政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4391号  2017・6・22[[木)

2017/06/22

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わたなべ りやうじらうのメイ ルマガジン「頂門の一針」4391号□■■□━━━───────────────────────□■■□


           2017(平成29)年6月22日(木)



                  『一隅を照らす』― 理性と良識を守る:浅野勝人

     もう一つの「一帯一路」の目玉でも、もたつき:宮崎正弘

            「軍事同盟」で退陣した内閣:渡部亮次郎
 
                                                            話 の 福 袋
                           読 者 の 声
                           身 辺 雑 記


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第4391号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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『一隅を照らす』― 理性と良識を守る
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                         浅野 勝人

ここに「一隅を照らす」 理性と良識を守って――河野謙三 著
“ 浅野大兄 恵友 謙三 ”と筆の署名があります。
参議院議長・河野謙三 書き下ろしの42年前の著書です。

参議院改革を旗印に議長になった河野謙三は、与野党伯仲の困難な国会運営に臨み、「七 三 の構え」を宣言して政府・自民党をけん制しました。

河野謙三は、著書の中で、

「法案審議に野党七、与党三の比重をかけていこうという“七三の構え”の提唱に対して、与党側からそれでは不公平だという声が出ている。“七三の構え”をとる私が第1党を軽視している、との非難である。

政府・与党は寛容と忍耐の精神で議場にのぞみ、野党に法案を質す機会と時間を十分与え、“親切にお答えしましょう”という態度が望ましい。そして、審議の過程で聞くべき意見があれば、思い切って原案の修正に応じる。

野党には、ただ絶対反対だけではなくて、具体的、建設的な意見・創意を出す責任がある。そうゆう腹の太さが必要だろう。この平凡なルールが守られるようになったら与野党対決法案は、もっと容易に、しかもよりよい解決の道が見いだせるものと思う。“七三の構え”とはそうゆう意味に過ぎない。

私は議長就任の際、『野党と結託した』とずいぶん非難された。そのとき私はあえて『オレは世論と結託したんだ』と反論した。このことは今でも変わりはない」

フランスの総選挙でマクロン大統領(39)の新党「共和国前進」が議席を6割獲得して圧勝。既存の二大政党、中道右派(共和党など)と中道左派(社会党など)は惨敗しました。

日本に当てはめてみると、「新党・前進」が2/3近い議席を獲って、自民党と民進党が惨敗して図です。

細かい分析結果は、パリ特派員に任せますが、マクロンの発言は「潔い」(いさぎよい)。アメリカのトランプ大統領に対しても、イギリスのメイ首相に対しても、異なるフランスの立場を自らのことばではっきり主張して引かない。しかも物言いが悪印象を与えない。

「野党との対話」を重視して、世論と結託している政治姿勢がすがすがしく映っています。

河野謙三が生きていたら、合格点、しかも高得点の採点をしたに相違ありません。

通常国会が終わって、6月17日、18日に実施された世論調査が一斉に発表されました。厳しい数字を選んでみますと(これが世論の本音とみられますが・・・)

毎日新聞:内閣支持率―36%(5月調査から10ポイント下落)、不支持率―44%(9ポイント上昇)

共同通信:内閣支持率―44・9%(10・5ポイント急落)、不支持率―43・9%(8・8ポイント上昇)

朝日新聞:内閣支持率―41%(6ポイント下落)、不支持率―37%(6ポイント上昇)

特に気になるのは、調査対象全体の半数を占める無党派層の支持率が2割を割って、不支持率が49%に達している点です。支持・不支持がダブルスコア―です。さらに、予想されたこととはいえ、「加計学園」をめぐる安倍首相の説明に「納得できない」66%、内閣不支持層に限ると93%に達していることです。

私は、内閣支持率は一定の目安ではありますが、最重視はしていません。政局を展望するうえで重要な分岐点は、支持率と不支持率が明確に逆転する政治情況を判断のポイントと考えています。

その意味では、「1強」のターニングポイントが危険水域にさしかかっているように見受けます。特に、大型選挙の帰趨を左右する無党派層の過半数が不支持というデータは、明らかに危険信号です。この数字は東京都議会議員選挙に「マクロン現象」となって端的に表れると私は予測しています。

但し、国政に関しては、従来と全く見解を異にするのは、「野党不在」の稀有な時代が続いている背景の存在です。だから内閣支持率の急変が自民党の支持率にさして影響していません。

現役の官僚が「役人の命に係わる人事を人質にするシステムをつくって脅すやり方には恐怖で身が縮(ちぢ)む。だからと言ってアレ(民主党政権)に戻るのだけはごめんだ。悩ましいんです!」と本音を語っています。
官邸の主たちが、野党不在に“安住”していると、市井の地盤に溜まっているマグマが破裂しないとも限りません。

9月の閣僚改造人事が立て直しのキィです。
今なら間に合う終列車!
                         (2017/6月20日 元内閣官房副長官)



             
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もう一つの「一帯一路」の目玉でも、もたつき
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)6月20日(火曜日)
        通算第5331号 
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 もう一つの「一帯一路」の目玉=ミャンマーでも、もたつきが目立ち始めた
クンサ(麻薬王)も国民党残党も消滅したが、カチン、シャン、ワ族が武装 を捨てず
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 パキスタンのCPECプロジェクト(グアダール港から新彊ウィグルま でガス、石油のパイプライン、ハイウエイ、鉄道、光ファイバーを繋ぐ回 廊)がシルクロート(一帯一路)の目玉プロジェクトであるとすれば、 ミャンマーへのテコ入れも、もう一つの習近平の目玉だ。

ミャンマー沖合の海底油田からガスと石油の770キロのパイプラインは ミャンマーを縦断して、すでに繋がっている。

中国の「戦略的友好国」であり、隣国であるパキスタンとミャンマーは、 しかしながら中国の工業心臓部からはあまりにも遠い。マラッカ海峡を経 由しないオールタナティブとしてのルート確保が中国の戦略的目標である ことは言うまでもない。

パキスタンの一帯一路関連プロジェクトの総額は55億ドル。「そんな巨額 を投じる価値があるのか?」と議論が中国国内でも急拡大している。

最大の理由は先週、誘拐されていた中国人教師ふたりがISによって殺害 されたからで、中国のSNSでは「ISに補償金を要求せよ。ISとの戦 争も辞せず」などの書き込みが散見される。

パキスタン重視は以前からで、6月17日からはホルムズ海峡近辺で、中国 海軍がイラン海軍との共同軍事訓練を開始した。中国海軍は駆逐艦弐隻と 補給艦、いずれもパキスタンのカラチ港から出航し、イラン側は駆逐艦に 700名の軍人が乗っているという(サウスチャイナ・モーニングポスト、6 月19日)。

中国の歴史学の御用学者がいうには紀元前3世紀の秦の始皇帝時代から 「南のシルクロード」は南アジア諸国と繋がっていたと言い張る。ちょっ と待った。紀元前三世紀に雲南省も四川省も漢族とは無縁の国家であり、 当時は氏、キョウ、月氏、鎮(さんずい)などの豪族が統治していた。 ミャンマーもパキスタンも別の国だった。

2204キロのおよぶミャンマーの国境地帯は、嘗てビルマ共産党が支配して いて、税金を勝手に住民から徴収し、中央政府の統治は及ばない地区だった。

このビルマ共産党を支援していたのが中国、しかも一帯の麻薬地帯はクン サが支配し、国民党残党がいた。ややこしく輻輳していた。

このため国境貿易が可能だったのは北のシャン族支配区だけだったのである。

歳月が流れ、ビルマ共産党も国民党残党も高齢化、組織はほぼ消滅した。 前者は四つに分裂したが、いまも武力を誇るのはワ族の武装ゲリラだけで ある。

ワ族は独自の武装組織を堅持している。

しかし西側の制裁にあって鎖国を強いられ国際的に孤立していたミャン マーを支援し、武器を供給していたのは中国で、この間に14億ドルの武器 をあたえ、他方では秘密裏にワ族武装組織も支援していた。

親中路線いがいの選択肢はなく、ミャンマー政府はアンダマン海の島嶼の 大島(グレート・ココ)に軍のレーダー基地を設けたが、これも全面的な 中国の支援だった。
」インドは、これを脅威として国際世論に訴えたが、中国の監視所という 裏の役割をミャンマー政府は否定した。

インドが中国の一帯一路に極めつきに冷淡な理由はこのあたりにある。


 ▲中国一辺倒の政治経済状況は激変した

さらに時代は移り、ミャンマーの親中派だったキン・ニュン政権が2004年 に汚職容疑で失脚した後、親中派路線を修正し、中国と距離を取り始め た。ティン・セイン前政権は、中国が支援した水力発電所の工事を中断した。

「イラワジ河は中国のものではない」とする抗議デモが公然とヤンゴンや マンダレーで行われるようになる。

メディアにも中国批判が掲載されるようになり、華僑と中国資本が支配す る第2の都市マンダレーでも反中感情の高まりが見られるようになった。

マンダレーは嘗てビルマの首都、王宮が残り、翡翠、色石、タベストリー の産地として世界的に有名である。だが、流通、貿易、金融を握るのは華 僑ならびに中国からの移民の商人である(四年ほど前、宿泊したマンダ レーのホテルで朝から飲んでいたのは中国人ビジネスマンだったことを思 い出した)。

ヤンゴンのチャイナタウンも活況はからわず、華字紙も発行されるなど言 論の自由が守られるようになり、自由選挙を実施するや、アウンサンスー チが「大統領より偉い」政治ポジションを得た。

このスーチーを支持しているのは都会のビルマ族が中心で、地方ならびに 少数民族地区へ行くとスーチーは嫌われている。

オバマ政権でミャンマー政策が緩和され、政策がグローバルに傾くと、 どっと西側資本がミャンマーに投入され始めた。日本は工業団地をヤンゴ ン郊外に造成し、市内には高層ビルも建設し、台湾やインドも参入してき た。カチンもシャンもカレンも、山を下りてきた。

中国はこれではまずいとばかりにミャンマーの政治家、ジャーナリストに 北京への招待旅行攻勢をかける。一方で、武装を解かないワ族ゲリラへの 密かな武器支援は中止せず、2枚舌を続けている。

西側がミャンマー政府を非難するロヒンジャ弾圧に対して、事実上、スー チー政権は解決策も見いだせない無能ぶりを見せた。スーチーは親中路線 に転換した様子がうかがえる。

したがって、ミャンマーの少数民族弾圧非難決議が国連に上程されると、 反対に回るのが中国という構図になっている。

恩を売りつけ、反中感情を抑え込むことに躍起なのである。


 ▲あの親中国家ラオスでも中国人殺人事件が続発している

2017年6月16日、ラオスにある中国大使館は在留中国人に「身の安全を確 保し、身辺に気を配れ」と警告を発した。これはラオスのサイソンブーン 県で、中国人が何者かに銃殺されたからである。

問い合わせに対して大使館は具体的な情報をだしていない。

サイソンブーン県はラオスの首都ビエンチャンから北東へ100キロほど。 モン族など少数民族が暮らす地帯で、嘗ては付近に米軍が空爆に利用した 基地があった。いまは大きな公園になっている。

2016年1月には中国人が開発する鉱山付近で2人の中国人が爆殺され、同 年3月にはルアンパパン県で一人が殺害され、7人の中国人が負傷するテ ロ事件も起きた。
 
このように一帯一路の先々で中国人は「歓迎」されていないのである。

     
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▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ■READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1) 北朝鮮非核化に向けての新戦略――アメリカの日本占領経験 の教訓に学ぶ
杉原誠四郎(元城西大学教授)

北朝鮮の非核化は猶予のならない段階にきている。

杉原誠四郎教授は、「かの日米戦争でアメリカは日本を降伏させ、日本を 占領し。線量改革を行い、成功した歴史上の経験を持っているが、北朝鮮 非核化のための作戦にあっても、この経験を活かし、避難民を出さず、犠 牲者(死者)を極力少なくした作戦がありうるのではないか」との考えか ら、この試案を出している。

ユニークな視点で、参考になるものではないかと紹介する次第である。
 杉原提案:http://hassin.org/01/wp-content/uploads/nkno.pdf
 英訳版:http://www.sdh-fact.com/CL/North-Korea-Denulearization- by-Sugihara-.pdf
A New Strategy for the Denuclearization of North Korea:
Lessons Learned from the US Occupation of Japan By Sugihara Seishiro
Former Professor at Josai University

   This unique and challenging paper was prepared by Prof. Sugihara. He writes;
 I have undertaken some research into the US military's occupation of Japan in the aftermath of Japan's defeat in World War II. I want to explain, in my own way, the ideas that occurred to me concerning how this perspective can be applied to a strategy for the denuclearization of North Korea that, I believe, will result in the minimum loss of life. There may be some people who will find this essay to be radical or unhelpful, but I believe that it contains many points that should at least be of some use to the denuclearization strategy of the US-led military forces that are now being deployed near North Korea.

 URL: http://www.sdh-fact.com/essay-article/983/
PDF: http://www.sdh-fact.com/CL/North-Korea-Denulearization-by-Sugihara-.pdf
   (「史実を世界に発信する会」茂木弘道)



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(読者の声2)宮崎先生の新著『金正恩の核ミサイル 暴発する北朝鮮に日 本は必ず巻き込まれる』(育鵬社)を読み終え、国際情勢の舞台裏がよく 理解できたように思います。

とくに南北朝鮮をテーマにしつつ、米中の動きとロシアの介入をそれぞれ 別の章で論じ、最後に日本はどうするべきか、この章だけを独立して読ん でも大いに参考になりました。

トランプ米大統領の動きが、やはり極東よりNATO、ロシア、中東を向 いていて、北朝鮮問題が脇に置かれつつある現在、あらためて北の脅威を 考えなければいけないと思います。(DF生、熊谷市)

            
             
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「軍事同盟」で退陣した内閣

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        渡部 亮次郎

若い頃、NHK記者として4年間駐在した岩手県には、後に総理大臣になる 鈴木善幸(ぜんこう)のほか小沢佐重喜(さえき)、椎名悦三郎ら、錚々 たる政治家がいた。言うまでも無く佐重喜は小沢一郎の父、椎名は副総裁 として田中角栄の後継首相に三木武夫を推して大失敗した。

そうした中で目立つようで目立たなかった男が鈴木善幸だった。三陸沿岸 の漁民の出。はじめは日本社会党から代議士になったが、間違いに気付い て保守党に鞍替え、とうとう自民党総裁、総理大臣になった。

だが日米安保条約の何たるかも知らずに過ごし、自民党内のバランスに のっていただけだったので総理大臣にまつり上げられたものの、「能力不 足」を晒して途中退陣した。

日本大百科全書(小学館)にはこう書かれている。

<国内では自民党の絶対多数を背景に、軍事力増強、実質的な靖国(やす くに)神社公式参拝、参議院の比例代表制導入、人事院勧告凍結を実現し た>。


鈴木善幸内閣]は1980(昭和55)年7月成立した。前任の大平正芳が総選挙 中、糖尿病の合併症たる心筋梗塞で急死したところ、「闇将軍」といわれ て評判の悪かった田中角栄が裏で動いて、突如、鈴木善幸を後任として指 名した。私はその現場に居合わせた。

昭和55(1980)年6月12日未明、大平が死んだ。それに先立って、ホテルに いた私に園田直(当時は無役)から電話。「大平さんが亡くなったらしい、 調べてくれ」で確認。弔問の為、虎ノ門病院で落ち合う。

彼も当時、糖尿病が悪化。減量の為服用していた利尿剤が効き過ぎてゲッ ソリしていたので、マスコミの目を引いたことを覚えている。
病室から出てきた園田。車に乗ると「ナベしゃん、これからどうした方が いいかな」。すかさず「目白へ行きましょう」「そうだワシもそう考えて いた」。

角栄は先に弔問から戻っていたが、客は園田がその朝は初めてだった。約 1時間して出てきた園田。車中「善幸に決まった」と。「それは妥当なと ころでしょう。大平派の後継者でもあるし」と私。

大平の死で有権者の同情は自民党に集まって総選挙は、大勝。分裂寸前 だった自民党を結束させ、抗争なしで鈴木政権は成立したのだった。

<「増税なき財政再建」を公約とし、1981年3月には臨時行政調査会を設 置し行政改革を最大の課題とした>。(同)

9月になって厚生大臣齋藤邦吉の不正献金がばれて辞職。その後任に園田 が推されたのは、多分に角栄の押しがあったと思われた。

<1981年1月鈴木首相が東南アジア諸国を歴訪、5月には日米首脳会談を開 き日米「同盟関係」を明記し、西側陣営の一員としてアメリカの対ソ戦略 に協力していく姿勢を明らかにした>。

しかし鈴木首相は首脳会談では、そんなことは話題にならなかったと一旦 は否定。共同声明から軍事同盟云々を消そうとした。日米の首脳が会談す るという事は要するに日米安保体制を確認し、軍事同盟を再確認する事だ という外交上の初歩的知識に首相は欠けていたのだ。

この混乱で鈴木首相は党内で孤立感を深めた。同一派閥であった外相伊東 正義が辞任した後を埋めるのに、厚生大臣のピンチヒッターだった園田を またピンチヒッターにした。

しかし、園田は糖尿病が悪化。外遊しても飛行機から車まで歩けない場面 がしばしばとなった。マニラではとうとう日米首脳会談の共同声明なんて どうでもいい軽い問題でしかない、といった趣旨の問題発言をして政権の 足を引っ張った。

事後になって鈴木は日米首脳会談について「オレは踊り(外交)の素人なん だから、手ぶり身振りの最後まで教えないと踊れないよ。教えない外務省 が悪い」といった。外務省側は「初歩知識をお教えするのは失礼に当る か、と」。

政治における知識や情報の扱い方はビジネスの世界とまるで異なる。ビジ ネス界は「儲け」で一丸となっているが、政治の世界では役人と政治家の 間に抗争が隠されていたり、遠慮がはさまれたりして要は単純ではない。

しかし1982年6月2兆円以上の歳入欠陥が明らかとなって「増税なき財政再 建」は破綻し、行政改革も自民党・官僚の抵抗で後退を余儀なくされた。

さらに日米経済摩擦、日韓経済協力、教科書記述に対するアジア各国から の批判といった難問を適切に処理できず、内外ともに手詰まりの状態のな か、1982年10月12日突如退陣を表明した。

鈴木政治は難問を先送りにして解決を図るといった消極的姿勢を特徴とし ていた。また党幹事長に二階堂進を起用するなど田中角栄の影響力を強く 受け「角影内閣」との異名をとった。>
日本大百科全書(小学館) (文中敬称略) 2010・4・4



    
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話 の 耳 袋
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 ◎トランプ氏、中国通じた対北取り組み「うまくいかなかった」 外交 的解決に見切りか?

【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は20日、ツイッターで北朝鮮 情勢に関し、中国の習近平国家主席による対北圧力に謝意を表明しつつ、 中国による一連の取り組みは「うまくいかなかった」と書き込んだ。トラ ンプ氏はまた、「少なくとも中国は頑張った」と指摘。トランプ政権が中 国を通じた外交的解決に見切りをつけた表れとの見方が出ている。

トランプ氏は同日、北朝鮮から昏睡状態で解放された米大学生、オッ トー・ワームビア氏が19日に死亡したことに関し、「侮辱的だ」と述べ た上で「このようなことは決して起きてはならない」と強調し、北朝鮮に 一層厳しい態度で対処していく構えを示した。

トランプ氏は今年4月、化学兵器を使用したシリアに対するミサイル攻撃 を実施した際、化学兵器の犠牲となった子供たちの映像を見て攻撃を決断 したとされる。今回もワームビア氏の死亡に報復する形で強硬手段に傾く 可能性も指摘されている。

一方、オハイオ州の検視官事務所は20日、AP通信に、ワームビア氏の死 因を探るため遺体の解剖を行う方針を表明したが、家族の要請で中止された。
寫眞− 北朝鮮当局に拘束され、裁判所に出廷するオットー・ワームビア 氏=2016年3月、平壌(AP)


【産經ニュース】  2017.6.21 09:00
【關聯Tweets】
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Donald J. Trump? @realDonaldTrump 6時間前
While I greatly appreciate the efforts of President Xi & China to help with North Korea, it has not worked out. At least I know China tried!

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Donald J. Trump?? @realDonaldTrump 8時間前
The U.S. once again condemns the brutality of the North Korean regime as we mourn its latest victim. Video: <https://instagram.com/p/BVkTvCqAHLI/>https://instagram.com/p/BVkTvCqAHLI/ 
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〔情報収録 − 坂元 誠〕2017.6.21 10:15


 ◎韓国大統領「慰安婦問題、日本は謝罪すべき」

【ワシントン聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は20 日付の米ワシントン・ポスト紙のインタビューで、旧日本軍慰安婦問題を 巡る2015年末の日本との合意について、「前政権で行われた日本との慰安 婦合意は韓国人、とりわけ被害者に受け入れられていない」と述べた。

また、問題を解決するポイントは「日本政府がその行為について法的な責 任を負い、公式に謝罪すること」と話した。ただ、この一つの問題で韓日 関係の進展が妨げられてはならないと強調した。

 文大統領の発言は慰安婦合意の再交渉に乗り出す考えを示す一方、同問 題とは別に冷え込んだ韓日関係の改善を図る姿勢を示したものと受け止め られる。聯合ニュース6/21(水) 8:47配信



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読 者 の 声       
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 1)小池都知事が豊洲と築地についての方針を表明した:前田正晶

20日の都知事の記者会見を聞いていた。率直な感想は「”Better late than never”だとは思う。だが、未だ具体性を欠く点が多く、特に豊洲へ の移転の時期を明らかにしていなかったのには不満が残る。この程度のこ とだったならば、移転延期の方針を明らかにした時点でも言えることでは なかったかな」である。

しかも、知事は細目については都議会が決めることと言葉を濁したのは遺 憾だった。「飽くまでもこの案で押し通す」くらいの都知事としての強い 意思の表明があっても良かっただろう。この点では、これから先に小池都 知事支持派と批判派と、業者間の移転派と残留派でも議論が分かれていく だろうことは容易に想像できる。

小池都知事は移転延期を発表された10ヶ月前の時点では、私が常日頃説い てきた”contingency plan”が十分に準備されていなかったのではと思わせ ている。都知事に立候補した時には、そのくらいの代替案の準備があって 当然ではないのかなと思うのだが。

私はこの要約すれば「豊洲移転と築地を食の殿堂化する」とでもなる小池 都知事案はそれなりに評価はするが、具体性を欠き予算や追加の費用など が生じる可能性を残している点などから見れば、一応の評価をするに止め たい。

但し、移転の時期が明確でないことからは、私は小池都知事のコスト意識 が欠けているのではないかという批判は変わらない。私は小池都知事にビ ジネスの世界というか営利事業の世界の経験がなかったことが、コストへ の認識が乏しいことの最大の原因ではなかったかと考えている。

会場での質問でも豊洲の建設費用6,000億円の処理を如何するかと追及さ れても、明確に答えていなかった。あの会見では少なくとも移転の時期く らいはを明確にしておかれたら良かったと思うのだ。その間の費用と経費 の試算くらいは今日までに出来ているのではないのだろうか。

私は小池都知事がこれまでの都政と都議会の暗部というのか何と言いたい のか知らぬが、その辺りに光を当てて都政を大改革しようと表明された意 欲を評価するのには吝かではない。だが、豊洲問題の処理については、長 年日米の営利事業の世界に勤めてきた身から見れば、余りに単にコストの 点からだけ見ても、時間を空費されたのではないかと批判せざるを得ない。

別件かも知れない、私は「ベストスペンデイング」だの何のとやたらに話 の中にやたらにカタカナ語を挟んで語られるのは、かえって具体性を欠く 結果に終わるのではないかとカタカナ語排斥論者は危惧している。

20日の質問でもそれに類似するものがあったが、豊洲で生じるであろう赤 字の処理を聞かれたと知事は具体的な回答を避けられたがかのような答え 方をされたが、借金で賄うことはしないと聞こえた。私はそもそも都の市 場が営利事業なのかと疑っている。であれば、華々しく利益を挙げる必要 とか義務があるのかが解らない。もしも、あれが一種のサービス業であれ ば、その負担分を頭から予算に計上しておけば済むのではないのかな。

それに、私にはもう一つ良く理解できない点があるのだが、それは私が愚 鈍だからかと疑っていることかも知れない。それは豊洲への移転問題は1 都2府1道43県の中の東京の中央卸売市場の問題であり、日本全体を騒がす か揺るがすような重大なニューではないような気がする点だ。だが、小池 都政が始まって以来、国政の重大案件と同等乃至はそれ以上の大騒ぎであ る。マスコミは、他にもっと重大な案件を抱えているのではないのか。

事の序でに、もう一件小池都知事の揚げ足を取っておくと、あのパワーポ イントの使い方は、長年アメリカのビジネスの世界で過ごしてきた者に言 わせて貰えば、合格点を差し上げられない。その理由は、何れ機会があれ ば詳細にあらためて語るが、私は既に「プレゼンテーションの技法」を採 り上げて解説してあった。

あのような内容ならば、「”handout
”として準備してあるので、それをご参照を」と言われれば、聞き手が読 むことに神経を使って話を十分に聞いていない危険性があるのだ。





 2)3ヶ月振りだった:前田正晶

3月以来の懇談だった。私の方から代官山に出掛けて、折からの好天を利 用して例の蔦屋の外のテラスで、スターバックスのコーヒーを買ってきて 語り合った。代官山の人気は相変わらずで、乳母車?を押している多くの 若き母親の姿を見ることが出来た。

暫く振りだったために個人的(personalである)な話題が多かったが、昼 食を挟んで11:30から14:00まで語り合った。公的?な話題の中で彼が指 摘したことに「トランプ大統領が職(jobなのだが、何度も言ってきたう ように「雇用」と訳すのは誤りである)の増加を言われるが、現実にはGM
がまたもや工場閉鎖を発表したように思うようには増えていない。いや、 それどころか、長い目で見れば減少傾向は続いている」と言って例に挙げ たのが、航空会社の雇用機会の減少だった。

気が付いておられる方も多いだろうが、何年前までだったか東京都内の目 抜きの場所にJALやANAも含めて世界中の主な航空会社の営業所があった。 極言すれば、今では一社も残っていない。解りやすい例では帝国ホテルの 1階にはノースウエスト航空(現デルタ航空)、有楽町の新東京ビ(だっ たか?)には大韓航空が入っていた。それだけではない、今や航空会社で は発券業務がなくなり、ネット化されているではないか。空港に行けば、 チェックインカウンターではタッチパネル・システムが導入され人員削減 が進んだ、という具合だ。

今後ともICTかが進み、AIが普及していけば、人手を要する職か仕事は今 後とも削減されていくだろうことは明らかである。GMの工場閉鎖では数千 人の組合員がレイオフ(一時解雇)される。では「解雇されれば他の業種 の工場に職を求めれば良いのではないのか」と言いたいだろうが、職能別 組合制(craftunion)のアメリカではそうはいかないのが、我が国との違 いだ。

念の為に解説しておくと、自動車工場にはUAW(全米自動車労組)の者た ちの他に、電気系、輸送系、営繕系等々の職能別組合の作業員が集まって 仕事をしているのであるから、GMを離れたUAWの組合員が他業種の工場に 行って電気工になることは出来ないと思っていて貰えば良いだろう。ま た、会社側は「先に人を雇ってからjobを与えことはしない」国なのだ と、ご理解願いたい。トランプ大統領が力を入れておられる自動車産業で はGMが工場閉鎖を始めたのだ。

最後に、矢張りトランプ大統領も話題にはなったが、お互いに余り多くを 語らなかった。彼が指摘したことは「トランプ大統領の支持率が40%近く はあるが、その中に10%程度は所謂知識階層かそれに準ずる人たちが占め ているので、残る30%強が所謂プーアホワイトから下の階層になるので、 支持率が底堅いのである」であった。共和党内でもトランプ大統領支持派 と反対派が混在しているようなのでも、トランプ政権は案外に安泰かも知 れない」と締めて終わった。




 
 
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身 辺 雑 記
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22 日の東京湾岸は曇天。


21日の東京湾岸は朝から雨だったが、健康のため傘をさして散歩した。
夜は久しぶりに義姉夫婦と向島の洋食屋『あきら』で懇談。



 

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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>

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