政治・経済

頂門の一針

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頂門の一針3056号  2013・9・3(火)

2013/09/03

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  わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 3056号
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           2013(平成25)年9月3日(火)



                   安倍ロビーイング外交が奏功:杉浦正章

               失敗に終わった米国の中東大戦略:古澤 襄

                 国有企業大手は不正蓄財の温床:宮崎正弘

                    シリア攻撃と米国の威信:Andy Cang

                  日本とエジプト(4:おわり):平井修一

                                      話 の 福 袋      
                                反     響
                    身 辺 雑 記


□■■□  ──────────────────────────□■■□
第3056号
                             発行周期 不定期(原則日曜日発行)
             

 
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安倍ロビーイング外交が奏功
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       杉浦 正章

さらに首相、外相経験者も動員せよ

中韓両国による米国内での反日ロビー活動は勢いを増す一方だが、その割
には効果が上がっていない。一例を挙げれば尖閣諸島の領有権問題での米
上院による日本支持の決議だ。これが象徴するものは、依然日米両国には
太い相互依存の同盟関係が健在であることを物語ってをり、日本の米議会
ロビー活動の成果だ。

首相・安倍晋三のひた向きなまでの外交努力は、公平に見て尖閣プロパガ
ンダでじりじりと中国を追い詰めている。

韓国も薄汚い慰安婦像などを全米各地に建てようとしているが、米国人が
“参拝”に詣でる気配はない。対米ロビー工作は気を抜いてはならないが、
中韓がスリのように掠め取る手法なら、日本は逆張りの正攻法でいくべき
だ。長い目で見ればその方が勝ち目がある。

安倍がひた向きに外遊で首脳外交に専念していると思ったら、“官邸ロ
ビー活動”も展開していた。2日には米下院外交委員会の欧州・ユーラシ
ア・新脅威小委員長・ローラバッカーを団長とする超党派の米議員団と会
談、日米同盟を強化していく方針で一致した。

8月15日に米上院外交委員長・メネンデス(民主党)、21日には 上院実
力者である共和党のマケインと会談した。安倍は、尖閣沖で領海侵 犯を
繰り返す中国公船の実態や、日本が対話を求めても首脳会談に応じな い
中韓両国の姿勢やその背景などを直接説明した。

マケインは会談後「日本が集団的自衛権を行使できるようになれば、日米
同盟は一層強化されるだろう」とのべ、安倍の集団的自衛権行使の方針を
強く支持している。

尖閣問題についても「日本の領土であることは議論の 余地がない。南シ
ナ海と東シナ海で中国から脅威を受けている国々は、共 同戦線を張るべ
きだ」と訴えた。

こうした安倍や外交当局の不断の訴えが奏功して、米上院は7月29日に
尖閣問題で重大な決議を採択した。決議は中国軍艦のレーダー照射や今年
4月に中国の海洋監視船8隻が領海内に侵入したことを挙げて「緊張をさ
らに高めた」と批判。

尖閣諸島は日本の施政下にあり、日米安保条約が適用されるとの米政府の
立場を明記。あらゆる関係国に、地域の安定を損なうような活動を自制す
るよう求めた。これは年間1兆円の対外広報予算のかなりの部分を対米ロ
ビー活動やプロパガンダに費やしている中国の完敗を意味する。

中国でも、できることとできないことがあることを思い知ったに違いな
い。ニューヨークタイムズやワシントンポストなどリベラル系の新聞には
宣伝費と称する工作費をばらまき、対日批判の社説に導くなどの“買収成
果”を治めているが、さすがに米議会の買収は一部の議員を除けば容易で
はない。

その一部の議員の代表が下院で反日の急先鋒となっているご存じマイク・
ホンダだ。何でも言うことを聞いてくれるとあって中韓両国からジャブ
ジャブ政治資金が注ぎ込まれている。

費用全額中国持ちの豪華中国旅行も ありだ。民主主義のモデルのような
米議会でも下院議員のレベルは低く、 露骨な反日の言動が通じるから、
日本政府への慰安婦に対する謝罪要求決 議が可決されてしまう。

しかしせいぜい慰安婦までだ。日米安保体制を揺るがすような動きはでき
ない。韓国は在米170万人の韓国人をフルに活用して草の根レベルの反 日
工作を展開しており、ホンダはその御輿に乗っているのだ。グレンデー
ル市の公園に慰安婦像を造ったが、ど田舎につくった慰安婦像など米国人
は全く関心がないのが実態だ。

日本のマスコミも対日嫌がらせをいちいち大げさに報道すべきではない。
相手のペースに踊らされるだけだ。

韓国は慰安婦以外でも議会にロビー工作を展開している。これまでに竹島
領有権問題、日本海の呼称を「東海」へと変更する問題などを働きかけて
いるが、ことごとく失敗している。最近秘密裏に行っているのが、安倍が
進める集団的自衛権行使容認に反対するロビー活動だが、失敗だ。

集団的自衛権の問題はオバマの極東戦略に合致するものであり、政府議会
一致して支持される方向だ。大統領・朴槿恵の米議会演説実現はロビー工
作が成功した著しい例だが、狂ったように挑発を繰り返す北朝鮮への反感
が可能にした側面もある。

こうして最近の中韓による反日ロビー工作は“空転”気味だ。日本は議員を
買収するような邪道は避けなければならない。また金をもらっている議員
のところに外交官が出かけて、説得活動をしようとしても無駄だ。そのう
ちに天罰が下るのを待つことしかない。

だからホンダなどは相手にせず、ロビーイングを展開するのだ。それには
安倍だけに任せておいては体力が持たない。自民党を中心とする議員外交
が極めて重要だ。小選挙区制になって外交は票にならないから、最近の自
民党は米国に人脈を持った議員がいないが、これを育てることが肝要だ。

さらに即戦力になる議員や前議員らも活用すべきだ。歴代の首相、外相経
験者を活用するのだ。中曽根康弘、小泉純一郎、川口順子、町村信孝、高
村正彦、中曽根弘文、野田佳彦、岡田克也、前原誠司、玄葉光一郎などに
“お出まし”を願い、その人脈をフルに活用してもらうのだ。民主党だから
といって敬遠することはない。

なぜなら鳩山由紀夫と菅直人を除外すれば首相、外相経験者には外交安保
では我が国の方針に齟齬(そご)を来すような人物はいないからだ。超党
派によるロビーイングだ。逆に民主党も悪い気はしまい。

これに加えて安倍が検討している「内閣情報局」新設を早期に実現し、対
外ロビー工作やプロパガンダを受け持たせることも重要なポイントだろう。

    (政治評論家)<2013年09月03日>



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失敗に終わった米国の中東大戦略
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          古澤 襄

米ウォール・ストリート・ジャーナルはWALTER RUSSELL MEAD氏の「失敗
に終わった米国の中東大戦略」という痛烈なオバマ米外交を批判する論評
を掲げた。

 <ヘブライ語聖書によると、この世の始まりは「tohu wabohu(トー
フー・ワボーフー)」、つまり混沌(こんとん)と混乱だったという。中
東は今月、その原始の状態に逆戻りしているようだ。イラクの崩壊は止ま
らず、シリアでは内戦が続く。暴力はレバノンに広がり、先週はシリアで
化学兵器が使用されたとの疑惑が生じた。

エジプトは内戦の危機にひんしている。将軍たちはムスリム同胞団を弾圧
し、街頭の暴徒は教会に放火した。かつてオバマ大統領の中東地域の最良
の友として称賛されたトルコの首相はエジプトの暴力をユダヤ人のせいに
している。しかし、その他の誰もが責任は米国にあると非難する。

オバマ政権は中東についてのグランドストラテジー(大戦略)を策定して
いた。それは意図が明確で、慎重に練られ、一貫して遂行された。

 残念ながら、その大戦略は失敗に終わった。

 計画はシンプルではあったが、洗練されていた。米国はトルコの公正発
展党(AKP)やエジプトのムスリム同胞団といった穏健派のイスラム主義
集団と手を組み、中東の民主化を進めたいと考えていた。

そうすれば一石三鳥が狙える。まず、オバマ政権はこれらの政党と連携す
ることでイスラム世界の中の「穏健な中間層」と米国との隔たりを縮める。

その次に、平和的で穏健な政党であれば有益な成果を手に入れることがで
きるということをイスラム世界に示すことで、テロリストや過激派を孤立
させ、イスラム世界の中でテロリストらの非主流化を進める。

そして、最後に、米国に支持された集団がさらに多くの中東諸国に民主主
義をもたらすかもしれず、そうなれば経済・社会情勢が改善され、人々を
狂信的で暴力主義的な集団に追いやった苦しみや不満は徐々に取り除かれる。

オバマ大統領(私は2008年の大統領選でオバマ氏に投票した)と政権幹部
は、この新たな大戦略が成功すれば民主党リベラル派が米国の外交政策の
有能な担い手であることをはっきりと証明することになると期待していた。

リンドン・ジョンソン大統領とジミー・カーター大統領の任期中の嫌な記
憶をやっと忘れることができる。国民はジョージ・W・ブッシュの外交政
策の混乱を今でも不満に思っているから、民主党は波乱の時代に国のかじ
取り役を務めるべく有権者から最も信頼された政党として長期的に優位に
立てるだろう。

オバマ政権の外交政策に歴史がどのような審判を下すかを予想するのはあ
まりにも早すぎる。大統領の任期はまだ41カ月残っている。中東情勢が再
び激変するのに十分すぎる時間だ。にもかかわらず、大統領はさらによい
結果を手にするためには、アプローチを変更しなければならない。

振り返ってみれば、ホワイトハウスは中東に関して5つの大きな見込み違
いをしていたようだ。

ホワイトハウスが支持するイスラム主義集団の政治的成熟度と能力を見
誤ったこと。エジプトの政治情勢を見誤ったこと。米国にとって最も重要
な2つの中東の同盟国(イスラエルとサウジアラビア)との関係に戦略が
与える影響を見誤ったこと。ホワイトハウスは中東のテロ活動の新たな力
学を把握することができなかったこと。そして、最後に、シリアに介入し
ないコストを過少評価していたことだ。

ここ数年の米国の中東政策は、中東の比較的穏健なイスラム主義の政治運
動には賢明かつ巧みに政権を運営するだけの政治的成熟度と管理能力があ
るという見方に依存していた。

トルコのAKPの場合はそれが半分だけ正しかったことがわかった。つい最
近まで、レジェップ・タイイップ・エルドアン首相はどんな過ちを犯した
としても、適度に効果的かつ適度に民主的な方法でトルコを統治している
ように見えた。

しかし、時間とともに、そうした見方は受け入れられなくなった。エルド
アン政権は記者を逮捕し、政敵に対する怪しげな起訴を支持した。敵対的
なメディアを脅したり、露骨にデモを取り締まったりしている。党幹部の
主なメンバーは、トルコが問題を抱えているのはユダヤ人や念力など神秘
的な力のせいだなどと主張し、ますます動揺しているようだ。

 事態は困ったことになってきている。つまり、オバマ大統領がかつて世
界の首脳の中で最良の友5人のうちの1人として名前を挙げ、「さまざまな
問題に関して極めて優れたパートナーであり極めて優れた友人である」と
たたえた人物は今、米国政府から非難されている。非難の理由は、その人
物がエジプトのモハメド・モルシ前大統領失脚の黒幕はイスラエルだとい
う「攻撃的な」反ユダヤの主張を展開しているためだ。

しかし、モルシ氏と比べて、エルドアン氏は効率的な統治と賢明な政策を
行う宰相ビスマルクのような存在だ。モルシ氏とムスリム同胞団はただ単
に、政権を預かる準備ができていなかっただけだ。彼らは与えられた権限
の範囲を理解せず、崩壊しつつある経済を何もできないままいじくり回し
た。何千万人ものエジプト国民が流血のクーデターに声援を送るほど、彼
らの統治は不適切で不安定だった。

米国の大戦略の基盤が弱いのは陰謀論者や無能で不器用な人々のせいであ
る。米国はほぼどのような事情があってもトルコやエジプトの指導者と実
施すべきことは実施していただろう。しかし、こうした運動と手を結んだ
ことは結局、賢明ではなかった。

ホワイトハウスは米国の外交政策に関わるその他の大半の関係者ととも
に、中東に関してもう一つ重要な過ちを犯した。

それはエジプトの政治的混乱の本質を根本的に見誤ったことである。トー
マス・ジェファーソンがフランス革命をアメリカ独立革命のような自由民
主主義的な運動と誤解したのと全く同じように、米国政府はエジプトで起
きている出来事を「民主主義への移行」だと考えた。そのようなことは全
くあり得なかった。

エジプトで何が起きたかと言えば、高齢になったホスニ・ムバラク元大統
領が息子に跡を継がせてエジプトを軍事的な共和国から王国に変更するよ
うに画策していると軍が考えるようになったということだ。将軍たちは反
撃した。混乱が広がると、軍は身を引いて、ムバラク政権を崩壊させた。

しゃべり続ける自由主義者や失敗ばかりしている同胞団とは比べ物になら
ないくらい強大な力を持つ軍はこの期に及んで、エジプトが1950年代以降
維持してきた体制を復活させようと行動を起こしたところだ。

 自由主義者のほとんどは自分たちをイスラム主義者から守れるのは軍だ
けだということを理解しているようだ。イスラム主義者たちは軍が今でも
仕切り役であることを学んでいる。こうした出来事が起きている間に、米
国と欧州は存在しない民主主義への移行を推進しようといつまでも忙しく
動き回り、夢中になっていた。

次の問題はオバマ政権が自らが選んだ戦略がイスラエルやサウジアラビア
との関係に与える影響を見誤っていたことだ。そして、この2つの国が腹
を立てれば、中東で米国をどれほど悲惨な立場に追い込むことができるか
を過小評価していたということである。

イスラエルとの断絶は早々にやってきた。オバマ大統領が新たなリンカー
ンやルースベルトとしてメディアに歓迎されていた忘れがたき初期の時代
に、ホワイトハウスはパレスチナとの交渉を再開させるためにイスラエル
に入植の完全凍結を宣言させることができると信じていた。

 結果は、オバマ大統領の外交政策上の最初の大失敗となった。この失敗
は最後のものとはならなかった(過去数年間、政権はイスラエルとの関係
修復に努めてきた。その1つの結果として、米国が優れた手腕を発揮して
いれば2009年に始まっていたはずの和平協議が現在、進行中である)。

サウジアラビアと不和になったのはその後のことである。これにもホワイ
トハウスは驚いたようだ。ホワイトハウスはトルコやモルシ大統領が統治
するエジプトと手を結ぶことで、サウジの中東政策を台無しにし、サウジ
から外交の主導権を奪おうとするカタールの企てを支持した。

 多くの米国人はサウジが同胞団やトルコのイスラム主義者をどれほど
嫌っているかを理解していない。

イスラム主義者全員が一致しているわけではない。サウジは長い間、ムス
リム同胞団をスンニ派の世界の中での危険なライバルとみなしてきた。ス
ンニ派の中心がイスタンブールにあった輝かしいオスマン帝国時代を復活
させたいと願うエルドアン首相のあからさまな熱望はサウジの優位性を直
接の脅かすものである。

カタールとカタール政府が経営するメディア「アルジャジーラ」が資金や
外交、広報活動でトルコやエジプトを熱心に支援したことがさらにサウジ
を怒らせた。米国がこれらの国を支援する一方で、イランやシリアについ
てのサウジの警告に注意を払わずにいたため、サウジ政府は米国の外交を
支援するよりはむしろ損なわせたいと考えた。弱体化するモルシ政権と対
峙(たいじ)するエジプト軍と手を組むことは、サウジにとってカター
ル、同胞団、トルコ、そして米国を驚かせる魅力的な機会だった。

 第4の問題は米政権が緩やかにつながっていたテロリストの活動やテロ
リスト集団の生命力と適応力をどうやら見くびっていたことだ。オサマ・
ビン・ラディンの死は大きな勝利だったが、アフガニスタンとパキスタン
に潜伏するアルカイダには打撃を与えることはできなかった。

 現在、復活を遂げたテロ活動は、リビアからマリにかけての戦域やナイ
ジェリア北部、シリア、イラク、イエメンなどでのテロリストの大きな成
果につながっている。今月、米国が20の在外公館を閉鎖したのはテロリス
トにとって事実上の大勝利だった。テロリストは米国の行動に大きく影響
を与える能力を保持していることを証明することができたからだ。オバマ
大統領が考えていた以上にわれわれの敵はメンバーを容易に集めることが
できるようになった。士気も高まり、資金調達も楽になっている。

最後の問題はオバマ政権がシリアへの介入の代償を懸念するのは当然のこ
とながら、この卑劣な事態に干渉しないコストがどれほどのものになるか
を早い段階に把握しなかったことである。内戦が長引くに従って、人道上
の犠牲者はおぞましいレベルにまで増えた(リビアで欧米の介入がないま
まに起きていたであろう数字をはるかに超えている)。

 地域社会内部や宗派間の憎しみは毒気を帯び、殺りくや民族浄化、宗教
浄化が確実に増加しそうだ。不安定さはシリアからイラク、レバノン、果
てはトルコにまで広がった。こうした問題全てが内戦が長期化するにつれ
て悪化しているが、介入は一日一日と困難で大きな犠牲を伴う選択肢にな
りつつある。

だが、こうした問題以外にも、米国が早期にシリアに介入しなかったこと
で(初期であれば「背後から導く」ことができたかもしれない)、テロリ
スト、ロシア・イランの枢軸の双方は重要な勝利を手にすることになっ
た。重要な同盟国の間のオバマ政権の評判は著しく傷ついた。

ロシアとイランはバッシャール・アル=アサドを支持した。オバマ大統領
はアサド政権の打倒を呼び掛けたが、成し遂げることはできなかった。中
東各国の冷淡な現実主義者にとって、このことは米国の大統領が救いがた
いほど無力であることの決定的な証拠となっている。ロシアとイランは米
国がシリアで楽々と勝利することを恐れていたが、大統領はその機会をつ
かみ損ねた。他に説明のしようがなかった。

これは危険なことである。ニキータ・フルシチョフがピッグス湾事件や失
敗に終わったウィーン会談のあと、ケネディ大統領は無力で無能だとの結
論を下し、その後、キューバからベルリンに至るまで大統領を試し続けた
ように、ウラジミール・プーチン大統領と最高指導者のアヤトラ・アリ・
ハメネイ師は優柔不断で決断ができない米国の大統領を相手にしていると
考え、その考えに基づいてそれぞれの政策を修正している。フルシチョフ
のケネディについての判断は間違っていたし、オバマ大統領の敵も大統領
を過小評価しているが、こうした見方が修正されるより前に危険な重大局
面が生じる可能性がある。

米国のシリア政策がロシアやイランに利益をもたらしたとすれば、テロリ
ストにとっては思わぬ幸運だった。内戦が長期化したことでテロリスト集
団や過激派集団は、シーア派の敵に対するスンニ派の闘争の指導者として
の地位を確立することができた。テロリスト集団の名声は残虐行為とイラ
クでの敗北によってひどく汚されたが、シリアでは勇敢で理想主義的と受
け止められたことで名声は高まった。

 湾岸地域の豊かな資金源とジハード(聖戦)戦士集団の資金上のつなが
りはこの10年でほぼ破壊されたが、それも再建され、強化されている。何
千人という過激派が新しい技術や考え方、人脈を祖国に持ち帰るために訓
練を受け、思想を吹き込まれている。シリアで起きているこうした変化は
アフガニスタンの聖戦士の変化よりもはるかに危険に思われる。アフガニ
スタンは遠い地にあり、(中東諸国のほとんどの人にとっては)野蛮な場
所である。シリアは中東の中心にあり、聖戦が広がれば壊滅的な影響が出
る恐れがある。

 現状をめぐる興味深い要素の1つは、米国の外交政策は中東地域で次々
と失敗を繰り返している一方で、歴史上、米国にとって最も重要な3つの
パートナー――エジプト軍、サウジアラビア、イスラエル――はかなりの健闘
を見せており、政策が一致しなくなると米国を出し抜いた。

 同盟関係は、米国の外交政策が成功するかどうかで大きな役割を果たし
ている。現在、混乱している米国の中東での同盟関係を修復することは、
オバマ政権が立ち直りのきっかけとして何よりも望んでいることかもしれ
ない。

オバマ政権はこの不安定な地域で姿勢を立て直しながら、過去4年半の教
訓を得る必要がある。まず、同盟関係が重要だ。イスラエル、サウジアラ
ビア、エジプト軍は戦略上の利害を共有している点からも、さらには、ム
スリム同胞団のような集団や小国とは異なる意味で実質的な当事者である
という点からも、米国にとって中東地域における最も重要な協力者である。

この3つの勢力が協力してくれれば、物事はある程度うまくいくことが多
い。この中で米国の邪魔をする勢力が出てくれば面倒なことになる。オバ
マ政権はイスラエルとの関係修復に必要で困難な仕事を引き受けた。そし
て、エジプトの将軍とサウド王室の懸念にさらに注意を払う必要がある。
こうした関係を持っても、米国が尊重する価値観を捨てることにはならな
い。むしろこれらの勢力は米国の権力が及ぶ範囲を見極め、米国単独の取
り組みがうまくいかない地域では他の協力者を得ようとする。

 第2に、テロとの戦いは米国が考えていた以上に厳しいものになるだろ
う。われわれの敵はあちこちに散らばり、増殖している。暴力的な聖戦は
アピール力を取り戻した。アラブ世界やアフリカの一部や欧州、米国で
は、活力を取り戻した独創的な運動が大混乱を引き起こそうとしている。

われわれが貧困や低開発、独裁などの「根本的な原因」を取り除くことで
この問題を排除することができると考えるのは妄想である。われわれは政
策の時間枠の中でそれらを排除することはできない。醜い戦いが待ち受け
ている。国民の不安を鎮めると期待しながらテロの脅威を抑制する代わり
に、大統領は長期的な戦いに賛成する世論を形成しなければならない。

 第3に、イランに関心を戻さなければならない。イランの増大する権力
への懸念はイスラエルとサウジアラビアをつなぐ糸である。サウジアラビ
アとイスラエルの双方が支持できるイラン戦略を策定して取り掛かれば、
オバマ大統領は目まぐるしく変わる状況の中で米国の姿勢を立て直しやす
くなるだろう。つまり、シリアに対しては今よりもはるかに厳しい政策に
なりそうだ。譲れない一線を示しても、相手がその一線を越えたときに後
ずさりしては信頼を取り戻すことはできない。

オバマ大統領はソ連がアフガニスタンに侵攻したときのカーター大統領と
同じような局面を迎えている。外交政策の重要な要素を支えた前提は今や
しっかり保たれていない。時代はすっかり変わった。政策の転換が必要
だ。大統領は才能豊かな指導者である。世界は大統領の行動を見守ってい
る。>(ウォール・ストリート・ジャーナル)

■ミード氏はバード大学の外交・人文分野のジェイムズ・クラーク・チェ
イス教授で、「アメリカン・インタレスト」誌の編集委員。
2013.09.02 Monday name : kajikablog



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国有企業大手は不正蓄財の温床
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
 平成25(2013)年9月3日(火曜日)
      通巻第4011号  (前日発行)
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 汚職の伏魔殿「石油派」への捜査メスはどこまではいるか
  国有企業大手は、かくも政治の不正蓄財の温床となっていたのだ
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石油派の領袖、蒋潔敏(中国石油天然気集団前会長、現在国務院国有資産
監督管理委員会主任。政治局中央委員)が取り調べを受けていることが確
実となった。

彼は「周永康の金庫番」と言われた。

石油企業の多くは大使党が落下傘降下する汚職の祭殿のような企業であ
り、まさに鉄道部についでの伏魔殿、利権の巣窟だった。

中国石油天然気集団(CNPC)は、その子会社、孫会社、海外子会社を夥し
く設立し、海外に蓄財した。

北京郊外にハーレムのような淫乱ホテルを建てていた上、ハルビンではロ
シア美女を多く抱える面妖なナイトクラブも経営していた。

周永康の前秘書=李華林(逮捕)らが金庫番、不正送金の指示を蒋潔敏(閣
僚級)が直接に取った。

 すでに拘束され取り調べを受けているのは蒋潔敏のほかに王永春(前
CNPC副社長)、郭永祥(四川省元副省長)ら、容疑は「重大な規律違反」。

つまり、この捜査の進展ぶりと段取りからいえば、周永康の周りが全員逮
捕拘束され、次は本丸の陥落を待つのみという構図である。

彼らがくすねたカネは天文学的となり、黒社会との結びつきや四川駐在軍
隊の不穏な動きなど、前々から噂されていたことである。とくに周永康の
息子は服役中のマフィアのボスの保釈を条件に黒社会からも4億元を貢が
せたという。

周は、石油派のボスとして江沢民に激しく取り入り、政治局常務委員(序
列9位)という望外のポストを手にして四川省の人脈を使い、隣の重慶書
記に赴任してきた薄煕来とも、きわめて緊密な関係を構築していた。
 
これまでは江沢民派の厚い庇護があり、アンタッチャブルだった石油産業
国有企業へ大々的な汚職捜査のメスがはいったことになる。

(習近平のキャンペーンは党幹部の腐敗を絶対許さないとする決断? 冗
談でしょ。彼らを追い出して自派の利権とするためですよ。)

こうなると周永康の保護者と言われた、江沢民の右腕、曾慶紅周辺ははや
くも「周とは無関係」とする否定情報を盛んに流し始めた。

結局、小誌が指摘したように面妖な海外子会社を通じて蒋潔敏は周永康の
息子の周文武が経営する米国のペーパーカンパニィへ100億元以上の不正
資金を送金していたことが発覚している(博訊新聞網、9月2日)。

文武は在米、中国へ戻れば逮捕されるので、米国内で所在が不明である。


 ▼同時発生的なスキャンダルも

同様な大型のスキャンダルが発覚している。

大連を基盤とする万達集団の収賄による企業発展に関与した高官らが現
在、取り調べを受けているようだ。

万達集団といえば、CEOの除明が率いた大連実徳集団(自家用飛行機を
チャンツーイーに提供し、薄の愛人を務めたという噂もあった)が薄煕来
の失脚に連罪して、拘束され、同グループは倒産、その隙間を塗って大発
展をとげた新興成金である。

大連の繁華街に高層ビルが建つが、それが大連万達集団の本社である。

あまりに急成長したため、ハリウッド映画にも進出し映画製作に乗り出そ
うとしたが米国で相手にされなかった。この万達集団を率いるのが王健林
である。

王健林は江蘇省、海南省、そして安徽省の幹部に大胆に近づき、数々の利
権を貪ったとされる。いま名前が挙がっているのは海南省省長の蒋定之、
江蘇省副省長の許津栄(女性)、江蘇銀行党委員会書記の王健華の三人である。

いずれ、拘束され取り調べが進と破天荒の汚職が白日のもとに曝されるか
も知れない。
           ◇
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読
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(読者の声1)貴誌書評をめぐる投書欄での論争「「ロシアが朝鮮兵を使っ
て日本を攻撃する恐れがあった」についてですが、そうした恐れは当然
あったでしょうね。

しかし、「過去」より重要なのは「これから」、米国としては米軍とシナ
軍と直接対決させるなんてことはしたくないでしょう。

日本や台湾が属国軍として前面に押しだされるなんてことになると困りま
すね。集団的自衛権(collective defense right)というのは当然、大き
なリスクを含みます。

民主主義は戦争にてきさない政体なので、戦争になれば国民生活の自由は
奪われていきます。米国の9.11のあとのペイトリオットアクトみたいな予
防的身体拘束、家宅捜索、実行に着手する前の予備罪の拡大解釈・・。

私は「日本に復活してもらいたい」「戦後レジームを打破してほしい」と
は思っていますが、既に資産の半分は国外においています。個人として当
然の分散だと思っています。

やられたらやりかえす=ディターレンス=抑止力がなければ、日本は侵略
を受けます。日本は自衛隊、国防軍の死者数何人まで耐えられるのか、そ
ういう議論を冷徹にしなければならないかもしれない。

言っておきますが、私は卑怯者ではない。現段階で小賢しいだけです。や
るときは先頭に立ってやります。自分が納得したり、大切なものを守る場
合はやるしかないでしょ。

しかし一人息子がいれば、「逃げろ」といいます。子供いませんです
が。。。乃木将軍は立派だとは思います。私には真似はできません。

つぎに貴誌前号に話題の「インド」について。

インド人の金買いは当然でしょう。そしてインドの貿易品目で金は大き
な%を占めます。すでにインドの金輸入関税は引き上げられ、世界で一番
高い金を購入しているのはインド人では?

カースト主義になじみ、コロニアルマスターの英国仕込みの大きな官僚主
義の下では、貿易赤字改善のために将来は金輸入の禁止なんて発想・選択
肢も「あり」でしょう。

そのとき国際金価格は、最大の買い手を失うわけですから、急落すること
になります。(R生、ハノイ)


(宮崎正弘のコメント)インドの金輸入関税は高いため、密輸が大流行で
す。インドの金買いより、いまのところ中国の金買いはもっと凄まじく、
インドのつぎにアラブ各国がつづき、たとえインド単独での金禁輸があっ
ても、一時的パニック売りだけで、いずれ回復するのではないでしょうか?



   ♪
(読者の声2)ちょっと遅くなりましたが、先生の最新作品『中国バブル
崩壊が始まった』(海竜社)をアマゾンで取り寄せ、ようやく読了しました。

これは大変な予測であり、しかもそれが当たりつつあるところが凄いで
す。小生の友人がながく香港で商売をしていましたが、春先に引き上げま
した。納得できない動きが多く、賢き香港人は殆どが既にバンクーバーに
脱出してしまったとか。

こうなると中国バブル破裂の次は、いったい何が起きるのでしょう?
   (NY生、横浜)


(宮崎正弘のコメント)バブル崩壊はとうに始まっているわけで、リーマ
ンショック直後からの財政出動はカンフル注射。それも効き目を失い、死
に体となっている国有企業の多くがまだ存続できているのは、シャドーバ
ンキングなど「生命維持装置」です。理財商品というのはポンジスキーム
(ネズミ講)。

つまりいまの中国は全土で「安愚楽牧場」しているのです。

ハードランディングを回避するために、次にまた「リコノミクス」なる手
品、詐術が登場することになります。2億5千万流民の都市化プロジェク
トがそれです。



  ♪
(読者の声3)以下は私が英訳してミルピタス市に郵送した慰安婦問題の
手紙です。ご参考まで。

2013/08/30 Mayor Jose Esteves and Members of the City Council
City of Milpitas City Hall

 (訳文)

拝啓 私は若い頃米国に滞在した経験のある日本人です。これは朝鮮人売
春婦像問題についての私の意見です。もし本件についてご質問があれば、
いつでもお問い合わせください。

 1.本件の核心

私は貴殿の朝鮮人売春婦像問題処理の注意深い対応に感謝します。という
のはこれは単なる歴史的な事件の記念碑問題ではなく、米国の反日感情を
かき立てることにより、日米関係の絆を切断しようとする高度な複雑な国
際政治問題だからです。

日本は第2次大戦後米国によって与えられた憲法より軍隊をもつことを許
されていません。このため日本は国防を日米安保により米国に完全に依存
しています。

しかし北朝鮮はすでに核武装国家です。南北朝鮮は裏で手を握っていると
思われるので私は朝鮮の日本征服攻撃を恐れています。朝鮮人売春婦像の
顔は少女です。これは北朝鮮による1977年の女子中学生?田めぐみさん誘
拐犯罪を隠蔽する狙いがあります。したがって私は貴殿が注意して日本と
朝鮮の間の国際紛争に巻き込まれないことを希望します。

 2.朝鮮の米国にとっての危険性 北朝鮮は米国に到着する核ミサイル
を開発しています。朝鮮戦争では多くの米兵が北朝鮮兵に虐待され、殺さ
れました。ほとんどの米国人は北東アジアの知識がありません。このため
朝鮮人はこの売春婦記念碑問題では誤った情報で米国人を騙しています。

 3.日本と朝鮮 朝鮮人は常に日本の犠牲のように偽装します。しかし
歴史は朝鮮が日本にとって危険であったことを証明しています。私は朝鮮
は米国にとってのキューバだと思います。ソ連がキューバに核ミサイルを
持ち込んだとき、米国のケネディ大統領はソ連の指導者にミサイルの撤去
を厳しく要求しました。

19世紀、ロシアは朝鮮を占領し朝鮮軍を使って日本を攻撃しようとしまし
た。朝鮮人はロシアに全く抵抗しませんでした。そこで日本は超大国ロシ
アに宣戦布告し、奇跡的に勝利しました。そして不安定で危険な朝鮮を併
合しました。

 4.いわゆる慰安婦について 慰安婦は兵隊用の売春婦を表す日本語の
普通の言葉です。ですから仏軍用の仏の売春婦なら仏の慰安婦と呼びま
す。慰安婦は英語では「兵隊用の売春婦」と翻訳すべきです。

日本、朝鮮、支那を含むアジア諸国は非常に貧しかったので貧しい両親が
娘を女衒をとおして売春婦に売ることは珍しいことではありませんでし
た。売春はアジアでは最も古い職業だったのです。だから日本軍が朝鮮で
朝鮮人を誘拐する必要はありませんでした。なぜなら多くの朝鮮人の売春
業者がサービスを提供したからです。

戦後ビルマの朝鮮人慰安婦は米軍の調査に親に家を買うための金を送った
と述べています。これは慰安婦が大金を日本の兵士から稼いだことを示し
ています。慰安婦の人種比率は、日本人が40%、朝鮮人が20%その他が
40%でした。性奴隷という制度は日本は二千年以上の歴史を持ちますが見
つけることは出来ません。これはたんなる朝鮮人がアメリカ人を騙すため
の反日宣伝用語に過ぎません。

貴殿の注意深い対応に重ねて感謝いたします。            
 敬具
月日、氏名署名

(東海子)



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シリア攻撃と米国の威信
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     Andy Chang

シリアの政府軍が毒ガス弾を使ったので1400人以上の死者が出て、
そのうち400以上が未成年者だった。オバマは何度も警告したレッ
ドラインを無視したのでメンツにかけてもシリアを懲罰すると言い
出した。アメリカの国会議員はアメリカが攻撃される危険のない限
り大統領が攻撃命令を下すことは違憲であると批判した。

実際にシリア攻撃はそんなに簡単ではなく、アサド政権を潰せば反
乱軍の新政府が出来るが、イスラム教狂信グループは反米色の濃い
ブラザーフード、テロ組織のアル・カイーダも加わっている。アサ
ド政権を倒せば米国に不利になる。

オバマはアサド政権を倒すのではなく、二度と毒ガスを使わないよ
うに「軽い懲罰」を与えるだけだと発表した。このような懲罰に何
の効果も期待できないし、内戦が続けば住民が困るだけである。

また、英国のキャメロン首相は国会にシリア攻撃を提案したが国会
は投票で反対したのでアメリカは孤立した。

アメリカ国内ではこのような攻撃は無意味で効果はないと言うもの
が多い。軽い懲罰でもアサド政権は攻撃されれば戦争を意味するか
らアメリカの介入はエスカレートすると言う。

オバマとバイデンが上院議員だったとき、ブッシュが国会の許可な
く戦争を始めたのは国会無視で憲法違反だから罷免すると主張した
のに、自分が大統領になったら国会の許可なくても攻撃できるとい
いだした。許可なしで攻撃すればオバマ罷免の声が上がる。

オバマは国会の許可はいらないと主張して31日、ホワイトハウスで
軍部首脳と攻撃会議を催し、オバマのゴーサインを待つばかりとな
った。しかしオバマが45分の散歩から戻ってくると、やはり国会の
許可を得てから攻撃を行うと意見を変えて会議の全員が唖然となっ
た。攻撃は国会の夏休みが終わる9月9日以後となった。

●シリア攻撃計画は不十分で不明瞭

大統領命令で攻撃すると言って既に空母を含めた4隻の軍艦を地中
海に派遣したのに、国会の許可が要ると言い出したのでオバマはメ
ンツ丸つぶれ、世界の笑いものとなった。シリア政府はオバマの姑
息な態度を嘲笑した。

国会は夏休みで9月9日にならないと再開しない。大統領が緊急会
議を要求して攻撃許可を受けるべきだが、オバマは緊急会議を要請
しなかったので、攻撃は9月9日以後となった。シリアは軍備や兵
力を分散して被害を少なくしている。

オバマがレッドラインを越えたから攻撃するのはエゴを満足させる
だけと批判する人が多い。ミサイルを何十発撃ってもシリアの毒ガ
ス弾は既に隠匿され見つからない。懲罰は反米感情を高めるだけだ。
シリアはアメリカが攻撃すればイスラエルを攻撃すると宣言し、イ
スラエルはガスマスクを配って戦争体制に入った。シリアがイスラ
エルを攻撃すれば戦争になり、アメリカも兵力を投入してイラクや
アフガン戦争と同様、泥沼にはまる。

攻撃方法にも問題が山積している。誰も計画の詳細を知らない。軽
く懲罰するだけなら反米感情を募らせるだけだから徹底的にアサド
政権を叩けと主張する議員も居る。アサド政権を倒せば反乱軍を助
長する、軽い懲罰は意味がない、内戦が続き、シリアが反撃すれば
戦争は拡大する。オバマが国防費を1兆ドルもカットしたので国防
部はオバマに反感を持っている。国民は反戦だし、何をやってもマ
イナスである。この度のオバマは外交、内政で無能と優柔不断で国
外、国内で信用ガタ落ちとなった。

●シリア攻撃の後遺症

最も大きな影響はオバマの無能とアメリカの衰退である。オバマが
何回も(メディアの発表では13回)レッドラインて警告したけれど
もシリアは無視して数回の毒ガス弾を使用したので、アメリカはペ
ーパータイガー(紙老虎)、口先だけの警告では効果がないことがわ
かった。これはオバマ個人の問題よりもアメリカの威信に関わる問
題である。

次に明らかになったのはアメリカ国民の反戦、厭戦気分である。ブ
ッシュがイラクを攻撃した時は支持率が高く、サダムフセインを逮
捕、処刑した時はブッシュの人気が高かったが、やがて戦争が泥沼
にはまると厭戦気分が高くなり、オバマは国民の反戦気分を選挙に
利用して一年内に戦争を終わらせると確約したが、アフガン戦争は
今でも続いている。シリア攻撃反対はオバマと民主党の人気に影響
する。

パックス・アメリカーナの威信が落ちたあとの懸念は、シリアと同
じく、大量の毒ガス弾を貯蔵して平気で使用する国が増えること、
イランが核爆弾の開発に踏み切ることである。イランの核開発を最
も恐れるのはイスラエルで、既にアメリカが躊躇するならイランの
核施設を独自で爆撃すると言う。

●アメリカの衰退はアジアに影響する

アメリカ衰退はアジア諸国に大きな影響を与えるに違いない。アメ
リカの威信が衰退すれれば中国の覇権拡張を抑えることが出来ず、
東南アジア諸国は中国の勝手な領土拡張に悩まされ、尖閣諸島、台
湾などで中国との小競り合いが起きる可能性があるが、アメリカは
何もしないから日本、台湾の防衛が問題になる。

アメリカは日米安保条約と台湾関係法で、日本と台湾の安全を保障
しているがどこまで信用できるのか。例えば中国が尖閣に上陸した
場合、または台湾にミサイルを発射して台湾の選挙に警告を与えた
場合、アメリカはどうするか。レッドライン警告は役に立たない。

オバマがレッドラインで警告しても中国の侵略に対しアメリカは何
もできないかもしれない。北朝鮮が日本にミサイルを発射してもオ
バマは何もしないかもしれない。

アメリカに頼ることが出来なくなってからでは遅い。日本は早急に
憲法改正で自己防衛を正当化すべきである。また、台湾人も早急に
独立建国を講じるべきである。また、アメリカも今のうちに東南ア
ジアのみ解決領土の解決を急ぐべきである。




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日本とエジプト(4:おわり)
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       平井 修一

いずこの国の政治もそうだろうが、エジプト共和国の建国も美談だけでは
済まない。建国を主導したナギーブ初代大統領と、その閣僚であったナセ
ルは目指すべき国家像が違っていた。ナギーブは「軍は政治に介入すべき
ではない」と議会制民主主義を唱え、ナセルは「それでは旧態依然で何も
変わらない」と軍主導による急進的な改革を唱えていた。

この対立は1954年10月、ナギーブ派の支援を受けたと言われるイスラム原
理主義のムスリム同胞団によるナセル暗殺未遂事件となった。銃弾を逃れ
たナセルは、板垣退助を知っていたのか、「ナセルは死すとも革命は死な
ず」と言ったそうだが、ナセルは軍をバックにナギーブ派を粛清し、権力
を一手に掌握したのだった。

民主主義は暴力、武力、威嚇を排して多数決で決めようという手法であ
り、どうしてもスピードに欠けるし、まだるっこしい。国民の民度が高く
ないと「いざとなったら腕力で決めよう」となりがちで、ナセル自身も革
命の邪魔になる軍参謀総長の暗殺を図ったこともあるのだ。暴力主義はエ
ジプト政治の宿阿となってしまった。

1970年に急死したナセルの後任アンワル・アッ=サダト(前副大統領)
は、社会主義的経済政策の転換、イスラエルとの融和など、ナセル体制の
見直しを進めた。しかしサダトが進める政治的自由化によってイスラム原
理主義が勢力を伸張させ、体制に対する抵抗が激化した。サダトは1981年
にイスラム原理主義のジハード団によって暗殺された。

代わって副大統領から大統領に昇格したホスニー・ムバラクは、対米協調
外交を進める一方、近代化を否定するイスラム原理主義を厳しく弾圧して
国内外の安定化、経済発展をはかるなど、「開発独裁的」という非難もあ
るが、とにもかくにもナセル以来の近代化を進めた。

ムバラクは大統領就任と同時に、民主主義を制限する非常事態法を発令し
たが、「タガを緩めればイスラム原理主義が台頭してエジプトの近代化は
頓挫する」と思っていただろう。その懸念は見事に当たってしまった。

2010年にチュニジアに端を発した近隣諸国の民主化運動(アラブの春)が
エジプトにも波及し、2011年1月、30年以上にわたってムスリム同胞団の
非合法化などイスラム原理主義を封じ込めてきたムバラク大統領の辞任を
求める大規模なデモが発生した。

大統領支持派によるデモも発生して騒乱となり、2月11日、ムバラクは軍
に引導を渡されて大統領を辞任、全権が軍に委譲された。「瓢箪から軍
政」で近代化は一歩後退、その後の議会選挙と大統領選挙でムスリム同胞
団リーダーのムハンマド・モルシーが当選し、2012年6月30日に大統領に
就任した。民政に復帰したものの近代化は二歩も三歩も後退したのだ。

しかし近代化や民主主義など欧米の価値観を否定するイスラム原理主義勢
力がエジプトをまとめられるはずもなく、2012年11月以降、新憲法の制定
などをめぐって反政府デモや暴動が頻発し、治安部隊によるデモ隊への攻
撃も激化。モルシー政権は発足後約1年の2013年7月3日、軍によるクーデ
ターで終焉を迎えた。今は軍主導の暫定政権が統治しているが、混乱は続
き、情勢は全く混沌としている。

ムバラクはイスラム原理主義者にとっては極悪の独裁者だろうが、エジプ
トの近代化にとっては有能であり、彼を排除したことによる弊害の方がす
こぶる大きかったのではないか。外務省の「エジプト経済概況」はこう報
告している。

<2011年政変(ムバラク辞任)前の数年、外資導入、国営企業民営化など
の経済改革を実施し、高い経済成長率や経常黒字を実現するなどマクロ経
済が好調で、外国からの直接投資も増加傾向にあった。

しかし政変後、観光および投資の落ち込みにより、大幅な貿易赤字を4大
外貨収入源(観光、運河通航料、出稼ぎ外貨送金、石油輸出)で補填する
従来の経済構造が崩れ、国際収支は悪化した。

特に観光産業および(外国からの)直接投資は深刻な打撃を受けており、
早期の治安の安定と経済立て直しが必要。また、財政赤字が拡大してお
り、経済改革が急務となっている>

外交評論家の岡本行夫がこう書いている。

<ムバラク政権下のエジプトは、自由が弾圧され、社会的不正義が横行す
る圧政の時代だったのか。当時エジプトに住んだ私に、そのような印象は
ない。ムスリム同胞団非合法化ということがあったにせよ、国と社会は安
定した環境の中にあった。私はムバラク大統領が日本の指導者と会談する
席に何度か連なる機会があった。彼は、日本が中東で高い地位を占められ
るように常に努力してくれた>(産経2013.8.26)

2007年に世界銀行はエジプトを「ビジネス環境の改善度」で世界一位に評
価した。アジア経済研究所の望月克哉は「エジプトが新興国とみなされる
経済パフォーマンスを示すことができた背景には、的確で、時宜を得た政
治的リーダーシップを発揮する政権が存在していたことも見逃すことはで
きない」と指摘している(2011年2月)。IMFによるとエジプトの1人当
たりのGDPは2002年の3581ドルから2010年には1万399ドルへと3倍近く
に拡大した。

現在も続く騒乱で観光産業は壊滅的な状態にあるとFNNが報じている
(08/19)。

<混乱が続くエジプトで観光産業は壊滅的な状態に陥っている。カイロ近
郊では普段は世界各国からの旅行者の姿が見られるが、1人の姿も見られ
なかった。エジプト観光の目玉「ピラミッド」の入り口は門がしっかりと
閉じられ、訪れた観光客は遠目に記念写真を撮っていた。いつもは土産店
でにぎわう通りも全く店が開いていない。

土産物店の店主は「もう2週間も収入がないんです」と話した。1000軒の
土産店が並ぶカイロ市内最大の市場は、今ではシャッター通りと化してい
た。エジプトでは労働人口のおよそ1割が観光業に従事している。観光大
国は今、危機的な状況に陥っている>

イスラム教は偶像崇拝を否定しているため、原理主義者によるピラミッド
爆破の懸念もあるのだろう、ピラミッドに通じる道路には軍の装甲車が展
開しているという。エジプトの騒乱が収束する見通しもなく、たとえ収束
しても頓挫した近代化への道を修復するには膨大な代償を要するだろう。

山口直彦は「エジプト近現代史」の中で、「多くのエジプトの知日派知識
人が持っている疑問は、『日本より早く近代化や工業化に着手したにもか
かわらず、なぜエジプトは未だに開発途上国のままとどまっているのか』
だと書いている。傍目八目の小生が思うに、イスラム原理主義と未だに続
く暴力主義を封じ込めない限り、この疑問は永遠に続くのではないだろう
か。(おわり)(2013/09/03)





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大阪俳人与謝蕪村の名を広めたい
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        毛馬 一三

NPO法人近畿フォーラム21(筆者主宰)の講座「蕪村顕彰俳句大学」
と、月刊全国誌「俳句界」の「?文學の森」とが共同して、9月22日
(日)午後1時から「蕪村顕彰全国俳句大会」を開催することになった。

会場は、蕪村生誕地に由緒ある毛馬近郊の大阪市立「淀川小学校」で行う
もので、「大阪・毛馬に俳句の文化を継承する為」の共同事業として、全
国から俳句作品を募集したところ、1060句が応募された。

この応募句を選考し、大阪府知事賞・大阪市長賞・蕪村顕彰俳句大学学長
賞、文學の森賞をそれぞれ1名づつ授与、20人の作品には入賞状を授与
する。

この「蕪村顕彰全国俳句大会」を開催することになったのは、江戸時代の
三大俳人の内、松尾芭蕉と小林一茶の生誕地は、江戸時代当時から知れ
渡っていたが、与謝蕪村の生誕地だけが大阪毛馬村(大阪市都島区毛馬
町)だと「定説」になったのは、随分遅い戦後直後の事である。

この事を教えてくれたのは、講座「蕪村顕彰俳句大学」講座で講師をお願
いしている、蕪村研究第一人者の関西大学文学部の藤田真一教授であった。

奈良県でこれに纏わる「蕪村直筆の書簡」が見つかったのが、キッカケ
だったという。藤田教授の話によると、下記のようなことだった。

(蕪村は、自分の生誕地のことは、俳人・画人として活躍の舞台だった江
戸・京都でも、何故か余り触れたがらず、主宰の「夜半亭」の弟子たちに
も語ったという「記録」すら残されていないという。このため、蕪村の生
誕地を確知していた者は、誰もいなかったのではないかという。

ところが蕪村は、安永六年(1491)に発刊した冊子「夜半楽」(二十頁ほ
ど)の冒頭に、「春風馬堤曲」を書き、毛馬村側の淀川の馬堤に触れ、十
八首の俳句を添えている。しかしこの時残念なことにその舞台となる淀川
毛馬馬堤近が、肝腎の自分の「生誕地」だとは一切触れていない。

しかし、その後願ってもないことが起きた。

蕪村は、この「夜半楽」冊子を贈呈した大阪在住弟子の柳女・賀端(がつ
い)に宛てた添え書きの「書簡」の中に、自分の生誕地が「毛馬村」だ
と、下記のように初めて綴ったのだ。これが生誕地解明の歴史的契機と
なった。

「春風馬堤曲―馬堤は毛馬塘(けまのつつみ)也。即、余が故園(注釈・ふ
るさと)也。余幼童之(の)時、春色清和の日ニは、必(かならず)ともどち
と此(この)堤上ニのぼりて遊び候。水ニハ上下の船アリ、堤ニハ往来ノ客
アリ」。

それなら、これが物証となって、江戸時代から毛馬村が生誕地だと定説に
なっても良かったのだろうが、そうならなかったのには理由がある。

というのは、江戸時代の発刊諸本には複製本が多く、勝手に削除・加筆さ
れることが多々あった。このため「夜半楽」の弟子への添え状ですら、複
製なのか、それとも蕪村直筆のものか判定出来ず、結局「蕪村生誕地複数
説」を加速させる結果を招き、生誕地説は宙に浮いたままの状態だった。

ところが、終戦直後、奈良県で終戦直後偶然見つかった先述の弟子の柳
女・賀端(がつい)に宛てた添え書きの「書簡」が、公式に「蕪村直筆」
だと「認定」されたのである。

これによって「毛馬生誕地」説が確定した。終戦直後の認定だから、遅き
に失したと言わざるを得ない。しかしこれは「蕪村生誕地複数説」を破棄
し、毛馬村を生誕地とする歴史的且つ画期的「決め手」となったことになる。

しかも「春風馬堤曲」冒頭の記述に淀川風景の描写や添付十八首と、柳
女・賀端(がつい)に宛てた添え書きへの想いを結びつけて考えると、
「毛馬村への切ない郷愁」を浮き彫りとなる。

以後、生誕地が毛馬村であることを不動のものになった。この経過を考え
ると、蕪村生誕地を定めた一通の「蕪村直筆書簡」の存在は、実に大き
かった。

これが「認定」されていなかったら、蕪村が大阪俳人として登場すること
も無かったことになるだろう。)

こうして、蕪村が大阪生誕俳人と称されるようになってから、七十余年し
か経たない。そのため蕪村は、芭蕉や一茶とは異なり、江戸時代以来、生
誕地大阪で「蕪村生誕顕彰」が疎かにされ、それを知る人が少なかったこ
とに繋がっており、誠に慙愧に絶えない。

実は、与謝蕪村の生誕地毛馬村の庄屋(?)の家屋は、明治29年に明治
政府の「淀川改修工事」で、国の河川淀川の川底に埋没させられ、今でも
何処に生誕地の生家があたったかも判然としない。

現在、淀川堤防の毛馬に「蕪村生誕地碑」があるが、この碑の場所が生誕
地ではなく、その碑の眼下に流れる「淀川川底の何処かの場所」が生誕地
ということになる。

このために、今でも地元大阪ですら「蕪村生誕地が毛馬村」であることを
知らない市民は多い。次世代を担う児童生徒の教科書にも掲載されていな
いことを考えると、生誕地のことを知らない人が多いことはことも当然の
ことだろう。残念で仕方がない。

だから、われわれ講座「蕪村顕彰俳句大学」では、文學の森と共同して、
3年後の2016年に「蕪村生誕300年祭」を開催し、蕪村生誕地高揚と後
世への伝承、そして国際化への発信を大々的に進めたいと考えている。

余談ながら、筆者は藤田教授に下記の質問をした。

「蕪村は、淀川を下って源八橋から船を降り、浪速の弟子の下に苦吟の往
き来きしていましたが、「春風馬堤曲」に記述しているように、それほど
生誕地の毛馬に郷愁があったのであれば、源八橋の極く近郊にあった毛馬
村生家に立ち寄ってはいないとの噂ですが、何故でしょうか?その学説は
ありませんか?」

藤田教授の答えは次のようだった。(それを証明する「学説」はありませ
んね。恐らく立ち寄ってはいないでしょう。深い郷愁にも拘わらず立ち寄
れ無かったのには、それ超える事情があったのかもしれませんね)という
ことだった。

となれば、生誕地への郷愁は人一倍あったのに、立ち寄りたくない感慨が
あったのだろうという推察が浮上してくる。

恐らく奉公人だった母と実家の父が亡くなってから、私生児だった蕪村
は、家も引き付けず、家人たちからも極めつけの「いじめ」を受けただろ
う。そのために十七・八歳で家を出家せざるを得なかったのではないか。

そのことが「ひと一倍の郷愁はあっても、いじめが再来する生家には生涯
立ち寄りたくなかった」のではないだろうか。

最後になりましたが、どうか、3年後の「蕪村生誕300年祭記念行事」
に、是非共 皆様のご賛同とご支援を伏してお願い申し上げます。(了)

◆「蕪村顕彰俳句大学」ホームページアドレス
http://www.buson-kensho-u.com/



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話 の 福 袋
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 ◎100人の会より転送です

ナチス政権下のアウシュビッツ収容所のユダヤ人殺害より残忍とさえ言わ
れる中国の臓器収奪事件を初めて世に明らかにした調査書『戦慄の臓器狩
り』の著者の一人、カナダ人権弁護士デービッド・マタス氏が、9月2日か
ら京都で開催される「アジア移植学会」に合わせて緊急来日します。

マタス氏とカナダ政府元大臣デービッド・キルガ―氏による2006年の同調
査によると、驚愕の臓器狩りで良心の囚人6万人以上が犠牲になったと言
われます。この人権活動を受け、2人は2010年、ノーベル平和賞にノミ
ネートされました。

マタス氏は2012年にも新著にて、中国当局と臓器狩りの密接な係わりにつ
いて暴くなど、熱心な調査活動を続けています。

今なお続くこの臓器狩りを停止させるために、現在、世界各国の医師が参
加する「反臓器収奪医師団(DAFOH)」によって国連宛ての署名活動が世
界中で行われており、各界の大きな注目を集めています。

つきましては、下記のとおり報告会を開催いたしますので、お越しいただ
ければ幸いに存じます。どなたでもご参加いただけます。

                 記   

大阪開催 デービッド・マタス氏 中国「臓器狩り」問題報告会(通訳付)

主 催: 臓器の強制摘出に反対する医師団(DAFOH)

共 催: デービッド・マタス氏来日報告会企画グループ

連 絡: TEL:080-3821-8196(和山) 090-4490-3514(山口)
     FAX:072-898-5620

日 時: 平成25年9月5日(木)18:45〜21:00

参加費: 無料

場 所: 総合生涯学習センター 第一研修室(大阪駅前第二ビル5階)

所在地: 大阪市北区梅田1-2-2-500

交 通: 【地下鉄】御堂筋線・梅田駅/四つ橋線・西梅田/谷町線・東梅田駅
      【JR】大阪駅/東西線・北新地駅
      【私鉄】阪神電車・梅田/阪急電車・梅田駅
      (情報収録:中山)

100人の会というのは本部大阪です。増木さんという方が事務局長として
やっています。

維新の会とか自民党とかの議員さんたちも入っていて(中山恭子さん
も)、保守のひとたちの情報交換とか意見表明のようなことしています。

私は維新の会は胡散臭いと思っていますが。

いつも「高岡氏」より、という高岡さんも幹事だかです。

メールでそういう情報が毎日いくつもいくつも入ってきますので重なって
いるものが多いのです。

それで、元のものをお送りするようにしていますが、あの臓器狩り講演会
の情報は他にはなかったので100人の会として送付いたしました。   
合掌  中山拝



 ◎逗子海水浴場の来場者数は昨夏比43%減 「安全安心を優先」

逗子市の平井竜一市長は2日の記者会見で、1日に終了した今夏の逗子海
水浴場の来場者数が、41万7千人と昨夏比43%減だったことを明らか
にした。

平井市長は、7月に起きた殺傷事件など治安悪化や風紀の乱れを一因に挙
げつつ、「仮に来場者数が減るとしても市民にとって優先すべきは安全安
心だ」と強調。来夏に向け、多くの若者が集まり「クラブ化」する海の家
での音楽規制などを念頭に置いた条例改正への意欲をあらためて示した。

市に寄せられた苦情などの相談件数は1日までに103件で、昨夏の31
件に比べ3倍超に膨らんだ。治安悪化に対する対策強化の要望が40件。
一方で、音楽規制に反対する内容も23件寄せられた。

 市は今後、逗子署や県の関係機関でつくる対策協議会や、11月以降に
行うパブリックコメント(意見公募)や市民説明会などでの意見を集約
し、来年2月の市議会定例会に条例改正案を提出したい考えだ。

 逗子海水浴場への来場者数は、2012年夏までの過去3年が50
万〜70万人台と多く、09年以前は20万〜40万人台で推移してい
た。カナロコ by 神奈川新聞 9月3日(火)7時0分配信



 
━━━━━━━
反     響
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 1)3軒も閉店していた:前田正晶

本9月2日の午前中に入院18日の空白期間を経て、我が家から新大久保駅前
のバス停までゆっくりと歩いてみた。散歩ではない、国立国際医療研究セ
ンターに保険求償の書類の発行を依頼するためである。これは必要な手続
きであり、朝の中に終えようと09:22の病院の前で止まるバスを利用した
次第。矢張り、予想通りこの時刻でも暑さはこたえた。

所が、アベノミクスで景気が回復しつつある好況を取り戻しつつあると院
内で聞いていたにも拘わらず、我が家からわずか600メートルの駅前の間
で、先ずネパール人が経営していた中近東の物産販売店、続いて洗濯屋の
チェーン店、さらに長年当家が贔屓にしていた店内で中々美味いパンを焼
いていたチェーン店も消滅していたのだった。

洗濯屋とネパール人の店も兎も角、あのパン屋さんが消えてしまったのは
一寸残念である。何時前を通ってもかなり繁昌しているかに見えたし、週
に一度催す105円均一セールなどは秀逸で、当日に前を通れば何かを買い
求めて楽しんでいたものだったので、残念である。

入院中も時偶見る余裕があった時に見ていたテレビのニュースでは、消費
税率引き上げの是非というか識者数十人を招いての意見聴取や、TPP等が
大きな話題であったと認識していた。その肝心の景気だが、こういう謂わ
ば街角の出来事で判断すれば、何となく「未だどうなのかな?」と感じさ
せられた閉店の状況だった。

また、消費税率引き上げの是非についての意見聴取では賛成が過半数だっ
たと聞いたが、だからと言って反対が少数だからと引き上げても良いもの
なのかなと思って見ていた。但し、1%の引き上げを唱えていた噂の本田
悦郎氏(こういう字だったか)の意見は、現場で著しく煩雑化する事務処
理等を等閑視した考えではないのかなと思ってしまった。私はそういうこ
とよりも、市中の実態を具に見て、且つ聞いて歩くのも大事かなと思うの
だが。

話を駅前に戻せば、相変わらず韓国人は多いし、中近東というかイスラム
教徒と覚しき人も増えてきたと感じた。兎に角暑いのに、皆平気顔で歩い
ている。偉いものだと感心しながら何とか無事に帰宅した。



 2)本日の白井修二さまの下記のご意見ですが、

<」発行も大変でしょうが、読む方も大変なので隔日とか週三回とかでも
いいのではと思ったりもします>。

ずいぶん失礼な物言いだと思いました。

編集するのは読む何倍もの時間と労力を要します。私は毎朝(7時間の時
差で)「頂門の一針」を読むのを楽しみにしております。渡部様の努力に
感謝しております。

前田さま、お元気になられてよかったですね。

平井さま、あなた様のエッセイを読むのが楽しみです。

中山さま、いつも有益な情報をありがとうございます。

                       (茶々ードイツ在住)


 3)本メルマガも無料でこれだけの内容の記事が拝読でき編集者の渡部
氏に深甚なる敬意を表します。

確かに紙の新聞も隅から隅まで全部読むわけで無く興味のある記事を読み
ます。

全部読んだら目は疲れ体が持ちません。(老人には)紙と違い電子媒体は
目が疲れます。

平井氏も毎回健筆を振るっておられますが、大江健三郎の売国記事や池田
大作の創価学会を暴いた記事には大変興味を引かれました。失礼ながら
「日本とエジプト」のような記事には長いだけで興味が無く飛ばします。

中山氏も毎回良く頑張ってお書きになっておられ、敬服いたします。

「人の思いは十人十色」と申します。それで良いのではないでしょうか。
                          (松村 隆彦)



 3)月になっても夏が去らない。

今年の夏はことのほか厳しく長く、酷暑という言葉がふさわしい。高齢の
身内は食欲を失い、水分も取れなくなって病院のお世話になった。

行きつけのブログも突然途切れてしまったところがいくつかある。

そのなかで、「頂門の一針」皆勤に近い配信があるとほっとする。

まだお元気だな、ご家族もちゃんと支えておられるのだな、と思うからだ。

「頂門の一針」が届くことは、稀有な幸福が舞い降りてきて挨拶をするの
に似ている。

羨望の念は少なからずあるけれど、降りてきてくれた喜びの方が大きい。
                        (夏子)



 5)埼玉千葉で龍卷があった。

負傷者67名とのこと。「電柱折れ屋根飛ぶ」といふもの凄いもの。
新聞には500棟以上の家屋が被害にあったとある。ここも東京電力管内。
まづは電氣が必要のはずだと思ふ。まさに災害列島。言葉もない。

報道で氣になることがある。大見出しで「龍卷か」と「か」がついてゐる
ことだ。氣象廳かどこかで定義した語にあふかどうか、それがないからま
だ龍卷と言ひ切ることができないといふ姿勢があるやうに思はれてならな
い。新聞記者が失語症になってゐるのではないか。

細かなことを言へば、67名でなく67人といふ見出しであったし、500棟以
上に被害は500棟超被害となってゐたから、まるで超絶被害を受けた家屋
が500棟だといふやうに見えた。おまけに五百が算用數字で縱書の中にそ
こだけ横に組んで一字分に押し込んであった。

しかし何と言っても「龍卷か」と疑問の助詞を附すのは氣味が惡い。國語
を役所に差配されつづけられるとかうなるわけだ。

(kmns)


主宰者より:気象庁が竜巻と断定するまではマスコミといえども断定する
能力は無いから「か」は致し方ないのではないでしょうか。気象庁が断定
するのはかなりかかります。3日現在も「調査中」です。


    
━━━━━━━
身 辺 雑 記 
━━━━━━━


猿江恩賜公園の蝉の数は数えられるほどに減った。それだけ夏が去りつつ
あるのだ。蝉は土中に7年もいるのに地上では1週間位しかいないそうだ。

地上にでてくるのは交尾して子孫を残すため。1週間が一生か、7年が一生か。

読者:5247人。ブログへのアクセスは毎日7000ぐらい。古澤さんのに
はとても及ばない。


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創刊日:2004-01-18  
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  • 名無しさん2013/09/03

    元弟子が暴行を決死の告発…プロレスラー・佐々木健介のウラの顔

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    2013.09.03

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     芸能界では、元付き人男性が楽しんご(34)の暴行を告発し、その“裏の顔”が暴かれたことで騒動になっている。そんな中、プロレス界でも陰湿な暴行が告発された。岩手県出身のプロレスラー・西川潤(26)が、かつての師匠である佐々木健介(47)の理不尽な暴行を自身のブログで暴露したのだ。



      健介といえば、妻で元女子プロレスラーの北斗晶(46)の“鬼嫁”キャラも手伝って、最近はリングだけでなくテレビでも活躍。バラエティー番組などで「気は優しくて力持ち」「鬼嫁の尻に敷かれる良き夫」というイメージが定着し、企業CMにも夫婦そろって起用されている。だが、その一方でコアなプロレスファンや業界関係者の間では「シゴキ」「イジメ」の悪評が絶えなかった人物でもある。



      その“裏の顔”を西川はブログで告発したのだ。西川によると、2011年のプロレスリング・ノア栃木大会で売店の準備をしていた彼は、遅れてやってきた「SK」に控室に呼び出された。当時、西川は「健介オフィス(現・DIAMOND RING)」に所属しており、イニシャルで書かれた「SK」が佐々木健介を指しているのは明白だ。急いで健介の元へ向かった西川は階段の踊り場へ連れて行かれ「SKは周りをキョロキョロ見渡し、人がいないのを確認すると、思いっきり殴りかかってきました」と暴力を受けたという。



      全く身に覚えのない暴行に困惑した西川だが、さらに「髪をわし掴みにされ、コンクリートの壁に頭を打ち付けられた」といい、「頭が一瞬真っ白になり倒れると『立てコラッ!』と言われ立ち上がりました。今度は頬を3発張り手、腹に蹴りを1発入れられ、襟元を掴まれ色々怒鳴り散らされ終わりました」と当時の状況を綴っている。



      理不尽な暴行はこれだけでなく、試合前に西川が先輩たちと腹筋トレーニングをしていると、会場に現れた健介が「ちゃんとやれ!」と先輩の背中にサッカーボールキックを食らわしたという。さらに「西川、お前もだぞ!」と言い放ったというが、西川たちは真面目に練習をしており、それを見ていたノアの所属選手たちはア然としたそうだ。西川は健介の暴行によって「セコンド中はずっと頭が痛く、その後二週間くらい痛みがありました」という状態になったという。



      ハードな練習をこなさなければ一流のレスラーにはなれず、後輩へのシゴキは先輩の愛情表現でもある。だが、健介の常軌を逸した暴行は「犯罪」の域にまで達していたといい、西川は不信感を抱いていた。それが決定的になったのが当日の夜。夜中に道場に着いた西川は事務所社長を務める北斗に呼び出され「ここに白いマグカップがあるだろ?でもな、先輩が黒って言えば黒だし、黄色と言えば黄色だぞ」 「先輩の言うことは絶対の世界だから、先輩に逆らうようなことはするなよ」 と言い含められたという。家族愛を前面に押し出してファミリー層からの人気もある健介オフィスの実態が「ヤ○ザと一緒」であると西川は感じ、絶望したようだ。



      この約半年後、西川は健介オフィスを退団する。現役続行を希望していた西川だが、健介オフィスは勝手に「引退」と発表。マスコミ各社もそれにならって「本人の意思で引退」と報道した。当時、北斗も西川の退団について「昨日付けで新人の西川潤が引退しました」とブログでハッキリ記している。だが、西川に引退したつもりはなく、現在も彼は現役プロレスラーとして活動している。これは西川に対する嫌がらせが団体ぐるみで「ウチを辞めたら他のリングには上げさせない」という圧力が見え隠れする食い違いとも考えられる。



      健介の異常なシゴキや暴行の噂は、かねてからプロレス業界で根強く流れていた。新日本プロレス時代に道場長を務めていた健介は、若手レスラーへの行き過ぎたシゴキを常習化させ、日常的にイジメを受けていたという某レスラーは「殺意を抱いた」とまで語っている。当時の新日本は獣神サンダー・ライガーや船木誠勝(44)らがイジメに近いようなシゴキをしていたといわれるが、健介は現場監督だった師匠・長州力(61)の威光があったため、余計に団体内で権力を持っていたようだ。



      このシゴキが大問題に発展したこともあり、95年1月に新日本の練習生(当時22)がスパーリング中に脳挫傷で事故死した。コーチを務めていたのは健介であり、死因となった危険なスープレックス(投げ技)を仕掛けたのも健介だったといわれている。これは警察の調べで「練習中の事故」として処理されたが、日本でも活躍した米プロレスのスーパースターのクリス・ベノワ(故人)は自伝の中で「あれは殺人事件だった」と断言。伝聞ながら「危険なスープレックスを何度も繰り返し、危険な角度で頭から落としていた。悲惨な状況だったらしい」と記し、名前を伏せながらも「殺人容疑者が罰せられることもなく、超のつくほどの有名人になっている」と健介を告発している。



      西川の告発は私怨が入り混じっている部分もあるかもしれないが、全く根も葉もないことで今回のような暴露をするとは考えにくい。かねてから健介に過剰なシゴキの噂が絶えなかったのも、疑惑に真実味を与えている。昨年には一家で『24時間テレビ』(日本テレビ系)のチャリティーマラソンランナーを務め、今もテレビで「良い人キャラ」を演じている健介だが、その正体が告発の通りだとしたらゾッとする話だ。業界での立場を危うくしかねない西川の決死の告発に、健介が「正直、スマンかった」と謝罪する日はくるのだろうか。

     (文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)