰謀ゆえだと信じていると見られる。

決して人を信じず、妻にも心を打ちあけないが、狙いを定めた人物の取り 込みには巧みなプーチン氏を、プーチン研究の第一人者、木村汎氏は「人 誑し」と呼んだ。そのプーチン氏とトランプ氏の首脳会談で、米国が戦略 的後退に陥り、その結果、ヨーロッパ情勢が歴史的大激変に追い込まれる 可能性がある。そのとき、NATO諸国はどうなるか、日本にとって他人 事ではない。

7月11、12の両日、ベルギーで開かれたNATO首脳会議でトランプ氏が 迫った要求は、表面上の粗野とは別に、国際政治の常識に基づけば十分正 当なものだ。1949年創設のNATOは、旧ソ連の脅威から西側陣営を守る ために結成された集団安全保障の枠組だ。これまでずっと米国が経費の 70%強を担ってきた。

トランプ氏は米国の負担が多すぎる、NATOの取り決めであるGDP比 2%の国防費という約束を守れと言っているのだ。メルケル独首相は 「我々がもっと努力しなければならないのは明らかだ」と述べ、NATO 諸国も、先にカナダで開かれた先進7か国首脳会議(G7)のような後味の 悪い結末だけは避けようと必死だった。

日本はどうするのか

トランプ氏とG7で激しくやり合ったカナダ首相のトルドー氏は、 NATO首脳会議初日に、イラク軍の軍事訓練強化のために、カナダ部隊 250人を新たに派遣する、今年後半には現地部隊を車輌整備、爆弾処理、 治安活動で指導する、と語った。

「カナダは向こう10年間で軍事予算70%増を目指す。それでもGDP2% には届かないが……。冷戦真っ只中の時代同様、NATOはいまも非常に重 要な軍事同盟だ」

NATO軍は、今秋、500人の新部隊をイラクに派遣するとし、さらにア フガニスタンでも、駐留米軍約1万5000人に対し、1万3000人だった部隊を 1万6000人に増やすと発表した。トランプ氏の「足りない、もっと増や せ」という要求に追い立てられるNATO諸国の姿が見える。

それでもトランプ氏は言い放った。「4%だ!」と。だが、氏の悪態にも 非礼にもNATO諸国は反論できない。国防が当事国の責任であるのはト ランプ氏の言うとおりだからだ。

NATO諸国で2%条項を守っているのは今年でようやく8か国になる見通 しだ。米国を筆頭に英国、ギリシャ、エストニア、ラトビア、リトアニ ア、ポーランド、ルーマニアである。

エストニア以下バルト三国は旧ソ連の下で苛酷な歴史を生きた。ポーラン ドとルーマニアも東欧圏の一員として息が詰まるようなソ連の支配下に あった。小国の彼らは再びロシアの影響下には入りたくないのだ。

では、日本はどうするのか。ロシア、中国、北朝鮮、左翼政権の韓国。日 本周辺は核を持った恐ろしい国々が多い。だが、わが国の国防費は、トラ ンプ氏に激しく非難されているドイツよりもずっと低い1%ぎりぎりだ。 遠くない将来、「シンゾー、いい加減にしろよ」と、トランプ氏は言わな いだろうか。

日本は安全保障も拉致問題の解決も、およそ全面的にアメリカ頼りだ。国 防費はGDPの1%、憲法改正もできず、第二のNATO、第二のドイツ にならないという保証はない。その時取り乱すより、いまから備えなく て、日本の道はない。

『週刊新潮』 2018年7月26日号 日本ルネッサンス 第812回



           
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パイナップルも無かった
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     渡部 亮次郎

朝と昼の食事のあとは果物を必ず食べる。だから秋は楽しい。果物の種類 が豊富だからだ。冬が近付くとみかんに混じってときどき供されるのがパ イナップルだ。

南国の果物だから生まれ育った秋田では子ども時代はお目にかからなかっ た。敗戦後、缶詰を初めてたべて美味しかった。しかし生を食べたのは大 人になって上京後である。

アメリカから返還される前に特派員として渡った沖縄では畑に植わってい るのを沢山見たが、なぜか食べなかった。今、東京のデパートで売られて いるのは100%フィリピン産である。

「ウィキペディア」によれば、パイナップルの原産地はブラジル、パラナ 川とパラグアイ川の流域地方。この地でトゥピ語族のグアラニー語を用い る先住民により、果物として栽培化されたものである。

15世紀末、ヨーロッパ人が新大陸へ到達した時は、既に新世界の各地に伝 播、栽培されていた。 クリストファー・コロンブスの第2次探検隊が1493 年11月4日、西インド諸島のグアドループ島で発見してからは急速に他の 大陸に伝わった。

1513年には早くもスペインにもたらされ、次いで当時発見されたインド航 路に乗り、たちまちアフリカ、アジアの熱帯地方へ伝わった。

当時海外の布教に力を注いでいたイエズス会の修道士たちは、この新しい 果物を、時のインド皇帝アクバルへの貢物として贈ったと伝えられる。

次いでフィリピンへは1558年、ジャワでは1599年に伝わり広く普及して 行った。そして1605年にはマカオに伝わり、福建を経て、1650年ごろ台湾 に導入された。

日本には1830年東京の小笠原諸島・父島に初めて植えられたが、1845年に オランダ船が長崎へもたらした記録もある。

パイナップル(レユニオン)は植付け後15〜18か月で収穫が始まる。自然 下の主収穫期は、たとえば沖縄では7〜9月と11〜翌年2月である。

1年を通した生産面の労働力の分配や缶詰工場の平準化を図り、植物ホル モンであるエチレンやアセチレン(カーバイドに水を加えて発生させ る)、エスレル(2-クロロエチルホスホン酸)、を植物成長調整剤として 利用し、計画的に花芽形成を促して収穫調節を施している。

栽培適地は年平均気温摂氏20度以上で年降水量1300mm内外の熱帯の平地か ら海抜800mくらいまでの排水の良い肥沃な砂質土壌である。

世界生産量の約5割がアジア州で、残りの5割はアフリカ州、北アメリカ 州、南アメリカ州の間でほぼ均等に分かれている。

2002年時点のFAOの統計によると世界生産量は1485万トン。1985年時点に 比べて60%以上拡大している。主要生産国はタイ (13.3%)、フィリピン (11.0%)、ブラジル (9.9%)、中国 (8.6%)、インド (7.4%)、コスタリカ、 ナイジェリア、ケニア、メキシコ、インドネシアである。

1985年の世界総生産は923万トンで、主産地はタイ、フィリピン、ブラジ ル、インド、アメリカ、ベトナムなどである。日本では沖縄県が主産地で 2002年時点では1万トンである。

1985年から2002年までのシェアの推移をたどると、米国のシェアが6%から 2%までじりじり下がっていることが特徴である。既に米国は上位10カ国に 含まれていない。2012・11・06


          
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重 要 情 報
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 ◎音読できてはならない英文だ:前田正晶

今回は久しぶりに英語の話題を採り上げたい。これと同じような内容は以前にも発表したことがあるが、ズバリと言えば「我が国の英語教育は何をしているのか」と論じたいと考えている。先ずは掲題の「音読できてはならない英文」の例をお示ししよう。

"Every years, I take vacation two months, you know. I go Europe with family, you know. Nowadays, children become big and go to school and cannot staylong, you know. So, we don’t go and wife complain and become angry."

これはこれまでに何度か採り上げたのでご記憶の向きもあると思うが、20年ほど前にJRだったかの車内で我らの同胞と英語を母国語としていない外国人との会話を聞くともなしに聞いていて「実に興味深い英語のような言葉の例だ」と思って覚えてしまったものである。喋っていたのはほぼ一方的に我が同胞で、言うなれば、悪い意味での「英語ペラペラ」の典型的な例だと思っている。この方はこのような文章をかなりの高速で話しておられたのだった。

試しにこの会話の英文を音読してみて頂きたい。文字の通りには読めない方は正しく英語の勉強をされた方だと言えると思う。一方では、この英文をすらすらと何の障害もなく音読できてしまったのであれば、それは「正しい英語とは何かを学び損なっていた」と判断しても良いかと思う。

特に冒頭の”Every years”を文字通りに音読できてしまうようでは、非常に芳しくないのだ。言うなれば、英語の試験に良く出てくる”Correct errors, if any.”(文中の誤りを正せ)としても酷すぎる例文のよう
である。

思うに学校教育の英語でチャンと学び損なった方々には、このような英語擬きを早く話しているのを聞かれれば、「この人物は英語がペラペラなのだ」と思わせられたと思うのだ。そこで、我と思う方はこの文章の文法的誤りを正して、何を言いたいかをチャンとした英語で書き直してみて頂きたい。それは決して生易しい課題ではないと解るはずだ。

どの水準の英語力を目指すのか:

次に採り上げたいのは何を目指して英語を勉強するかだ。私は持論として「我が国では英語がペラペラになるようにと万人に押しつけるような教育は必要がない」と考えている。現に日常生活で英語を話さなければ困る事態に出会うか。

オリンピックが来るかと言って、日本全国津々浦々まで英語だけしか話せない外国人が訪れるのかということだ。そんなことがあるはずがないのだ。また英語が話せないことを恥だと思わせるような議論も私は馬鹿なことだと考えている。

私が屡々採り上げる例だが「外国人に道を尋ねられて答えられずに恥ずかしい思いをした」という話を良く聞くが、私はW社をリタイヤーしてから24年も経つが、その間に英語で道を訊かれたことなど僅か3回しかないのだ。そんなことの為にわざわざ英語勉強する意味が何処にあるのかという問題である。話は変わるが、私は余程英語が解らないような顔でもしているらしいと嘆いているのだ。

私は英語を勉強しなくても良いとまでは言わない。だが、勉強するのであれば「何を、どの次元を目指していくのか」をはっきりとさせることが肝腎だ。例えば、「アメリカの一流企業に職を求めて支配階層乃至はアッパーミドルの連中と互角に渡り合うような次元を目指すのか、Ivy League級のアメリカの裕福な家庭から選ばれた学生が学ぶ大学で修士号をとって世界で活躍したいというのか」というようなことだ。いや、私は英語の原書を読みこなせるような読解力が付けば十分だという人もいるだろう。

何れの段階を目指すにしても忘れてはならないことは、ただ単に英語が読めるとか話せることしか教えて貰っていないか、自分で学んでこなかったというのでは、アメリカの支配階層の中に入っていくとか、一流の私立大学に入って何不自由なく過ごすには無理が生じるだろうということ。そういう理由は「私の経験してきた限りでは、我が国の学校教育では我が国とアメリカの間に厳然として存在する文化の違いを教えていないようだ」と思うからだ。

簡単な例を挙げておくと「彼らの思考体系は二進法であり、交渉事では一切の妥協を許さない」とか「彼らは論争と対立を怖れずに議論を吹っ掛けてくる」とか「これを言うことで失うものはないというような、一寸聞けば高飛車のような議論を平気で仕掛けてくる」辺りになるだろうか。これに馴れていないと「何という傲慢な奴らだ」と思ってしまうのである。それに彼らは感情的にならずに延々と議論をする神経を持っていることも忘れてはならないのだ。

次に重要なことは「我が国の学校教育の英語では単語や文法を重視するが、彼らの日常会話や報告書に中に使われている口語体、慣用句、スラング(slang=隠語、符丁)等の区別を教えていないこと」を指摘したい。それだから、知識階級の中で絶対に使ってはならないとされている「汚い言葉」(=swearword)とスラングの区別が付いていないのだ。汚い言葉を使ってはいけないという私の失敗例は繰り返して採り上げたので、ここでは敢えて省略する。

私は「英語で話す際には文法を正確に守り、中学校1〜2年の教科書に出てくる程度の言葉を沢山使って、細部まで十分に伝えるように心がけ、発音を明瞭にして相手に聞き取って貰えるような速度で大きな声であるべき」と主張してきた。

「英語で話す際には頭の中のギアを英語に切り替えて、出来る限り頭の中で日本文を英訳するような作業は避けて、英語のみで考えるようになれば尚良い」とも言ってきた。だが、忘れてはならないことは、決して俗に言う「ペラペラ」を目指す必要などないということだ。

実は私は「ペラペラと聞くと、何となくただ単に早く話せるだけのことで、薄っぺらな内容を英語で話すこと」のように思えてならないのだ。決してそうなってはならず、格調高く重厚な英語を目指して貰いたいと思っている。

屡々「単語を並べてみたら通じた」であるとか「兎に角通じれば良いのではないか。どんな英語でも実際に役に立てば良いのではないか」といった主張をされる方に出会う。それはその方の主義主張であるから、私の持論とは違うからといって論争を挑む気にはなれない、通じたのだから。

そういうことを言われる方は「文法などと固いことは抜きにして、実用性を重んじられたのだろう」から、私の出る幕はないと思う。

しかし「文法だけは何とかお守り頂きたいのだ」と、ガリレオのようなことは言っておきたい。

私が問題にしたいのはこの英語(なのだろう)をどのように受け止められ、どのように評価されるかだと思う。実は、これでも通じていたのは間違いないのが問題だと思う。私は「この不正確な英語でも会話が成り立つので、そこで満足するか」または「より良い英語というか、さらに高いところを目指すのか」だと思う。お解りの方はおられるだろうが、明らかに文法は無視でワードで入力すると疑問ありとされてしまう箇所がいくらでもあるのだ。「でも、通じたのだったら、それで良いじゃないか」という結論を出した方はおられた。

更に重要なことは、一度こういう種類の英語で「通じる」と知ると安心してしまい、先ず正しいというか正確な英語の世界には戻れなくなる点だ。即ち「通じれば良いじゃないか」なのだ。これを本当の英語に戻す為には、当人がよほど意識して勉強し直すか、正しい英語とは如何なるものかを心得ている指導者に導いて貰うかであろう。

ある専門商社の海外部門担当の専務さんに冒頭の例文をご覧に入れたところ「貴方は私の海外出張に何時の間にかついてきていたのか。私の英語は将にこれなのだ」と笑って言われた。それだけではない。文法を厳しく教えているはずの我が国の学校教育を経てきた方々の多くは文法を無視したか忘れてしまった英語を話す方が多いのも事実だ。

多くのおかしな英語の表現の中でも、絶対にお薦めできないのが、“you know”の多用である。これは何度か指摘してきた問題点であり「これを会話の中に挟むことは、貴方が『有能』であることを示すことにはならない」のであるし、言って良いかの階層にあることを示したことにもなるのだ。私が1945年にGHQの秘書の方に英語で話すことを教え込まれた際に「如何に言葉に詰まっても“you know”と言ってはならない」と厳しく指導されたのだった。だが、アメリカからやってくる元はMLBの野球選
手たちには、南米出身の連中も含めて、これを多用する者が多い。即ち、自分がそういう階層に属すると問わず語りしているのだ。

敢えて極端とも思える指摘をすれば、“you know”を多用するアメリカ人に出遭ったならば、その人物は「そういう程度の教養しか持ち合わせていない」と断定して、それ以後のお付き合いを避けても良いほどだ。

私は上記の英語まがいの語りの中で最も興味深く受け止めたのが“children becomebig”の一節だった。即ち、この話し手は明らかに「成長した」と言いたかったのだが、“grow”という単語をご存じなかったか、あるいはとっさに思い浮かばずに“become big”、即ち「大きくなった」の直訳で逃げたのかも知れない。善意で解釈すれば「異なった言い回しで話を進める表現力を備えておられた」かのようでもある。私は文章でも会話でも、このような異なった言い回しをすることができることは
重要だと思っている。だが、これは同時に語彙の問題でもある。

貶してから褒めたような論旨の展開となったが、我が国の英語の使い手と言われている方の中にはこのような文法に問題があることが多いと、経験上から言えるのだ。私はこの辺りに、我が国の英語教育における「文法重視」の成果に疑問を呈したいのだ。この問題点は「カタカナ語のほとんどが文法の原則を忘れて、複数や過去や現在の使い方を欠いているものが多い」ことからも明らかだと考えている。

結論を言えば「通じれば良い」といった低次元の英語力で満足するか、「いや、私は飽くまでも文法等の原則を守った格調高い英語を目指して支配階層の仲間入りをする」と言われるのかは、人それぞれの好みで私が介入することではないと思っている。しかしながら、上記の例文のような英語はお勧めしたくないし、英語を母国語とする人たちに尊敬されることはないことだけは保証しておく。私はそうではなくなるように英語を教えるのが「英語教育に携わる方の義務」であると思っているのだ。しかし、中々そうはなっていない辺りが我が国の英語教育の泣き所ではないのか。

 ◎誠に痛ましい墜落事故:前田正晶

群馬県の防災用ヘリコプターが墜落して9人もの犠牲者が出たと報じられ ている。心からお悔やみを申し上げたい。我が国ではこのような民間(と 言って良いのかな)のヘリコプターの事故が比較的多いように思う。私は 在職中に仕事でかなりの回数をW社所有のヘリコプターに乗る経験をして いるが、危険だと感じたことなど一度もなかった。

それはさておいて、我が国のマスコミや反日勢力はアメリカのオスプレー が墜落はしないまでも何らかの事故を起こしたり不時着でもすれば「危険 だ、危険だ」の大合唱で「直ちにアメリカ軍に厳重抗議せよ。かかる危険 極まりない機材の我が国の中にある基地への配備を取り止めさせろ」と喚 き立てる。だが、彼らは何故か今回のような事故が起きても「防災用と雖 も危険なヘリコプターの配備を止めよ」とは言わない。

それどころか、水害の際などには避難できない方々の為には出動させるの だ。何と言う勝手極まりない論法だろうか。ヘリコプターを操縦される要 員は長時間の訓練を経て任務についておられるのだろうし、人命を預かる 仕事をされるのは大変な精神的且つ肉体的な負担になっていると思う。彼 らはそういう点をどう考えているのだろうか。新聞社もテレビ局もヘリコ プターを所有して報道に使っているではないか。

あれは危険ではなくて、我が国を守っているオスプレーは危険だというの は矛盾ではないのかなどとつい考えてしまう。マスコミって変な奴らの集 まりなのか。

 ◇◆◇写真映像情報網◇◆週刊AWACS 2018年8月12日◇◆◇◆◇

▼唸声中国映像/北京市西南部で巨大な山崩れ

[https://stat.ameba.jp/user_images/20180812/09/unarigoe/dc/65/g/o0146024714246029964.gif]<https://stat.ameba.jp/user_images/20180812/09/unarigoe/dc/65/g/o0146024714246029964.gif>

GIFは8/11午前8時半頃、北京市西南部房山区大安山郷での山崩れの瞬 間/唸声、幸いにも負傷者はなし。この辺りは不安定なのでまた山崩れの 可能性もあると言う。8月30日までは道路封鎖をして適切な処置をすると 言うが・・・。

映像:博迅8/11:北京房山山体滑坡、規模巨大  (3:30)
https://youtu.be/rlwVO75uCJY

では、今週号をお楽しみください。
https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12397290700.html
誕生日の音楽映像(小学校祝日大祭日儀式唱歌用歌詞及楽譜撰定)
https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12397281532.html
2018/8/12 唸声



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身 辺 雑 記
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13日の東京湾岸は快晴、爽快。

12日の東京湾岸は朝のうちは曇天、午後は雨。家人は千葉に住む甥一家を 訪問。

私はTVで落語と「笑点」を見た後、焼酎のウーロン割。



                                                
                            
                       
                          

                          


                          

                 

                          


                          

                          

                          
                          

                         

                           
                          



                      
              






        


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