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頂門の一針

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頂門の一針4700 号  2018・5・29(火)

2018/05/29

                           
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4700号
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      2018(平成30)年5月29日(火)



           毛馬を出奔した蕪村の理由:石岡荘十

      北朝鮮が中国援助の下で生き延びる:櫻井よしこ         
        
                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4700号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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毛馬を出奔した蕪村の理由
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       石岡 荘十


インフルエンザというか、「はやり風邪」の記述を歴史の中にたどると、 今で言う「新型インフルエンザ」はじつは昔から繰り返し起きていたこと がわかる。だからいまさら「新型」というネーミングは「いかがなもの か」と首をかしげる感染症や公衆衛生の専門家が少なくない。

南北朝時代を描いた歴史物語、「増鏡」にこんな記述がある。

「ことしはいかなるにか 、しはぶきやみはやりて、ひとおおくうせたま ふ」「しはぶき」は咳のことだから「咳をする病で多くの人が死んだ」と いうことだ。また、「大鏡」には、1006年前の寛弘8年(1011年)6月、一 条法皇が「しはぶきやみ」のため死亡したと書かれている。

ずっと時代を下って享保18年(1733年)、大阪市中で33万人が流行性感冒 にかかり、2,600人が死亡。

注(蕪村が庄屋を引き継げず、庄屋:問屋・宿屋を売却して、毛馬を出奔 した。家族も身内も、蕪村に家督を継ぐがさせようとしたが、父親が死ん だ以上、絵だ けに頼って江戸へ下り、俳人巴人を訪ねて、弟子となっ た。インフルエンザが人生を 変えた。

この流行は江戸へ蔓延し、人々は藁人形で疫病神を作り、鉦(かね)や太 鼓を打ち鳴らし、はやし立てながら海辺で疫病神を送った、とある。

これらの出来事は、いずれも6月、7月の暑い季節に起きており、疫学的に 証明されたわけではないが、どうも、寒い時期に起きるいわゆる季節性の 風邪とは違うようだ。

さらに、江戸時代には天下の横綱・谷風がはやり風邪にかかり本場所を休 んで、連勝記録が止まってしまった。世間では「谷風もかかったはやりか ぜ」と怖れ、四股名にひっかけて、はやりかぜのことを「たにかぜ」と呼 んだそうだ。

天保6年(1835年)の「医療生始」という書物には「印弗魯英撒(いんふ りゅえんざ)」の言葉が早くも見える。

そして1918年春から翌年にかけて、第1次世界大戦の最中、海の向こうで はアメリカに端を発した史上最悪のインフルエンザ「スペイン風邪」が ヨーロッパに持ち込まれて猛威をふるい、やがて全地球に蔓延する。

感染者は当時の全地球人口の三分の一の6億人、いろいろな説があるが死 者は5000万人に達したといわれる。日本では、大正7年のことだ。当時の 人口5500万人に対し最新の研究では死者は48万人に達していたと推定する 説もある。当時の新聞の見出しはこうだ。

「西班牙風邪遂に交通機関に影響(東京朝日新聞 大正7年10月31 日)」。「電信事務も大故障(読売新聞 大正8年2月6日)」---。

スペイン風邪については↓。
http://www.melma.com/backnumber_108241_4570052/

これらは明らかに、季節性のインフルエンザとは違った。スペイン風邪の 病原体が「新型インフルエンザ」と同じA型インフルエンザH1N1と分 かったのは、1933年になってからのことである。

つまり、いま問題になっている新型インフルエンザはじつは「新型」でも なんでもなく、「旧型」のリバイバルなのである。その後1997年、アラス カの凍土の中から発見された4遺体から、肺組織の検体が採取され漸くス ペイン風邪の病原体の正体が科学的に裏付けられた。

スペイン風邪だけでなく、6月や7月の湿気の多い梅雨のむし暑い季節に流 行った「しはぶきやみ」もじつはいまの新型インフルエンザのご先祖様の 仕業だったかもしれない。

「新型インフルエンザは時々現れる。1580年以来10〜13回パンデミック (世界規模の蔓延)が発生している」(国立感染症研究所の岡部信彦情報 センター長)のである。

アジア風邪は1956年に中国南西部で発生し、翌年から世界的に流行した。 ウイルスはA型のH2N2亜型である。H、Nの詳しい説明は素人には手 に負えないのでここでは省くが、新型インフルエンザH1N1の親戚筋、 「いとこ」か「はとこ」だ。死者はスペインかぜの1/10以下であったが、 抗生物質の普及以降としては重大級の流行であった。

40年ほど前、前回の「パンデミック」である香港風邪(H3N2)が1968 年に発生。6月に香港で流行を始め、8月に台湾とシンガポールに、9月に は日本に、12月にはアメリカに飛び火する。結局、日本では2,000人、世 界では56,000人が死亡したと言われている。日本では3億円事件のあの年 である。

10年前、1998年にも香港風邪が流行った。このときはH3N2ウイルスだっ たが、アジア風邪(H2N2)のフルチェンジだったといわれる。

一昨年2007年に流行ったAソ連型インフルエンザの先祖は、30年前の1977 年のソ連風邪(H1N1)だ。因みに、ソ連と名前が付いているが、“原産 地”、つまり発祥地は中国だといわれている。1977年5月に中国北西部で流 行をはじめ、同年12月にシベリア、西部ロシア、日本へ、さらに翌年1978 年6月にはアメリカへと飛び火。

ウイルスがスペイン風邪と同型だったということで、研究室に保存されて いたスペイン風邪のウィルスが何かの理由で漏れ出したという憶測もある くらいよく似ている。

これらスペイン、香港、ソ連の風邪は、いずれも近年も流行を繰り返して いるA香港型インフルエンザのご祖先、鳥インフルエンザから変異した新 種のウィルスによるものだといわれている。

「新型インフルエンザ」とは、人間はまだ感染したことがない新種のイン フルエンザのことを言い、新種のウィルスであるため、人間にとっては免 疫が働かないとされているが、じつは中にはリバイバル、ちょっと“化粧 直し”をして姿を現すものもあることがわかる。

いま大騒ぎしている新型インフルエンザは英語では‘Swine Flu’という。

‘New Type Influenza’などとは言わない。「新型」とまったく別のインフ ルエンザのような印象を与えるネーミングをしているのは日本だけのよう だ。いま流行っているのはブタ由来のインフルエンザなのだが、死亡率が 高く本当に怖いのは鳥由来のインフルエンザ(’Avian Flu’ Bird Flu’)で ある。

過去にも何度か鳥インフルエンザの“震源地”となった中国大陸の関連情報 について業界では、今ひとつマユツバだという見方もある。ことによった ら香港風邪のリバイバル型が周辺国を窺っているかもしれない。

軍事的な脅威ばかりが声高に議論されているが、ウイルスに対する警戒を 怠ってはならない。


      
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北朝鮮が中国援助の下で生き延びる
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          櫻井よしこ

「北朝鮮が中国援助の下で生き延びる最悪の事態もあり得ると認識すべきだ」

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は5月16日、部下の第一外務次官、金桂 冠氏に、「米国が圧力ばかりかけるのでは米朝首脳会談に応じるか否か、 再検討せざるを得ない」と発言させた。

桂冠氏はジョン・ボルトン米大統領補佐官が北朝鮮に「完全で、検証可能 で、不可逆的」を意味するリビア方式の非核化のみならず、ミサイル及び 生物・化学兵器の永久放棄も要求していること、制裁緩和や経済支援はこ れらが完全に履行された後に初めて可能だと言明していることに関して、 個人名を挙げて激しく非難した。

ボルトン氏はトランプ政権内の最強硬論者として知られる。氏は核・ミサ イル、化学兵器を全て廃棄しても、それらを作る人材が残っている限り、 真の非核化は不可能だとして、北朝鮮の技術者を数千人単位(6000人とす る報道もある)で国外に移住させよとも主張しているといわれる。

拉致についても、米朝会談で取り上げると言い続けているのが氏である。

正恩氏にとって最も手強い相手がボルトン氏なのである。だから桂冠氏が 「我々はボルトン氏への嫌悪感を隠しはしない」と言ったのであろう。

それにしても米朝首脳会談中止を示唆する強い態度を、なぜ正恩氏はとれ るのか。理由は中国の動きから簡単に割り出せる。桂冠発言と同じ日、中 国の習近平国家主席が北朝鮮の経済視察団員らと会談した。中国の国営通 信社、新華社によると、北朝鮮経済視察団は中国が招待したもので、北朝 鮮の全ての「道」(県)と市の代表が参加し、「中国の経済建設と改革開 放の経験に学び、経済発展に役立てたい」との談話を発表した。

中国が北朝鮮の後ろ盾となり、経済で梃子入れし、米国の軍事的脅威から も守ってやるとの合意が中朝の2人の独裁者間で成立済みなのは明らかだ。

米国はどう反応したか。ホワイトハウス報道官のサラ・サンダース氏は、 北朝鮮の反応は「十分想定の範囲内」「トランプ大統領は首脳会談が行わ れれば応ずるが、そうでなければ最大限の圧力をかけ続ける」と述べると 共に、非常に重要な別のことも語っている。

ボルトン氏のリビア方式による核放棄について、彼女はこう語ったのだ。

「自分はいかなる議論においてもその部分は見ていない、従ってそれ(リ ビア方式)が我々の目指す解決のモデルだという認識はない」

同発言を米ニュース専門テレビ局「CNN」は「ホワイトハウスはボルト ン発言を後退させた」と報じた。

トランプ大統領の北朝鮮外交を担うボルトン氏とポンペオ米国務長官の間 には微妙な相違がある。

正恩氏は、習氏と5月7、8の両日、大連で会談した直後の9日にポンペオ氏 を平壌に招き、3人の米国人を解放し、「満足な合意を得た」と述べた。

ポンペオ氏は米国に戻るや「金(正恩)氏が正しい道を選べば、繁栄を手 にするだろう」などと述べ、早くも米国が制裁を緩和し、正恩氏に見返り を与えるのかと思わせる発言をした。

ボルトン氏は対照的に、核・ミサイル、日本人拉致被害者について強い発 言を変えてはいない。

国務長官と大統領補佐官の間のこの差を正恩氏は見逃さず、ボルトン氏排 除を狙ったのであろう。米国を首脳会談の席につかせ、段階的な核・ミサ イル廃棄を認めさせ、中国の経済援助を得、中国の抑止力で米国の軍事行 動を封じ込める思惑が見てとれる。

「制裁解除のタイミングを誤れば対北朝鮮交渉は失敗する」と安倍晋三首 相は警告し続けている。トランプ氏がその警告をどこまで徹底して受け入 れるかが鍵だ。同時に認識すべきことは、北朝鮮が中国の援助の下、核・ ミサイルを所有し、拉致も解決せず、生き延びる最悪の事態もあり得る、 まさに日本の国難が眼前にあるということだ
『週刊ダイヤモンド』 2018年5月26日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1232 


          
      
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重 要 情 報
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 ◎【野口裕之の軍事情勢】「国際法やマナーを踏みにじって恥じぬ」  福澤諭吉もサジ投げた中国

福澤諭吉(1835〜1901年)が中国の習近平国家主席に、自らが著した《脱 亜論》《文明論之概略》《朝鮮人民のために其国の滅亡を賀す》などを手渡し ていた。「理解できぬであろうが、読んでみなさい」と、静かな中にも反 論を許さない決然としたオーラを漂わせる福澤。習主席を見つめるその目 は哀れみに満ちていたが、習主席は最後まで福澤と目を合わせようとはし なかった…

もちろん、夢の中での出来事だったが、夢には伏線があった。日中、中国 人民解放軍機関紙《解放軍報》に掲載された主張を読み、あまりに倒錯した “情勢認識”にのけぞったからに他ならない。「中国初の国産」と自称する 航空母艦の試験航海(13日)に関連し、解放軍報はこう主張した。

 海洋権益をめぐる争いが激化する中、国家の領土・領海の主権と海洋権 益を防衛しなければならない》

《海洋権益をめぐる争いが激化》しているのは、中国が東シナ海の尖閣諸島 (沖縄県石垣市)占領を狙い威嚇を繰り返し、南シナ海の独占を謀り国際 法違反の人工海上軍事基地を次々と造成している軍事行動が原因だ。

当初、中国・朝鮮の近代化を支援していた福澤は、国家体質や民族的性癖 にサジを投げた。著作を総合・意訳すると、こう看破している。

 (1)過去に拘泥し、国際紛争でも《『悪いのはそっち』と開き直って 恥じない》。この二国に国際常識を期待してはならない

 (2)《国際の法やマナーを踏みにじって恥じぬ》2国と、隣国故に同一 視されるのは一大不幸

 (3)2国には《国際の常識・法》に従い接すべし。《(国交は別とし て)気持ちにおいては断交する》

「日中友好」確認?の2日後に中国爆撃機飛来

ところが、わが国に《国際の常識・法》があっても、中国にはない。李克強 首相は9日、安倍晋三首相との首脳会談で「友好関係促進」などを“確認” したが、李首相が離日した11日、さっそく、福澤があきれたごとく《国際 の法やマナーを踏みにじって恥じぬ》本性を現した。

防衛省統合幕僚監部がこの日、H6爆撃機4機+戦闘機2機を含む人民解 放軍機8機が、沖縄本島&宮古島間の宮古海峡上を飛行したと発表したの だ。領空侵犯ではなかったが、自衛隊と人民解放軍の衝突を避ける措置 《海空連絡メカニズム》も日中首脳会談当日(9日)、両国政府間で署名さ れていた。運用開始は6月8日とはいえ、署名式に立ち会った李首相は日 本到着時に雨がやんだと指摘し、「両国関係の風雨が過ぎ、『より良い未 来』が待っている兆しかもしれない」とリップサービスしたばかりだった。

『より良い未来』ではなく、『中国だけに良い未来』の間違いではない か。中国が連絡メカニズムを悪用し、尖閣諸島といったわが国領海に侵入 するシーンの動画が、筆者の頭の中では既に「放映」中だ。

実際、李首相が『より良い未来』を口にする直前、中国は東シナ海の日中 中間線付近に移動式掘削船を投入し、ガス田開発施設新設に向けた試掘を 強行していた。

東シナ海で日中間の海洋境界は画定しておらず、日本政府は中間線を境界 にすべきだとしているが、中国側は同意を拒んでいる。日中両国政府は 2008年、境界画定まで、東シナ海の一部に共同開発区域を設ける…な どの条件で合意した。が、中国は一方的に開発を進め、中間線の中国側に 16基ものガス田開発施設を建設した。

「知恵と道徳」なき「中華文明」は文明にあらず

福澤が《国際の法やマナーを踏みにじって恥じぬ2国と、隣国故に同一視 されるのは一大不幸》と痛感していた事実は既述した。筆者もその点を心 配していたが、「現代の欧米列強」は「中国共産党帝国」の正体を、遅れ ばせながらようやく見破り始めた。

ドナルド・トランプ米政権が23日、6〜8月にハワイ沖で予定している世 界最大規模の海軍演習《リムパック=環太平洋合同演習》への人民解放軍海 軍の参加を拒絶したのである。

米国防省は、中国が南シナ海の独占を謀り、国際法違反の人工海上軍事基 地を次々と造成している蛮行を念頭に「地域を不安定化させている」と理 由も明言した。

リムパック参加拒絶を受けたワシントン訪問中の王毅外相の発言は、聴い ている側が恥ずかしくなるほどだった。いわく−

「極めて『非建設的』な行為だ」

「(南シナ海で行っている造成は)防衛目的の『小規模な活動』に過ぎぬ」

現状を良くしていこうとする姿勢に欠ける中国に『非建設的』と批判され た米国防総省は、ハラを抱えたに違いない。南シナ海を軍事力で独占せん とする軍事行動を『小規模な活動』と表現する中国。『大規模な活動』を 想像するだけでもゾッとする。

米海軍主催のリムパックは2年に1回行われ、海上自衛隊を派遣する日本 や英国・フランス・豪州など20カ国以上が参加表明している。中国は「信 頼」醸成措置の一環として、中国を「信頼」するバラク・オバマ米政権下 の2014年以降招待された。

だが、「信頼」は毎回のごとく裏切られた。何しろ、初参加にして情報収 集艦をハワイ沖に配置し、参加国は「軍事常識」を疑った。確かに、演習 に参加する各国海軍は、諸外国海軍の艦艇が備える能力や海底地形などさ まざまな情報について、演習を利用して集める。ただ、情報収集は米海軍 に申請して受け入れられた参加艦艇の能力の範囲内で、「公然の秘密」と して抑制的に行われる。無申請の情報収集艦配置は、米海軍や海自にケン カを売るに等しい。

16年には、海自幹部の研修目的の乗艦を認めず、「信頼」醸成措置否定を 自ら証明した。

今回の演習参加拒絶の理由について、米国防省は「中国の振る舞いは演習 の理念や目的にそぐわない」とピシャリとやったが、中国に過去の「累積 違反」の代償を払わせるときだ。中国は《『悪いのはそっち』と開き直っ て恥じない》(福澤)と分かっていても、交際は止めてはならない。《国交 は別として)気持ちにおいては断交する》(福澤)姿勢が正しい。ワケが ある。

わが国では、長い付き合いを通して、徐々に相手の良さが分かるようにな る流れを《噛めば噛むほど味が出る》などと表現する。中国の場合は、長い 付き合いを通して、徐々に相手の悪行が分かるようになる。いわば《噛め ば噛むほど正体が浮き出る》のだ。

トランプ米大統領も習主席への不信感を募らせている。北朝鮮・朝鮮労働 党の金正恩委員長との2回目の中朝首脳会談(7〜8日)後、金委員長は それまでの気持ち悪いほどの“友好的態度”を激変させ、元の強がり外交に 先祖返りした。トランプ大統領は習主席が金委員長に入れ知恵したと、見 抜いたようだ。いわく−

「少し失望している。なぜって、正恩氏の態度に変化があったからだ」

「愉快ではない」

しかも、中朝国境地帯では、ヒト・モノ(恐らくはカネも)の往来が活発 化。習主席は中朝首脳会談で「段階的対北支援」にも言及したとみられ る。中国は、日本+米国+国連+EU(欧州連合)などの制裁=北朝鮮包 囲網を破壊しようとしているのである。

そうした中、中国経済に吸い寄せられやすい欧米(日本もだが)で昨年以 降、対中警戒論が強まっている潮流の変化を歓迎したい。

欧米知識層では長年「中国経済が発展し中産階級層が厚くなれば、おのず と民主化が進む」と信じられてきた。「市場経済発展は民主的社会でしか 成し遂げられぬし、生活が満ち足りれば国民は自由と民主化を求め→改革 が進む」という理屈だ。けれども、中国経済は猛スピードで発展したもの の、政治はますます独裁制を強め、言論統制も凶暴の度を増した。

世界的影響力を有す英国の《エコノミスト》誌は《楽観的見通しは完全に誤 りだった》と猛省。《信頼は失墜し、普遍的価値共有は絶望となった》と西 側諸国の胸中を紹介して《過去25年にわたり西側が中国の将来に期待し た賭けは失敗に終わった》とまで言い切った。

具体的には《国営企業・公益組織と政府との(一体)関係》+《ハイテク関 連など企業の投資活動》+《留学生受け入れ》を警戒し→厳格に精査・分析。 人民解放軍に対抗する《新たな兵器システムの開発》を急務だと位置付けた。

根拠のない対中楽観主義を抱いた欧米知識層は福澤とは異なり、賄賂が 「通貨」の国家体質+裏切りが「文化」の民族的性癖を十分理解できてい なかったと、筆者は思う。欧米知識層は「中華文明」にあこがれ、幻惑さ れた部分もあるが、福澤の考えを筆者なりに解釈すれば「中華文明」は文 明の範疇に入らない。福澤の以下の中国・朝鮮観に、福澤の両国への哀れ みを感じる。

 《文明とは智徳(知恵と道徳)の進歩なり》

今の中国には、世界中で知的財産権を侵害し、先端技術を盗み取るだけの 《知恵》はある。しかし、習近平指導部に《道徳》を求めることは、そうした 悪《知恵》の行使の完全停止と同様、奇跡に近い。

【写真】 中国国営通信新華社が5月8日に配信した、中国遼寧省大連で 会談に臨む中国の習近平国家主席(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員 長の写真(新華社=共同)
<http://www.sankei.com/premium/photos/180528/prm1805280005-p1.html>http://www.sankei.com/premium/photos/180528/prm1805280005-p1.html
【産經ニュース】 2018.5.28 07:00 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 
 ◎外国語の能力が先ではない:前田正晶

28日の朝にテレ朝だったかで木村拓哉と工藤静香夫妻のインターナショナ ルスクールに通わせている15歳の娘さんが、何だったかにデビューするの だという件を採り上げていた。この娘さんは英語とフランス語だったか (だったかばかりで申し訳ない)できると、女性キャスターの1人が如何 にも素晴らしいことのように羨ましがって見せた。

私は何故か知らないが、ある程度名を為したテレビタレントというのか芸 人はその子弟をインターナショナルスクールに入れるか外国に留学に出す 傾向があるようだと思って見ている。では、彼らの他に誰がいるかと訊か れれば、即座に思い出すのは関根勤が矢張り娘さんをカナダの大学に留学 させ優秀な成績で卒業したと聞いた気がする。

ところがこの娘さんは折角の成績と英語力がありながら確か韓国の芸能人 と結婚してしまったようだ。

私がここで言いたいことは「外国語、就中英語が話せるようになることを 第一義に考えるのは誤りだとまでは言わないが、優先順位を下げて考える べきだ」なのである。それに余計なお世話だろうが、我が国の多くのイン ターナショナルスクールは各種学校であって、我が国の学校教育の仕組み の枠外にあるのだ。だが、何故か彼らは、例えば帰国子女等の美しい発音 だけを聞いて「これぞ国際化の時代に備える道」と思い込む傾向があるよ うに見える。

勿論、美しくて且つ正確な発音で英語が話せるのに越したことはない。だ が、私が知る限りでの帰国子女の方々が悩むことは「我が国の学校教育の 英語」という文化の中に入れられると、英語の勉強そのものに限りなく悩 まされるのだそうだ。即ち、発音が良いことや「会話ができること」等は 学校教育の英語で良い成績を挙げることには何の助けにもならないという 冷厳な事実である。

それだけではない。都内の某有名私立大学で「英語」を教えておられたア メリカ人はKikoku shijos don’t know what English is.”とまで酷評し た。それだけではない。私は何人もの成人した帰国子女に「小学校入学前 ででアメリカにいて普通に英語が解ったが、今となっては全く何も覚えて いない」と嘆いたのを聞いている。

帰国子女に拘り過ぎたが、私が指摘したい問題点は「ただ単に英語が話せ るとか会話ができるだけではなく、その外国語能力を海外に出ても活かせ るかだけの教養と論理構築の力、諸外国と我が国との間に存在する文化の 相違点と思考体系の違い等々を認識する能力を備えることに努力する必要 を認識すべきだ」なのである。

換言すれば「自国の文化とは如何なるものかというか、自分の足下も立ち 位置も見えずして国際人などにはなり得ないのだ」と知るべきだというこ と。その為には外国語の能力就中相当程度以上の英語力が必要なのは間違 いない。しかも、そういう自覚が出てくる為には「欧米の諸国と我が国と の間には歴然たる文化の違いがある」と認識できねばならない。

不肖私もアメリカの会社に転進して間もなくは容易に「文化の違い」が認 識できずに「何でこうなってしまうのだろう」と深刻に悩まされた事柄が 多かったのだった。そして、来日する本部や工場の連中が「文化の違いの 認識が欠如している為に犯す失敗が多いことに気が付いて、副社長兼事業 本部長に「日本とアメリカの企業社会における文化の違い」のプレゼン テーションを是非やらせて欲しいと申し出たのは、何と転身後15年目だった。

これは自慢話をしようと思って指摘しているのではない。私があらためて 強調したいことは「アメリカやヨーロッパの世界に入って少しでも成果を 挙げようと思うならば、外国語の能力を第一義に考えるのではなく、それ なりの教養と討議や討論の際の論旨の構築能力に加えて彼我の文化の相違 等を認識できてから進出すべきではないのか」なのである。そしてそこに は十分なる外国語能力の裏付けが必要なのは言うまでもないこと。

遺憾ながら、我が国の英語教育にはそういう問題点への配慮があるとは見 えない点だ。そう指摘する根拠は大学入試センター試験の英語には来年か ら(?)TOEICやTOEFLや英検等の点数を当てると報じられていた事にあ る。数年前にPresident誌が掲載した大手企業の人事担当者の座談会に

「当社はTOEICの点数は問題にしていない。600点にも満たない者がその論 思の構築と自己表現の高い能力で、海外市場で優れた実績を挙げたとの実例がある。 英語がペラペラと話せるかどうかの問題ではない」

と語っておられた。さもありなんと思って読んだ記憶がある。そういう例 の他に「TOEICの成績は優秀だったが」という実際に外国に行かれて通用しな かった嘆きも聞いている。これなどは更に誤った「外国語の能力優先」の例だと思うの だ。結論めいたことを言えば「如何なる目的で外国語を学ぶのか」である。無目的で ただ単にペラペラになって何の御利益があるのかということだ。即ち、掲題の「勘違 い」なのである。


 
 ◎何故新宿区百人町にバングラデシュ人が増えるのか:前田正晶

先日、ジムで顔馴染みになったネパール人に「近頃大久保通りにはネパー ル料理屋か酒場が増えて、バングラデシュ人が店番をするハラルフード店 兼八百屋が異常に増えたのと同様に目立つが」と問いかけてみた。このネ パール人は未だ30歳になったばかりだが、飯田橋にアジア料理とカレーの レストランを経営しているそうだ。日本語もかなり達者だが、英語の方が 上手い氏、話が分かりやすいと思う。

彼の解説では「自分は大久保通りに店を出すことは考えていなかった。理 由は客というか見込み客の質が良くないか乃至はあの辺に住んでいるアジ ア系を主とした外国人は可処分所得(で良いとも思えないが)が少なく、 市場としての妙味がないから。故に飯田橋を選んだ」ということだった。 ズバリと言えば「客種が悪い」という意味だろうと解釈した。確かに我が 物顔で歩き回っているのは日本語学校の留学生と思える中国人の若者が圧 倒的だ。私でも彼らは宛てにできないと思う。

彼は更に「バングラデシュ人が多いのはあの国の国策である。世界最貧国 の一角を占めているので、国内に十分な職がなく諸外国に必ずしも若者で はない者たちまでも送出していると聞いている」と言った。

「なるほど」と思わせてくれる説得力があった。私は彼らバングラデシュ 人が我が国までの渡航費を個人で負担し、尚且つ自国よりも遙かに生活費 がかかるはずの我が国で、如何なる在留資格で生活し、店舗を運営してい るのと不思議に思っていた。

彼が言うこと正しければ、バングラデシュは国費で自国民を裕福な国を 狙って送り出していることになる。しかも彼らは如何なる手段と手法でハ ラルフード店兼八百屋というか雑貨屋を営んでいるのか知らないが、少な くとも我が国のインフラを悪用しているのであり、もしかして手配師がい て国民健康保険にも加入しているかも知れない。

そう疑う根拠は既に述べ たことがあるが、上は国立国際医療研究セン ター病院から街のクリニック までには国保の保険証を持った外国人(欧 米人を除く)が数多く来院している。

President誌の最新の6.18号の石塚二葉氏の論文によると「日本で働く外 国人労働者数は2017年10月末現在で約128万人、このうちベトナム人が約 24万人で全体の18.8%を占める。これは29.1%の中国人に次ぐ人だ」 と あるし、これまでに見たこの種の統計でもバングラデシュ人は上位には 挙げられていない。だが、ここ百人町/大久保通りには彼らが増えてい る。私の被害妄想では「我が国は食い物にされていないか」となるのだ。

私は知り合いのネパール人が大久保通りにはビジネスチャンスがないと指 摘したのは慧眼かとすら考えている。何方でも一度でもお出で願えれば解 ることだが、兎に角中国を主体としたイスラム教徒を含んだアジア人が 「新宿区は我が街」といったような表情で安心しきって闊歩している。そ こには間もなくドンキホーテが閉鎖したパチンコ店の後に進出する。しか もアジア人の買い物客で埋め尽くされている「業務スーパー」の隣である。

ドンキホーテは彼らから何を吸い上げる気なのか?それとも餌食になるこ とを覚悟での進出か。私が危惧することは、あの2店が並んで悲しい競争 をするのを見物させられることになりそうだという辺りだ。


 ◎投稿者「マッコイ」

NHKも最近は、頭の柔らかな番組も多くなっている気がする。

小生の今のお気に入りは、土曜日の朝放送している「チコちゃんに?られ る」である。

 いわゆる豆知識を紹介するのだが、アニメキャラの「チコちゃん」の
質問に、大人が答えられないと、怒り出し「ぼさっと生きているじゃない よ」と言ってから正しい答えを紹介する。

不愉快だという大人もいるだろうが、小生は、なるほどそうだったの か、という思いが強く面白いと思う。

単発だったのが、連続番組になったので、そう思う視聴者が多いのだろう と、推測する。

 例えば、男はなぜ女より寿命が短いのか・・・

諸説ありとしつつも、人は受精した直後はすべて女なので、そこから男に なるときに、無理をしたために、抵抗力が弱くなるのだという。

ただ、同じ日に放送された、ラーメンをなぜラーメンというかのドラマ には、大きな疑問を抱いた。

 番組では、戦後(?)北海道の食堂のおかみさんが、自分のところで提 供していた、ロースーメンを、日本人が「シナそば」と注文し(ご丁寧に 再現ドラマでは、憎々しげに、日本人が中国人に「シナそば」と言ってい る)北大の中国人留学生が、肩身が狭くなって気の毒に思い、なにかいい 名称はないかと考え、「ラーメン」としたというのだ。

小生も、子どもの頃(昭和2ケタの若い年代)では、「シナそば」という
品書きを、当時の東京で見た覚えがある。

だが、あれは、単なる名称で、侮蔑する意味などなかったはずだ。あのド ラマのように、バカにした言い方をする人を見たこともない。

言葉狩りをすることが、進歩的で国際的(?)のような主張はいい加減に してはいかがなものだろうか。


 ◎【産經ニュース】
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北朝鮮問題は「安倍晋三首相にしかできない」自民・竹下亘総務会長、高 評価も総裁選支持は明確にせず

自民党の竹下亘総務会長は27日、水戸市内で講演し、日本人拉致をはじめ とする北朝鮮問題に関し「日本は外交の正念場を迎えている。多分この問 題(の解決)は安倍晋三首相、この男にしかできないのではないか」と強 調した。

竹下氏は「日本はアテになる国だという認識を世界が持ってくれている。 安倍外交は非常に大きな成果をあげつつある。拉致、核、ミサイル問題で もっと成果を上げてもらいたい」と首相に大きな期待を示した。

「トランプ米大統領の心をわしづかみにしている首脳は世界で首相たった 1人だ」とも評した。

 ただ、自民党竹下派(平成研究会)会長としての9月の党総裁選での対 応については「首相を評価するなら支持するかというと、そこが私の悩み だ。現時点でまったく決めていない」と明確にしなかった。判断時期は 「少なくても(6月20日までの)通常国会が終わってから。総裁選ギリ ギリまで時間はかかるのではないか」と語った。

【写真】 自民党の竹下亘総務会長
<http://www.sankei.com/politics/photos/180527/plt1805270011-p1.html>http://www.sankei.com/politics/photos/180527/plt1805270011-p1.html
【産經ニュース】 2018.5.27 14:28 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎Taisuke Miyagawaは言われたことをやった:前田正晶

25日の午前中に一寸時間の余裕があったので、ジムのサロンで Japan Times の後に付いている New York Timesを広げてみた。見たかった記事 は「トランプ大統領のDPRKとの首脳会談中止」関連の記事だった。すると どうだろう、一面の左上部に日大フェニックスの「悪質タックル」の記事 が載っていたのだった。「ここでもか」とウンザリさせられながら途中ま で読んで止めたが、、宮川泰介君が頭を下げている写真が掲載されてお り、坊主頭にしてきた点にまで触れていた。

記事の要点は掲題のような記述があった点だったと思った。その他に注目 した事は「あの監督とコーチの指示は pawa haraだ」と書かれた辺りだっ た。このような間抜けなカタカナ語が我が国で使われていることがNY
州までに知られることは不名誉だと断じたい思いで読んだ。

言うまでもな いが「パワーハラスメント」などという英語の表現はない と思う。実は、 会談中止の件は時差のせいがあったのか、論じられてい なかった。

言うまでもないが、New York Timesはトランプ大統領がワシントンポスト とともに fake news を流すと言って嫌うNY州の有力な地方紙であり、ア メリカ全土で読まれている訳ではないのである、念の為。

記事の内容はほぼ宮川君があの場で語った通りで「コーチに言われたこと をやった」となっている。それはそれで良いのだが、私はこんな事が仮令 アメリカ東海岸だけの新聞であろうとも、あのように詳細に報道されのは 決して有り難くもなく、寧ろ不名誉なことだと大いに気になったのだ。記 述の仕方にはそれほど皮肉めいた点はなかったと感じたが、ご丁寧にも我 が国ではあの球技を“amefuto”と称しているとまで書かれてしまった。

私の印象ではこの記事は明らかに内田前監督と井上前コーチの記者会見を 開く前に書かれたと思わせてくれた。ニュースを提供したのはジャパンタ イムズだったのだろうか。そうだったならば、余計なことをしてくれたの かとも考えたが、マスコミが総掛かりで連日連夜報じていたのでは仕方が ないかと諦めの境地で眺めてきた。

私は日本大学の理事会もフットボール部も明らかに「謝罪慣れ」しておら ず、どのように詫びるのか、誰に詫びるのか、誠意を如何にして示すのか 等々が全く解っていなかったと思っている。経験から言えるのだが「誠 意」が籠もっていない謝罪などは相手方に通じるものではないのだ。自慢 にも何もならないが、私は米国の製品を我が国に輸出する仕事で度々品質 問題で謝罪せねばならぬ立場に立たされて、お詫びの仕方を現場で学んで きた(OJTとでも言おうか)のだった。

だが、私はあのお二方の謝罪下手と危機管理を責めるのは一寸酷だと思っ ている。何故ならば、大学はビジネスをしている機関ではないのだから、 我々ビジネス世界にいた者たちとは異なり、謝罪をせねばならない場面に 遭遇することは希であろうから、拙い会見になったのかとも考えている。 故に、監督やコーチの謝罪の仕方が拙いと言って批判するのは、あの説明 の内容と宮川会見との齟齬の問題は措くとしても、少し筋が違うと言って 擁護したい気がするのだが、甘いかなとも思うのだ。

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 以下、投稿させていただきます。



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身 辺 雑 記
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28日の東京湾岸は曇天。


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