政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

全て表示する >

頂門の一針4761 号  2018・8・4(土)

2018/08/04

                       
□■■□──────────────────────────□■■□ 
わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4761号
□■■□──────────────────────────□■■□


       2018(平成30)年8月4日(土)



         歴史の流れを見誤ってはならない:加瀬英明

       紅海ルートの原油は一日480万バーレル:宮崎正弘
          
           摩訶不思議な米露首脳会談:櫻井よしこ
          
                           
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


□■■□──────────────────────────□■■□
第4761号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
               御意見・御感想は:
                  ryochan@polka.plala.or.jp

                購読(無料)申し込み御希望の方は
                    下記のホームページで手続きして下さい。
  
       http://www.max.hi-ho.ne.jp/azur/ryojiro/chomon.htm
    バックナムバーは http://www.melma.com/backnumber_108241/

    ブログアドレスは http://chomon-ryojiro.iza.ne.jp/blog/



━━━━━━━━━━━━━━━
歴史の流れを見誤ってはならない
━━━━━━━━━━━━━━━


          加瀬 英明

トランプ大統領がEU(ヨーロッパ連合)、カナダ、メキシコ、日本、中 国などを対象として、鉄鋼や、アルミ製品に高関税を課することを発表し てから、世界貿易体制を破壊するものだとか、奇矯な決定だという批判が 巻き起こっている。

私はこの決定は、妥当なものであるだけでなく、もっと深い意味があると 思う。

大手新聞が「トランプ劇場」の一つだと報じているが、先を見透せないの だろうか。

今回のトランプ政権による措置は、とくに中国を狙い撃ちしている。

アメリカは7月6日から、340億ドル(約3兆7000億円)にのぼる中国製 品に高関税を適用したが、さらに議会公聴会によって、160億ドル相当の 中国製品の関税をあげる当否が、はかられている。

3月に、トランプ大統領はムニューシン財務長官に、アメリカの安全保障 にとって重要なテクノロジーの分野において、中国による投資を禁じるよ うに命じている。

 中国が自由貿易体制の最大の利得者

習近平主席がたじろぎながら、アメリカに対して報復すると表明すると、 トランプ大統領はアメリカの特別通商代表に、その場合、2000億ドル 相 当にのぼる中国製品に、1律10ドルの関税を課することを検討するよう に、指示している。

中国は経済をアメリカ市場への輸出に依存しているために、アメリカとの 通商摩擦を何とか軽減しようと、努めている。そのうえ、中国国内にある アメリカ企業が中国経済を支えていることから、活動を妨げることができ ない。

今回のトランプ大統領の決定が、暴挙だといって非難する者は、通商が互 恵主義にもとづくとルールによるべきで、自由な交易をできるだけ妨げて はならないと、主張している。自由貿易は参加国を潤すことによって、世 界秩序を安定させていると、唱えている。

その結果は、どうだったのだろうか?

21世紀の華夷秩序を目指す中国

この25年を振り返ると、現行の自由貿易体制は、巨大な専制国家である中 国に、もっとも大きな恩恵をもたらしてきた。

自由貿易体制は、世界を21世紀の華夷秩序のもとに置こうとする野望をい だく、中国を肥大化させてきた。

アメリカは北朝鮮の核よりも、中国が南シナ海を内海として支配しようと していることを、深刻な脅威としてとらえている。

中国は南シナ海に、7つの人工島を造成したうえで、長距離爆撃機と対 艦・対空ミサイルを配備した。

習近平主席が2015年にワシントンを訪れて、オバマ大統領と会談した直後 に、ホワイトハウスで共同記者会見を行った時に、南シナ海の人工島を 「軍事化」しないことを、明言している。習氏は平気で嘘をついてきた。

 アメリカは北朝鮮より中国を脅威とみている

習主席は、5月に訪中したマティス国防長官と会談した際に、南シナ海の 人工島も含めて「祖先が残した領土は、一寸たりとも失うことができな い」と、述べた。南シナ海の岩礁が、中国の歴史的な領土であるというの も、ハーグの国際司法裁判所が裁定したように、作り話でしかない。

中国は新疆ウィグル自治区も、チベットも、中国の固有の領土だという が、満族による王朝だった清の6代目皇帝に当たった、乾隆帝(1711 年〜99年)が征服した、外地である。今日の中国においても、乾隆帝は 「十全老人」(老は敬称)として、称えられている。それに、満族は漢民 族の祖先ではない。

世界交易の30%以上が、南シナ海を通っており、中国が占有することが あってはならない。

アメリカはオバマ政権以来、中国が南シナ海の人工島周辺の領海だと主張 する海域に、海軍艦艇を通過させる「自由航行作戦」を行ってきたが、中 国側からみれば遊覧航海のようなもので、何の効果もない。そこで、中国 経済を締めつける方法しかない。

中国は、自由貿易体制に乗じることによって、手にした富を使って、軍の ハイテク化と、大規模な軍拡を強行するとともに、「一帯一路」戦略を進 めて、スリランカや、紅海の出入り口のジプチなどに、軍事基地を建設す るようになっている。

 EU(ヨーロッパ連合)もアメリカの覇権に甘えてきた

もし、中国に南シナ海を支配することを許せば、中国の膨張主義を黙認す ることになってしまう。

それに、アメリカの恩恵を蒙ってきたのは、中国だけではない。

日本やヨーロッパの先進国をはじめとするアメリカの同盟諸国は、先の 大戦後、自由貿易体制を活用して、福祉国家をつくりあげてきた。その脇 で、アメリカに甘えて、国防負担を肩代わりさせてきたが、言い換えれ ば、アメリカの施しによって潤ってきたのだ。

そのかたわら、アメリカの製造業は、日本や、ドイツなどの諸国と競争す るのに疲れ果てて、すっかり怠惰になっていた。

利に聡いアメリカの経営者たちは、自由貿易体制が世界の福祉を増進す ると説きながら、懐を肥やすために、国内にあった製造部門を、中国をは じめとする、人件費が安い発展途上国に移し、中国から大量に安価な製品 や、部品を輸入してきた。

かつては、アメリカの大企業が世界の他の諸国を圧倒して、大きく引き 離していたというのに、アメリカの労働者たちが大量に切り捨てられ、レ イオフされた。

アメリカの企業経営者はなぜ自由貿易体制を称えるのか

アメリカの利潤を追う企業経営者たちは、中国の興隆に手を貸してきた。

アメリカの大手マスコミや、シンクタンクや、大学は、大手企業によっ て養われてきたために、アメリカが覇権を握っていた時代への強いノスタ ルジアにとらわれて、自由貿易体制を守るべきだという声をあげている。

アメリカはGDPの4%を、国防費にあてている。ところが、27ヶ国 のNATO(北大西洋条約機構)ヨーロッパ諸国は、オバマ政権の時に、 GDPの2%を防衛費にあてると約束したのにもかかわらず、イギリス、 ギリシア、エストニアの3ヶ国だけが、防衛費として2%を支出してお り、NATOヨーロッパ諸国のなかで、もっとも富裕なドイツの防衛費 は、1.2%でしかない。

ドイツのメルケル首相が、防衛費をGDPの1.5%まで増やすと約束 しているものの、トランプ大統領は「それでは、アメリカの納税者がとう てい納得しない」と、強く反撥している。

2年前に、トランプ候補が「アメリカ・ファースト」の公約を掲げて、 大統領に当選したのは、今後、アメリカの覇権が未来永劫にわたって続い てゆくという、神話を覆すものだった。

 アメリカの国勢調査から未来が見える

アメリカの政府国勢調査局は、白人の少子高齢化が急速に進んでゆくか たわら、非白人の人口増加と移民によって、白人が2040年代に入る と、 人口の50%を割ることになると、予測している。すでに若年人口で は、 非白人が多数を占めるようになっている。

アメリカの人口は1980年に、2億2700万人だったのが、主とし て移民に よって、いまでは3億2800人に達している。黒人 も多産だ。とくに、ヒ スパニック系の人口の増加が著しい。

これまでアメリカは、白人が『メイフラワー号』から清教徒が神の国を 築くために上陸したことから、アメリカが神の使命を授かった国であり、 世界を導く責任を負っていると、驕ってきた。

だが、非白人の人口が増して、人口の過半数を超えるようになれば、世 界を導く重荷を担う意識が失われてゆこう。

トランプ政権は、すでにアメリカが覇権国家であるという傲りを、捨て ている。

アメリカが非白人の国となると、白人が世界の覇権を握った、大航海時 代によって16世紀に始まった長い時代が終わることになろう。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━
紅海ルートの原油は一日480万バーレル
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)8月3日(金曜日)
        通巻第5777号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
紅海ルートの原油は一日480万バーレルという生命線
イスラエル国籍軍もしくは有志連合の軍事行動に参加の用意
*********************************

8月1日、ハイファの海軍幹部学校卒業式に臨んだネタニヤフ首相は、も しイエーメンの武装組織フーシ(イランの代理兵をいわれる)が、攻撃を 続けるのであれば、イスラエルとしては選択肢が狭まり、多国籍軍あるい は有志連合が組織されるなら、それに参加する用意がある」と演説した。

これは先週、サウジアラビアのタンカー弐隻が、バアルマンダブ海峡を通 過中に、イエーメンからのミサイル攻撃を受け、一隻が被弾し、サウジが 「当面の間、紅海ルートからの原油運搬を取りやめる」としたためである。

バアルマンダブ海峡は、紅海の出入り口にある狭窄な海峡で、幅は29キ ロ、イエーメンの対岸はジブチとエリトリアである。

エリトリアはエチオピアの出口に位置し、ジブチには米軍基地、自衛隊、 英国軍に加えて中国人民解放軍の軍事基地があり、アデン湾の海賊退治を 主任務に日夜警戒し、タンカーなどの安全航行を護衛している。この航路 を通る船舶は夥しく、アデン湾からスエズ運河を抜ける多くの船舶がある が、とりわけ原油タンカーが一日に480万バーレルを運ぶ、もっともクリ ティカルな航路である。

一方、ホルムズ海峡に関しては、イランが閉鎖する用意があるといえば、 ポンペオ国務長官は「イランを支配するのはマフィア。経済制裁を強化す る」などと言葉の戦争をエスカレートさせる一方で、トランプ大統領は唐 突に「イランの指導者といつでも会談する」とした。これに対してもイラ ン政府の反応はまだない。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIE 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   上海の観光名所「新天地」の隅っこ、ひっそりと中国共産党第一回大 会記念館がある
  嘘で固められた歴史改竄の原点が、これだ

  ♪
石平『中国五千年の虚言史』(徳間書店)
@@@@@@@@@@@@@@@@

先週から中国で大騒ぎとなっているのは偽ワクチンである。すでに45万 人分が、投与された。いまのところ死人が出ていないが、当局は製薬メー カーの16人を逮捕した。吉林省の怪しげなワクチン・メーカーは、偽薬 で大儲けしてきた札付きのブラックと言われた。

 かつては中国製ペットフーズで、米国の犬猫およそ1万匹が死亡したた め、爾来、米国では中国製に慎重である。粉ミルクでは中国国内で赤ちゃ んの死亡事件が続出した。

日本関連で言えば「毒餃子事件」があった。日本に来る中国人ツアーは必 ず日本製の粉ミルクを爆買いした。

 前々から評者(宮崎)も、口すっぱく言ってきたが「中国人は朝起きて から寝るまで、生まれてから死ぬまで嘘をつく」のである。五千年、一貫 してそうなのである。

この本は元中国人だった石平氏だからこそ、「嘘が中国の文化である」と 断言できるのである。

そもそも「五千年」という歴史そのものが真っ赤な嘘であり、中国史は、 秦の始皇帝から延々と、ひたすら嘘だけが述べられている。

本書は、それを王朝ごとに、きわめて簡潔に、何が嘘であり、真実が奈辺 にあるかを秦、漢、新、後漢、三国鼎立、随・唐、宋、元、明、清、忠仮 眠国(中華民国)。そして現代の習王朝までの偽史を適格に暴く。

生活も出世も、すべてが嘘で塗り固められている。イデオロギーも、文学 も、嘘に満ちていて、だから中国は一級の芸術が出てこなくなった。

なぜこうなったのかを石平氏は次のように解き明かす。

「日本では『嘘つきは泥棒の始まり』であるが、中国では『嘘つきほど成 功する』なのだ。清王朝末期の李宗吾という儒学者は歴代の皇帝や古来の 英雄を分析し、1911年から『厚黒学』『厚黒経』といった、乱世を生 きる中国四千年の成功哲学についての論考を発表した。(中略)成功の要 諦は、『面の皮は城壁より厚く、腹は石炭より黒く生きよ』というもので あり、いかに鉄面皮で恥知らずになるか、そしてどこまでも腹黒く、自分 の利益のために何でもすることが重要だと説いている」のである。

いまの中国人が学校で習う嘘だらけの歴史は、共産党がいかに由緒正し く、しかも抗日戦争を戦った主体であり、権力に合法性があるかを徹底的 に偽史観の塊で記述している。共産党は匪賊、山賊が本質であり、抗日戦 争は国民党が戦ったという真実を語ると「偽史」と批判される。でっち上 げの成功例が「南京大虐殺」「731部隊」などだ。

なにしろ「第一回共産党大会」なるものが、すこぶる怪しいのである。
 上海の観光名所「新天地」にひっそりと中国共産党第一回大会記念館が あるのだが、嘘で固められた歴史改竄の原点が、これだ。

この場所は元フランス租界である。会場となったのは李漢俊の自宅だっ た。評者(宮崎)も、何回か上海にある「中国共産党第一次全国代表大会 跡地記念館」を見学したことがある。

 飾ってある金ぴかの銅像、初回参加者13名のレリーフ、当時、確かに参 加はしたが、チンピラでしかなかった毛沢東が、会議で発言しているオブ ジェも飾られていて、思わず吹き出しそうになる。

共産党は陳独秀が創立した。この指導者は歴史から殆ど抹消された。
周恩来はこのとき巴里にいて、会議には欠席しているし、戴季陶は、この ときすでに党を離れて、日本にいた。
 ならば誰々が参加したのか?。
 李漢俊(東大出身)、李達(東大)、陳公博、包恵僧(陳独秀の代 理)、張国寿、劉仁静、陳譚秋、董必武(日本大学)、毛沢東、何淑衝、 トウ恩銘、王尽美、周仏海(東大)、この13人にコミンテルンからマーリ ンと、ニコリスキーが派遣されていた。

欠席にもかかわらず陳独秀が委員長となり、役員も決められているが、そ こに毛沢東の名前はない。つまり、毛沢東はこの時点でヒラでしかなく、 彼の主導権が確立されるのは、鄭義会議以後である。

さて石平氏は、その後、この創立メンバーの悲運をたどる。

共産党史が決して語らない事実とは、李達はいったん離党し、共産党政権 成立後復党するが、「毛沢東を批判したため、文化大革命で惨殺された。 李漢俊ものちに中国共産党を離党、国民党に加入したが、国民党の分裂・ 紛争の中で処刑」となった。

「陳公博と周仏海は王兆銘政権に参加し、日中戦争でも日本に協力したた め、戦後の中国では『売国奴』扱いされた。結局、中国共産党のなかで順 調に生き延びたのは、毛沢東と董必武の2人しかいない」のである。
つまり、共産党などと独自の自主的な政党を名乗るなど僭越であり、実態 はコミンテルンシナ支部でしかなかったのだ。

目から鱗の、真実の中国史は、それならいったいどうなるのだろう?



     
━━━━━━━━━━━━
摩訶不思議な米露首脳会談
━━━━━━━━━━━━


      櫻井よしこ

敵味方逆転の摩訶不思議な米露首脳会談 トランプ氏の非難はいつか必ず 日本にも

7月16日、フィンランド・ヘルシンキでの米露首脳会談はおよそ万人の予 想を超えた。米CNNのクーパー・アンダーソン記者は「自分が報じてき たこれまでの如何なる首脳会談に較べても、米国と米国民にとって恥ずか しい内容だった」と伝えた。CNNはトランプ政権に必要以上に厳しい が、今回は、「米国人ならそう感ずるだろう」と、共鳴できた。

首脳会談の前、米国の複数のメディアは、トランプ米大統領が単独でプー チン露大統領と会談することへの懸念を報じていた。どのような言質をと られるやもしれない、単独会談は回避する、もしくはできるだけ短くすべ きだという指摘だった。

他方、ホワイトハウスはトランプ氏に、プーチン氏には強く厳しい姿勢で 対処するように、その方が「トランプ氏自身の見映えがよくなる」と説得 していたと、米「ウォールストリート・ジャーナル」紙が伝えている。

ジョン・ボルトン米大統領補佐官らは、トランプ氏に米露関係の分析や各 議題での攻め方などを詳細に説明したはずだ。KGB(旧ソ連国家保安委 員会)出身のプーチン氏に関する客観的分析や米露関係の戦略的解釈より も、「トランプ氏自身が格好よく見える」という、トランプ氏のエゴに訴 える論法で説得しようとした事実は、身近な側近でさえもトランプ氏の知 的水準をその程度に見ていたということなのだろうか。

結局、首脳同士のサシの会談は2時間も続き、公式の議事録もない。加え て全体会合が2時間、計4時間の会談を受けてトランプ・プーチン両首脳が 会見した。

トランプ氏がへりくだり、プーチン氏が自信の微笑をうかべた同会見は、 味方が敵になり、敵が味方になる摩訶不思議な歴史の大逆転をまざまざと 見せた。トランプ氏を掌中におさめたとでも言うかのような余裕を感じさ せたプーチン氏が、トランプ氏の為に記者団の質問に答えた場面さえあっ た。クリミア半島問題である。

トランプ氏はロシアのクリミア半島の強奪についてさしたる反対論は唱え ていない。それどころか、クリミア在住ロシア人の多さ故に、同地はロシ ア領だとの見方を示したことさえある。

プーチン氏はしかし、トランプ氏をかばうようにこう語った。

「トランプ大統領は、クリミア併合は違法だという主張を維持している。 ロシアの考えは別だが」と。

ロシアによる米大統領選挙介入疑惑で米AP通信が、トランプ氏に米国の 情報機関とプーチン氏の、「どちらを信ずるのか」と質した。トランプ氏 はまともに答えなかったが、プーチン氏はこう語った。

「私は情報機関の一員だった。(偽の)資料がどのように作成されるかも 知っている。おまけにわがロシアは民主主義国だ」

米情報機関が偽の資料を作成したとも、「米国同様の民主主義国」である ロシアが、他国の米大統領選挙に介入することなどあり得ないという主張 ともとれる。噴飯物である。だがトランプ氏はプーチン氏の隣で頷いていた。

トランプ氏は70年近く同盟関係にあるNATO(北大西洋条約機構)諸国 を酷い言葉で非難した一方で、いまや理念も体制も異なるプーチン氏のロ シアと、核や中東問題などを共に解決できるという構えだ。

長年ロシアを共通の敵として団結してきたNATOの大国、ドイツは軍事 支出がGDPの1.25%にとどまるとしてメルケル首相がトランプ氏に面罵 された。日本はドイツ同様敗戦国として、戦後を経済中心で生きてきた。 日本はドイツよりも尚、米国頼りだ。ドイツよりも国防費のGDP比率は 小さく、憲法改正もできていない。トランプ氏の非難はいつか必ず、ドイ ツ同様日本に向かってくるだろう。

『週刊ダイヤモンド』 2018年7月28日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1241

           
━━━━━━━
重 要 情 報
━━━━━━━

◎またかと思った日本ボクシング連盟山根明会長:前田正晶

山根明会長が333名に告発されたと聞いた時には「またか」と思わずには いられなかった。それは、既にこれまでに何度も指摘して来たことだが、 何らかの競技種目の連盟や協会の理事長や会長、または幹部役員が繰り返 して一般社会乃至は企業社会の常識や倫理観に反する破廉恥というか恥知 らずの振る舞いをしてきた例が今日までにどれほどあったかということだ。

より具体的に言えば、過去の名選手がその競技の狭い世界のみの上部団体 の組織の中に閉じこもって出世してしまったのだから、「我こそが君主で ある」との錯覚を起こすのは不思議でも何でもない事なのだ。より具体的 な例を挙げれば、「長い歴史がある相撲の世界の文化は、我々一般人が住 む世界のそれとは全く異なるものであるから、我々があの世界に介入した り彼らを批判するのは無意味である」ということだ。何とかいう理事長が 良識と常識ある社会人とは別個の人物だとしか主ないのだが。

今回の山根会長が告発された内容をざっと見れば(その告発の内容が正し く正確であったとすればの話だが)、あの会長が如何に社会の常識が欠如 していただけではなく、それに加えるに周囲の忖度の結果もあって担ぎ上 げられている間に「我こそがボクシング界のルールブックそのものなり」 と思い上がっていった典型的な人物であるかのように見える。「典型的」 という意味では、過去にいくつかの例があった他の協会と連盟でも同種の 人物が出ていた。卑近な例ではレスリングの栄和人氏があると思う。

私の持論では「過去の世界的名選手であっても、その人物が実社会におけ る十分な経験と経歴があるか否かを十分に配慮し且つ検討した上で、現役 を引退した後に上部団体の役員や幹部に引き上げるべきだということ」と 繰り返して述べてきたのである。これも繰り返しになるが、より具体的に 言えば「サッカー協会の長所はかの川淵三郎氏のように全日本代表も経験 はしていたが、就職先の古河電工という上場企業で部長職を経験され、組 織の運営の経験がある人物を会長にい頂いたこと」なのである。

似たような言い方に「名選手必ずしも名監督に非ず」というのがある。即 ち、私は「世界的にも実績を残した名選手が、常に上部団体の会長や役員 に適任であるだろうか」とも言えるのではないかと考えている。勿論例外 もあるだろうが、これまでに「だから言ったじゃないか」という例が多す ぎた。

今回も山根会長という方が、テレビに生出演されて「告発」に延々と反論 しているのを部分的に聞いた。私は無意味であるとしか思えなかった。告 発された者がテレビに出て「告発の内容は将にその通りである」と認める 訳がないではないか。ましてや「私が間違っておりました。申し訳ありま せんでした」と素直に言うか?考えるまでもないことだろう。また副会長 なる側近が告発の内容を否定している場面が報道されたが、これにしたと ころで同様に無意味だ。

また、例によって例の如くに「第三者委員会」を設けて調査すると言って いるが、これだって成果は疑問だ。スポーツ庁という組織に何らかの法的 か行政的な権限があれば、あの連盟に立ち入り検査でも強行して「告発が 何処まで真実であり且つ何が実態であったか」を糾明して、会長の所業が 不届きであれば辞職勧告でも何でもするべきだと思う。鈴木大地長官は 「悪質タックル」では結構乗り出されたのであるから、オリンピック種目 であるボクシングの連盟の事案には積極的に対応して頂きたいものだ。


 ◎韓国海洋調査船の竹島周辺航行に抗議 菅義偉官房長官「同意ない調 査認められず」

菅義偉官房長官は3日午前の記者会見で、韓国の海洋調査船が1日から2 日にかけて竹島(島根県隠岐の島町)周辺の日本の領海を航行したと、正 式に明らかにした。そのうえで「わが国の同意のない調査活動は認められ ない旨、強く抗議した」と述べた。

韓国の海洋調査船の航行を受け、政府は韓国側に説明を求めるとともに、 1日と2日の2度にわたって外交ルートを通じて抗議した。

菅氏は平成18年7月にも韓国側が竹島周辺の領海で海洋調査を行った経緯 に言及し、「そのときもわが国は強く抗議している」と強調した。

【写真】 記者会見する菅官房長官=3日午前、首相官邸
<http://www.sankei.com/politics/news/180803/plt1808030006-n1.html>http://www.sankei.com/politics/news/180803/plt1808030006-n1.html
【産經ニュース】 2018.8.3 12:21 〔情報収録 − 坂元 誠〕


◎「東京男子医大に変えれば」皮肉意見を海外報道

東京医科大(東京)が医学部医学科の一般入試で、女子受験生の点数を一 律に減点していた問題に、海外メディアも高い関心を示した。

 ロイター通信は2日、本紙報道を引用しつつ、「安倍首相は女性が輝く 社会づくりを掲げるが、女性は依然として雇用で苦戦し、出産後の職場復 帰でもハードルがある」と指摘した。

日本への関心が高い台湾では、中央通信が2日、日本メディアの報道を引 用しながら、ネット上で「男子学生しか歓迎しないなら、『東京男子医 大』に名前を変えるべきだ」との皮肉交じりの書き込みがあると紹介。中 国共産党機関紙・人民日報など中国や香港のメディアも報道を次々と ニュースサイトに転載した。2018年08月03日 07時38分



━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━

4日の東京湾岸は晴天。

父方の祖父は日露戦争のラッパ手だったそうだが、そのために肋膜を患っ ていた。そのことから父は弟のブラスバンド入りを禁じた。今のラッパに は そんなことは無さそうだ。隣の第三亀戸中学校のブラスバンドは全員 が女 生徒だもの。

毎日、朝のうちに散歩を済ます。

夏休み中の隣の第三亀戸中学校、3日午前、生徒10人ほどが登校して 校庭 で遊んでいた。

私の中学時代は野球選手で充実していた。ところが高校受験を控えて疲労 回復を早めるため砂糖を多く舐めたところ脚気になった。砂糖の分解にビ タミンB1を大消費するからである。先生が毎日注射して下すって治った。

ビタミンB1は豚肉にうんと入っているそうだが少年時代、秋田の農家で は肉といえば鶏しか無かった。それ以外の肉を買う現金を節約したもので ある。
                           読者:5601人


                          
                         
                          
                                 

                      
                   
                          

                 
                         
                       
                          

                          


                          

                          

                          
                          

                         

                           
                          



                      
              






        


規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: 97 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。