政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4721 号  2018・6・25(月)

2018/06/25

う。                         
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4721号
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      2018(平成30)年6月25日(月)


       中東の秩序を搦め手で攪乱する中国:宮崎正弘  

        「認知症」には「散歩」が効果: 向市眞知

          日本は官民あげて拉致解決を:櫻井よしこ

        アメリカには職業の流動性がある:前田正晶

           
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4721号
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中東の秩序を搦め手で攪乱する中国
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)6月24日(日曜日)
         通巻第5735号  
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 中東の秩序を搦め手で攪乱する中国
   兵器を武器に密輸にも手を染め、はてしなく拡がる闇
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中国はアメリカ製ドローン「プレデター」の模造品を大量に生産している。

これが発覚したのはヨルダンで開催された武器展示会だった。ドローンの メーカーは「中国航天空気動力技術」や「軽准科学技術」で、しかも大型 のドローンは無人の攻撃機(「彩虹」号とよばれ、西側のコードは CH―4,CH―5など)である。

商業用の軽ドローンは世界一の生産量であり、すでに日本でも愛好家が中 国製を購入している。中国製はアメリカ製のドローンの4分の1という廉 価。これを大量に紛争地域に輸出しているから手に負えない。中東情勢を 掻き乱していることになる。

中国製のドローンを導入したことで、シリアの戦局がかわり、またヨルダ ン、アルジェリア、イラク、サウジ、エチオピアも購入したとみられる。 『NEWSWEEK』(日本語版、2018年6月5日号)に拠れば、ナイ ジェリア、ザンビア、トルクメニスタン、パキスタン、ミャンマーにも輸 出されたと推定されている。

実際、シリア政府軍は、中国製ドローンと用いてISの拠点を攻撃し、そ の命中度は100%だったという。ただしプレデターとはことなり宇宙衛 星 とはリンクしておらず、有視界である。

しかしアメリカはなぜ、この中国の武器市場壊乱を拱手傍観したのか。
 第一に高度軍事技術を外国に売却するには議会承認が必要であること。 武器輸出は厳格な規制があり、台湾への武器供与でいつも議会が揉めるよ うに、対日武器輸出にしてもF35で様々な議論があった。したがって米 国製ドローンを輸入したのは英・仏とイタリアだけである。
 
第二にMTCR(ミサイル関連技術規制措置=国際協定)の遵守である。 ところが中国はこのMTCRに加盟していない。やりたい放題になり、軍 事輸出で金を稼ぐ、てっとり早い道である。

中国にはモラルが存在しない。

中国軍の一部の部隊や傍系の武器商社は迂回ルーの密輸にも手を染めてい る気配がある。

イラン・イラク戦争のときは双方に夥しいスカッド・ミサイルを売ってい た。シリア政府にドローンなどを供与する一方で、中国はあろうことか、 ISにも機関銃、弾薬、そして指令系統を維持できる特殊携帯電話も売っ ていた。
 
米国の『スターズ&ストライプ』紙(2014年10月6日)に拠れば、ISは 26ヶ国から多彩な武器を、砂漠に暗躍する武器商人から購入していた が、このうちのじつに26%が中国製であったことが分かっている。

ISの部隊間の連絡も中国製の特殊携帯電話(PT580H)が使われた。 軍人の通信はデジタル数字など暗号化も可能で、戦場では20キロ範囲の距 離で電波が飛ぶ、会話が敵に防諜されにくい設計であり、中国の「好易通 科技有限公司」製。ブランドはHYTERA」。

なにしろ中国軍の腐敗はシナ人のDNA、歴史的体質である。

蒋介石軍の幹部が毛沢東の八路軍に米国から供与された武器を横流してい たように最近の中国の国産空母の設計図などを高官が米国に売り渡してい た。この不祥事はロシアの「スプートニク」や、香港の「アジアタイム ズ」(6月22日)が報じた。

報道に拠れば国有企業「中郷船舶重工業集団」の孫波社長が中央検査規律 委員会に摘発され、「重大な規律違反」とされた。

中国国産空母は試験航海を適当におえるとただちに大連に運ばれ、改修工 事に入ったのも、いたるところ不具合が見つかったからだ。また孫波社長 は空母の設計図や機密をアメリカに売り渡していた疑惑が持たれていると いう。

東西冷戦時代、ソ連は九隻の空母を造った。ぜんぶが失敗だった。

最後の一隻はウクライナが所有していたが電気信号系統とカタパルト設備 などを取り外して、鉄の塊をスクラップとして中国に売った。

それを10年掛けて回収したのが中国初の空母「遼寧」だった。孫波は、こ の秘密情報をアメリカに売ったようである。

     
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1750回】            
――「支那人は巨人の巨腕に抱き込まるゝを厭はずして・・・」――中野(6)
  中野正剛『我が觀たる滿鮮』(政?社 大正4年)

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「日本一」であるかどうかは判断の分かれるところだが、考えてみれば 「領事の背後にある外務省」だけが「無定見」だったわけではなく、「滿 鐵の背後にある政府」も「都督府の背後にある陸軍」も共に「無定見」 だったはずだ。

せんじ詰めれば政府それ自体が「日本一の無定見」だったという結論に至 らざるをえない。それは政府を組織する各々の機関の「無定見」に止まる ものではなく、政府総体、いわば日本が国家として関東州・満州を如何に 対処すべきかの大方針がなかったということを意味することになる。

 現在でもメディアでは永田町に対しては「党利党略・派利派略のみ」、 霞が関に対しては「局?あって省益なし、省益あって国益なし」などと批 判し、国民不在を難詰する声が絶えないが、どうやら日本では既に大正の 時代に政府――とどのつまりは国家としての基本的大方針を定めないままに (ひょっとして基本方針など定める必要なしと考えていたのかも知れな い)、列強が手練手管を盡して国益を求めて火花を散らした国際政治の舞 台に踊り込んでいったということだろうか。それならば暴虎馮河・・・ま さに匹夫の勇としかいいようはない。空恐ろしいことだが。

中野は、政府無定見の結果としておこる満洲における三頭政治の弊害を具 体的に説く。

日本は各々に「異なる國際上の性質を有す」る「關東州と、州外の鐵道附 屬地と、附屬地以外の開放地」の3地を持つが、それぞれが「都督府、滿 鐵、領事なる三機關」の下に置かれている。

「關東都督は關東州に於ける行政の主體」だが、「一歩州外に踏出せば、 鐵道沿線の附屬地」では都督府ではなく満鉄の行政権の下に置かれる。だ が満鉄には「兵權は勿論警察權すらも附與せられざるなり」。「警察權に 關する限りは、總て都督府の支配を受けざる可らざるなり」。

そこで都督府は該当する地域に警務署を置く。ところが「附屬地以外の開 放地」の「一定地域においても日本人の居住は許されている」から、これ ら日本人を保護するために設けられた領事館には領事警察署が設けられて いる。

ここで都督府管轄下と「附屬地以外の開放地」における二重の警察権とい う問題が生ずる。そこで都督府は致し方なく領事警察署に都督府の警察権 を付与するのだが、領事警察は外務省と都督府の双方の指揮下に置かれる ことなる。

領事警察は命令系統の上から「往々にして都督府の意向に悖りても、外務 省よりの使命を全うせん」するが、都督府は外務省の意向を無視してでも 領事警察を自らに従わせようとする。

かくして外務省と都督府、つまり陸軍との間に軋轢が生じてしまう。その うえに「附屬地以外の開放地」は「支那警察官」も管轄し、「其傍には支 那兵が傲然」と控え日本側守備兵を監視している。

 いわば「附屬地以外の開放地」の治安は日本側の「三頭政治の矛盾」と 「日支間の紛議」の中で複雑な仕組みによって維持されている。

 「例えば外務省は支那に對して所謂温和主義を以て一貫す」るのとは反 対に、都督府は「威を示すを必とすべしとなすことあり」。また駐屯軍は 「或は陸軍省の方針により、或は參謀本部の意向により別個の考を持し、 常に領事の優柔なるを憤慨す」る。

こういった混乱した対応の最中、「領事の優柔」が愈々もって「支那人の 侮蔑を招けば」、「軍人側の憤慨は?々抑ふ可らざるに至る」ことにな る。かくて「領事警察官が支那兵に毆打」される事態が起れば、「日本守 備兵が急馳せして支那兵いに報復する」ことになる。領事(外務省)が 「守備兵の輕擧」を批判すれば、「都督府と陸軍とは領事の軟弱なるを責 めて已まず」。

たしかに「軟弱なるを責むるは、至極尤も」だろうが、とどのつまり都督 府(陸軍)は「所謂腕力主義にて弱者を力制すれば足れりとなす短見の外 に出でず」。かくて営業に影響を及んだとしても満鉄の立場では効果的対 応は不可能であり、事態は紛糾するばかりだ。



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「認知症」には「散歩」が効果
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               向市 眞知    

以前、住友病院神経内科の宇高不可思先生の「認知症」の講演を聴きに行 きました。その時、「こんな症状があったら要注意!」という話から始ま り、次の11の質問がありました。

1、同じことを何度も言ったり聞いたりする

2、ものの名前が出てこない

3、置き忘れやしまい忘れが目立つ

4、時間、日付、場所の感覚が不確かになった

5、病院からもらった薬の管理ができなくなった

6、以前はあった関心や興味が失われた

7、水道の蛇口やガス栓の閉め忘れが目立つ

8、財布を盗まれたといって騒ぐ

9、複雑なテレビドラマの内容が理解できない

10 、計算のまちがいが多くなった

11 、ささいなことで怒りっぽくなった


「これらがいくつかあったり、半年以上続いている時は専門病院へ行きま しょう」といわれました。

私自身、同じことを言ったり、物の名前が出てこなかったり、置き忘れや ささいな事で怒りっぽくなったなあと思い当たるフシがいくつもありまし た。専門診療の対象といわれてしまうと本当にショックです。

認知症というと周りの人に迷惑をかけてしまう問題行動がクローズアップ してその印象が強いのですが、新しいことが覚えられない記憶障害もそう です。また、やる気がおこらない意欲の低下もそうですし、ものごとを考 える思考力や判断する力、手順よくし処理する実行力の低下も認知 症の 症状です。

認知症高齢者のかた自身の不安は、時間や場所がわからなくなったり、体 験そのものを忘れていく中で暮らしているのですから、自分以外の外界の すべてが不安要因になってしまうのです。

ご本人は真剣に外界を理解しようとしているのですが、家族は「ボケ」 「痴呆」ということばの印象から「認知症だからわからないだろう、理解 できないだろう」と思い込んでいる例が多くみられます。
 
診察室でなんとご本人を目の前にして認知症高齢者の失態を平気でドク ターに訴えたり、「母さんがボケてしまって」とはばかりもなく言ってし まったりします。

その瞬間にご本人はその家族に対してまた不安をつのらせてしまいます。 また話を向けられたドクターも、ご本人を前にしてウンウンとうなづくべ きか、ほんとうは困っているのです。うなづけば家族は安心しますが、ご 本人はドクターへの信頼感をなくしてしまいます。

よく「まだらボケ」とか言いますが、「正気の時もあるからやっかいだ」 と表現されるご家族もあります。しかしそれは逆で、やっかいと考えるの ではなく正気の部分があるのならその正気の部分を生かして日常生活を維 持するようにしむけてみませんか。
 
認知症があってもくりかえし続けている一定の日常生活はできるはずで す。老年期以前の過去の生活を思い出させてあげると、高齢者は自分の価 値を再発見し、意欲も湧いてくるとききました。

高齢者にとって脳機能の低下だけではなく、視覚や聴覚、味覚や嗅覚など の感覚もおとろえてきていることを理解してあげてください。すべてを 「認知症」の一言でかたづけてしまわないで下さい。見えやすくする、聞 こえやすくするというような場面の工夫で問題行動が小さくなることもあ ります。
 
「認知症だからわからないだろう」と思い込むのは大間違いです。うい 「言ってもしかたない」と決めつけるのは悪循環です。認知症の方の感じ る外界への不安を考えると、情報が遮断されると余計に不安が大きくなり ます。

どしどし情報を与えることが不安の軽減につながります。そのために外出 しましょう。認知症には散歩の効果があります。外界の空気は聴覚、視 覚、嗅覚への刺激になり、脳の活性化につながります。

 医療ソーシャルワーカー  (大阪厚生年金病院)


          

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日本は官民あげて拉致解決を
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        櫻井よしこ

「米朝山場、日本は官民あげて拉致解決を」

「金正恩が話のできる男かどうかは、私は会って1分で判断できる」。ト ランプ米大統領は記者会見でこう語った後、カナダでの先進7か国首脳会 議を早めに切り上げて、シンガポールに向かった。

この記事が皆さんの目にとまる頃、史上初の米朝首脳会談の結果が吉か凶 か、明らかになっているだろう。

世界最強国の大統領と、世界で最も多くの嘘をついてきた国のひとつ、
北朝鮮の独裁者が合意に達するには、北朝鮮が核・ミサイルの廃棄を確約 し なければならない。許されざる人道問題である拉致を、「被害者全員 の帰 国」を大前提として解決しなければならない。

北朝鮮に核・ミサイルを放棄させられなければ、ただでさえ、すでに崩壊 しているといわれる国際社会の核拡散防止条約(NPT)体制は、さらに 悪化し、核保有国が次々にふえる世界になってしまうだろう。また、拉致 を解決できなければ、究極のテロの前で、世界は無力化する。

この2つの問題のいずれも、北朝鮮の3代にわたる政権が元凶である。彼 らは自身の栄華と生き残りのためにあらゆる悪に手を染めてきた。常識も 良識も通じないが、生き残りのための状況分析には、鋭い嗅覚を持つ人々だ。

だからこそ、昨年9月23日、ステルス性が高く、60トンもの爆弾を運べる B─1B爆撃機2機を米軍が北朝鮮の元山上空に飛行させたとき、正 恩氏ら が、貧弱な防空態勢ゆえに2機の飛来にまったく気付かなかったとき、彼 は本気で米軍の斬首作戦を恐れ始めた。それ以降、人が変わったよ うに 核やミサイルの実験を控えるようになった。

国民の命や生活よりも自身の命を最も心配する正恩氏に対しては、その弱 点をつけばよい。十分な軍事力と強い意思に基づく戦略を保持して、しか し、友好的な笑みを忘れずに、初回の会談をこなすのが、一番よい。

日本がすべきこと

この点について6月10日、交詢社の第10回オープンフォーラムの基調講演 で河野太郎外務大臣が語った。

「日本には多くの誤解に基づく解説が溢れています。トランプ政権内にポ ンペオ国務長官とボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の、対 北朝鮮宥和派と強硬派の対立があるなどと言われていますが、それはあり ません。米国政府内で基本方針は共有されています。

最大限の圧力という 言葉をトランプ大統領が使わなくなったので宥和策 に傾いているとの指摘 も間違いです。北朝鮮が核を放棄しない限り、現 行の制裁は緩めない。た だ、交渉のテーブルにつこうとしている今だか ら、『最大限の圧力』と言 わないだけです」

12日からの米朝首脳会談の行方は、会談前日の段階でも予測困難な面はあ るにせよ、河野氏の見通しは日本にとって心強い。6月7日に安倍晋三首相 と行なった共同記者会見でのトランプ氏の言葉にも期待する。

トランプ氏は「拉致問題は、首相にとって重要なことだと理解している。 首相の望みに沿って、絶対に、絶対に北朝鮮との議題にする」と強調した。

客観的に見て、私たちはいま、拉致の解決に最も近づいている。1977年か ら78年にかけて、久米裕さん、横田めぐみさん、増元るみ子さんらが次々 に拉致された。それから41年、ご両親や兄弟姉妹、多くの日本人がどれ程 心を焦がしても、被害者を取り戻せなかった。だからこそこの機会を逃し てはならない。

トランプ大統領との共同記者会見で安倍首相は「北朝鮮と直接向き合い、 話し合いたい。あらゆる手段を尽くしていく決意だ」と「決意」という言 葉を5度、口にした(『産経新聞』6月8日)。

北朝鮮との話し合いに備えて日本がすべきことは多い。まず、日本の世論 を背景にして北朝鮮に迫ることだ。核・ミサイル問題が正しい方向で解決 に向かうとき――このこと自体を確認するのにかなり難しい作業が必要で容 易ではないが、それが担保されたとして――国際社会は北朝鮮への制裁緩和 に向かうだろう。

トランプ氏はすでに、北朝鮮が戦略的に完全非核化の道を選べば、繁栄す る未来が開ける、北朝鮮には支援が与えられるが、その資金は米国ではな く、韓国や中国、日本が払うだろうと語っている。

米国のみならず、中 国、ロシア、韓国も含めた国際社会は日本に支援せ よと迫るだろう。その とき、しかし私たちは拉致被害者全員を帰さない 限り、資金は出さない と、声をひとつにして主張すべきだ。

これまでの日本の世論、朝日新聞をはじめとするメディア、野党や親北朝 鮮の人々の主張を思い出せば、このような場面になると必ず、彼らは「日 本だけが取り残される」と批判し、だから早く援助の輪の中に入れと言う であろう。いまでも「圧力と言い続ける安倍政権は蚊帳の外」「北朝鮮に 会ってももらえない」という批判がある。

「全員」帰国を

なんという浅慮であろうか。正恩氏を対話の席に導いたのは、斬首作戦
もあり得ると、正恩氏に認識させた米国の圧力戦略である。その必要性を 繰り返し、トランプ氏に説いたのが安倍晋三首相である。蚊帳の外という よ り、対北朝鮮戦略の重要な部分を担ってきたのが安倍政権だ。

いま、首相は、「日朝平壌宣言に基づき、不幸な過去を清算して国交を
正常化し、経済協力を行う用意がある」と、北朝鮮に向けて発表してい る。 2002年9月、小泉純一郎首相(当時)が金正日国防委員長と発表した 右の 宣言は、実は「拉致」には直接触れていない。

ただ、第3項に日本国民の生命と安全にかかわる懸案について、北朝鮮側 は、「日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後 再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した」と書いてあ るだけである。

この部分は拉致被害者を指しているとも解釈できるが、もう拉致はしない というだけでは不十分で、被害者は全員返してもらわなければならないと いう世論をこそ盛り上げたい。

だが、「全員」とは何人か。帰国した人々が全員かどうかをどう確認でき るのかと問う声もある。日本側に「全員」についての明確な情報があるわ けではないため、このような疑問が生ずるのも自然であろう。

しかし、帰 国者全員から聞き取り調査をして、拉致された被害者の情報 を収集するこ とで、「全員」帰国を北朝鮮が誠実に実施したかどうかは 検証できる。そ のことを確認した後、初めて私たちは国交正常化交渉に 入れる、それまで は入らないという国民の意思が、ここでも大事である。

そのうえで、「国交正常化の後」日本の援助は行われるという平壌宣言第 2項を実施していくという道筋を受け入れたい。

こうした点について、揺るがない国民世論をいまから固めておきたいもの だ。『週刊新潮』 2018年6月21日号 日本ルネッサンス 第807回



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アメリカには職業の流動性がある
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          前田 正晶


何のことかと思われるだろうが、アメリカでは大統領になるまでに我が国 のように(議員内閣制ではないから)先ずは地方議員から始めて国会議員 となってという類いの累進出世(?)方式が無いから、故レー ガン大統 領のように映画俳優から就任された例があるし、オバマ前大統領 に僅か1 期だけ上院議員を務めた弁護士が大統領になれた例があると思っ てい る。文化の違いである。

トランプ大統領は今更言うまでもなく言わば大手の不動産業者から一気に 大統領になった人だ。我が国の歴代の総理大臣と比較するのが適切かど うか知らぬが、政治以外の分野を長年経験されてきた非職業政治家だっ た。この辺りに私は「職業の流動性」を見る気がするのだ。

その点では手っ取り早くW社の例を挙げれば、数人の元大学教授のマネー ジャーもいれば、その辺りの地位か副社長からリタイヤー後に大学教授に 転 じていった者は多かった。

悪く言えば、我が国の政治家の在り方は「体育会制度の下に一つの競技し か深く極めていない者が多い」のである。例に挙げては非礼かも知れない が、レスリング界の栄和人氏のような事態が生じるのだと思う。言うなれ ば、レスリングという競技を深く極める間に「広く世間を見る機会を自動 的に失ってしまった」ことがコインの裏面で、天上天下唯我独尊の如くに なってしまったことが不幸だったという例だと思っている。

私はアメリカの会社に転じて、予めそういう社会だとは承知ていたが、職 業の流動性の実態に接してあらためて文化の違いをマザマザと思い知らさ れた。その辺りを「貿易」という業務がアメリカの会社の文化ではどのよ うに扱われているかを述べていこう。

我が国では多くの業界で「外国 部」、「海外部」、「貿易部」という組 織があると思っている。そこには 英語の能力も要求されるし、受け渡し から始まって輸出入のドキュメント というか事務処理の能力が必須であ ると思っている。言うなれば、国内市 場担当とは異なる一種の「特殊技 能」が求められていると言えば良いか。

ところが、1972年にアメリカの会社に転じてみてある意味で驚愕だったの は、アメリカ国内の営業の担当者がごく当たり前のように国内と国外の得 意先を担当していることだった。当時は未だL/C(信用状のこと、念の 為)の開設が必須の時代だったし、ドキュメントが読めなければ仕事にな らないし、貿易相手国の市場にもある程度以上通じている(勉強してる) ことは当然だった。

そこで、大胆にも新参者の私は内勤の事務方の責任者に「それで成り立つ のか」と切り込んでみた。答えは割りに簡単で「事務処理は我々が担当し ているから、営業担当者は国内であろうと外国だろうと営業の仕事である 事は同じだから何の問題もない」と何らの屈託もなく割り切っていた。

一寸した驚きの文化の違いだった。そう言われて考えてみれば、私自身が
Meadのオウナーにインタービューされた際に「紙という製品の販売から原 料のパルプ販売に移ることに不安はないか」と訊かれて「どちらでも営業 であるという根本原理は同じだと思うから不安はない」と答えていた。

ここまでで言いたいことは「ある分野である程度の経験を積み、実績を残 せるだけの実力が備わっていれば、業界が変わっても通用するのだ」とい う点である。であるから、アメリカの大手製造業界では躊躇うことなく異 業種から即戦力となる者を採用していく文化で成り立っているのだ。そこ では、当然のように「君は以前はどういう業界にいたのか」というよう な、当時の我が国の感覚では「失礼な」と思うことを平気で尋ねてくるの だった。

私はこれまでに再三再四「トランプ大統領はものを知らないのか、知って いながら知らん振りをしているのかが解らない点が怖い」と指摘してき た。

そう言う訳は、唱えられた公約や就任後に打ち出された政策の中に 「本 当にそのことについて十分な知識と経験があり裏と表の事情を承知で あ れば、とても言い出せない案件が多過ぎる」からだった。そこでは「あ る業種で蓄えた知識と経験があれば他業種でも通用する」という原則は不 動産業者からアメリカの大統領という転進には当て嵌まらないのではない かと考えていたからだった。

しかし、トランプ氏は当選され、彼以前の大統領が手がけるというか考え てもいなかっただろうような大胆不敵な政策を次から次へと打ち出して いった。その辺りを未だに「知らないから出来た」のか「本当に知らない のかどうかが解らない」と疑問に感じている勢力はあると思っている。私 は今となってはメキシコ等の南アメリカからの移民を制限するし送還する というような政策は支持したいと思うに至っている。

だが、トランプ大統領の「アメリカファースト」を基調に置く政策は貿易 赤字を削減する為に横紙破りというか、世界の貿易の実績がマイナス成長 となるのではないかとエコノミストや一部の学者が懸念するような中国等 の対アメリカ貿易黒字国を相手にする関税の賦課という政策に突き進んで いったのだった。

私はこういう政策を採られる背景に「何もかも承知か」 か「知らないか らこそ打って出た」のか「これまでの知識と経験はここで も通用する」 という信念に裏打ちされているのかとも考えたが、現時点で は何とも判 断のしようもない強引さであると思っている。

トランプ大統領のような手法に対する批判は極端に言えば二つに別れると 思う。それは「これまでの因習的な決め事と習慣に囚われることなく『ア メリカを再び偉大にする為』に世界を変えてみせる」という強固な信念の 表れか「誰が何と言おうと形振り構わずに公約した通りに邁進するのだ」 ではないかと考えている。後者にはこれまでに通用してきた手法が通じる のだと信じている「世界における貿易とは何かを知らないが故の強さ」が あるようにも見えるのだ。

私の議論は何処まで行っても自分で経験したことに基づいている。それは 「アメリカという国は飽くまでも基本的には輸出依存の経済ではなく、内 需で成長してきたのである」ということが重要だと思っている。

中国から の輸入が多いのは、乱暴に言えば非耐久消費財のような物は産 業界を空洞 化させて低労働コストの国で生産するようにしたのである以 上当然であ り、それを今更非難するのは手遅れだとしか思えないのだ。 更に、そこに はアメリカ国内の労務費と労働力の質にも問題があったこ とは、私も経験 上も心得ているし、再三述べてきたように嘗ての
USTR代表のカーラ・ヒルズ大使も認めておられたのだ。

思うに、トランプ大統領は70歳までの他業種での経験というか成功と失敗 に裏打ちされた知識と経験に自信を持たれ、新しいアメリカを構築されて 「アメリカを再び偉大にする為」に「アメリカファースト」の精神で突き 進むと固く決められたのだろう。それを支えているのが好調な国内の景気 と、プーアホワイト以下に加えて知識階層にも支持者が増えているという 事実があるのだと思って見ている。


私如きにはトランプ政治の結果がどう出るかなどの予測は不可能だ。当面 の間は我が国を始めとして、EUの諸国、中国、ロシア、DPRK、アジアの諸 国等が如何に対応していくかを見守っているしかないと考えている。



     
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重 要 情 報
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 ◎トランプ氏の安倍首相への発言は「暴言」か「冗談」か… 国民は情報の真偽を見抜く力が必要 − ケント・ギルバート ニッポンの新常識


カナダ東部シャルルボワで開催されたG7(先進7カ国)首脳会議で、移民政策を議論中、ドナルド・トランプ米大統領が安倍晋三首相に対し、「私が(日本に)メキシコ人を2500万人送れば、君はすぐ退陣することになるぞ」と語ったという。欧州連合(EU)職員を取材した、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が15日報じた。


日本の複数のメディアは、この発言を「暴言」と表現した。しかし、いくらトランプ氏でも2500万人ものメキシコ人を日本に送り出すことなど不可能だと、誰でも分かる。

私は、トランプ氏と安倍首相が非常に親密なうえ、日本での安倍政権の盤石さをトランプ氏が熟知するからこそ言えた、「冗談」として捉えた。

この件を伝えるAFPの記事は、「G7は険悪な雰囲気の中で閉幕した」「混乱のうちに終了した」などと表現していた。この記者は、トランプ氏がよほど嫌いなのだろう。

本コラムを含めて、新聞や週刊誌、雑誌や書籍などのメディアが、記事に主観的評価を書くことは「表現の自由」として認められている。それどころか、捏造(ねつぞう)した事実を、真実のように報じることも「表現の自由」の一部だ。

もちろん、捏造が名誉毀損(きそん)や信用棄損、業務妨害などに該当する場合は、被害者から訴えられ、刑事上や民事上の責任を負う場合もある。だが、少数意見を国民の総意のように報じたり、捏造した事実を「真実」のように報じること自体は、違法ではないのだ。

テレビ局など放送事業者の場合、日本では放送法第4条で「政治的公平性」を要求されている。だが、現実の放送が偏向三昧(ざんまい)であることは周知の事実だ。米国では放送事業者も政治的公平性を求められない。

弊害もあるが、民主主義国家の証明である「表現の自由」の制限は必要最小限でなければならない。だから、国民はメディアリテラシーを磨いて、情報の真偽や発信者の意図を見抜く必要がある。その能力がなければ民主主義国家の「主権者」として責任を果たせない。

米国では、高校の授業で「メディア情報をうのみにするな」と教えられる。その教育が行われない日本では、「メディアもウソをつく」ことを理解していない情報弱者がまだまだ多い。

余談だが、ロックバンドの楽曲の歌詞に過剰に反応して「2度と歌うな」などと主張するファシストたちを、いつも「表現の自由」を声高に叫ぶメディアや人権派弁護士たちは、先頭に立って批判すべきである。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。
【写真】G7首脳会議でのトランプ氏(右)と、安倍首相=9日、カナダ・シャルルボワ(首相官邸フェイスブックから) 
<http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180623/soc1806230001-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto>http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180623/soc1806230001-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto
【ZakZak】 2018.6.23 〔情報収録 − 坂元 誠〕

 ◎松村 隆彦様に宜しくお伝え下さい:前田正晶

有り難いお言葉を頂き、恐縮しております。

私のカタカナ語論を振り返ってみますと、話の中に英語を元のままの発音 でカタカナ語化して使う旧三井物産出身の役員のキザっぽさが嫌らしいな と思った辺りが始まりでした。勿論彼だけではありませんが、昭和30年代 初期にはそういう人が出始めていました。

だが、実際にそのような批判めいたことを書いて活字になったのは1990年 からでした。当時書いたのは「格好を付けて如何にも近代的でスマートだ と思わせているような言葉遣いは採らない。そんな近代性やスマートさは 不要だ」だったと思います。

また、1975年にW社に転じてから言わば支配階層の英語を厳しく教えられ た12歳年下のワシントン大学出身のMBAには「話し言葉の中に英語の発音 そのままにして入れるのは最低だ。ここが日本である以上、嫌でもカタカ ナ語化した発音で入れるべきだ」と、日系カナダ人の副社長秘書を批判し たのを聞いて「なるほど」と納得させられました。

私の当初のカタカナ語論の元は「英語の方から考えてその使い方はおかし い」という発想だったと思います。そこから探求していく間に、余りにも 言葉の誤用や誤った読み方やおかしな造語が多いことに気が付いたという 次第です。これらの誤りは英和辞典を引けば直ぐに解る程度の単純な例が 多いのが、我が国の好ましくない英語教育の情けない産物だと決めつけて きました。

そこにマスコミ、特にテレビで使いまくっている奇妙なカタカナ語が増え 続け、それを罪なき大衆が真似るので益々増えてきたと思っております。 例に挙げられた「レガシー」などは誤用ではないだけでも未だマシです が、マスコミの連中の程度が低いのには呆れるだけです。

気に入らない例は沢山採り上げてきましたが、今まで本格的に批判しな かった例に「アップ」と「ダウン」の濫用があります。ダウンはそれほど でもないのですが、アップは酷すぎます。「イメージアップ」、「レベル アップ」、「パワーアップ」等々は完全に日本語としての戸籍を得てしま いました。イメージアップなどは和英辞書を見るとチャンと英語の評点が 出て来る始末です。更に言えば、何故「パワー」とカタカナ語を使う必要 があるのかとなります。

お断りするまでもなく up も downも動詞ではなく前置詞か副詞です。そ れを日本語が持つ高い融通性が災いして、恰も動詞であるが如き複合語を 作ってしまったのです。英語にすれば improve か grade upか up-grade のような意味に使うのが恐ろしいのです。Downの例は少ないと言いました が「プライスダウン」などという表示は小売店で平気で使われています。 「値下げ」は discountか精々 price reductionでしょうが。これなどは 「単語重視」の教育が全く役に立っていない悲しい例だと思います。

私はこれだけの例では不足かも知れませんが、この世の英語教師たちと文 部科学省の担当部署に心の底からの反省を求めたいと思っております。英 語を正しく教えておけば、乃至はキチンと勉強してあれば、奇妙なカタカ ナ語は生まれなかったはずです。

それにも拘わらず、大学入試センターの試験をTOEIC等で代用すると言い 出すのですから救いがありません。

 ◎沖縄の米軍、朝鮮半島のためだけではない 在韓米軍撤退すれば在日 米軍拡充も

朝鮮半島が緊張緩和すれば、辺野古移設は必要なくなる−。沖縄県の翁長 雄志(おなたけし)知事は23日の沖縄全戦没者追悼式で、米軍普天間飛 行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する理由として「東アジ アをめぐる安全保障環境の変化」を挙げた。だが、沖縄に駐留する米海兵 隊は朝鮮半島有事のためだけに存在するのではない。朝鮮半島情勢の変化 に基づく在沖米軍の縮小論は十分な根拠に裏付けられているとはいえない。

 翁長氏はこれまで、辺野古移設が「沖縄の基地負担軽減に逆行してい る」と訴えてきた。しかし、住宅密集地に位置する普天間飛行場が移設で きれば、周辺住民の負担軽減につながる面は否定できない。

 そこで、辺野古移設に反対する新たな理由として加えたのが朝鮮半島情 勢の変化だ。米政府は12日の米朝首脳会談を受け米韓合同軍事演習の一 部を中止しており、これにからめた議論は耳目を集めやすい。

23日の式典でも、翁長氏が朝鮮半島情勢を引き合いに辺野古移設を批 判 すると、大きな拍手を浴びた。翁長氏は20日の県議会でも米朝首脳会 談 に関連し「10年以上かかるような基地を着々と造る状況は、東アジア の安全保障という面からも心配だ」と述べていた。

しかし、朝鮮半島の緊張緩和が即座に在日米軍の削減にはつながらな い。防衛省幹部は「在日米軍の駐留根拠は朝鮮半島だけではない」と語 る。在沖米海兵隊は、日本の防衛支援や台湾、南シナ海有事への対応など 広範な任務も有する。

小野寺五典防衛相は23日、翁長氏の発言について「在日米軍基地は北 朝 鮮のみならず、この地域の安全保障上の重要な役割を果たしている」と 反論した。

韓国に駐留する陸軍主体の米軍約2万8千人も、朝鮮半島有事への対応 だけが任務ではない。昨年6月の米韓首脳会談で署名した共同声明には 「米韓はアジア太平洋地域でルールに基づく秩序を維持するため協働す る」と明記しており、マティス米国防長官も今年5月に在韓米軍がアジア 太平洋全体の安定に貢献していると説明した。

仮に在韓米軍が撤退しても、どこかで穴埋めをしなければならない。日 米外交筋は「在沖米海兵隊の重要性が高まりこそすれ、必要なくなるとい うことはあり得ない」と断言する。

韓国陸軍とも交流がある元陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和氏は「在 韓米軍が撤退するなら在日米軍を増やさなければならない」と指摘する。 翁長氏の発言は「結論ありき。辺野古移設が嫌だから朝鮮半島の緊張緩和 が米軍縮小につながると思い込んでしまう」と述べた上で、こう続けた。

「安全保障で一番危険なのはウィッシュフル・シンキング(希望的観 測)だ」

沖縄県では11」月に知事選が予定されている。朝鮮半島の緊張緩和で米 軍が不要になるという認識が浸透すれば、辺野古移設に反対する候補に有 利に働くことは間違いない。選挙目当ての希望的観測で安全保障を損なう ことがあれば事態は深刻だ。(杉本康士)

【写真】
・ 沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場
・ 沖縄全戦没者追悼式で、献花に向かう安倍晋三首相(手前左)を見つめ る沖縄県の翁長雄志知事(同右) =23日午後
・ 沖縄県名護市辺野古の沿岸部=4月24日午後(共同通信社ヘリから)
<http://www.sankei.com/politics/photos/180624/plt1806240008-p1.html>http://www.sankei.com/politics/photos/180624/plt1806240008-p1.html

【産經ニュース】 2018.6.24 07:56 〔情報収録 − 坂元 誠〕



 ◎沖縄の米軍、朝鮮半島のためだけではない 在韓米軍撤退すれば在日 米軍拡充も

 朝鮮半島が緊張緩和すれば、辺野古移設は必要なくなる−。沖縄県の翁 長(おなが)雄志(たけし)知事は23日の沖縄全戦没者追悼式で、米軍普 天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する理由として 「東アジアをめぐる安全保障環境の変化」を挙げた。だが、沖縄に駐留す る米海兵隊は朝鮮半島有事のためだけに存在するのではない。朝鮮半島情 勢の変化に基づく在沖米軍の縮小論は十分な根拠に裏付けられているとは いえない。

翁長氏はこれまで、辺野古移設が「沖縄の基地負担軽減に逆行している」 と訴えてきた。しかし、住宅密集地に位置する普天間飛行場が移設できれ ば、周辺住民の負担軽減につながる面は否定できない。

そこで、辺野古移設に反対する新たな理由として加えたのが朝鮮半島情勢 の変化だ。米政府は12日の米朝首脳会談を受け米韓合同軍事演習の一部 を中止しており、これにからめた議論は耳目を集めやすい。

23日の式典でも、翁長氏が朝鮮半島情勢を引き合いに辺野古移設を批判す ると、大きな拍手を浴びた。翁長氏は20日の県議会でも米朝首脳会談に関 連し「10年以上かかるような基地を着々と造る状況は、東アジアの安全保 障という面からも心配だ」と述べていた。

しかし、朝鮮半島の緊張緩和が即座に在日米軍の削減にはつながらない。 防衛省幹部は「在日米軍の駐留根拠は朝鮮半島だけではない」と語る。在 沖米海兵隊は、日本の防衛支援や台湾、南シナ海有事への対応など広範な 任務も有する。

小野寺五典防衛相は23日、翁長氏の発言について「在日米軍基地は北朝鮮 のみならず、この地域の安全保障上の重要な役割を果たしている」と反論 した。

 に駐留する陸軍主体の米軍約2万8千人も、朝鮮半島有事への対応だけ が任務ではない。昨年6月の米韓首脳会談で署名した共同声明には「米韓 はアジア太平洋地域でルールに基づく秩序を維持するため協働する」と明 記しており、マティス米国防長官も今年5月に在韓米軍がアジア太平洋全 体の安定に貢献していると説明した。

仮に在韓米軍が撤退しても、どこかで穴埋めをしなければならない。日米 外交筋は「在沖米海兵隊の重要性が高まりこそすれ、必要なくなるという ことはあり得ない」と断言する。

韓国陸軍とも交流がある元陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和氏は「在韓 米軍が撤退するなら在日米軍を増やさなければならない」と指摘する。翁 長氏の発言は「結論ありき。辺野古移設が嫌だから朝鮮半島の緊張緩和が 米軍縮小につながると思い込んでしまう」と述べた上で、こう続けた。

「安全保障で一番危険なのはウィッシュフル・シンキング(希望的観測)だ」

沖縄県では11月に知事選が予定されている。朝鮮半島の緊張緩和で米軍が 不要になるという認識が浸透すれば、辺野古移設に反対する候補に有利に 働くことは間違いない。選挙目当ての希望的観測で安全保障を損なうこと があれば事態は深刻だ。(杉本康士)

【写真】
・ 沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場
・ 沖縄全戦没者追悼式で、献花に向かう安倍晋三首相(手前左)を見つめ る沖縄県の翁長雄志知事(同右) =23日午後
・ 沖縄県名護市辺野古の沿岸部=4月24日午後(共同通信社ヘリから)
<http://www.sankei.com/politics/photos/180624/plt1806240008-p1.html>http://www.sankei.com/politics/photos/180624/plt1806240008-p1.html

【産經ニュース】 2018.6.24 07:56 〔情報収録 − 坂元 誠〕


◇◆◇写真映像情報網◇◆週刊AWACS 2018年6月24日◇◆◇◆◇

▼唸声中国映像/城管が制服のまま賭けポーカー
[cid:865e30a9-ea35-4538-94ca-ee088dc0dfe5]
写真は雲南省昭通市魯甸県で制服のままスリーカードポーカーをする城管 /澎湃動画ニュースより
https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_2214273

6/22、魯甸県公安局は4人の城管が賭博に参加したとして、治安管理処罰 法第70条により、10日〜15日の行政拘留及び500元〜3000元の罰金が科さ れると発表した。5人が処罰を受けているが、その内4人が城管である。

処 罰されることになったのはこの写真がネット上で拡散されたため、チ ンピ ラヤクザのような城管が制服のままギャンブルをするのも香港B級映 画そ のものである。

では、今週号をお楽しみください。
https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12385942646.html
誕生日の音楽映像(ピエール・フルニエ、チェロ奏者)
https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12385922153.html
2018/6/24 唸声


 ◎Unpredictableとは言われているが:前田正晶

トランプ大統領に対する評価があの「6.12」とまで呼ばれる時もある対金 正恩との歴史的会談以来あらゆる場面というか機会を捉えて論議され、将 に毀誉褒貶相半ばするかの感が濃厚だ。

あの会談は「大成功だった」「ト ランプ大統領は所期の目的を達し、ア メリカにDPRKからICBMが飛来するこ とがないように押さえ込んだ」、 「金正恩がトランプ氏よりも熟練してい る外交経験を活かして予期した 以上の成果をDPRKにもたらした」等々の議 論が飛び交い、何れが勝者 だったかの決定的な判定は下されていない。

私はたった一度の初顔合わせの会談で、非核化にせよ、ICBM等の兵器の処 分案やIAEAを動員するのだろう、DPRKの核兵器の保管か在庫場所のリスト を提出させ、それに従ってどのように調査し、国外に搬出するとか破壊す る等の具体案が審議乃至は細部にわたって討論するはずはないと予め考え ていた。

両者が相互に相手側に何を求めるかを全項目にわたって机上に並べ、各個 撃破的に論じ会うことは時間的にもあり得ないだろうと思っていた。故に 「お見知り置きを」程度が実態になるのではとすら考えた。

あれから間もなく2週間になるが、未だに甲論乙駁でトランプ大統領も金 正恩委員長も意図した通りに事が運んだのか否かという議論が続いている と思う。私は何れが優勢に有利に事を運んだかを論じるよりも、これから 先に如何にして朝鮮半島の何処の非核化を図るのかの具体論や、何を以て CVIDが達成できたと決めるのか等の詳細な具体論にどのようにして入って いくかが問題だろうと思っている。

アメリカだろうとIAEAだろうとUNだろうと、如何にしてDPRKに誑かされず に事を運ぶかを慎重に検討すべきだとすら考えている。換言すれば、何処 までDPRKを信じるかが重要な鍵を握るのだが、忘れてならないことは最早 UN加盟の国の中でDPRKと国交を結んでいないのは19ヵ国にまで減少してし まった厳然たる事実だ。

アメリカも我が国もその極少数派に入ってしまったということ。トランプ 大統領は安倍総理だけが道案内役で安心していられるのかという疑問すら 感じてしまう。

少しトランプ大統領と金正恩委員長の首脳会談から離れよう。トランプ大 統領は最近になって大胆不敵とも思わせられるほど強気で「貿易赤字削 減」、「雇用(jobをこのように訳すのは誤りだ。

特に彼の支持層である プーアホワイト以下)の増加と確保」、「安全保 障上」と称して従来の貿 易相手国に対して高率の関税を課する保護貿易 政策を大胆に講じ始めてい る。私は一国の大統領として貿易赤字削減を 図ることに何ら不思議はない と思うし、unpredictableでも何でもないと すら見ている。しかし、トラ ンプ方式が適切か否かは別の問題だろうと は考えている。

私はドナルド・トランプ氏が共和党の候補に名乗りを上げてきた頃から 「彼は無知なのか、あるいは無知を装っているだけで実態は何もかもご承 知で知らん顔で強引としか思えない公約を掲げているのかも知れない」と 論じてきたし、我がW社の上司や同僚たちもほぼ同意見だった。

中には 「本当に知らないのか否かが解らない点が困るのだ」という意見 すらあっ た。今になって言えることは「彼には詳細な部類に至るまでの ことをご存 じではない事柄の方が多いのではないのか」なのだ。

更に、私が例を挙げれば、藤井厳喜氏が指摘したように「我が国にマスメ ディアはアメリカの反トランプ派の(地方紙に過ぎないといっては語弊が あるかも知れぬが)有力紙が垂れ流すfake news を躊躇うことなくそのま ま報じているので、恰もトランプ大統領の政治手腕に問題があるが如く見 做されている」というのも真実であると思っている。換言すれば、我が国 の偏向しているマスコミの報道などを安易に信じないことだとなるのだ。

現に何度か採り上げたが、アメリカで引退生活を楽しんでおられる日本人 のアメリカの銀行のOBの方は「トランプ大統領の経済政策は成功してお り、それ故に知識階層における支持率も上昇しつつあるという現地からの 報告もある」と強調しておきたいのだ。

即ち、私の好む表現である「全てのコインには両面がある」ということ だ。一頃「現在のアメリカの好景気がオバマ大統領の置き土産だ」という まことしやかな説が流布されていたが、今やそれはトランプ政権の功績だ と見るのが順当だ。しかし、そういう報道は余り見かけない。

私はドナルド・トランプ氏という方は、ある意味で私がずっと言い続けて きた「人は自らの弱点を意識すればするほど、その点を隠しておこうとそ の弱点の反対の言動に走る傾向が強い」との説に適合すると思っている。

その典型的な例として同期の石原慎太郎君を挙げてきた。彼は公共の場面 でも敢えてベランメー調で聞きようによっては大言壮語し、他人を真っ向 から批判してみせることが多い。我々同期の間では「あれこそが彼の神経 の細かい気の小さい青白き秀才の面(弱点?)を補うべく(隠す為に)あ のような語り口になるのだ」と理解している。

ここで敢えて言いたいことは「トランプ大統領は決して強気一点張りの方 ではなく、弱みを見せまいとしてTwitterなどでは乱暴な表現を用いて 「強気」を演じておられるのではないかという推理である。弱みは見せま いという自己防衛本能が常に働いていると言えば過剰な表現になるか。

貿易赤字削減に話を戻してみよう。私はトランプ大統領自身とその新たに 任命されたマイク・ポンペオ(Pompeoであるから、ポンペイオという表記 はおかしいと思う)国務長官もボルトン補佐官も、私にはどうしても貿易 の経験者でも専門家でもないとしか思えない。

そういう側近を従えて赤字 削減に打って出られ、その最善(と思われた のだろう)の策として貿易摩 擦が生じることを怖れずに、極論的にいえ ば関税の賦課で輸入を減らして いく方向に進まれたのだと解釈している。

貿易に長年携わってきていれば、この対策などは危なくておいそれと打っ て出ていける作戦ではないと思うだろう。だが、これらのお三方は上記の 三項目の大命題があればこそ、「やろうじゃないか」と多少の摩擦を怖れ ず、最大の赤字を生じさせられている中国と対峙することを敢えて辞さな かったのだと思う。

私の持論は「この対策は自国が基本的に輸出に依存する国ではないことを 無視している点に些か無理がある」ということなのだ。だが、トランプ大 統領は「承知の上で打って出られたのか」あるいは「貿易の実務の実態を 知らないからこそ強気に出られたのか」または「百も承知で強攻策に出ら れたのか」は外部、それもアメリカの会社の一OBの日本人には計り知れな いのだ。

トランプ大統領が打って出られた国内向けの経済面の政策や、パリ協定か らの脱退や、イランとの協定からに脱出や、UNの人権委員会の脱会等々に 加えて横紙破りとでも形容したい保護貿易政策等を現時点で批判し、非難 することには余り意味がないとすら思うことがある。それは、彼が打って 出られる新機軸の政策にはほとんど前例がないので、如何なる形で決着す るかの予想を禁じているからだ。

トランプ大統領は飽くまでも強気を装っておられるが、案外内心では「何 とか上手く行ってくれ」と祈っておられるのかも知れないと思う時もあ る。それほど、私には「イチかバチか」に見える強引さが見える点が怖い のだ。

最後に私流に英語の講釈で結べば強引な外交面と貿易面での政策の結果は Itremains to be seen.か Let’s wait and see what will happen.辺りし かないのだと思う。まさか、トランプ大統領もそう見做しておられるので はあるまいな。何れにせよ、「アメリカファースト」に徹しておられるの は間違いないところだろうし、結果的には中間選挙も視野には入れておら れるだろうが、支持層は揺らいでいないと確信しておられるのだと思う。



━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━

25日の東京湾岸は快晴、爽快。


24日も自宅近くにある都立猿江恩賜公園で家人に乗ってもらった車椅子を 転倒防止用に押しながら散歩した。永年のことだから公園の管理事務所の 人たちともすっかり顔なじみになって声を掛け合うようになった。
   
隣の第3亀戸中学校の校庭、日曜日に10人の男子生徒が出て来て運動をし ていたが、すぐ帰った。

先日清掃したプールに23日から水を入れ始めたが文字通りちょろちょろと 入っている。何日かかることやら。このプールの下が総選挙などの投票所 になっている。

毎週日曜日NHKの政治討論。野党の主張の紹介に終始する場になってい る。だから最近は絶対に見ない。

メルマガの編纂作業終了後、久々高峰三枝子を聴いた。と言っても若い人 は知らない。

高峰 三枝子

本名 鈴木 三枝子 すずき みえこ

生年月日 1918年12月2日

没年月日 1990年5月27日(71歳没)

出生地
日本の旗 日本・東京府芝区露月町
 (現:東京都港区)

職業 女優、歌手

演劇、劇映画(現代劇・時代劇、サイレント映画・トーキー)、
テレビ映画

活動期間1936年 - 1990年
高峰 三枝子(たかみね みえこ、本名;鈴木 三枝子、1918年12月2日 - 1990年5月27日)は、日本の女優、歌手。歌う映画スターの草分け的存 在。父は筑前琵琶演奏者の高峰筑風。孫は元女優の高峰陽(ひなた)

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創刊日:2004-01-18  
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