政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4602 号  2018・3・10(土)

2018/02/10

              
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わたなべ りやうじらうのメイ ル・マガジン「頂門の一針」4602号
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        2018(平成30)年2月10日(土)



   先が読めない「まさか!」の時代:“シーチン”修一 2.0

            ヒズ・マスターズ・ボイス:石岡荘十

       北朝鮮の船多数が漂着、備えを急げ:櫻井よしこ
  

                      話 の 福 袋
                       反     響
                       身 辺 雑 記


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第4602号
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先が読めない「まさか!」の時代
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“シーチン”修一 2.0

【措置入院」精神病棟の日々(90)】男の子は好奇心旺盛だからいろいろ なことに手を出す。「アソコどないなってるんやろ」と小生はやたらとオ モチャやラヂオ、双眼鏡、拳銃、カエルなどを分解、観察したものだ。こ の程度の好奇心はOKだが、スカートの中や更衣室、トイレの中を観察した り、スマホで撮ったりすると犯罪になり、大体が所払いとか無宿人にな る。気持ちは分かるが・・・

文春による「新潮覗き見」事件は「まさか!ほんまかいな」の珍事だった が、続報がないから「手打ち」「示談」になったのだろう。

「申し訳ありませんでした」
「謝って済むんなら警察いらんで。誠意を見せるのが良識やろ」

「これでどうでしょう」
「何やこれ、板チョコ1枚かいな、誠意を見せ、言うてんのやで」
「2枚でどうでしょう」

「あんさん、ガキツカかいな、世間に嗤われるで、ホンマ、リアルが分 かっておらんようやな」
「ではこれで・・・」

「たった3枚で許してくれ言うんか・・・あんさん、背広の内ポケットが 膨らんでるな、ヂヂイのションベン、黄金町のストリッパーやあるまい し、しょぼちょぼやらんで全部出さんかい!」

「は、それでは全部で5枚で・・・」
「・・・ま、とりあえずはええやろが・・・こんどやったら許さんからな!」

「では示談書に代表印をいただきたいんですが、それとこの間のことや経 緯は他言無用ということで・・・」
「・・・ま、ええやろ・・・まあ、二度とスカートまくりせんことやな!」

以上は最近の事件をもとにした創作です(週刊シーチン編集部「真っ黒い 報告書」係)。

北による拉致疑惑をスルーした警察、マスコミ、政府。緘口令、利害、不 都合な真実・・・何があったのだろう。明日あたりから調べてみよう。

2/7産経は「宮中 某重大事件」を書いていたが、昨年12/26号の主婦と生 活社「週刊女性」の「秋篠宮家はご存知か! 眞子さまの婚約者・小室圭 さん母『400万円』借金トラブル」のスクープが発端だったようだ。老若 男女、ゴシップやスキャンダルが大好きだ。が、秋篠宮家はもとより皇室 全体は「まさか!」のブルーだろう。渚のプリンスはシンドバッドだった のか。この事件、どう着地するのやら。

主婦と生活社は以前は「主婦と生活」がメイン雑誌だったようだが、主婦 が絶滅危惧種になりつつあるから廃刊になったのだろう。同社の最高経営 責任者は遠藤大介会長とか。ネットにはこんな評価があった。

<何しろ遠藤は出版よりもカーレースに熱中する経営者として出版業界で は有名な存在だ。このLEON RACING チームオーナーとしての雄姿を見よ! である。

http://as-web.jp/photonews/info.php?c_id=2&no=36762
http://autoc-one.jp/amg/sls-class/launch-1314945/photo/0027.html

ただし「クルマはプロでも出版はド素人」という声も社内外から聞こえて きたりもする。だから、会社案内には自分の名前を載せていないのだろう>

同社は女性向け雑誌などをいろいろ出しているが、実質的にトップがあー だこーだ言わないから社員は結構自由にやっていそうだ。経営状況は、業 界全体を宿痾(しゅくあ)の「出版不況」が覆っているからいいはずはな いが、社長(現在は高納勝寿)がころころ変わるのは、どの社長も経営の プロでも出版のプロでもなく、「遠藤に好かれたら安泰、嫌われたらク ビ」なのだろう。

それでも道楽でトップがカーレースに熱中できるのだから小生にとっては 面妖、「まさか!」だ。かなりの資産家なのかもしれない。カネがあると 男は乗り物に凝る。女、車、馬。出版も遠藤の道楽みたいなものか。事実 は小説より奇なり。

2/6は通院で丹沢山麓へ。往路はKが、帰路は小生が運転した。母が大往生 してからはまったく運転していないから5年ぶりだ。1時間15分ほどの運転 で疲れ切って、2時間も昼寝した。Kは「うちはもう1年も付き合ったんや から疲れた。来月からはアンタ1人で行け」と言うのだが、大丈夫やろ か・・・カーレースのあげくにダンプに追突してアポーンとか、あるいは 死神が「逝くなら今がチャンスやで」と囁いたり。

薬局では薬の量にかなり厳格になった。ヂヂババは皆たっぷり薬の在庫を 抱えているだろう。少しでも社会保障費を抑えたい政府からキツーイお達 しがあったとかで、才色兼備の薬剤師はPCを見ながら「あんさん、まだ14 日分残っているはずやで、来月はセンセに『3週分でええです』と言うん やで」。はーい。可愛いヂヂイを演じるのだ。

(薬剤師になるためには4000万円、医師は1億5000万円ほどかかるらし い。それを負担できる家庭=文化資産のある良家=お受験階級の子女だか ら、仲良うしとったほうがええんやで)

才色兼備のカウンセラー?ピーコック”にはほんのりとやけど遂に愛を告白 した。スズメ同様、蝸牛の歩みのようにアプローチすれば、そのうち手乗 りペットになるで。「アソコどないなってるんやろ」、老いても少年の心 は永遠なり。

ケースワーカーの“マリア”には犬のふりをして「ワン!」と吠えて見せた ら大喜びをしていた。今度は犬の着ぐるみを着て通院したいが、皆引ける だろうな、「まさか!」な、なんなんや、このヂイサン!? ウー、吠え るで。

「目指せ!元気な老人」の標語はこんな具合か。

一に養生、二に生き甲斐、三四がなくて五にクスリ、うちのヂイサン六で なし、まごまごしながら七五三、お酒大好き八またのおろち、クスリはリ スク、飲みすぎ注意、十(とお)とお来ましたお出迎え

痴楽つづり方教室、おあとがよろしいようで・・・・

一にイキガイ、二にキチ〇イ、ガイアの夜明け、時代を生きろ!痴人の愛 は地球を壊す、いささか躁状態の発狂亭“ボストンクラブ”雀庵の病棟日記 から。

【2016/12/7】水曜、曇。

*今朝の産経も面白かった。産経新聞は表向きは「愛国保守=リアリズ ム=旧弊を改め改革・前進を!」というのが看板だが、自民党と同様に記 者はリベラル≒アカモドキから右派までおり、一枚岩ではない。「主張: 反EUの広がり 結束の否定では解決せぬ」は、産経リベラルの焦りがうか がえて笑ってしまった。曰く――

<既存政治の打破を掲げる大衆迎合主義(ポピュリズム)的勢力の伸長 は、押しとどめることが困難なほど強まっているということだろうか。

反移民、反ユーロといった主張は、英国のEU離脱やトランプ氏の勝利など 予想を覆す動きにも通じている。

EUは自由主義や民主主義といった共通の価値観で結びついてきた。加盟国 の分断が進めば、域内はおろか世界全体の安保環境や経済にも悪影響を及 ぼすことを忘れては困る>

まるで朝日の社説のよう。「困る」って・・・“極右”やトランプに断固反 対するならそう書けばいいし、誰が一体困っているのか。困っているのは 記者なのか、産経なのか、少なくとも小生はEU≒リベラル≒お花畑のアカモ ドキと思っているから、EUの崩壊は望むところだ。

「大衆迎合主義」とは近年の造語である。広辞林によれば、大衆とは「多 くの人、民衆。一般勤労階級」で、迎合とは「他人の意向を察して、気に 入るようにすること。阿ること」だ。いいか悪いかは別にして、普通選挙 の国ではおおむね大衆迎合なのではないか。「良薬は口に苦し」なんて政 策を掲げたら票が集まらない。

以前は大衆団交=つるし上げというのもあったが、今は「大衆路線」と言 うようだ。それは「大衆の実情から遊離することなく、大衆の知恵に学び つつ、運動を進めていこうとする行き方」とある。アカの思想だ。

米国では Populist はアカの「人民党(員)」、Populism はアカの思想 である(ニューコンサイス英和辞典)。だから大衆迎合主義(ポピュリズ ム)は、EU官僚などアカの思想、主義であり、“極右”と罵倒されている愛 国保守派を非難するのはまったくの筋違いだ。

ブリグジットやトランプ勝利を「予想を覆す動き」と言うが、産経の古森 氏は以前から「もしかしたらトランプ」と何回も書いていた。それを予想 できなかった己を恥じるがいい。リベラル≒アカモドキは現実を見ない、 見えない、見たくないの典型だ。古森氏の爪のアカでも煎じて飲め!

「EUは自由主義や民主主義といった共通の価値観で結びついてきた」とい うのは表しか見ていないから。物事は天地左右裏表から観察しないとダメ だ。英国など反EUが増えてきたのは、「移民を受け入れろ」「死刑を廃止 しろ」、そうしなければEUに入れないぞなどとEUから脅かされ、国家主権 を譲歩、削らざるを得なかったことが背景にある。

そういう事情が分からないからトンチンカンな屁のような社説になってし まう。勉強し直すんだな。

一方、リアルな曽野綾子氏は同じ産経で「欧米の反『PC』潮流『おきれい ごと』に愛想尽かした民衆」でこう書いている。

<もし極右が台頭しそうなら、近年の日本とヨーロッパのマスコミが振り かざした「ポリティカル・コレクトネス=政治的妥当性(PC)」のせいだ と私は教えられた。

人間はみな葛藤に苦しむ。難民を受け入れたいと思っても、(できるこ と、できないことがあり)理想、おきれいごと、PCではすまないことがある。

トランプを当選させたのも、ヨーロッパに極右勢力を台頭させそうな空気 を作ったのも、共にマスコミの幼児的なPC一辺倒の姿勢の「功績」である。

差し当たり、PCに易々として傾くマスコミの姿勢と戦うことは必要だ、と 私は体験からも思っている>

氏の体験の一つは、確か昨年、「(南アで)人種、民族が別々に暮らすこ とには、それなりの理由がある」と書いたところ、マスコミから「アパル トヘイトを是認するのか!」と総反撃を食らったことだろう。氏は「分か ろうとしない人には何を言っても無駄」と知っていたろうから、何も反論 しなかったが、PCを振りかざした狂気のようなバッシングはいつの間にか 終息した。マスコミなどはまるで発作、発狂の体だった。

こうしたPCにウンザリしている人々が、メインストリート、エスタブリッ シュメントに反旗を翻しているのだろう。

水曜の産経は読みごたえがある。日系脱藩三羽烏の松浦肇氏の「トランプ VS 記者 裏側では・・・」は、記者=経営者ではない、という面白い話。

<(左巻の)ニューヨークタイムズ(NYT)は購読者が増えている。NYTの CEOが(投資家向けに)話したことによると、選挙中にはクリントン氏よ りもトランプ氏の方が露出度が高かった。

クリントン氏は(宣伝戦で)献金依存だったが、トランプ氏がそれに頼ら ずに済んだのは「(視聴率の取れる)トランプ氏に偏重した選挙報道が あった」(ハーバード大報告書)からだ。

際立ってきた米メディアとトランプ氏の対立。だが、裏では両者はちゃん と手を握っている、相互依存の関係なのだ>

ウィンウィンでメデタシメデタシか。記者連中は株主や幹部の掌で左巻音 頭を踊らされているピエロ、パペットみたい。人生、この世は不可解、 「まさか!」なり!

*こちらはPCでもパソコンの話。小生の会社のデジタル革命は1990年頃。 8ビットとか16ビットの富士通のFM7とかいうPCを導入し、ニフティの メール機能を使い始めたことによる。ニフティは先端を走っており、光り 輝いていた。

産経が報じたところでは、プロバイダー別光回線契約シェアは、NTTコム (OCN)19.9%、ソフトバンク(ヤフーBB)12%・・・そしてニフティは 3.2%。

生き馬の目を抜く政財界。一瞬でもしくじると転落する。去年の今頃、誰 がクネやサムソン、ロッテ、韓進の苦境を予想しただろうか。トランプは 泡沫候補で、ヒラリーは本命だった。多くのマスコミは先を読めなかった し、これからも読めないだろう。

一寸先は闇。ハプニング、番狂わせ、sudden death・・・「まさか!」が 続きそうな予感がする。(つづく)2018/2/8


              
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ヒズ・マスターズ・ボイス
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      石岡 荘十

蓄音機から飛び出したラッパのような形をした大きなスピーカーの前に、 きちんとお座りをして、ちょっと首をかしげた犬が音楽に聞き入ってい る。この図は、最近はあまり見かけなくなったが、歴史のある音響メー カー「ビィクター」のトレードマークである。

http://www.jvc-victor.co.jp/company/profile/nipper.html

昭和21年、群馬県新町(現・高崎市)に紡績工場があり、わが一家は中国 から引揚げてきたばかりで、その社宅に住んでいた。木造平屋の粗末な建 物だったが、その居間に、小型冷蔵庫ほどの大きさの電蓄がでーんと居 座っていた。

クラシック好きの父親がどこでどう工面してきたのか、戦後間もない食う や食わずの時代にいかにも似つかわしくない“贅沢品”であった。

おまけに、唯一のレコード、これがすごかった。羊の皮表紙の12枚組みの アルバムで、その表紙の真ん中には「ヒズ・マスターズ・ボイス」が刻印 されている。収蔵された曲は---

1.A&B パガニーニ作曲 「狂想曲イ短調」 ハイフェッツ
2A&B  ヘンデル作曲 「ピアノ組曲ニ短調」 フィッシャー
3.A&B  ヴェルディー作曲  歌劇「トラヴィアータ 第一幕、 (あヽ、そは彼の人か)」 
ソプラノ独唱 アイデ・ノレナ

4.A&B  ヨハン・シュトラウス作曲 管弦楽 歌劇「蝙蝠 序曲」ミ ネアポリス交響楽団 
5.クラヴサン独奏 ランドルフスカヤ
A「燕・愉しき夢」
B シャコンヌ 円舞曲」

6. A&B  ハイドン作曲 「弦楽四重奏曲ヘ長調」 プロ・アルト弦楽 四重奏楽団
7.バス独唱 シャリアピン ムソルグスキー作曲 
A  ヴォルガの舟歌
B 蚤の歌

8. チェロ独奏 ピアティゴルスキー
 A ウエーバー作曲「アダヂオとロンド」
  B フランクール作曲「ラルゴーとヴィヴォ」
9. A&B 管弦楽 バッハ作曲 「トッカータとフーガ」 フィラデル フィア管弦楽団 

10. A&B ベルリン独唱者連盟
  A バリトン独唱 ベートーベン作曲 「自然に顕はる神の栄光」
  B ソプラノ独唱 ヴェルディー作曲 「アヴェ・マリア」
11. A&B  ヴァイオリン独奏 ヴェラチーニ作曲 「奏鳴曲ホ短調」 (ティボー)
12. A&B  管弦楽 ワグナー作曲 歌劇「ローエングリン」(第一幕へ の前奏曲) ニューヨーク愛好家協会 

どうです、この見事な選曲と演奏者の顔ぶれ。珍品はシャリアピン本人の サイン入りのレコードだ。一つしかないこのアルバムを小学校の高学年か ら高校を卒業して家を出るまで繰り返し繰り返し聴いているうちに、全 曲、鼻歌を歌うように何気なくハミングできるように刷り込まれてしまった。

その一方で、ラヂオから流れるハリー・ベラフォンテ、高校のときには、 高崎市に本拠を置く群馬フィルハーモニーオーケストラ」(群響)合唱団 でロシア民謡から第九まであらゆるジャンルの楽曲を歌い続けた。

群響はあの映画「ここに泉あり」(昭和30年 監督今井正、音楽団伊玖 磨、出演岸恵子・小林桂樹)で知られた市民オーケストラで、当時大学生 であった小沢政爾もしばしば指揮をとった。

この映画のストーリどおり、夏休みには県内の田舎の中学校を群響と一緒 に巡回して移動音楽教室を開き、歌った。

当時、シルクを生産していた鐘紡では、年に1回、当時有名な歌手を工場 に呼んで、社員の慰労演芸会を開いていた。高峰三枝子、林伊佐緒、奈良 光枝、灰田勝彦・晴彦----ナマの流行歌手を目の前にして、ジャンルを問 わない音楽にのめりこんだ。

音に対するこんな思い入れのきっかけとなったのが、「ヒズ・マスター ズ・ボイス」だった。この出会いがなければ、この歳で、クラシックから カントリー、演歌まで、数百曲をパソコンに取り込んで、一日中BGMに 濫読ならぬ“濫聴”する生活をエンジョイすることにはならなかっただろう。

1889年にイギリスの画家フランシス・バラウドによって画かれビクターの 商標となった原画は、フランシスの兄マークが亡くなるまで可愛がってい た愛犬のフォックス・テリア「ニッパー」が、兄のマークの生前、蓄音機 に吹き込んだ声に聞き入っている姿を描いたものだそうだ。

愛犬ニッパーがラッパの前でけげんそうに耳を傾けて、なつかしい主人の 声に聞き入っている姿だとビクターのHPにある。つまりHisMaster's Voiceに耳を傾ける姿なのである。

そこで話は飛ぶが---、

政権に関わる者は、この国の主である国民の声に耳を傾けるニッパーを見 習ってもらいたいものである。 
     

           
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北朝鮮の船多数が漂着、備えを急げ
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            櫻井よしこ

昨年日本海沿岸で確認された北朝鮮木造船の漂流・漂着は100件、12月だ けで40件を超えた。北海道、秋田、山形、青森、新潟、佐渡、福井、石 川、島根、京都、鳥取と広範囲に及ぶ。今年も漂着は続いている。「特定 失踪者問題調査会」の荒木和博氏の調査から拾ってみる。

・平成30(2018)年1月4日、秋田県三種町釜谷浜海水浴場に木造船の一部 が漂着。

・5日 石川県白山市沖 木造船1隻。

・6日 秋田県由利本荘市松ヶ崎漁港 木造船の一部。

・7日 京都府京丹後市網野町 木造船1隻。

・8日 新潟市西蒲区間瀬(まぜ)海岸 木造船1隻。

・同日 秋田県男鹿(おが)市野石申川(のいしさるかわ)海岸 木造船 の一部。

・10日 石川県金沢市下安原町安原海岸 一部白骨化した遺体1体とその 15メートル先に木造船1隻。

・16日 右の木造船の中から遺体7体発見。

・21日 新潟県粟島 八幡神社から200メートルの海岸で木造船の一部、 赤字でハングル2文字。

・24日 石川県志賀町西海千ノ浦海岸で木造船、傷み激しく長時間漂流し たものと推定。

海洋問題に詳しい、東海大学教授でシンクタンク国家基本問題研究所(国 基研)理事の山田吉彦氏が指摘した。

「12月に漂着した船は漂流時間がそれ以前の船と較べて長いのが特徴で す。動力を使わず、北西風に押されて荒れる厳寒の日本海を漂いながら、 破壊を免れていた船が少なからずありました。船体がしっかりしており、 乗っていたのは漁民というより体格のよい男達です。生存者は42人でし た。前年、或いは前々年の生存者はゼロですから、大きな違いです」

山田氏はさらに語った。

「昨年12月頃から小型船がふえています。船長12〜15メートルだったの が、7〜8メートルが多くなりました。悪天候の冬の日本海に乗り出すのは 余りにも無謀ですが、大型、中型の船が少なくなっていると思われます」

醜悪なもがき

レックス・ティラーソン米国務長官は1月17日、日本側(河野太郎外相) から聞いた話として、昨年日本海沿岸に100隻以上の北朝鮮の漁船が漂着 し、乗組員の3分の2が死亡していたこと、生き残った漁民は北朝鮮に戻り たがっていることから逃亡者や脱北者ではなく、満足な燃料を積みこんで もらうことなく強制的に冬の海に出された漁民だと推測されることなどを 語っている。

朝鮮問題専門家で国基研の西岡力氏は、彼らが海に出される背景に北朝鮮 の食糧不足があると指摘する。独裁者金正恩氏は2014年、軍に漁獲量を確 保して、全土の育児院、小・中学校、養老院に毎日魚を届けよと厳命して いる。その一方で、中国漁船300隻に1隻当たり3か月200万円で北朝鮮沿岸 の日本海漁場での操業権を売った。結果、北朝鮮の漁船は沿岸から遠く離 れた漁場に出されているというのだ。

「今年に入って、平壌のエネルギー事情はさらに悪化し、中国からのコー クスの輸入が途絶えた結果、火力発電所が10日以上停止したとみられま す。コメもトウモロコシにとって代わられつつあるという情報もありま す」と西岡氏。

日本が主導してきた対北朝鮮経済制裁が効果を上げているのだ。金正恩氏 はその窮状を隠して、いま大博打を打ちつつある。韓国で開催される平昌 五輪大会開幕前日の2月8日、平壌で大規模軍事パレードを断行する。金氏 は、1948年2月8日が朝鮮人民軍創建の日だと、1月22日に突然、発表し た。北朝鮮建国の日が同年9月9日であるから、北朝鮮では国家の前に軍が できたことになる。

軍事パレードで金氏は「国家核武力の完成」を宣言するだろう。核もミサ イルも諦めるつもりは全くないのである。

翌日には南北朝鮮の合同チームが統一旗という奇妙な旗を掲げて平昌五輪 開会式で行進する予定だ。平和とスポーツの祭典は北朝鮮の専制独裁者の 生き残りを賭けた一大勝負に踏みにじられ、政治利用が極限に達するのを 世界は目撃させられるのだ。

こんな開会式や五輪に騙されてはならない。この五輪は、誇りある韓国人 には耐え難いであろう。国民に満足な食糧を供給することさえできない金 正恩氏の醜悪なもがきにすぎない。平昌五輪への南北朝鮮合同参加が北朝 鮮危機を緩和するなどとはどうしても考えにくい。韓国の文在寅政権の動 向にもよるが、朝鮮半島の危機はより深まっていくと覚悟した方がいい。

「大量の難民上陸」

山田氏が警告した。

「なぜ、前例のない程多くの船が漂着しているのか。北朝鮮は日本に大量 の難民を送り込もうとしていると思います。北朝鮮有事で約40万人が難民 化すると考えられます。うち、10万人から15万人が日本に向かい、うち半 分から3分の2が海で命を落とし、日本には5万人が漂着すると想定できます」

実に恐ろしい話だ。半分から3分の2が海で命を落とすというのは、これま でに日本に流れ着いた北朝鮮の漁船の運命をもとに推定したものだ。だ が、彼らはなぜ、危険な海路で日本に来ようとするのか。

主として2つの理由が考えられると、山田氏は見る。まず、中国やロシア に逃れた場合、難民として保護してもらえる保証も、命を助けてもらえる 保証もないかもしれない。対照的に、日本は国際法を守ろうと必死に手を 尽くすだろう。難民に住居、着る物、食べる物に加えて、医療も施してく れると、彼らは確信している。朝鮮総連が身元引受人になれば、長期滞在 も可能だ。たとえ工作員であることが見破られても、日本の刑務所は清潔 で食事も医療も提供される。日本に関して彼らが恐れるものは何もないのだ。

2つ目の理由は、詳細は明らかではないが、日本には北朝鮮系団体が有す る莫大な資金があり、それが彼らの目的だと、山田氏は見る。

荒木氏の警告も実感を伴う。

「数千、数万の難民の中には感染症を患っていたり、工作員としての密命 を帯びている者も、必ずいるはずです。しかし、警察、海上保安庁、自衛 隊も、大量の難民上陸には、到底、対処しきれません。日本は国として対 処できる状況ではないということに、日本国民は気づいていない。そのこ と自体が最も深刻な危機です」

昨年10月の総選挙は北朝鮮の危機に対処するための国難突破選挙だった。 ならば、自民党も公明党も国会で国難突破の方法を論じよ。野党もまた、 この国難を乗り越える方策を探る責任があることを自覚せよ。
『週刊新潮』 2018年2月8日号 日本ルネッサンス 第789回




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最 新 情 報
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 ◎明治天皇の玄孫・竹田恒泰氏が小室さん問題を激白「『白紙になった』と聞こえなくもない」

秋篠宮家の長女、眞子さま(26)と、国際基督教大(ICU)時代の同級生、小室圭さん(26)のご結婚が突然延期になり、各方面に波紋が広がっている。そんななか、「(小室さんには)以前から不安材料があった」「(ご結婚が)『白紙になった』と聞こえなくもない」と指摘するのは、明治天皇の玄孫(やしゃご)で作家の竹田恒泰(つねやす)氏だ。皇族の血を引く立場から、この問題をどうみるのか。

一般人の結納にあたる「納采の儀」まで1カ月を切った時点での、突然の発表。宮内庁は影響を否定するが、昨年以降、複数の週刊誌が小室さんの母親の金銭トラブルを報じていることと切り離して考えるのは難しい。

竹田氏はまず、「納采の儀を終えれば、自動的にご結婚に向けて時間が進んでいく。いまはまだご婚約内定の状態だ。立ち止まる機会があるとすれば、このタイミングしかなかったのだろう。逆にいえば、まだ傷は浅かった」と語った。

 1975年、旧皇族・竹田家に生まれた。慶應義塾大学法学部卒で、2014 年3月まで同大法学研究科講師も務めた。これまで、『天皇は本当にただの象徴に堕ちたのか』(PHP新書)などの著書や、メディアなどで皇室問題について言及してきた。

竹田氏は、金銭トラブルについて「ご家族だけでなく、小室さん自身も関わってくる話だ」と指摘し、続けた。

「国民の間では、眞子内親王殿下にはお幸せになってもらいたいと願う一方、『このご結婚は大丈夫なのか?』という心配が広まっていたのは事実だと思う。小室さんは法律事務所勤務だが、まだ大学院生だ。一般的にも『学生が定職に就かないうちに結婚』というと周囲は不安になる面もあるだろう。順風満帆のなかに青天の霹靂(へきれき)というわけではなかった」

小室さんは昨年9月、書店で『月たった2万円のふたりごはん』(幻冬舎)という節約レシピ本を買い求める姿が報じられた。

竹田氏は「それ自体、国民はほほえましいニュースと受け止めたが、私は『将来はもっと食費をかけてもらいたい』と思った」と振り返る。

宮内庁は「ご結婚後の準備に十分な時間がないため」2年間の延期を決めたと説明している。

竹田氏はこの期間について、2通りの見方を示す。

「1つは、衝撃的な金銭トラブル報道の影響で、(沈静化などのため)2年という時間が導き出された可能性がある。もう1つは、小室さんが、きちんとした職業に就き、金銭的に家庭を築ける状況が整うまでの準備期間という意味合いかもしれない。後者ならまだいいが、前者の場合、『白紙になった』と聞こえなくもない」

2人のご交際は昨年5月、NHKのスクープで明らかになった。眞子さまは今回発表された「お気持ち」のなかで、「予期せぬ時期に婚約報道がなされ」「困惑」したと述べられている。

竹田氏は「不本意だったということがにじみ出るお言葉だった。最初から暗雲が立ちこめる雰囲気があった。婚約記者会見(昨年9月3日)の日に、北朝鮮が核実験を強行するなど、これまでもギクシャクしたものが続いていた。一度立ち止まったことによって雲が晴れるのか、もしくは、このまま進まないのか。それは恐らく天が導くのではないか」と語った。

【写真】 2018.2.9
・  ご結婚の「2年延期」について読み解く竹田氏 ご結婚の「2年延期」について読み解く竹田氏
・  6日午後、職場を出られる眞子さま
・  8日午前、出勤する小室さん
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【ZakZak】 2018.2.9 〔情報収録 − 坂元 誠〕



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身 辺 雑 記
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10 日午後、家人に調髪してもらった。ここ30年、床屋へ行ったことが無い。


好天の続いた東京も11日の日曜日は遂に雨になるようだ。


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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>










 ◎母の自己犠牲を描くとなぜ炎上するのか のぶみ作詞「あたしおかあ さんだから」 を認知的不協和から考える


絵本作家ののぶみさんが、おかあさんといっしょの歌のお兄さんだった横 山だいすけさんに提供した曲「あたしおかあさんだから」にTwitterなど で子育て中の母親父親、そして独身女性などからも批判が集まり、炎上し ているようです。詳しくはこちらのtogetterなどをご覧ください。

歌詞を見ると、母親が子どもを産み育てるうえで、様々なことを我慢して いることを書き連ね、でも「おかあさんになれてよかった」とまとめてい ます。批判の主なポイントは、【1】そんなに母親たちは我慢や自己犠牲 ばかりしていないというもの、【2】これまでののぶみさんの絵本の作風 などとも相まって、母親だけに我慢や自己犠牲を礼賛しているようで「呪 い」に感じられるというもの、【3】母親になる前の女性のこともばかに しているように聞こえるというもの の3点に分けられそうです。

このうち、【1】についてはTwitter上で、「#あたしおかあさんだけど 」や「おとうさんだから」など様々な親の在り方が発信され、かえって従 来型の規範に捉われない人たちがたくさん居て発信してくれる世の中に 「いい時代になってきた」感を覚えました。

ただ、【2】については、昨年オムツのCMで炎上したデジャヴ感があり、 「またこの手の炎上か」という感覚もあります。のぶみさんは実際のお母 さんたちの声を集めて作詞したやに発信されていますが、どうしてこう やってある種のマーケティングリサーチをしたはずのものがここまで批判 されてしまうのでしょうか。

どうして現実を描いても「炎上」するのか

私は、のぶみさんやオムツCMが描いた世界というのは、一定程度「現実」 であり、「事実」でもあると思います。母親がワンオペで四苦八苦し、我 慢も自己犠牲もたくさんしている。ここまではもちろん現実としてあるこ とですし、加えて、そのあと、「でも振り返ってみれば、あの日々も宝 物」「それでもあなたを産んでよかった」「母になれてよかった」のよう に思う母親たちがいるということも、事実だと思います。

でも、それをありのままに描くと炎上するのはなぜか。見聞きした人が、 押し付けられているように感じられる、だからあなたも頑張ってね、母親 だったらそのようにして当然でしょ、というメッセージを受け止ってしま うということもあると思います。特に今回、絵本や元うたのおにいさんの 歌ということですので、子どもに「あなたのためにこんなに犠牲になって るのよ」と恨み節を聞かせたくないという観点からも批判されているよう です。

「認知的不協和」と酸っぱい葡萄

それに加えて、私がおぼろげながら感じたのは、「現実」「事実」のほう が歪んでいるから、みんな反発するんだろうなぁということです。絵本作 家さんの話だからというわけではありませんが、「すっぱいぶどう」とい うイソップ寓話を皆さんご存知ではないでしょうか。キツネが美味しそう なブドウを見つけるのですが、どうやっても手に入らないとわかると「あ れは酸っぱかったに違いない」と思い込むという話です。こういった認知 のゆがみを、心理学では「認知的不協和」と言います。

認知的不協和というのは、(1)自分の信念やそれまでの行動と(2)矛 盾した事実が出てきた(状態に陥った)とき、非常に不快感を覚えるとい うもの。この解決策は(1)の信念や行動を変えるか、(2)の事実に対 する認識をねじまげるかということになります。

母親たちが、自己犠牲を強いられているとき、私はこれに近いことが起 こっているのではないかと思うのです。本当はここまで我慢しないといけ ないのはおかしいと思ってる。どうして母親ばかりが、と思ってる。私 だって母親になってからも自分らしく認められたい、と。それで、実際に 【1】であげたように、「おかあさんだけど」色々な自由を持てるひとは いいわけですが、持てない場合、あまりにもその状況が理不尽すぎると、 「すっぱいぶどう」の逆のことが起こるのではないでしょうか。つまり、 「この自己犠牲こそ、素晴らしい」「母の我慢は愛であり、美しい」と思 おうとしてしまう。

「呪い」の正体

これが、ネット上で皆さんがおっしゃっている「呪い」の正体ではないか と思うのです。つまり、仮にそれが確かに何人かの(おそらく本当に大変 な時期を終えた)母親の認知的な現実だとしても、非常に不快感を覚える 解決策として何とか認知が生み出した「いや、でもこれでよかったんだ」 (あのブドウは酸っぱかったんだの逆)が、他人(とりわけ今回、子育て を終えた女性どころか、子育て関係の渦中にいる男性)によりスルッと描 かれてしまうと、特にその認知の調整がまだ済んでいない人にとっては 「非常に不快感」だけが残る。

「あなたを産んでよかった」まで歪んでいるとは言いませんが、でもそこ まで我慢しないでそこまで自己犠牲しないで済んだほうがもっと「振り返 れば宝物」になったかもしれないし、母ばかりが苦労しなくても「あなた を産んでよかった」ことには変わりはないはず。なのに、あたかも苦労し 我慢していることがお母さんであり愛であるかのような、不協和を調整後 の認知が(仮に実際にそういう認知が実際のお母さんたちの声の中にあっ たとしても)広められてしまうことに、皆さん抵抗をしているのではない かなと思います。

チェック体制は機能しないのか

まぁそこまで難しい概念を持ち出さなくても、もう母親役割を強調する トーンは時代錯誤でNGですね。【3】の表現も含めて、絵本作家さん個人 攻撃をしたいというよりは、様々な炎上CMのときと同じように、おそらく 何人もこれをチェックできる立場の人はいたはずなのに、誰も何も思わな かったんだろうか…と、日本企業の意思決定の場面でのある意味での認知 の偏りを非常に感じ、そちらのほうが深刻な問題だとは思いました。

ただ「ちゃんと本人たちにヒアリングしたのになんで炎上するんだよ」と 思っている制作側の方がいたら、本人たちが言ったことをそのまま描けば いいかというとそういうわけではないということにも意識を向けてもらえ たらと思います。
2/5(月) 6:30  中野円佳  | ジャーナリスト/研究者



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身 辺 雑 記
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8日の東京湾岸は快晴、爽快。


散歩する自宅近くの都立猿江恩賜公園では水仙は咲いてはいるが梅はまだ 咲 かない。第3亀戸中学校の近くの小公園では咲いているが。

散歩の後、翌日のメルマガの編集も終え、手持ちぶさに死んでも聴ききれ ないCDの中から俳優鶴田浩二のそれを引き出して聴いた。本名小野栄一と いった彼の幼少は極貧で盲目の祖母と暮らし、洗面器で飯を炊いたもの だったという。母の許【もと】を訪ねると、客商売中の母は彼を追い返し たという。だから彼の嫌いなものは「夕日」だったという。人間、美男 子でなくとも幸せならよろしいのだ。

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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>








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