政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針4343号  2017・5・3(水)

2017/05/03

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  わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」4343号
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        2017(平成29)年5月3日(水)憲法記念日



        天安門事件記念館、香港で再開:宮崎正弘

 
「措置入院」精神病棟の日々(32):“シーチン”修一 2.0            

          インスリン注射不要の夢:渡部亮次郎           
                       話 の 福 袋
                     読 者 の 声
                     身 辺 雑 記


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第4343号
                             発行周期 不定期(原則毎日発行)
             
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天安門事件記念館、香港で再開
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成29年(2017)5月1日(月曜日)弐
       通算第5275号   
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天安門事件記念館、香港で再開
 中国の圧力に負けて一昨年春に一度閉鎖に追い込まれていた
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1989年6月4日から、早くも28年。

天安門事件の虐殺は、多くの中国人の胸裡に、悲しみと怒りと中国共産党 へのルサンチマンとして蘇る。
 
2014年4月に、香港九龍半島の裏路地のビルの5階に、僅か70平米ほどの 面積だったが、「六四」記念館は開設された。

香港の民主活動家が呼びかけ、広く市民から寄付を集めて、1989年6月4 日に、何が起きたか、なかったという中国共産党の宣伝とどこが違い、何 が真実かを写真パネルなどで展示した。

見学者は皮肉にも中国大陸からの旅行客が大半で、開館から半年で2万人 が入城した。日本からもかなりの中国研究者などが見学に行った。

中国共産党は、真実を知られることを恐れた。

じつは銅鑼湾書店事件がおきた直後、香港に取材に飛んだ筆者は、つい でとばかり、見に行ったが、当該住所に見あたらない。
一時間ほど付近の住民に尋ね回ったりして周囲をうろついたが、ついに発 見できず、閉鎖されたことを知った。

一帯は中産階級以下の人たちが住む場所で、家賃はそれほど高くないはず だから、共産党の圧力に家主が根負けして退去を要請したに違いないと 思った。
このたびの再開は期限付きとはいえ、民主派の地道な努力が稔った。
   

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 ▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ■READERS‘ 
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(読者の声1)NHKニュースによると、私もかつて所属していたホワイト ハウス記者会が、記者会主催の恒例行事にトランプ大統領が欠席したと非 難している。

1920年から続いているとかいうこの行事に記者たちは正装で臨む。ま ず 第1に、「そんな格好している暇があったらもっと取材しろ」と言いたい。
 
さらに重要なことは、ホワイトハウス記者会は昨年の米大統領選の際、 一丸となって「フェイクニュース」を流し、トランプ候補の足を引っ張 り、対抗馬のヒラリー候補の当選を画策した。

その結果、大多数の社が大統領選見通しを間違うという大失態を演じた。 その後、どこかの社の社長らが謝罪し、責任を取ったという話は寡聞にし て知らない。このことは日本の報道各社も同様。

恒例行事で記者会幹事のロイター通信の記者は「我々は国民の敵ではな い」とスピーチしていたが、真実を報道しなかった時点で既に「国民の 敵」の資格十分。そのことも理解できないようなら、ホワイトハウス記者 会はそう遠くない将来に解散することになるだろう。(加藤清隆)


(宮崎正弘のコメント)日本の新聞記者会も同じ体質を濃厚に保っていま すが、米国のジャーナリズムって、出発の時からイエローでしたね。
ありもしなかった「旅順大虐殺」の歪曲創作報道とてハースト家が出して いた新聞ですし、あのピュリツァ賞なんて、いかがわしさに溢れています。


   
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「措置入院」精神病棟の日々(32)
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     “シーチン”修一 2.0

5/1朝、長女一家はマイカーの想像を絶する姿を見てびっくりした。4つの タイヤがなく、代わりにブロックの上に車が置かれていた。多分、F1レー スみたいに油圧ジャッキで車体を持ち上げ、4人ほどで一斉にタイヤを外 し、ブロックを置き、ジャッキを下げ、さっさとトンずらしたに違いな い。早わざ!

それにしても「セコ!セコスギ!・・・よーやるわ、日本人じゃないだろ う」というのがわが一族の大方の感想だろう。トヨタが狙われていると か。タイヤ1本売って1万円、4本で4万円、一晩に3台やって12万円、1人当 たり3万円の儲け・・・「セコ!セコスギ!」とカミサンも次女も苦笑し ていた。

「セコイ」は舛添センセーが世界に広めてくれたようだが、そのうち「カ ローシ」並に認知度が深まるに違いない。

捕まれば懲役3年はくらうだろうが、蔵が建つわけではないから余りにも リスキーだ。以前、支那人などは「ジパングの田舎には田んぼの中に金庫 が落ちている」と重機でATMをかっぱらっていたし、ビルに穴を開けて金 庫を盗むとかしており、「うーん、大胆だなあ」と小生は思ったものだ。 しかし貧すれば貪すで今や「タイヤ泥棒」、コソ泥になってしまった。

通勤で自宅〜駅間を車で行く婿さんはキレマクッタそうだが、田舎では最 寄り駅まで車で30分、そして車が3〜4台ある家も珍しくないから、徒歩で たった5分のところでも車を使うのが当たり前だ。筑波山麓に育った婿さ んにとって車は体の一部なのだろう、それがなくなったのでショックを受 け、怒りまくり、出社する意欲もなくなり、自宅作業に切り替えたとか。

キレマクル気持ちは分かるけれど、キレ過ぎたり我慢し過ぎると小生のよ うに発狂するから、まあほどほどにしたほうがいい。

小生は退院からちょうど3か月たったが、このところ気分は良い。小生の 「佐吉主義」が奏功しているのかもしれず、春琴カミサンのご機嫌も斜め ならず。

昨年11月の心理検査の結果はちらっと読んだだけで、たまたま見舞いに来 ていたカミサンに渡し、以来、ほとんど忘れていたのだが、先日、カミサ ンのチェックを経て戻ってきた。あらためて見ると、とても面白い。自分 が思っている自分と、他者が思っている修一さんは微妙に違っている。以 下、心理検査報告書を転載する。【 】は小生の感想。

<実施した心理検査:1)TEG?、SCT、ロールシャッハテスト、S-HTP、 2)WAIS-?>

1)性格検査からわかること

*TEG(意識している自己像):逆N型=「孤高の人」タイプ

社会ルール、規則などは厳しく守り、もしそれを破る人がいると厳しい叱 責をする場合もあります。特に時間には厳しく、一日の行動スケジュール は綿密に立て、予定通りに事が運ばないとイライラしてしまいます。

また、遅刻したり、約束を反故する者に対してはひどく手厳しく、絶対に 妥協しません。厳格で理想を追求する「孤高の人」と言えるでしょう。

【なんとなく野球漫画「巨人の星」に登場する、星飛雄馬の父、星一徹み たいだが、小生にはアバウトさもあるから1〜2割引きした方がいい】

このタイプの人は、小さい頃かなり厳しく育てられ、自己主張を十分に通 してもらえなかった不満が残っているケースが多いようです。そんな不当 な扱いに対する反発と、親から取り込んだ手厳しさが共存して、相手のあ ら探しをしてしまう場合が多いようです。

【父は厳格で「口で言うより手の方が早い」人で、必死で働くのが当然か つ正義、遊びは許せないというタイプだった。小生は小4で「父を反面教 師にすべきだ」と思ったものだが、父は口には出さないが、叔父さんによ ると父に反発する小生のことを陰ではずいぶん心配していたようだ。高校 入試発表の時は小生より早く見に行っていたし、保釈されたときは酒を用 意して待っていてくれた。ニヤニヤしていたが、うれしかったのだろう。

松陰先生は弟子の良いところを指摘したが、小生は悪いところを見て「あ れはダメだ、使い物にならん」と切り捨てる傾向がある。「あら探し」を しているつもりはないのだが、

「あいつ、上智大で何やっていたんだ、麻雀とゴルフを学んだだけだ、映 画が好きだというから、『人生に一番影響があった映画は何?』と聞いた ら『未知との遭遇』だってさ、無知との遭遇だよ、バッカじゃない」

と口には出さないが心では思うことがよくあった】

*TEG以外の検査からわかること(必ずしも意識されていないご自身の性 格傾向)

対人関係においては、表面的には無難に対応できるものの、本質的には何 らかの難しさを抱えているために、時には人との関わりがご本人の負担と なっているのかもしれません。

SCT(文章完成問題)で、「私が好きなのは静かな暮らしだ。晴耕雨読」 と記述されたり、「静物画が好き。見ていて落ち着く」と発言されるな ど、ご自身でも孤独な環境の方が楽に過ごせることに気づいておられるよ うです。

人前に出ると、相手と張り合ってしまうためか、多弁になりがちです。そ して、ご自身では、常に知的に客観的に話していると思っていても、いつ しか主観的で強引な主張となり、自分と価値観が合わない相手は、“能力 が低い”と切り捨ててしまいます。

結果的に、価値観を共有できる相手のいない孤独感に襲われてしまうこと が多くなるのかもしれません。

【孤独感・・・いつも孤独だったから、それが常態化しているので小生自 身はほとんど意識しないが、会話が嫌い、電話は大嫌い、人混み大嫌い、 人のあまりいない山、川、田舎大好きなだけなのだけれど、孤独とか「孤 高の人」と言われると「そうかもしれない」と思わざるを得ない。

GWで今日から子・孫が来るし、女児の4歳誕生日祝もあるので、6部屋の掃 除(春琴に今朝頼まれた)と8人分の調理でかなり忙しい。「一日の行動 スケジュールは綿密に立て、予定通りに事が運ばないとイライラ」するか ら、続きは次回以降へ】(つづく)2017/5/2



    
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インスリン注射不要の夢
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      渡部 亮次郎

2006年8月、京大の山中伸也教授が、人の皮膚から採った細胞に4つの遺伝 子を入れて培養したら、万能細胞ができた。iPS細胞=人工多能性幹細胞 と言うそうだ。

万能細胞から、神経細胞、心臓細胞、臓器細胞、血液細胞、軟骨などが作 られ糖尿病や心臓病に使えるとされている。

自分の皮膚から採った細胞だから、自分の体に入れても拒否反応がない。 ノーベル賞だという声が上がって本当に受賞した。細胞や臓器の再生へ、 万能細胞の研究競争が激化するだろう。

山中教授は、何年かしたら、人工細胞ができると言う。激しい競争がある からだ。

しかし、4つの遺伝子は、癌細胞から採っているので、人に応用すると思 わぬ事故になる可能性があると言う。

山中氏は、神戸大→大阪市立大→カリフォルニア大と研究を続けて、世界初 の万能細胞を作った。

人工細胞は、糖尿病、心筋梗塞(しんきんこうそく)、脊髄損傷(せきず いそんしょう)などの治療に使える。
http://www2.ocn.ne.jp/~norikazu/Epageh3.htm

このうち糖尿病治療への展望について専門家に聞いて見ると、うまくすれ ばインスリン注射が要らなくなる可能性があるという明るい見通しがある らしい。

糖尿病は、食べたものを血肉にするホルモン「インスリン」が膵臓から十 分に出てこないため、溢れた栄養(ブドウ糖)が血管を内部から攻撃した 末に小便に混じって出る病気である。小便が甘くなるから糖尿病。

糖尿病それ自体ではなかなか死なないが、内部から血管を糖分で攻撃され ると、脳梗塞、心筋梗塞、盲目、足の切断、癌多発といった
「合併症」を招いて、寿命より10年は早く死ぬ。

栃木県にある自治医科大学内分泌代謝科の石橋俊教授によると、駄目に なった膵臓や膵頭を何らかの方法で丈夫なものを移植すれば問題は一挙に 解決し、インスリン注射も要らなくなる。

しかし日本ではドナーが不足し、膵頭を調整する試薬の供給がストップし たりして、こうした治療を受ける患者は2桁どまりだ。

そこで注目されたのが、インスリン「製造工場」ともいえる膵ベーター細 胞の再生治療だったがヒトの受精卵の仕様に付随する倫理的制約や拒否反 応が壁になって進んでいなかった。

そこへ登場したのが山中教授の万能細胞。ヒトES細胞から膵ベーター細胞 を作る研究は壁に突き当たったが、山中教授のiPS細胞なら、自分の皮膚 から出来た物だから拒否反応も倫理的な問題も起きない。

問題は今回できた4つの遺伝子が、がん細胞からとっているので、人に応 用すると思わぬ事故になる可能性があることだ。石橋教授は「この問題が 解消されれば、実用化は意外に早いかも知れない」と言っている。

資料:(社)日本糖尿病協会関東甲信越地方連絡協議会機関紙「糖友 ニュース」91号(2008・7・1)  



    
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話 の 耳 袋
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 ◎焦点:米中首脳の「蜜月」、アジアに芽生える疑心暗鬼

[28日 ロイター] - トランプ米大統領が中国の習近平国家主席を「良い人だ」と温かく評価したことは、大統領がようやく良好な米中関係の重要さを認識したものだと、中国政府を安心させるだろう。

だが、一方でアジアの同盟国からは、それぞれが新しい秩序のどこに置かれるのかと、当惑を招くリスクもある。

米中首脳が築く新たな関係は、トランプ氏が昨年の大統領選挙中に、中国は不公平な貿易政策で米国の雇用を奪っていると非難していたころには、あり得ないと思われていた。

大統領選に勝利したトランプ氏は昨年12月、中国が自国の領土だと主張する台湾の蔡英文総統からの電話を受けて、外交儀礼をひっくり返した。

数カ月後の4月初旬、習主席とフロリダ州にある自身の別荘で会談したトランプ大統領は、その後180度意見を変えた様子で、習主席に対して核武装する北朝鮮を制御しようと努力していると称賛する一方で、再び電話会議を開こうとする台湾総統からの提案をはねつけた。

だが大きな疑問は、こうした急接近が続くかどうかだ。トランプ大統領は、昨年の選挙期間中にロシアのプーチン大統領に対する尊敬を口にしていたが、両者の関係はその後、冷却化した。

トランプ氏側からの接近を、中国政府高官らは疑いなく喜ぶだろう、と北京大学国際関係学院院長で政府の外交アドバイザーを務める賈慶国氏は指摘する。

「トランプ政権で唯一確かなことは、不確実性と予測不能性だと言われている。だが、これまでの発言や行動から判断する限り、中国関係についてはかなり安心できる。中国では、トランプ政権についてより好意的な印象を抱くようになっているし、両国が建設的に協力できるという期待も高い」と同氏は語る。

中国の周辺国にとっては、状況はもう少し複雑だ。

ある一面を見れば、世界の2大経済大国が健全な関係を築くことは、全ての国の利益にかなう。

「両国の対話がそこそこ建設的な始まりを見たことは、極めてポジティブなことだ」と、インドネシアのジョコ大統領の側近で投資調整庁のレンボン長官は、ロイターに語った。

とはいえ、長年の同盟国は、米政府がどこまで後ろ盾として動いてくれるか、いぶかる向きもあるだろう。

トランプ大統領が北朝鮮問題の対応で習氏の協力を得ることに集中し、「米中によるG2的な体制」が生まれれば、日本や韓国は影響力を失いかねない、と英王立統合防衛安全保障研究所のシャシャンク・ジョシ氏は指摘する。

「トランプ氏の中には、反発しあう(2つの)本能があり、同氏を同時に正反対の方向に押しやっている」と、ジョシ氏は語る。

「彼のナショナリズムは、中国と競争する方向に彼の背中を押す。しかし、彼の交渉者としての本能や、個人的な影響力への寛容さ、強いリーダーへの好意は、習氏の方向に彼を後押ししている。習氏が北朝鮮で結果を見せられるなら、なおさらだ」

ただ、不動産デベロッパーとしての交渉力を自慢してきたトランプ大統領は同時に、中国への姿勢は取引的なものだと明確にしている。国家安全保障面で大統領の最優先事項となっている北朝鮮問題で、中国の協力を得ることに集中するあまり、見返りに重要な貿易問題で中国政府への圧力を弱めることを公式の場で約束すらした。

とはいえ、トランプ大統領の側近には、北朝鮮の核とミサイル開発を制御するために、中国が十分な働きをするかを疑う向きもある。経済的なライバル同士の雪解けは、習主席が北朝鮮問題で成果を出せなければ、消え去ると分析する専門家もいる。

<南シナ海問題>

トランプ大統領のアジア戦略のヒントを得ようと、東南アジア諸国の指導者たちは大統領の発言を注意深く分析している、とシンガポールを拠点とするISEASユソフ・イシャク研究所のイアン・ストーリー氏は語る。

「ほとんどの指導者は、穏やかで協力的な米中関係を歓迎するだろう。だが、南シナ海の領有権紛争などの問題で、トランプ大統領が習主席にフリーハンドを与えるようなそぶりを少しでも見せれば、深刻な懸念を持つだろう」と同氏は指摘する。

対立が深まる南シナ海の領有権問題について、トランプ政権は現在のところ、曖昧な姿勢を示している。中国は、世界の貿易ルートとして欠かせないこの海域の大部分が自国の領海だと主張しており、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムと台湾も、それぞれの領有権を主張して反発している。

米国は近年、南シナ海における緊張の高まりや、中国による人工島の建設加速を受け、同海域への米艦船派遣を増やしていた。だがトランプ政権下では、領有権が争われている島嶼(しょ)や岩礁の近くを航行して中国に対抗する「航行の自由」パトロールを、まだ行っていない。

米政権の高官は、中国が北朝鮮に対してどの程度圧力を強めるのかを見極めている段階において、南シナ海のようなセンシティブな問題で中国と敵対するのは避けたい、とロイターに語った。ただこのことは、アジア太平洋地域で拡大する中国の軍事的、経済的影響力に対抗する努力をやめることを意味しないとも同高官は付け加えた。

米太平洋軍のハリス司令官は26日、議会での証言で、南シナ海のパトロール航行を早期に再開する意向を示し、同海を軍事拠点化する中国に対する懸念を繰り返した。

「トランプ大統領と習主席の新たな友好関係を踏まえると、太平洋軍が、新たな『航行の自由』航行計画の承認を得るのはかなり難しくなったといえるかもしれない」と、ストーリー氏は語った。

<予測不能>

第2次世界大戦の謝罪問題を巡り、時に中国政府と反目する日本の政府高官は、急進展するトランプ大統領と習主席の友情が日米関係に及ぼし得る影響は軽微だと主張する。

「トランプ大統領が習主席への態度を和らげたことはパワーバランスの変化のように見えるかもしれない。だが日米の安全保障協力関係は極めて安定しており、現在の北朝鮮を巡る危機対応においてもそれは確認されている」と、同高官はロイターに語った。

一筋縄ではいかない台湾問題も、米中関係を乱しかねない要因として依然健在だ。

独裁的な中国が民主的な台湾を勝手に扱うことを許さないとする、台湾の友人が米政界には多く存在しており、米国には、台湾に自衛に必要な武器を供給する法的義務もある。

中国は、トランプ大統領が再び方針転換する可能性への警戒を崩していない、と北京大学国際関係学院の王棟准教授は話す。

「楽観的になるべき理由はあるものの、われわれはまだ現実的な立場をとっている。台湾から南シナ海に至るまで、まだまだ懸案はある」

トランプ大統領が韓国との自由貿易協定(FTA)を批判し、中国が反対する米新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の設置費用10億ドルを韓国に要求する発言をしたことについて、中国側は喜ぶかもしれないが、幻想を抱くべきではない、と北京を拠点とする西側外交官はロイターに語った。

「(トランプ氏は)極めて予測不能だ。来週や来月に何を言い出すか誰も分からない」と、この外交官は話す。「彼の気分はころころ変わる」(Ben Blanchard、Philip Wen記者 翻訳:山口香子 編集:下郡美紀)
【ロイター】 2017年 05月 2日 10:39 JST  〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎安倍晋三首相とトランプ米大統領が電話会談 対北圧力強化など協議

安倍晋三首相が1日にトランプ米大統領と電話会談していたことが2日、 分かった。政府は会談の事実を公表しなかったが、複数の政府関係者が明 らかにした。政府関係者によると、首脳間の電話会談はこれまでも公表し なかった事例があり、今回はその例を参考にしたという。

電話会談では、安倍首相が4月27日にモスクワで行ったプーチン露大統領 との会談の内容を伝達した。核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対する圧 力強化策についても話し合ったとみられる。

トランプ氏就任以降の安倍首相との電話会談は、今回も含めて6回行った が、過去5回は会談直後に概要を公表していた。政府関係者は「首脳間の 電話会談を全部公表していたのは日本ぐらいだ。欧米諸国は首脳が頻繁に やりとりしているが、明らかになっていないものも多い」と話した。
【産經ニュース】 2017.5.2 11:07  〔情報収録 − 坂元 誠


 ◎Twitter情報◎
(1) ドナルド J. トランプ米大統領、今日(EST)、露西亞のウラジーミ ル・ウラジーミロヴィチ・プーチン大統領と電話會談の豫定  − 本年1 月から3度目。

Washington Examiner? @dcexaminer 3 mins
NEW: Trump, Putin to speak by phone Tuesday
http://washex.am/2qrCVss

(2) トランプ氏、金正恩氏との会談に意欲示す 「条件整えば」
2017.05.02 Tue posted at 10:09 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35100650.html?ref=rss



 ◎北ミサイル空中爆発のワケ 新型「KN17」か…軍事アナリストが政治 的圧力示唆「あきらかに妙」

北朝鮮が発射した弾道ミサイルについて、米メディアは新型の弾道ミサイ ル「KN17」とする米軍関係者の見解を伝えた。北の狙いは日本海に向か う米原子力空母「カール・ビンソン」への挑発か。サイバー攻撃で極秘裏 に発射を失敗させるシステムは作動したのか−。専門家に聞いた。

「発射されたのは、今回も含めて3回連続で失敗を続けている『KN17』 だと思われる」

軍事アナリストの黒井文太郎氏は4月29日午前に発射されたミサイルにつ いて、こう分析する。

KN17は弾頭部分に特殊な細工がほどこされ、命中精度の向上を図ってい るという。このため、一部の識者の間では「空母キラー」として開発され た対艦ミサイルとみる説もある。

折しも米韓軍事演習中で、米空母カール・ビンソンは29日にも日本海に入る。

北朝鮮が短いスパンで新型ミサイルの実験を繰り返す狙いについて黒井氏 は、「4月の米韓軍事演習中であれば、その対抗措置で撃ったという言い 訳ができるという面があっただろう」とする。

KN17は先月16日にも発射され、失敗している。

「3回続けて失敗、しかも前回から10日あまりでの発射というのはあきら かに妙だ。上層部から『早く開発しろ』と政治的な圧力がかけられている のかもしれない。これまでの北朝鮮にはなかったことだ」

そのうえで黒井氏は、KN17について「日本を狙うために開発されたもの だろう」と話す。

「KN17に用いられているスカッドERは1000キロ、ノドンは1300キロの 飛行距離を持ち、日本各地を狙うことができるが、実は攻撃力そのものは 大きくない。より精度を高めて在日米軍のレーダー施設などを、ピンポイ ントで攻撃するために開発されているはずだ」

北朝鮮のミサイル発射失敗について一部では米国によるサイバー攻撃の結 果なのではないかという見方もあるが、黒井氏は「今回は違うだろう」と 否定する一方で、こう続けた。

「コンピューターウイルスによる敵国への攻撃は、米国はじめ中国、ロシ アなども研究を進めているのは間違いない。いずれも実験段階とされる が、もし開発に成功していれば、本当に北朝鮮が核ミサイルを撃ってきた ときに備えるための『虎の子』といえる。そう簡単に手の内は明かさない だろう」
【ZakZak】 2017.05.01 〔情報収録 − 坂元 誠〕


 ◎【北朝鮮情勢】海自初の「米艦防護」 連携強化、中国促す政治的 メッセージ

海上自衛隊が安全保障関連法に基づく活動として行う初の米艦防護は、北 朝鮮への警戒を強める米軍の活動を側面支援することが目的だ。同時に、 日米両国の連携を見せつけることは政治的メッセージともなり、その矛先 は北朝鮮だけでなく中国にも向かう。

トランプ米政権は、北朝鮮に影響力を持つ中国が圧力を強化しなければ軍 事的行動も排除しない姿勢を維持している。その際は、中国にとって望ま しくない「自衛隊の役割拡大」を伴うこともちらつかせる意味を持つ。

自衛隊による米軍の「武器等防護」は平時の任務で、武器使用基準も大き く制限されている。だが、海上自衛隊関係者は、1日に海自横須賀基地 (神奈川県)を出港するヘリコプター護衛艦「いずも」による米補給艦の 防護について、こう説明する。

「いずもは空母ではないが、空母のような役割を果たす。今回の行動は政 治的な意味合いが大きい」

日米韓3カ国は現状を「圧力キャンペーンの段階」(外務省幹部)と位置 づけており、米艦防護もその一環というわけだ。

北朝鮮をめぐっては、ロシアのプーチン大統領が4月27日の安倍晋三首相 との会談で、核問題に関する6カ国協議の再開を提起。中国の王毅外相も 翌28日の国連安全保障理事会の閣僚級会合で「対話再開を真剣に考える ときだ」と訴えた。

これに対し、日米韓3カ国は、北朝鮮が挑発行動を続ける現段階で対話は 時期尚早との立場だ。安倍首相は「対話のための対話は何の解決にもつな がらない」と強調。政府高官は「北朝鮮が『朝鮮半島の非核化に向けた協 議をする用意がある』と言うまで圧力をかけ続ける」と話す。

北朝鮮を意味ある対話の場に引きずり出すために日米韓3カ国が重視して いるのが、北朝鮮が貿易額の9割を依存する中国の影響力だ。その中国を 動かす上でも、日本の役割拡大の可能性をちらつかせることが効果を持ち うる。

「安全保障関連法が成立して以降、中国軍関係者から意見交換の申し出が 急速に増えた」

日中防衛関係筋はこう明かす。昨年3月に施行された安保関連法は、朝鮮 半島有事での米軍に対する後方支援や、集団的自衛権行使など幅広い対米 協力を認めている。そのほとんどは現実に実施されておらず、自衛隊の行 動は従来の枠を出ていないが、中国はその動向に神経をとがらせる。

中国が原油輸出の停止など圧力強化に踏み出せば米国の軍事行動の可能性 は小さくなるが、圧力が不十分であれば米軍とともに自衛隊も新たな領域 に踏み出す−。自衛艦による米艦防護は、中国にさらなる対応を迫る手段 ともいえる。(杉本康士、小野晋史)
【産經ニュース】 2017.4.30 22:12  〔情報収録 − 坂元 誠〕



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読 者 の 声       
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 1)金正恩と会っても良い:前田正晶

トランプ大統領は相変わらず”unpredictable”だと思わずにはいられな い。それは「”right circumstances”の下では金正恩に会う」と言われた こと辺りにある。

いきなり英語の講釈になるが、この場合の”right”の使い方は曲者で、 「(状況)が揃えばか、整えば」と訳せば良いのだろうとは思う。だが、 私の経験では「斯く斯く云々の良くない条件が揃えば、失敗に終わるだろ う」を”If the conditions areright, our trial production will fail.”と言われたことがあった。「悪い条件が揃えば、失敗に終わる」と いう意味だ。

それ以外にも気になったことがあった。それはトランプ大統領が金正恩 を”smartcookie”と表現した点だった。大方の報道では「賢い」か「利 口」となっていたが、”smart”にはそう言う表向きの意味以外に「ずる賢 い」とか「抜け目がない」という意味で使われることがあるのだ。それ に”cookie”は「人」という意味だが、所謂”slang”の部類で余り公式の場 では使わない言葉だ。

即ち、裏の意味では「抜け目がない奴」との解釈すら成り立つのだ。仮に 敵対している相手であっても、一国の首領をこういう言葉で表現するのは 如何なものかと思ったのだが、この辺りが如何にもトランプ流なのである。

私は「果たしてそのような望ましい状況が都合良く短期間に整うものだろ うか。その状況を何処の誰が演出するのかな」と思って聞いていた。だ が、その意図は一概に批判して良いことだとは思えない。トランプ大統領 にしか出来ない着想だろう。

即ち、もしかすると世界中を戦争に巻き込んでしまうのかも知れないアメ リカによるDPRKのあらゆる軍事基地に対する先制攻撃が仕掛けられて、両 国間のmissileや核兵器などの撃ち合いにでもなれば、それこそ極端 な”disaster”になってしまうだろう。その事態を回避せんが為のUSA対 DPRKのトップ会談である。拍手喝采されるべきことではないのか。

先を読んで悩むことが多い私に言わせて貰えば、トランプ大統領は金正恩 と膝つき合わせて語り合って何を求められるのだろうかが最大の関心事 だ。それはUNを始め関連する諸国は、恐らく親会社の如き中国をも含めて 何をさておいても「DPRKの非核化」ではないのか。乃至は「韓国を支配下 の置こうとする南北統一の野望」ではないのか。トランプ大統領がこれら か、それ以外に何を目指して金正恩に膝詰め談判をしようとされるのだろ うか。

私が憂慮することは先ず金正恩が「左様で御座いますか。お望み通りに核 は廃棄しますし核実験もしません。貴国に届くようなmissileの開発も直 ちに停止いたします。今後は貴国及び他の民主主義と自由経済を信奉する 先進諸国と何のわだかまりもなくお付き合いさせて頂く所存ですので、宜 しくお願い申し上げます」と素直に言うだろうかとの点である。

いや、先ずそう言う確率は低いと思う。仮令素直に従うとしても、その代 償に何を求めてくるかなどは、一寸恐ろしい気もする。

ではあっても、話し合いによる事態の沈静化が望ましいのは論を待つま い。会談が本当に実現するのであれば、トランプ大統領の交渉能力に期待 するところ誠に大なるものがある。是非とも押さえきって頂きたいのだ。

だが、これまでにDPRKが国際的な公約というか約束か、決まったことを何 度破ってきただろうか。トランプ大統領も側近もその辺は心得ておられる と信じたい。こういう会談が実現するのであれば、是非とも世界の平和の 為にも金正恩を押さえきって頂きたいものだ。



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身 辺 雑 記
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3日の東京湾岸は朝から晴天。



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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>

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