政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4716号  2018・6・20(水)

2018/06/20

                           
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4716号
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      2018(平成30)年6月20日(水)



         米国議会はトランプ大統領より:宮崎正弘

               紫式部と「和紙」:毛馬一三

      米国の真の相手は、北を支える中国だ:櫻井よしこ
                           
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4716号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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米国議会はトランプ大統領より
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)6月20日(水曜日)
         通巻第5727 号  
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米国議会はトランプ大統領より対中強硬だ
 「ZTE(中興通訊)に死を」、「ZTEの棺桶の蓋を早く閉めろ」
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6月18日、米国上院議会は次年度国防予算を通過させた。以後、7160億ド ルという未曾有の国防予算が実行に移され、F35の最新鋭ジェット戦闘機 の開発などに回される予定で、この国防予算案可決を「マケイン法」と呼 ぶらしい。

さて同法に挿入された条項が問題なのである。

トランプ大統領が一度はZTE処分で、7年間の米国市場への出入り禁止 を、14億ドルの罰金でディールしようとする、中国の強い要請による ZTE救済を巡り、議会は超党派で反対したのだ。

ZTEは米国が制裁するイランへ過去7年間にわたって、通信機器を秘密 裏に売却してきた。そのうえ米国内での通信機器の販売にウィルスをしか けた疑惑もあり、連邦政府、州政府期間ならびに政府職員、兵隊、警官、 公務員などに対して華為(ファウェイ)とZTEのパソコン、スマホなど の購入を禁止した。

つまり「ZTE(中興通訊)に死を」、「ZTEの棺おけのふたを早く閉 めろ」という附帯決議をくっつけた国防予算であるため、めずらしく議会 のほうが対中国強硬路線、いやトランプより議会が過激であることが露呈 した。対中強硬派は共和党ばかりか、じつは民主党リベラルの議員に多 く、ちなみに同法は85vs10という投票結果だった。

トランプは議会の動向にしばし熟慮し、ZTE救済をもとめる中国政府と の「密約」でもあるのか、水曜日に議会指導者をホワイトハウスに招き、 もう一度協議し直すという。中国政府はすでに経営危機に陥ったZTE救 済のために、14億ドルの救済運転資金を拠出する姿勢を見せている。
 
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1746回】     
――「支那人は巨人の巨腕に抱き込まるゝを厭はずして・・・」――中野(2)
  中野正剛『我が觀たる滿鮮』(政?社 大正4年)

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中野は軍人政治家であれ官僚であれ、また商人であれ「壓制は眞に人心を 歸服せしむる所以に非ず、故に壓制家は必ず己れに反抗する者に對し警戒 を嚴重にせざる可からず」。ややもすれば「日本人は彼らの狡猾なるを説 けども、彼等より見れば日本人も亦餘りに勝手なり」。「日本人悟らずし て、朝鮮人支那人を虐使せば」、その報いは必ず日本人に跳ね返ってくる ものだ。

「壓制家」という存在は、「實に同胞發展の進路に多大の妨礙をふる者」 であり、じつは「今日の所謂對支政策家、海外發展家論者にして、此謬見 を抱く者は決して、少なからざるなり」。「此思想は支那一般の地に施さ れて、支那人をして排日的行動に走らしめ、朝鮮に行はれし、新領土の同 化政策を不可能ならしむるなり」。

かくして日本人を「殖民的能力乏しき國民」と捉える中野の視点に驚かさ れるばかり。だが、それが現代風の人道主義に発しているようなヤワなも のではないことはもちろんだろう。何にもまして「大陸經營の雄圖、四海 交親の大策」のためであり、「皇國の恩威を普及せしめんが爲」であるこ とは、敢えて多言を弄することもないはずだ。


前置きが長かったが、これからが「滿洲遊?雜?」だが、「朝鮮は大陸の玄 關なり」と説き起こす。

その玄関の最前線に当たる朝鮮側の新義州と満洲側の安東県とが鴨緑江に 建設された大鉄橋によって結ばれ、加えて「6月よりは露支條約に均霑し て、國境に於ける關税3分の1の削減も實行せられた」ことで、朝鮮から 満州へのヒト・モノ・カネの流れが激しくなった。

そこで「朝鮮にて鍛ひし腕を大陸に試み」ようとする実業家が「滿洲一帶 を視察する」こととなり、一行に加わり満州各地を旅行し、「比較的に多 くの人に會ひ、多くの事物を見聞したり」。この旅行において「見しが まゝ、聽きしがまゝに、自己の感想と判断とを交えへ」でものしたのが、 「滿洲遊?雜?」ということになる。

 中野は「はしがき」を「滿蒙に對する我國の施設如何は、國際國運の消 長にも關すべき折柄、或は識者に?を請ふの序ともなり得べきか」と結ん でいる。「滿蒙に對する我國」の振る舞いに、列強諸国が強い関心を示し 始めたということだろう。

中野は「滿洲視察の途に上るに先だち豫め在滿洲有志より、不平の有りた けを聽」いたが、先ず持ち出されたのが「外務省の優柔、領事の無能、滿 鐵の專?、都督府の窮屈、さては三頭政治の矛盾、支那官憲の傲慢」である。

 朝鮮から鴨緑江を渡って安東県に入ると、「税關の外國人、手荷物を檢 すこと頗る嚴にして聊かも假借」しないから、「荷物は澁帶」するばか り。そこでイギリス人税関吏に問い質すと、「最初日本商人を信用せしを 以て、其荷物を檢すするにも、頗る寛大の處置を取りたし」。

ところが調べて見ると、書類上の記載と実物とが違う。そこで検査を厳重 にしたわけだが、「荷物の澁帶は御氣の毒なれど、澁帶せる荷物の中よ り、續々不正荷物現るゝあるに於ては、之をパスするは甚だ不都合」である。

自分たちは「支那政府に雇はれ」て業務の正確な遂行に務めているだけで あった、「決して日本人を惱ますを欲」しているわけではない。「唯日本 商人の?義を重んぜざること、斯の如くなるは遂に如何ともす可らざるな りと」。かくして「之を聽きたる余は赤面せり」と。

 これについて後に朝鮮側の当局者に問い質すと「遺憾ながら事實」と答 えたうえで、「日本商人中、別して大阪商人に此種の胡魔化し多きを説明 したり」。かくして中野は一部日本商人の無法を嘆く。
  安東を発し奉天を目指す安奉線を進む。車窓の風景には「荒寥の趣あ り」。

          
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之
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(読者の声1)石平氏が、18日付けのツィッターで以下を発信されていま す。ご参照までに。

 「宮崎正弘さんの新刊本(『アメリカの反中は本気だ』(ビジネス社) を興味深く読んだ。昨今に勃発した米中貿易戦争に照らしてみると、世界 情勢の大局を見る著者の観察眼の確かに敬服せざるを得ない。英語と中国 語が得意で米中両サイドの情報をキャッチできる宮崎先生ならではの力 作。ぜひお勧めの一冊である」。



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(読者の声2)「現代ビジネス」の今週号で近藤大介氏が、宮崎先生の 『アメリカの「反中」は本気だ!』(ビジネス社円)の書評を簡潔に以下 のように紹介されています。

 (引用開始)「本文で述べたように、宮崎氏もまた同書で、米朝首脳会 談の意味は、アメリカが北朝鮮を中国から引き剥がすためだったという説 を展開している。そして台湾危機についても論じている。

本書の後半では、ASEAN10ヵ国と南アジアが米中どちらにつくかを、詳細 に論じていて興味深い。宮崎氏は、以前は中国全省を訪問する中国ウォッ チャーだったが、いまやアジア全域を訪問する名だたるアジアウォッ チャーである」(引用止め)。

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(読者の声3)米朝会談についてはこれから正体が分かってくると思いま すが、以下ご参考まで。

米朝会談と今後の極東の動向についていまのところ極東の力関係は変わっ ていないが、人心をふくめた大きな変化が出てくるだろう。日本は拉致事 件にもっぱら注目しているが、日本の国家の存在そのものが危機に瀕する おそれもあるから、国民に警報を上げ、早めに手を打つ必要がある。

 1.米国:世界は米中対立が主軸になるということだ。極東はこれによ り関係国のベクトルが整理される。米国ははっきり中共の異様な敵性を認 識した。世界を呑みこもうとしている。それも西側の冨を利用して。

2.日本は米朝会談を見てザワっとした気味の悪さを感じている。売り渡 されるかも知れないという不安だ。とにかく米国一極依存は危ない。トラ ンプもいつまでもはいない。これは速やかに再軍備しなければいけない。
核自衛は田母神氏によると3年、3兆円という。これで絶対安全圏にはいる としたら安いものだ。そして中ロの脅威にも対抗できる。一石二鳥だ。危 険な利敵憲法は棚上げし、特例法で再軍備すれば良い。非常時の現実優先 は国家生存の常識だ。

3.南北朝鮮は、中共に呑みこまれるか、米国側について独立を保つかの 二択状況になっている。北は対米ICBMを破棄するが、中距離、短距離 ミサイルは対中自衛上温存するのでは無いか。米国は当然認める。
朝鮮半島は対中防衛の最前線だからだ。
4.問題は南北朝鮮が中共の脅威が迫ったとき、日本に侵入し、日本を占 領支配するおそれがあることだ。
 
すでにその準備は始まっているように見える。韓国人の入国ビザ制度は停 止され,自由に大量に入国している。韓国人男子は日本人と違い皆徴兵訓 練を終了しているから、本国の指示があればすぐに組織的軍事行動を取る ことが出来る。危機を感じて日本人の愛国運動が拡がりつつあるが、朝鮮 人は日本国内で天皇を誹謗中傷するなど日本の独立を抑圧するためやりた い放題だ。

しかし肝腎の日本政府は傍観するだけで放置している。民族紛争を予防す るためには外国人に対する曖昧な態度は禁物ではっきり日本の主権を示さ なければならない。自衛隊の市中行進はその良い方法だ。
5.中共は、北朝鮮の対米接近の動きを疑惑の目でみているのではないか。
 地政学ではもともと隣国は敵と規定している。習近平の論理なら、過去 の支那帝国の版図は共産党支配の理由になるから、二千年以上シナの属国 であった朝鮮半島は当然中共の支配下に入ることになる。
 6.ロシアは、このゲームに関心を持っているが、動きが難しい。
ウクライナ、クリミヤ問題で欧米の制裁を抱えている状態で、あえて米国 に反対してまで、極東のゲームに参加しても利益はない。
朝鮮が中共の支配下に入っても、ロシアとしては特に危険ではないから だ。したがって北朝鮮は、かってのように中ロを天秤にかけて生き延びる という戦略が難しくなっているのではないか。(落合道夫)



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(読者の声4)<ブックレヴュー>1945年夏、ドイツと日本、そして 憎 悪の結果
トーマス・グッドリッチ (Th0mas Goodrich)

著者のトーマス・グッドリッチは「Hellstorm: The Death of Nazi Germany, 1944-47」(連合軍のドイツに対する戦争の実態)「The Dixie Died」( 南北戦争後の南部占領の歴史)、「Scalp Dance」(白人とイン ディアンの戦争)など、戦争、闘争とその惨劇をドキュメンタリー風に描 く作家です。

その最新作が、この「1945」年夏」で主題は第2次世界大戦です。勝者の 一方的な立場からこれを描くのではなく、資料に基づいて公平な立場で記 述しています。

その結果は、公式的な物語の信奉者が大ショックを受けるものになってい ます。正義の連合軍は、捕虜を殺害したり、民間人を虐待したりすること は想像もできないはずですが、次のことばはだれが言ったのか、記録があ ります。

*「できるだけ早く、奴らを片付けるべきである」

*「奴らを全部殺せ。壮年も、老人も、子供も女も。嬲り殺しにするのだ」
*「多数の女や子供を殺さなければならないことが分かっていた。やらな ればならなかったのだ」
最初のものは、ウインストン・チャーチル首相です。2番目の悪罵は、ソ 連のジャーナリスト、イリヤ・エレンブルグが言ったものです。3番目の ものは、あの東京空襲という一夜にして10万人の非戦闘員の市民を殺戮し たアメリカのカーチス・ルメイ空軍大将が言った言葉です。

本書には、こんなものに止まらない、素朴な連合軍正義信奉論者が驚愕す る事実が大量に示されています。歴史を公正な目で見直すための貴重なド キュメンタリー小説である本書の日本語訳版を是非刊行していただきたい ものです。

 書評英語原文:http://www.sdh-fact.com/CL/Summer-1945.pdf
書評日本語訳:http://hassin.org/01/wp-content/uploads/1945.pdf
(「史実を世界に発信する会」茂木弘道)

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(読者の声5)日本文化チャンネル桜からのお知らせです。
番組名:「フロントジャパン.」
テーマ:「モルディブは中国の植民地か」
放送予定:6月19日(火曜日)夜公開
日本文化チャンネル桜。
「YouTube」「ニコニコチャンネル」「Fresh!」オフィシャルサイト。イ ンターネット放送So-TV
 出演、SAYA、宮崎正弘



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(読者の声6)先日、日本の某メガバンクの金融セミナーに出席しまし た。セミナーは前半後半に分かれて、前半はアジア経済分析をシンガポー ルのアナリストがやり、後半は世界経済分析を日経新聞にもたびたび出て くる東京ベースの某女性エコノミストがやるという構成でした(ともに日 本人)。

印象に残ったのは後半で、そのエコノミストは「既に来年10月の消費税増 税を決定した」「安倍政権は消費税増税を決定した」と連呼し、消費税増 税を既成事実化するという意図がありありで、しかも安倍政権が決定した という印象操作を意図的に行っているようにみてとれました。

また米朝会談については、資料の年表は時間をかけて作っただろう立派な ものですが、見解は「北鮮はこれまでとまったく変わらない」。「非核化 は進捗せず、今まで通り何も起こらない」というものでした。

トランプ大統領については、あくまで選挙重視という見解のようで、宮崎 先生のメルマガとのあまりの違いに驚きを通りこして、呆れました。 メ ガバンクですからMOFからの大きな圧力をうけているのでしょうが、小渕 政権の景気浮揚を潰した故ポマード橋本の消費税引き上げが二回も失敗し ているにもかかわらず、エコノミストが「来年10月の消費税はすでに決定 済み」と連呼するのはどうかと思いました。

日本というのはこうした強い同調圧力を作り出して、既成事実化し、財務 省の意図のままに政策がきめられていく社会なんだな、という印象を受け ました。(R生、ハノイ)



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(読者の声7)第39回 家村中佐の兵法講座 兵法書として読む『古事 記』『日本書紀』

日本最古の史書とされる『古事記』『日本書紀』には、遠い昔から今に伝 わる日本人の戦争観や武力行使のあり方、優れた戦略・戦術や軍隊の指 揮・統率など、現代社会においても十分に役立つ最高の兵法書としての教 えが数多あります。

兵法講座では6世紀中ごろの朝鮮半島情勢、特に任那四県を百済に割譲し た大友金村の失脚と蘇我氏の台頭、新羅・百済・高句麗の勢力争い、百済 からの仏教公伝と崇仏派・排仏派の抗争、そして新羅の侵攻による任那滅 亡などにつきまして、図や絵を用いながらビジュアルに、分かりやすく解 説いたします。


           記

日 時:6月23日(土)13:00開演(16:30終了)
場 所:文京シビックセンター5階 会議室A
講 師:家村和幸(日本兵法研究会会長、元陸上自衛隊戦術教官・予備2 等陸佐)
演 題:第12話 欽明天皇と任那滅亡
参加費:1,000円(会員は500円、高校生以下無料)
お申込:MAIL info@heiho-ken.sakura.ne.jp
 FAX 03-3389-6278(件名「兵法講座」にてご連絡ください。
 事前に、「新説『古事記』『日本書紀』でわかった大和統一」(宝島社 新書486)をお読みいただくと、理解が深まります!
    (日本兵法研究会会長 家村和幸)」



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紫式部と「和紙」
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   毛馬 一三

書き出しは、与謝蕪村のことからだ。蕪村(幼名:寅)は、生誕地大阪
毛馬村で幼少の頃、「和紙に絵」を描いて楽しんでいたことを、最近知った。

寅は、庄屋の子供だったから、高価な「和紙」を父から貰って、絵描きに 自在に使ったらしい。その幼少の頃の絵心と嗜みが、苦難を乗り越えて江 戸に下り、巴人と遭遇してから本格的な俳人となったのも、この幼少の頃 「和紙」に挑んだ絵心とが結び付いたらしい。

このことは、「蕪村生誕300年祭」時に発行する記念誌に、この幼少の頃 の「蕪村と和紙の絵」のことを「短編小説」にして掲載したいと思っている。

さて、本題―。

高貴な「和紙」の事を知った時、ジャンルは違うが、紫式部が思い切り 使って「和紙」を使って「世界最古の長編小説・源氏物語」を書いたこと を思い出した。

そのキッカケは、福井県越前市の「和紙の里」を訪ねてからである。

越前市新在家町にある「越前和紙の里・紙の文化会館」と隣接する「卯立 の工芸館」、「パピルス館」を回り、越前和紙の歴史を物語る種々の文献 や和紙漉き道具の展示、越前和紙歴史を現す模型や実物パネルなどを見て 廻った。

中でも「パピルス館」での紙漉きを行い、汗を掻きかき約分掛20けて自 作の和紙を仕上げたのは、今でもその時の感動が飛び出してくる。

流し漉きといって、漉舟(水槽)に、水・紙料(原料)・ネリ(トロロア オイ)を入れてよくかき回したあと、漉簀ですくい上げ、両手で上下左右 に巧みに動かしていくと、B5くらいの「和紙」が出来上がる。まさにマ ジックの世界だ。

ところでこの越前和紙だが、今から約1500年前、越前の岡太川の上流に美 しい姫が現れ、村人に紙の漉き方を伝授したという謂れがある。

山間で田畑に乏しかった集落の村人にとり、紙漉きを伝授されたことで、 村の営みは豊かになり、以後村人はこの姫を「川上御前」と崇め、岡太神 社(大瀧神社)の祭神として祀っている。

<その後大化の改新で、徴税のため全国の戸籍簿が作られることとなり、 戸籍や税を記入するために必要となったのが「和紙」である。そのため に、越前では大量の紙が漉かれ出したという。

加えて仏教の伝来で写経用として和紙の需要は急増し、紙漉きは越前の地 に根ざした産業として大きな発展を遂げてきている>。

さて長編小説「源氏物語」の作者紫式部は、執筆に取り掛かる6年前の 24歳の時(996年)、「和紙」の里・越前武生に居住することにな り、山ほどの「和紙」に囲まれて、存分に文筆活動に励んだ。

当時、都では「和紙」への大量の需要があったらしく、宮廷人も物書きも 喉から手が出る程の「和紙」だったが、手には入らなかった。

ではどうして都にいた紫式部が、遥か離れた「和紙」の里越前の武生に移 住してきたのか。それはご当地の国司となった父の藤原為時の“転勤”に関 わりがある。文才だけでなく、商才に長けた為時の実像が浮かび上がる。

<為時は、中級の貴族で、国司の中で実際に任地へ赴く“転勤族”だったそ うで、996年一旦淡路の国(下国)の国司に任命されるが、当時の権力 者・藤原道長に賄賂の手を使って、転勤先を越前の国(上国)の国守に変更 してもらっている。はっきり言えば為時は、淡路の国(下国)には赴任した くなかったのだ。何故なのか。

当時、中国や高麗からの貿易船が日本にやってくる場合、海が荒れた時や 海流の関係で、同船団が「越前や若狭」の国を母港とすることが多く、こ のため海外の貴重な特産品が国司のもとに届けられ、実入りは最高のもの だったという>。

藤原為時一族は、中級の貴族ながら文才をもって宮中に名をはせ、娘紫式 部自身も為時の薫陶よろしく、幼少の頃から当時の女性より優れた才能で 漢文を読みこなす程の才女だったといわれる。

これも商才に長けたばかりでなく、父親の愛情として、物書きの娘に書き 損じに幾らでも対処できる「和紙」提供の環境を与えたものといわれる。

<この為時の思いは、式部が後に書き始める「源氏物語」の中に、武生で の生き様が生かされている。恐らく有り余る「和紙」を使い、後の長編小 説「源氏物語」の大筋の筋書きをここで書き綴っていたのではないだろう か。平安時代の歌集で、紫式部の和歌128 首を集めた「紫式部集」の中 に、武生の地で詠んだ「雪の歌」が4 首ある。

越前武生の地での経験が、紫式部に将来の行き方に影響を与えたことはま ちがいない。と同時に式部は、国司の父親のお陰で結婚資金をたっぷり貯 め込むことも成し遂げて、約2年の滞在の後、京都に戻り、27歳になっ た998年に藤原宣孝と結婚している>。

越前武生の生活は、紫式部にとり「和紙」との出会いを果たして、後の世 界最古の長編小説への道を拓くことに繋げた事は、紛れもない事実であろう。

<紫式部の書いた「源氏物語」の原本は現存していない。作者の手元に あった草稿本が、藤原道長の手によって勝手に持ち出され外部に流出する など、「源氏物語」の本文は当初から非常に複雑な伝幡経路を辿っていた という。

確実に平安時代に作成されたと判断できる写本は、現在のところ一つも見 つかっておらず、この時期の写本を元に作成されたと見られる写本も、非 常に数が限られているという>。
 
この歴史の事実と筆者の推論を抱きながら、「紫式部公園」に回り、千年 前の姿をした高い式部像に対面してきた。

北京五輪の開会式の時、中国の古代4大発明の一つとして「紙」を絵画の 絵巻をCGで描き、国威を高らかに示した。

この紙が7〜800年後に日本に渡り、「和紙」となった。その後、「世界最 古の長編小説を書いた女性が日本にいた」ということは、中国は勿論諸外 国は知らない。

参考:ウィキペディア、: 青表紙証本「夕顔」 宮内庁書陵部蔵 
主宰者注:毛馬 一三氏は元NHK政治記者。大阪在住




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米国の真の相手は、北を支える中国だ
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            櫻井よしこ

世界の安全保障問題専門家が集うアジア安全保障会議では、今年もまた中 国への物言いが際立った。シンガポールでの3日間の会議で、6月1日、基 調講演に立ったのはインドのナレンドラ・モディ首相である。

モディ氏はインド・太平洋の在り様が世界の運命を定める重要な要素だと し、「大洋が開かれているとき海の安全が保たれ、国々は結ばれ、法治が ゆきわたり、地域は安定し、国家は大小を問わず主権国として栄える」 と、謳った。

どこから聞いても、南シナ海のほぼすべてが自国領だと主張し、第1及び 第2列島線で米国の進入を防ぎ、インド・西太平洋に君臨しようとする中 華大帝国思想への批判である。インドは「東に向かえ」政策(Act East Policy)の下で、日、米、豪を筆頭にASEAN諸国やロシアを含めた大 同団結で、平和で繁栄するインド・太平洋圏を構築すると語った。

翌日は、ジェームズ・マティス米国防長官が演説した。小野寺五典防衛相 のマティス氏の人物評は、「極めて物静か、人の話に耳を傾ける、控えめ に話す」である。そのとおりに、マティス氏は冷静な口調ながら、冒頭か ら鮮やかに切り込んだ。

「私にとって2回目の参加です。専門家が集い、自由で開かれた海として のインド・太平洋の重要性を共通の認識とする最高の機会です」

「昨年は主として耳を傾けました。今日、私はトランプ政権のインド・太 平洋戦略を共有してもらうために来ました」

無駄な修飾語のひとつもなく、事柄の核心だけを淡々と述べる。それは自 ずと中国への批判となった。

「米国は台湾との協調関係を誠実に守ります。台湾関係法に基づいて台湾 の自主防衛に必要で十分な防衛品を供給し、助力、協力します。如何なる 一方的な現状変更にも反対し、(台湾海峡の)両岸の人々の意思が尊重さ れなければならないと主張します」

習主席が語った言葉

台湾に対する中国の一方的手出しは看過しないと言明した、この突出した 台湾擁護には、実は背景がある。トランプ大統領は昨年12月、6920億ドル (約79兆円)の軍事予算を定めた国防権限法案に署名し、台湾への手厚い 対策を実現しようとした。高雄を含む複数の港に米海軍を定期的に寄港さ せ、台湾海軍も米国の港に定期的に寄港することを許可し、台湾の自主潜 水艦建造、機雷製造など水中戦力の開発を技術的、経済的に支えようとした。

ところが中国が猛烈な巻き返しに出た。米議会への中国のロビー活動は凄 まじく、法案は事実上骨抜きにされた。だがトランプ氏も国防総省も引っ 込みはしない。トランプ氏はすでに台湾の潜水艦の自主建造に必要な部品 の輸出の商談を許可し、シンガポールではマティス長官が前述の台湾擁護 の演説をしたのである。

マティス氏は「南シナ海における中国の政策は我々の『開かれた海』戦略 に真っ向から対立する。中国の戦略目標を疑わざるを得ない」と語り、 「南シナ海の軍事化で対艦ミサイル、対地・対空ミサイルが配備され、電 波妨害装置が導入され、ウッディー島には爆撃機が離着陸した。恫喝と強 制だ。ホワイトハウスのローズガーデンで2015年に(南シナ海人工島は軍 事使用しないと)習(近平)主席が語った言葉と矛盾する。こうした理由 ゆえに我々は先週、環太平洋合同軍事演習(リムパック)への中国の招待 を取りやめた」と、説明したのである。

軍人出身らしい無駄のない極めて短い表現で、事実のみを淡々と披露した マティス氏に、例の如く中国側は激しく反論した。

今回の会議に中国代表として参加していた人民解放軍軍事科学院副院長の 何雷(ホーレイ)中将は「米軍の航行の自由作戦こそ、南シナ海の軍事化 だ」と反論した。他方、中国外交部は、マティス発言以前に華春瑩(ファ チュンイン)報道官が米国の南シナ海に関する発言に対して「盗人猛々し い狡猾さ」だと口汚い非難を展開済みだ。

決して自分の非を認めず必ず他国のせいにするのが中国だが、彼らは昨年 から、大物をアジア安全保障会議に派遣しなくなったと、「国家基本問題 研究所」研究員、太田文雄氏が指摘する。現に今年の代表の階級は中将だ。

「ここ数年、シンガポールに行く度に彼らは国際社会から総スカンを食 らってきました。国際社会の中枢勢力と折り合うのを諦めて、独自の道を 模索し始めたのではないでしょうか。それが香山フォーラムです」

トランプ大統領は大丈夫か

香山フォーラムは06年の創設である。米国、日本、インド、NATO諸国 など、自由と法治を尊ぶ国々の価値観に基づく安全保障論は、どこまで いっても中国のそれとは折り合わない。そこで、中国が影響力を及ぼし得 る国々を集めて軍事の世界を仕切ろうという意図が見える。

中国はアジア安全保障会議に取って代る、中国主導の安全保障会議を創り 出したいのである。彼らは64か国が集まったと喧伝する。アジアインフラ 投資銀行(AIIB)や一帯一路(OBOR)構想には中国マネーに魅き つけられて多くの国が参加した。しかし中国の軍事力やその安全保障政策 に魅きつけられる国々は、現時点では多くなく、影響力も小さい。

ただ、中国の意図を過小評価してはならないと思う。彼らはハーグの国際 司法裁判所の中国版の創設も目指している。金融、経済、軍事、司法など の全ての分野において中国式のルールを打ち立て、それによって世界を支 配しようと考えているのは明らかだ。

まさに価値観の闘いに、中国は本気で挑んでいるのである。そのことに私 たちは気づかなければならない。米国は、少なくとも国防総省や通商代表 部などの行政組織、それに立法府である議会、とりわけ上院は十分に気づ いているはずだ。

だからこそ、米国と台湾の要人の往来を自由にする台湾旅行法を、上院は 党派を超えて全会一致で支持したのではないか。地政学上、台湾擁護は南 シナ海の安定に直結する。インド・太平洋を開かれた海として維持するに は台湾を死守しなければならないという認識であろう。

米中の価値観は全く異なる。対立の根は深い。その中で北朝鮮問題に関し てトランプ大統領の姿勢は大丈夫か。トランプ氏は、中国が北朝鮮を支え 始めてから金正恩朝鮮労働党委員長が変化したと批判した。

中国の支援があるからこそ、北朝鮮は朝鮮半島の非核化とは言っても、 「完全で検証可能かつ不可逆的な核廃棄」(CVID)とは決して言わない。

北朝鮮の路線に乗る限り、トランプ氏の交渉はそれ以前の政権と同じく失 敗に終わるだろう。トランプ氏はその元凶の中国にこそ厳しく対峙しなけ ればならないのである。

『週刊新潮』 2018年6月14日号  日本ルネッサンス 第806回


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重 要 情 報
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 ◎拉致解決キーマンにプーチン氏浮上 識者「日朝関係改善がロシアの 利益になる」

拉致問題解決に向けた日朝首脳会談実現のキーマンとして、ロシアのウラ ジーミル・プーチン大統領が浮上した。以前から、北朝鮮に融和的姿勢を 取り続けており、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長にロシア 訪問を要請しているのだ。安倍晋三首相とは信頼関係があり、ドナルド・ トランプ米大統領とも悪くない。「日朝関係改善がロシアの利益になる」 という識者もいる。

サッカー・ワールドカップ(W杯)の開幕に沸くモスクワに14日、北朝鮮 の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長の姿があった。朝鮮 労働党の序列2位で、対外的には国家元首の役割を務める人物だ。

ロイター通信によると、永南氏はプーチン氏と面会し、9月に正恩氏がロ シアを訪問するよう招待を受けたという。5月31日に訪朝したロシアのセ ルゲイ・ラブロフ外相も、正恩氏に訪ロを要請した。

プーチン氏が、正恩氏を招待しようとしているのは、9月11〜13日に極東 ウラジオストクで開かれる「東方経済フォーラム」とされる。安倍首相も 出席を予定しており、日朝首脳接触の舞台として急浮上した。

米朝首脳会談で、トランプ氏は、正恩氏に拉致問題解決を提起した。日本 政府は現在、日朝首脳会談の実現に向けて動き出しているが、日朝のパイ プ役として、ロシアの存在感が高まっている。

プーチン氏は、安倍首相と20回以上も会談し、信頼関係を構築している。 また、旧ソ連が北朝鮮建国に関わったため、ロ朝関係も悪くない。ロシア は極東開発に日本の経済力や、北朝鮮の安い労働力を求めている。

米ロ関係は良くないとみられがちだが、そうでもない。トランプ氏は先 日、カナダで開かれたG7(主要7カ国)首脳会議で、「ロシアのサミッ ト復帰」を提唱し、15日には、今年夏にもプーチン氏と会談する可能性が あると記者団に述べた。

国際政治学者の藤井厳喜氏は「トランプ政権は、北朝鮮問題を早く片付け て『対中包囲網強化』に行きたい。そのため、ある程度、ロシアとの関係 を担保していく必要がある。プーチン氏も基本は中国を警戒し、米国との 友好のなかで国力を高めようとしている。実は、正恩氏はプーチン氏を一 番頼りにしているようだ」と読み解く。

確かに、正恩氏の父、金正日(キム・ジョンイル)総書記は生前、プーチ ン氏と何度も会談した。そして、「中国は今後、最も警戒すべき国」との 遺訓を残した。

 日朝首脳会談へプーチン氏はどう動くのか。

藤井氏は「日本の拉致問題解決に関与することは、ロシアの経済的利益に かなっている。東方経済フォーラムの場で、安倍首相と正恩氏が会話を交 わし、『ここから日朝首脳会談をやっていこう』という大きな弾みになる のではないか。プーチン氏が日朝関係をつなぐキーマンになる可能性はあ る」と話した。

【写真】
・正恩氏との関係を強めるプーチン氏(写真)が、拉致問題解決のカギを 握っているのか(AP)
・正恩氏(共同)
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180618/soc1806180003-p1.html
【Zakzak】2018.6.18  〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎米朝の友好ムードに不安を隠せない中国

12日に開かれた米朝首脳会談で、トランプ米大統領と金正恩・朝鮮労働党 委員長は、「新たな米朝関係を築く」と意見が一致した。しかし、長い間 北朝鮮を影響下に置いた中国は今、米朝の友好関係を快く思っていない。 一部の専門家は、米朝が友好になれば、中国は北東アジア地域での地政学 的リスクに直面し、「北朝鮮カード」なしでは世界覇権を狙うことも実現 できなくなるからだと分析。

米朝関係改善

トランプ米大統領は12日、米朝首脳会談後の記者会見において、「金正恩 委員長と特別な関係が築けた」「金委員長は優れた才能のある人だ」と述 べた。

一方、金委員長は、会談後の合意文書に署名する際、「歴史的会談を通じ て過去を覆し、新しい出発を知らせる歴史的な文書だ。世の中は大きな変 化をみるだろう」と発言した。

北朝鮮政府系メディアでは異例だが、金委員長の外交活動を早い段階で報 道した。

朝鮮国営朝鮮中央通信(KCNA)は12日、金委員長は11日夜シンガポールの 各観光名所を訪れ、同国の経済発展に感銘を受け、「多くのことを学びた い」と語ったと報道した。

また、13日付の党機関紙・朝鮮労働新聞は1面で、「米朝関係の歴史に新 たな時代を開いた世紀の会談」との見出しで、金委員長とトランプ大統領 のツーショット写真を掲載した。2面には協議を行う両氏の様子を捉えた 写真を、第4面には合意文書の写しを、それぞれ載せた。同紙は、これま での反米言論から一転し、米朝首脳会談を高く評価した。

米朝の共同声明でも、新しい米朝関係を構築すると強調した。

米朝首脳会談が世界各メディアのトップニュースとなった一方で、13日付 の中国共産党機関紙・人民日報の1面トップには、米朝関連の報道や写真 が全く掲載されていなかった。ニュースは目立たない紙面で短く報じられ た。北朝鮮金一族の長年の目標でもある1対1の米朝首脳会談に関して、中 国の思わしくない様子が見て取れる。

中国はこれまで、北朝鮮を、欧米をけん制するための駒と見なしてきた。 米の北朝鮮分析サイト「38ノース」は過去、中国当局が最も警戒している のは「中朝国境に、米と軍事同盟を結び南北統一を実現したコリアが現れ ることだ」との見解を示した。

米紙ニューヨークタイムズも、中国当局は米朝関係の改善で、北朝鮮が逆 に中国への対抗力を養う意図があるのではないかと懸念している、と指摘 した。

中国系米国人作家のゴードン・チャン氏は、米朝の接近は「米国にとって アジアで1人の友人が増えた、に対し、中国は1人の友人を失った」ことを 意味する、との見方を示した。「北朝鮮カード」を失うことで、中国は世 界覇権の実現が成功できなくなるとした。

また、チャン氏は北朝鮮が米国と友好関係を築けば、北朝鮮と兄弟関係に あった中国当局の自尊心にも大きな打撃を与えると推し量る。

非核化における中国の役割

12日の記者会見で、トランプ大統領は「即座に非核化のプロセスを始める だろう」と述べた。また、「われわれは、韓国と日本との協力に務めてい る。協力は少ないが、中国とも協力している」として、非核化において中 国が果たす役目が少ないことを示唆した。

中国当局も非核化をめぐって、関係国から「仲間外れ」されたと意識した ようだ。

14日、米朝首脳会談直後に中国を訪問したポンペオ米国務長官に対して、 中国の王毅国務委員兼外交部長は、「朝鮮半島の隣国および重要な関係国 として、中国は引き続き、朝鮮半島核問題の政治的解決に建設的な役割を 果たす」とアピールした。

中国は核問題で「蚊帳の外」に出されることを回避し、引き続き北朝鮮に 影響力を及ぼしたい狙いが浮き彫りになった。

北朝鮮は親米路線へ変わるか?

2017年トランプ政権が発足してから、国連安保理は北朝鮮に過去最大規模 の経済制裁を実施してきた。中国も一部の制裁措置に同調したため、北朝 鮮国内経済状況は悪化した。金正恩委員長は、今後の政権維持には、今と 変わらず盟友の中国に依存するか、それとも政策を変えて「敵対国」であ る米国に頼るのかとの課題に直面する。

英紙フィナンシャルタイムズの報道によると、一部の北朝鮮問題専門家 は、「金正恩氏は、中国よりも米国を選ぶだろう」と予測する。

金正恩氏が北朝鮮の最高指導者に就任してから、朝鮮労働党内の親中派を 粛清し排除してきた。粛清の対象には、中国指導部から支持を受けた叔父 の張成澤氏と兄の金正男氏がいた。金正恩氏のこの嫌中感情で、昨年まで 中朝関係は過去最悪の状況に陥り、両国のメディアが批判合戦を展開して いた。

金委員長が中国を信用しないもう一つの理由は、「盟友国にもかかわら ず、中朝間には領土問題がある」と前述のゴードン・チャン氏が過去に指 摘したことがある。中朝の間に位置する長白山(北朝鮮などでは白頭山と 呼ばれる)の国境画定について意見が対立している。

北朝鮮もまた、経済的な理由で、米との関係を改善しようとしている。

各報道によると、12日の首脳会談の終盤で、米側が金委員長らに対して、 非核化を実現すれば、北朝鮮に明るい将来があると4分間のプロモーショ ン・ビデオを見せた。トランプ大統領はその後の記者会見で、同ビデオ で、中国と韓国の間に位置する北朝鮮は、不動産投資などで豊かになると 金委員長に提案したことを明かした。

時事評論家の横河氏は、「中国のように、国内の経済状況を良くすれば、 政権の基盤はより強固なものになる、と金委員長は考えるだろう」と話し た。シンガポールの観光名所を視察した後の金委員長の発言からも、その 兆しがあると受け取れる。

経済を著しく発展させていくには、米国市場が必要だ。これまで欧州各 国、中国、日本、韓国などの経済成長をみると、米市場の重要性が明らか だ。北朝鮮もそれをはっきり認識している。

横河氏は、北朝鮮が今後親米路線に転換する可能性が高いと推測する。

北東アジア勢力構図の変化

米朝首脳会談は、米中関係が緊迫する中で開催された。中国と米国は今、 貿易摩擦、知財権侵害、南シナ海・太平洋などにおける軍事的緊張、人権 問題などさまざまな問題で対立している。

韓国メディアの聯合ニュース英語版ではこのほど、韓国の専門家の話とし て、米朝が急接近し半島における米勢力の拡大で、中国は今後高い地政学 的リスクに直面しなければならないと指摘。

台湾シンクタンク、国家政策研究基金の李正修氏は、トランプ米大統領と 金正恩委員長が合意文書を締結した上、互いに訪問すると言及したこと で、「半島に永久的な平和が訪れ、北東アジアの勢力図が大きく変わろう としている」との見方を示した。(翻訳編集・張哲)

【写真】 6月12日、シンガポールで史上初の米朝首脳会談が行われた。 (ANTHONY WALLACE/AFP/Getty Images)
<http://img.epochtimes.jp/i/2018/06/17/t_ius5ip01hm1nwgbmilrd.jpg>http://img.epochtimes.jp/i/2018/06/17/t_ius5ip01hm1nwgbmilrd.jpg
【大紀元】 2018年06月18日 14時33分 〔情報収録 − 坂元 誠〕

 
 ◎トランプ大統領、「宇宙軍」新設を指示 米国の優位狙う
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[ワシントン 18日 ロイター] - トランプ米大統領は18日、米国が 宇宙で優位に立つことを狙い、「宇宙軍」の新設を命じた。宇宙開発を巡 るトランプ政権の取り組みの一環。トランプ大統領は国家宇宙評議会の会 合に先立ち、「宇宙におけるプレゼンスのみでは十分でない。米国が優位 に立つことが必要だ」と言明。

「空軍と並ぶ『宇宙軍』を創設する。実に重要だ」と語った。

また、宇宙空間での交通管理および宇宙ごみ(デブリ)処理に関する命令 にも署名した。

トランプ大統領の命令を受け、議会では宇宙軍創設の予算を巡り審議す る。議員の間では見解が分かれており、ネルソン上院議員(民主党)はツ イッターへの投稿で「幸いなことに、大統領は議会なしでは実現すること はできない。多くの任務が損なわれる恐れがあり、空軍をばらばらにする 時期ではない」と主張した。

米国防総省は宇宙軍新設の実現を目指し、議会と連携していく構えとい う。ある高官は「宇宙は戦場の領域であり、米軍が支配の競争上の優位を 維持することが不可欠」との認識を示した。

【写真】 トランプ米大統領の記者会見のために、NASAのロケット模 型を設置するスタッフ=18日、ホワイトハウス(ロイター)
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【ロイター】 2018年6月19日 / 04:41
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〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎2つの事件・事故の防止策の提案―品川 阿生居士

9日夜に新幹線車内で暴漢によって1死2傷の事件があった。報道による と、搭乗者が多数であるため航空機の場合と違って新幹線の場合は金属探 知による予防の実行が難しいという。

18日朝の大阪北部で起きた地震で4人が死亡した。このうち2人は自宅の家 具の倒壊によるものであったが、2人は通学路の塀の倒壊によるもので あった。

これらの新幹線内の死亡事件と地震による通学路の塀の倒壊による死亡事 故について、素人ながら防止策を提案したい。

新幹線車内の事件には、車掌が座席シートを外してこれで身を守りながら 対応したというが、これだけでは不十分である。ボール状のものを暴漢に 投げつけると、それが途中でネット状に拡散して絡みついて暴漢の自由を 拘束すろ仕掛けを開発して列車に配備すろ方法である。これができれば、 デモ展示して抑止効果を周知する。

地震による通学路の塀の倒壊については、各自治体が通学にある塀などの 構築物を一斉に点検して低強度で地震衝撃による倒壊の恐れがある構築部 が所在する場合には、それが改善されるまで別ルートの通学路を設定して 公表すという方法である。通学者だけでなく通行者にも周知効果がでる。

どうであろうか。梅岡 弘。


◎日本映画「万引き家族」が外国で賞をとり、監督のコメントが話題に なっている。
この映画について、高須クリニックの高須院長  発言:

高須院長「そもそも”万引き家族”って、日本人の発想じゃないですよ。日 本は”恥の文化”なんです。日本の美徳とは対極です。

是枝監督はインタビューで『共同体文化が崩壊して家族が崩壊している』 と発言してますが、これはその通り。核家族化して、大家族がなくなった ことが現代の混乱を招いているのはたしかです。

でも、万引きを通じて家族の絆を深めたというのは、まったく(日本の社 会とは)別の話でしょ? 万引き家族は近代都市の底辺にうごめく、すご く特殊な家族なの。

日本では、万引きは”家族”単位では成立しないですよ。教育が行き届かな くて万引きに走る少年少女とか、家族から見捨てられて認知症になってコ ンビニで窃盗してしまう老人とか、むしろバラバラになった個人です。

こんなの映画祭で賞を取っちゃったら、日本で”万引き家族”というものが 社会問題になってるみたいじゃない? 日本で集団窃盗罪を働いて問題に なってるのは、むしろ外国から来た人たちでしょ」

ーー先日、中国人漫画家・孫向文さんも
「中国から移住した私から見れば、現在の日本はそれほど過酷な格差社会 ではない」
「本当に過酷な格差社会である中国では、親が自分の子供に窃盗行為をさ せるのは、日常茶飯事」と主張しています。

高須院長「そうそう、中国で”万引き家族”だったらいっぱいいる、大昔か ら。代々受け継いでる、エジプトの盗掘一家とか。それは文化だから。日 本では家族単位では成立しません。

それに、日本はいま就職率がほぼ100%(※)だから、贅沢さえ望まなけれ ば、普通に就職して給料もらった方が、万引きしながら暮らすより安定し た生活できるからね(※2)。外国人を騙している。これはファンタジーと いうか、いや”捏造”に近いです」

ーー監督自らホームページで「(左右ではなく)作品そのものを論じてほ しい」と語りながら、海外のプレスに対しては、あたかも”現代日本が抱 える社会問題”を作品に匂わせる発言を繰り返す。多くの人が違和感を持 ち、バッシングが頻発したのは、是枝監督のそんな矛盾した姿勢が透けて 見えたからかも知れない。では、是枝氏の言動には意図的な思惑があった と考えるべきでしょうか。

高須院長「(カンヌの)審査員が反体制に偏ってると媚びなきゃならな い。だから賞を獲るものって暗いものが多いじゃない。ボクはもっと明る いコメディ作品が観たいけど、コメディ色が強いと賞を獲るのは厳しい。

最近では、社会問題を扱った作品なら『タクシー運転手 約束は海を越え て』(2017・韓国)が良かった。タクシーの運転手が多数の死傷者を出し た光州事件(1980年)の現場に、ドイツ人記者を連れて行く実話を元にし てる。シャレた作りでとても面白かったですよ。

あっ、もっと面白いコメディがあった! 『のみとり侍』(鶴橋康夫監 督)です。高須クリニックはコラボしたんだけど、折り悪く大きなニュー スが重なり、さらに『万引き家族』を批判してたらそっちに話題が行っ ちゃった(笑)。 『万引き家族』より面白いよ。ぜひこちらを観てほし い!」

( 注 : このほかにも、この映画の特色として「下品さから明るい自由さ を感じてほしい」と、家族が立膝で食事する光景もある。また、個人商店 を営んでいるひとは、万引きは犯罪だし、経営を圧迫する大問題だと言っ ている。)(収録 中山)

 ◎コロンビアに負けないかも知れない:前田正晶

体調の不備が何日置きかに襲ってくるので気分的に滅入っており、W杯が 始まっても、余所の国のサッカーの試合などを見ようという殊勝な気分に はなれない。結果をニュースで見るか、特集のようなもので点が入ったと ころを見る程度だ。今年は案外な結果が多いのが特徴だろう。

優勝候補だったはずのスペインがポルトガルに引き分け、ドイツがメキシ コに負け、圧倒的に強かったはずのブラジルも我が代表に勝った程度のス イスと引き分けていた。かのメッシ君はPKを外したのも「案外」の部類に 入るか。

そこで、18日中に言っておかないと意味がなくなる危険性があるので、特 異の「閃き」を公表するかと思い立った次第だ。初戦の相手のコロンビア は前回確か4点も取られて言わば惨敗させられたのだった。そこにはそれ 以降欧州で活躍中のハメス・ロドリゲスが健在だ。

余談だが、「ハメス」とは英語の James のスペイン語読みだ。私は海外 のサッカーには暗いのだが、ロドリゲスに加えてFalcaoとミドルネーム
で呼ばれるGarcia Zarateという強力なFWもいるらしい。

私は前回の実績もあるし、西野監督に代わって以来の不成績と前監督の疑 問だらけの指導力もあって、とても予選リーグ突破の可能性はないだろう と、早くから諦める気分だった。だが、現実に本戦が始まってみれば「案 外な結果」ばかりではないか。

特に、ドイツもこいつもと言いたいが、つまらぬギャグをやめれば、ブラ ジルも一寸見ただけでは我が代表と変わらないようなパス回しの為のパス ばかりで、引き気味に守るメキシコとスイスを崩し切れていなかったかに 見えた。

「なるほど、そういう手もあったか」というか、積極果敢に?引いて守 り、且つ逆襲もするサッカーを展開すれば勝てるとまでは言わないが、少 なくとも引き分けには持っていけるチャンスがあるかも知れないと閃いた のだった。「情けないことを言うか」と批判されるのは覚悟だが、相手の 焦りを誘えるだけの試合を展開できれば、勝てることもなきにしもあらず かと思った次第だ。

しかし、基本的にはパス回しの為のパスを排除して攻める気迫と、相手の パスの先を読み、且つ体を張った守備を展開すれば「何としても初戦には 勝ってみせる」という強い精神力と気構えを見せて欲しい。

さもなくば、ロドリゲスや出てくるのかどうか知らない得点力が高いファ ルカオを抑えきれずに、「負けに不思議なし」に終わる危険性も高くなる のだ。私の「閃きは当たる」と希望的に考えている。

実は、ここまで書き上げてからNHKの9時のニュースで元代表監督の岡田武 史が私の閃きとほぼ同じような予想をしていたのには驚かされた、出も何 となく援軍を得た気分で多少気が強くなった。これが本日の配信に間に合 うと良いのだが。



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身 辺 雑 記
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20 日の東京湾岸は雨。


19日、予報は外れて東京湾岸は晴天。家人の次姉が川崎市から来て錦糸町 駅で家人と落ち合うそうだ。すると長姉も来る。大賑わいになったよう だ。夜は次姉の案内でみんなで自由が丘の焼肉屋「花十番」で一献。

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創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
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