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頂門の一針

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頂門の一針4701 号  2018・5・30[水)

2018/05/30

                           
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4701号
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      2018(平成30)年5月30日(水)


            毛馬を出奔した蕪村の理由:石岡荘十

       北朝鮮が中国援助の下で生き延びる:櫻井よしこ
                    
        
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4701号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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毛馬を出奔した蕪村の理由
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       石岡 荘十


インフルエンザというか、「はやり風邪」の記述を歴史の中にたどると、 今で言う「新型インフルエンザ」はじつは昔から繰り返し起きていたこと がわかる。だからいまさら「新型」というネーミングは「いかがなもの か」と首をかしげる感染症や公衆衛生の専門家が少なくない。

南北朝時代を描いた歴史物語、「増鏡」にこんな記述がある。

「ことしはいかなるにか 、しはぶきやみはやりて、ひとおおくうせたま ふ」「しはぶき」は咳のことだから「咳をする病で多くの人が死んだ」と いうことだ。また、「大鏡」には、1006年前の寛弘8年(1011年)6月、一 条法皇が「しはぶきやみ」のため死亡したと書かれている。

ずっと時代を下って享保18年(1733年)、大阪市中で33万人が流行性感冒 にかかり、2,600人が死亡。

注(蕪村が庄屋を引き継げず、庄屋:問屋・宿屋を売却して、毛馬を出奔 した。家族も
身内も、蕪村に家督を継ぐがさせようとしたが、父親が死んだ以上、絵だ けに頼って
江戸へ下り、俳人巴人を訪ねて、弟子となった。インフルエンザが人生を 変えたI

この流行は江戸へ蔓延し、人々は藁人形で疫病神を作り、鉦(かね)や太 鼓を打ち鳴らし、はやし立てながら海辺で疫病神を送った、とある。

これらの出来事は、いずれも6月、7月の暑い季節に起きており、疫学的に 証明されたわけではないが、どうも、寒い時期に起きるいわゆる季節性の 風邪とは違うようだ。

さらに、江戸時代には天下の横綱・谷風がはやり風邪にかかり本場所を休 んで、連勝記録が止まってしまった。世間では「谷風もかかったはやりか ぜ」と怖れ、四股名にひっかけて、はやりかぜのことを「たにかぜ」と呼 んだそうだ。

天保6年(1835年)の「医療生始」という書物には「印弗魯英撒(いんふ りゅえんざ)」の言葉が早くも見える。

そして1918年春から翌年にかけて、第1次世界大戦の最中、海の向こうで はアメリカに端を発した史上最悪のインフルエンザ「スペイン風邪」が ヨーロッパに持ち込まれて猛威をふるい、やがて全地球に蔓延する。

感染者は当時の全地球人口の三分の一の6億人、いろいろな説があるが死 者は5000万人に達したといわれる。日本では、大正7年のことだ。当時の 人口5500万人に対し最新の研究では死者は48万人に達していたと推定する 説もある。当時の新聞の見出しはこうだ。

「西班牙風邪遂に交通機関に影響(東京朝日新聞 大正7年10月31 日)」。「電信事務も大故障(読売新聞 大正8年2月6日)」---。

スペイン風邪については↓。
http://www.melma.com/backnumber_108241_4570052/

これらは明らかに、季節性のインフルエンザとは違った。スペイン風邪の 病原体が「新型インフルエンザ」と同じA型インフルエンザH1N1と分 かったのは、1933年になってからのことである。

つまり、いま問題になっている新型インフルエンザはじつは「新型」でも なんでもなく、「旧型」のリバイバルなのである。その後1997年、アラス カの凍土の中から発見された4遺体から、肺組織の検体が採取され漸くス ペイン風邪の病原体の正体が科学的に裏付けられた。

スペイン風邪だけでなく、6月や7月の湿気の多い梅雨のむし暑い季節に流 行った「しはぶきやみ」もじつはいまの新型インフルエンザのご先祖様の 仕業だったかもしれない。

「新型インフルエンザは時々現れる。1580年以来10〜13回パンデミック (世界規模の蔓延)が発生している」(国立感染症研究所の岡部信彦情報 センター長)のである。

アジア風邪は1956年に中国南西部で発生し、翌年から世界的に流行した。 ウイルスはA型のH2N2亜型である。H、Nの詳しい説明は素人には手 に負えないのでここでは省くが、新型インフルエンザH1N1の親戚筋、 「いとこ」か「はとこ」だ。死者はスペインかぜの1/10以下であったが、 抗生物質の普及以降としては重大級の流行であった。

40年ほど前、前回の「パンデミック」である香港風邪(H3N2)が1968 年に発生。6月に香港で流行を始め、8月に台湾とシンガポールに、9月に は日本に、12月にはアメリカに飛び火する。結局、日本では2,000人、世 界では56,000人が死亡したと言われている。日本では3億円事件のあの年 である。

10年前、1998年にも香港風邪が流行った。このときはH3N2ウイルスだっ たが、アジア風邪(H2N2)のフルチェンジだったといわれる。

一昨年2007年に流行ったAソ連型インフルエンザの先祖は、30年前の1977 年のソ連風邪(H1N1)だ。因みに、ソ連と名前が付いているが、“原産 地”、つまり発祥地は中国だといわれている。1977年5月に中国北西部で流 行をはじめ、同年12月にシベリア、西部ロシア、日本へ、さらに翌年1978 年6月にはアメリカへと飛び火。

ウイルスがスペイン風邪と同型だったということで、研究室に保存されて いたスペイン風邪のウィルスが何かの理由で漏れ出したという憶測もある くらいよく似ている。

これらスペイン、香港、ソ連の風邪は、いずれも近年も流行を繰り返して いるA香港型インフルエンザのご祖先、鳥インフルエンザから変異した新 種のウィルスによるものだといわれている。

「新型インフルエンザ」とは、人間はまだ感染したことがない新種のイン フルエンザのことを言い、新種のウィルスであるため、人間にとっては免 疫が働かないとされているが、じつは中にはリバイバル、ちょっと“化粧 直し”をして姿を現すものもあることがわかる。

いま大騒ぎしている新型インフルエンザは英語では‘Swine Flu’という。

‘New Type Influenza’などとは言わない。「新型」とまったく別のインフ ルエンザのような印象を与えるネーミングをしているのは日本だけのよう だ。いま流行っているのはブタ由来のインフルエンザなのだが、死亡率が 高く本当に怖いのは鳥由来のインフルエンザ(’Avian Flu’ Bird Flu’)で ある。

過去にも何度か鳥インフルエンザの“震源地”となった中国大陸の関連情報 について業界では、今ひとつマユツバだという見方もある。ことによった ら香港風邪のリバイバル型が周辺国を窺っているかもしれない。

軍事的な脅威ばかりが声高に議論されているが、ウイルスに対する警戒を 怠ってはならない。



     
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北朝鮮が中国援助の下で生き延びる
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          櫻井よしこ

「北朝鮮が中国援助の下で生き延びる最悪の事態もあり得ると認識すべきだ」



北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は5月16日、部下の第一外務次官、金桂 冠氏に、「米国が圧力ばかりかけるのでは米朝首脳会談に応じるか否か、 再検討せざるを得ない」と発言させた。

桂冠氏はジョン・ボルトン米大統領補佐官が北朝鮮に「完全で、検証可能 で、不可逆的」を意味するリビア方式の非核化のみならず、ミサイル及び 生物・化学兵器の永久放棄も要求していること、制裁緩和や経済支援はこ れらが完全に履行された後に初めて可能だと言明していることに関して、 個人名を挙げて激しく非難した。

ボルトン氏はトランプ政権内の最強硬論者として知られる。氏は核・ミサ イル、化学兵器を全て廃棄しても、それらを作る人材が残っている限り、 真の非核化は不可能だとして、北朝鮮の技術者を数千人単位(6000人とす る報道もある)で国外に移住させよとも主張しているといわれる。

拉致についても、米朝会談で取り上げると言い続けているのが氏である。

正恩氏にとって最も手強い相手がボルトン氏なのである。だから桂冠氏が 「我々はボルトン氏への嫌悪感を隠しはしない」と言ったのであろう。

それにしても米朝首脳会談中止を示唆する強い態度を、なぜ正恩氏はとれ るのか。理由は中国の動きから簡単に割り出せる。桂冠発言と同じ日、中 国の習近平国家主席が北朝鮮の経済視察団員らと会談した。中国の国営通 信社、新華社によると、北朝鮮経済視察団は中国が招待したもので、北朝 鮮の全ての「道」(県)と市の代表が参加し、「中国の経済建設と改革開 放の経験に学び、経済発展に役立てたい」との談話を発表した。

中国が北朝鮮の後ろ盾となり、経済で梃子入れし、米国の軍事的脅威から も守ってやるとの合意が中朝の2人の独裁者間で成立済みなのは明らかだ。

米国はどう反応したか。ホワイトハウス報道官のサラ・サンダース氏は、 北朝鮮の反応は「十分想定の範囲内」「トランプ大統領は首脳会談が行わ れれば応ずるが、そうでなければ最大限の圧力をかけ続ける」と述べると 共に、非常に重要な別のことも語っている。

ボルトン氏のリビア方式による核放棄について、彼女はこう語ったのだ。

「自分はいかなる議論においてもその部分は見ていない、従ってそれ(リ ビア方式)が我々の目指す解決のモデルだという認識はない」

同発言を米ニュース専門テレビ局「CNN」は「ホワイトハウスはボルト ン発言を後退させた」と報じた。

トランプ大統領の北朝鮮外交を担うボルトン氏とポンペオ米国務長官の間 には微妙な相違がある。

正恩氏は、習氏と5月7、8の両日、大連で会談した直後の9日にポンペオ氏 を平壌に招き、3人の米国人を解放し、「満足な合意を得た」と述べた。

ポンペオ氏は米国に戻るや「金(正恩)氏が正しい道を選べば、繁栄を手 にするだろう」などと述べ、早くも米国が制裁を緩和し、正恩氏に見返り を与えるのかと思わせる発言をした。

ボルトン氏は対照的に、核・ミサイル、日本人拉致被害者について強い発 言を変えてはいない。

国務長官と大統領補佐官の間のこの差を正恩氏は見逃さず、ボルトン氏排 除を狙ったのであろう。米国を首脳会談の席につかせ、段階的な核・ミサ イル廃棄を認めさせ、中国の経済援助を得、中国の抑止力で米国の軍事行 動を封じ込める思惑が見てとれる。

「制裁解除のタイミングを誤れば対北朝鮮交渉は失敗する」と安倍晋三首 相は警告し続けている。トランプ氏がその警告をどこまで徹底して受け入 れるかが鍵だ。同時に認識すべきことは、北朝鮮が中国の援助の下、核・ ミサイルを所有し、拉致も解決せず、生き延びる最悪の事態もあり得る、 まさに日本の国難が眼前にあるということだ。

『週刊ダイヤモンド』 2018年5月26日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1232 


          
      
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重 要 情 報
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 ◎ここまで来たか日大フェニックス問題の影響が:前田正晶

孫が来年は大学進学なので

29日にジムの浴室で顔馴染みの都内の野球の強豪校のOBと語り合った。 偶々話題が目下全マスコミを挙げて報道合戦を展開している日本大学フェ ニックスに及んだ。運動部の経験者である彼は「歴史と伝統がある運動部 の経験がない者たちにあそこまで根掘り葉掘り採り上げられてはどうにも ならない。

大体我々がいた世界では部員が監督と語り合えるようなことはなかった が、彼らはそうとは思っていないのも困ったことだ」と、言うなればフェ ニックスに対して一定の理解を見せていた。

だが、彼はここまでで話題を変えて「実は、今孫に困った問題が起きてい る」と切り出した。それは「孫が折角日本大学の付属校に入学して来年は 大学進学なのだが、あの悪質タックルの一件以来日本大学には大いなる逆 風が吹き、大学生には就職活動にも支障を来している面があると聞いてい る。それでは、果たしてこのまま日本大学に進学させるのが適切であるか 否かで迷っているのだ」ということだった。

私も一部の就職活動にはそういう難しい事態が起きているとの報道は承知 しているが、この件のように未だ3乃至は4年先の就職のことまで祖父とし ては悩んでおられると聞いて、あのフェニックスの件の影響がここまでに 及んでいるのかと、心中密かに驚きはした。

だが、連日連夜各テレビ局が結果的には同じ事の繰り返しにはなってい
る面もあるが、あれほど日本大学を色々な角度から分析し且つ批判してみ せれば、高校生の父兄や祖父母までが心配される事態となるとはと、マス コミ報道の影響に今更ながら脅威を感じたのだった。

だが、あの宮川泰介君の記者会見以降、日本大学本体とフェニックスの対 応は決して世間というか世論というかマスコミ論調を満足させうるような ものではなかったと、マスメディアや専門家や所謂有識者たちが批判して いるのだ。それを聞けば(見れば?)不安感を覚えらられるのも無理はな いかと思う次第だ。

そこに加えて、29日夜には関東学連の内田前監督と井上前コーチとフェ ニックスそのものに対する処分が発表されるという。私は日本大学の理事 会には事がここに至れば、決然として立ち上がって事態を解明して見せて 頂きたいとは思ってその動きを注視している。

 ◎何故新宿区百人町にバングラデシュ人が増えるのか:前田正晶

先日、ジムで顔馴染みになったネパール人に「近頃大久保通りにはネパー ル料理屋か酒場が増えて、バングラデシュ人が店番をするハラルフード店 兼八百屋が異常に増えたのと同様に目立つが」と問いかけてみた。このネ パール人は未だ30歳になったばかりだが、飯田橋にアジア料理とカレーの レストランを経営しているそうだ。日本語もかなり達者だが、英語の方が 上手い氏話が分かりやすいと思う。

彼の解説では「自分は大久保通りに店を出すことは考えていなかった。理 由は客というか見込み客の質が良くないか乃至はあの辺に住んでいるアジ ア系を主とした外国人は可処分所得(で良いとも思えないが)が少なく、 市場としての妙味がないから。故に飯田橋を選んだ」ということだった。

ズバリと言えば「客種が悪い」という意味だろうと解釈した。確かに我が 物顔で歩き回っているのは日本語学校の留学生と思える中国人の若者が圧 倒的だ。私でも彼らは宛てにできないと思う。

彼は更に「バングラデシュ人が多いのはあの国の国策である。世界最貧国 の一角を占めているので、国内に十分な職がなく諸外国に必ずしも若者で はない者たちまでも送り出していると聞いている」と言った。「なるほ ど」と思わせてくれる説得力があった。

私は彼らバングラデシュ人が我が国までの渡航費を個人で負担し、尚且つ 自国よりも遙かに生活費がかかるはずの我が国で、如何なる在留資格で生 活し、店舗を運営しているのと不思議に思っていた。

彼が言うこと正しければ、バングラデシュは国費で自国民を裕福な国を 狙って送り出していることになる。しかも彼らは如何なる手段と手法でハ ラルフード店兼八百屋というか雑貨屋を営んでいるのか知らないが、少な くとも我が国のインフラを悪用しているのであり、もしかして手配師がい て国民健康保険にも加入しているかも知れない。そう疑う根拠は既に述べ たことがあるが、上は国立国際医療研究センター病院から街のクリニック までには国保の保険証を持った外国人(欧米人を除く)が数多く来院して いる。

President誌の最新の6.18号の石塚二葉氏の論文によると「日本で働く外 国人労働者数は2017年10月末現在で約128万人、このうちベトナム人が約 24万人で全体の18.8%を占める。これは29.1%の中国人に次ぐ人数だ」と あるし、これまでに見たこの種の統計でもバングラデシュ人は上位には挙 げられていない。だが、ここ百人町/大久保通りには彼らが増えている。 私の被害妄想では「我が国は食い物にされていないか」となるのだ。

私は知り合いのネパール人が大久保通りにはビジネスチャンスがないと指 摘したのは慧眼かとすら考えている。何方でも一度でもお出で願えれば解 ることだが、兎に角中国を主体としたイスラム教徒を含んだアジア人が 「新宿区は我が街」といったような表情で安心しきって闊歩している。そ こには間もなくドンキホーテが閉鎖したパチンコ店の後に進出する。しか もアジア人の買い物客で埋め尽くされている「業務スーパー」の隣である。

ドンキホーテは彼らから何を吸い上げる気なのか?それとも餌食になるこ とを覚悟での進出か。私が危惧することは、あの2店が並んで悲しい競争 をするのを見物させられることになりそうだという辺りだ。



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身 辺 雑 記
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30 日の東京湾岸は曇天。


29日に大学病院で受けた定期検診、何ら問題ナシ、当分死なない、
ということらしい。次回は7月24日。

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創刊日:2004-01-18  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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