政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針2891号  2013・2・27(水)

2013/02/27

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  わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 2891号
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        2013(平成25)年2月27日(水)



                               毛沢東の晩年とその後:渡部亮次郎

                       米国の「日本化」が望ましい理由:古澤 襄

           オバマ政権よ、同盟国の日本をもっと支持せよ:古森義久

                     補正成立はねじれ解消への突破口だ:杉浦正章

                               冬のアラスカを思い出す:平井修一

                         話 の 福 袋
                         反     響
                         身 辺 雑 記


□■■□  ──────────────────────────□■■□
第2891号
                              発行周期 不定期(原則日曜日発行)
             
               御意見・御感想は:
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毛沢東の晩年とその後
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     渡部 亮次郎

1972年の春、ニクソンとの会見後に毛沢東が筋萎縮性側索硬化症に罹患
していることが判明した。医師団が懸命の治療を行ったが、長年の喫煙
による慢性的な気管支炎等が毛の体力を奪っていった。

田中角栄首相が北京に乗り込んで日中国交正常化を一気に成し遂げたこ
ろ(1972年9月)であり、毛は田中首相らを引見した。このとき周恩来は
国務総理として上海まで見送りに来て「天皇陛下によろしく」と田中に言
った。

1975年には毛は両眼の白内障も悪化し、8月に右目の手術をして視力は回
復したものの、秋には肺気腫から心臓病を引き起こして深刻な状況となっ
た。

このころになると最高幹部に直接指示を与えることはほとんどなくなり、
甥の毛遠新を連絡員として病床から指示を発するだけとなった。革命中
のどさくさに生ませた子ども華国鋒はまだ側に呼び寄せてない。

毛沢東の体調悪化と時を同じくして、文化大革命による混乱の収拾と国
家行政の再建に尽力していた国務院総理の周恩来も膀胱癌が悪化して病
床を離れられなくなった。

そこで毛は周恩来の補佐として、1973年にトウ小平を復活させ、1974年
にはトウを国務院常務副総理(第一副首相)に任命した。

トウ小平は病床の周恩来に代わり、1975年1月より党と国家の日常業務を
主宰するようになった。トウ小平は一気に文革路線からの脱却を図ろう
とした。

しかし文革を推進してきた江青ら四人組は反発し、周恩来・トウ小平批
判を繰り返した。毛沢東の連絡員となった毛遠新は四人組のシンパであ
り、病床にあった毛沢東に対してトウ小平批判を伝えていた。

毛沢東も文革を否定するトウ小平を批判するようになった。1976年1月8
日の周恩来死去をきっかけに、同年4月5日、第一次天安門事件が発生す
ると、毛はトウ小平をまたまた失脚させた。

周恩来、朱徳(1976年7月6日没)と、「革命の元勲」が立て続けにこの
世を去るなか、1976年9月9日0時10分、北京の中南海にある自宅において、
毛沢東は82歳で死去した。

毛沢東の死の直後に腹心の江青、張春橋、姚文元、王洪文の四人組は華
国鋒主席によって逮捕・投獄され、文化大革命は事実上終結した。遺体
は現在、北京市内の天安門広場にある毛主席紀念堂内に安置され、永久
保存、一般公開されている。私も見た。

毛の死去後、江青ら四人組を逮捕・失脚させて党主席に就任した華国鋒
は毛が革命中にある女性に生ませた子である。それを背景にある時期か
ら「ヘリコプター式」に出世し「二つのすべて」(毛沢東の指示は全て
守る)の方針を打ち出した。

これは文革路線を継続させ、毛沢東の指示によって地位剥奪された人々
を復権させないことを意味した。

先に復活していたトウ小平はこれに対して「毛主席の言葉を一言一句墨
守することは、毛沢東思想の根幹である“実事求是”に反する」との論
法で真っ向から反駁した。

園田直外務大臣ら日本側の一行が北京に乗り込んで日中平和友好条約の
調印に応じたのはこのころである。華国鋒主席は園田氏と会見したが、、
同席した私には全く元気がなく見えた。

党と軍の大勢はトウ小平を支持し、その後トウ小平が党と軍を掌握した。
華国鋒は失脚して実権を失い、「二つのすべて」は否定され、毛沢東の
言葉が絶対化された時代は終わった。

また党主席のポストが廃止され、存命指導者への崇敬も抑制され、毛沢
東のような絶対的個人指導者を戴くシステムの否定が印象付けられた。

毛沢東思想として知られる彼の共産主義思想は、海外、特にインド以東
のアジアとラテンアメリカの共産主義者にも影響を与えた。

内政においては、大躍進政策の失敗や文化大革命を引き起こしたことに
より数千万とも言われる大多数の死者を出し、国力を低下させたが、
「中華人民共和国を建国した貢献は大きい」として、その影響力は未だ
根強く残っている。

しかし文化大革命で失脚したうえに迫害されたトウ小平らの旧「実権派」
が党と政府を掌握した状況下で、大躍進政策や文化大革命は「功績第一、
誤り第二」である毛沢東の失敗とされた。

毛沢東の評価については毀誉褒貶があるものの、毛沢東の尊厳を冒すよ
うな行為は許されないというのが、現在の中国国内における一般認識で
ある。

例えば1989年の第2次天安門事件直前の天安門前広場での民主化デモの
さなかに、一参加学生が毛沢東の肖像画に向かってペンキを投げつけた
ところ、ただちに周囲の民主派学生らに取り押さえられ、「毛主席万歳!」
の声が沸き起こったと報道された。

一般に文革を経験した世代は毛沢東を手放しで賞賛することは少ないが、
直接文革を経験していない若い世代はそれほど警戒的ではないとされる。

第2次天安門事件の後、生誕100周年に当たる1993年前後に毛沢東ブーム
が起こったのをはじめ、関連商品などが何度か流行したこともある。

毛沢東の死後、中国は改革開放によって経済が発展する一方、所得格差
の拡大や党幹部・官僚の腐敗といった社会矛盾が顕著になっていった。

かような状況の下、困窮に苦しむ人々が「毛沢東は平等社会を目指した」
と信じ、毛の肖像や『毛沢東語録』を掲げて抗議活動を行う事例もある。

毛の117回目の誕生日に当たる2010年12月26日には、北京で情者らが「毛
沢東万歳」と叫びながらデモを行った。

私見だが、党幹部の汚職や私腹肥やしに対する大衆の反発で共産党支配
が壊滅する時、大衆は「公平」を旨とした国家の祖として毛沢東を再評
価するという矛盾を犯すだろう。
                 ウィキペディア 2013・2・26



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米国の「日本化」が望ましい理由
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           古澤 襄

英ロイター・コラム「米国の”日本化”が望ましい理由」は参考になる。
リバー・トワイス・リサーチおよびリバー・トワイス・キャピタルの社
長・Zachary Karabell氏の論評だが、悪いほうへ悪いほうへと考えたがる”
自虐的な傾向”がある日本人にとって、新たな自信が沸いてくる論だ。

日本について言われているのは、過去20年は「失われた20年」・・・
日本人はそう思っている。政府債務残高は対国内総生産(GDP)比で
200%を超え、慢性的なデフレに悩み、雇用は停滞し、少子高齢化が
進み、経済成長は1─2%で行き詰まっている、

将来について悲観的にならざるを得ない。デフレを考慮すれば、日本の
経済成長は1992年以来、ほぼ止まっているも同然だ。

ロイター・コラムは、そこには公平な現実描写が欠けていると指摘して
いる。

まず初めに、日本は「失われた20年」といえども、国民は極めて健康
な生活を送っており、平均寿命は世界第3位に位置する。平均寿命が日
本を上回るのはマカオとモナコだけであり、事実上世界一の長寿国といっ
て差し支えないだろう。

暴力犯罪は比較的少なく、民主政治は秩序正しく機能し、官僚機構は市
民の安全やインフラ、教育、住宅、医療などの問題に高いレベルで効率
よく対処している。

国は平和で、国民は豊かだ。中国との緊張関係などを背景に防衛力は増
大しているものの、1945年まで社会を支配していた軍国主義の影はもは
や跡形もない。

さらに日本の公的債務残高は非常に高水準まで膨れ上がっているが、ま
だ崩壊はしていない。それは、米国にはない極めて高水準な個人貯蓄に
支えられているからだ。

低成長の経済は長期的には持ちこたえられないと言う人もいるが、日本
経済が過去20年にわたって低成長で持ちこたえてきたのも事実だ。
「日本化」を心配する声には、社会の安定、優れた公共サービス、全体
的な豊かさは考慮されていない。

1億3000万が、皆、楽観的になっては危ういが、困難に直面して、それ
を切り開く人たちはいつも将来に楽観的でチャレンジしてきた。日本は
捨てたものではない。

<過去数年、米国を日本と比較する論調がますます喧しくなっている。
それらは好意的な見方ではなく、日本が過去20年たどってきた道、つま
り「終わりの見えない停滞」を米国も進むのではないかという悲観論だ。

米国が日本化しつつあると考えてみよう。経済成長はほとんどゼロで、巨
大な公的債務を抱え、金融システムは壊れている国だ。実際それは、ど
れほど悪いことなのだろうか。日本化するのは本当に最悪のシナリオな
のだろうか。

日本の過去20年は「失われた20年」と言われる。政府債務残高は対国内
総生産(GDP)比で200%を超え、慢性的なデフレに悩み、雇用は停滞
し、少子高齢化が進み、経済成長は1─2%で行き詰まっている。政治
は安定せず、行ったり来たりを繰り返している。

依然として世界第3位の経済大国であるにもかかわらず、つい最近まで、
1980年代や90年代のように日本の問題が経済ニュースのトップを飾るこ
とはほとんどなかった。デフレを考慮すれば、日本の経済成長は199
2年以来、ほぼ止まっているも同然だ。

米国に目を転じてみよう。公的債務は膨れ上がり、デフレや成長鈍化が懸
念され、失業率は高止まりし、政治は硬直している。まさに「日本化」
の様相を呈しているように聞こえる。

確かに、そうした数字を見れば「日本化」の指摘は概ね正しいが、そこ
には公平な現実描写が欠けている。

まず初めに、日本は「失われた20年」といえども、国民は極めて健康な
生活を送っており、平均寿命は世界第3位に位置する。平均寿命が日本
を上回るのはマカオとモナコだけであり、事実上世界一の長寿国といっ
て差し支えないだろう。

暴力犯罪は比較的少なく、民主政治は秩序正しく機能し、官僚機構は市
民の安全やインフラ、教育、住宅、医療などの問題に高いレベルで効率
よく対処している。

国は平和で、国民は豊かだ。中国との緊張関係などを背景に防衛力は増
大しているものの、1945年まで社会を支配していた軍国主義の影はもは
や跡形もない。

仮に米国が日本化しつつあるとして、それがなぜ、何が何でも回避しな
くてはならない運命と言えるのだろうか。国民の多くが優れた教育や医
療、十分な衣食住を確保できる社会の安定や豊かさをなぜ憂う必要があ
るのか。人類の歴史上、こうした状況は恐れるべき運命ではなく、むし
ろ理想郷とされてきたはずだ。

それこそ、われわれの「日本化」のとらえ方だ。日本の公的債務残高は
非常に高水準まで膨れ上がっているが、まだ崩壊はしていない。それは、
米国にはない極めて高水準な個人貯蓄に支えられているからだ。

低成長の経済は長期的には持ちこたえられないと言う人もいるが、日本
経済が過去20年にわたって低成長で持ちこたえてきたのも事実だ。

「日本化」を心配する声には、社会の安定、優れた公共サービス、全体
的な豊かさは考慮されていない。 

こうした肯定的な側面を差し引いて考えたり、無視したりするのは問題
だ。もちろん、多くの日本人は自国の経済モデルにひどく幻滅している
が、それは概して、海を隔てた中国が台頭している一方、日本経済が進
化や適応を止めているからに他ならない。しかし、米国における日本軽
視の論調は、より単調だが安定した成果に対するわれわれの目を曇らせ
ているのではないか。

確かに、米国の経済システムが進化し、ダイナミズムとイノベーション
を発揮できればもっと望ましい。しかし、「日本化」の懸念をヒステリッ
クに喧伝し、医療・教育・社会福祉の充実を伴った低成長や成長鈍化へ
の道を拒絶するのは、米国にとって得策とは言えない。

もし本当に日本が米国にとって最悪のシナリオなら、われわれは待ち構
える将来が極めて安定的である幸運を祝福すべきだ。われわれが向こう
10年の道に迷うなら、日本には米国が目指すべき何かがあるのではな
いか。

少なくとも日本には、米国にはまだ迷いが見られる社会的セーフティー
ネットへの強いコミットメントがある。そうしたセーフティーネットに
は、社会不安を未然に防ぐ役割がある。

理想的ではないにせよ、許容できる結果として日本のような地位を受け
入れられなければ、米国にとっては「日本化」より難しい問題が待ち構
えることになるだろう。(22日 ロイター)

*筆者は、リバー・トワイス・リサーチおよびリバー・トワイス・キャ
ピタルの社長。CNBCのレギュラー解説者であり、ニューズウィーク
誌の寄稿編集者も務める。

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の
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ターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的の
ために提供されているものではありません。このドキュメントの当コン
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イターの見解、分析ではありません。(ロイター)>

2013.02.26 Tuesday name : kajikablog 



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オバマ政権よ、同盟国の日本をもっと支持せよ
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                古森 義久
 
アメリカ側ではオバマ政権の対日、対中の姿勢に対して、以下のような
批判の声が出ています。

【ワシントン=古森義久】米国の有力研究機関「ハドソン研究所」は尖
閣諸島をめぐる日本と中国の対立へのオバマ政権の姿勢に対し「敵対的
行動で緊張を高めているのは中国なのに中国に遠慮しすぎる政策を取り、
かえって危険を増している」と批判する報告を23日、発表した。2期目
のオバマ政権の外交・安保布陣がとくに危険だという。

同報告は「米国は中国の日本威嚇を止めねばならない」と題され、共和
党ブッシュ前政権の高官で現在はプリンストン大学教授のアーロン・フ
リードバーグ氏らにより執筆された。

同報告はオバマ政権が昨年からアジア旋回(ピボット)と名づけた中国
の勢力拡大に対するアジア・太平洋での抑止力増強策も最近、中国の機
嫌を損ねないという方向に軟化し、ピボットという政策用語も会計用語
のような「リバランス(再均衡)」へと薄められた、とまず述べている。

そのうえで同報告は安倍首相は尖閣防衛への米国の強い誓約を求めて訪
米したが、オバマ政権からは従来の日米安保条約が尖閣諸島に適用され
るという自動的な言明以上の支援は得られず、2同目政権のケリー新国
務長官の「アジアの米軍増強の必要に確信を持てない」という証言は中
国への後退した姿勢を示したと述べた。

同報告は尖閣での対立では日本は中国の好戦性の標的であり、中国の言
動が緊張を高めてきたとして、一昨年の中国漁船の尖閣領海侵入を機に
する反日の強硬言動や日本側の尖閣国有化を理由とする反日破壊活動、
日本側の主権や施政権への空と海の侵害、射撃管制用レーダーでの日本
側艦艇捕捉などを実例としてあげた。

しかし同報告はオバマ政権が中国側新指導部との対決を避ける方向へと
姿勢を弱め、日中両国を同等に扱うとも思わせる言明をするようになっ
た、としている。

同報告はオバマ政権のこの姿勢は尖閣をめぐる緊張の原因は中国側にあ
ることを直視せず、中国が日米両国間にクサビを打ちこもうとして日米
同盟の強さを試している現実をみていない、と批判した。

同報告はもし米国が日本との間に距離をおく態度をとれば、中国の侵略
を激励する効果を招き、軍事行動を助長して、まさに米国が最も避けた
いとする事態を生みかねない、と警告した。(産経)>

http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/3009707/



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補正成立はねじれ解消への突破口だ
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                     杉浦 正章

まだまだ民主への“引きはがし”が続く 

月面着陸のアームストロング流に言えば「離党の1票は小さな1票だが、
日本の政治にとっては大きな飛躍だ」といったところだ。参院選挙を待
たずにねじれ解消現象が発生して、補正予算案が成立してしまった。民
主党の離党が止まらなくなった結果だ。

自民党幹事長・石破茂が「今日を境に歴史が変わっていく」と述べたと
おり、ねじれの本格解消への突破口になるだろう。日銀総裁人事や来年
度予算審議にも好影響をもたらすことは確実だ。いまこそ決められない
政治を第二院が形作ってきた歴史にとどめを刺す時だ。

自民党は、表向き「おごることなく慎重に野党と調整を進める」(石破)
としているが、実態はそんなに甘くない。裏舞台での食うか食われるか
の暗闘が続く。言うまでもなくねじれの解消には裏工作と表の正式手続
きの二つがある。

裏は多数派工作、表は参院選挙勝利だ。自民党はとりあえず裏を先行さ
せたのだ。みんなの党代表・渡辺喜美が悔し紛れに「与党がアメをばら
まいて多数派工作をやった結果」と指摘するように、必死の“裏工作”
が進展した結果だ。民主党はもはや“水に落ちた犬”となった。たたか
れ続けるのだ。

安倍も「この1票差は『決められない政治』から『決める政治』への大
きな第一歩だった」と述べているが、感慨は大きなものがあろう。

過去の逆転国会は1989年の参院選後と1998年の参院選後にも発生してい
るが、本格的に「ねじれ国会」と称され、参院が政治闘争の舞台となっ
たのは2007年の参院選で自民党が惨敗して以来だ。

安倍首相の時であり、民主党は小沢を中心に政権交代のチャンスとばか
りに攻めまくり、安倍の下痢とノイローゼを誘って退陣させた。

続く福田康夫も、麻生太郎もあえない最期をとげ、民主党は政権を獲得
した。時代錯誤というか馬鹿の一つ覚えというか、この再現を狙ったの
が参院議員会長・輿石東だ。

「抵抗野党に戻る」と宣言して、尊敬する生活代表の小沢一郎と組み、
虎視眈々と“ねじれ活用”を狙った。補正予算案反対に生活と、目立つ
ことだけが信条でこのところ一段と軽さを増しているみんなの渡辺を引
き込み、補正予算の修正案を踏み台にして反対ムードを盛り上げようと
した。

公共事業の大盤振る舞いを取り上げて輿石は「古い自民党の復活」と追
及しようとしたのだ。しかし輿石こそ「古い何でも反対の社会党の復活」
そのものであり、誤算は足元から生じた。植松恵美子、川崎稔2人の離党
である。さらに岩本司も離党予備軍となっている。

参院は民主党が87人、自民党が83人だが、2人の離党でその差は2議席と
なった。岩本が離党なら1議席となる。自民党の幹事長・溝手顕正が
「民主党はさらに流動化する。まだまだ崩れる」と“不気味”な予言を
しているとおり、昨年から続く離党減少はとどまるところを知らない。

自民党は国会運営を「丁寧にやる」(石破)方針だが、筆者に言わせれ
ば「丁寧に引っぱがす」のが本音だ。

民主党の国会運営敗北の最大の理由は、安倍がアベノミクスを旗印に、
国民の求心力を強め、支持率70%前後を確保、全党的な支持を得ている
ことであろう。これに対してもともと求心力などない、“人の良い”代
表・海江田万里では太刀打ちできない。

そればかりか、外れそうなたがを締められないのだ。国民の人気も政治
力もある野田佳彦、前原誠司、岡田克也らを、総選挙敗北の“戦犯”扱
いして退けてはアピールもしない。海江田は共同通信の世論調査で民主
党の支持率が6%にまで落ちたことに「愕然とした」というが、まだま
だ“地獄の底”は見えていない。

こうして通常国会の初戦は自民党の圧勝に終わった。問題は最初のうま
さが持続するかどうかだ。次は日銀総裁人事と来年度本予算だが、これ
も自民党ペースで進む流れだろう。

日銀総裁人事は、「黒田東彦総裁」に愚にもつかない理由を挙げて維新
の橋下徹と渡辺が反対を表明しているが、民主党内は容認論が広がって
いる。官房長官・菅義偉が26日、民主党政調会長・桜井充に人事漏洩を
陳謝したが、これも“手続き”であろう。

維新は橋下が反対しても議員団は賛成のムードが強い。橋下は議員団を
「与党ぼけ」と切り捨てるが、維新がいつから与党になったのか。言葉
は多いが相変わらず切れ味は方向音痴の発言が多い。

維新の国対委員長・小沢鋭仁は「黒田はベスト。橋下さんは政治的な相
場観に外れている」と、真っ向から反対する始末。大阪のあんちゃんの
中央政治への“相場観”が試されている。

この自民党の攻勢は参院選挙まで続く。昨日も書いたように、参院にお
ける“正式な”ねじれ解消は、まず夏の参院選で実現する方向が一段と
強まった。

 (政治評論家)<2013年02月27日>



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冬のアラスカを思い出す
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      平井 修一

2月19日は朝から小雪が舞って、終日寒かった。雪の中を犬の散歩に出か
けたが、さすがに散歩人には一人も出会わなかったが、すれ違う人々は
小生と犬を見て「この雪の中をよく散歩するよ」と思ったことだろう。

寒いといえば厳冬の2月にアラスカを旅行したことがある。零下15度は初
体験だった。冬場は当然オフシーズンでホテルはガラガラ、そこで「日
本人旅行者を誘致したい」という州の招待だったが、後にオーロラ観光
で人気を呼んだから、まあ狙いは成功したとは言えそうだ。

アラスカは米国の北西に位置し、米国50州の中で最大の面積、日本の4倍
もある。それにもかかわらず人口はたったの73万人だ(2012年)。日本
で言えば島根県(71.2万人)並である。

主な産業は石油、ガス、石炭、鉱業、水産、観光、林業など、自然の恵
みにあふれている。アラスカは1867年にロシアから米国が買収したもの
だが、米国はいい買い物をした。

ロシア人は18世紀末から狩猟や交易のため北米大陸太平洋岸一帯に進出
しており、一部はカリフォルニア州にまで達していた。

その後1853年から1856年にかけてのクリミア戦争により、大打撃を被っ
て経済的に疲弊したロシアはアラスカを売却することにしたが、クリミ
ア戦争でも敵対したイギリスに売却することを避け、米国を取引相手に
選んだ。

ロシアは1859年に米国に売却意向を打診しており、南北戦争の影響もあ
りその時点での進展はなかったが、1867年3月、ロシア皇帝アレクサンド
ル2世は在米外交官に命じ、米国務長官ウィリアム・スワードと交渉を行
わせた。

その結果3月30日午前4時に米国がアラスカをロシアから購入する条約が
調印された。購入価格は720万USドル。面積単価は約2セント/エーカー
(1エーカー=約4047平方メートル=1226坪)だった。

1871年(明治3)に円とUSドルの為替が開始した時の相場は1ドル1円だか
ら720万円である。明治11年の明治政府の国家予算(一般歳出)が6094万
円であることを考えると、アラスカの単価は破格の安さとは言え米国に
とっても結構な買い物だったろう。

この条約は4月9日に米国上院で批准されたものの、当初スワードは「巨
大な保冷庫を購入した」などと米国民に非難された。しかし、1896年に
はアラスカで金鉱が発見されるなど資源の宝庫であることが判明した他、
軍事上においても要衝であることから、スワードのアラスカ購入に関す
る評価は高いものに変わったという。

ソ連(現ロシア)が日本から強奪した北方領土も、いつか情勢は変われ
ば「金で解決」という機会が来るかもしれない。待つしかないだろう。

閑話休題。

アラスカの最大の観光資源はデナリ国立公園・自然保護区で、ここにそ
びえるのが北米の最高峰、6194mのマッキンリー山である。マッキンリー
と言えば冒険家の植村直己を思い出さずにはいられない。たった一度取
材しただけの縁だったが、寡黙な人だった。

<昭和59年(1984)2月12日、植村直己は43歳の誕生日に厳冬期のマッキ
ンリーに単独登頂成功。しかし、翌日の無線交信を最後に消息を絶ちま
した>(植村直己冒険館)

それから29年もたった。

<2月12日。デナリ・パスを過ぎ、頂上までの中間の稜線上の植村を、前
日の2人が機上で確認。「あと2時間ほどで登頂できる」と交信してきた。
飛行機の2人はいったんBC(ベースキャンプ)に引き返し、16時に登頂確
認のため飛ぶが、天候が雪に変わり、植村を発見できず。

2月13日。パイロットとテレビカメラマンが頂上付近に飛び、午前11時に
植村と交信。頂上付近はガスで、植村の姿は確認できなかった。また交
信の記録は残っているが、雑音が多く聞き取れない部分が多い。

植村は「えー、きのう、7時10分前にサウス・ピークの頂上に立ちました」
といっているのは聞きとれるが、現在位置不明。「2万、2万、2万フィー
ト」という言葉を残して、聞きとれなくなった>(湯川豊「植村直己 夢
の軌跡」)

43歳の遭難死。太く短い人生だった。アラスカの氷雪は今も彼を包んで
いるのだろう。



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話 の 福 袋
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 ◎こんどは「日本製品不買運動」なのか?:古澤 襄

韓国国内の自営業者たちが大々的な日本製品不買運動を行うことにした
という。韓国には600万の小規模商店がある。不買運動の対象はマイルド
セブン(たばこ)、アサヒビール(ビール)、ニコン(カメラ)、ユニ
クロ(衣類)、トヨタ・レクサス(自動車)、ソニー(電子製品)、ホ
ンダ(自動車・バイク)など。

不買運動がどれほどの効果があるか分からないが、不況にさらされた韓
国で日本製品の不買となれば、自分で自分の首を絞めることになりかね
ない。

ソウル鍾路で飲食店を経営するキムさんは「日本人観光客もいるのに、
店の前に不買運動ステッカーを貼っておいて商売になるのか・・・」。

大手流通企業の関係者も「最近の円安で日本人観光客がますます減って
いるが、来る客を追い返すことになるかもしれない」と疑問を投げかけ
た。

<日本の「竹島の日」行事(22日)強行に反発し、韓国国内の自営業
者・商工人が大々的な日本製品不買運動を行うことにした。 

全国の会員が600万人にのぼる「小規模商店街再生消費者連盟」は25日、
「約80の職能団体と約60の商工人・自営業団体、市民団体などとともに
3月1日から日本製品を一切取り扱わない」と発表した。 

連盟側は初期は外食業中央会(42万人)、タバコ販売人連合会(14
万人)、カラオケ連合会(5万人)、インターネットPC文化協会(6
万人)を合わせた約60万人が参加すると明らかにした。

オム・テギ連盟行政室長は「所属会員と家族、非会員企業まで勧告し、
約1000万人が不買運動に参加することになるだろう」と述べた。 

不買運動の対象はマイルドセブン(たばこ)、アサヒビール(ビール)、
ニコン(カメラ)、ユニクロ(衣類)、トヨタ・レクサス(自動車)、
ソニー(電子製品)、ホンダ(自動車・バイク)など、消費財から工業
品まで幅広い。 

現在、連盟所属の自営業者は、韓国に流通する日本商品の8割ほどを扱っ
ていると推測される。

こうした民間レベルの大規模な日本商品不買運動は異例だ。1920年の日
帝強制占領期間、日本製品ではなく国産品を使用しようという「物産奨
励運動」が最初の不買運動だ。

解放後に減った不買運動は、00年代に入って独島(ドクト、日本名・竹
島)領有権・歴史歪曲問題が浮上すると、小規模市民団体などを中心に
時々行われた。 

小規模商店街再生消費者連盟のオ・ホソク共同常任代表は「大韓民国の
内需市場の最終販売者として、独島を守るために、マイルドセブンをは
じめとする日本製品を買うことも売ることもしないことにした」とし
「日本の過去の反省、独島侵奪行為などに対する誠意ある行動が表れる
まで続ける」と述べた。 

連盟は今週から所属営業所に「日本製品の売買をやめよう」という不買
運動ステッカーを貼り、客にも不買運動への参加を促すことにした。 

連盟は昨年、サムスン・新韓カードを相手に不買運動を行い、中小自営
業者のカード手数料率引き下げを引き出した。また、地方自治体が大手
ディスカウント店義務休業制を導入するよう圧力も加えた。 

しかし不買運動に対する懸念も少なくない。日本極右勢力を刺激すると
いう点がまず挙げられる。時事・共同通信など日本メディアはこの日、
「韓国で日本製品不買運動が広範囲に展開されるのは初めてで、両国間
の通商摩擦につながるおそれがある」と伝えた。日本の一部の極右ネッ
トユーザーは「日本も行動にとるべきだ」と強く反発している。 

両国の民間レベルの葛藤状況に広がれば、独島問題が国際紛争化する可
能性があるという懸念も提起されている。高麗大のソ・スンウォン教授
(日本文学科)は「不買運動が予告された規模で行われれば、過去の反
日運動とは違うレベルになるだろうが、そうでなければ経済・外交的な
実益を期待するのは難しい」とし「日本極右政治家と極右団体に反韓活
動の口実を与える可能性もある」と述べた。 

政治問題の独島領有権葛藤を経済問題に飛び火させてはならないという
声もある。嶺南大のキム・サンヒョン教授(韓国流通学会長)は「(冷
静に見ると)独島問題を経済イシュー化するのは両国ともに被害を受け
る可能性がある」とし「今回の不買運動は自営業者団体の存在感や政策
的な要求事項を国民感情に訴え、広報するための目的もあるようだ」と
述べた。 

対外経済政策研究院のイ・ヒョングン専門研究員は「昨年、尖閣諸島
(中国名・釣魚島)領有権をめぐる葛藤で、中国で過激な日本商品不買
運動が行われた」とし「その結果、日本企業の売り上げが急激に減った
が、中国部品提供企業の被害も大きかった」と説明した。 

不買運動がどれほどの効果をもたらすかも不透明だ。ソウル鍾路で飲食
店を経営するキムさんは「日本人観光客もいるのに、店の前に不買運動
ステッカーを貼っておいて商売になるのか」と反問した。

大手流通企業の関係者も「最近の円安で日本人観光客がますます減って
いるが、来る客を追い返すことになるかもしれない」と述べた。

◇物産奨励運動=日帝強制支配期の1920年代、日本製品の代わりに国産
品を使用し、民族資本を育成しようという目的で行われた運動。

1920年7月、平壌(ピョンヤン)で曺晩植(チョ・マンシク)ら民族指
導者と自作会が朝鮮物産奨励会発起人大会を開いて始めた。その後、
「私の生活し、私のもので」というスローガンや物産奨励歌などが全国
に広まった。しかし日帝の弾圧と妨害工作で長くは続かなかった。(中
央日報)>

2013.02.26 Tuesday name : kajikablog 



 ◎ 六本木襲撃、主犯格の容疑者を国際手配 警視庁

東京・六本木のクラブで昨年9月、客の男性(当時31)が目出し帽の集
団に襲われて死亡した事件で、警視庁は26日、主犯格とされる関東連合
OBの見立真一容疑者(33)を、殺人と凶器準備集合の容疑などで国際
刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配したと発表した。手配は22
日付。

麻布署捜査本部によると、見立容疑者は昨年11月2日にフィリピンに入
国したのが確認されて以降、行方がわからなくなっている。捜査関係者
らによると、見立容疑者が後輩で元リーダーの石元太一被告(31)=傷
害致死罪などで起訴=に襲撃の参加者を集めるよう指示したとみられる。
見立容疑者は21日、全国に公開手配されている。

朝日新聞デジタル 2月26日(火)13時21分配信 



 ◎柔道暴力告発15選手、聴取拒否…全柔連に不信

柔道の全日本女子前監督らによる暴力問題で、告発した15選手が、全日
本柔道連盟(全柔連)の「柔道女子暴力・パワハラ問題」第三者委員会
(委員長=笠間治雄・前検事総長)からの聞き取りの要請を拒否したこ
とが25日、分かった。

全柔連への不信感や、日本オリンピック委員会(JOC)の聞き取り調
査で既に実態を話したこともあり、断ったという。

関係者によると、25日に全柔連第三者委から選手側代理人に連絡があり、
「数人でも構わないので、話を聞かせてほしい」と要請があった。しか
し、代理人は選手が匿名の確保や、個々の聴取内容が筒抜けになること
などに不安を持っていることから、聴取に応じない考えを伝えた。

4日に選手が公表した声明の中でも、「私たちの声は全柔連の内部では
聞き入れられることなく封殺されました」などと訴えており、第三者委
が外部有識者で構成されているとはいえ、全柔連への疑念が拭えないこ
とを示した。

読売新聞 2月26日(火)7時43分配信 



 ◎アジア開発銀行新総裁 日本人で調整へ:古澤 襄

<次の日銀総裁にアジア開発銀行の黒田総裁を起用する方針が固まるな
か、政府は、アジア開発銀行の新しい総裁について、引き続き、アジア
の安定した経済成長に日本が役割を果たす必要があるとして、日本人が
就任できるよう、調整を進めることにしています。

安倍総理大臣が、焦点だった日銀の新たな総裁に、アジア開発銀行の黒
田東彦総裁を起用する意向を固めたのに伴って、黒田氏は平成28年11月
までの任期を待たず、近く、辞任する見通しです。

後任となるアジア開発銀行の新しい総裁について、政府は、引き続き、
アジアの安定した経済成長に日本が役割を果たす必要があるなどとして、
日本人が就任できるよう、調整を進めることにしています。

候補としては、財務省の中尾武彦財務官を軸に人選を進め、固まれば、
黒田氏の正式な辞任表明を受けて、推薦することにしています。アジア
開発銀行は、アジア各国の経済発展を促すため資金面などの支援を行う
国際機関で、日本とアメリカが出資金の30%余りを占め、歴代の総裁は
すべて日本人が務めています。

ただ日本の国内事情での総裁交代となる今回は、加盟国からの批判や、
東南アジアなどほかの国による候補者擁立の動きも予想されるため、政
府としては、各国の動きを慎重に見極め、対応を検討することにしてい
ます。(NHK)>
2013.02.26 Tuesday name : kajikablog 



 ◎補正予算、1票差で可決 参院本会議、維新なども賛成

安倍内閣が提出した緊急経済対策を含む2012年度補正予算が26日の参院
本会議で自公両党や日本維新の会などの賛成多数で可決し、成立した。
採決では、賛成117票、反対116票の1票差だった。

民主、みんな、生活、社民の4党は、公共事業費の削減などを盛り込ん
だ補正予算案の修正案を共同提出したが、否決された。

補正予算案は総額は13/1兆円で、公共事業費が4/7兆円を占める。安倍政
権が進める経済政策「アベノミクス」で「3本の矢」とされるうちの一
つの財政出動と位置づけられている。

朝日新聞デジタル 2月26日(火)17時1分配信 



 ◎宮崎正弘氏のすごいシナ情報がありますが・・・・
 
シナ情報専門家 石平氏メルマガ  http://www.seki-hei.com/ 
 
2億人の「現代流民」と本格的な「尖閣危機」の到来 (3/4)
 
▼「新世代農民工の集団的焦燥感に注目せよ」
 
都市部での職を失って帰郷できるのはまだ良い方である。前述の「報告」
が示しているように、現在の農民工たちの平均年齢は28歳で、 20代が大
半である。いわば「農民工二世」の彼らの多くは実は都市部で成長して
いてすでに「農民」ではなくなっている。

彼らはいまさら農村部に帰っても耕す農地もないし、農作業のことは何
も分からない。彼らにはもはや、「帰郷」すべき「郷」というものがな
いのである。 

農村には帰れず都市部にとどまっても満足に職に就けない彼らの存在は
当然、深刻な社会問題となってくる。その人数が億単位にでも達してい
れば、それこそ政権にとってたいへん危険な「不安定要素」となろう。

中国共産党中央党学校が発行する「学習時報」の8月6日号は、「新世代
農民工の集団的焦燥感に注目せよ」との原稿を掲載して「新世代農民工
たちの焦燥感が集団的憤怒に発展するのを防ぐべきだ」と論じたのは、
まさにこの問題に対する政権の危機感の現れであろう。 

中国の歴史上、農村部での生活基盤を失って都市部に流れてくる「流民」
の存在は常に王朝にとっての大いなる脅威であった。行き場を失った流
民の暴発はいつも、王朝崩壊の引き金となるからだ。 

今の中国共産党政権は果たして、億単位の「現代流民」の「集団的憤怒」
の爆発を防ぐことができるのだろうか。もしそれがうまく出来なかった
ら、天下を揺るがすような大乱が「近いうち」に起きてくるのはけっし
てあり得ないことではない。

習政権樹立後における暴動の多発は、まさに天下大乱が起きてくること
の前兆と見てよいであろう。 

▼対外的な強硬政策で国民の目を外に向かわせる
 
さて、習近平政権は今後一体どうやってそういう人々を手なずけて民衆
の爆発を防ごうとするのだろうか。おそらく彼らに残される最後の有効
手段の1つは、すなわち対外的な強硬政策を推し進めることによって国民
の目を外に向かわせることであろう。
 
実際、習政権はその発足からの数週間で、海軍の「虎の子」の新空母で
初の着艦試験を成功させたり、東シナ海と南シナ海でそれぞれ軍事演習
を実行したり、フィリピンなどと領有権を争う南シナ海周辺を自国領と
紹介する軍監修の地図を発売したりして、軍中心の挑発的な行動を頻繁
に展開し始めている。
 
そして習総書記自身、11月29日、6人の政治局常務委員らを伴い北京市の
国家博物館を訪問して中国近現代史の展覧会を参観した後に、「アヘン
戦争から170年余りの奮闘は、中華民族の偉大な復興への明るい未来を示
している」などと国民に語りかけた。

約10分の演説で、彼は「中華民族」や「(中華民族の)偉大な復興」と
いう言葉を合わせて20回近く連呼した。 11月15日の総書記就任披露目の
内外会見でも、彼の口から頻繁に出たキーワートの1つはやはり「民族の
偉大なる復興」なのである。
 
かつての江沢民政権と同様、ウルトラ・ナショナリズムに縋(すが)っ
てそれを国内危機脱出の手段に用いることはすでに、習近平政権の既定
路線となっているようである。 
※次回につづく
 
( 石 平 )
 
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第二次大戦時、米国と日本は世界一と二位の宿命の対決を演じました。
 
結果は日本の完敗。戦史を振り返るに洋上戦での「たら、れば」論争な
どもあり、日本が米国に勝てないまで、引き分けまでには持ち込めたは
ずだ、という話もあります。 

その戦史を振り返った時、最終的に米国の大勝利をもたらした、その影
には、恐るべき米国の「累積戦略」があった、ということはあまり知ら
れていません。 

日本を奈落の底に突き落とした米国の「累積戦略」を、個人に置き換え
て発想するとどうなるのか?ということを徹底解説しました。 

▼目標設定して段階的に表からアタックしていく見える戦略「順次戦略」
 
▼いつ結果がでるかわからないが、黙々と実行を重ねる見えない戦略
「累積戦略」
 
この2つの戦略をどう使うべきか?
 
詳細は、下記URLをご覧下さい。
 
http://www.realist.jp/cumseq.html
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆◆  石平(せきへい)のチャイナウォッチ

◆ 発行者へのご意見:http://www.seki-hei.com/contact/
◆ このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して配信されています。
◆ このメールマガジンの友人、知人等への転送は自由です。
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◆ 配信停止は、http://archive.mag2.com/0000267856/index.html
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◎石平(せきへい)のチャイナウォッチ
のバックナンバー・配信停止はこちら
⇒ http://archive.mag2.com/0000267856/index.html
(情報収録:中山)
 


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反     響
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 1)私の根本的な疑問は「何故にアメリカ製の映画の題名を素直にア
メリカの英語通りの表記しないのか」です。

戦後の風潮に「アメリカに刃向かうと何となく格好良い」と思わせたこ
とがありました。屁理屈ですが、どこかの左巻き新聞辺りがやりそうな
(主導しそうな)事だと思っている。(前田正晶)



 2)いわゆる「従軍慰安婦」の実態は、大金を稼いだ娼婦でした。
「韓国人の売春」。(まこと)
http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-1707.html


 3)「2.26事件とその背景7」 橋本徹馬

       陛下のお袖にすがっても

「天皇ヒロヒト」の著者英人モズレーは「湯浅内大臣は、儀典問題ばか
り喧しく、その他のことは眼中になかった」といい、また 「湯浅内大
臣は忠臣ではあったが、一種のイエスマンで、天皇以外には何でも自動
的にノーというくせがあった」といっている(これはイエスマンではな
くて、ノーマンである)

私も湯浅氏を警保局長時代から知っていたが、氏は硬骨漢ではあるが、
政治は分からぬ人であると思う。つまり官吏として、行政官としてなら、
立派な人物であるが「天皇に常侍輔弼」の内大臣の地位は、この人にと
っては重荷に過ぎたと思うのである。

若し湯浅氏がわが天皇政治の何たるかを知り、また内大臣の地位の重き
を知るならば、あの際にはたとえ陛下の御不興を被っても、或いは陛下
のお袖にすがってなりと 「朕の憾みとするところ」という詔勅の御公
布をお控え願い、また叛乱将校の叛逆の罪は、処刑以前に許されるよう
お願いすべきであった。


(いつの時代にも“人物を得ない”ことの結末は、悲しい結果をもたら
します。殊国家の場合に至っては、その後の国家の歴史を大きく変える
ことにもなりかねない。この教訓は国家に限りません。どんな組織にお
いても、レベルの差こそあれ相似象です。Ha)(続く) (濱田 實)



━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━


27日の東京湾岸は雨。散歩不能。明日から暖かくなるとの予報。期待し
ている。春がまたれるなんて雪国生まれも老齢には勝てないのか。

エジプトで壮絶な事故。それにしても日本人は何処へでも出かける。貧
乏なのは当方だけらしい。

署名なき投書は採用しません。必ずご本名を記した上にハンドルネーム
か「匿名希望」かを書いて下さい。


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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>
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創刊日:2004-01-18  
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  • 名無しさん2013/02/28

    中選挙区制度でなければ政治家が育たない。

  • 名無しさん2013/02/28

    道州として力を与えると移民や防衛の問題に発展しかねません。国柄や文化を守るために反対と言える議員さんはいないのでしょうか。



    道州制には反対です。主権は国家に属するものであり、地域に主権などあるはずがない、と考えます。

  • 名無しさん2013/02/28

    正統の憲法バークの哲学」中川八洋:明治から徐々に「共産主義者の日本の伝統破壊運動(自由民権運動、中江兆民らルソーかぶれによる)」が行はれてゐたが戦後共産主義者が増長し嘘の著作を蔓延させたり日教組と教科書の嘘により明治憲法や天皇陛下が「悪」とされる教育がなされてきた。



    日本では「フランス人権宣言」や「フランス革命」が美しい人類の理想のやうな教育がなされたり、ルソー「社会契約論」が素晴らしいものと教へられてゐるがそれこそが嘘である。フランス革命やフランス人権宣言、ルソーは世界では「人類の汚点」と取らへられてゐる。



    ルソーは精神的に疾患があると捉へられ(分裂病)、その証言なども載つてゐる。ルソーとフランス人権宣言やフランス革命の内容は、独裁と虐殺が大好きな共産主義者にとつて、自分達の「理想」を明文化してゐるものなのか、と納得した。

  • 名無しさん2013/02/27

    自民党「移民1000万人受け入れ」の実現性

     この記事忘れましたか? 

    道州制と移民がくっついて、今の日本でどうなるか考えてください。

  • 名無しさん2013/02/27

    栃木でおきたM6を超える地震は、ほとんど被害がなくて良かった。

     

    マグニチュードだけでいえば、日本人留学生を含む200人近くの人が犠牲になった、2年前のニュージーランド地震とほぼ同じだったから。 

     

    かなりの被害があっても、けっしておかしくなかった地震だ。

     

     

     

    それにしても、今月初めにも書いたけど、本当に最近、大きめの地震が増えている。

     

     

     

    会社で、やっぱり関東か東海に、近々大きな地震がくる前触れなんじゃないかって心配する人もいた。 

     

    まあ、そう思うのも無理はないけどね。

     

     

     

    遠くない将来、南海トラフに起因する巨大地震が間違いなくおきることは、専門家が繰り返し指摘してきた。 

     

    それは今年かもしれないし、数十年先かもしれない。

     

    でも、確実に来るといわれていて、今やそれを疑う人はいないと思う。

     

     

     

    大陸プレートの境目では巨大な歪みが生じ、巨大地震につながるエネルギーが蓄積されているから、いつかは、それを放出するときがくるからね。 

     

    でもサイレント地震のように、もしかすると知らない間にゆっくりとエネルギーが放出される可能性もあるわけだ。

     

    そうなってくれれば御の字で、巨大地震も巨大津波もおきなくてすむ。

     

    ぜひそうなるように、祈り続けているけどね。

     

     

     

    でも巨大地震に限らず、大きな自然災害がおきるのは、その国や民族のもっているマイナス運が出る時期と関わっているのかもしれない。

     

    人間でも厄年になると、病気やなんらかの事故に遭う人が多いように。

     

    でも厄年になっても、それ以前に苦労していたり頑張っていたりすると、なにも悪いことがおきなかったり、逆に良いことがおきたりするそうだ。

     

     

     

    これを、年齢が該当する何人か聞いたところ、ほぼ全員が当てはまっていた。 

     

    だからその国家バージョン、民族バージョンのような感じで、国にも悪いことがおきる時期というのがあるのだろう。 

     

    そして、その時期がくる前に、小出しに小出しに悪いことがおきることで、大きなマイナス運が削減されてるのかもしれない。

     

     

     

    今回のような大きな地震が続くのも、巨大地震が発生するという国のマイナス運を、もしかすると減らしてくれているのかもね。

     

     

     

    そうであればいいけど、物理的に確かめることはできないから、ひたすら巨大地震がこないことを願って、祈り続けよう。

  • 名無しさん2013/02/27

    この世に生まれ、一歩づつ歩ませていただける喜び。



    巡り会い、日々、精進を重ねながら、利他の心で布施行を積ませていただける喜び。



    感謝し、志をあらたにする内容はたくさんあります。



    朝から背筋に一本何かが通った気持ちで、一日を過ごさせていただきたいと思います。



  • 名無しさん2013/02/27

    民主党は小選挙区比例代表制でかなり生き残っちゃいましたよね。中選挙区制に戻す選挙制度を模索すべきですよね。

  • 名無しさん2013/02/27

    道州制には反対です。主権は国家に属するものであり、地域に主権などあるはずがない。道州制は日本の国を分割するに等しいことです。

  • 名無しさん2013/02/27

    大事なのは、神話(宗教的)と歴史の分離にあります。心の源泉としての神話(宗教)とは霊的に繋がっているが、実際の歴史としては別にする。だから「紀元は神武天皇から始まる」のです。男系継承の証明も神武天皇からにすべきなのです。

  • 名無しさん2013/02/27





    TPPと同時に 「賢明な農政の転換」=(農協体制の精算と農地保全の徹底)がなければ、日本の農業は惨憺たるものとなるだろう。 農協体制を解体・精算すること、日本中の農地の転用を厳禁すること、これはTPPがあろうがなかろうが絶対にしなければならないことだ。

  • 名無しさん2013/02/27





    ここで心配なニュースが飛び込んできました。イタリアで行われた総選挙で、新勢力が躍進し、政局がきわめて不安定になってしまったのです。せっかく収束しかけたユーロ危機が再燃するかもしれないと、市場に大きなショックが走りました。



    もともと3月の相場は調整局面に入ると言われてきましたが、年明けからイケイケドンドンだったアベノミクスに暗雲が漂ってきました。3月には日銀総裁人事という大きな関門もあります。ここでつまづけば、日本経済の復活は遠のいてしまいます。



    巨大な財運が日本中に、いや、世界全体に行き渡りますように。

  • 名無しさん2013/02/27

    順風満帆のアベノミクスに思わぬ横風だ。イタリアの政局不安を受けて海外の為替市場で一時1ドル=90円台後半まで円高が進んだことを嫌気して、26日の東京株式市場は日経平均株価が一時287円安となるなど大幅反落した。午前の終値は前日終値比160円22銭安の1万1502円銭。



     朝方は主力銘柄に利益確定売りが出て、日経平均は大幅安に。ただ、売り一巡後は、買い戻しも入り、下げ幅は徐々に縮小した。



     市場関係者の中では「金融緩和強化や環太平戦略的経済連携協定(TPP)交渉の関連で、業績向上に期待が持てる一部業種への買いの動きが相場を下支えした」(大手証券)との声が聞かれた。



     東京外国為替市場の円相場は午前10時現在、前日比1円55銭円高ドル安の1ドル=92円58〜60銭。ユーロは3円35銭円高ユーロ安の1ユーロ=121円10〜13銭。



     「イタリアショック」が世界の市場を揺さぶった。開票が進む同国の総選挙は、上院(改選315議席)が混戦で、過半数を占める政党連合はないとする予測を地元メディアが報じた。



     財政再建路線を批判するベルルスコーニ前首相率いる中道右派連合が上院で優勢とも伝えられ、中道左派連合が優勢とされる下院との「ねじれ」で政権が速やかに樹立できない可能性も浮上。欧州債務危機が再燃するとの懸念が強まった。



     これを受けて25日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は前週末比216・40ドル安の1万3784・17ドルと今年最大の下げ幅となった。米国も連邦歳出の強制削減発動が3月1日に迫り、「財政の崖」問題が再燃する懸念も残る。



     日銀次期総裁候補の政府案で、黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁、副総裁に岩田規久男学習院大教授という金融緩和派が提示されたことを好感し、25日には円安と株高が進んでいた。



     ここにきて小康状態だった海外経済に再び暗雲が立ちこめてきたことで、安倍政権と日銀新執行部が期待通りの手腕を発揮できるか、3月の新体制発足直後から試されることになりそうだ。

  • 名無しさん2013/02/27

    何だか道州制自体意味があるのかなという気がしてきます。

  • 名無しさん2013/02/27

    道州制への動きがあわただしい議会です。知事が京滋州で大津に府庁という可能性について述べ、滋賀県でも道州制検討会が設置される模様。結局、道州制にいかないという選択でなく、いろいろ理由はつけても、道州制に向かう方向での検討ばかり。地域の暮らしや住民は置き去り。

  • 名無しさん2013/02/27





    2.26事件の青年将校たちを 「考えはよかったがやり方がよくなかった」 などと称賛している人間は、全体主義大好き・社会主義大好き人間、だと思って間違いない。 







     「人権」という実は「猛毒」である言葉を生み出したルソー本人を知れば「人でなし」の吐く言葉を信用してはいけないことが判る。世間に見えない所では徹底した人権無視がルソー、他人も自分の子も虐待…大事なのは自分だけ。 



  • 名無しさん2013/02/27





    「NHKが、一般国民の常識から離れている理由は、職員に在日韓国・朝鮮人を数多く雇用しているか、NHKに間借りしている中国電視台支局や韓国KBSの検閲や圧力を受けているか…の何れかではないかと疑うのです。」(時事随想) ★公共放送であるNHKから、外国勢力の追放を!

  • 名無しさん2013/02/27





    ゲームセンターに「3店方式」がないのは、根本的な理由がある。それは、「ゲーム結果に応じた景品が出せない」というしばりだ。大当たりでも、スカでも同じ景品。これでは賭博にならない。パチンコの結果に応じた景品の禁止。これでパチンコは死ぬ。