政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針4426 号  2017・7・27(木)

2017/07/27

   
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わたなべりやうじらうのメイ ルマガジン「頂門の一針」4426号
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           2017(平成29)年7月27日(木)



            子宮頸がんワクチン適齢期:石岡荘十

           パキスタンのデフォルトが近い:宮崎正弘

      興味深い前川・加戸両氏の正反対の主張:櫻井よしこ

                 お邪魔虫共産党:渡部亮次郎                           
                    
                        話 の 福 袋
                           読 者 の 声
                           身 辺 雑 記


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第4427号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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子宮頸がんワクチン適齢期
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      石岡 荘十

欧米先進国では女の子どもが11歳になると親はまず、子宮頸がんから守るためのワクチン打つ。

11歳は、肉体的に成長の早い欧米ではセックスを始めて体験する“セックス・デビュー”の年齢だと考えられている。「うちの子に限って---」と考えたいところだが、現実は、そうはいかない。11歳は子宮頸がんワクチンを打つ“適齢期”であり、このタイミングでワクチンを打つのが、多くの先進国では常識となっている。

子宮頸がんはすべての女性の80パーセントが一生に1度は感染しているという。子宮の入り口である頸部に発生する上皮性の悪性腫瘍であり、世界では年間約50万人が子宮頸がんを発症し、約27万人が死亡していると推計されている。

2分間に1人が子宮頸がんで命を落としている計算になる。日本では毎年約1万5000人の女性が子宮頸がんを発症し、約3500人が死亡している。

原因は、ほぼ100パーセントが性交渉、つまり皮膚と皮膚の粘膜の接触でヒトパピローマウイルス(HPV)というありふれたウイルスの感染することによることが1983年、明らかになっている。

パピローマウイルスを発見した独がん研究センターのハラルド・ツア・ハウゼン名誉教授には、2008年度ノーベル生理学医学賞が授与されている。この研究成果をもとに予防ワクチンが開発され、現在、世界100カ国以上で使われている。

子宮頸がんはいろいろながんの中でも例外的に原因が特定されているだけでなく、ワクチンによる予防法が確立されている。アメリカでは2006年ワクチンの使用を承認、昨年10月には日本でも使用が承認されたものだ。

成人になって、検診を受けずワクチンの接種もしない場合、がんは進行し、子宮をすべて摘出する手術が必要になることもある。

妊娠、出産の可能性を失い、女性だけでなく家族にとっても心身ともに大きな痛手となる。また、子宮のまわりの臓器にがんが広がっている場合には、卵巣やリンパ節などの臓器もいっしょに摘出しなければならなくなり、命にかかわる。

ワクチン普及のためのシンポジウムで、「子宮頸がんは予防ができるがんです。また、定期的に検診を受けることで、がんになる前に発見し、子宮を失わずに治療もできます。そのことを知らなかった私は、こどもを産むどころか妊娠することも出来ない体になってしまいました。死ぬではないかとこわかった。1人でも多く女性がワクチンを打ってください」と切々と訴えた。

子宮頸がんは、初期には全く症状がないことがほとんどで、自分で気づくことはほとんどない。このため、不正出血やおりものの増加、性交のときの出血などに気がついたときには、がんが進行しているということも少なくない。

進行するにつれ性交時の出血などの異常がみられ、さらには悪臭を伴う膿血性の不正性器出血、下腹痛や発熱などが認められるようになるという。

子宮頸がんは遺伝などに関係なく、性交経験がある女性なら誰でもなる可能性のある病気である。近年では20代後半から30代に急増、若い女性の発症率が増加傾向にある。子宮頸がんは、がんによる死亡原因の第3位、女性特有のがんの中では乳がんに次いで第2位を占めており、特に20代から30代の女性では、発症するすべてのがんの中で第1位となっている。

一度ワクチンを接種しておけば、その効果が20年は保つといわれる。だから、11歳という“適齢期“にワクチンを打った上で、定期的に検診を受け、早期に発見・手術を受ければ、術後に妊娠・出産が可能だという。

85パーセントに女性がワクチンを打っていれば、95パーセントの女性が助かるという研究報告もある。

ワクチンは3回に分けて打つ。初回、2回目がその1ヶ月後、さらに6ヶ月後に3回目。問題は費用が高額なことだ。

セックス・デビュー前の“適齢期“の女の子(11〜14歳)全員に公費でワクチンを打っても、費用はわずか200億円ほどと計算されている。今のまま放置しておくと、いずれこれを上回る医療費がかかる計算もあり、充分に元は取れるという。

地方自治体では、「健康・医療・福祉都市構想」を掲げ、在住の小学校6年生〜中学校3年生(12〜15歳)を対象に5〜6万円を補助することを決めている所もある。このワクチン接種費用が高額なことを解消するために、地方自治体は急ぎ対応を期すべきだろう。



      
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パキスタンのデフォルトが近い
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)7月26日(水曜日)
        通算第5368号
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 ベネズエラに続いてパキスタンのデフォルトが近い
  最大の債権国はいわずとしれた軍事同盟国のチャイナです
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既報の通り、ベネズエラは外貨の借入金が期日を迎えても支払えず、デ フォルトが近いのではないかと観測されている。

そのデフォルトを回避させるために中国は返済繰り延べに応じている模様 だ。そうしないと、中国の推進する「一帯一路」が挫折するからd。

ベネズエラ国債の格付けはCCC(ジャンク債)。最大の債権国は中国、国 内は猛烈インフレ(なにしろインフレ率1600%)、各地で反政府暴動が頻 発している。ベネズエラの石油鉱区を買いあさり、巨額を注ぎ込んできた のは中国だった。

 パキスタン。

中国と密接な軍事同盟国。南西部グアダールから新彊ウィグル自治区への 900キロに及ぶ鉄道、ハイウェイ、パイプライン、そして光ファイバー網 と四つの大プロジェクトが進んでいる。

これこそは習近平の「一帯一路」構想の目玉であり、「中国パキスタン経 済回廊(CPEC)」と呼ばれる世紀のプロジェクトである。

ところがパキスタンの財政事情が悪化していることが明らかになった。
 2016年の会計年度(2016年7月1日から17年6月30日まで)のパキスタン の経常収支は記録破りの赤字となった。

単年度だけの財政赤字121億ドル。主因は輸入の増大と反比例して海外で かせぎ組からの送金が激減したこと。パキスタンの輸出はちなみにコット ン、アパレル、食品、医薬品(後者ふたつは米英の合弁企業による)。

パキスタンの2017年度、貿易赤字は325億ドルに達した。

これによる累積対外債務は790億ドル。人口ならびに国の規模はベネズエ ラよりはるかに大きいとは言え、この収入と支出のバランスを失した赤字 体質は、これからも縮小ではなく、拡大方向になるという。

 
 ▲中国の経済成長がまだ続いていると報道している日本のメディアは事 実を直視しているのか、どうか激しく疑わしくないのか

輸入が急拡大しているのはCPECの所為である。

中国から建設機械、建機、セメントなどの建料の輸入が拡大しているわけ で、しかも返済が滞るのは眼に見えているから、通貨のパキスタン・ル ピーはますます急落し、必然的に猛烈なインフレを招来する。

 ちなみにパキスタンの借入先は次の通り
17億ドル    中国開発銀行
  7億ドル    英国スタンダードチャーター銀行(パキスタンは旧 英国領)
  3億ドル    中国商業銀行(複数)
  2億5000万ドル 米シティバンク
    6500万ドル スイス銀行ソンソーシアム
  4450万ドル  UAE

この一例をあげただけでも中国の吠えているAIIB、ならびに一帯一路 がすでに挫折に向かっていることは明らか。

ニカラグア運河の工事中断は、明日のすべてを象徴する。つまり、海外プ ロジェクトの多くが、中国国内の鬼城(ゴーストタウン)のように、幽霊 都市と化けるのは時間の問題なのである。

英米の戦略は、そうやって中国を経済的にぶっつぶすことにあるのだろ う、と推測できる。
「中国の経済成長がまだ続いている」

「その証拠に鉄鋼生産は伸び、不動産価格が上がっている」

などと中国当局の発表をそのまま検証もしないで、報道している日本のメ ディアは事実を直視しているのか、どうか激しく疑わしくないのだろうか?

「中国経済が崩壊すると予言してきた人は、現在の中国経済の成長ぶりに 対して反論できないだろう」などとヘンてこな意見をよく耳にするが、 2013年から明らかに崩壊している中国経済の実態を見てみないふりをして いるのか、そういう意見に出会うと、こういう分析をする人たちは中国の 代理人なのだろうかと疑いたくもなる。

       
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIE 
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 鉢の木会、吉田健一、大岡昇平、三島由紀夫らとの交遊
  翻訳の裏話から劇団の分裂、運営の苦労、脳梗塞、そして父子の和解

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福田逸『父 福田恒存』(文藝春秋)
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次男の福田逸氏が没後20年にして、初めて、しかも思う存分、父親を赤 裸々に語った。

家族でしか分からない、あの時代の福田恒存氏のこころの葛藤、そして父 と息子の確執、嗚呼、こんなことがあったのか、これまで語られなかった 裏話から透けて見えてくる福田恒存の全貌である。

子供の頃、父は外遊先からハガキを書いた。「これがじゆうのめがみ」と 平かなで書かれていたり、家族で英国に滞在したときはストーンヘンジに でかけ、岩をよじ登った想い出、当時は柵もなかったとか(現在柵が設け られ、石にはさわれない。年間数百万の観光客がある)。

大岡昇平から久闊を叙す手紙が公開されている。

このなかに実に面白いくだりを見つけた。それは大岡昇平が江藤淳をイン チキと決めつけている箇所で、

「江藤のインチキについては『小林秀雄』が出来上がった頃から油断して なかったのですが、どうもみんなが変におとなしいので、(批判を)やって みただけです。しかし心臓にさわるから、こんどはケンカの相手はしない つもりです」

ところが福田逸氏によれば、福田と大岡は、この頃仲が悪かったそうだ。

三島由紀夫との対決、相互理解、芯からの友情に関しては、じつに多くの ページが割かれている。

三島の諌死事件直後、福田恒存氏は「わからない、わからない、わたしに は永久にわからない」とコメントし、それから一切見解を示さなかった。
 評者(宮崎)は小誌の2010年6月14日号(通巻2993号)で、次のように 書いているので、やや長文だが、まずここに再録する。

 ▲60年安保でのふたりの立場は対照的だった

 (引用開始)「福田恒存と三島由紀夫はよきライバルであり親友であり、 しかし演劇活動では仲違いもし、論争は喧嘩腰の侃々諤々、いまから思え ば古き良き時代だった。2人が対談した雑誌はよく読んだ。

三島は福田を「暗渠で西洋と繋がっている」と揶揄した。福田は三島の暗 渠は日本と繋がっているなど丁々発止、虚々実々のやりとりの妙も興味 津々だが、とりわけ「文学座」分裂の前後、新しい演劇集団の交錯、俳優 らの取り合いなど外から見ていた分かりにくかったあの時代の状況を、絡 み合った糸を丁寧に解しながら(遠藤浩一の本は)真相に迫る。

本書(遠藤浩一『福田恒存と三島由紀夫』(麗澤大学出版会)の特徴のひ とつは著者(遠藤氏のこと)が演劇人でもあり、微細にわたる演劇界の戦後 史も書き込んでいるところにある。演劇世界をしらない読者には初めての 事実の開陳に驚きを禁じ得ないだろう。

もっとも評者(宮崎)も演劇界の出来事はよく知らず断片的な情報しか当 時もいまも知らないが、福田氏が平河町、北野アームスのオフィスに陣取 り、さかんに演劇プロジュースをしていた頃、ときおり会ったことがある ので、演劇世界における駆け引きが政治と似ていると思ったことがある。

  話を本題に戻す。

戦後の空白期、三島は寓話的表現を通じて主権不在の日本の状況を書いた (たとえば『鍵のかかる部屋』)。

ところが福田はむしろ戦闘的に左翼文化人の虚妄と戦っていた。
  
60年安保のとき、三島は反対運動の外にいて「岸は小さな小さなニヒリス ト」を評論し、安保騒動には冷ややかだった。しかし三島は「自分もニヒ リストであると自己規定し、しかし『私は小説家であって政治家ではな い』と(弁明的に)述べている」(同遠藤前掲書)。

 日本がまだGHQによって占領されていた昭和26年に三島が書いた『禁 色』には檜俊輔という作家が登場し「愚行を思想から峻別した」などとし て「思想についての思想」は、「俊輔の観念のやうでもあるし、作家独自 のもののやうでもある。要するに思想と行動を完全に切り離し、思想は付 け焼き刃のようにあとで生まれたものであって、とどのつまり、思想なん て信ずるにたりないもの」というスタンスが示される。

だから当時の三島は「祖国の主権回復に対してはきはめて冷淡だった。そ こに欺瞞を発見したからである。

当時の「三島にとっては、主権回復も安保も、『思想』から分別された 『愚行』でしかなかった。欺瞞に満ちた形で独立を回復した日本国の日々 は、あたかも檜俊輔の生活がさうであったように、蹉跌の連続、誤算と失 敗の連鎖としか、三島には映らなかった」という遠藤は、それらを三島は 正面にすえたテーマとはせず、「韜晦につぐ韜晦を重ねた」のだと(遠藤 は)する。
  
したがって60年安保騒動の時点で三島の立ち位置は曖昧だった。

深沢七郎の『風流夢譚』事件前後には、サヨクと誤解され自宅に警備陣が 張り込んだこともあった。

三島が思想を鮮明にだすのは東京五輪前後からだ。そして『憂国』『喜び の琴』『文化防衛論』へと突っ走る。

さるにても晩年の二人)福田と三島)はなぜ対立したのか。

評者は学生時代に保守学生運動をしていたので三島由紀夫と福田恒在に、 それぞれ3回、講演に来てもらったことがある(拙著『三島由紀夫”以 後”』(並木書房参照)。

個人的つきあいは深くないが、楯の会結成前夜の三島の思想遍歴を時系列 にたどると、福田恒存との対談の内容においてさえ微細な変化がある。

とくに改憲をめぐって三島が法理論的に分析すると福田は「法学部さが り」とからかう。そうした行間に大きな懸隔と変貌を嗅ぎ分けられるよう に三島は徐々に神秘的な攘夷思想ともとれる考え方に走る。
  対比的にこんどは福田が冷静だった。

福田恒存と三島由紀夫が「戦った相手は進歩主義であり、破壊主義であ り、機械主義であり、便宜主義であり、あるいはニヒリズムであった。軽 蔑したのは偽善であり知的怠惰であり、安易な現実肯定主義であった」 が、ふたりの「構えかたは『反戦後』などといふ陳腐なものではなく、戦 後という時代を、両手を広げて引きつけつつも、これを疑い、時代を歪め ているものを暴き、矛盾を衝き、ゆがみや矛盾に恭順する安易な処世術を 嫌悪し、知的怠惰を叱り、日本人の本気の所在を問い、常識の復権を求 め、美意識の研錬を実践した」(遠藤浩一前掲書)。

  ▲「三島の自決はわからない、わからない」と表した福田の真意

 三島の自決を聞いた福田は「わからない。わからない。私には永遠にわ からない」と発言したと当時の東京新聞が報じ、週刊誌が「名言(迷言) として伝えた。

評者は、その後、福田の真意を確かめたいと思っていたところ、折から の福田恒在全集の三島論が納められているのを発見した。

(直後にわからない、わからないと新聞に答えた氏は)「もし三島の死と その周囲の実情を詳しく知っていたなら、かはいそうだとおもったであろ う、自衛隊員を前にして自分の所信を披瀝しても、つひに誰1人立とうと する者もいなかった。

もちろん、それも彼の予想のうちに入っていた、というより、彼の予定通 りといふべきであろう。あとは死ぬことだけだ、そうなったときの三島の 心中を思うと、いまでも目に涙を禁じ得ない。

が、そうかといって、彼の死を「憂国」と結びつける考えかたは、私は採 らない。なるほど私は「憂国忌」の、たしか「顧問」とかいう有名無実の 「役員」の中に名を連ねてはいるが、毎年「憂国忌」の来るたびにそれを みて困ったことだと思っている(中略)。

20年近くも(憂国忌を)続けて 行われるとなると必ずしも慰霊の意味だ けとは言えなくなる」(中略) 「憂国忌の名はふさわしくない。おそら く主催者側も同じように悩み、そ の継続を重荷に感じているのではなか ろうか」 と言う。

(余談だが、個人的なことを言えば、憂国忌の発起人を頼んだのは、じつ は評者(宮崎)であり、説得するのに30分ほど電話で会話した記憶がよみ がえった)

 ▲事件から18年後に福田は三島自決の覚え書きを残した

福田氏の推論が正しいか、どうか。おそらく間違いであろう。三島は「自 分の行為は50年後、100年後でなければ分からない」と、その営為をむし ろ後世の再評価に賭けた。

ともかく、この短い文章だけが、三島事件から18年後、昭和63年に初めて かかれた「三島事件」への福田氏の感想である。

 「福田恒存在全集」第六感の「覚え書き」として、つまり全集の購読者 用に書き下ろされた覚え書きにさりげなく挿入されたので、評者(宮崎) もしばし気がつかなかった。

遠藤浩一氏も、やはりこの箇所を捉え直し、次のように総括している。
 「わからなかったがゆえに、冷静な福田の口から、感情的な言葉が迸っ たのではなかっただろうか(中略)、三島という対象を突き放しているわ けではない。三十数年来の知己を、わかりたい、嫌いたくないと思えばこ そ、こうした言葉が思わず飛び出したのである。そこに福田恒在の三島由 紀夫に対する哀惜が滲み出ている」

「三島由紀夫はリアリズムを、フィクションをフィクションとして受け入 れるための消極的約束事をして、徹底して扱った。そこに比類のない存在 感を発揮する作家だった。そのことを逸速く見抜いたのが福田恒存だっ た。三島の文壇へのデビュー作『仮面の告白」の解説で福田は、『三島由 紀夫は無から有を生む手品師』『比喩的なレトリックが軽快な一回転とと もに、虚を真実にすり替える』と評価した」 (引用止め)

本書(福田逸『父 福田恒存』)にもどる。

そこで次男の逸氏は、この経緯をいかように記憶し、またどのようなコメ ントをされるのか、興味が湧くところである。

暗渠論についてかなりの紙幅がさかれているが、その箇所は本書にあたっ ていただくとして、重要なことは、ふたりのあいだに激しい論争はあって も、福田氏と三島との仲はたいそう良かったという事実であり、逸氏は、 さりげなく、次の文章を挿入されている。

「ただ、父は三島の自決のことはさておき、三島に一種の親愛の情を持っ ていたのではないかと、これは具体的証拠があるわけではないが、日頃の 我が家の雰囲気からそう感じている、それに何の根拠もない。空気といっ たものである。弟のように可愛がると言ったら完全にずれるだろうが、何 らかの親近感があったはずである」。

あ、そうか。この文章を読んでいやに納得がいった。

「弟のように可愛がる」のが、福田家の当時の三島由紀夫に対しての「空 気」だったという、家族でしか分からない感覚、まさしく評者が当時の林 房雄家でかぎとって「空気」と酷似しているのである。

以下、60年安保時代に敢然として左翼と戦っていた福田氏が家庭では死を 覚悟するほど深刻な状況にあったことを逸氏は少年時代の記憶を辿りなが ら綴っている。

このことも具体的に論じようと考えていたが、紙幅がつきた。別の機会に 譲りたい。
           
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1604回】       
――「支那の官吏は賄賂を取る・・・金なくば訴訟するな」――(廣島6)
  廣島高等師範學校『滿韓修學旅行記念録』(非賣品 明治40年)

               △
朝河の主張の当否は暫く措くとして、やはり日露戦争を戦い抜いた日本に とって満州は「20億の國帑と十萬の英靈が眠る聖域」だった。であればこ そ満州問題は日本の国益が最優先され、日清(=日中)関係の範疇で捉え て当然であり、欧米列強が口を差し挟む問題ではない。

満州の取り扱いに関し、日本が敢えて欧米列強に説明し、彼らの考えを忖 度するまでもないという立場に立つ。これに対し欧米列強は日露戦争は日 本とロシアの間のではあるが、満州に関わる問題は飽くまでも門戸開放・ 機会均等の立場から議論されるべきであり、日本による独占的処理は断固 として容認できないという姿勢を崩さない。

朝河が記した欧米列強の日本に対する態度を敷衍するなら、清国(=中 国)に関わる問題は国際政治、いわば欧米列強に日本を加えた各国の利害 を調整したうえで捉えるべきであり、長い交流史という特殊事情を勘案し たところで、日本一国の思惑や日清(=日中)の両国関係の枠組みで独占 的に処理すべきではない、ということになろうか。

21世紀初頭の現在、中国をめぐる問題は過去に較べ飛躍的に複雑になって いる。それというのも、かつて発言権なく列強に処理されるが儘であった 中国が国際政治の主要プレーヤーとして自己主張しているからだ。日中問 題を飽くまでも既往の日中関係の枠内で捉えようとする限り、我が国の国 益を実現させることは容易ではなく、費用対効果の面からも得策ではない。

 偶然に引用した朝河の主張は、考えるなら後に登場することになる植民 地全廃論に基づく石橋湛山の満州放棄論にも関連するように思う。日中問 題は日中関係という小状況の枠内で捉えるべきか。はたまた国際政治の大 状況に落とし込んで考えるべきか――この問題は、その後の日本が辿った道 を振り返った時(いや現在も、そして将来も)、やはり詳細に論ずる必要 があろうが、後日に譲るとして、いまは広島高師の学生の旅を急ぎたい。

それにしても、読む進むほどに解き明かすべき難題は目の前に堆く積もる ばかり・・・どこまで続く泥濘ぞ、である。

一行は奉天を経て清朝開祖を祀る昭陵へ。「支那人は一般に本邦人に對し ては好意を表しいかなる要求も之に應ずるを常とす」るが、日本人を見た ら昭陵の「門を閉ぢて入るを拒む」。それというのも「邦人の此に遊ぶも の動もすれば宗廟を穢す動作をな」し、「殊に甚だしきに至りては落書き するもの」があるとのことだ。

事実、日本人の記した落書きが残っているのだから弁解の余地もない。落 書きもまた日本人が「沈黙せば自然に消滅すべし」というわけではないの だから、やはり恥ずかしい限り。そこで未来の教師たらんとする広島高等 師範学校生徒である。「落書は本邦人の惡習にてそれ?育者たるもの力を 盡してこれが矯正を試みずして可ならんや」との決意を記した。

奉天の街を歩き、「道路の惡しきは一に車馬の性質によるべく、その不潔 なるは排水の不良と青厠の設備無きによる、されど日本人の入るに及び道 路の傍に共同便所設けられ、又巡捕の派出所も見らるゝに至れり。商業は 頗る繁昌せるものゝ如し」と綴り、法廷と監獄を見学しては「一般に町の 秩序弛み、法廷の如き、監獄の如き唯名あるに止まる、しかも法廷の門を 潜るや?々たる額には『民之父母』を金字にて表せども、此樣にてはと思 はるゝのみ、番人あれどもなきが如し」との感想も残す。

遼陽の関帝廟の傍らの浄土宗教会所で「清國人の爲めに小規模の學校を開 き普通?育を授け居れる」福田闡正から聞いた話を書き留めているが、な んとも凄まじい。関帝廟といったところで、いまや貧民・苦力の塒となり 果てた。ある時、1人の苦力が病気になり回復の見込みがなし。そこで 「同輩は遂に起つ能はざるを見て其衣服を剥ぎ所有品を奪ひ遂に其屍を野 外に放置し犬猫の餌食となしたりと」のこと。クワバラ・・・クワバラ。
《QED》
      
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▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ■READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)貴誌前号の田中英道『高天原は関東にあった』(勉誠出 版)の書評として、邪馬台国論争等について述べられている点について、 若干の私見を述べたい。

小生も、つい最近まで、邪馬台国論争にはあまり関心がなかった。しか し、小路田泰直氏(奈良女子大副学長・教授、専攻は日本近代史)の「大 和に日本が誕生したわけ」という講演を聞いて以来、おおきな関心を抱き 始めている。

小路田氏自身が、『卑弥呼と天皇制』(洋泉社、2014年)の「はじめに」 の冒頭で「邪馬台国が畿内にあったか、九州にあったか、一見どちらでも いい論争のように思える。よく言われるのが、日本の国家統一が100年早 まるか、早まらないか、それもどちらでもいいことのように思える。所詮 は好事家の論争、それが『邪馬台国論争』だと、私は長くそう思ってきた」。

しかしながら、「その論争が日本のアイデンティテイーを『アジアとは異 なる日本』に求めるか、『アジアの中の日本』に求めるかを巡る論争で あったことに気づいた。日露戦争後の困難な国際情勢の中で、日本のアイ デンティティーを如何に形作るかを巡る大事な論争であったことに気づい たのである」、と述べている。

同書のカバー裏「本書の核心」によれば「卑弥呼は、日本列島の『統一国 家』形成の立役者ではなかった。すでに列島には統一国家があり、世界史 的な視点に立てば、彼女は列島の古代史を終焉させた主人公であり、始祖 崇拝を基本とする『世襲王制』への第1歩を踏み出した重要人物だった」。

小路田氏の主張は、天皇制の起源、男系天皇制の確立を考える上で、極め て有益、必須なものと私は考えている。

同氏ほかの方々の知的刺激に満ちた主張については、
http://www.ouj.ac.jp/pj/pdf/2016/nara002.pdf

「放送大学奈良学習センター開設 20 周年記念シンポジウム」(2016 年 11 月 6日 奈良女子大学記念館。日本はなぜ大和に誕生したか!? 新大 和論の構築へむけて?」

小路田氏の主要著作としては、既述のもののほか、『邪馬台国と日本人』 (平凡社新書、2001年)、『日本史論?黒潮と大和の地平から』(敬文 舎、2017年)。 (CAM)



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(読者の声2)「日本文化チャンネル桜」からのお知らせです。
 
25日午後8時から放送の「フロント・ジャパン」はホスト福島香織さん、 ゲスト宮崎正弘さんで、第1部「中国の権力闘争は利権争奪戦でもある」 と第二部は「トランプは北朝鮮をやるのか、やらないのか」。
一時間番組です。下記のユーチューブでご覧になれます。ご案内までに。
https://www.youtube.com/watch?v=iZOkHgsb9c8 (チャンネル桜)



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(読者の声3)或るブログに面白いコメントがありました。中国人の奥さん をもらった日本人男性がディズニーランドに連れて行ったそうです。パ レードをみて奥さん曰く。「ミサイルのないパレードって初めてよ」。
 さもありなん。(HJ生、西東京市)


            
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興味深い前川・加戸両氏の正反対の主張
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            櫻井よしこ

「歪められたのか、歪みが正されたのか 興味深い前川・加戸両氏の正反 対の主張」

7月10日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画問題に関して、衆参 両院の閉会中審査が実施された。

興味深かったのが前川喜平前文部科学事務次官と加戸守行元文科大臣官房 長の正反対の主張だった。

前川氏は加戸氏の元部下。加戸氏は退官後の平成11(1999)年に愛媛県知 事に就任。3期12年間、氏が一貫して取り組んだ課題が獣医学部を備えた 加計学園の今治市への誘致だった。両氏の証言から前川氏頼みで安倍政権 を揺さぶりたい民進党の主張が透視された。

民進党トップバッターは福島伸享衆議院議員だ。氏の問いに前川氏は、今 治市の国家戦略特区に獣医学部を新設する件では、背景に官邸、とりわけ 和泉洋人首相補佐官の動きがあったと、固有名詞をあげて語った。

特区の諮問会議が獣医学部新設を決定したのは平成28年11月9日だ。にも 拘らず、加計学園の渡邊事務局長が文科省の課長を訪ねて相談したのが同 年10月21日だったのはなぜか。

獣医学部新設が認められるか否か不明な段階で、新設学部は現有の学部を 上回る数の教授を揃える、カリキュラムの内容をふやすなどの会話がなさ れている。加計学園ありきではないかと、福島氏は質した。対して、常盤 豊文科省高等教育局長がこう回答した。

「構造改革特区の段階からすでに(学部新設に向けての)動きが(加計学 園に)あった。(学部新設決定前に)設置の相談をということはあり得る」

構造改革特区は平成14年、小泉政権が導入した規制緩和のための制度であ る。安倍政権下で始まった現在の国家戦略特区以前の制度で、その古い制 度の時代から加戸氏や加計学園は獣医学部新設を申請していたということだ。

だが、獣医師会及び文科省は既得権益擁護のために、自治体の要請を「は ねつけ続け」(加戸氏)、獣医学部新設の要請は実に52年間も受け付けて もらえていない。常盤局長が言外に言っているのはそういうことだ。

加計学園はずっと前から獣医学部新設に向けて準備していたのであり、そ の一環としてさまざまな相談があったのは自然なことだと、指摘したわけだ。

それでも福島氏は、加計学園問題や国家戦略特区を総理は岩盤規制の突破 だと言うが、むしろ新たな規制になっていると論難した。獣医学部新設を 希望した大学は他にも京都産業大学や新潟食料農業大学があったが、加計 学園にしか認可がおりないようになっていたというのだ。

だが。京都産業大学が書類を揃えてようやく正式に名乗りを上げたのは去 年10月だ。新潟食料農業大学は結局、申請書類を出さなかった。加戸氏が 語った。

「私は少なくとも10年前に愛媛県民、今治の人々の夢と希望を託されて (獣医学部新設に)挑戦した。厚い岩盤規制ではね返されたが、やっと (安倍政権の)国家戦略特区の枠で実現しようとしている。今、本当に嬉 しい」

前川氏は、加計学園問題で官邸、つまり安倍首相や和泉補佐官らが介入 し、「行政が歪められた」と繰り返した。だが、加戸氏は「国家戦略特区 によって、歪められた行政が正されたというのが正しい発言だ」と、前川 発言を真っ向から否定した。

7月10日の審査への私の感想は、まず、民進党などは獣医学部新設という 問題の本質から離れて加計学園問題を安倍政権批判に利用しているにすぎ ない。2、香川県出身の自民党衆議院議員、平井たくや氏のお粗末な質問 に見られるように、自民党の中には、危機の深刻さを理解していない議員 が少なくないのではないか。

3、先週の当欄でも指摘したが現役事務次官時代に新宿のいかがわしい場 所に数十回も通ったことを貧困女子の実態調査だと言って恥じない前川氏 の人格の低劣さが、またもや際立ったことの3点だ。
『週刊ダイヤモンド』 2017年7月22日号
 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1191



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お邪魔虫共産党
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  渡部 亮次郎

中国では幹部でも汚職がばれれば死刑になる。それでも幹部の汚職が引き もきらない。いくら共産主義に共鳴しても、私欲とは人間の本能に等しい ものだからである。

こうした目で中国を見ていれば、共産党が政権を掌握している限り人権尊 重や政治の民主化なぞは絶対実現しないと思うのが普通だが、経済の改革 開放が進むのに比例して民主化が進むはずだと考える人々がいる。特にア メリカの人たちに多い。

中国が何故、共産革命に成功したか。それは国家権力を手中にしようとし た毛沢東の策謀が成功したからである。国家の形態は何でも良かったが、 とりあえず貧民が国民の大多数だったので、「金持ちの財産を分捕り、皆 で平等に分配しよう」と言う呼びかけに合致したのが共産主義だった。

共産主義政府の樹立が毛沢東の望みではなかった。真意は権力の奪取だっ た。日中戦争の終結で、日本軍の放棄して行った近代兵器を手中にして蒋 介石と国内戦争を続けた結果、蒋介石は台湾に逃亡した。毛沢東は昭和 24(1949)年10月1日、中華人民共和国建国を宣言した。

人民も共和も中国語には無い。日本語だ。畏友加瀬英明氏の説明だと、中 国語には人民とか共和と言う概念が無いのだそうだ。北朝鮮はそれに民主 主義が加わって嘘が深化している。

権力は掌握したが、人民への約束を果たす手段が無い。とりあえず人民公 社と大躍進政策が当時のソ連をモデルに実施されたが、農民は生産意欲の 低下とサボタージュで抵抗。

結果として食糧不足に陥って各地で飢饉が発生。餓死者は1500万人から 4000万人と推定されている(「岩波現代中国事典」P696)。

毛沢東の死(1976年)後2年、失脚から3度目の復活を遂げていたトウ小平が 経済の開放改革を断行。開放とは日本など外国資本の流入を認め、改革と は資本主義制度への転換を意味した。

4つの近代化を掲げたのだ。工業、農業、国防、科学技術の近代化であ る。今のところ実現に近付いているのは軍事の近代化である。

トウ小平は政治の近代化だけは断乎として拒否した。肥大化した経済が政 治(共産政府)を圧倒する危険を回避したのである。だから第2天安門事件 には反革命の匂いを嗅ぎ、断乎、弾圧した。

しかし発展する資本主義にとって共産党政府による様々な統制は邪魔以外 の何物でも無い。工場用地の確保一つとってみても、土地すべての国有は 障害でしかないが、自由にならない以上、共産党幹部を「買収」する以外 に方法が無い。

したがって多発する共産党幹部による汚職事件はいわば構造的なことで あって、客観的にみれば「事件」ではなく「日常茶飯事」に過ぎない。

しかも冒頭に述べたように「私欲」は本能のようなものだ。所有を否定す るのが共産主義の思想でも「本能」には勝てっこない。つまり共産主義体 制化で経済だけを改革開放すれば汚職簸自動的に起きるし、共産党幹部に すれば、現状を変更するメリットは全く無いわけだ。

汚職は時たましか発覚しない。摘発で死刑になるのは不運な奴で政府の知 るところではないのだ。かくて中華人民共和国政府は汚職にデンと腰を下 ろした政権。民主化を抑え、人権無視の批判など絶対耳に留めない。耳が 左右に付いているのは右から聞いたら左から逃す為にあるのだ。2010・12・5




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話 の 耳 袋
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 ◎民進党、崩壊前夜の様相 桜井充参院議員「離党を含め考える」 相 次ぐ執行部批判、離党予備軍に動きも

民進党の蓮舫代表は、野田佳彦幹事長が東京都議選の敗北の責任を取って 辞任することを受け、党役員人事に着手した。人心一新で求心力を回復し たい考えだが、党勢低迷への反省が足りないとして代表辞任を求める声は 根強い。離党や解党を模索する議員もおり、党崩壊の危機さえ漂う。

「仙台市長選は、党の執行部が頑張ったという結果と違う。すみませんが 『応援に入りたい』といわれたのもお断りした」

民進党の桜井充参院議員=宮城選挙区=は25日の両院議員懇談会で、与野 党対決の構図となった23日の仙台市長選で支援した新人候補の勝利に謝意 を示しながらも、蓮舫執行部の求心力のなさを痛烈に批判した。

 桜井氏は発言後に両院懇を中座し、「都議選の総括文書を読む限り、全 然反省は見えない」と記者団に対しても執行部批判を繰り返した。「(離 党を含めて)仲間とこれからいろいろ考えたい」とも語った。

離党届を準備する横山博幸衆院議員も両院懇後、「(離党は)最終的には 個人判断だから、1日、2日よく考える」と述べた。

両院懇では「蓮舫執行部は『新世代の民進党』というイメージはなく、旧 世代の民主党という形だ」(宮崎岳志衆院議員)など党運営への批判が相 次いだ。

蓮舫氏は両院懇の最後に「勝てる政党にして政権交代を実現したい」と結 束を呼び掛けたが、最大の「後見役」である野田氏を失う痛手は大きい。 原口一博元総務相はさっそく「野田氏だけが辞めて済む話なのか」と牽制 した。

国会で内閣支持率が急落する安倍晋三政権を学校法人「加計学園」問題な どで厳しく追及したところで、党の内紛が続けば反転攻勢は遠のくばか り。党の再生どころか、組織が溶解する危機さえある。

【写真】 − 民進党の蓮舫代表(酒巻俊介撮影)
<http://www.sankei.com/politics/photos/170725/plt1707250085-p1.html>http://www.sankei.com/politics/photos/170725/plt1707250085-p1.html
【産經ニュース】 017.7.25 23:10 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎論評】加計学園問題について:  藤岡 信勝 

24日に2つの情報に接した。国会で小野寺五典議員の質問があり、『月刊
Hanada』9月号に小川榮太?論文が掲載された。この問題は、この2つで キマリということを書く。
 
加計学園問題で内閣支持率が実際にこれほど下がるとは、私には予想でき なかった。口蹄疫問題や地方自治体の獣医師不足に対処する獣医学部の新 設は、そのために奔走した元愛媛県知事の加戸守行氏の証言にあるとお り、国民の切実な利益に合致し、特区制度の運用に基づく許認可行政の手 続きが公明正大に行われている限り、新設を認められた事業者が首相のお 友達であろうとなかろうと、何の関係もないことである。安倍総理にはこ の件で責任を問われるべき、いかなる要素も存在しない。

だから、いずれ立ち消えになるだろうと考えていた。それがこのような事 態になるとは、理不尽の極みである。

なぜこうなったのか。何人かのコメンテーターの言説と私の思いつきをも とにその要因をあげれば、次のようになるだろう。 

第1は、マスコミの攻撃のすさまじさは安保法制の時のほうが酷かったが 内閣支持率は下がらなかったのに、今回、支持率が下がったのは、アベノ ミクスの経済政策が頓挫しつつあるからだ、という指摘がある。

国民の政権支持率は究極的には経済の好転による国民生活の安定によって 決まるとされている。その土台が揺らいでいるという問題である。 

第2は、マスコミの攻撃に対して全面否定をもってのぞんだ政権側の拙劣 な対応が、かえって国民の目に「怪しい」と感じさせる結果となったとい う面がある。

つまり、マスコミの仕組んだ手にのってしまったということがあるのでは ないか。「一切の指示を出さなかった」ことをもって潔白を証明しようと すると、2つのまずい結果が生じる。1つは、「逃げると怪しまれる」と いう論理が働いて、上に述べた通りかえって怪しまれるのである。 

もう1つは、これのほうが更に深刻なのだが、総理大臣であれ官房副長官 であれ、政府の要職にある者は、何の指示もしないのが正しいあり方だと 前提してしまうことである。

この件について成り立つことは、他のどの政策課題についても成り立つだ ろう。そうすると、何もしない総理大臣が正しいあり方だということに なってしまい、そもそも政治家は何のために総理大臣になったのか、とい う疑問がわく。

政治家は一定の理念と見識に基づく政策を掲げ、それを実現するために選 挙を勝ち抜いて、国民の支持を取り付ける。ところが、いったん総理大臣 になると、何も指示しないことが正しいことになる。

これは民主主義の否定である。選ばれた総理大臣は、自ら掲げる政策の実 現にリーダーシップを発揮する義務があるのだ。 今回の場合でも、総理 がかりに具体的な指示をしたからといって、問題はない。

知らなかったなどという必要もない。公益に合致し、手続きが適正であれ ば、何ら恐れることはない。「それで何か問題ですか」と開き直ればよ い。政権側の対応は誠に歯がゆい。

第3は、「お友達」宣伝に惑わされた国民は、一部の者が「えこひいき」 されているとして嫉妬を感じた、ということらしい。これは私などには全 く理解出来ない感覚で、加計学園が獣医学部をつくったからといって、巨 万の富を得られるような事業であるとは思えない。

しかし、こうした「ねたみ」感情を煽るマスコミの作戦は見事に成功した ようだ。 

第4は、こうした場合、自民党の中に反安倍勢力があるという指摘もかね てからある。時あたかも「加計問題『主犯』は石破茂」という小川榮太? 氏の論説が『月刊Hanada』9月号に載った。

この論文は、加計問題の本質を過不足無く書き切っており、必読の文献で ある。加計問題に関心をもつ人は、他のどの文献よりもこの小川論文を読 むことを薦める。 

特にこのなかで、1つだけ言及するなら、かねてから、「教授陣が揃わな いから認可の条件を満たさない」と文部官僚らが口にするのを、本当に卑 劣な言い分だと私はにがにがしく思ってきた。

あらたな学問分野は隣接領域から研究者をあつめ、教えつつ研究をしてつ くっていく以外に方法はないではないか。これは永久に獣医学部をつくら せない詭弁であり、こういう物言いをするヤツは本当の悪人だと感じてき たが、小川論文を読むとその「本当の悪人」こそ石破茂という人物である ことが見事に剔抉されている。

安倍内閣には多くの不満や問題点を感じる。しかし、現下の情勢で、この ような「火の無いところに大火事をつくり出す」陰謀で安倍政権を倒すこ とを絶対に許してはならない。「火のないところ」に大問題をつくり出す ことができるということを、われわれは捏造慰安婦問題でよく知っている のだ。 

ちなみに、2日の小野寺五典議員の質問は見事だった。あの1時間で、加 計学園問題の真相が解明された。この1時間の録画と小川論文を読めば、 冒頭で書いたとおり、この問題はキマリである。 

安倍政権の実績は累代の自民党政権を圧倒的に凌駕しており、日本の国際 的信用を高めた点でも画期的だ。長期安定政権は国益に限りなく資するの である。毎年、社長も経営方針も変わる会社と契約を結ぼうとする会社は ない。回転ドアで毎年トップが交代していた時期の日本は最低だった。こ こは残余の問題は差し置いて、不当な倒閣運動を粉砕することに注力する 時期だ。
【Facebook】2017-07-25 06:02 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎「どうせ民進党は無くなる」幹事長辞任…内部にも解党論

民進党の野田佳彦幹事長が自らの辞任を表明した。党内の反対論を押し 切って幹事長に起用した蓮舫代表にとって大きな痛手だ。野田氏周辺は 「外からでも(蓮舫氏を)支えられる」と話すものの、党勢回復の道筋は なお見えず、解党論がくすぶる党内ではリスクを抱えた再出発となる。

民進党本部であった25日の両院議員懇談会。野田氏は「多くの皆さんから 党のガバナンスの問題を指摘された。ガバナンスは幹事長の責任だ」など と述べた。

東京都議選直後の3日の記者会見では、早々と続投の意向を表明。心配す る側近議員から「辞任したほうがいい」と促されても、「蓮舫体制を支え るにはここで辞めるわけにはいかない」と明言していた。

一転したのは、11〜18日の都議選総括の会議。執行部刷新を求める声が相 次ぎ、蓮舫氏の「二重国籍」問題も再燃。解党論をぶち上げた議員に野田 氏が反論すると、「幹事長失格だ」と面罵された。
ASAHICOM2017年7月26日07時52分
 

 ◎英国、2040年からガソリン車とディーゼル車を販売禁止へ=現地紙

7月25日、英政府は、2040年からガソリン車とディーゼル車の販売を禁止 する方針を26日に発表する見通し。大気汚染対策の一環で、電気自動車 (EV)への完全移行を目指す。

[ロンドン 25日 ロイター] - 英政府は、2040年からガソリン車と ディーゼル車の販売を禁止する方針を26日に発表する見通し。大気汚染対 策の一環で、電気自動車(EV)への完全移行を目指す。現地有力紙など が報じた。

フランス政府も先に、40年までにガソリン車とディーゼル車の販売終了を 目指す方針を発表している。

英紙タイムズによると、英政府はモーターとガソリンあるいはディーゼル エンジンを組み合わせたハイブリッド車(HV)の販売も40年までに終 了する方針。

デイリー・メール紙は、20年からは、最も大気汚染が深刻な道路で大気質 の改善が見られない場合、地方自治体がディーゼル車に課税することが可 能になると伝えた。ロイター7/26(水) 9:00配信




 ◎南シナ海問題、介入拒否のためASEAN諸国に団結求める 中国外相

【7月25日 AFP】中国の王毅(Wang Yi)外相は25日、訪問先であるフィリ ピンの首都マニラ(Manila)で会見し、南シナ海(South China Sea)の 問題に介入しようとする外部勢力に「ノーを突きつける」ため、東南アジ ア諸国が団結するよう求めた。来月行われる東南アジア諸国連合 (ASEAN)関連会合を前に、米国をけん制する狙いがあるとみられている。

フィリピンは長年にわたる米国の同盟国でありながら、ロドリゴ・ドゥテ ルテ(Rodrigo Duterte)大統領の下、中国への接近をみせており、王外 相は中比関係の改善を「力強い流れ」だと喜んだ。

王外相は良好な中比関係が南シナ海の安定に寄与していると指摘。また報 道陣に対して「もし今も南シナ海の安定を求めない外部勢力、もしくは域 内の勢力がおり、南シナ海で騒ぎを引き起こしたいと思っているならば、 われわれは共に立ち上がり、そのような勢力にノーを突きつける必要があ る」と述べた。

王外相は来月もマニラを訪れ、ASEAN10か国の他、米国や中国などの外相 が出席する会合に出席する予定。

【写真】
・  フィリピンの首都マニラで、共同記者会見に臨む中国の王毅外相 (2017年7月25日撮影
・  フィリピンのアラン・ピーター・カエタノ外相(2017年7月25日撮影) (c)AFP/NOEL CELIS
http://www.afpbb.com/articles/-/3136988?pid=19230827
 [AFP] 2017年07月25日 21:51 マニラ 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎<連合>「残業代ゼロ」容認撤回へ 政労使合意見送り

成果型労働制といわれる「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)導入 を含む労働基準法改正案の修正を政府に求めて容認する姿勢を示していた 連合が、一転して高プロの政労使合意を見送る方針を固めたことが関係者 への取材で分かった。

連合は、所得の高い一部の専門職を労働時間の規制から外す高プロ導入を 「過労死を助長する」として2年以上反対し、改正案を「残業代ゼロ法 案」と批判してきた。ただ、連合は「年104日以上の休日確保」を義務付 けるなどの修正案を示し、高プロを容認する方向にかじを切っていた。

 27日に札幌市で中央執行委員会(中執)を開き、高プロの事実上容認を 撤回して再び反対へ転ずる。27日に延期されていた政労使会談は、中止さ れる見通し。政府は秋の臨時国会で高プロ導入と裁量労働制拡大、残業時 間の上限規制を盛り込んだ改正案を可決・成立させる方針だったが、戦略 練り直しを迫られる。

連合の神津里季生(こうづ・りきお)会長は13日に改正案の修正を安倍晋 三首相に申し入れた際、「(与党多数の)政治状況の中で(健康確保措置 が)不十分なまま改正案が(残業規制と一括で)成立してしまうことは耐 えられない」としていた。毎日新聞7/26(水) 9:00配信




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読 者 の 声       
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 1)国会閉会中審査は無駄遣い:前田正晶

25日の参議院での審査と言うよりも野党議員によるテレビドラマの刑事物 まがいの尋問と詰問大会は見る必要など無しと判断していた。先ほどテレ 朝の悪意ある纏めを聞いていて時間の無駄をせずに済んで良かったと思っ た。

兎に角、手を替え品を替え如何にして安倍総理に「私が悪う御座いま し た。友人の為に便宜を図れと部下に命じました。その罪を反省して辞任 します」と言わせるかのショーに過ぎず、「時間と国費を無駄にしたのは 誰か」と野党連合に問いたい気分に、またもやされられた。

しかし、あのように白い服を着た村田や刑事が容疑者を問い詰めるような 無礼な質問の仕方をする小池晃等を、これでもかと映し出せば、与論調査 の結果に悪影響が出る

のは当然だと思わせられた。野党議員もテレビ局も、総理や元や前秘書官 や総理補佐官たちが「そう思った」とか「記憶にない」と答えると、ここ を先途と責め立てる。

だが、肝腎の安倍内閣打倒キャンペーンのエース・前川喜平が「そう言わ れたから加計学園のことだと思った」と証言しても、その「思った」を一 向に追及しないのは意図的だろうし「不誠実」で、彼らに総理を罵倒する 権利などないと思った。

何度でも同じことを言うが、総理が「私情を挟んでいない」と「1月20日 に初めて加計学園と知った」と言われたことを、具体的な根拠もなく状況 証拠と悪意に満ちた前川発言を根拠にいくら責め立てても水掛け論の範疇 を出ることはないだろう。

私はこれほどの国費と時間の無駄遣いは、もうこれきりにすべきだと国会 にも野党にも言いたい。他に審議すべき喫緊の課題があるはずだ。

また、居丈高になって野党どもは加計幸太郎氏を喚問せよと怒鳴る。だ が、加計氏が素直に出頭して「私が悪いのです。友人関係を利用して安倍 さんに加計学園に便宜を図って貰いました」と言うだろうか。加計氏も国 会での遣り取りを見ているだろうから、何を言うべきかくらいのことは先 刻ご承知だろうに。

民進党の櫻井充が離党を考えているようなことを仄めかしていた。であれ ば、26日総理を詰問したのは最後のご奉公か。こんな連中ばかりの政党は 噂のように解党しても構わない。惜しむのは朝日と毎日と東京新聞くらい だろうから。

海外ではDPRKがまたもや27日にはmissileを発射するようだし、韓国では 益々反日の具体的行動が明らかだし、アメリカではトランプ政権が自作自 演でアメリカを一層混乱させているという放置しておくことは許されない 情勢だ。こういうことこそ加計に優先して審議すべきではないか。

私にはトランプ様の「アメリカファースト」とは「他国のことなど知った ことか。アメリカさえ自分の思うがままに操れていればそれで結構」と彼 が意図していたことが極めて明解になってきたと思っている。その為に は、同盟国の中でも数少ない親トランプである我が国に貿易赤字を削減さ せようと無理無体を言って憚らない。

私は「困った国になっていくようだ」とすら密か憂慮している。


 2)謹んで秋田県をお見舞い申し上げます。渡部さんのご親戚やご友人 で被害に遭われた方がおられるか否かは存じませんが、天災とは申せ途方 もない由々しき事 態だと思います。

その最中にあの閉会中審査。看過することは出来ないと思います。ここま で来れば、渡部さんから心なき野党と歪んだ新聞とテレビに一言あればと 願っており ます。(前田正晶)

主宰者撚り:ありがとうございます:妹も弟も川の無いところに住んでい るので災害には遭わなかっそうです。

私の幼いころは八郎潟の水が攻めてきたことがあったが、干拓されたので それも無くなった。




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身 辺 雑 記
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27日の東京湾岸は曇天。予報通り。


26日の東京湾岸は朝のうちは雨、散歩は午後回し。雨は2時半ごろ上がっ て、セミが啼きだした。セミは雨のうちは絶対啼かない。

内科のことで25日大学病院に相談のため家人と出かけた。もっと筋肉の付 く運動をせよ、と指摘された。だが、81にはきついね。

夜はヴェトナムから一時帰国中のPC師匠夫婦を囲んで一献。旦那さんは架 橋技師だ。

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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>

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