政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4505号  2017・11・3(金)文化の日

2017/11/03

   
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 わたなべりやうじらうのメイ ルマガジン「頂門の一針」4505号
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           2017(平成29)年11月3日(金)



         米紙トランプ翻意の可能性を指摘:杉浦正章

           トランプは北京で何を・・・:宮崎正弘

    北朝鮮危機の先に待ち受ける悪夢の筋書き:櫻井よしこ


                                
                                                                                                                                     話 の 福 袋
                           読 者 の 声
                           身 辺 雑 記


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第4505号
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米紙トランプ翻意の可能性を指摘
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          杉浦 正章

TPPが日米首脳会談の「影のテーマ」に 

安倍は対中戦略からトランプ説得を
 
5日からの日米首脳会談の「影のテーマ」になりうるのが環太平洋経済連 携協定(TPP)だ。会談は対中関係をにらんで「合意」に重点を置かな ければならないから、両首脳とも日米間で唯一の食い違い要因がクローズ アップすることは避けたいのだろうが、それで済むのだろうか。

問題は首相・安倍晋三がトランプを如何にして説得するかだが、公表する しないは別として、筆者は搦手(からめて)戦術がよいと思う。搦手戦術 とは首脳会談の基調が日米の対中共同歩調に置かれる流れの中で、TPP の政治的な側面を強調することだ。「中国封じ込めのためのTPP」の側 面を強調して、安倍が説得すべき機運が米国内でも生じつつあるように見 える。

選挙公約と自動車業界などのごり押しをうけてトランプは就任早々 の今 年1月23日、TPPから「永久に離脱する」と明記した大統領令に署名し した。米国通商代表部はTPP離脱を通知する書簡をTPP事務局を務める ニュージーランドと日本などTPP参加11か国に送付した。

普通ならばこれで打開の余地がないように見えるが、11か国の間では米国 復帰の可能性に期待をつなぐ空気が残存している。日本が、現在進められ ている11か国交渉をまとめ上げようとしているのも、その期待が一つの 要素となっている。。

事実、米国のマスコミも依然としてTPPへの復帰論が圧倒的に強い。米 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は8月2日の社説で「米国の対日輸 出をすぐ拡大させる最も確実な方法はTPPへの復帰だろう。

そうすれば輸入食品に課される日本の関税は低くなる。貿易協定は安倍首 相にとって日本経済を浮揚させる有効な手だてでもあり、景気が良くなれ ば輸入品の消費が増える」と書いた。

同紙は10月6日にも「TPPはトランプ政権が1月に脱退を表明したにもか かわらず、勢いを盛り返している」と指摘した。さらに記事の注目すべき 点は「各国指導者はドナルド・トランプ大統領の時代にTPPがなお重要性 を増すと認識している。

11か国共通の目標は、米国がアジアで影響力を発揮するためにTPPは不可 欠であると米国に納得させることだ。残る11か国が米国の復帰を粘り強く 求めるならば、トランプ氏が大仰な保護主義論を封印し、理性に基づく米 国の利己主義を優先することもあり得るだろう」とトランプが翻意する可 能性に言及している点である。

またニューヨークタイムズ紙もかつて「TPPの撤退は中国を勢いづけ る」と題する社説を掲載。トランプについて「中国を貿易と通貨の問題で 非難することや、半世紀にわたる日韓との同盟関係を守る必要性に疑問を 投げかけること以外、アジアに少しも興味を示していない」とし、「深刻 な間違いだ」と批判。TPPへの参加は経済にとどまらず、アジア諸国と 米国の強い結びつきを証明することになると指摘している。

確かにTPPには政治的な側面が色濃く存在している。米国の離脱は中国 がリーダーとして推進するRCEP(東アジア地域包括的経済連携)の政 治的な意味合いを強め、中国の国際経済における地位を格段に高める流れ を作り出しているからだ。

中国は米国のTPP離脱を奇貨として、TPPが空中分解することを期待 し続けている。環球時報は「日本が独自にTPPを推進することは困難 だ。身の程知らずでもある」と、批判している。果たして身の程知らずで あるかといえば、浅薄さが極まった見方としか言えまい。やがて“吠え面 をかく”のは同紙であることが分かる。

というのも30日から浦安で開催されている11か国の会合に大筋合意の光り が見えてきたからだ。価格高騰を招いた外国人によるニュージランドの中 古住宅の購入の禁止を要求していたアーダーン新政権が、「再交渉が必 要」としてきた見解を改め、問題の国内処理の方向に転換したからだ。

これは11か国によるTPPの批准に追い風となる。既に筆者が書いたよう に、米議会の諮問機関はTPPが発効しないでRCEPが発効した場合に は、中国が濡れ手にアワで勝ち取る経済効果は880億ドル(約9兆6千億 円)に達するという。

逆にTPPが発効してRCEPが発効しなかった場合には中国の経済損失 は220億ドルに上る。みすみす鳶に油揚をさらわれるところであった が、どうやら流れはまとまる方向のようだ。日本は11月にベトナムで開催 されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議に合わせて TPP発効に向けた大筋合意を目指す。ニュージランドも異存が無いと表 明した。
 こうした、流れは冒頭指摘したトランプの離脱方針に少なからぬ影響を もたらすのではないかと期待される。問題はトランプが振り上げたこぶし を降ろすかどうかだ。世界の指導者の中で一番親しい安倍が、対中戦略の 側面から懇々とさとせば何らかの効果が出るかも知れない。

トランプがか たくなに離脱に固執しても、4年の任期までにあと3年 だ。38%という 低支持率や尾を引くことが確実視されるロシア疑惑が 影響して、再選され ない可能性もある。TPPの大局から見れば、3年 先はそれほど遠くはな い。いずれにせよ、TPPが日本のリードで11 か国がまとまり、菊池寛 ではないが「父帰る」を待つ路線は正しい。


     
          
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トランプは北京で何を・・・ 
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)11月1日(水曜日)
        通巻第5497号  
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トランプは北京で何を言い出すつもりなのか?

主題は「北朝鮮」より「経済問題だ」とブラフをかけているが。。。
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12月8日に北京入りするトランプ大統領一行だが、随行する閣僚メンバー のなかで眼目はムニーチン財務、ロス商務長官だろうと観測記事が複数の メディアに上がっている。

トランプは選挙中、「ホワイトハウスに入ったその日に中国を『為替操作 国』に認定するよう財務省に要請する」と言い、また「中国の輸入品には 45%の関税をかける」と発言してきた。

実際にトランプはやったことはツィッターによる口撃。安全保障面でも、 南シナ海の島々の不当占拠に言及がなく、「『中国は一つ』という原則に はとらわれない」という威勢のいい文言も、いつのまにかポケットにしま い、報復関税を実際にかけたのは鉄鋼のダンピング輸出とアルミ製品など 数品目に留まる。

中国企業の制裁も丹東銀行など、実質的影響のないローカルな銀行だけ で、四大銀行の在米支店営業は営々と続いている。ハイテクを盗んでいる 在米中国企業への制裁はまだ『調査中』として発表がない。

ホワイトハウスの中を見れば、女婿のクシュナーをはじめ、親中派がずら り、反中派のステーブ・バノンは去り、対中強硬派のナバロは、居場所が ない。

つまり、側近から対中強硬派が不在となり、親中派のチャンピオン=キッ シンジャーの肝いりで入閣したティラーソンが米国外交を司る国務省の トップである。

議会にも対中国強硬派はロシアへの合唱が高く、中国への非難は聞かれな くなった。

ところが北京では。

在中米国商工会議所は中国における米国のビジネスロビィである。ウィリ アム・ザリット会頭は、「事前に準備をしなければならないのだが、何を 討議し、その時は何を我々が用意しておくべきかを問い合わせているが、 10月30日現在、ホワイトハウスからも国務省からも具体的な要請がない」 と慌て始めている。

「『中国市場へのアクセスの拡大』を命題としてロス商務長官が率いる大 型の米国代表団は、いったい北京に何をなしにくるのか? 事前の準備を トランプ政権そのものがしていないのではないか」と不安視する声が北京 の米国ロビィに間にひろがっているという。

「迅速なる解決を目ざす知的財産権の保護、自由貿易の体制づくり」など 討議する議題は多い上、ロス商務長官は「すぐにも、実感できる効果」を 期待するなどと発言しておきながら、政権発足以来10ケ月も無為に過ごした。

4月にフロリダ州で開催されたトランプ・習近平会談は「100日の余裕を 約 束したが、中国側からもなしのつぶて。いくら北朝鮮問題が焦眉の急 と 言っても、米中間の通商拡大という重要テーマを閑却するような状況 なの だという。

             
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1651回】       
――「支那の國はまだ夢を見て居る」(小林7)
  小林愛雄『支那印象記』(敬文堂 明治44年)

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「東洋文明新築の理想」は確かに美しく理想的理念ではある。だが「大體 年々五六十萬人づゝ人口が増加する日本人が、将来骨を埋むべき青山」 は、はたして「支那を措いて」は他にないのか。「支那を研究せよ。支那 に渡來せよ、支那に事業せよ。さうして支那を愛せよ」と説いたところ で、それを「支那」の側が喜んで承知するとは思えない。「東洋文明新築 の理想」を掲げたところで同じだろう。

おそらく小林の隣席が「東洋文明新築の理想」を口にした時、彼の頭の中 には「アジア主義」の6文字が過ったはず。それは、明治初年に上海に渡 り日支提携を掲げた岸田吟香以来の志士たちの思いに通ずるものがあった に違いない。

だが、その後の歴史を追ってみれば、それはまた小林のいう「人の眠てゐ る國」に対する「その國の傍」の「あまり大きくない島」の若者の『片思 い』に過ぎなかったのではなかろうか。じつは「人の眠てゐる國」は、 「その國の傍」の「あまり大きくない島」ではなく、「遠い海を越した先 の、『人の醒めてゐる國』」を、同時に「人の醒めてゐる國」もまた「人 の眠てゐる國」を見据えていたのではなかったか。

ここでやや飛躍して現在を考える。

トウ小平が開放政策に踏み切った時、彼らが強く求めた先進技術と豊富な 資本を提供しうる国は現実的には日本しかなかった。

小林流に言い換えるなら、「その國の傍」の「あまり大きくない島」との 関係が、「人の眠てゐる國」の外交の全てだった。日中関係こそ、トウ小 平の中国が将来を見据えた時の最大の救い手だった。日本もまた日中関係 が対中関係の全てだった。

だが、やがて「人の眠てゐる國」に多くの「人の醒めてゐる國」が乗り 込みはじめるや、「人の眠てゐる國」はアレヨアレヨという間に“俄か成 金”へと変身した。「あまり大きくない島」のエライ人は、経済が発展す れば「人の眠てゐる國」も『マトモナ国』になると思い込んでいた。なん らの根拠もなく。これを、お人好しというのだろうに。

 かくて「人の眠てゐる國」は、それまでみせていた『韜光養晦』の振る 舞いから居丈高な姿勢に転じた。「人の眠てゐる國」の対外関係における 「あまり大きくない島」の比重は下がるばかり。にも拘らず自らを客観視 することが必ずしも得意ではない「あまり大きくない島」は、「人の眠て ゐる國」に向けた視線を根本的に改め直すことができない。

惰性のままに、元「人の眠てゐる國」と「人の醒めてゐる國」の関係にき りきり舞いするばかり。いま「あまり大きくない島」にとっての急務は、 「人の眠てゐる國」との関係において逸早く旧套を脱することだと強く思う。

そこで改めてアメリカ初代大統領の「訣別の辞」の一節を示しておきたい。

「国家政策を実施するにあたってもっとも大切なことは、ある特定の国々 に対して永久的な根深い感情をいだき、他の国々に対しては熱烈な愛着を 感ずるようなことがあってはならないということである。

[中略]他国に対して、常習的に好悪の感情をいだく国は、多少なりとも、 すでにその国の奴隷となっているのである。[中略]この好悪の感情は、好 悪二つのうち、そのいずれもが自国の義務と利益とを見失わせるにじゅう ぶんであり、

[中略]好意をいだく国に対して同情を持つことによって、実 際には、自 国とその相手国との間には、なんらの共通利益が存在しないの に、あた かも存在するかのように考えがちとなる」(アルバート・C・ ウェデマイ ヤー『第2次大戦に勝者なし』講談社学術文庫 1997年)。

であればこそ、いま我が国が為すべきは「永久的な根深い感情」やら「熱 烈な愛着」を封印し、かつての「人の眠てゐる國」を冷静・冷厳に客観視 することだろう。《QED》
         
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之
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(読者の声1)10月31日付けの新聞報道によると、日本政府は、ユネスコ への杉原美談の「世界の記憶」申請を取り下げたとのことです。

小生は内閣府にメールで警報を送っていたので、それだけではないと思い ますが、迅速な安倍首相の対応に感謝しています。それにつけても日本人 は繰り返されるエセ杉原美談宣伝から解放される必要があります。

ロシア語が出来るだけで懲役25年というシベリヤの抑留地獄で、満洲時代 の上司の満洲国外交部次長の下村信貞氏が廃人にされている一方、ロシア 語の専門家である杉原は短期間に抑留から厚遇されて帰ってきました。

このためイスラエルの研究者は、これら杉原の異常に深いソ連との関係か ら戦前からのソ連スパイであった可能性を示唆しています。杉原美談は NHKまで使って宣伝されているのでこの指摘は日本人には大きな驚きです。
日本人はこの機会に、再発に備えて、杉原美談工作を広く論じるだけでな く、日本のユダヤ人救出の全体像を知る必要があります。(東海子)


(宮崎正弘のコメント)杉原美談は、一種の世論工作でしょう。仰言るよ うに、杉原が戦後、「ソ連の代理人」に成り下がっていた裏の実態は、や はり客観的事実として、歴史に記述いなければいけないだろうと思います。

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(読者の声2)南京攻略80周年講演会が開催されます。
「外務省、目覚めよ。南京事件はなかったのだ」
外務省はなぜ中国がでっち上げた南京事件を認めるのか? 外務省が誤導 したことによって、日本は飛んでもなく屈辱を蒙っているのだ!
南京入城から80年の節目に当たる日、国民は覚醒しなければならない。

            記

とき    12月13日(水)午後6時半
ところ   文京シビック小ホール
大演説会は熱血の国会議員多数が登壇です
 衆議院議員(自民党)  原田義招
 衆議院議員(希望の党) 松原 仁
 参議院議員(自民党)  山田 宏
 衆議院議員(希望の党) 渡邊 周
参加費   お一人1000円(学生半額)
主催    南京戦の真実を追究する会(会長 阿羅健一)
      どなたでも予約なしで参加できます


       

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北朝鮮危機の先に待ち受ける悪夢の筋書き
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            櫻井よしこ

「北朝鮮危機の先に待ち受ける悪夢の筋書き 中国支配の朝鮮半島へ守り 方問われる日本」

朝鮮半島問題でいつも深い示唆を与えてくれる「統一日報」論説主幹の洪 熒(ホン・ヒョン)氏がこのところ頻りに繰り返す。

「韓国も北朝鮮もレジームチェンジが必要だ」と。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長がその国民を幸せにせず、周辺諸国に重 大な危機をもたらしていることから考えれば、北朝鮮のレジームチェンジ に多くの反対はないのではないか。では、韓国の文在寅政権の場合はどう か。洪氏が語る。

「文氏では大韓民国は消滅します。韓米同盟もなくなります。結果とし て、朝鮮半島は中国が握る。そんな世界にしないために、レジームチェン ジが必要なのです」

北朝鮮有事が目前に迫っている。11月中旬以降は何が起きても驚かない。 明らかなのは、トランプ米大統領が金氏の斬首作戦をひとつの柱として軍 事作戦の準備を進めつつあることだ。

軍事攻撃よりも話し合い路線での解決を目指しているティラーソン国務長 官は10月15日、「最初の爆弾が落とされるまで外交交渉を諦めない」と 語った。交渉にかける熱意と共に、軍事行動に出るというトランプ大統領 の決定は動かないことを強く示唆した言葉だった。

ティラーソン氏の努力が奏効して、最後の最後で金氏が核を放棄すれば軍 事攻撃は回避できる。だがそうでない場合、洪氏の懸念が実現しかねない。

朝鮮半島問題の専門家で国家基本問題研究所の西岡力氏が説明した。

「米国の北朝鮮攻撃は海軍と空軍による攻撃に限定されると思われます。 トランプ大統領は決して米陸軍を投入しない。米軍も韓国の陸軍で北朝鮮 は十分、片づけられると見ています。問題は文大統領です。彼が出動を拒 否する可能性があります」

文氏の政治姿勢は徹底した親北朝鮮である。国連安全保障理事会は9月11 日、全会一致で対北朝鮮でこれまでになく強い経済制裁を採決した。だ が、10日後の21日、文政権は北朝鮮に計800万ドル(約8億9000万円)を支 援すると発表して顰蹙を買った。文氏の真の祖国は韓国ではなく北朝鮮で はないかと思わせる。

そんな文氏であれば、対北朝鮮軍事攻撃の下命を拒否するかもしれない。 西岡氏が続けた。

「その場合は中国の人民解放軍が進軍します。米国が金氏を殺害し、核関 連施設も含めて北朝鮮の軍事施設の殆どを破壊したあと、中国が北朝鮮に 展開する。そしてそこを支配する。悪夢のような現実に私たちは向き合う ことになるかもしれません」

中国が支配する北朝鮮も悪夢だが、もうひとつの悪夢も考えられる。文氏 が北朝鮮への進軍を拒否すれば、米韓同盟は破棄される。米軍は韓国から 撤退する。北朝鮮的体質の朝鮮半島を中国が取り、これから幾世紀も日本 と敵対する朝鮮半島が生まれるのだ。北朝鮮の核の危機の先に、新たな、 もっと深刻な危機が待ち受けていると考えなければならない。

北朝鮮有事で、わが国が最優先すべきは、拉致被害者の救出である。自衛 隊が救出に出動しなければならないのは勿論だ。それだけでなく、本来な ら、日本の未来を見据えて自由と民主主義の価値観を共有する米韓両国と 共に、自衛隊も戦うのがよい。しかし、韓国がおかしくなり、米軍は地上 戦に消極的だ。おまけに当欄でも指摘してきたように、自衛隊は憲法で縛 られていて拉致被害者救出さえ儘ならない。いずれにしても米韓両国軍と 共に戦うことは不可能だ。

かといって中国に朝鮮半島を奪われてよいのか。何もしない、できない国 のままで、これからの日本を守れるのか。自ら努力しなければ守れないの である。そのことを問うていたのが今回の選挙だ。

『週刊ダイヤモンド』 2017年10月28日
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1204


             
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話 の 耳 袋
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 ◎世界が驚いた中国共産党人事、胡春華氏の中座は習近平氏への反抗!? 
富坂聰 真・人民日報

 世界が驚いた人事だった−−。

 10月25日、中国共産党第19期全国代表大会の閉幕を受けて開かれた第一回中央委員全体会議で習近平指導部の政治局常務委員(常委)、いわゆる新最高指導部メンバーが選出された。

 人事についてはすでに24日時点で漏れ始めていたが、改めて発表されると各方面で戸惑いが走った。

 何より、雄弁だったのは多くの新聞が使った「ポスト習近平の登用なし」という言葉だろう。

 驚くのも無理はない。そもそも今回の人事は「ポスト習を占う人事」と呼ばれていた。つまり半分くらいはそこに焦点が当てられていたということだ。

 だが、ふたを開けてみればズラリと並んだのはすべて60代の重鎮で、そこにはフレッシュさのかけらもなかった。

 私自身、胡春華(広東省党委員会書記=広東書記)はもちろんのこと、急速に名前が高まった陳敏爾(重慶市党委員会書記=重慶書記)も政治局常務委員に選出されることを疑わなかった。不覚というほかないが、直前まで北京で取材していてもそんな兆候はほとんどなかった。

 どの国のメディアも新常委メンバー7人のうち、2つの椅子は「ポスト習」である50代の政治家に割り当てられることと、すでに広東省書記にあった胡春華の当確を前提に「残り一つの椅子を誰が射止めるのか?」という予想に血道をあげていた。

 私は孫政才の失脚を受けた7月、現地の関係者の言葉を引用して〈胡春華書記も当確でしょう。続いて有力なのは汪洋副総理と栗戦書主任。残り一つの椅子を李源潮国家副主席と韓正上海市党委書記のどちらかが射止め、最後の1つの椅子は、孫政才の穴埋めとして『六〇后』(1960年代生まれ)の新たなホープが入ると考えるのが自然です。その候補として名前が上がっているのは周強、陳敏爾、張慶偉の3人〉と予測していた。

 これまで習近平が「ポスト胡」になることや薄煕来中心に政局が動くこと、最近では孫政才の周辺に異変が起きていることを的確に当ててきたことを自負してきたが、意気消沈である。

 ただ、あらためて新最高指導部の顔ぶれを眺めてみると、「なるほど」と思えないこともない。

 趙楽際党中央組織部長を除けば、なるべくしてなった人物ばかりで、このうち2人を落として若手を入れるというのも難しい。

 また習近平の厳しい性格を考えると、ギリギリまで若手を競わせることや、子飼いの陳重慶書記が常委にふさわしい知名度を獲得するまでの時間稼ぎという見方もできなくはない。

 いずれにしても気の毒なのは胡春華だろう。党の未来を背負うためにチベットや内モンゴルでずっと厳しい生活を耐えてきてこの仕打ちだ。習の政治報告の間、胡が中座したのは、せめてもの反抗だったのだろうか。

 ■富坂聰(とみさか・さとし) 拓殖大学海外事情研究所教授。1964年生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てジャーナリストとして活動。中国の政・官・財界に豊富な人脈を持つ。『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)など著書多数。近著に『中国は腹の底で日本をどう思っているのか』(PHP新書)。


【ZakZak】  2017.11.1 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎<第4次安倍内閣発足>改憲議論呼びかけ 首相会見

第195特別国会は1日召集され、安倍晋三首相(63)が首相指名選挙で第 98代首相に選出された。閣僚全員を再任し、同日夜、自民、公明両党の連 立による第4次安倍内閣が発足した。首相は衆院選で与党が3分の 2(310議席)を維持したことを受け、与野党に憲法改正に向けた議論を 呼びかけた。

 ◇補正予算を編成

 首相は1日夜、首相官邸で記者会見し、憲法改正について「与党、野党 に関わらず、幅広い合意を形成する努力を重ねていかなければならない」 と語った。国民投票の時期に関しては「スケジュールありきではない。 2019年夏の参院選にあわせるといった議論をする考えはない」と述べた。 政権運営については「責任の重さを胸に刻み、謙虚な姿勢で、真摯(しん し)にあたっていく」と説明した。

また、中小企業の設備投資などを支援する「生産性革命」や幼児教育無 償化などの「人づくり革命」について「車の両輪として少子高齢化に立ち 向かう」と強調。これらを盛り込んだ2兆円規模の政策パッケージを来月 上旬に取りまとめる考えを示した。待機児童解消に向けた受け皿整備など を盛り込んだ17年度補正予算案を編成することも表明し、会見後に開か れた初閣議で指示した。

首相は首相指名を受けた衆参の本会議後に、公明党の山口那津男代表と党 首会談を開き、組閣本部を設置。閣僚の一部の担務を見直し、男女共同参 画担当を松山政司1億総活躍担当相から野田聖子総務相に移した。山口氏 は記者団に「おごることなく、謙虚に真摯に取り組む姿勢が重要だ」と述 べ、首相に慎重な政権運営を求めた。

首相指名選挙は衆院(投票総数465、うち無効1)で安倍氏が312票、立 憲民主党の枝野幸男代表が60票を獲得。参院(投票総数239)は安倍氏が 151票、民進党の大塚耕平代表が48票だった。

衆院では首相指名選挙に先立ち、議長に自民党の大島理森前議長 (71)、副議長に立憲民主党の赤松広隆元副議長(69)が選出された。特 別国会の会期は12月9日までの39日間となる。首相の所信表明演説は17日 で調整している。
毎日新聞11/1(水) 22:01配信


 ◎【新・日米同盟の時代】憲法9条改正で中朝抑止 日々高まる沖縄・ 尖閣が侵略される危機

★(2)

日米関係は、新しい、より対等な2国間関係に進化しつつある。

北朝鮮の脅威は現実だが、その背後にはもっと大きな中国の軍事的脅威が 存在している。中国の核ミサイルは現在も、日本の主要都市に狙いを定め ている。北朝鮮の脅威の比ではない。沖縄県・尖閣諸島が侵略される危機 も日々高まっている。

第19回共産党大会を乗り切った習近平国家主席は「強い独裁者」として、 われわれの前に立ちはだかっている。彼は今や、人民解放軍を完全に自ら の人脈で掌握し、経済においても、政治においても、共産党中心の統制を 強化している。

米国にとって代わる「世界一の覇権国」となることが習氏の野望である。 それが彼が言う「中国の夢」なのだが、それは日本にも世界にも、 悪夢 でしかない。

中国の帝国主義的侵略政策は留まることを知らず、恐らく南シナ海を舞台 とした米中の軍事紛争は避けがたいだろう。中国は公海である南シナ海を 完全に自国の領海化しようとしているのだ。

これは日本の安全保障にとって重大な脅威である。中東からのタンカーが 通れなくなるだけではない。南シナ海が、中国の戦略ミサイル原子力潜水 艦の聖域になれば、米国の日本に対する「核の傘」(拡大抑止)は消滅す る。これを許せば、米国は「世界の超大国」の地位を滑り落ち、単なる地 域大国となり、中国の軍事的膨張を防ぐ国はなくなってしまう。

日米両国は今こそ、安全保障面で強力なタッグを組み、共通の敵を抑止し なければならない。

そのためには、憲法9条を改正し、いかなる危機にも対応できる正常な国 家機能を日本は回復しなければならないのだ。

幸い、先の衆院選で、安倍晋三首相率いる自民党は大勝し、日米同盟を深 化させる政治的基盤が整った。安倍首相と、ドナルド・トランプ米大統領 がウマが合うことは、「真の危機」を迎える時代の日本にとって、何より もありがたい戦略的なアセットである。

 北朝鮮問題は要警戒だ。

米朝間で水面下接触が続いているようだが、これは北朝鮮に核兵器が残る 危険性が高いということでもある。

米国とすれば、北朝鮮に米本土に届くICBM(大陸間弾道ミサイル)開 発を断念させる代わりに、限定数の核弾頭保有を認める可能性がある。交 渉による解決が図られるとすれば、そうした確率が高いことを日本人は覚 悟すべきだ。

そんな場合でも、日本が北朝鮮を射程に入れる長距離ミサイルを大量に保 有していれば、北朝鮮への抑止力となる。通常弾頭のミサイルだとして も、大量に保有すれば北朝鮮への抑止力となる。日本が核弾頭ミサイルを 持てば、北朝鮮のみならず中国の核兵器にも十分な核抑止力となる。

 ■藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生ま れ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修 了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経 て帰国。テレビやラジオで活躍する一方、銀行や証券会社の顧問、明治大 学などで教鞭をとる。現在、拓殖大学客員教授。著書・共著に『韓国は日 米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』(海竜社)、『希望の日米新同 盟と絶望の中朝同盟』(徳間書店)など。

【写真】  安倍首相と、ドナルド・トランプ米大統領がウマが合うこと は、何よりもありがたい戦略的なアセット (共同) 安倍首相と、ドナ ルド・トランプ米大統領がウマが合うことは、何よりもありがたい戦略的 なアセット (共同)
<http://www.zakzak.co.jp/soc/news/171101/soc1711010010-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto>http://www.zakzak.co.jp/soc/news/171101/soc1711010010-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto
【ZakZak】 2017.11.1 〔情報収録 − 坂元 誠〕



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読 者 の 声
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 1)一つ、前田様にお伝えしていただいてもよろしいでしょうか?!
英語のカタカナ表記など、いつも激しく頷きながら拝読しておりますが、 賞 という意味の、awardを どういうわけか 日本のマスコミは アワード と表記しています。

それならStar Warsは、スター ワーズではないか、と本当に気持ち悪く 思ってしまいます。よろしくお伝えくださいませ。

2日も青空です。昨夜は 佐藤隆一さんからのメールで 夜更けに月 を眺 めました。美しい月でした。

いつもありがとうございます。今日もお元気でお過ごしくださいませ。
                          合掌   貝塚拝

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 2)弱点は「ここぞ」の時に現れるもの:前田正晶

31日夜の日本シリーズの野球はこのような問題点を抱えた方に残酷なほど 悪い結果をもたらしのだ。それは、ラミレス監督がシーズンの途中から評 価して二塁手に使い出した柴田竜拓(24歳)のことである。

確かに足も速いし時々良いヒットも打っていたが、如何せん経験が不足だ し、私には「(野球)学がない」としか見えなかったのだ。

DeNAは1、2回戦で1回の裏に柳田ヒット、今宮バント、粗っぽい打者のデ スパイネ1日夜はヒットで先取点を与えてきた。昨夜は先発のウイーラン ドは首尾良く柳田をセカンドゴロに仕留めたが、何とそれを柴田が粗雑な 体勢で捕り損なって記録上は「安打」となったが、DeNA前監督で解説をし ていた中畑清でさえ「あれは捕らなければ」と言ったほどの取り返しの付 かない「失策」だった。

私は、実は「これで、この試合は終わった」と決めつけたほどの大きな チョンボだったと見た。軽率な守備だったし、1回の裏(ではなくて、昨 夜は表だったが)の重大さを認識できていなかったのは致命傷だったとい う意味だ。ウイーランドは頑張って(私はこんな粗雑な打者に打たれる方 が悪いと見ている)デスパイネは高い球で空振りをとって三振させたが、 内川に高い球を投げて打たれてしまった。これでは、益々この試合は終 わったと思わずにはいられなかった。

大体からして、二塁手に人を得ていないか、何処かの球界の盟主球団のよ うにとっかえひっかえするテイ―ムの野球の質は低いのだ。DeNAは肝腎の このポジションに適材がいないのは欠陥だ。それだけではなく、捕手も安 定していない。

そういう問題点を抱えていれば、必ずと言って良いほど、そのポジション に据えられた者が所謂「アナ」となるものなので、勝負は必ずそのアナか ら崩れるのだ。

柴田の問題点はそれだけではなかった。何回だったかDeNAは「一死で二・ 三塁二走者を置く」という絶好の機会を得た。だが、そこでの打者が柴田 だった。ここで求められるのが「最悪でも前進守備のナイを抜けるゴロを 打つか、深めの外野フライを上げること」だ。だが、柴田は焦ったらしく 下からしゃくり上げるような打ち方でセカンドフライに終わって、得点で きなかった。中畑は「最低の仕事も出来なかった。せめてゴロを打たね ば」と厳しい口調で非難した。尤もだ。

柴田は「何をすべきか解っていなかったのか、解っていても出来なかった のか」の何れかも知れない。しかも、ラミレス監督の失敗は柴田を首位打 者の宮崎の後に置いたこと。私は「これでは、ソフトバンクホークスは 『しめた』と思ったのではないか」とすら考えた。6番にはせめて嶺井か 戸柱を上げておくべきだっただろう。

それ以外の試合を捨てたに近い失敗もあった。それは、ソフトバンクの先 発投手・武田翔太が制球に苦しんで1回裏に2つも四球をくれたのに、両 方とも盗塁の失敗で折角貰った機会を逸してしまったこと。どちらかの盗 塁失敗は「ラン・アンド・ヒット」のシグナル(「サイン」は誤りのカタ カナの野球用語だが)の見落としだったらしい。私はこういう失敗をする からDeNAの野球が雑だと言うのだ。

こういう経緯で試合は終わったと思ったが、万が一のこともあるかと7回 まではPrime News との両方を見ていた。だが、諦めて(何を?)昼間の 疲れもあって、寝ることにしてしまった。

DeNAは完全に『モメンタム』失っているし、もしかして監督の采配もおか しいのか知れないが、選手たちが指示されたプレーの通りに動けないほど ソフトバンクが巧みにこのテイ―ムの弱点を突いているのかも知れない。

では、柴田を引っ込めればそれで良いかという問題ではあるまい。私は シーズン中の宮崎があれほど下からぶちかますようなバッテイングをして いるのを見ていない。彼が力みすぎか、ソフトバンクのスカウテイングが 徹底しているのかも知れない。反対に、DeNAはデスパイネを欠陥を調べて こなかったのかとすら疑う。そんなはずはあるまい。勝敗の分かれ目はそ んなところにもあるのだ。



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身 辺 雑 記
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3日の東京湾岸は曇天。


1日夜の月を私も美しく見た。月を見たのはしばらくぶりだった。東京で 星を見ることはほとんど無い。

2日の東京湾岸は快晴、爽快。晴れるとすべてのことが「何事も無かっ た」ようになるから不思議だ。

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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>



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