政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4702 号  2018・5・31(木)

2018/05/31

                           
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4702号
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      2018(平成30)年5月31日(木)



            あえかな女性を泣かせるな:加瀬英明

              米朝会談へ向け動き急:杉浦正章

              「何でも民間」に疑問:眞邊峰松
     
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4702号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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あえかな女性を泣かせるな
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       加瀬英明

私は幼い時から、父から「女性と動物を苛めてはならない」と、躾けられた。
外交官だった父・俊一(としかず)は、101歳で生涯を閉じた。その他に、 とくに教えられたことはない。

 最後の日まで元気だったが、女性を大切にして、優しかったから、艶が あった。

やはり若いころから、外務官僚として新橋のお茶屋に通ったからだろう。 私は中学生のころに洋食屋で、父の馴染みの芸者衆に引き合わされた。

そんなことから、私が50を過ぎて父の家に寄ると、新橋の80歳を超える姥 桜(うばざくら)が遊びにきていて、「まあ、お坊ちゃま、おおきくなられ ましたこと」といわれて、閉口したものだった。

 父は気障なところがあった。女性に対して、いつも凛としていた。そん なことを習ったから、私も少年のころから女性と動物をもっぱら愛護する ようになった。

正岡子規が人は「気育」が大切だと説いているが、「気」が「艶」になる のだろう。

女性に懸想し、言い寄ることを古語で「婚(よば)い」というが、古く『古 事記』『万葉集』に登場するから、男が持って生まれた性(さが)である。 “通い婚”の時代だったから、「夜這い」とも書かれた。

私は妻と結ばれてから、明治生まれの歌人の与謝野晶子が、「かげに伏し て泣くあえかにわかき新妻(にひづま)を、君わするるや思へるや」と戒め ているのを、心に刻んだ。あえかは「かよわい、たよりない」という意味 である。

それにしても、最近の国会議員や、高級官僚は男の矜持を欠いている。閣 僚や県知事が買春し、財務次官がセクハラで辞任するというのに、日本の 男の品位が地に堕ちたことを、慨嘆せざるをえない。大臣や、県知事が人 足ではあるまいし、平成の夜鷹を買うのは、あってはならないことだ。

財務次官が官位を笠に着て、卑猥な言葉を連発して、女性を苛めて喜ぶの は、日本が崩壊する前兆ではないか。『源氏物語』では女性を、「あえか な花」(帚木)と描いている。

江戸時代に夜鷹は引っ張りとか、夜発(やほつ)、辻君と呼ばれた。

 もし、武士が夜鷹小屋に出入りするところを見られたら、品位を穢した かどで禄を奪われ、足軽の身分に落とされた。




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米朝会談へ向け動き急
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     杉浦 正章

金正恩側近がNYで事前協議 韓国に「終戦宣言」構想

6月12日の米朝首脳会談に向けて鼎(かなえ)が煮えたぎってきた。 ニューヨーク、板門店、シンガポールの3個所で接触が進展、大詰めの協 議が展開されている。焦点は北が「非核化」にどの程度応ずるかにかかっ ている。

米朝ともあきらかに首脳会談前に重要ポイントでの合意を目指しており、 一連の会談の焦点は米国で開かれることが予想される労働党副委員長の金 英哲と国務長官ポンペオの会談に絞られそうだ。

まさに北朝鮮の金正恩は自らの体制維持、しいては国家の命運をかけた、 選択を迫られつつある。

一連の会談を通じて米国は北に対して「核兵器の国外への搬出とともに、 完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)を完了すれば北の体制を保 証する」との立場を伝達するものとみられる。

さらに「北朝鮮のすべての核関連施設に対する国際機関による自由な査察 を認め、全ての核を廃棄する」ことを要求。これに対して北は「米国が望 むレベルの非核化を実現するには、米国の確実で実質的な体制の保証が必 要だ」と金正恩体制の継続を要求するもようだ。

また北は非核化に合わせた制裁緩和や国交の正常化などを要求しており、 対立は解けていない模様だが、一方で融和の流れがあることは無視できない。

金正恩の外交を補佐してきた金英哲は、おそらくニューヨークで ポンペ オと会談することになろう。北朝鮮の高官が米国を訪れ政府要人と会談す るのは2000年に国防委員会第1副委員長趙明禄がクリントンと会談して以 来のことだ。

トランプが金英哲の訪米を明らかにしており、おそらく表敬訪問を受ける ことになるかもしれない。板門店では駐フィリピン米大使のソン・キムが 外務次官崔善姫と会談して、首脳会談の議題を詰めた模様だ。

こうした中で韓国大統領文在寅は「早期終戦宣言」の構想をトランプに伝 えたようだ。同構想は米朝首脳会談後に韓国、北朝鮮、米国の3国で現在 「休戦」状態にある現状を「終戦宣言」に持ち込もうと言うものだ。

文在寅は「米朝会談が成功すれば南北米3か国首脳の会談を通じて終戦宣 言を採択すれば良い。期待している」と言明した。文にしてみれば非核化 をめぐって駆け引きが激化している米朝双方を説得するためのカードとし て宣言を使いたいのだろう。

 文在寅がこうした軟化姿勢を取る背景には26日に予告なしで行われた 南北首脳会談がある。この席で金正恩は「韓半島の完全な非核化の意思を 明確ににして、米朝会談を通じて戦争と対立の歴史を清算したい。

我が国は平和と繁栄に向けて協力するつもりだ」と述べたという。仲介役 の文に対してトランプは「金正恩氏が完全な非核化を決断して実践する場 合、米国は敵対関係の終息と経済協力に対する確固たる意思がある」旨伝 えているようだ。

こうして米国は当面北朝鮮に対する制裁強化を見送る方針を固めた。米国 はこれまでロシアや中国を含む約30の標的に対して大規模な制裁をする方 針を固めていたといわれる。米当局者によれば、ホワイトハウスは当初29 日にも北朝鮮に対する追加制裁を発表する予定だったが、首脳会談をめぐ る協議が続く間は実施を延期することが前日になり決まった。

 こうした米朝和解ムードの中で米政界では慎重論が台頭している.前国 家情報長官ジェイムズ・クラッパーは「北朝鮮は彼らの典型的な『二歩前 進一歩後退』の行動様式を見せている。

北朝鮮が考える『非核化』が太平洋での米軍戦略兵器の縮小を意味すると いうことが心配だ」と懸念を表明した。また共和党上院議員のマルコ・ル ビオは「金正恩朝鮮労働党委員長は、核兵器に病的に執着してきた。核兵 器が正恩氏に今の国際的地位を与えた。

これが北朝鮮の非核化を期待でき ない理由だ」と強調。元中央情報局 (CIA)長官マイケル、ヘイデン は、「首脳会談の結果で北朝鮮のす べての核兵器をなくすことは不可能だ。

トランプ氏は会談で不利益を被ることになるだろう」と見通しを述べてい る。さらに注目すべきは元在韓米軍司令官バーウェル・ベルは、「在韓米 軍の撤収を目的に北朝鮮と平和協定を締結することは、『韓国死刑』文書 に署名することと同じだ」と強く警告した。

「強大な北朝鮮軍兵力が非武装地帯のすぐ前にいる状況で米軍が去るな ら、北朝鮮は直ちに軍事攻撃を通じて韓国を占領するだろう」と予測して いる。

 韓国大統領府は文在寅の金正恩との会談やトランプとの会談で、極東情 勢が大きく前進したと判断し、和解への道筋が立った段階で米朝間の相互 不可侵条約と平和条約の締結へと事態を進めたい気持ちのようだ。これが 実現すれば極東情勢は大きく緊張緩和へと進展するが、北が狡猾にも世界 を欺いてきた歴史は歴然としており、楽観は禁物だ。



       
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「何でも民間」に疑問
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    眞邊 峰松

私の年来のマスコミに対する不信感・大衆迎合体質への嫌悪感が一層増大 してきた。 

果たして、国家百年の将来を考えるべき時期に、本筋の議論と離れ、質的 には枝葉末節の問題に国民を巻き込んで彼らの主張が、“社会の木鐸”、 “オピニオンリーダー”の役割というのは、どこに存在するのだろうか。

私も、必ずしもマスコミ人の全てが、課題を単にワイドショー的に取り上 げてばかりいるとまでは言わないが、もう少し冷静・客観的に問題を整理 し報道するべきだと考える。

ところで、「行為する者にとって、行為せざる者は最も苛酷な批判者であ る」とは、ある書物の言葉。 同書でこんな話が続く。

「ナポレオンの脱出記」を扱った当時の新聞記事である。幽閉されていた ナポレオンがエルバ島を脱出した。兵を集めて、パリへ進撃する。

パリの新聞がこれを報道する。その記事の中で、ナポレオンに対する形容 詞が、時々刻々に変化していく。 最初は“皇位簒奪者”。 次いで“反乱 軍”〜“叛将”〜“ナポレオン”、 やがて“祖国の英雄”。 

そして、ナポレオンがパリに入城した時には、一斉に“皇帝万歳”の記事で 埋められた。オポチュ二ズムとセンセーショナリズムのマスコミの実態が 浮き彫りにされている」。 まさに、その通りだという感がする。


少々議論が飛躍するが、私は基本的に今の“何でも民間”の風潮に反対だ。

私自身の体験から言っても、国の役人の省益あって国益なし、自分たちの 徹底的な権益擁護には、実は本当に癖々した。 まさに国を誤る輩だ、何 とかならんのか、という気分にもなった。

しかし、国家公務員というに相応しい立派な人士をも身近に知る私として は、少々誤弊のある言い方かも知れないが、敢えて言えば、こと“志”とい う点においては、真に心ある役人に比し得る民間人は、そう多くなかろう とも思う。
 
これも個人資質・能力というよりは、やはり、退職までの30年を超える永 年の職務経験、職責の持つ私自身に染み込んだ体質的なもの、職業の匂い のようなものかも知れない。
  
私には、特にかっての余裕ある民間経営の時代ならともかく、現下の利潤 一点張り、効率一点張りの時代に、現役の企業人で、常日頃から“公益と はなんぞや”の視点から物事を考察したことがある人物が、そう数多いと はとても思えない。

とりわけ、最近の風潮となっている企業利益の増加のみに邁進し、その過 程で中高年の自殺者の激増など、社会不安を増幅してきたリストラを闇雲 に推進してきた企業経営者を見るにつけ、その観を否めない。 

このような中で、果たして、現在のマスコミの論調のように“何でも民間 人登用”“何でも民間感覚“ということが果たして正しいのだろうか。 (了)                                                               
                       
        
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重 要 情 報
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 ◎サンクトペテルブルク国際経済フォーラム 安倍総理スピーチ

ジョン・ミックルスウェイトさん、御紹介ありがとうございます。そして、マクロン大統領、王岐山副主席、それからラガルド専務理事、御一緒させていただき大変うれしく思います。

そしてプーチン大統領、今回の御招待、誠にありがとうございます。特にこの美しいサンクトペテルブルクに招いていただいたことを、本当にうれしく思います。おかげで、ずっと憧れていたエルミタージュ美術館に、先ほど初めて行くことが出来ました。

聴衆の皆様、今年は日本のナショナルチーム、サムライブルーが、FIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップを目指してロシアにやってきます。サムライブルーが勝ち上がって、決勝戦でロシアと戦うこと。それが、時差ぼけのせいか、妙に楽天的になった私の夢でもあります。

エマニュエル、クリスティーンを前にあえて言いますと、私の夢では、フランスのレ・ブルは、サムライブルーを前に、準決勝であえなく敗退しているはずであります。

もっともエマニュエルは、そのときはフランスが、日本を大差で負かしていると思っていることでしょう。夢というものは、見るなら大きな夢ほどいいわけであります。

想像してみましょう。日本とロシアに永続的な安定が生まれたとき、世界はどうなっているでしょうか。

私たちは、北半球と東半球のひとつの大きなコーナーに、平和の柱を打ち立てているはずであります。地域と世界を支える太い柱です。

そのとき、北極海からベーリング海、北太平洋、日本海は平和と繁栄の海の幹線道路になることでしょう。対立の原因だった島々は物流の拠点として新たな可能性を見いだし、日露協力の象徴へと転化するでしょう。日本海も恐らく物流のハイウェイとして一変します。

既にウラジオストクでは、あの美しい港を両国の力で太平洋への玄関口として整備する努力が進んでいます。北極海から日本海、行き交うものを想像してください。

ヤマル始め、北極海ガス田が生むLNGがそのひとつとなることは疑いをいれません。重い砕氷船でやってきたLNGは日本の北方で普通のタンカーへ積み替えられます。その後は経験豊かな日本企業のハンドリングで日本の、中国やアジアの、遠くインドのユーザーへと向かうのではないか。日本は世界最大のLNG輸入国です。LNG買い付け量で世界最大という会社も日本にあります。

市場形成や価格メカニズムの開発で、日本には豊富な経験があります。ここは必ずや日露のウィン・ウィンが成り立つことでしょう。皆様の北極海LNGは日本と組むことで世界市場にインパクトを与える偉大なスイング・プロデューサーになるのです。北極海からベーリング海、北太平洋、そして日本海からインド・太平洋へ。

冷戦期における戦略的対立の軸は平和と繁栄のシースケープへ劇的に変貌します。むろん法の支配が行き届いた空間にするのです。そのときロシア北方と極東がもつ潜在力は初めて本格的に解放され、ロシア経済の成長はターボチャージャーを得たも等しいものになるでしょう。それは日本を含め周辺各国全ての利益になり、世界経済への重要な貢献になります。

これらはすべて絵空事、白日夢でしょうか。そうは思いません。一歩ずつ、歩みを続けることで必ずや到達できる目標です。

そして皆様、日露の平和条約は、正にそうした大きなビジョンを実現するためにこそ必要なのです。少なくともプーチン大統領と私は会うたびそう互いに確かめ合って、今日までやってきました。

皆様、革命100年、戦後70年、新生ロシアが生まれて四半世紀。多事多難の歴史を経て、ロシアの若者はようやく今、長い尺度で未来を見つめて歩む生き方を始めたかのようです。
力を込めて申し上げます。皆様の歩みは、日本をパートナーとしてこそ、存分に勢いを得るに違いないのであります。

言葉で言うだけでは足りません。ロシアの、ごく普通の人々に、日露が手を結ぶとどんないいことが起きるか、目に見える成果を出して分かってもらう必要がある。そう考えた私は、ロシアに対し、8項目に上る協力のテーマを打ち出しました。

皆様、私の内閣には、そのため特にこしらえたポストを担う大臣がいます。(世耕大臣、ちょっと立っていただきたいのですが)世耕弘成さんはロシア経済分野協力担当大臣に就任してからほうぼうを訪問しています。モスクワ、サンクトペテルブルクはもとより、ウラジオストク、ヴォロネジ、エカテリンブルク。4月末には、ヤマルLNGを見るために、まだ寒いサベッタに行ったそうです。この夏にはサハ共和国にも行く計画だそうでして、これだけロシアのいろんな場所へ足を運ぶ日本の大臣は両国関係史上初めてです。

その甲斐(かい)もあって、今ハバロフスクからモスクワまで、日露の経済協力プロジェクトがどんどん増えています。その数は、もう130件を超えました。

みずみずしい野菜をつくる農業の革新があります。都市の基盤を新しくし、車の渋滞を3割減らす事業があります。ヴォロネジのプロジェクトです。

プーチン大統領はこの5月7日、2024年までの目標と課題を発表して、生活の質を高め、経済社会構造の改革を進めるための重点政策を打ち出しました。

日本が提案した8項目の協力プランは、まさしくその重点政策と軌を一にします。しかも日本は具体的事業で貢献しています。ロシア経済、社会変革にとっての促進剤、触媒に日本はなろうとしているのです。

皆様、日本が担う役割の第一は、ロシア人の健康をのばすことです。乳幼児を救うこと、お年を召した方が健康で長生きできるようにすることです。

この5月には、日露の協力でリハビリテーション・センターがウラジオストクにできました。脳梗塞を患って体が不自由になっても人生を諦めてしまう必要はありません。今までなら絶望のふちに沈んだかもしれない人たちを、日本の医療技術が明るくします。動けるようにします。

内視鏡を使った診断と治療において、日本の技術は世界でも一流です。ロシアとの協力が長年続いてきた分野でもあります。内視鏡で早めに見つけておけば、内臓の奥深く、姿を見せ始めた腫瘍を取り除くことができるようになります。

何でも早めに見つければ医療費は安くつき、健康で長生きできる寿命は長くなります。それはロシア人のライフスタイルを変えるお手伝い。その協力をしたいと願う日本はロシアの人々の、命を延ばし、希望を育てるパートナーです。

プーチン大統領は、2030年までに平均寿命を80歳に上げると言っておられます。それならどうしても日本に力を奮わせてもらわなくてはなりません。

第2に日本が担うのは生産性を上げるお手伝い。生産ラインを流れる製品を単位時間当たり、たった1個にしろ、増やそうとするとどんな工夫が必要でしょうか。設備のレイアウトは、工具、冶具(じぐ)の置き場所はどこにすればいいのか。そういった知恵を、今ロシアからやってくる人たちが、目で見て、手で触れて獲得しています。

2017年度に訪日し、名だたる日本の企業を観察したロシアのビジネスパーソンは144人、合計滞在期間は115日に達しました。その結果、部品の加工時間が90分から30分に短くなったという自動車部品の工場がウリヤノフスク州に現れました。同じ州の別の自動車部品工場では、不良品の発生率が22パーセントから、有効数字で0パーセントへ、劇的に改善した例まであると聞いています。

そんな取組を、日本では「カイゼン」と呼びます。皆様御存知のように、ロシアでも次第に定着してきた言葉です。

ラインの脇につく労働者が、目線を一度工場の天井くらいまで上げて全体を俯瞰(ふかん)する。それで改善のアイデアを出すという工夫と知恵が日本の工場で生産性を上げてきました。このとき労働者は指揮命令を受けるだけの側から、ライン全体を三次元的に見るデザイナー同然になります。労働者をそんなふうに変革するところに、日本における生産性向上の秘訣(ひけつ)がありました。

自信にあふれ、責任感に満ちて、働き甲斐(がい)を感じる労働者が増えるとき、生産性は上がります。日本が御提供できるのは労働者ひとりひとりを信頼する労働文化そのものなのです。

聴衆の皆様、大統領と私とは、努めて頻繁に会う習慣を打ち立てました。明日はモスクワに場所を移し、またじっくり話します。これが2人の、21度目の会談となります。今まで20回の会談を経て、私たちは信頼関係を打ち立てることが出来ました。

日露関係がいま音をたてて動き始めたその訳は、私とプーチン大統領が2人の力、その全力を込めて日露関係を動かすんだと決意しているからです。

今変えないで、いつ変えるのか。私たち2人が動かさないで、他の誰が動かすのか。プーチン大統領と私は会えば必ず、お互いこれを肝に銘(めい)じ合う、そういう間柄です。

その結果、早くも両国の協力が「あれと、これしかできない」と絞って考える考え方から、「これと、あれができるなら、それと、あれもできるはずだ」と広げて考えるものへと急速に変わりました。

ユジノサハリンスクに北海道から温泉の会社がやってきて、湯につかる楽しみを現地の人々に広げるという。これなど、「そうだ、やってみよう」と軽やかな発想で始まっています。「何でもできるはずだ」という自信がないと、きっと日本から来なかったビジネスです。

日本とロシアの間では、力を合わせる習慣が育ち始めています。これこそは、プーチン大統領と私が望んでやまなかったことです。

今年のこのフォーラムのスローガンは、信頼の経済。まさしく信頼の経済をつくる実践を日本とロシアはともにしているのだとお考えください。

聴衆の皆様、私たちは、北東アジアが真に安定した平和と繁栄の地となることを望んでいます。

今回、米朝首脳会談が実施されないことになりました。重要なことは北朝鮮が国連安保理決議を順守し、完全、検証可能で後戻りができない非核化を実施するかどうか。そして拉致問題です。日本から無法にも連れ去った人々を全員返すかどうか。小さくない「イフ」をいくつも見届け、満足を得られた暁、ようやく私たちは、北朝鮮と長い目で見た力関係を構想できるようになります。

北朝鮮には勤勉な国民がいます。豊富な資源もあります。北朝鮮が正しい政策をとり、正しい道を歩めば、北朝鮮は国をもっと国民をもっと豊かにできるはずです。

だからこそ、私たちはこのプロセスを急がせ、良い方向へ動かすため、いままでにもまして大切になるのが、ロシアと日本の協力にほかなりません。そして、フランス、中国、もちろんアメリカ、韓国、世界各国の人々としっかりと協力をして、北朝鮮を正しい方向に歩ませていく。それが必要であります。そのためにもしっかりと国際社会は結束して、北朝鮮の問題に取り組んでいかなければならないと思います。

ウラジーミル、私たち2人は歴史に対するそれぞれの立場、各々の国民世論、また互いの良心を背負って会談を重ねてきました。これからも重ねていくでしょう。

私たちは今、歴史の潮目に立っている。向かうべき道、なすべき努力ははっきりしている。日本とロシアの未来の世代のために働くこと。日本国民、ロシア国民、互いの信頼関係をより深め、平和条約を締結して両国間に永続的な平和と安定を築き上げ、日本とロシアが地域と世界の繁栄を守り育てる、一大勢力となること。そのため互いに勇気をふり絞り、あらゆる困難を乗り越えていこうではありませんか。

ご清聴ありがとうございました。
<https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2018/0526iforum.html>https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2018/0526iforum.html
【首相官邸】 平成30年5月25日 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎中国、核兵器開発加速化 スパコンによる模擬実験「月5回」

中国は近年、スーパーコンピューターを利用した臨界核実験のシミュレー ションの実施回数が増え、米国を上回った水準だと報じられた。

香港英字紙・サウスチャイナ・モーニング・ポスト(28日付)によると、 中国国内の主要兵器研究開発機関は、毎月5回の核実験シミュレーション を行っていると示した。中国当局は次世代核兵器の開発を積極的に進めて いる。

報道によると、米国では、スーパーコンピューターによる核実験のシミュ レーションの実施回数は月1回か、またはそれ以下だという。中国当局が このほど発表した中国工程物理研究院の報告書によると、2014年9月から 17年12月まで、中国では同シミュレーションを200回行った。

現在、中国が保有する核弾頭は数百発とみられる。米とロシアの数千発よ り少ない。

米政府は、中国の核兵器開発強化に警戒感を表した。

2月に発表された米政府の『核兵器態勢見直し(NPR)』では、トランプ政 権は中国とロシアの核戦力の増強に対して、低出力・低威力と呼ばれる新 型の小型核兵器と核巡航ミサイルの開発と導入を明らかにした。NPRで は、今後5〜10年間の核戦略の方針が示されている。

米誌・ニューヨーカーはこのほど、中国で東風-41(DF-41)型大陸間弾道 ミサイル(ICBM)の開発が完了する見通しだと報じた。同ICBMには、最多 10の核弾頭を搭載可能だ。最大射程距離は1万4000キロで、北米全域が射 程圏内に入る。

ロシアも同様に、核弾頭を搭載できる新型ミサイルや潜水艦の開発を急い でいる。なかには、最大16の核弾頭を搭載できる最新核ミサイルRS-28 を、40〜50基を生産する計画だという。

米国防総省は、新たな中ロの核脅威に対して、米は冷戦時代の核戦略を再 採用すべきだと主張する。当時、米政府は、ソ連に対抗して、ICBMや新型 長距離打撃爆撃機、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発を強化した。

米下院は今月24日、2019会計年度の国防予算の大枠を定める7170億ドル規 模の国防権限方案を可決した。VOAの報道によると、同法案には、新型の 小型核兵器開発のための6500万ドルの予算も含まれている。

米政権は「NPR」で、中国は、米軍の海外基地や同盟国を狙う最新型ICBM の開発を加速化するほか、宇宙空間やインターネットなどの非核兵器の軍 事力を増強させていると指摘し、「米軍はすでにアジア太平洋地域におい て、それに対抗できる準備をしている」とした。(翻訳編集・張哲)

【写真】 香港メディアによると、中国当局は近年スーパーコンピュー ターによる臨界核実験を頻繁に行っている。(South Korean Defense Ministry via Getty Images)
<http://img.epochtimes.jp/i/2018/05/29/t_mxqqkmevlpbw5kidmiz9.jpg>http://img.epochtimes.jp/i/2018/05/29/t_mxqqkmevlpbw5kidmiz9.jpg
【大紀元】 2018年05月29日 20時00分 〔情報収録 − 坂元 誠〕

 ◎【緯度経度】世界第2の経済大国、中国にODA「完全卒業」を迫る 好機だ 上海支局長・河崎真澄

日本の対中ODA(政府開発援助)のうち、港湾や空港、鉄道の建設、上 下水道などインフラ整備を中心に、低い金利でプロジェクト資金を貸し付 ける「円借款」の新規案件の引き受けが2008年3月までに終了し、10年が 経過した。

1979 年にスタートした日本の対中ODA。外務省によると、このうち円 借款は承諾ベースで累計3兆3165億円に達した。

一方、学校や病院の整備や、環境対策などの「無償資金協力」や専門家を 派遣する「技術協力」は現在も継続中。円借款は返済が必要なのに対し 「無償」「技協」は贈与の形となる。

外務省が今年2月に発行した「2017年版開発協力白書」によると、中国に 対して16年度は無償で98 万ドル(約1億1千万円)、技協で600万ドル (約6億6千万円)を供与した。17年度、18年度も同水準の援助を行って いるもよう。累計で無償は14年度までに1575億円、技協は15年度まで に1840億円。合計で3415億円にのぼる。

 しかし、ODAをテコにGDP(国内総生産)で日本の3倍近い経済規 模に膨らんだ中国に、なおも援助を続ける必要性を日本国民に説明するの は難しい。

内陸の開発や貧困層の支援に真っ先に手を差し伸べるべきは豊かになった 中国の政府であり、外国の役目ではない。「世界第2の経済大国になった 中国が、いつまでも日本の資金援助を受け続けることは恥ずかしい」と考 える誇り高き中国人も少なくないはずだ。

円借款には、「グラント・エレメント(GE)」と呼ばれる贈与要素が 25%以上ある。金利の減免や返済猶予期間などが事実上、贈与にあた る。仮に25%を贈与と想定すると約8300億円。これに無償や技協の累計を 加えると、日本は1兆2千億円近くを中国に差し上げた計算だ。

外交筋は、08年に円借款の新規案件を終了させた経緯について、こう話し た。04年から05年にかけ町村信孝外相が李肇星外相(いずれも当時) に対して、「中国はそろそろ、日本の経済援助を受ける国から卒業された らどうか」と持ちかけたところ、05年春に、「08年の北京五輪までに 円借款を終了する」ことで合意した、と。

 現在、日中関係は改善に向かっている。13年の就任後、初めて公式訪 日した李克強首相は安倍晋三首相との9日の首脳会談で、「波風が過ぎ 去って晴天まで現れ始めた」と表現した。

 次なる外交ステップとして、外交筋は今秋の安倍首相公式訪中と、習近 平国家主席による来年の訪日実現というシナリオを描く。

 新たな関係構築の推進力となり得るのが、習氏が旗振り役となってアジ アから中東、アフリカ、欧州まで結ぶ新シルクロード経済圏構想「一帯一 路」をめぐる日中間の協力だ。だが、対外支援を多国間で大々的に行おう とする中国に、なおも日本が2国間のODAを続けることは不自然だ。

 しかも年間、数億円の援助が、巨大な中国相手に“外交ツール”になるは ずもない。

 安倍首相の訪中交渉が本格化する中で、河野太郎外相には、「そろそろ 中国は日本のODAから完全に卒業されることを決断してはいかがか」と 王毅外相に迫る絶好の機会が訪れる。ODAから完全卒業して初めて、日 中は対等な関係になれるだろう。(上海支局長)

【写真】 4月、日中ハイレベル経済対話に臨んだ河野太郎外相(左)と 中国の王毅外相=16日午前9時59分、東京都港区(代表撮影)
https://www.sankei.com/world/photos/180529/wor1805290010-p1.html
【産經ニュース】018.5.29 07:09  〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎「一つの中国」で外資締め付け ハンガーに台湾産表記→無印良品に罰金

【北京=西見由章】中国当局が「一つの中国」原則を認めない台湾の蔡英 文政権への外交・軍事圧力を強める中、国内で事業を展開する外資系企業 に対しても「台湾」表記をめぐる締め付けが強まっている。

上海市政府は今年3月、日本の良品計画(東京都)のグループ企業「無印 良品(上海)商業有限公司」に対し、広告法違反を理由に20万元(約340 万円)の罰金を科した。同社が昨年日本から輸入、販売したハンガー約 120個の外装に「原産国 台湾」と印刷されていたためで、市当局は「国 家の尊厳や利益を傷つけた」と指弾した。

無印良品をめぐっては今年1月、重慶市の店舗で配られたカタログの世界 地図に、中国が領有権を主張する尖閣諸島(沖縄県石垣市)や南シナ海の 島が記載されていないなどとして、当局がカタログの廃棄処分を命じたこ とが判明したが、いいがかりに近い内容だった。昨年には国営中央テレビ から、輸入が禁止された日本産食品を販売していると事実誤認の報道で批 判されている。

台湾の表記をめぐっては中国民用航空局が先月25日、各国の航空会社44 社に対して、サイト上の「『一つの中国』政策に反する表記」を是正する よう求める書簡を送付した。台湾が中国の一部と明記するよう求めるもの で、同局によると今月25日までに18社が表記の変更を完了し、残りの26 社も7月までに変更すると回答したという。

【産經ニュース】 2018.5.29 21:18 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎関東学連が日大フェニックスを処分:前田正晶

長年のフェニックスファンの思い:

30日は朝から薄曇りで、午後には雨が降ると予告されている陰気な天候。 そういう日にも朝から各テレビ局は「日大フェニックスの悪質タックル問 題」を採り上げて報じ、一層気分を盛り下げてくれる。

29日の夜には関東学連が記者会見を10時過ぎまで開催し、この問題に終止 符を打ってくれそうな日大フェニックスの処分を公表していで、処分案を 聞くことが出来た。

処分の内容は概ね想定の範囲内だったが、そこに至るまでの調査で「誰が あの関学のQBを負傷させる指示を出し、どのように実行されたかについて は、言わば初めて真相が公表されたようだ」と思って聞いていた。

学連の調査委員会は概ね宮川君の記者会見での告白を真実と認めていたと 聞こえた。そういう結果が出ていれば、内田前監督と井上前コーチに除名 の決定が下されたのは不思議ではないというか順当だったかと思っている。

マスコミ報道では「もう一人のコーチも処分」とあったのが森ヘッドコー チだったの、驚きでも何でもなかった。学連の処分案に至るまでの説明 は、私がここに云々する必要はないと思う。新聞をお読み願えれば詳細が 報じられているのだから。

長年のフェニックスのファンとしては何とも気が重いというか憂鬱という か情けない気分に陥り、滅入っていた3週間が漸く終わったか、ではなく 終わりの始まりかも知れないなと思わせてくれた発表だった。

長年にわたりフェニックスのフットボールの観戦を楽しんでいた身からす れば、悲しくも情けない結果になってしまったと思う。

内田前監督については、それほどの知識はないが、ある古手のOBの方が 「全ては監督とコーチの問題だったのではないか」と言われていたのも印 象的だった。

家内も「何故この問題があそこまで大きく連日マスメデイアが採り上げる ような社会問題のようになってしまったのか」と嘆いていた。私は既に何 度か指摘してきたように「この件では如何に擁護しようにも明らかに日は 日大側にあるので、仕方がないような事態にまで至ったのだ」とも考えて いる。

だが、連日連夜各テレビ局が所謂専門家や体育会とな何かをご存じとは思 えない有識者までを動員してご高見を賜ったので、事態は急速に「日大は 悪」のような世論が形成されたかとすら考えさせられてきた。この傾向に 対しても反論できる余地はほとんどないと、私は危惧している。

私は長年相撲界を評して「我々が住む一般社会とは異なる江戸時代から形 成された歴史と伝統に輝く独自の文化、即ち言語・風俗・習慣・思考体系 を有する世界であり、我々の常識に基づいて彼らを批判するのは適切では ない」と、唱えてきた。

21世紀の今、事態がここまでに至れば、体育会の文化も一般社会から途絶 したところにあるのではないかと危惧させられる点が多々あると思うよう になった。

即ち、「監督やコーチたちと部員の間にコミュニケーションが取れていな いのが問題」などという論を唱える有識者までが現れる時代になってし まったのだ。既に回顧したが、私は旧姓中学・高校の6年間で蹴球部の監 督と個人的な会話などした記憶がない。

それでも戦後の第1回国体で優勝し、第3回大会では準優勝だった。そうい う「上意下達」が絶対的な基準であった体育会の文化を変えねばならない という議論を巻き起こそうという世論の兆しも見えてきた。

そういう論調が出てきた時代に向かいつつある時に、何もフェニックスだ けに限られて問題ではないと思うのだが、体育会の在り方を変えねばなら ないのか、試行錯誤で進化させていくのか、指導者たちは真剣に考えねば ならぬ時代になったようだ。

だが、50歳を過ぎたような監督やコーチが現代のデイジタル化されたICT 化が進んだ時代の価値観が異なる若者たちの心をどれほど理解し認識でき るのだろうか。問題はその辺りも含んでいるような気もするのだ。



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身 辺 雑 記
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31比の東京湾岸は晴天。

30日の東京湾岸は曇天。やがて雨の予報。
体調不良につき31日から1週間ほど入院致します。恐縮ながら
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