政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針 1705号  09・1023(金)

2009/10/23

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  わたなべりやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 1705号
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            平成21(2009)年10月23日(金)



                     アフガニスタン大統領選挙やり直し:宮崎正弘

                誤報!「ワクチン1回接種:石岡荘十

               日米同盟の終わりの始まり:古森義久

      中国:左派、造反の動き 政権交代を目指す:大紀元日本

             太陽光発電の「不都合な真実」:平井修一

                         話 の 福 袋
                         反     響
                         身 辺 雑 記


□■■□  ──────────────────────────□■■□
第1705号(読者:4232人)

                              発行周期 不定
期(原則日曜日発行)
     


               御意見・御感想は:
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アフガニスタン大統領選挙やり直し
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   「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成21年(2009年)10月22日(木曜日)
          通巻2747号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 アフガニスタン大統領選挙やり直し、米国の干渉が事態を悪化させる
  カルザイ政権をでっち上げ、今度はたたきつぶす?
*********************************

ケリー上院議員がアフガニスタン現地の視察へ飛び、激戦地のカンダハー
ルからカブールへもどってカルザイ大統領と面談した。

欧米各紙の報道から想定されるのは「選挙やり直しを認めないと、4
万人の米兵増派決定は遅れるか、オバマ政権では止める可能性もある」。

ケリーは民主党の有力上院議員。2004年の大統領選挙では民主党の正式
候補だった。

カルザイは事前まで54%の得票で当選と言われていたが、独自の選管発
表数字は「カルザイが 49/62%、対立候補のアブドラが30/59%」なそう
な。カルザイは渋々「選挙やり直し」を認め、11月7日に決選投票がおこ
なわれる。

タリバン征討が終わっていない状況で、まともな選挙が行われると考え
るには無理があり、混乱が倍加し、アフガニスタンはケイオスタン(C
AIOSTAN=ジョーク)になり、やがてタリバニスタンになる?

カルザイはパシュトン族出身だが、各部族との宥和をはかり、北部同盟
やハザラ人も厚遇して「連立」を維持してきた。

しかし数百年対立してきた部族がいきなり宥和と言われても、ぎくしゃ
くと裏切りの歳月だった。

他方、17日から開始されたパキスタン軍のタリバン拠点征討軍事作戦は、
いよいよタリバンの本拠を武装ヘリで攻撃している(22日、アルジャジ
ーラ)。

3万のパキスタン軍は欧米の専門家を顧問格にして悪名高いワジリスタン
南部の山岳地帯へ突入した。

相手はアルカィーダやウズベク運動など外人部隊を含む1万人とされ、と
くに「パキスタン・タリバン」の首魁とされるハジムラー・メースドの
故郷コトカイや、付近のマキーン、ラドなどに攻撃を続けた。

これにより20万人の難民が出る可能性があり、すでに難民化している10
万と合わせると30万人もの難民をパキスタンは新たに抱えることになる
だろう。

パキスタン軍がしぶしぶタリバン拠点攻撃に応じたのも米国の圧力であ
る。

向こう5年間、合計75億ドルの援助をオバマ政権はパキスタンに約束し
たが、その交換条件がタリバン退治への前向きの努力である。

パキスタンが、これまで無法地帯といわれたアフガニスタン国境、とく
にワジリスタン地区に手をつけなかったのは、この地域の部族の戦闘能
力、入り組んだ山岳地形に加えて、パキスタンは当該地帯の部族対立を
梃子に、一部の穏健派を反メースド派として育成し、監視させてきたか
らである。

メースドの故郷と言えば、歴史好きな読者は知っているだろう。

英国軍を1人残らず虐殺し、皮をはいで血祭りに上げた凶暴、兇漢のワ
ジリ族。最強だった当時の英国軍が震え上がった伝説の地だから。

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(読者の声1)貴誌2745号での書評でご紹介があった、三好範英氏の
『蘇る「国家」と「歴史」―ポスト冷戦20年の欧州』(芙蓉書房出版)
はいずれ読みたいと思います。

しかし、ご多忙なのによく読書の時間がある(笑)。

ところで(ニュアンスから伝わる)「ドイツに学べ」という論調ですが、
耳にタコでウンザリです。

明治憲法からビスマルクの髭に始まり、戦後処理までですが、同じ第2
次大戦敗戦国とはいえ決定的な違いがある。

それは、ナチス・ドイツは明らかに独立東欧諸国への侵略国で帝国日本
はアジアにおける植民地解放国という点です。この誤った認識がドイツ
や中国人を始め世界に蔓延している。

ナチス・ドイツはアーリア人を頂点とする人種差別を国是にしており、
ユダヤ人を始めとしてジプシーやスラブ人、(精神)障害者、同性愛者、
政治犯を処理する事を良しとしていた。アジア人も人種的に劣るとして
いた。

対し、帝国日本は当時としては最先進な人種平等論を掲げて国際連盟に
国際条約成立を問うたが、植民地を抱える英米というナチス・ドイツの
親戚に反対された。米国は日系人や黒人を徹底的に差別したが、ナチス
・ドイツとどう違うのか?

インドネシアは400年間もオランダの奴隷、マレーシアは350年間、イン
ドやミャンマは450年間英国の奴隷。これは古代ヘブライ人がエジプトで
奴隷であった400年に匹敵する。

古代エジプトでは預言者モーセがヘブライ人を解放したが、アジアでは
帝国日本がアジア人民を解放した。帝国日本軍はアジアにおける救世主
的役割を果たしたのである。これこそ真の友愛でなくて何であろう。

ドイツは強制収容所を作り、戦争中も金髪のスラブ人の子供をさらって
ドイツ人の家庭で育てたりと訳の解らない狂気を続けていた。

マンパワーが必要な戦争中に親衛隊を使って人種浄化しているのだから、
そりゃ戦争にも負ける。つまり、かなりのドイツ人はアホなのだ。

ソ連に対しても、不可侵条約を破り侵攻。日本はソ連に侵略された立場
です。しかも、日本軍人は70万も不当にシベリアへ連行された。その点
でもドイツに非はあるが日本に非は無いのでロシアに対する国民感情も
違う。北方四島返還は最低限の誠意の問題です。

ところで、<通貨統合「ユーロ」を実現させた、そのあとで、明らかに
地政学的なポジションを変更し、ものをいう政治大国となっていること
が本書の中軸のテーマだ>そうですが、果たしてドイツにとって欧州統
合はそんなにバラ色なのか?

在日ゲーテ・インスティチュートによれば、2006年2月時点でドイツでは
500万人を超える就労可能者が失業状態だそうだ。

ドイツ企業は人件費の高いドイツを去り、ポーランドやルーマニアなど
東欧や南欧諸国に生産拠点を移した。加えて、欧州統合により人の移動
が自由になり、賃金の高いドイツへこれまた東欧や南欧から域内経済移
民が押し寄せる。結果、ドイツで34万5千人のホームレスが発生。

http://www.goethe.de/ins/jp/lp/prj/obd/oid/ja1397045.htm

そういう潜在的な不満の観点から見て、<(ドイツとポーランドの)両
国関係が悪化した。理由は「端的に『歴史』をめぐってのものだった。

ドイツ国内で顕著になってきた歴史認識の変化、つまり、第2次大戦後
続いてきた、『加害者』としての贖罪一辺倒の歴史意識から、『被害者』
としての側面に光を当てる歴史認識が台頭してきた>のも分かります。

日本との違いは、大戦後に旧領のシュレージェン地方をソ連によって割
譲されたポーランドが、スターリンの指示に従ってドイツ領だった東プ
ロイセンを併合して、ドイツ人住民を追放した事。

これはドイツに蹂躙されたチェコスロバキアの他にドイツの同盟国だっ
たハンガリーなども行い、1200万人のドイツ人が民族浄化され、うち200
万人が死亡(異説あり)。

これは東欧各国のドイツ人がナチスに協力した事と、各地で少数派ドイ
ツ人が侵略の呼び水になった反省に加えて、東欧各国が国民国家を形成
するという事が作用した。

これを見ると、<英雄碑として公園に鎮座ましましたのはソ連の軍人た
ちだった。ようやくにしてエストニアのナショナリズムが高揚し、撤去
運動がおきると、まだ残存するロシア派(露西亜系住民)らが反対運動
を展開し、流血の巷となった。>という旧ソ連構成国の状態は、ナチス
台頭前夜の東欧の状態に似ている。

さらに、スターリンは沿海州で20万人の朝鮮族を1万キロも離れた中央ア
ジアへ追放、民族浄化した。ついでに言えば、同時期にイスラエルの建
国者である社会主義者も70万人のアラブ住民をユダヤ国家国境外へ追放
したが、何故か日本極左及び親朝勢力はスターリンの2件は全く批判せ
ずにイスラエルだけ批判している(笑)。何故だろう?

さて、<ポーランドにカチンスキ政権が発足すると、「ドイツとの間の
歴史問題がいくつか表面化し、事態を悪化の方向へと導いていった」。
両国民の間には越えることの出来ない感情の溝ができたようである>と
いう事ですが、最近ポーランドはむしろ旧ソ連を侵略者と定義してプー
チンやメド君を怒らしているがポーランドの主張は正論である。

ところで欧州では長年の間、国と民族は一致しなかった。

ドイツ人は千年以上も東欧へ入植活動してきた。国境は動くものだった
から、国が滅びてもそのまま居続ければ良かった。

対し、敗戦後の日本人の行動は凄まじかった。300万とも400万とも知れ
ない日本人が台湾から、朝鮮から、満州から、南洋から、大陸から食糧
不足の日本本国へ引き揚げた。民族浄化で追い出された訳でもないのに、
これはどういう事だろう?

日本人は基本的に日本国家の範囲内でしか存続できないのだろうか?
これは謎です。

最後に、<ドイツは「ヨーロッパを中心として国際社会で、積極的に外
へ向かう主体としての役割とその自覚を強めていること」、それは「国
益の主張であり、EU内での主導権の発揮である。

その行動の裏付けとして『国家』と『歴史』を再発見している姿」がド
イツの現況である>そうですが、勢力圏を大きくすれば、必ずしも国益
にかなうのか?

ドイツもロシアも何度も散々失敗してきたのに、また繰り返す。これは
欧州民族のサガだろうか?(道楽Q)


(宮崎正弘のコメント)当該書籍は「もうドイツに学ぶものなし」とい
う基調の西尾幹二さん、川口マーン惠美さんらの著作と思想的には同一
線上で書かれています。


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誤報!「ワクチン1回接種」
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      石岡 荘十

<新型インフルエンザの国産ワクチンの接種回数について、厚生労働省
の専門家会議は16日、免疫が上がりにくいとされる「1歳から13歳未
満の小児」以外は、原則1回接種とすることで合意した。来週にも1回
接種の方針が正式決定する見通し>(産経ニュース2009.10.17 02:00)。

この記事を読んだ読者は、ほっとしたに違いない。

<2回接種を想定した場合の2700万人分から大幅に増加し、4000万人分
の国産ワクチンが確保されることになる。輸入ワクチン(4960万人分)
が使われる予定だった高校生や高齢者にも国産ワクチンが使われる。

また、輸入品の接種効果も調査中で、こちらも1回で効果が確認されれ
ば、国内生産分と合わせ全国民にワクチンが行きわたる計算となる>

とご丁寧にワクチン不足が解消したような明るい見通しを付け加えてあ
ったからだ。しかし、この記事は誤報であった。そのことが明らかにな
ったのは、3日後のことだった。

事の次第は、20日付け朝刊で各紙が一斉に報じている。

産経新聞の見出しは「突然の政務官介入---方針は二転三転」。つまり足
立信也政務官が突然、1回接種に異論を唱え、口出しをしたお陰で結論が
変わり、先延ばしにされというニュアンスだ。  

19日午後9時20分、厚労省で専門家を集めた意見交換会(ヒヤリング)
が急遽、公開で開かれた。この模様を伝える記事で各紙は「16日まとめ
た1回説は世界保健機関(WHO)の事務局経験者、つまり権威のある委
員の結論なのに、政治家が横車を押してくるなんて、けしからん」と言っ
ているのである。

<厚労省のある幹部は、「脱官僚を掲げる民主党としては、医系技官と
一部の専門家で決めた内容が気に入らなかったのだろう」と語った>
(産経新聞)と誤報の言い訳をするように、官僚の愚痴を紹介している。

ところが、フリーマガジン「ロハス・メディカル」がウエブ版でヒアリ
ングのやり取りの一部始終を明らかにした記事(下記URL)を読むと、
上記の記事は明らかに、会議での議論を捻じ曲げ、的外れなものである
ことが分かる。
http://lohasmedical.jp/news/2009/10/20010545.php

「原則1回接種」と報道した最初の各紙の記事は、専門家会議での合意
事項を(記者クラブで?)役人に聞いて、これを記者が厚労省の最終的
な方針として受け止めて報道したものであることが分かる。

足立政務官は「リザルトとディスカッションがゴチャ混ぜになっている」
と述べている。議論の途中での発言(ディスカッション)と結論(リザ
ルト)を混同しているというのである。単なる意見交換会の話し合いを、
決定事項として報道したことになる。つまり、冒頭で紹介した記事は誤
報だったのだ。

それだけではない。

19日の政務官によるヒアリングの席で、医系技官が説明した「1回接種」
について自治医科大学の森澤雄司准教授は、医系技官の提案には科学的
なエビデンス(根拠)がない」と述べているが、産経新聞にはこのよう
な批判的な発言は一言も紹介されていない。

ヒアリングに出席した委員の中で、16日の専門家会議で「1回接種」を
認めた尾身茂自治医科大学教授は、元医系技官。WHOでの勤務経験も
ある人物だが、これまでにも「明らかな失策」という評価が定着してい
る「水際作戦」についても、当時、記者会見で肯定的な発言をし、医系
技官に肩を持った経緯がある。なんとなく臭う。彼のことを“御用学者”
という専門家もいるほどだ。

限られた年代(20〜50歳)の健康な人を対象にした小規模な臨床試験結
果を根拠に、「1回接種」を全体に適用できると判断する医系技官の主
張は、「事実」と「推論」の区別が出来ていない結論だ。

医師の教育課程でみっちりトレーニングを受けていないのではないか、
あるいは、医系技官の多くは、初期研修を終えて、そのまま行政官とな
っているため、科学者としてのこの基本を失ってしまったのかもしれな
い。まともな医学トレーニングを受けた医師の提案とは思えない。

「はじめ、医系技官の行動は保身のための“確信犯”ではないかと思っ
ていたが、判断の前提条件を3重にも4重にも間違えている。

以前は確信犯的にやっていると思っていたのだけれど、最近は本当に知
らないんじゃないかと思うようになった」と委員の1人はあきれ返ってい
る。

さて、署名入りで誤報をした記者である。役人に聞いたことをそのまま
記事にする役人主導時代のクセが抜けきっていないのではないか。他の
新聞もそうだ。

16日の会議が終わったのが午後2時。その会議の結果がその日の夕刊に
載るのはおかしくないか。誰かが情報を事前にリークしたに違いない。
役人が小声でささやいた情報が政府の方針とはならない時代なのである。

その気になってとばし記事を書いたり、偏向したりすると、医療関連で
は特に電子メディアの記者も細かく目を光らしていて、すぐ底が割れる。

新政権にはいろいろな批判がある。しかし、副大臣や政務官の働きぶり
はこれまでなかったものだ。目立ちすぎという声も聞こえるが「政治主
導」を楽しんでいるようにさえ私には見える。

医療関連では、足立政務官がすでに医系技官の天敵の様相を見せている。
参院一期目とはいえ、外科臨床歴23年、助教授の経験もある政務官はそ
うざらにはいない。これから、官僚とのバトルが見ものである。 
200921



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日米同盟の終わりの始まり
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       古森 義久

ゲーツ国防長官の訪日などによって、日米同盟のあり方をめぐる論議が
いくらかは高まることでしょう。しかしアメリカ側には鳩山由紀夫首相
がこれまで主張しているような反米姿勢をとる限り、日米同盟は終わっ
てしまうかもしれないという懸念や認識も存在します。

そもそもアメリカ側は当初、鳩山政権の対米姿勢に関して結論を出すの
を避けていた。それまでも民主党指導者からは、米国と距離を置く発言
が出されてはまた撤回されるという言動が、幾度も繰り返されていたか
らだ。だが、いまでは鳩山論文は日本の新政権は日米同盟の基本を変え
ようとしていると認識さえするに至った。

その最大の根拠はやはり「鳩山論文」である。

ここで「日本はアメリカと中国との狭間で政治的経済的自立を維持」、
あるいは「東アジア共同体による地域統合と集団的安全保障の制度を確
立」という明確な主張が打ち出され、オバマ政権もびっくりしたのだっ
た。この主張は日本の日米同盟離脱宣言とさえ受け取れる。

そうなれば、日米同盟の危機である。

つまり鳩山論文は日米同盟の本質の変化を主張する宣言とまで解釈され
たため、ワシントンでは鳩山政権への激しい反発や強い疑念が表明され
たのだった。

この典型はブッシュ政権の国務次官補を務めたキム・ホルムズ氏が九月
上旬に発表した論文だった。現在は大手研究機関のヘリテージ財団副会
長のホルムズ氏は「日本の次期政権の対米姿勢は六十年余にわたる日米
両国の安全保障の協力の時代に終わりをもたらすかもしれない」と論じ
ていた。

ホルムズ氏は日米同盟の拠って立つ基盤を相互防衛協力と戦略認識共有
と定義づけ、鳩山氏の説く「多国間集団安全保障」と「東アジア地域統
合」はその基盤を崩すと述べ、「オバマ政権が日本の次期政権の動きを
傍観すれば、長年の日米同盟は衰退していく」と警告するのだった。

まさに、日米同盟の終わりか、という重苦しい認識なのである。

ホルムズ氏も、ヘリテージ財団も周知のように共和党系、保守志向であ
る。米側では近年、民主党よりも共和党のほうが日米同盟の堅持や強化
をより明確に唱えてきたから、鳩山氏の対米姿勢への警戒は共和党側の
ほうが一見、強いようにもみえる

ところが鳩山論文に最も敏速に批判を表明したのはオバマ政権を支持す
る民主党系学者のシーラ・スミス氏だった。

外交関係評議会の上級研究員のスミス氏は鳩山論文を「反グローバリゼ
ーション、反アメリカ」だと総括し、非現実的だと断ずるコメントを日
本の総選挙前にインターネットなどで公表した。(産経新聞ワシントン
駐在特別委員)
2009.10.22 Thursday name : kajikablog 
 

 
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中国:左派、造反の動き 政権交代を目指す
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【大紀元日本10月21日】沸き返る国民の怨み、相次ぐ国民暴動に伴い、
中共の内部闘争も日増しにエスカレートしている。江沢民の院政による
胡錦涛との権力闘争に加え、左派(毛派とも呼ばれる)勢力も勇み立っ
て参戦している。

累卵の危うきにある中共の情勢をより複雑化させ、崩壊を加速させてい
る。現在は、中国の未来情勢に影響を与える左派(毛派)の動向を注視
すべき時期のようだ。

決闘を宣言した具体的な綱領

09年7月24日、中国吉林省で「通鋼事件」が発生した。吉林省最大国有企
業「通鋼集団」の所有権売買をめぐって労働者たちが自発的に経営側に
対抗、その結果暴動が起こり社長の死に至った。

この事件について、中国民族大学証券研究室主任張宏良教授が「偉大な
社会主義の復興運動を迎えて−中国の危機および打開策」(以下「復興
運動」)と題する4万字におよぶ長文を書き、同年9月2日より、その文章
および演説映像が新浪や凱迪など中国の大手サイトで一斉に掲載された。

「復興運動」の主旨は次の通り。「通鋼事件」は、1911年10月10日の清
朝を揺るがす革命事件「武昌蜂起」に匹敵するものであり、「通鋼蜂起」
と呼ぶべき。「武昌蜂起」が体制内の官僚・黎元洪を首領にしたように、
「通鋼蜂起」たる運動も、中共体制内の高官・薄熙来を首領として擁立
すべきである。

この「復興運動」は、従来の空洞的な左派の体制批判に留まるスローガ
ンを一掃し、理念・目標・実行計画が詳細に盛り込まれているため、大
きな注目を集めている。

換言すれば、林彪の「571計画」(クーデター綱領)たるこの「復興運動」
は、文化大革命の毛沢東時代を復活し、改革開放を主導したトウ小平を
鞭撻し、現体制を埋葬しようとするものだ。

矛先はトウ小平の落とし子「三つの代表」へ

「復興運動」は、毛沢東思想を基盤にトウ小平が生んだ三つの代表、つ
まり、「腐敗勢力、買弁勢力(※)、売国奴勢力」に決戦すると宣言して
いる。

「目下、中国のあらゆる政治勢力は皆、中国の現状がこのまま存続する
ことはできないと認識している。通鋼事件も、不動産・株価の強行値上
げなども、実は速やかな現金化の状況であり、中国が大決戦の前夜に臨
んでいることが明確に示されている」と解説する。

また、大決戦は左派(毛派)と右派(腐敗・買弁・売国奴)との間で行
われ、「通鋼蜂起」は毛派の共産党員、権益を守る労働者、民衆の利益
を代表する意義あるモラルの具現化であり、「通鋼蜂起」で死亡した通
鋼社の陳国軍社長は「 腐敗・買弁*・売国奴 」の末路だという。

(※)(買弁=自国の利益を顧みず、外国資本に奉仕して私利をはかる者)

左派(毛派)の基本スタンス

毛派の基本スタンスは、江青や李鵬を愛し、朱鎔基を罵倒し、薄熙来を
領袖に擁立する。

重慶市市長の薄熙来は、重慶で腐敗官僚やマフィア勢力を厳しく制裁し、
毛沢東時代の革命歌曲を歌うことを提唱する。これが薄熙来を毛派の領
袖に擁立する最大の理由である。

毛沢東崇拝に加え、「復興運動」は、江青や李鵬にも敬意を表している。
一方、改革開放を推し進め、社会主義体制を打ち壊してきた朱鎔基・前
総理を「経済に翻弄された者」と罵倒する。

毛派がもっとも恨んでいるのは、「腐敗・買弁・売国奴」の幕僚やその
手先とする文化的なエリートである。中国の改革が無秩序になり、国民
を絶望のどん底に押し込んでいるのは、文化的エリートが良識を完全に
失ったためと主張し、これら文化的エリートのもっとも嫌う暴力で彼ら
を厳重に罰すると宣言している。

「官僚およびエリートらは、表面的には江青を罵ってはいるが、本音で
は毛沢東を罵っている」「官僚統制に反抗すれば、文化大革命や江青と
罵られる。江青はすでに符号化されている。これは国民の観念が異化し
たためだ」と主張する。

つまり、江青の名誉を回復し、毛沢東をふたたび神の地位に復帰させ、
毛沢東時代を全面的に復興することこそが「偉大な社会主義復興運動」
なのである。

第18回全国代表大会と決戦する姿勢

「復興運動」の発表と今後の中国の行方について、次のような可能性が
考えられる。

まず「復興運動」は、 中国が直面する苦境について、注目すべき斬新な
解説を提示している。中国における改革開放を「改革教」と名付け、
「中華民族は最も危険で最も軟弱な時期に陥っている」とし、「国内に
おける階級闘争は、年内に思想闘争から政治闘争の段階へと変わり」、
「毛派と左派勢力はすでに戦略的防御から戦略的攻撃へと変わってゆく」
と予言している。

また「胡錦涛の現政権において、流血せずに時代を更迭する最後のチャ
ンス」とも呼びかける。貧弱な農民や労働者層にかなりの喚起力がある
ので、今後、農民や労働者がどのように受け取めていくかを見守る必要
がある。

次に、もし「復興運動」をこのまま黙認すれば、遅くとも5年のうちに、
早ければ 中国共産党第18回全国代表大会(十八大)開会前に、未曾有な
流血による暴政が始まり、中国は毛沢東時代へと立ち戻る。

薄熙来がその大志を買われて、毛派の領袖として擁立される可能性は十
分ありうる。

薄熙来が毛沢東時代の革命歌曲を大々的に歌うよう提唱したことも、毛
派を意識したものと思われる。一方、謀略に長じ、中共次期の総書記と
される習近平も、十八大で無事に政権交代を実現するために、毛派の主
張に乗じて、社会主義復興運動を唱える可能性があることは否定できな
い。

遺伝要因が引き出す現象

改革開放から、もはや30年余りが経つ。しかし、邪悪な毛沢東思想は、
依然として中国をさまよい、一部の国民に取り憑いている。中共政権の
改革開放は、国民のためでなく、支配階級のためのものだと実証されて
いる。

毛沢東時代の魔性は誰しも知っているが、それでも一部の中国人はなお、
現実から逃避して当時に立ち帰ろうとしている。非常識とも思われるこ
の現象は、少なくとも次のことを裏づけている。

たとえ少人数でも、これらの人々にとっては、「井の中のカワズ」で、
毛沢東時代しか遁走する場所を知らないのだ。逆にいえば、野蛮で血ま
みれな毛沢東時代をあえて選んでいるのは、現実社会がそれ以上に残酷
で恐怖に満ちていることを実証している。今の異常な社会土壌が、毛派
の異常な先祖返りの社会的温床となっているのである。

毛派の新たな挙動は、今後中国の諸情勢にある程度の影響を与え、中共
の内部闘争や分裂へとつながる可能性は十分ある。しかし、毛沢東時代
が復活されることは、もはやありえない。

現在の社会も毛沢東時代も同質的なものであり、一党独裁を取り除かな
い限り逃げ場はない。こういう認識に立つ国民はきわめて多く、中共組
織から脱退を声明した人数が日増しに増加していることなどから、実証
されている。

左派の動向は、党内闘争の新たな到達点として注目されてはいるが、も
し今後膨張することになれば、結局は中共政権の内部から反乱が起り、
内部から中共を分裂し、中共の崩壊を加速することになるだろう。

 

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太陽光発電の「不都合な真実」
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         平井 修一

生まれて初めてモーニングを着たので、遺影用にアップで写真を撮って
もらった。出来上がりを見たが、相変わらずの人相で、怪しい感じは抜
けていない。警戒心を催すから、小生は詐欺師にはなれない。

詐欺師は信用を売り物にする。真面目で、心底相手のために尽くすとい
う顔つきで、言葉もトツトツながら誠意が感じられる。

東京商工リサーチの調査部長と懇意にしていたが、この部長の紹介だと
いって訪ねてきた男に部長も小生も騙されたことがある。

部長が「よく調べもせずにあなたを紹介してしまい申し訳なかった」と
謝ったが、後の祭りで、まんまと100万円を詐取された。手口があまりに
もスマートなので、大いに感心してしまった。憎めないのである。

詐欺師といえば、ゴア前米副大統領を思い出した。2007年10月12日、
「不都合な真実」での環境啓蒙活動が評価され、ノーベル平和賞受賞が
決まったという。ゴア氏の表情は誠実そうで、リベラル派という人々か
ら好かれそうである。

クリントン夫妻もそんな顔つきをしているが、やっていることは金と下
半身スキャンダルだから、ゴア氏が陰でなにをしているのかなんて分か
ったものではない。かなり太ったようなので、地球のダイエットに気を
配るように、ご自身のダイエットにも気を配ったほうがいいだろう。

エコロジーというのは耳当たりがいい。緑の生命体・地球を守るために
小生は何ができるかと考え、太陽光発電を検討してみた。本当は1万円の
雨水貯蓄タンクで2ヵ月に1回の上下水道料金が2万円ほど安くなったので、
二匹目の泥鰌を狙っただけではあるが。

(財)新エネルギー財団が太陽光発電システムを高らかに謳い上げてい
る。

<地球上にふりそそぐ1時間の太陽エネルギーは、なんと世界で使うエ
ネルギーの1年分に匹敵するといわれています。それだけ太陽のエネル
ギーは巨大であり、かつクリーンなことを考えると、大きな可能性を秘
めたエネルギーといえます>

太陽光発電システムの定格出力1kWあたり年間約1000kWhの電力を発電し、
火力発電に比べ、CO2の排出量を180kg/年、石油消費量を243リットル/年
も削減できるという。

戸建住宅用では3kWのシステムが標準のようだ。

我が家の9月分の電気料金は13,648円(577kw)。単純に12倍すると年間
では163,776円(6,924kw)になる。1kwあたり23.65円である。3kWの太陽
光発電システムでは年間3000kwだから70,950円の節約になるのだろう。

導入経費はいかほどか。

<現在私どもで太陽光発電システムの価格で調査確認できている1kW当た
りの販売価格は、40万円台から70万円台にわたって広がっている>と太
陽光発電普及協会山梨県支部・浅川太陽光発電所の浅川初男所長。間を
取って55万円とすれば、3kwだから165万円。このコストを回収するため
に23年と3ヶ月もかかることになる。

小生が「太陽温水システム」で学んだのは200万円かけても3年しかもた
なかったこと。ガラスの表面が汚れて曇り、集光能力がなくなってしま
うのだ。水は漏れる、揚水ポンプは故障する、撤去費用は5万円もかかる
というので散々だった。

太陽電池パネルもガラスで覆われているから、3年でおかしくなる、運良
くもっても5年で、これではまったくコスト削減にはならない。温暖化防
止に貢献したい、エコライフをしたいという趣味の人、ゴア氏のような
お金持ちしか導入はできないだろう。一種の道楽ではあるまいか。

<「不都合な真実」に関連して保守系団体のテネシー政策研究センター
がテネシー州ナッシュビルのゴア邸のエネルギー消費量を調査し、月平
均1,359ドル分の電力を消費、電気代とガス代をあわせると2006年は3万
ドル近くを支払っていたと発表した。

それに対してゴア側は、消費電力の殆どを風力発電や太陽光発電、メタ
ンガスによる火力発電でまかなっていると反論した>(ウィキ)

ゴア邸はエコロジーのために重武装しているようだが、一体幾らの金を
つぎ込んでいるのだろう。1億円をはるかに上回っているのではないか。

太陽光発電は耳障りのいいビジネスなので、詐欺師が活躍している。
「屋根の葺き替え、補強工事が必要です」「この際、オール電化にしま
せんか」「電機温水器、IHクッキングヒーターはいかがですか」「モニ
ター制度を利用すると補助金が出ます」などなどで、あの手この手で工
事費・設備費は値上がり、「〆て460万円」ということもあるそうだ。

騙すほうも悪いが、騙されるほうも悪い。詐欺師にはくれぐれもご用心
を。



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話 の 福 袋
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 ◎


 ◎

 

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 ◎

 

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反     響
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 1)



 2)


 3)




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身 辺 雑 記
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パソコン修理の都合上、未完成品ながら、送付します。パソコンがよた
よたし始めた為、専門家に22日夜、点検していただく事に急遽いたしま
した。

ついては夕方までに編集した分をけしてしまうのはもったいないので、
1705号、未完成ながら配信します。


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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>

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