政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4737 号  2018・7・11(水)

2018/07/11

                       
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4737号
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      2018(平成30)年7月11日(水)



      日本の英霊が残した 人種平等の道標:加瀬英明

      ポンペオ、3回目の訪朝の成果はなし:宮崎正弘 
             
       拉致解決を国交正常化に優先せよ:櫻井よしこ
       
       
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4737号
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日本の英霊が残した 人種平等の道標
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             加瀬 英明

5月に、イギリスのヘンリー王子と、アメリカ人女優のメーガン・マーク ルさんの華麗な結婚式典が、ウィンザー城の教会において行われた。

イギリス王室はウィンザー家と呼ばれるが、ウィンザー城は王家の居城で ある。

この日は、よく晴れていた。ヘンリー王子とメーガンさんは、荘重なイギ リス国歌が吹奏されるなかを、銀の輝く胸冑をつけた龍騎兵を従えた、お 伽噺のような馬車に乗って、教会へ向かった。

私はこの光景をテレビで観て、深く感動した。すると、不用意に胸が熱く なって、目頭が潤んだ。

華燭の式典では、アメリカ聖公会の黒人主教が、説教壇から黒人訛りの英 語で、愛について熱弁を振った。

私はアメリカ黒人女性の聖歌隊が、黒人霊歌の『スタンド・バイ・ミー』 (イエスとともに歩め)を合唱した時に、涙が頬にこぼれた。シャツの袖 口で拭った。

メーガン妃は、アフリカ系黒人だ。アメリカ黒人の母と、白人の父のあい だに生まれた。

いまでも、白人社会では、黒人の血が少しでも混じっていれば、「黒人 (ブラック)」と呼ばれる。オバマ前大統領は、父親が黒人、母親が白人 だったが、黒人として扱われている。

私はキリスト教徒ではないが、アメリカに留学した時に、黒人社会に関心 があったので、何回か日曜日に、黒人街の教会を訪れて、ミサに参加した。

ミサでは、黒人霊歌(ゴスペル)の『スタンド・バイ・ミー』が、かならず 歌われた。

ウィンザー城の教会で、エリザベス女王、フィリップ殿下、チャールズ皇 太子をはじめとする、盛装した王族を前にして、何と、アメリカから招か れた黒人の聖歌隊が、この黒人霊歌を合唱したのだ。

『スタンド・バイ・ミー』は、黒人たちがアフリカから奴隷として拉致さ れて、筆舌に盡せない逆境を強いられた日々に、うたった歌だった。

イギリスの王子が黒人と結婚するのは、王室の長い歴史ではじめてのこと だった。3、40年前には、考えられなかったことだった。

これも先の大戦において、日本が国をあげて勇戦し、大きな犠牲に耐え て、アジアを、欧米の数百年にわたった苛酷な植民地支配から、まず解放 し、その高波がアフリカ大陸を洗って、アフリカの諸民も解放されて独立 していった結果として、人類の歴史の果てに、はじめて人種平等の世界が 招き寄せられたためだった。

アジアの民を解放するために、酷暑酷寒の広大な戦場に散華した英霊が、 天上からウィンザー城の光景を眺めて、きっと嘉納されたにちがいない と、思った。

私は幼年期を大戦前のロンドンで、過した。バッキンガム宮殿や、ロンド ン近郊に親しんできた。私にとってイギリスは、“第二の母国”である。

日本大使館員の子だったから、周辺や、イギリス人の友だちから、差別を 受けることは、なかった。日本はアジア・アフリカの有色人種のなかで、 唯一つの一等国だった。

アメリカでは第2次大戦後も、国内で黒人に対する、理不尽な差別が続いた。

ところが、独立したアフリカ諸国の外交官が、それまで黒人が立ち入れな かったホテルや、レストランなどに自由に出入りするのを見て、黒人によ る公民権運動が起った。

1960年代に、マーティン・ルーサー・キング師が率いる公民権運動が、つ いに実を結び、アメリカ黒人に対する法的な差別が全米にわたって撤廃さ れて、今日に至っている。

日本は矢弾尽きて、73年前に鉾を収めたが、人種解放を求めた大東亜戦 争は、終わらなかった。アジア・アフリカの民や、アメリカの黒人たちが 戦いを続けて、今日の人種平等の世界が実現したのだった。



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ポンペオ、3回目の訪朝の成果はなし
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)7月10日(火曜日)
        通巻第5756号 
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ポンペオ、3回目の訪朝の成果はなし。「強盗の要求ばかりだった」
  「交渉は二年半かかるだろう」というポンペオ発言の深い意味
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CIA長官として秘密裏に訪朝したポンペオ(現国務長官)は、5月1 日に金正恩と会見し、戦後初の米朝首脳会談の実現を取り付け、2回目の 訪朝では人質3名を解放させ、特別機に同乗させた。

3回目は初めて平壌に宿泊し、帰路日本に立ち寄って日米韓の3カ国外相 会議をこなし、そのあとベトナムへ飛んだ。

ボンペオ国務長官の。表向きの北朝鮮訪問は3回、ほかに秘密訪朝が2回 有ると言われているが、公表はない。

さて、米朝首脳会談直後に、ポンペオは「交渉は2年半かかる」と発言を しているが、このメッセージは何を意味するのか?

第1に「2年半後」のタイムスパンをみると、大統領再選を狙うトランプ が2020年夏から初秋にかけて、「劇的な」成果を必要とする。再選を圧勝 で飾るためには北朝鮮との妥協、もしくは戦争がおこる可能性が高い。

第2に北朝鮮はまだ本当の核武装をしていないというのがアメリカの見積 もりである。たしかに核爆発実験は成功させた。ミサイルは4400キロ飛翔 実験に成功させた。しかし、核の小型化と、ミサイルへの搭載は、技術的 に成功しておらず、最低みつもっても、あと2年はかかるだろう。

第3は在韓米軍の撤退である。米韓の軍事演習は中止された。韓国軍、保 守派ばかりか日米関係国や中国すら驚かせたが、トランプはすでに韓国を 見限ったとみると、軍事演習中止のつぎは、在韓米軍の撤退である。
 
それが2年半後、そして在韓アメリカ人が不在となれば、安心して (?)、北朝鮮攻撃に移れる展望が開ける。

どうやら、そうしたシナリオがトランプ政権にはあると筆者は推測するの である。だから、非核化交渉の詰めを急いでいないのではないのか。
     
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者
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(読者の声1)ポンペオ国務長官の来日、記者会見と質疑応答の全文テキ ストです。

ポンペオ国務長官は北朝鮮での2日間の会談を終え、7月7日に来日しまし た。7月8日に安倍総理大臣と会談後、日米韓3カ国の外相会合を行いまし た。

ポンペオ国務長官、河野外務大臣、韓国の康(カン)外交部長官による共 同記者会見
https://www.state.gov/secretary/remarks/2018/07/283888.htm
 ポンペオ国務長官の冒頭発言と質疑応答(仮訳) 在日米国大使館  2018年7月8日
https://jp.usembassy.gov/ja/secretary-of-state-pompeo-joint-press-conference-ja/
 また外相会合に先立ち、ポンペオ国務長官は安倍総理大臣と会談を行い ました。
https://www.state.gov/secretary/remarks/2018/07/283886.htm
 7月5日‐12日の国務長官の外遊中の発言などは、国務省の以下のページ でご覧下さい。
https://www.state.gov/secretary/travel/2018/t10/index.htm
   (アメリカンセンターの告知より)



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(読者の声2)先に私は、世界中で救世主のように用いられる一方で、国 家や国民の上に重くのしかかって、のびやかな自由を窮屈にしてしまって いるように見える、「人権」なる概念の、いかがわしさ、非学問性を指摘 しておきましたが、何故それが非学問的なものに過ぎないかについて、若 干の説明を試みたいと思います。

そもそも学問とは何かと云いますと、この世界そのものの対象の構造を論 理的に体系化することをもって本分とするものです。

ということは、その対象の論理を、対象以外の外部から持ち込んだので は、それは学問にはならないということです。宗教は、絶対性をこの世界 の外部に求めたものですので、学問とはいえないのです。

いわゆる「王権神授説」も、王権の正当性を外部の神に求めたものです が、「人権」も、同様にその根拠づけに、神の代わりに「自然権」などと いう訳の分からない外来の概念を持ってきたのであって、学的な営みの結 果として導き出されたものではありません。

だから人間は生まれながらに天から与えられた自然権があって自由で平等 な人権を持っているという、考え方は、フランス革命など高揚した状態に おいては盛り上がったものの、それが覚めて現実に戻ると、説得力を失っ てあまり使われなくなって、人権のみが独り歩きはじめて、主に実用的な 法的用語として使われるようになっていきます。

おそらく、天賦の自然権というのは、自分たちが自称している唯物論の立 場と相反するからでしょう。しかし、観念論的に外部から持ってきたこの 「人権」は、元々よそ者であるだけに矛盾がいっぱいで、問題山積であっ ても、国家権力を悪と見る者たちにとっては、とても都合の良い武器とな るものでしたので、その誤用研究者たちは、何とか現実との整合性をつけ るような理屈や条件を必死で考えたのであろうと思います。

その努力が実って、この人権が世界中にはびこってしまって、国連の主導 する国際関係においても、大きな影響力を及ぼしているのが、現状です。

仮令、このように世界全体に大きな影響力を及ぼすようになったからと 言って、否、それだからこそ余計に、明らかに学問的でない概念を、基本 的な概念として採用することは、人類の正統な歩みに反することであり、 許されないことだと思います。具体的に云いますと、「人間は生まれなが らに自由であり平等である」という規定は、全く現実に即したものでない ことは、誰が見ても一目瞭然です。

この一事だけから見ても、事実からかけ離れた非学問的なものであること は明白です。しかし、より学問的に云うならば、その体系性として、国家 を基本的単位として見るか、個人を基本的単位として見るか、その場合の 個人をどのように見ているかが、問題とされなければなりません。

そういう観点から見た場合、この「人権」概念は、明らかに個人を単位と して見ており、しかもその個人は、国家との関係は無視されて、自由・平 等が論じられています。だから、逆に国家に対しては、遠慮なく強い力を もって無条件的に自由を主張できるようになっているのです。

これが、国家を失って放浪の民となったユダヤの一部が各国内部に潜り込 み、人の嫌がる仕事もいとわずにやって財力を蓄えて、上流階級にも潜り 込んで金融資本勢力となって、その出自と金融資本としての性質上、邪魔 になる国家を否定し、国家の力を弱めようという意図をもって、その代弁 者に、その意図を実現する思想を作らせて、世界中にばらまかせた結果 が、グローバリズムや「人権」思想の世界的蔓延なのです。

その場合の、自由というのが、特に問題です。

というのは、その自由は、主に国家を否定し、権力を否定する自由を、意 味するものだからです。何故そうなるのかは、先に見た「人権」概念の成 立の背景を見れば明らかなように、そもそも、その「人権」概念は、国家 を敵対的存在として規定する観方を前提として、それに対抗するために非 学問的・恣意的に作りだされたものだからです。その「人権」の主張する 自由も、同様に、国家と関係ない、というより、国家に侵されるべきでは ないとする、国家に敵対的な、個人の自由にすぎないのが偽らざる実態です。

したがってそういう自由論からするならば、国家の教育への介入は、教育 の自由への侵害ということになります。じつは、これこそが、この「人 権」概念が、如何に非学問的で正しくないかを示す、有力な証拠となるも のです。何故ならば、この自由論には、人類が、何故に動物にあるような 本能的な生き方を捨てたのか?その結果、人類はどういう存在になったの かの学問的な成果が、いささかも踏まえられていない、ということがいえ るからです。

具体的に云いますと、人類が、動物的なその環境にピッタリ合うようにプ ログラミングされた本能をあえて捨てた理由は、遺伝子のように体験を論 理化し、そこから発展的な形態を生み出せるように、結果的な本能を捨て て、新たな認識という、過程的で発展性を持つ、後天的なシステムを創り 上げるためだったからに他なりません。

その本能に代わる認識という後天的なシステムは、人類レベルでの、国家 単位での、文化・文明の歩みを教育・学習しなければならない必然性をも つものです。その教育を一体誰が行うのか?それは当然、社会が行うべき ものであり、国家が出現した後は、国家が責任もって行うべきものです。
そうでなければ、人間は人間になれず、動物に育てられれば人間の姿に似 た動物になってしまうからです。その意味で、「人間は生まれながらに自 由であり平等である」が如何に嘘であり、非学問的であるかが分かろうと いうものです。

つまり、人間は、生まれながら人間としてある存在ではな く、人間とし て育って初めて人間となる存在であって、生まれながらある 人間を前提 として、また、人間を個人としてのみ見て「人権」なる概念を 作り上げ ること自体が、いかにナンセンスであったことかが分かろうとい うもの です。

ヘーゲルは、その過程を<生命ー認識ー学問>という三項の論理で規定 しました。だから、教育の中心は学問なのです。ヘーゲルを知らなうと も、現実がそうなっているのは、そこにしっかりと、必然性が存在してい るからに他なりません。

ヘーゲルの説く、学問的な自由とは、国 家権力からの圧迫に抵抗し跳ね 返すことなどではなく、「必然性の洞察」 に基づいて自ら主体的に為す べき目的を正しく実現することこそが本物の 自由なのだ、としているの です。

また、その自由論の応用として、国民としての自由についても、ヘーゲ ルは、次のように述べています。

「国家は客観的精神であるがゆえに、個人自身は、ただ国家の一員である ときにのみ、客観性・真理・人倫をもつ。諸個人の統合そのものが国家の 真なる内容および目的であって、個人の規定は、普遍的生活を営むことで ある。

個人のその他の特殊的満足、活動、ふるまい方は、この実体的なも の、 普遍妥当するものをその出発点とするとともに成果とする。――理性的 で あることは、これを抽象的に見れば、一般に普遍性と個別性との浸透し 合う統一のうちにあり、これを具体的に見れば、内容の点では、客観的自 由すなわち普遍的実体的意志と、個人的知識としてのまた特殊的目的を求 める個人意志としての主観的自由との統一のうちにあり、――したがって、 形式の点では、思惟された、すなわち、普遍的な法的に永遠にして必然的 な存在である。」(「法の哲学」より)

これはどういうことかと云いますと、国家を、人類の本流としての任を になう主体と見て、その国家の理念を出発点として、国民は自らの人生の 目的を、それとの統一において自ら主体的に設定して、その国家の理念の 精神を自らの精神として頑張って、その成果を国家の理念の現実態として 国家に献上するとともに、個人的にもその目的の達成の満足感と、国家の 発展に寄与できたことへの充足感に浸る、というのがあらまほしき国民の 自由のあり方です。その 格好の事例が、サッカーワールドカップ・ロシ ア大会での、日本代表の戦いぶりです。

このように説くと、必ず、やれ全体主義だ! やれファシズムだ!との批 判が、跳ね返ってくると思います。

その批判が如何に見当違いであるかは、上に挙げたヘーゲルの自由論が、 全く分かっていないことからも云えることです。

つまり、全体主義と民主主義を、あれかこれかの相容れない敵対的な対立 としてしか見ていないために、その弁証法的統一を説いているヘーゲルの 自由論が、分からないのです。すなわち、国家の自由が、国民の自由であ り、国民の自由が国家の自由でもあるということが、ありうるということ が分かっていないのです。

その意味の重要さが、今回の集中豪雨の激甚被害発生においても云える ことです。青山繁晴議員は、地震と違って毎年繰り返しやってくるこうし た災害に対して、学問力をもってどうして対処できないのか?と怒ってい ましたが(氏の強い言葉はそう聞こえます)国家も国民もそれを見事に防 ぐことこそが、本当の意味での国家の自由であり国民の自由でもあります。

そういう即自・対自の自由の統一性を理解できないのは、無理もない側 面もあります。弱肉強食・奴隷主義の延長線上から脱皮できない国家に とって、それは、経験したことのないことだからです。

そしてそういう欧米流の考え方に染まってしまった日本人も大勢いるとい う残念な現実も存在します。ところがじつは、その即自対自の自由を見事 に実現したことのある国は、世界の中で、唯一日本だけなのです。

日本の物創り・組織力が世界一な理由は、じつはここにあるのです。その 意味で、ヘーゲルは、西洋においては、理解されなかったとも言えます が、同時に、日本は、ヘーゲルを正しく理解できる素質を持った世界で唯 一の国ともいえます。

だからこそ日本は、ヘーゲルの学問の復権をはたし、ヘーゲルの学問力を もって、世界を導き、人類を救済する使命・責務があるのです。そのため に先ず何よりも、日本の国家の自立を阻む日本国憲法を破棄して、真っ当 な国家理念としての日本国憲法を、早急に制定しなければなりません。    (稲村生)

   
     
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拉致解決を国交正常化に優先せよ
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          櫻井よしこ

いったん公約したことはなり振り構わず実行する。パリ協定、TPP、中 国への懲罰的関税、EU諸国や日本にまで関税をふりかざすことも含め て、良くも悪くも「アメリカ第一」の公約を守る。トランプ米大統領のこ んな傾向が北朝鮮への脅威になる。

米朝首脳会談における共同声明は、トランプ氏が北朝鮮に「安全の保証を 与えることを約束」し、金正恩委員長は「朝鮮半島の完全非核化への確固 で揺るぎのない約束を再確認した」と謳った。

トランプ氏は首脳会談直後の会見で、米韓合同軍事演習は北朝鮮との対話 が続いている間は行わないと語った。対話が中断されれば、再開するとい うことだ。

6月14日にはポンペオ国務長官が「北朝鮮の核計画について、できる限り 早く全容を把握することが極めて重要だ。それは数週間以内に行われる取 り組みのひとつ」だと述べ、迅速に事を運ぶ姿勢を強調した。

同氏は17日、韓国の康京和外相との電話会談で、「完全かつ検証可能で不 可逆的な非核化(CVID)」を求め続けることを確認したが、その前 日、安倍晋三首相が「核の脅威がなくなることによって平和の恩恵を受け る日本などが、(国際原子力機関〈IAEA〉による調査費用を)負担す るのは当然だ」と語っている。日米の協調を示したのだ。

米韓両政府は19日、正式に8月の米韓合同軍事演習を中止すると発表し、 22日には、米国防総省がさらに二つの演習、米韓の海兵隊による合同訓練 (KMEP)も中止すると発表した。

国防総省は、同決定がマティス国防長官、ポンペオ氏、ボルトン大統領補 佐官の協議の結果だと発表したが、対北最強硬派のボルトン氏も承諾した ことは、一連の演習中止が安易な妥協ではなく、北朝鮮にCVIDを実行 させるための強固な意思の反映だということを示している。米国が軍事演 習をやめないから北朝鮮は非核化に踏み切れないのだ、という類の口実を 与えないための演習中止だと見てよいだろう。

日本国民を救出

同日、トランプ氏は米議会に、北朝鮮の核は米国の安全保障にとって「な お脅威である」との書簡を送ったが、これも北朝鮮に完全非核化へ行動を おこすよう促したものと見るべきだろう。

トランプ氏は北朝鮮が誠実に約束を守れば、爆撃しないだけではなく、 「繁栄する未来」が来るとも語っている。北朝鮮の東海岸の美しいビーチ は豪華なホテル群を建てればよいと、トランプ氏は述べたが、繁栄する未 来もホテル群も、電力をはじめとするインフラを整備しなければあり得ない。

それには資金が必要だが、米国は出さない。代わりに日本や韓国が出すと いうのがトランプ氏の考えだ。とりわけ日本との国交正常化によって巨額 の資金を北朝鮮は手にすることになると、トランプ氏も考えている。

北朝鮮の経済規模はGNPが200億ドルから300億ドルという数字がある。 小泉純一郎氏が訪朝した2002年、氏は100億ドルを約束したと言われてい る。GNPの半分に達しようという額は北朝鮮にとって夢のようだったは ずだ。北朝鮮経済は当時と較べて全く改善されていない。だからこそ日本 の援助がどうしても欲しいはずだ。

周知のように安倍首相はトランプ氏に会う度に拉致問題について説明して きた。核、ミサイルだけでなく拉致も解決しなければ日朝国交正常化はあ り得ない、正常化なしには経済支援もあり得ないと、首相は繰り返してきた。

トランプ氏は首相の言葉を頭に刻み、正恩氏との会談では、明確に伝えた という。「シンゾーは拉致が解決しなければ一銭も出すつもりはない」と も言ったはずだ。拉致被害者全員を取り戻すまでは、日本はビタ一文払わ ないという安倍首相の決意がトランプ氏を介して正恩氏に伝えられたので ある。このことを、救う会代表の西岡力氏が、ネット配信の「言論テレ ビ」で興奮気味に語った。

「安倍首相は拉致問題をトランプ大統領のディールに組み込むことに成功 したのです。横田めぐみさんをはじめ、40年以上も北朝鮮に囚われている 日本国民を救出できるとしたら、その可能性に最も近づいているのがいま なのです」

正恩氏は、自分が完全非核化の約束を守らなければ、トランプ氏は怒り、 斬首作戦を実行するかもしれないと恐れているはずだ。だからこそ、度重 なる中国詣でで身を守ろうとしているのだ。

いまは、何としてでもトランプ外交を成功させなければならない。そのた めにいま、日本の私たちが国家の大命題である拉致被害者全員の救出に向 けて、強い気持ちで一致団結するときだ。安倍首相が強調するように対北 制裁緩和の時期を間違ってはならないのである。早すぎる緩和は必ず失敗 する。今回は北朝鮮が行動を起こすまで、慎重にタイミングを測るべきだ。

日朝議連

にも拘わらず、おかしな動きがある。6月21日に開かれた日朝国交正常化 推進議員連盟(日朝議連)は早期の日朝会談を求めている。入会者65名 中、本人出席は41名に上った。出席議員は自公与党から社民、共産まで幅 広い。与党からは、議連会長の衛藤征士郎氏と共に、石破茂氏が出席して いた。北側一雄、竹下亘両氏らも与党議員だ。社民党は福島瑞穂、又市征 治両氏が、立憲民主党は阿部知子、生方幸夫両氏らが、共産党からも複数 が出席した。

国会審議には応じようとしない野党議員が多数顔を見せたことや、与党議 員である石破氏らが、福島氏や又市氏らと一堂に会する姿には、違和感を 禁じ得ない。

同議連は金丸信氏の流れを汲む勢力が自民党に影響力を持っていた時代 に、北朝鮮との国交正常化を大目標に結成されたものだ。金丸氏が訪朝し た当時、拉致問題はようやく明らかになりはじめていたが、氏は金日成主 席に拉致に関して何も質さなかった。

拉致問題解決を目指す拉致議連会長の古屋圭司氏は、自民党内にも対北宥 和策や経済的うまみを拉致解決より優先する人々が存在すると語った。

「自民党が下野していた時、党政調会の正式会議で安倍さんと日朝議連の 衛藤さんが激論したのを覚えています。衛藤さんが宥和策を主張し、安倍 さんは宥和策では解決できないと激しく反論した。安倍さんが正しかった のは明らかです。この10年程静かだった日朝議連が最近再び活動し始めま した。早く日朝首脳会談を行えというのです」

日朝議連が主張するように前のめりになれば、これまでの20年余と同じ結 果になって騙される。それよりも今は、安倍首相に交渉を一任し、国民全 体で支えることが何よりも必要である。
『週刊新潮』 2018年7月5日号 日本ルネッサンス 第809回

              
        
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重 要 情 報
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 ◎【ソウルからヨボセヨ】「?防災先進国?の日本もお手上げ」相変わ らず刺激的な見出し躍る韓国紙 西日本豪雨

西日本豪雨の被害について、韓国では9日付の主要各紙が水没した町や、 屋根に取り残されたり、ボートで救助されたりする被災者の写真を1面に 掲載し強い関心を示した。「“防災先進国”の日本も束手無策(お手上 げ)」「対災害強国の日本を丸のみ」などといった刺激的な見出しも見ら れた。

一部韓国紙が「日本沈没」との大見出しを1面トップに掲載した東日本大 震災の時ほどではないが、相変わらずの韓国メディアらしい思いも伝わっ てくる。同時に感じたのは、韓国の自然災害への変わらぬ危機意識の低さだ。

地震や台風が頻発する日本に比べ、韓国では自然災害が極めて少ない。今 回も台風は南東部の釜山をかすめ、日本ほど大きな被害はなかった。災害 の脅威への日常的な備えや心構えに体験上、日本とは大きな差がある。

100人以上が犠牲となった今回の豪雨では、被害を最小限にとどめるよう 住民や警察、消防、自衛隊が最善を尽くしている。しかし、惨状を伝える 韓国紙には、日本での報道を引用し、早くも日本行政の不手際を問題視す るような姿勢までもがうかがえる。

広域での災害対応に苦慮する日本の姿は、今回も韓国では教訓とはなら ず、またも日本政府批判を込めた「対岸の火事」に終わってしまうのか。 (名村隆寛)

【写真】 広域にわたって浸水した岡山県倉敷市の真備町地区。川の堤防 には排水用のホースをつないだ何台ものポンプ車が並んでいた =9日午 前9時3分(本社ヘリから、鳥越瑞絵撮影) 
【産經ニュース、外信コラム】 2018.7.10 13:33 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎北は非核化の「契約」守る トランプ氏が自信表明

【7月10日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は9日、北朝鮮の金正恩(キ ム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長と交わした非核化の 「契約」が守られることを確信しているものの、中国が合意を損なおうと している恐れがあるとの見方を示した。

トランプ大統領と金委員長は先月、シンガポールで史上初の米朝首脳会談 を開き、共同声明を発表。だが非核化に関するタイムテーブルや北側から の具体的な約束は盛り込まれず、漠然とした内容にとどまっていた。

トランプ氏はツイッター(Twitter)に、「私は金正恩氏が、われわれが 署名した契約、そしてさらに重要なことに、われわれの握手を尊重してく れるはずだと確信している」と記し、個人的な関係を重視する姿勢を強 調。さらに、「われわれは北朝鮮の非核化に合意した」とも書いたが、実 際に両首脳が署名した共同声明に盛り込まれたのは、「朝鮮半島(Korean Peninsula)」の非核化という、より曖昧でさまざまな解釈の余地を残す 表現だった。

トランプ氏は続けて、「これに対し中国は、対中貿易におけるわが国の姿 勢を理由に、合意に負の圧力をかけているかもしれない──そうでないとい いが!」と書き、米朝の交渉に対する中国の態度に疑念を表明した。

金氏が核兵器の放棄を実行するというトランプ氏の確信とは対照的に、米 朝の融和プロセスは危機的状況に陥っている。北朝鮮は8日、マイク・ポ ンペオ(Mike Pompeo)米国務長官の訪朝後、迅速な非核化という米政府 からの要求を「一方的かつ強盗的」であるとして拒絶した。(c)AFP

【写真】
・ドナルド・トランプ米大統領。ホワイトハウスで(資料写真、2018年6月 26日撮影)。(c)AFP PHOTO / Nicholas Kamm
・シンガポールでの史上初の米朝首脳会談で、休憩時間に肩を並べて歩く ドナルド・トランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長 (資料写真、2018年6月12日撮影)。(c)AFP PHOTO / SAUL LOEB
<http://www.afpbb.com/articles/-/3181795?pid=20301813>http://www.afpbb.com/articles/-/3181795?pid=20301813
【AFP】2018年7月10日 7:10 ワシントンD.C. 〔情報収録 − 坂元 誠〕



 ◎品格と発音の考察:前田正晶

Native speaker並なら良いのか:

私は発音が綺麗で正確であればあるほど良いと思っているし、嘗ては「発 音が良いのは七癖隠す」とまで言ったことがあった。言うなれば、発音が 良ければ品格も上がるというもの。

そこで、発音で留意すべき点は「正確で明瞭にしようと心がけること」
がある。更に、「話す場合にはアクセントと抑揚(intonation)が正確で あること、切るべき箇所(pause)を誤らないこと、連結音(liaison)が 出来ているかが要注意」なのである。

少し大袈裟に言えば、「ゼア・アー・ツー・サーテイワン・アイスクリー ム・ショップス。」のような th やtwoの発音が出来ていなくとも、相手 が聞き取りやすいように全てが明瞭であれば良いということだ。このカタ カナ書きの例文は rーlinkingが出来ていないことをも示している。

また発音とは必ずしも綺麗なnative speaker並の発音にする(出来る)こ とではなく、相手が聞き取りやすいように明瞭であること(あるアメリカ 人はclarityという言葉で表現した)を意味するとご理解願いたい。アク セントの付け方も重要で、アメリカの英語ではQueen’s Englishよりもア クセントが強調されているので、言うなればリズム感がある。

私はUK式の方が平板に流れているように聞こえると思っている。極端な表 現だが、私は「我が国の英語の先生方に多く聞かれる例で、カタカナ語的 というかローマ字の悪影響の下にある外国人離れした上記の例文のような 「英語」であって、正統派ではないのだ」と言いたい。

この“English”ではない発音からは、出来る限り離れるように努力された 方が良い」とまで考えている。

さらにより具体的に言えば、同じEnglishでも英連合王国(UK)、アメリ カ、オーストラリア、ニュージーランドにはそれぞれ独自の発音と訛りも 方言もあるので、その中のどの国の英語の発音を選ぶかは、慎重に検討す べきだと言いたい。

だが、我が国の学校教育だけで学んだ英語の知識では「どれがアメリカ式 でどれがオーストラリア式かは、容易に判断出来ない」のが難しいところ だ。私は少なくとも、所謂“LondonCockney”とそれにも似たところがある オーストラリアとニュージーランドの訛りは避けた方が無難だと言って良 いと思っている。

それはオーストラリアでは Australiaと書いて「オーストライリア」のよ うに“a”の発音に特徴があるのだ。これまでに何度か例に挙げてきたが、 UKのサッカーの名選手だった David Beckhamは自分の名前をDavidを「ダ イヴィッド」と発音するのである。この訛りは決して上流階級のもの
ではないが、オーストラリアでは閣僚級の方でもこういう訛りがあるので 怖い。

私は全世界で最も広まっていると信じているアメリカ式の発音が良いだろ うとは考えているのだ。だが、ヨーロッパでは地理的な条件もあって Queen’s Englishの発音が最も普及している。私はアメリカとの縁が最も 深かったので、アメリカ式に準拠しているが、実際にはそれとUK式の中間 になる発音にするように意識してきた。しかし、面白いことにこういう発 音すると、オーストラリアやカナダ(実はUKの系統に属する)では「美し い英語だ」と褒められるのだ。

だが、私がアメリカ式の中で最もお薦めしないのが、ar、er、ir、or、ur 等の“r”が絡んだ場合に舌を巻いて r を強調しないことだ。この発音はア メリカ国内の何処の出身かで違うが、シカゴ生まれのかのヒラリー・クリ ントンさんの発音では、この傾向が極めて顕著だったので、思い出して頂 きたい。わたしは「この r絡みではueen’s English式をお薦めしたい。そ の方がUKは言うに及ばす、ヨーロッパに行っても褒められるだろう」から。

アメリカかUKかの何れの発音を心がけるかは各人の選択にお任せするが、 何れにせよキチンとした正確な発音が出来るようにしておきたいものだ。 日本人には“I don’tknow.”などのような場合に“t”の発音が難しくて「ア イドンノー」ようになってしまう例が多い。私はこういう発音は品格に乏 しい英語になってしまうと断じたい。何とか“t”のような微妙な発音が出 来るように努力されたい。これが出来ないとアメリカでは「オリエンタ ル・アクセント」と揶揄する人もいるのだから。

貴方の英語の品格の落とし方:
屡々見かける例だが、英語の「会話」とやらの勉強を始める時に「“you know”という句(=phrase)を挟んではいけない」と教えられていない場 合に生ずることだ。アメリカ人なり何なりの外国人の中に入って行くと、 その人たちが属する階層によっては“you know”のシャワーを浴びせかけら れることが多い。そこでは、その人物のお里が知れたと思うべきなのだ。 品格のほどが解ってしまうと思って欲しい。要するに“you know”とは言わ ないのが良いと認識して貰いたいのだ。

これが何であるかを知らずにいると「何となく格好が良い」か「気取って いるのか」と勘違いしてしまうことが多いようだ。そして、真似てしまう 例を数多く見て(聞いて)来た。とんでもない誤解である。私はこれを 「you knowを多用されることは、貴方が有能であることを証明しないので す。使えば有能ではないことになります」と解説してきた。そういうこと で、先ず絶対に真似して使ってはならないことなのだ。

例文を作ってみれば“Yesterday, you know, I went to see my old friend at the Tokyo Dome, you know.”といった具合である。”you know”を言わなくても意味は通じるのだし、これが貴方は「私は知識階級 ではありません」と自己申告したような結果になると知って貰いたい。

また、my old friendも好ましくないのだ。ここでは”one of my old friends“と言わないと、貴方には旧友が一人しかいないことに
なるのだ。この辺りが英語の理屈っぽさだと承知して欲しい。

実は、私が1945年に初めてGHQの秘書の方に英語で話すことを教えて頂く ようになった時に言われた心得のその1は「英語のままで考える。日本語 に訳そうなどとしない」、「何か話そうとする時に先ず日本語でを考えて からそれを英訳しようとせずに、覚えている限りの英語を思い出してそれ を使って話す」に加えて、「何か表現が思いつかない時などには絶対に “you know”などと言ってはならない。

精々“let me see“くらいにして、それが出てこなければエーでもアーも良 い」と厳しく言われた。要するに”you know“を挟まないようにという教え だった。その頃には、この意味は解らなかったが、後年アメリカ人の世界 に入って初めてその教訓の価値が解ってきた。

既に挙げたMBAの夫妻の奥方にこの教えのことを話した時に「その秘書の 方の教えは素晴らしい」と言われた。他の例を挙げれば、やや後難を恐れ るがMLB等から我が国にやってくるアメリカ人の選手たちが話すのを聞い て見てごらん。立派な“youknow”な選手たちばかりだと解るから。

ここでは私を信じて、今日からでも如何にして自分が「有能」であるかを 示すよう、英語乃至はその会話の勉強に励んで頂きたい。


 
貴方の英語の品格の落とし方:

屡々見かける例だが、英語の「会話」とやらの勉強を始める時に「“you know”という句(=phrase)を挟んではいけない」と教えられていない場 合に生ずることだ。アメリカ人なり何なりの外国人の中に入って行くと、 その人たちが属する階層によっては“you know”のシャワーを浴びせかけら れることが多い。

そこでは、その人物のお里が知れたと思うべきなのだ。品格のほどが解っ てしまうと思って欲しい。要するに“you know”とは言わないのが良いと認 識して貰いたいのだ。

これが何であるかを知らずにいると「何となく格好が良い」か「気取って いるのか」と勘違いしてしまうことが多いようだ。そして、真似てしまう 例を数多く見て(聞いて)来た。とんでもない誤解である。

私はこれを「you knowを多用されることは、貴方が有能であることを証明 しないのです。使えば有能ではないことになります」と解説してきた。そ ういうことで、先ず絶対に真似して使ってはならないことなのだ。

例文を作ってみれば“Yesterday, you know, I went to see my old friend at the Tokyo Dome, you know.”といった具合である。”you know”を言わなくても意味は通じるのだし、これが貴方は「私は知識階級 ではありません」と自己申告したような結果になると知って貰いたい。ま た、my old friendも好ましくないのだ。

ここでは”one of my old friends“と言わないと、貴方には旧友が一人し かいないことになるのだ。この辺りが英語の理屈っぽさだと承知して欲しい。

実は、私が1945年に初めてGHQの秘書の方に英語で話すことを教えて頂く ようになった時に言われた心得のその1は「英語のままで考える。日本語 に訳そうなどとしない」、「何か話そうとする時に先ず日本語でを考えて からそれを英訳しようとせずに、覚えている限りの英語を思い出してそれ を使って話す」に加えて、「何か表現が思いつかない時などには絶対に “you know”などと言ってはならない。

精々“let me see“くらいにして、それが出てこなければエーでもアーも良 い」と厳しく言われた。要するに”you know“を挟まないようにという教え だった。その頃には、この意味は解らなかったが、後年アメリカ人の世界 に入って初めてその教訓の価値が解ってきた。

既に挙げたMBAの夫妻の奥方にこの教えのことを話した時に「その秘書の 方の教えは素晴らしい」と言われた。他の例を挙げれば、やや後難を恐れ るがMLB等から我が国にやってくるアメリカ人の選手たちが話すのを聞い て見てごらん。立派な“you know”な選手たちばかりだと解るから。

ここでは私を信じて、今日からでも如何にして自分が「有能」であるかを 示すよう、英語乃至はその会話の勉強に励んで頂きたい。


 ◎英語の品格とは何かを考えよう:前田正晶

1996年だったか、香港に市場調査を兼ねて観光に行った帰りの機内で、隣 に座ったアメリカの大手包装材料メーカーの若き香港支店長(スタフォー ド大学のMBAだった)と語り合った。その際に深い慮りもなく「クリント ン大統領の南部訛りには好感を持てない」と言ってしまった。するとどう だろう。

その支店長は「外国人の貴方がよくぞ言ってくれた。我々は決してあのよ うな言葉遣いの大統領を誇りとは思ってはいない」と言って反応してきた のだった。私にも理解できる反応だが、「そこまで言うか」と、少し意外 な感もあった。

同じ民主党のオバマ大統領の言葉遣いも決して支配階層のものではなかっ たと思う。と言うか、余り良い育ちとは思わせない点があった。
一つだけ例を挙げておくと、例えば

I think that we will be willing to take the risk.

のような文章を話す時に、彼は that で一旦 pauseを置くのである。これ は良くないと思う。即ち、we will be以下は thatで始まるclauseである のだから、I think で切るべきなのだ。

ところで、トランプ大統領である。彼は自分の支持層であるプーアホワイ ト以下の人たちを相手に語る時は意識しておられるのかどうか、やや品格 を疑うような表現を使うし、とても支配階層の方とは思えない言葉を敢え て選んでおられるように感じさせる。

しかし、公式の席などではアメリカ大統領に相応しい言葉使いで語るよう で、明らかに使い分けしてておられるようだ。更に、お得意のTwitterで は、とても大統領とは思えない言葉を平気で使っておられる気もする。率 直に言えば、品格には気を遣っておられないようだということ。

言葉の品格:

私は品格とは「常識的に見て汚い言葉を使った表現や、文法的に誤りがあ る表現を使った文章を書くかまたは話す事であり、さらに話す時に英語独 特の連結発音(=liaison)が出来ていないこと」なのであると信じている。

即ち、「Englishを良く勉強して文法を間違えることがなく、下品な表現 や言葉とはどのようなものかを弁えよ」という意味でもある。中でも注意 すべきは「汚い言葉」と訳されている“swearword”を覚えて使ってしまう ことである。これは良く注意して絶対に避けねばならないのだ。

私は我が国の学校教育の英語の問題点は「英語にはswearwordのような言 葉があり、それを使っているのはどの階層に属する人たちであり、そうい う言葉を絶対に使ってはならないと教えていないことだ」と認識している。

かく申す私も、1992年8月までは、swearword使うことがどれほど良くない 事であり、且つ自分から下層階級に属していると告白するのと同じであ る」とは明確に承知していなかった。別な視点から論じれば、一定以上の 階層では、swearwordを使うことが厳格に禁じられているのだ。

承知しておくべき事は「これは屡々”slang”と混同されているが、全く別 な範疇にある言葉だ」という点だ。その例を少しだけ挙げておけば、 “hell”であるとか”God damn it.”や“Shit.”や、”Oh, my God.”といった単 語とphraseである。

そういう種類の表現を使っただけでも「下品な奴」と蔑まれる言葉である ことが、我が国の教育では生徒にも学生にも一般人にも知らしめていない ようだ。なお、*”slang”*は「隠語」や「符丁」の類いを指し、swearword とは明らかに別物であることは、既に別な機会に何度も指摘してきた。

swearword以外の品格に欠けた言葉遣いの例も挙げておこう。それは、我 が国ではかなり広く知れ渡っている「私も」という意味で気軽に使われて いる“Me,too.”である。これの何処がおかしいのかと言えば、“me”は目的 格であるから主語に使うのは不適切であり、正しくは“I”であるべきだと いう文法上の誤りだ。だが、この形でかなり広まってしまったし #me too などというのも最近は別な意味で知れ渡っている。

私が嘗て「Metoo.甚目だ」と否定したところ、文科省OBの方が「ライシャ ワー大使も使っておられたから問題ない」と猛烈に反論されて困ったこと があった。

私的な場では大使といえども使われることはあると思うのだ。

そこで、「長年親しくしているニューヨーク州出身で夫婦ともMBAである 典型的なアッパーミドルの極めて厳格な家庭での会話の例を挙げよう。奥 方が「今日ある会合で友人の誰それさんが“Me, too.”と言われたのには驚 いた」と言われた。

それを聞いたご主人が“そうか、彼はそういう表現を使ったのか”と驚いて 見せたのだった。ご主人は会社を引退後に大学院大学の教授に就任された 方で、奥方は労務関係のコンサルタント事務所を開いておられた。

アメリカの支配階層では、このような言葉についてはこのように極めて厳 格なのだと知って欲しい。追加で申し上げておけば、私は社内でついウッ カリswearwordを使って、副社長に別室に呼びだされ「我が社の社員たる 者、二度とそういう言葉を使うな」と叱責されたものだった。これがアメ リカの支配階層の会社の言葉遣いの感覚である。

ところが、「アメリカにはswearwordがあり、下層階級が好んで使う言葉 だ」と知らずに行くと、swearwordが何かを強調したい時などに便利に使 えるし、そういう言葉を多用する連中に出会うことも多いのだろう。だか ら、つい「これこそがアメリカ英語で格好が良いのだ」と誤解して覚えて しまった上で、嬉々として使ってしまうものなのだ。その良い例(悪い 例?)を挙げておくと、「沢尻エリカの“Oh, shit!”」がある。

それは、彼女が語学研修と称してアメリカに渡り、帰国した際に成田空港 で記者たちに追いかけられてハンドバッグを落として思わず?叫んだの が、”Oh,shit!“だった。思うに、アメリカで彼女が(何も彼女だけに限定 しなくても良いと思うが)接触した階層には、日常的にこういう言葉を使 い、文法などを無視した英語を話す連中が多かったのだろうと直ぐに解 る。尤も、支配階層の人たちに会えるような何の伝手もなくアメリカに行 けば、どうしてもそういう連中と付き合う結果になってしまうものだ。
私はアメリカで支配階層に属する者たちは精々全体の5%程度だと思って いるから、そう滅多に会えることはないとすら考えている。


 ◎損保会社は如何に対応するのだろうか:前田正晶

勿論、この度の西日本の大豪雨による嘗てなかったような大規模な災害に ついてのことである。損害が発生したのはテレビの画面で見るだけでも一 戸建てと集合住宅、所謂ビルディング、自動車、温室、農地、小売店、 諸々の学校、鉄道等の交通機関、道路等々である。

中には広島市の一部のように既に豪雨による大水害を経験された地区
もある。それ以外のところでも、あの例に鑑みて個人や法人で特約付の損 害保険契約をしておられたのだろうかと考えてしまう。

私は不勉強であり損害保険についての知識などはないので、俗に言う火災 保険などという保険が如何なる災害を何処まで補償するかについては良く 解ってはいない。また、どういう災害までを特約条件などで保険の対象と なるかを、損害保険会社乃至は代理店に詳しく質問したこともない。だ が、今回のような大規模であらゆる種類の建物から諸施設までを巻き込ん だ災害を見たことがないのだ。それに、犠牲になられた方だけで既に120 名を超えている。これは生命保険の分野だろうか。

私は実は某損害保険会社の代理店の方から、3.11の後では「地震と津波で 被災した家屋が余りにも多く、損保会社の担当部署の社員だけでは到底そ の度合いというか保険適用になるかどうかを判定し切れなかったので、代 理店の責任者まで動員された」と聞いていたのだった。

「他人の疝気を頭痛に病む」なことになるが、今回のように、あれほどの 広範囲に及んだ大災害を損保会社が如何にして査定して回るのかも気にな るが、その補償額もかなり嵩んでいくのではないかとも思えるのだ。

いや、そんなことよりも現実問題として家も家財道具も一切全てを失った 方々は、何時頃如何にして保険求償をされるのかが大いに気懸かりなの だ。と言うのは、私は保険証券等を洪水かまたは他の災害で消失されてし まったらどうなるのかなどは、損保代理店に問い合わせたことすらなかっ たのだ。自動車だってあの被災された地区では夥しい数が破壊されたか何 処かに流されてしまって、損害が証明できない場合が多々あるのではない か。第一、保険代理店だって事務所が流されてしまったところもありはし ないか。

3.11の地震と津波の損害の際には「半壊」か「全壊」かでは保険の金額も 公共機関からの補償金等にも大きな違いがあったようだ。今回も「2階ま では水か上がって来なかった残ったような個人住宅はどのように査定され るのか」などと密かに考えていた。

保険、特に生命保険などは日頃その細目について余り気を配っておられる 慎重な方は少ないような気がするが、保険というものは、余程良く勉強し ておかないと思いがけない落し穴があるものだと思っている方が無難だと 思う。

例えば、保険証券法面に細かい字で記載されている約款などを綿密に読ま れる方は少ないだろうということ。海上輸送の場合などでは、船荷証券 (B/L)の裏面にごくごく小さな字でビッシリと記載されている約款を読 めば、誰も船で海上輸送をしようとは思わないと言われている。

だが、誰 も積んでいるのが実態。現在は変わっているかも知れないが、 30年も前に は40 ftのコンテイナー1本が失われても、$20しか補償しない とされてい た由だ。損害保険証券にも同じような規定があるとか聞いた ような気もす るが。




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身 辺 雑 記
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10日の東京湾岸は快晴。隣の第3亀戸中学校のプールでは朝9時から生徒
たち特に女生徒が嬉々と泳いでいた。私の泳ぎは干拓前の秋田県八郎潟。 シジミを食べきれないほど採って帰ったものだ。今暮らしている東京で
シジミは高級食材である。

夜は亀戸駅近くの韓国風居酒屋で気の合った者同士の呑み会。3500円。
                  
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  • Apeman生2018/07/11

    【 前田正晶氏の論考 】



    いつも、興味深く拝読いたしております。

    私め、現役時代には【 TOEIC:800点 】を目指しておりましたが、遠く及ばず:725点で諦めてしまいました。 ですが、週一回の Native-Speaker との「1対1」レッスンを今も楽しんでおります。



    前田正晶氏のコラム、これからも楽しみにしております。



  • 名無しさん2018/07/11

    この見解はすべて専門家の具体的証言に基づいている。それゆえ、信頼できる。



     問題は、スキンケアと称する基礎化粧品類である。それは、スキンケアにはならず、スキンダメージになるだけであった。大阪大学医学部・皮膚科部長、田代実博士などの具体的証言に基づき、まとめた。「お手入れ」は「お手荒らし」だったのだ。



     メデイアで巧みにCMされる基礎化粧品の正体は、詐欺商品である。その市場は、約2兆円である。



     S社をはじめ化粧品業界は、具体的告発に一言の反論もできない。



     化粧品にとどまらず、合成シャンプーが「経皮毒」であり、禿・脱毛のもとであることも三重大医学部の実験報告に基づいている。禿のもとを振り掛け、抜け毛に悩む・・・まさに猿以下の滑稽な構図である。



     マスコミCMは大衆を猿以下のレベルに貶めているのだ。食品業界、最大のタブー、「味の素」はれっきとした「神経毒物」なのである。それらは自民党政府ですら「毒物」と認めた有毒商品なのだ。それで赤ちゃんの肌着どころか、体まで洗えとCMする。恐ろしい業界である。そして、マスメデイアでは自民党政権ですら認めた有毒商品を、一言も批判できない。一言でも、その事実を口にすれば、間違いなく首が飛ぶ。まさに大企業ファシズムである。この国のメデイアに、報道の自由、言論の自由など存在しない。



     目覚めた消費者は、無添加の安全な石鹸で快適な生活を送っている。神経毒を使うこともない。望むことは、目覚めて、自立した人々がゆったり安心して暮らす世の中である。しかし、テレビや新聞などのマスコミは洗脳装置と化している。教育の正体は狂育である。真実を隠蔽し、虚偽を注入する。医学の正体は黒魔術であり、医療は殺人システムと化した。病院は今や有料「人間屠殺場」である。願いは、目覚めた人を一人でも増やすことである。

  • 名無しさん2018/07/11

    半分、青い。

    http://blog.livedoor.jp/mayunarakimi-misakichipen/archives/7865073.html

  • 名無しさん2018/07/11

    実は欧米人も死刑制度賛成が多数

    http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-7141.html

    謎の人物は三浦知人共同代表ではないのか?

    http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53286814.html

    道徳の授業風景に見る我が国の惨状

    http://conservative.jugem.jp/?eid=635

    済州島の難民騒動が『パヨクの願望とは真逆の光景』を爆誕させた模様。韓国側から梯子を外される

    http://u1sokuhou.ldblog.jp/archives/50511944.html

    いつのまにか少女は

    https://www.google.co.jp/search?q=%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%AE%E3%81%BE%E3%81%AB%E3%81%8B%E5%B0%91%E5%A5%B3%E3%81%AF&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwju1_D8jJTcAhUEI5QKHbEmBoEQ_AUICygC&biw=702&bih=388&dpr=2.25

    国土が荒れた韓国を復興させた日本

    http://hatekorea.blog.fc2.com/blog-entry-199.html

    医療マフィアによる大量虐殺 

    http://www.asyura2.com/sora/bd15/msg/649.html

    由比ガ浜 長谷 

    https://sl-taki.blog.so-net.ne.jp/2009-09-22

    ベルギー観光局ワロン地方|グリーンブリュッセル

    http://www.belgium-travel.jp/brussels/gb_park.html

    北欧住宅の断熱レベル

    http://www.daikyo-home.jp/oyakatablog/2013/09/02/52226227/