政治・経済

頂門の一針

急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

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頂門の一針 1305号  08・09・05(金)

2008/09/05

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  わたなべりやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 1305号
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         平成20(2008)年9月5日(金)



                               おらゴム長と織田信長:渡部亮次郎

                             引き潮なのに上げ潮だって:平井修一

             息子をドイツの徴兵に送って(12):永冶ベックマン啓子

                  「日暮硯」松代藩の財政再建(3):翻訳:平井修一

                                 馬英九の危険な綱渡り:宮崎正弘

                         話 の 福 袋
                         反     響
                         身 辺 雑 記


□■■□  ──────────────────────────□■■□
第1305号           
 
                              発行周期 不定期(原則日曜日発行)
             
               御意見・御感想は:
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おらゴム長と織田信長
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          渡部亮次郎

「おらゴム長と織田信長」は親戚の秋田芸人大潟八郎の間違え節の1節。
その伝で行けば敗戦直後に歌手・ブルースの女王(故人)の淡谷(あわ
や)のり子はどこかの田舎で「ズロースの女王」と宣伝ビラに書かれた
のは間違い節だ。

ズロース drawers 「広辞苑」女性用の下ばき。股間部をおおい、太
もも丈のゆったりしたもの。

ブルース(blues)は、米国深南部でアフリカ系アメリカ人の間から発生
した音楽のひとつ、またはその楽式。19世紀後半頃に米国深南部で黒人
霊歌、フィールドハラー(労働歌)などから発展したものと言われてい
る。

アコースティック・ギターの弾き語りを基本としたデルタ・ブルース、
バンド形式に発展したシカゴ・ブルース、ロックと融合したブルース・
ロックなど、時を経て多様な展開をしている。

しかし日本の場合「ブルース」というと、前記のブルースに影響を受け
た淡谷のり子、青江三奈(いずれも故人)らに流れを発する「哀しい雰
囲気でムードのある歌謡曲」を指す場合の方が多い。

「別れのブルース」「伊勢佐木町ブルース」といったように、歌謡曲や
演歌などでタイトルに「ブルース」が付く曲は概ね、音楽的にはブルー
スとは別物である。

マイナーブルースに近い構成のものもあるが、メロディーの音階がブルー
ノートスケールではなく演歌ペンタトニックスケールなどの違いがある。

これらには歌詞が物悲しいことと、アレンジにサックスを多用している
という共通点しかない。

淡谷のり子が本邦初めてブルースと付く名の「流行歌」を歌ったのは昭
和12(1937)年の春、ソプラノの声をわざと煙草で潰して唄った「別れの
ブルース」である。作詞藤浦洸で、作曲の服部良一に無理に頼まれて唄っ
た。

窓を明ければ 港が見える メリケン波止場の 灯が見える
夜風 潮風 恋風のせて 今日の出船は どこへ行く
むせぶ心よ はかない恋よ
踊るブルースの 切なさよ

胸にいかりの 入れずみほって やくざに強い マドロスの
お国言葉は 違っていても 恋には弱い すすり泣き
二度と逢えない 心と心
踊るブルースの 切なさよ

この「別れのブルース」が中国戦線からヒットした。「別れのブルース」
は横浜本牧のチャブ屋街をモチーフにし、バンドホテルを舞台にしてい
る。チャブ屋とはいわゆる売春窟である。

淡谷のり子は以後、ブルースと付く何曲も唄い「ブルースの女王」と呼
ばれた。それが「ズロースの女王」になったのは興行主がズロースしか
知らなかったからだろう。

雨のブルース(1938年) 
想い出のブルース(1938年) 
東京ブルース(1939年) 
満州ブルース(1940年)
 
戦後は

嘆きのブルース(1948年) 
君忘れじのブルース(1948年)
遠い日のブルース(1963年) 

ところがブルースをブルーズと濁って(正式に)発音したのは1回目の
「別れの・・・」時だけで、なぜか以後はすべて濁らずに唄っている。

ブルースの本来の発音はブルーズで、作為的にbluezと綴られる事もある、
と解説書にはあるのだから、日本のブルースはブルースでは無いという
のは本当だろう。

本当のブルーズが日本では、1970年代にブームが起こった。 1971年、
B.B.キングが初来日を果たす。 1973年にスリーピー・ジョン・エスティ
スの「スリーピー・ジョン・エスティスの伝説(The Legend of Sleepy
John Estes)」がオリコン・チャートに食い込む大ヒットとなる。 

1974年、「第1回ブルース・フェスティバル」開催。同フェスティバル
は第3回まで開催され、エスティスを始めロバート・ロックウッド・ジュ
ニア&エイセズ、オーティス・ラッシュらの来日が実現した。 

日本でも京都、大阪を中心にウェスト・ロード・ブルース・バンド、憂
歌団など、ブルース・バンドが登場。日本の独自のブルース・シーンが
形成されて行く。 

日本のはブルースではないブルース。間違え節の落ちである。参考:ウ
ィキペディア  及び誰か昭和を思わざる 
http://www.geocities.jp/showahistory/music/singera01.html
2007・4・02



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引き潮なのに上げ潮だって
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            平井 修一

昨年9月23日の自民党総裁選。投票数528、有効投票数527、福田330(62
%)、麻生197(37%)だ。ざっくりすれば福田支持は6割、麻生支持は4
割だった。

今年はどうなるか。麻生以外に誰か出るのか。小池で総選挙を勝てるの
か。街頭演説での麻生の動員力は福田の10倍だったから、小池の5倍に
はなるだろう。

麻生がアキバで演説する、「政局を皆さんに報告し、これからの日本の
行方をいかにすべきか、ともに相談したい」と言えばネチズンらが数万
人は集まるだろう。

マーケティング戦略として、麻生が圧勝するためには「秋葉原で演説す
るしかない」、大衆を大動員するしかないなあと思う。歴史的な演説を
して、自民党の有象無象の反麻生派を吹き飛ばすのである。

「派閥の自民党がまた復活しそうです、これをぶっ潰す、新しい政治を
皆さんとともに創っていきましょう」

「民主党は労働組合の利権を引き継いだ、既得権益を守ろうという社会
党のような集団です、己の利権を守ってワーキングプアを放置してきた
のが連合です、このような弱者固定化の民主党に政権をゆだねてアキバ
お宅の一分が立つのか」

とか言って麻生コールを引き起こせれば総選挙でも負けは少なくて済む
のではないか。 

ところで中川秀直らの「上げ潮派」だが、どこが上げ潮なのか不明であ
る。景気が低迷し、税収増はますます期待できないなかで、中川氏はサ
イトでこう主張する。

<小泉改革路線を自民党は継承・発展させるのか、否定・逆行するのか
である。「改革以前」の90年代にもどるのか、「改革以後」に進んでい
くのか。複数の候補者の政権公約の要諦は必然的に、構造改革路線の継
承・発展の是非にならざるを得ないことである。

90年代の日本、オールド・ケインジアンの財政出動主義の日本に戻るの
か、それとも、金融政策(改革?)・霞ヶ関埋蔵金放出・歳出削減の上
げ潮政策で改革のその先へ向かっていくのか>

小泉構造改革路線といっても、企業が必死でリストラをし、米国市場と
中国市場が元気だったからこの10年ほどは安定成長してきたのであって、
改革路線ゆえにそれがもたらされたとは小泉、竹中、中川以外に思って
はいないのではないか。

今、企業はこれ以上のリストラができないほどまでスリムになった。米
国、中国ともに経済は失速し始めている。同時に日本経済も原油や食料
の世界的値上げもあって暗雲が立ち込め始めた。経済は「引き潮」へ転
じ始めており、税の自然増収もありえない。

ここは暗雲が小さいうちにロケットを発射して雲を散らすという経済活
性化策は必要であり、財政再建を多少先延ばししても、あるいは歳出削
減のたずなを多少緩めても、それに取り組むのが政治だろう。ワクチン
代を惜しんで病気になってもいいのか。角を矯めて牛を殺していいのか。

財政再建も歳出削減も構造改革も国債抑制もすべては国民のためであり、
それは国民の幸福・利益のための手段であり、それ自体が目的ではない。
手段を目的にするのは本末転倒である。

上げ潮派は○○の一つ覚えのように「構造改革」を叫ぶが、具体的な改
革案が「1000万人の移民受け入れ」だけというのは愚の骨頂である。

上げ潮派は引き潮の今こそ活性化策を打ち出すべきで、打ち出せないの
なら小池が立候補しても争点がなく、総裁選は盛り上がらずに総選挙に
は大敗し、自民党は下野するしかあるまい。



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息子をドイツの徴兵に送って(12)
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            永冶ベックマン啓子

迫撃砲(Pz Mrs、重量12・5トン) の照準手(銃砲のねらいをつけて定
める事)の6週間に亘る兵舎内での訓練は、正確さと迅速なる操作を要
し、手先の集中力と繊細さを要するもので、全員が何回も注意されなが
ら、真剣に取り組んだ。

迫撃砲;口径が大で砲身が短い軽便な火砲。近距離で遮蔽(しゃへい)
内の敵陣に弾丸を曲射するのに適する。通常、弾丸を砲口から装墳する。
(広辞苑)
 
12月に入り、中部ドイツのハメルブルグにある軍の演習場に、20人の中
隊で軍のバスで迫撃砲の訓練演習に6日間出かけた。

1回、ドライブインで短く休憩して、片道5時間半ハメルブルグまでかか
り、その週末は帰宅しなかった。(バスには100km/hの制限時速がア
ウトーバーンにある)。

そこでは食事や休憩が出来るバラック(ポルトガル語が語源のバロック
=歪んだ真珠から来ている)小屋様の兵舎があり、夜は簡易ベッドで靴
を脱いで、横になる事も出来た。12月のドイツはかなり寒い、緯度を見
ると南サハリン辺りと同じである。

迫撃砲の発射音は凄まじく、耳栓をし、更に帽子の上から耳を保護する
が、それでも大きい音だと言う。指令を受けて操作して撃った後は、す
ぐしゃがんで頭を抱え、体を小さくして自分を保護するのだ。

その衝撃風波も強く、頬を掌で力を入れて打たれたような、あるいは風
に頬を蹴られたようなと表現した方が正確な強烈な感じだった。爆発音
と衝撃風波が、全身全霊を揺さぶるようで最初は戦慄を覚えたという。

全身に受けるその大きな刺激は、今まで全く感じた事もない風波と想像
した事もない爆発の音の経験で、知らない種類の物だった。後には、
「僕にとっては最高の経験だったよ」と語っていた。

帰宅した時、デジカメで撮った迫撃砲演習の動画を見せながら、演習の
説明をしてくれた。その動画を見た時、初めて見る世界に私自身も何や
ら衝撃を受けた。

それは、荒涼とした原野に戦車が何基も見えて、指令する声にも真剣味
があり、キビキビと指令に従い、正確な動きと反応で操作し、爆破音も
聞こえた。映画ではなく、現実の若いドイツの兵士や息子の真剣そのも
のの世界だった。

これを経験して、息子が急速に男になっていく事が予想され、それは私
のイメージに残る半年前の高校生の頃の息子ではなく、まるで別人のよ
うに訓練された若い男性であった。

中部ドイツは丘陵地帯が多く、せいぜい1000mの山が少しある位である。
以前国道で戦車の列に出会い、驚いた事があった。陸が続いているから、
向こうの丘からいつ戦車が出てきてもおかしくないような、感じになる
時がある。

今も頻繁に、時に触れ折に触れ、ドイツのテレビで流される、戦争時の
白黒のドキュメンタリー映画の影響かもしれない。

ドイツ国民に、「過去の不幸を忘れてはいけない!」と言う警告の意味
が隠されていると私は感じる。現に、多くのドイツ人は、スイス程では
ないが、多くの食料品のストックを持つ家族が案外多く、どこかに危機
感が隠れている。

わずか12年間で歴史が転倒し、そして戦後63年、こんなにも長い間、ド
イツ国内で、戦争が起きていない、こんなにも長い間平和な時間が流れ
ているという事実は、ドイツの歴史の中で、初めての出来事である。
 
ドイツの全ての国道に架かる橋には、丸い黄色い標識があり、そこには
数字のみが書かれてある。各種戦車の重量制限の目安となっている。そ
の標識の意味を知らない日本からの旅行客が案外多い。(つづく)



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「日暮硯」松代藩の財政再建(3)
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           翻訳:平井 修一

「私どもは恩田木工の財政再建策には一切反対しません」「不忠があれ
ば恩田木工はいかなる処罰も受容します」と家老・諸役人と恩田木工が
誓詞を取り交わして帰国すると、木工は親戚一族郎党を集めて、こう断
言した。

「このたび江戸表にて御当家の親類様から藩財政を統括する勘略奉行
(勝手掛=大蔵大臣)を仰せ付けられた。ご辞退申し上げたが是非に及
ばずお受けした。自分の一生の浮沈はこれからにかかっている。ついて
は今後は皆のものと義絶したいので了解してくれ」

●まずは不退転の覚悟で内を固める

そして、妻子、家来へこう申しわたした。

「このたびの役儀につき、女房には暇を遣わすので親元へ戻れ。子供は
勘当するから、いず方ヘども立ち退け。家来どもは暇をくれるからいず
方ヘども奉公せよ」

一同びっくりして、親類代表が問いただす。

「一体いかなる不届きがあったのでしょうか」

木工「いや、なにも不届きはないが、このたびの役儀を勤める上で邪魔
になりそうだから暇を遣わすのだ。それ以外の理由はない」

親類「木工殿はお気がふれたか。いかに勘略奉行を仰せつかったにして
も、親類を義絶し、女房を離別し、子供衆を勘当し、家来に暇を出すと
は。以後は一人でやっていけるはずもないでしょう。いかなる了見なの
か、さっぱり分かりません」

木工「気がふれたわけではないが、今回の役儀の邪魔になるからだ。一
人でやっていけないのなら外の者を雇う」

女房も涙を流しながら、

「邪魔になるというのなら暇をもらいますが、その訳をおっしゃってく
ださい。得心すれば暇をもらいますが、訳も分からずというのでは、親
元へ戻りましても申し開きができません。子供にも訳を説明し、得心さ
せてから勘当してください」

親類「奥方の申される通りです。まずは訳をおっしゃってください、な
るほどと分かれば義絶もいたしましょう」

木工「訳を申しても皆は得心しなかろう、訳を申すのも無益と思って差
し控えたのだが、各々が訳を聞きたいというのももっともだから説明し
よう。

まず、私は今後は一切嘘を言わないことに決めた。それなのに、木工は
嘘を言わないと決めても、女房をはじめ、子供や家来、親類中が嘘を言
ったら、『あの様だから、木工だって分かったものではない』と疑うだ
ろう。そうなればこの役はあい勤まらない。だから家族、家来、親類と
義絶することにしたのだ。

さらに、普通の日は飯と汁のみの食事で、香のもの(漬物)も食べない
覚悟だ。衣服も木綿で、あるものを使い、新しく作る必要がある場合で
も木綿にする決意だ。しかし、女房どもは、今までのように嘘も言いた
いだろう、旨いものも食べたいだろう、木綿の着物は嫌だろう」

こう言うと女房が、

「決して嘘を言わず、飯と汁のほかは食べず、木綿の着物を着れば、離
別せずともお邪魔にはならないということですね」

木工「なるほど、その通り」

女房「それならば嘘は申しません、木綿の着物を着ますから、このまま
置いていただきたくお願い申し上げます」

木工「しかし、家来に暇を出すから、自分で水を汲み、飯も炊かねばな
らぬぞ」

女房「もちろんです。自分で水を汲み、飯も炊きます」

木工「それに相違ないな」

女房「誓詞に誓って」

それならば「去るには及ばぬ」となり、子供衆も家来どももそのまま置
くことになった。 

家来はその上に給金は要らないと言う。

木工「いやいや、それは違う。知行は千石を頂戴するが、飯と汁よりほ
かに食べなければ出費は少ないので、給金は取らす。生活費を差し引き、
残ったものはお上へ返上する。その方どもは妻子を養わなければならな
いから給金は遣わすので、そのように心得よ」

家来一同、「重々ありがたき幸せに存知奉り候」と落着した。

話は親類へ飛ぶ。

木工「さて親類の皆様は義絶してくださるか」

親類「いや拙者どもも嘘は申しません。食事も木工殿の家と同じにしま
す」

木工「いや、各々方の家内のことはご自由にされてください。嘘さえ申
さなければ手前の邪魔になることはありませんので、義絶には及びませ
ん」

親類「それはかたじけなく存知奉り候」

このように、江戸より帰国すると直ちに家内と親類をまずは固めて意思
を統一した恩田木工は、まさに前代未聞の賢人である。(つづく)



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馬英九の危険な綱渡り
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)9月4日(木曜日)
通巻第2309号  
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 馬脚をあらわし始めた馬英九政権は危険な綱渡り
   アモイと金門に橋を架けるプロジェクトへ急傾斜、
    自主ミサイル開発を凍結
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 中国時報(9月1日)は馬英九総統が、台湾で自主開発中の巡航ミサイル
「雄風2E型」を凍結すると決定したと報じた。

このミサイルは上海を射程内とする中距離巡航ミサイル(蛇足ながら、
台湾はかつて自主開発の「経国号」(ジェット戦闘機)を推進していた
が、途中で開発をうやむやにした。数機が実戦配備されたが、役に立つ
代物ではなく、李登輝政権になって米国からF16ジェット戦闘機,フラ
ンスから「ミラージュ」戦闘機を輸入する防空体制に切り替えた)。

馬はミサイル開発凍結を、「中台関係改善を進めるための『善意』の表
現」と比喩したそうな(そこまでして北京に媚びる外省人政権というの
はいったい何なのだろう?)。

野党・民進党は直ちに抗議声明を出し、「(中台間の)軍事バランスを
台湾側から崩し、これでは北京との交渉カードを失うではないか」と馬
英九の軍事方針変更を批判した。

(ただし一言だけ私見をのべると台湾の『自主開発』なるものは金ばか
り食って、軍と政治家の汚職の温床とされるうえ、機密が北京へ漏れる
ので、率直に言って米国製を買う方が効果的ではありますが)。

馬脚が現れたのは、そればかりではなかった。

9月3日、馬はメキシコのメディアと会見し、「台湾と中国は“2つの中
国”関係ではない」とし、明確に李登輝路線を否定した。馬の計算は、
これで北京を安心されるのではなく、ワシントン向けの発言であろう。

馬総統は、「両岸(中台)は一種の特別な関係で、国と国の関係ではな
い。この点が大変重要だ」とメキシコ紙に語り、「1992年に(中台)双
方は1つの中国の原則を受け入れた。ただし『1つの中国』の解釈は異
るが」と付け加えた。

両岸関係基金会の江丙伸理事長は先月(8月下旬)に来日し、読売新聞な
どと会見したおりに「馬英九政権の外交政策について「対中傾斜と言わ
れるのは心外。日本との関係も強化したい」と述べた」(読売新聞)。


▲金門島から対岸のアモイへ架橋します

これらの伏線があって馬英九は金門島を訪問した際に「金門からアモイ
へ橋を架ける夢のプロジェクトを実現したい」と述べ、金門島経済の活
性化のみならず、台湾本島と中国大陸との直接的なアクセスを前向きに
みていることが判明した。

(これも蛇足ながら金門―アモイへの架橋は、金門島の李知事(新党)
が数年前から本気で取り組んできたプロジェクト。小生が金門知事とイ
ンタビューした際に『相手がミサイルでねらっているのに。何故?』と
糺すと、『我々はおなじ中国人、相手はそんなことをしないさ』と歯牙
にもかけていない様子で驚かされた)。

(金門とアモイをつなげば人民解放軍は侵略軍を、台湾の費用でかけて
橋を渡って攻め込んでくるのに?)

こうした動きに対して台湾庶民は抗議の姿勢を見せており、先月30日に
は台北市内で「馬英九政権を批判するデモ」が行われた。

大規模なデモは30万人が参加した。多くは馬脚を現した馬政権への失
望で、とくに「台湾経済の再生を公約して当選したが、ガソリン、食品
のインフレがすさまじく生活を圧迫しているからである。

馬政権の支持率は急速に低下しており、国民党系のメディアの世論調査
でも50%を切っている。

ところで、台湾の世論は、次期「麻生政権」を歓迎している。麻生は馬
英九や台湾国会議長の王金平とも会見している。
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(読者の声1)貴誌の投書欄にでた、阿南前駐在大使ですが、中共と交
渉すれば物凄いストレスを感じていたと思います。

それでも媚中姿勢を取っていたのは外務省の中国派の利権を考えての行
いだったんでしょうね。やっぱり外務省は解体すべきだと思います。
      (AA生)


(宮崎正弘のコメント)外務省職員全員を6ヶ月前後、自衛隊に順次体
験入隊させ、国防とは何かを体得して、それから外交をやっていただき
たいモノです。



   ♪
(読者の声2)毎日配信して下さる先生のメール内容、読者の方々の感
想、全てが素晴らしい教科書(刻々と変化する政治状況に即答)です

どなたかも言われていましたが、日によっては数回も配信して下さる先
生のメールは私の唯一の楽しみになりました。

又、読者の方々の非常に貴重な情報には、マスコミの情報だけで狭い視
野になりがちな私のような者には、何よりの生きた教科書です。

ただ先生のご著書を始め、読者の方がご紹介下さった本の数々など、読
みたい本が多過ぎて、読むのに追い付かないのが目下の悩みです。

そしてこんなに貴重なメールを配信して下さる先生のご健康を心配して
います。愛する日本の為にお体に充分にご留意されてこれからも長く長
くメールを配信して下さる事を切にお願いいたします。(H生、愛知)


(宮崎正弘のコメント)激励のメッセージをいただきました。ありがと
う御座います。
 


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話 の 福 袋
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 ◎クライン孝子日記
■2008/09/04 (木) 福田退陣のウラで、こんな動きがあるみたい。 

韓国経済が危機下にある?。

そこでまたもIMF頼みになるのかなと思っていたら、とーんでもない!、
この危機で、何と日本は韓国に130億ドル融通するらしい。犯人は「 通
貨スワップ協定 」(外貨不足を二国間で互いに連携し融通しあう協定)

北朝鮮がほとほと困って、何とか日本からカネをふんだくろうとあれこ
れ画策しているのも韓国からの援助が厳しくなったからで、そこで、一
部では、日本に潜伏している工作員らしき者による詐欺めいた巧妙な事
件が、最近頻繁に起こっているいう噂も耳に入っている。

日本にはスパイ防止法がないものだから、近隣諸国にとって、はやりた
い放題!

というわけで、どうも今回の突然の福田退陣ドラマも、仕組まれている
ような気がしてならない。(私の勘ぐりすぎかしら?)

首相辞任で、メデイアがこのニュースを夢中で追跡しているそのスキに、
日本たら、国サイドによるオレオレ詐欺みたいなのに引っ掛かりおおボ
カをやりつつある、そんなある意図的操作を感じるからです。

そこでちゅう太郎氏より

<今回は谷垣国土交通大臣の件です、ネットで韓国は債務超過国になる、
外貨準備高は底をつくと言われています、

事実韓国は9月中旬もしくは、10月には債務超過国に
なるでしょう、

ここで問題なのは、2006年2月谷垣財務大臣のおり、韓国と緊急時の資
金支援の条約を結んでいます

日本が資金不足のおり、韓国が50億ドル支援する(朝鮮日報は日本への
支援を前面に報道)そして韓国が資金不足のおり日本は100億ドル支援の
条約です、

どう考えても日本が外貨不足に陥ることはありません、明らかに韓国を
支援するだけの条約です、

前回1997年日本が韓国に緊急支援した1兆円は、まったく感謝されるこ
となくあとで不必要であったと、韓国は発言しています、

一体何のためにそのような約束を行なったのでしょう?

以前谷垣さんが、スパイ防止法制定を反対し阻止したことを伝えました
が、1〜2年前に週刊文春も報道したそうです、

弁護士である谷垣さんは、日弁連の意を受けての行動?と言われていま
すが、日本のスパイ防止法ができると一番打撃を受けるのは中国です、

今回の件は中国の意を受けての朝鮮半島の行動ではないでしょうか。再
度報告いたしました。>



 ◎与謝野氏、出馬へ=石原氏も意欲−自民総裁選

福田康夫首相の後継を決める自民党総裁選をめぐり、与謝野馨経済財政
担当相(無派閥)は4日午前、出馬の意向を表明した。

石原伸晃元政調会長(山崎派)も立候補への強い意欲を示し、小池百合
子元防衛相(町村派)は20人の推薦人確保に全力を挙げた。総裁選は10
日の告示に向け、麻生太郎幹事長(麻生派)の対抗馬を探る動きが一気
に加速した。

与謝野氏は4日午前、都内で中曽根康弘元首相と会い、「日本の国会と世
界の情勢を考えてしっかりとした発言をする総裁選にしないといけない。
そういう志をもってやりたい」と表明、推薦人20人も確保できたと伝え
た。中曽根氏は「しっかり頑張りなさい」と激励した。

与謝野氏については、園田博之政調会長代理や後藤田正純衆院議員が擁
立を模索していた。総裁選では、財政再建に向けて消費税引き上げの必
要性を掲げる考えだ。

石原氏は同日朝、「(総裁選に)誰も出ないというなら覚悟を決めて推
薦人を集める作業をしなければいけない」と記者団に表明。街頭演説で
も「この難局に不退転の決意で臨む。麻生幹事長ただ一人では民主党と
同じになる」と強調した。 9月4日12時10分配信 時事通信


 
 ◎ 首都高の側壁に衝突、飛び越えて落下 男性死亡

4日午前8時10分ごろ、東京都品川区東大井の首都高速1号羽田線下り
をオートバイで走っていた台東区橋場、会社員、秋沢賢一郎さん(40)
が高さ約1メートルの側壁に衝突。そのまま側壁を飛び越え、約2・5メー
トル下の高速道路補修工事用の足場に落ちた。全身を強く打ち、まもな
く死亡した。

警視庁高速隊の調べでは、現場は2車線のゆるい右カーブで、見通しは
良い。同隊で原因を調べている。9月4日14時12分配信 産経新聞



 ◎家賃滞納で強制執行へ 神戸タワーサイドホテル 
 
神戸市の外郭団体、神戸港振興協会(会長・鵜崎功神戸市助役)は、家
賃滞納が続いている「神戸タワーサイドホテル」(同市中央区)に対し、
営業の打ち切りと建物の明け渡しを求める強制執行を決め、3日までに
ホテル側に通告した。家賃など約1億円の延滞金があり、立ち退きが決
まれば年内にも新たな経営母体を公募するという。

同ホテルは1970年開業。15階建て約200室で、延べ床面積約1万平方メ
ートル。土地は神戸市、建物は同市と神戸港振興協会が所有している。

2002年から、ホテル経営コンサルタント会社(東京)の子会社が運営し
大規模改装するなどして観光、ビジネス需要に対応してきたが、今春、
経営陣を一新。レストランや宴会場など不採算部門を閉鎖し、従業員約
20人を解雇してビジネス需要に特化した運営で再生を図ってきた。

だが、近隣ホテルとの競争激化や建物の老朽化が進み、経営環境は厳し
さを増しており、06年夏ごろから家賃の滞納が続いているという。

同協会は「経営者が代わった後も改善の兆しが見られない」として、営
業を今月25日で打ち切り、同26日朝に建物を明け渡すようにホテル側に
通告した。

神戸新聞社の取材に対し、同ホテルは「今はコメントできない」として
いる。

一方、同ホテルは今春に解雇した従業員約20人に対し、未払い残業代約
1200万円を支払うことで3日までに合意。

また、06年から務めてきた神戸市立国民宿舎須磨荘(シーパル須磨)の
指定管理者を、経営難を理由に8月末で辞退。引き継いだ「一栄グルー
プ」(大阪市)は正社員12人を解雇した。神戸新聞 (9/4 08:42)

  

 ◎民主都議ブラジル視察団 JETRO論文を盗作して「報告書」

民主党東京都議のブラジル視察団が都議会に提出した視察報告書で、日
本貿易振興機構(JETRO)職員の論文を盗作していたことが3日、わかっ
た。

一部手直しなどがみられるが、論文のほぼ全文を引用し、視察団の見解
として掲載していた。視察団の団長だった都議は同日、「参考資料とし
て載せるつもりだった。結果的に『盗作』と言われても仕方がない。申
し訳ない」と盗作を認めて謝罪した。共産党都議団の指摘で発覚した。

盗作があったのは、民主党が都議会に提出し、19年3月に発行された海
外視察報告書。この報告書の結論部分に該当する「ブラジルにおける環
境・エネルギー政策」と題された計4ページ分の文章が、日本ブラジル
中央協会の会報「ブラジル特報」(平成17年11月号)に載ったJETRO職員
の論文の“丸写し”だった。

この文章の冒頭には「概観的に論じてみたい」、最後には「都のおける
政策立案の上での参考にしていきたい」などの語句が書き加えられ、視
察団の見解として掲載されていた。

視察団の団長だった大沢昇都議(現政調会長、江東区)は「JETROには電
話で論文を使ってもいいかどうか確認し、参考資料としての使用許可を
得ていた」と述べたうえで、「報告書の編集者が報告書の結び部分と誤
解していた。忙しかったため、校正段階でOKを出して確認しなかった。
すぐに訂正するべきだった」と弁明した。早急に報告書の訂正作業を行
うという。

ブラジル視察には大沢都議のほか、岡崎幸夫(大田区)、大西智(足立
区)、猪爪まさみ(新宿区)の3都議が参加。18年10月に10日間の日程
で、サンパウロ、クリチバ、イグアスの3都市を回った。

目的は公共交通政策の調査などで、視察費用は都議会局の予算から海外
調査費として支出され、4人で総額765万円だった。9月4日15時27分配信 
産経新聞。
 


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反     響
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 1)渡部さんの主宰する「頂門の一針」、毎回発行されるのが待遠しく
且興味を持って勉強させて貰っています。

さて、今回の福田氏の茶番劇にはマスコミが此処を先途と書き尽くして
おられるので今更と思いますが、このメルマガの最後の《身辺雑記》の
項にも、”福田氏は思っていた以上にアホだった”と吐き捨てるように
書いて居られますので、ちょっと思い出すことがあります。

半年ほど前、関西系のテレビ番組である著名な政治評論家が偶々福田氏
のことに触れて、”あれは(福田氏)はねえ、父親の赳夫さんがこれは
政治家に向いとらんと言ってサラリーマンにしたんだよ。小泉さんの時
(小泉氏が首相の時)の内閣官房長官時代に、あの人物は深謀遠慮と評
価した政治家が居ったが、あんなもの何にもありゃせんよ”と歯牙にも
掛け得ない物言いでした。

小生も最初から薄々はその雰囲気を感じ取っていましたが、結果を見る
と正しくその通りで虚しさと腹立たしさだけが残りました。

こんなことの繰り返しで、日本の将来は大丈夫か、日本人の子孫は無事
に生き遂せるのか心配で仕方ありません。(名古屋 T.K.生) 



 2)橋下知事の改革の矛先が何処に向けられるのか、府庁各部局では
ハラハラの状態です。それこそが古き不合理な体制がまだまだ残存して
いる証拠を示していることになります。

議会との直接対決を避け、司法の場で争う姿勢の橋下知事には、巧妙な
手段を駆使してまでも「聖域」の議会にも踏み込んで改革を断行しよう
とする強い意気込みが感じられます。

政治が失われた大阪の実態を鋭く衝かれた師匠の玉稿を何度も拝読しま
した。まさにその通りでした。その中でご指摘のように失われた政治を
新しい体制に再構築しようと、密かに決意実行しようとしているのが、
橋下知事だと見えてきたようです。


主宰者より:大阪に久々に現れた「普通の人」だが、贅六にとっては「賢
人」なのでは無いですか。大事にして「恩田木工」にしたほうがいい。



 3)「頂門の一針」 1304号 平成20(2008)年9月4日(木)に掲載
の「まだ「首相」なのですが・・・:花岡信昭」への感想です。

花岡さんのご指摘も、9月3日の産経新聞の「福田首相『最高指揮官』の
責任放棄、自衛隊高級幹部会同を異例の欠席」の報道も、誠に適切なも
のです。

加えて、小生が指摘したいことは、日本の最高指導者のこの無様な行為
を防止できない補佐機構の「公人」意識の劣化であります。

今回の場合、福田首相が公人意識の欠如した私的な事情で「ドタキャン」
を言い出したとしても、これを止めたり、代理を出したりする工夫をす
るのが、首相を取り巻く「官邸」や「防衛省」の任務であります。この
機能が働かなかったことを危惧しております。

最高指揮官が行動する場合、花岡さんが例示する米国大統領の場合ほど
ではないにせよ、日程、交通、訓示などの調整・準備、万一の事態に備
えた代理の準備などが、官邸、防衛省、警視庁など関係省庁の各段階の
補佐機関を通じて念入りに行われるものであります。今回の場合これが
なかったか、機能しなかったということであります。

福田首相を責める以上に、首相の補佐機関が責められるべきもの、危機
管理意識の欠如を内外に露呈したものとして、厳しく糾弾されるべき不
祥事ではないか、と思われます。(元防衛庁幹部職員 N.H.)



 4)渡部さん、何時も浅学の身に目の覚めるような記事を有難うござ
います。ついこの間1200号だった気もするのに既に1300号を超え毎日の
積み重ねのご努力に頭が下がります。

さて、福田さんですが、昭和1桁人間としては実に情けない首相でした。
憲政史上最低じゃないでしょうか。

世界激動の最中に、日本の危機の中で、「俺はもう嫌になった.後は自
由に遣れ」とは何事ですか。国防の要である自衛隊幹部会議もキャンセ
ル、代理も立てず、トップとしてこれ程国民を侮った首相など見た事な
い。敵前逃亡と言っても過言ではない。

次の首相は強い意志を貫く人、世界に向かって指導力を発揮できる人で
あって欲しい。   (TU生)

柳は緑 花は紅 ・  租にして野だが卑ではない tua0102@yahoo.co.jp



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身 辺 雑 記
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都立猿江恩賜公園を散歩していた4日午前、突然落下物。何かと思って
蹴飛ばしたら,なきながら蝉が飛んでいった。蝉の死骸を多く見るように
なった。声がそれだけ少なくなった。萩の花も咲き始めた。赤とんぼも
多くなった。秋が来たのだ。

総理が辞めてくれて良かったという声だけ。それだけ彼のやる事なすこ
とが国民に閉塞感となって悪影響を与えていたのだ。人格そのものが国
民に閉塞感を与えるというのは、なんだろう。酸素無き空気?

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