政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針

2017/06/29

  
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     わたなべりやうらうのメイルマガジン「頂門の一針」4398 号
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           2017(平成29)年6月29日(木)



                           稲田防衛相は猛省せよ:阿比留瑠比

                   政権、加計問題で反転攻勢を展開:杉浦正章

               米国防総省の報告に見る中国の脅威:櫻井よしこ

      「措置入院」精神病棟の日々(52):“シーチン”修一 2.0
          
                   
                        
                        話 の 福 袋
                           読 者 の 声
                           身 辺 雑 記


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第4398号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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稲田防衛相は猛省せよ
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        阿比留 瑠比

稲田防衛相は猛省せよ でも公人・私人の峻別は無理がある

ただでさえ学校法人「加計学園」問題などで痛くもない腹を探られ、支持
率が低下している安倍晋三内閣にとっては、泣きっ面に蜂の事態だろう。
稲田朋美防衛相の都議選集会での失言問題のことである。

「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としても、お願いしたいと思ってい
る」

こう自民党候補への支持を訴えた稲田氏は、後に発言を撤回したが、野
党側は当然、やれ憲法違反だ、やれ自衛隊の政治利用だと勢いづいている。

「今回の発言の内容は、撤回して謝罪して終わりという話ではなくて、
完全にアウトだ。自衛隊の士気にも関わる問題だ」

自身の「二重国籍」疑惑をめぐり発言が二転三転どころか四分五裂した
揚げ句、結局は蓋をしたままの民進党の蓮舫代表がこう糾弾しても説得力
は感じない。とはいえ、口をすべらせた問題発言であることは否めず、稲
田氏には猛省を求めたい。

閣僚、とりわけ実力組織たる自衛隊を指揮する立場にある防衛相は、日
頃から慎重な上にも慎重に振る舞うべきだからである。

ご都合主義の報道

自衛隊をめぐっては、民進党は前身の民主党政権時代の平成22年11
月、自衛隊全部隊に対し、友好団体などに属する民間人が自衛隊行事で、
民主党政権の批判をしそうな場合には参加させないことを求める通達を出
すなどした。当時、言論の自由を侵す明白な憲法違反だと指摘されたもの
だが、ここで自民も民進もどっちもどっちだと言いたいわけではない。

公人か私人か、首相・閣僚か一議員かという論争は、振り返れば靖国神社参拝をめぐっても長年戦わされてきたが、そもそも、その区分けにどれほどの意味と有効性があるのか。

国会で答弁し、外国要人と交渉を行う際の首相は間違いなく公人だが、家族や古い友人と食事をしている際や、入浴中は私人だろう。ただ、プライベートの時間を過ごしているときであろうと、政局や外交上の課題が完全に頭から去ることがどれほどあるか。スイッチをオン・オフするようなものではあるまい。

人間も社会も複雑で曖昧な性格を最初から抱え込んでおり、表もあれば裏もある。それを明確に割り切ることができるように単純に論じるのは、非現実的であり、偽善的でもある。(論説委員兼政治部編集委員)

 産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】2017.6.29 




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政権、加計問題で反転攻勢を展開
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          杉浦 正章

「抵抗勢力官僚」は獅子身中の虫だ 論客動員で国民に説明を
 
満を持していたのであろう。ようやく反転攻勢が始まった。官房長官・菅
義偉が27日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設に関し、日本獣医師
会、農林水産省、文部科学省を名指しして「抵抗勢力」と断定、岩盤規制
を突破する方針を改めて鮮明にさせた。

首相・安倍晋三も「加計」を突破口に獣医学部の全国展開を進める方針を
明言。これまで沈黙していた国家戦略特区での獣医学部新設決定に関わっ
た諮問会議の民間議員らも「加計問題の根底に日本獣医師会の強い抵抗が
あった結果一校に絞らざるを得なかった」ことを暴露、いかに岩盤を突き
崩すことが困難であったかを強調した。

まさに事態は政府・与党が「改革派」で、民新・共産両党と朝日、毎日、
民放など反政権メディアが「守旧派」となる構図だ。かくなる上は安倍は
ちゅうちょすることはない。文科、農水など政権の方針に反対する幹部官
僚を人事で押さえ込むべきだ。

堰を切ったように岩盤規制突破の発言が相次いだ。「抵抗勢力」を名指し
した管の発言は「そもそも52年間、獣医学部が設置されなかった。日本
獣医師会、農林水産省、文部科学省も大反対してきたからではないか。ま
さに抵抗勢力だ。

規制がこれだけ維持されてきたことが問題だ」というものだ。そのうえで
菅は「安倍政権とすれば、まず1校認定したわけであり、突破口として全
国に広げていくのは獣医学部だけでなくてすべての分野において行ってい
く方針だ」と述べ、国家戦略特区で認めた規制緩和策の全国展開を目指す
考えを強調した。

安倍も「今治市に限定する必要はない。全国展開を目指す。意欲あるとこ
ろはどんどん獣医師学部の新設を認める」と明言した。

また諮問会議の民間議員を務める大阪大学名誉教授八田達夫は「獣医学部
の規制は既得権による岩盤規制の見本のようなものであり、どこかでやら
なければいけないと思っていた。『1つやればあとはいくつもできる』と
いうのが特区の原理で、1校目は非常に早くできることが必要だった」と
強調。

東洋大学教授竹中平蔵は、文部科学省前事務次官前川喜平が先の記者会見
で「行政がゆがめられた」などと述べたことについて、「最初から最後ま
で極めて違和感がある。今回の決定プロセスには1点の曇りもない」と反
論した。

加えて、竹中は「『行政がゆがめられた』と言っているが、『あなたたち
が52年間も獣医学部の設置申請さえも認めず行政をゆがめてきたのでしょ
う』と言いたい。それを国家戦略特区という枠組みで正したのだ。

2016年3月までに結論を出すと約束したのに約束を果たさず、『早くし
ろ』と申し上げたことを『圧力だ』というのは違う」と切り返した。

こうした発言が一致して指摘するのは獣医師会のごり押しだ。今治市だけ
に学部新設を限定しようと躍起になっていた姿が鮮明になっている。確か
に獣医師はペットブームで笑いが止まらない状況にあるといわれる。

マスコミは伝えていないが法外な治療費を請求される被害が続出してお
り、社会問題となっている。獣医師会が既得権にしがみつくのは、言うま
でもなく“甘い汁”を囲い込み、拡散するのを防ぎたいからにほかならな
い。岩盤規制の突破はその意味からも必要不可欠であり、政府はこの辺の
PRが不足している。

一部マスコミも政権が改革を推進しようという時に、何でも政局に結び
つけようとする姿勢が見られる。朝日は28日付朝刊の社説で安倍が「地域
に関係なく2校でも3校でも意欲のあるところはどんどん認めていく」と発
言したことにかみついている。「(親友が経営する加計学園を優遇したと
いう)疑惑から目をそらしたい安直な発想といらだちが透けてみえる」
と、もっともらしい論旨を展開している。

しかし、自民党副総裁・高村正彦ではないがこれこそ「ゲスの勘ぐり」社
説だ。岩盤規制の突破という、今の日本に喫緊に必要な問題への視点と大
局観がゼロだ。朝日は52年間も岩盤を死守し、天下り先を確保してきた文
科官僚を礼賛していいのか。

菅は抵抗勢力として獣医師会、文科省、農水省の名を挙げたが、こうし
たマスコミが存在する以上、一部マスコミも含まれるのは当然だろう。最
近では米国のトランプ政権も抵抗勢力との戦いを繰り広げている。

同政権にとっても抵抗勢力の排除は政権基板確立の基礎であり、人事が遅
れているのは、官僚が敵か味方かを見定めている結果であろう。大統領上
級顧問スティーブン・バノンが、米主要メディアに対して「メディアは抵
抗勢力だ。黙っていろ!」とかみついたのは記憶に新しい。

また、小泉純一郎も自らが進める「聖域なき構造改革」に反対する諸勢力
を「自民党内の族議員、公務員、郵政関連団体、野党、マスメディア」な
どに絞って、郵政改革を成し遂げた。

安倍政権が改革の旗を高く掲げればかかげるほど、風圧に対処する政治
手法が必要になっていることは言を待たない。安倍は通常国会中は加計問
題に関してどちらかと言えばあいまいな対応をとってきたが、これはテロ
準備法成立の必要という喫緊の重要課題の処理を意識したものであろう。

その結果、文科省内部からの漏洩事件が頻発、民放テレビを利用して買春
疑惑の前次官が我が物顔で政権の足を引っ張るという“弛緩(ちかん)”が生
じていた。

政権の前途には外交・安保問題、経済対策など重要課題がひしめいてお
り、野党の要求する臨時国会などは当面開催する必要はあるまい。閉会中
審査なども無視して当然だ。しかし、左傾化民放の口から生まれたような
低級コメンテーターらに言いたい放題の発言を繰り返させておくことはない。

菅でも高村でも竹中でも論客を繰り出して、テレビで直接岩盤規制の突破
を訴える必要があるのではないか。また文科、農水両省な
どに対して幹部人事も断行して、引き締めを図る必要もあるのは当然だ。
世界中の政権は獅子身中の虫を取り除くのが常識なのだ。
 


       
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米国防総省の報告に見る中国の脅威
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          櫻井よしこ


米国防総省が6月6日、「中国の軍事情勢」に関する年次報告書を発表し
た。海洋、宇宙、核、サイバー空間の4分野を軍事戦略の要として、中国
が世界最強の国を目指して歩み続ける姿を描き、警告を発している。
  
報告書は、中国の目標が米国優位の現状を打ち砕くことだと分析し、その
ために中国は、サイバー攻撃によって、軍事技術をはじめ自国で必要とす
る広範な技術の窃取を行い、知的財産盗取を目的とする外国企業への投資
や、中国人による民間企業での技術の盗み取りなどを続けていると、驚く
ほど率直に告発している。
  
この件に関して興味深い統計がある。中国政府は長年、経済発展を支える
イノベーション重視政策を掲げてきた。2001年から複数回の5か年計画を
策定し、研究開発費をGDP比で20年までに2・5%に引き上げようとして
きた。だが、目標は一度も達成されていない。理由は、彼らが必要な知的
財産を常に他国から盗み取ることで目的を達成してきたために、自ら研究
開発する風土がないからだとされている。
  
ただ、どのような手段で技術を入手したかは別にして、中国が尋常ならざ
る戦力を構築しているのは明らかだ。中国は世界で初めて宇宙軍を創設し
た国だ。米国家情報長官のダニエル・コーツ氏は今年5月、「世界の脅威
評価」で、ロシアと中国はアメリカの衛星を標的とする兵器システム構築
を宇宙戦争時代の重要戦略とするだろうと報告している。
  
15年末に、中国は「戦略支援部隊」を創設したが、それはサイバー空間と
宇宙とにおける中国の軍事的優位を勝ち取るための部隊だと分析されている。
  
 国防総省の報告書は、中国を宇宙全体の支配者へと押し上げかねない量
子衛星の打ち上げに関しても言及しているのだ。

大中華帝国の創造
  
昨年、中国は宇宙ロケットを22回打ち上げ、21回成功した。そのひとつが
世界初の量子科学実験衛星の打ち上げだった。量子通信は盗聴や暗号の解
読がほぼ困難な極めて高い安全性が保証される通信である。「仮に通信傍
受を試みたり、通信内容を書き換えようとすると、通信内容自体が?崩
壊?する。理論的にハッキングはまず不可能」(産経ニュース16年9月3
日)だと解説されている。
  
量子衛星打ち上げの成功で、地球を包み込んでいる広大な宇宙を舞台にし
た交信では、どの国も中国の通信を傍受できないのである。
  
中国は07年に地上発射のミサイルで高度860?の自国の古い気象衛星を破
壊してみせた。攻撃能力を世界に知らしめたのだ。衛星破壊をはじめとす
る中国の攻撃の狙いは、「敵の目と耳を利かなくする」こと。違法なハッ
キングで世界中の技術を盗んできた中国が、選りに選って絶対にハッキン
グされない技術を持てば、世界を支配する危険性さえ現実化する。
  
中国は現在独自の宇宙ステーションを構築中だが、来年には主要なモ
ジュールの打ち上げが続く見込みだ。東京五輪の2年後には、中国だけの
宇宙ステーションが完成すると見られる。さらに、中国は月に基地をつく
る計画で、月基地の完成は27年頃と発表されている。習近平氏の「中国の
夢」は、21世紀の中華思想の確立であり、宇宙にまで版図を広げる大中華
帝国の創造ではないのか。
  
中国の遠大な野望の第一歩は、台湾の併合である。その台湾に、国防総省
報告は多くの頁を割いた。「台湾有事のための戦力近代化」(Force
Modernization for a Taiwan Contingency)という章題自体が、十分注目
に値する強いタイトルだ。付録として中国と台湾の戦力比較が3頁も続い
ている。
  
台湾と中国の軍事力は比較にならない。中国の優位は明らかであり、将来
も楽観できない。たとえば現在、台湾は21万5000人規模の軍隊を有する
が、2年後には全員志願兵からなる17万5000人規模の軍隊を目指してい
る。しかし、この縮小した規模も志願兵不足で達成できないだろうと見ら
れている。他方、中国は台湾海峡だけで19万人の軍を配備しており、人民
解放軍全体で見れば230万人の大軍隊である。
  
台湾、南シナ海、そして東シナ海を念頭に、中国は非軍事分野での戦力、
具体的にはコーストガード(海警局)や海上民兵隊の増強にも力を入れて
きた。
  
10年以降、中国のコーストガードは1000?以上の大型船を60隻から130隻
に増やした。新造船はすべて大型化し、1万?を優に超える船が少なくと
も10隻ある。大型船はヘリ搭載機能、高圧放水銃、30?から76?砲を備え
ており、軍艦並みの機能を有し、長期間の海上展開にも耐えられる。
  
ちなみに1000?以上の大型船を130隻も持つコーストガードは世界で中国
だけだと、国防総省報告は指摘する。海警局は、もはや海軍そのものだ。

ローテクの海上民兵隊
  
海警局とは別に海上民兵隊も能力と規模の強化・拡大を続けている。事態
を戦争にまで悪化させずに、軍隊と同じ効果を発揮して、海や島を奪うの
が海上民兵隊である。
  
彼らは人民解放軍海軍と一体化して、ベトナムやフィリピンを恫喝する。
16年夏には日本の尖閣諸島周辺にまで押し寄せた。国防総省報告は、この
海上民兵隊に重要な変化が表れていることを指摘する。かつて海上民兵隊
は漁民や船会社から船を賃借していた。それがいま、南シナ海に面する海
南省が、84隻にも上る大型船を海上民兵隊用として発注した。独自の船を
大量に建造しているのだ。
  
海上民兵隊は南シナ海を越えて尖閣諸島や東シナ海、さらには小笠原諸
島、太平洋海域にも侵出してくる。
  
宇宙軍と量子衛星、そして海上民兵隊。ハイテク戦力とローテク戦力を併
せ持つ中国が世界を睥睨しているのである。サイバー時代においては、先
に攻撃する側が100%勝つのである。その時代に、専守防衛では日本は自
国を守れないであろう。
  
日米同盟はいまや、責任分担論が強調される。アメリカはかつてのアメリ
カとは異なる。国家基本問題研究所の太田文雄氏が問うた。

「仮にアメリカのトランプ政権が、?ハイテクの宇宙・サイバー空間にお
ける脅威はアメリカが対処する。そこで責任分担で、ローテクの海上民兵
隊には日本が対応してほしい?と言ってきたら、わが国はどうするので
しょうか」
  
 日本を守る力は結局、日本が持っていなければ、国民も国土も守りきれ
ない。そのような事態が近い将来起きることは十分にあり得るのだ。
  
 折りしも安倍晋三首相が自民党総裁として憲法改正論議に一石を投じ
た。この機会をとらえて、危機にまともに対処できる国に生れかわるべきだ。

『週刊新潮』 2017年6月22日  日本ルネッサンス 第758回




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「措置入院」精神病棟の日々(52)
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          “シーチン”修一 2.0

6/28も慌ただしく過ぎた。アクリルの透明波板による笠木の補強は23日に
続いて25日に長男坊がやってくれたが、小生の工作は「家にある物を再利
用して用が足りればOK」であり、見栄えは二の次だ。ところが長男坊は
「用が足り、なおかつ美しく」と二兎を追う。パーツがなければ買いに行
く。納得したいのだ。

補強というより「作品」を創っている感じで、「手伝おうか?」と声をか
けると「要らない」。邪魔をしないでくれと言わんばかりだ。

“春琴”は「アンタとそっくり」と笑うが、どうやら父系のご先祖様からの
モノヅクリの血、職人の血が引き継がれているようである(曽祖父は。手
抜きは恥、納得できる、誇れる仕事をしたいという職人魂は男にしかな
い、多分。女の場合は趣味以上にはなかなかならないのではないか。

幕末の日本と清朝末期の支那を訪れたハインリッヒ・シュリーマンが面白
いことを書いていた。

<1860年、清国と英仏間に締結された条約の結果、賠償金を支払い終える
まで、清国政府は自国の税務業務に外国人官吏を登用せざるを得なくなっ
たが、そうするとほどなく税収が大幅に増え、それまでの自国役人の腐敗
堕落が明らかになった。それで清国政府は彼らを罷免し、代わりに支那語
を話せる外国人を雇うようになったのである。

イギリス人レイ氏は1861年に年俸50万フランで税関の長官に任命された。
レイ氏の後任に、昨秋、25歳になるかならずの元イギリス領事ハート氏が
据えられた。その若さにもかかわらず、ハート氏は行政の天才で、彼の
とった施策のおかげで、税関の所得は、外国人官吏を雇う前の4倍に跳ね
上がった>(「シュリーマン旅行記 清国・日本」1865年)

当時の1フランは今の1000円ほどか。年俸50万フランなら5億円だ。日本の
税収は60兆円だが、支那の場合だと、国庫に入るのは1/4の15兆円、3/4の
45兆円は役人のポケットに入っていたわけだ。5億円の投資で45兆円も増
えるのなら安いものだ。

高給に魅かれたこともあって日本でも「お雇い外国人」は幕末から増えて
いったが、シュリーマンによると口さがない欧米人は「日本は欧米の掃き
だめ」と言っていたそうだ。本国では門閥や身分制などもあって、能力は
あっても就職できない、出世できない、十分な俸給を得られない、と鬱屈
していた人々がすこぶる評判の良かった日本(今で言うクールジャパン)
を目指したのだ。

福翁が幕藩封建体制=身分制を嫌った(ほとんど憎悪していた)のは、才
能ある父親が下級官吏に甘んじるしかなかった、その口惜しさ、諦観を見
ていたからだ。勉強しろ、才覚さえあれば庶民も立派な仕事に就ける、こ
れが自由主義、民主主義だ、と叫び続けたのはご先祖様からの後押しが
あったからだ、「恨み晴らさでおくものか!」と。

「江戸・幕末滞在記 若き海軍士官の見た日本」の著者エドゥアルド・ス
エンソン(仏)は横須賀海軍造船所を訪ねて、日本人の職工に感動している。

<(お雇い外国人のフランス人>技師が指令を(幕府の)役人に与え、そ
れが日本人に伝えられる・・・ひょっとすると日本人の職人の方が西欧人
より優秀かも知れなかった。日本のものよりはるかに優れている西欧の道
具の使い方をすぐに覚え、機械類に関する知識も簡単に手に入れて、手順
を教えてもその単なる真似事で満足せず、自力でどんどんその先の仕事を
やってのける。

日本人の職人がすでに何人も機械工場で立派な仕事をしていた>

支那人は儲からなければ一所懸命にはやらない。カネ、カネ、カネの世
界。日本人は「とにかくいい仕事をしたい、カネは暮らしに困らない程度
でも構わない」。支那人は今頃になって「日本の職人に学べ、匠を目指
せ」と言っているが、彼らの生活空間は昔から「臭い、汚い、カネとコ
ネ」の4Kで、「汚物、汚染、汚辱、汚職」の4O(4オー)付き、恐ろしく
「清潔、正確、質素、清貧、正直、正道、精勤」の7Sに欠ける。

そういう職場で「いい仕事」ができるはずも「いい職人」が育つはずもな
い。中韓北露・・・われわれは厄介な隣人に悩まされている。厄介者とし
て3Fに隔離され、餌場の今では10羽以上に増えた雀を相手に晩年を送る発
狂老人の病棟日記から。

【2016/12/9】承前。*「古い友人が丹東(中国遼寧省)で日帰り北朝鮮
ツアーを催行している。一緒に行かないか」と(中国通の)Nさんに誘わ
れ、北京経由で無事に丹東着。中朝友誼橋(鴨緑江大橋)を渡ってバスを
降りたとたん、「救援金」と書かれた袋を持った人々の群に囲まれ、彼ら
は口々にこう叫んでいる。

「ドル、ユーロ、人民元、円、ポンド・・・わが国の朝鮮ウォン以外なら
OKです。住民は皆困窮しています、助けてください!」

はなっから観光どころではない。観光地、土産屋、レストラン・・・バス
が停まれば人、人、人の渦で、歩くこともままならない。「どうなってい
るんだ、これじゃあまるでボッタクリツアーだ!」とガイドに苦情を言う
と、Nさんが「修一さん、これが北の現実なんです。中国から毎日大量の
物資が入ってくる丹東対岸の街でさえこの有様です。奥地では飢餓線上の
人々があふれているでしょう」・・・

ここで目が覚めた。夢だったが、幽体離脱で空から眺めたようなリアリ
ティがあった。北の自然発生的“草の根資本主義≒改革開放”が進めばいい
が、上からそれを押さえつけられたら北は破綻するしかない。

〔今朝の産経から〕*措置入院解除後のフォロー体制を整備するという。
医療刑務所、予防拘禁、保護観察などが必要ではないか。

*あしながおじさん運動はいいことだが、「一口○○円」という寄付の“足
切り”は再考した方がいい。低額でも高額でも、その人なりの精いっぱい
の浄財ではないのか。

*正論/榊原英資「統合危うくするEUの歯車」。

<戦後、統合と経済の自由化が進んできたが、再び主権国家への回帰、保
護主義化が進んできている。リベラリズムや寛容な態度でまとめて、一つ
のヨーロッパをつくりあげたのがEUである。確かに難民などの問題を生ん
でしまったのだが、その理念に立ち返るときなのではないか。

日本は自由化の流れを止めない、保護主義を食い止める(というグローバ
リゼーション/GLBの)リーダーシップを取るべきだ、云々>

GLBとは、国境をなくす or フェンスを低くし、ヒト、モノ、カネができ
るだけ自由に動けるようにすることで、それによって経済は活性化すると
言われ、希望に輝いていた。自由化=○、保護主義=×だった。

日本で派遣労働が認められたころ、識者は「年功序列、終身雇用という労
働市場の固定化は不合理だ。企業は必要な時に、必要な労働力を求めてお
り、労働市場の流動化は進めるべきで、生産性向上につながる」と言って
いた。で、どうなったか。非正規雇用が急増し、多くの労働者の収入は
減った。

モノとカネの流動化は、賃金の安い後進国、中国など新興国への工場移転
を促し、日本では国内製造業の衰退、産業空洞化、失業率の上昇、景気悪
化を招き、「就職氷河期」などと言われたものである。

米国ではGBLにより「儲かればよし」とする風潮に一層拍車がかかり、自
動車の街デトロイトをはじめ中部の製造業都市は軒並み産業空洞化により
壊滅的打撃を受け、今やラストベルト(鉄さび地帯)と呼ばれるように
なった。

EUでは移民、難民モドキが押し寄せ、低賃金化、既存労働者の解雇が進ん
だ。英国のEU離脱、欧州全体での“極右”の台頭、米国のトランプ勝利は、
明らかにGLBの大失敗を示しているのではないか。

GLBは孤立主義の対語で、「世界的連携拡大・相互干渉主義」の意味だろ
う。国家、国民、民族、人種にはそれぞれの歴史、伝統、文化、成り立
ち、価値観がある。国家主権とは「アナタはアナタの、ワタシはワタシの
道を行く」ということで、せいぜい国連やWTO(世界貿易機関)のタガで
いいものを、EUは「言うことを聞かなければ村八分にするぞ」と干渉しま
くり、脅かし続けた。アカモドキのEU真理教から皆が目覚め始めたのだ。

榊原などリベラル≒アカモドキは、どうせ東大を出て大蔵省か外務省など
の官僚を勤めたアホだろう。お花畑の邪論、愚論、暴論、詐論、偽論のど
こが「正論」なのか。読者はこの手の妄言を読むためにカネを払っている
のではない。編集者はよくよく反省すべし。(つづく)2017/6/28



    
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話 の 耳 袋
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 ◎【米中激戦!】「支持率低い」はつくられた? 米大手メディア、情
報操作でトランプ氏たたきの理由

日本のマスコミでは、ドナルド・トランプ米大統領が「ロシア・ゲート」
疑惑で弾劾されるとか、あるいは近い将来、辞任に追い込まれる、という
ような、まったく誤った情報が蔓延(まんえん)している。

これは米大手メディア(=メーン・ストリーム・メディア、一般に
『MSM』と略称されている)が意図的に流している情報を、日本のマス
コミが無自覚に垂れ流しているからだ。トランプ氏が弾劾される、あるい
は辞任に追い込まれる可能性はほとんどない、というのが現実である。

ただ、トランプ氏がMSMに嫌われているのは事実である。それは彼が本
格的な米国社会の革新を実行しつつあり、それに既成勢力の一部である
MSMが徹底的に抵抗しているからである。

「トランプ氏の支持率が低い」との報道もあるが、これもMSMがつくっ
ている数字である。もし、彼らの世論調査が正しいとすれば、トランプ氏
は昨年11月の大統領選で大敗北を喫していたはずだ。そして、ヒラリー・
クリントン元国務長官が大統領に当選していたはずである。

昨年の大統領選で間違った情報を流したというよりは、情報操作で「クリ
ントン勝利、トランプ惨敗」を意図的に実現させようとしたマスコミや世
論調査会社が、まったく同じことをやっているのである。日本の左派マス
コミによる、安倍晋三首相攻撃と似ている。

トランプ氏のスローガンは「アメリカ・ファースト」であり、「米国をも
う一度、偉大な国にしよう」だ。彼は共和党の指名受諾演説で明言してい
るが、彼の政治的使命は「国民国家・米国の再建」なのである。「新しい
ナショナリズム」といってもよいだろう。

このナショナリズムに反対する左派リベラルが、多国籍企業・無国籍企業
などと連携して「トランプたたき」を行っている。米大手メディアも、こ
の「リベラル=無国籍企業」連携の一部である。国民国家・米国の再建に
反対する勢力が手を組んでいるのだ。

米国で生まれても、多国籍化・無国籍化した企業は、さらなるボーダーレ
ス・エコノミー化を推進しようとする。「ヒト、モノ、カネ」が国境を無
視して自由に動くような経済が彼らの理想である。このボーダーレス化に
反対し、国民経済という単位を重視しようというのが、トランプ氏の基本
政策である。

ボーダーレスでなく、ボーダーを強化して、米国国民の利益を第一に考え
るのが、トランプ政権である。ボーダーレスを理想とする無国籍企業から
すれば、民主政治に基礎を置いて企業活動を規制しようとするトランプ氏
のようなナショナリストは、敵以外の何ものでもないのである。

リベラル勢力はもともと、「アンチ・国家」であり、「国家の枠組みを破
壊する」ことを使命としている。ここで無国籍企業派とリベラル派が手を
組んで、国益重視のトランプ氏を引きずり下ろそうとしているのだ。単純
化していえば、「グローバリスト対ナショナリスト」の対決である。

 ■藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生ま
れ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修
了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経
て帰国。テレビやラジオで活躍する一方、銀行や証券会社の顧問、明治大
学などで教鞭をとる。現在、拓殖大学客員教授。著書・共著に『最強兵器
としての地政学』(ハート出版)、『米中激戦!』(ベストセラーズ)など。
【ZakZak】 2017.6.27 〔情報収録 − 坂元 誠〕



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読 者 の 声       
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 1)主治医に注意され減量に努力中:前田正晶

5月16日の国際医療研究センター病院での定期検診で主治医に体重が58 kg
に迫りつつあると申告した際に、57 kg以下を維持するよう警告された。

体重の増加は栄養分を吸収する力が付いてきたことと勝手に考えて、それ
ほど危ないことだとは考えていなかった。反省した。そこで、それ以降懸
命に減量に努めているところだ。

思い起こせば、2006年1月16日に1度目の心筋梗塞に襲われた時に救命処置
後に病院で測った体重は何と62 kgで、我ながら「それほどあったのか」
と驚いたものだった。

ご存じの方は多いと思うが、体格に比して多過ぎる体重は心臓に病を抱え
る者にとっては、過剰な負担がかかるのであってはならないことである。
そこで(僅か?)19日後に退院を許されたので、そこから本当に一生懸命
の減量に入っていった。カタカナ語排斥論者としては「ダイエット」など
とは言わないよ。

その方法はOxfordでdietを見ると”a low-fat, salt-free diet”というの
が出てくるが、将にそれだったのだが、私の場合にはそれに”low
carbohydrate”、即ち、炭水化物を減らすことを加えたのだった。これは
簡単に言えば、米飯と麺類を可能な限り遠ざけること。塩分は看護師さん
からも指導されて1日6〜8 gとなったが、この量を実際に量って見てその
少なさに驚愕した。尤も、病院内での食事にはほとんど味がなかったの
で、その少なさの見当は付いていた。また、間食は絶対に近いほど止める
ことにしていた。

この食事療法は家内にも苦労と迷惑をかけることになったが、極端に言え
ばほとんど塩味がなく脂っ気がない食事をすることで、何を選んでどのよ
うに調理するかは容易ではなかったと思う。また、食べる方は「それが生
き残る為に残された数少ない手段である」と思えば、それほど苦とは思え
なかったので、対策の結果が出るまでじっと我慢して続けようと思っていた。

結果は6ヶ月で8 kg減量の54 kgとなって、そこから先は徐々に、本当に
徐々に脂肪分、塩分、炭水化物を増やしていって見た。私はそもそもが戦
時中の育ちなので、戦後の物がない時代では「ある物を食べる」という食
生活を経てきたので、何でも食べるのには慣れていた。当時をご存じでな
い向きには「お米」などは貴重品だったので、米飯には執着がなかったの
は助けになった。

また、1972年以降はアメリカでの食事と、アメリカ人と日本国内を行脚す
る生活に入ったので、益々米飯から遠ざかって行った。そこでは、戦時中
と戦後の食生活に慣れていたお陰で、お米を食べないか食べる機会がない
生活に何らの抵抗感もなかった。ここでお断りしておくべきことは「ライ
スですかパンですか」の選択を迫られるのは我が国だけの現象で、アメリ
カではパンそのものが選択制だと認識している。

換言すれば、あの不味くて直ぐ胸焼けがするアメリカのパンなどは、何日
でも食べないでいられるのだ。「ライス」などは勿論選択肢にはないし、
我が国のような米飯などは日本食レストランにでも行かない限り出てくる
訳がないのだ。なお、確認しておけば、私は日本駐在員であってアメリカ
には出張で行っていただけで、留学も駐在も経験していなかった、念の為。

ところで、今回の減量作戦である。今回は脂肪分抜きや減塩はさて措い
て、炭水化物を極限までに減らすと共に、米飯は言うなれば週に一度程度
に止め麺類も極力遠ざけて、食事の量も楽しみの外食も週に1回とするな
ど大きく減らしてみたが、1ヶ月以上たった今でも特に体力と気力に支障
はないと思う。なお、私はアルコールは体質に合わないのでもう20年以上
もビール1杯すら飲んでいないし、喫煙は生まれてから経験していない。

もう一言追加しておくと、在職中には後に心筋梗塞の原因となったのでは
と当時の主治医に指摘されたアメリカでの食事による体重の増加を防ぐ為
に「良く噛む減量法」とでも言えば良いことを1ヶ月ほど続けて1 kgほど
減らせたことがあった。これは「良く噛むことで時間がかかり、体が自然
に満腹感を覚えて沢山食べられなくなる」のだそうだ。しかし、減量でき
た後にアメリカ出張があって、減らした以上に増えて帰って来たことが
あった。

今回はこの「良く噛む方式」も加えてみている。昨日までの成果では、5
月17日の瞬間風速?58.20 kgから6月27日の時点で56.50 kgと1.7kgの減量
となっていた。2006年8月には54 kgまで下がっていたことを考えると、未
だ未だ努力を続ける必要があるのかも知れない。だが、「減量し過ぎで寿
命に影響するのでは何にもならない」との懸念もあるにはある。





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身 辺 雑 記
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29日の東京湾岸は薄曇り。


28日の散歩は午後にといったが傘をさして朝のうちにすましてしまった、
気持ち、すっきりした。



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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>

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