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国立大学が独立行政法人化され公立大学の多くが後を追い、大学界全体への政・官・財の影響力が高まりつつあります。大学界における連帯形成の試みとして不定期に配信しています。

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[AcNet Letter 235] 園部氏意見書:再任申請権はもとより再任請求権があると解し得る

2005/01/29

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    Academia e-Network Letter No 235(2005.1.29 Sat)
  http://letter.ac-net.org/number/235

━┫AcNet Letter 235目次┣━━━━━━━━━ 2005.1.29 ━━━━━━

【1】(36433) イラク意見広告の会 より2005年01月29日取得
  「本日1月29日土曜日NHKスペシャル
   「ドキュメント 陸上自衛隊 イラク派遣の一年」」
  http://www.ac-net.org/iik/index.php?job=showtext&cid=5128

【2】(35982) 京大再生研教授再任拒否をめぐる訴訟 より2005年01月28日取得
  「予定:2月28日(金)14:30 より大阪高等裁判所」
  http://ac-net.org/rss/item/35982

【3】(36436) 国立大学法人法案に反対する意見広告の会 より2005年01月29日取得
  「意見広告の会ニュース 号外7(2005.1.29)」
  http://ac-net.org/rss/item/36436

【4】(36435) 国立大学法人法案に反対する意見広告の会 より2005年01月29日取得
  「「意見広告の会」ニュース245(2005.1.29)」
  http://ac-net.org/rss/item/36435

   ───大学任期制濫用問題───

【1-1】(35965) 京大再生研教授再任拒否をめぐる訴訟 より2005年01月28日取得
  「園部逸夫元最高裁判事意見書−任期制採用教授の法的地位の評価と失職通
知の行政処分性について−(2005.1.10 大阪高等裁判所提出)」
  http://ac-net.org/rss/item/35965

【1-2】(35917) 京大再生研教授再任拒否をめぐる訴訟 より2005年01月27日取得
  「大阪高等裁判所提出:井上一知教授陳述書(行コ53:050107)」
  http://ac-net.org/rss/item/35917

   ───投稿───

【2-1】(36434) AcNet Letter より2005年01月29日取得
  「(AcNet Letter への投稿)
    小坂井敏晶氏の「異質性という金脈」に関連して」
  http://ac-net.org/rss/item/36434

   ───NHK職員証言:番組作成への政府関係者の関与───

【3-1】(36039) BigBan より2005年01月28日取得
  「NHKなんていらない3---不透明なグループ会社の構造」
  http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/2005/01/3_1.html

【3-2】(36383) Publicity より2005年01月29日取得
  「NHK告発文の全文」
  http://takeyama.jugem.cc/?eid=151

   ───本当に必要な司法改革───

【4-1】(36052) 弁護士 落合洋司の 「日々是好日」 より2005年01月28日取得
  「虚偽自白 」
  http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050128#1106841589

   ───「人権への無関心」問題───

【5-1】(36051) 旗旗 より2005年01月28日取得
  「「国民」の反対語は?」
  http://hatahata.mods.jp/archives/2005/01/post_135.html


━ AcNet Letter 235【1】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 本日1月29日土曜日NHKスペシャル「ドキュメント 陸上自衛隊 イラク
派遣の一年」
  http://www.ac-net.org/iik/index.php?job=showtext&cid=5128

  From:イラク意見広告の会 ( http://ac-net.org/iik )
  取得時:2005年01月29日09時 URL: http://ac-net.org/rss/item/36433
────────────────────────────────────
#(管理者註:2001年末にNHKが国立大学の独立行政法人化問題を「インター
ネット・ ディベート」(NHK BS1)で取りあげたことがある(記録1
<http://www.math.tohoku.ac.jp/~kojihas/200112bs1/011201.html>,記録2
<http://www.math.tohoku.ac.jp/~kojihas/200112bs1/011208.html>) 。種々の
反対意見を考慮しつつ政府の政策は大局的には正しいとい うことを印象つける
性格のものと感じた。この3ヶ月後 2002年3月に 国立大学の独立行政法人化につ
いての文部科学省調査検討会議が、 国立大学関係の委員の種々の批判を切り捨
てて最終報告をまとめ、 独立行政法人化を国立大学が承認した、という形を整
えた。
 今回のNHK スペシャルは1月29日土曜日の「イラクへの自衛隊派遣」の翌日
に「石油高騰」について放映する。石油政策とイラク自衛隊派遣を結びつけて考
える世論を形成する意図は歴然としている。政府広報機関としての使命をNHKは
忘れることはない。)


━ AcNet Letter 235【2】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 予定:2月28日(金)14:30 より大阪高等裁判所
  http://ac-net.org/rss/item/35982

  From:京大再生研教授再任拒否をめぐる訴訟 ( http://ac-net.org/poll/2/ )
  取得時:2005年01月28日00時 URL: http://ac-net.org/rss/item/35982
────────────────────────────────────
抜書『2月18日(金)14時30分 大阪高等裁判所7階72号(第9民事
部) 控訴人(井上教授)の証人尋問
2月25日(金)13時15分 大阪高等裁判所7階74号(第11民事部)
』#(管理者註:-井上一知教授陳述書(行コ53:050107)
<http://ac-net.org/rss/item/35917>(2005.1.7)
-園部逸夫元最高裁判事意見書−任期制採用教授の法的地位の評価と失職通知の行
政処分性について− <http://ac-net.org/rss/item/35965>


━ AcNet Letter 235【3】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 意見広告の会ニュース 号外7(2005.1.29)
  http://ac-net.org/rss/item/36436

  From:国立大学法人法案に反対する意見広告の会 (
http://www.geocities.jp/houjinka/ )
  取得時:2005年01月29日11時 URL: http://ac-net.org/rss/item/36436
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Date: Sat, 29 Jan 2005 00:59:42 +0900

1 「意見広告」のおおよその文案がまとまりました。前回お示ししたものと大
きな変更は、ありません。デザインが決まった時、可能な限りHP掲載を致します。


2 呼びかけ人が、60名を突破しました。作家の赤川二郎さんと森村誠一さん
が、「呼びかけ人」に加わって下さいました。お二人とも、「2003年法人化
意見広告」時の「意見」寄稿者です。

<現時点での呼びかけ人>
(北海道大学)在田一則 神沼公三郎 中村郁 林実樹廣 渡邉信久 
(弘前大学)佐藤公彦 奈蔵正之 (秋田大学)進藤伸一 
(岩手大学)高塚龍之 (東北大学)長谷川浩司 林野友紀 
(福島大学)西内裕一 (群馬大学)近藤芳臣 (筑波大学)鬼界彰夫 
(千葉大学)栗田禎子 小沢弘明 三宅晶子  (東京外国語大学)岩崎稔 
(東京学芸大学)藤本光一郎 (一橋大学)鵜飼哲 
(自由の森学園)増島高敬 (首都圏非常勤講師組合)志田昇 
(東京大学)浦辺徹郎 小野塚知二 川本隆史 神野志隆光 小森陽一 
佐藤比呂志 代田智明 醍醐聰 田端博邦 野村剛史 蜂巣泉 横山伊徳 
(東京農工大学)亀山純生 (新潟大学)世取山洋介 (富山大学)浜本伸治
(金沢大学)西田美昭 鈴木恒雄 (名古屋大学)池内了 植田健男 神山勉 
小林邦彦 高倍鉄子 椿淳一郎 (三重大学)山中章 
(京都大学)駒込武 間宮陽介 (島根大学)廣嶋清志 
(山口大学)牧野哲 溝田忠人 (松山大学)大内裕和
(愛媛大学)赤間道夫 松野尾裕 (佐賀大学)豊島耕一 
(大分大学)中野昌宏(宮崎大学)橋本修輔 (鹿児島大学)水上惟文 
(琉球大学)永井實 
(一般)湯淺精二 
(作家)赤川二郎 森村誠一 

3 入金は低空飛行状態です。2月26日時点での賛同金 854,486円 
(端数があるのは、前回賛同金の利子のためです。)

(号外6号(1/27)より)「*お願いがございます。筆者もしばしばそうなので恐縮
なのですが、「まだ1週間ある」と思えば、「振り込みは後でも良いか」と考え
がちです。そして、掲載日直前に振り込みが殺到します(殺到しなくても困りま
すが)。事務局の事務処理は、おそらくその時のご連絡に耐えられず、パンク状
態になるかと思われます。ご賛同の気持ちをお持ちの方は、どうぞお早めの振り
込み決断をお願い申し上げます。」

━ AcNet Letter 235【1-1】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 園部逸夫元最高裁判事意見書−任期制採用教授の法的地位の評価と失職通知の
行政処分性について−(2005.1.10 大阪高等裁判所提出)
  http://ac-net.org/rss/item/35965

  From:京大再生研教授再任拒否をめぐる訴訟 ( http://ac-net.org/poll/2/ )
  取得時:2005年01月28日00時 URL: http://ac-net.org/rss/item/35965
────────────────────────────────────
抜書『そうすると、任期制を前提としても、教員には再任申請権(再任申請に対
して所定の審査基準、再任要件に基づいて判断を受ける権利)があると解される
のはもとより、再任請求権(適法な再任申請をすれば再任される)があると解す
ることは十分に可能である。一歩進んで、任期制法の下においても、当該「任
期」は本来の確定期限ではなく、その任期の満了日までに行われる再任審査で再
任を否とされれば失職するという失職条件(解除条件)と解することも可能であ
ると思われる。』


平成17年1月10日

意見書

    −任期制採用教授の法的地位の評価と失職通知の行政処分性について−

      立命館大学大学院法学研究科客員教授  法学博士

    園部逸夫

1. はじめに

京都地裁に提出した意見書では、任期制法の解釈として、任期満了により当該教
員は当然に失職するのではなく、「本件についてこれを見ると、一般職の公務員
と同様、外部評価委員会の評価に『基づいて』再任の可否を判断することになっ
ているので、外部評価の結果、再任が可とされた場合に、それに『基づかない』
再任拒否は許されないことになっている。そうであるとするならば、本件の任期
満了とそれを前提とする任期満了退職の通知は単なる法律効果の通知ではなく、
相手方に対する一定の行政組織上の判断に基づいて行われた積極的な処分と同視
すべきものと解するのを相当とする。仮に行政実体法上の免職処分と見ることが
困難であるとしても、相手方が、行政訴訟上の救済を求めている以上、本件失職
通知に至る一連の手続を総合して行政事件訴訟法上の『行政庁の処分』と解し
て、本件任期満了手続の違法を審理する機会を処分の相手方に与えることは、大
学の自治と学問の自由に関する条理に照らして、決して過剰な要請ではないと思
料するものである。」との意見を述べた。

 ここでは、さらに「京都大学教官の任期に関する規程」(以下「規程」とい
う。)や「京都大学再生医科学研究所任期制教官の再任審査に関する内規」(以
下「内規」という。)を分析して、上記意見を補充することにする。

2. 任期制法は、各大学の任期制の内容は大学学長の規則によると定める(3
条1項)。これにより、任期制法は大綱的事項のみを定め、実際の任期制の内実
は各大学において定めることが予定されており、かつ、任期制の恣意的な運用を
避けるために、各大学において任期制の基準等を十分検討し、学内規則等(これ
は学長が定める大学規則の他に、各教育研究組織の定める内規を含むものと解さ
れる。)により明確にしておくことが求められていると解されるのである。

3. ところで、大学審議会答申が「学内規則等で明確にしておくことが必要
である。」と法形式にこだわらなかったこともあって、実際の各大学規則を見る
と、規則で定めているのは法定事項のみであり、その詳細については、任期制を
実施する各教育研究組織の内規(東北大学、九州大学の例)、細則(東京工業大
学の例)や申し合わせ(信州大学の例)で任期制を定めているのが大半である
(なお、この場合も、大学規則は、教育研究組織の定める内規等への再委任の規
定を明文では置いていない。それは大学の自治、その中でも学部・研究所の自治
を背景として、黙示的に委任しているものと解される。)。

4. 大学審議会答申12頁(3)オ「再任の取扱い等」を見ると、答申は「再任」
について、「再任を妨げない場合、個々の教員について再任の可否を判断するに
当たっては、再任とは再びその職に採用するということであるから、通常の採用
手続に基づき、選考を行うことになる」という理解を示していることからも明ら
かなとおり、審議会答申は「再任」を「通常の採用」と同一視していた。

 しかしながら、実際の大学任期規則や内規を見ると、再任審査と業績審査とを
リンクさせ、「再任の可否を決定するに際して当該教員の任期中の業績審査に基
づき行う」としているものが多い(東北大学、山形大学、新潟大学、東京医科歯
科大学、東京芸術大学、東京工業大学(同大学では細則でこれを定める)、信州
大学(医学部及び大学院医学研究科の申し合わせによる)、静岡県立大学、金沢
大学、福井医科大学、岐阜薬科大学、広島大学、徳島大学、九州大学(大学院医
学研究院の内規による)、佐賀医科大学及び熊本大学)。そして、そのような学
則がない大学においても、筑波大学の例に見るとおり、運用要領により、業績審
査に基づいて再任の可否を決定している。

 このように、現実に各大学で行われている「再任」とは、審議会答申のいうと
ころとは異なって、業績評価とリンクすることによって、一定の評価に達しない
者を排除するという意味や機能を有するのが実態となっている。

5.そこで、本件京大再生研の任期制の内容について検討するにあたっても、
その内実は任期制法のみの解釈によって決されるものではなく、京都大学及び再
生医科学研究所の「規程」、「内規」、「申し合わせ」その他運用実態に照らし
て判断されるべきである。

6. 「規程」及び「内規」の分析

「規程」は再生医科学研究所については任期を5年、再任は可と定め、かつ再任
の回数制限は定めていない。すなわち、無制限の再任によって従来どおりの任期
なき任用を可能としている。

ところで、「規程」で規定されているのはそこまでであり、それ以外の「再任に
関する事項」は「規程」で定められるべきであるのに定められていない。その詳
細は、大学の学部自治に照らして、任期制を採用する個別の教育研究組織に黙示
的に委任されていると解され、「内規」がその委任規則に該当すると解される
(注)。

7. 「内規」によれば、再任を希望する者には再任審査を行うことを保障し
(1条)、これを再任希望者による「申請」手続として構成し(2条)、再任申
請のための申請書及びその添付書類並びに申請期限を定めて申請のための適法要
件を規定している(3条)。

 再任申請書及び添付書類が所定の日までに提出されなかったときは、身分は任
期の末日に終了するとの規定はあるが(4条)、再任申請が適法になされたとき
の身分終了の日の定めはない。ところで、教員の任期を定めて任用するときに、
当該「任期」が期限であるならば、当該任期の満了により教員の身分が終了する
のは当然のことであって、再任申請が適法になされたかどうかには関係がない。
それにもかかわらず、あえて、適法な再任申請がなされなかったときの任期満了
による身分終了規定が置かれていることは注目すべき事柄である。

再任審査手続としては、協議員会は外部評価委員会に委託して申請者の評価を行
い(5条)、その評価結果は申請者に開示され(7条)、申請者は評価結果につ
いて意見書提出権を有する(8条)ものとされている。

そして、協議員会は、外部評価委員会の評価に基づき、再任申請書及びその添付
書類並びに当該意見書を参考として再任の可否を決定する(9条)。

その際、内規は、再任を可とする議決の要件について定めるのではなく、その逆
に、再任拒否の議決要件について「再任を可とする投票数が投票総数の過半数に
達しない場合は再任を認めない」(11条)と定めている。再任が、再任を妨げ
ないという、再任について当該教員に何らの権利もないような場合であれば、再
任という新たな法的利益を発生させるのであるから、権利発生原因としての「再
任の議決要件」を定めるべきところを、あえて「再任拒否の議決要件」を定めて
いることも注目すべきである。

 再任審査基準について、内規は明文を置いていないが、任期中の学術的業績、
任期中の社会的貢献、および任期中の学内の教育・行政への貢献、再任後の研究
計画に対する評価が再任審査基準であると解される。その理由として、これらに
関する書類が再任申請書添付書類と定められ(3条)、これらが外部評価委員会
の評価項目とされ(5条1項)、協議員会はその評価結果に基づき、再任申請
書、その添付書類及び評価結果に対する再任申請者の意見書を参考にして再任の
可否について審議決定すると定めていて(9条)、それ以外の審査事項または考
慮要素を何ら定めていないことを挙げることができる。

 そして、再生研の再任の可否の決議と、任命権者である京都大学総長による再
任の可否の判断との関係がどのようになるのかについては明文の「規程」「内
規」はないものの、大学自治における学部・教育研究組織の自治の要請に照らせ
ば、再生研の再任の可否の決議に従って任命権者である京都大学総長が再任の可
否を判断するということになるものと解される。それが京都大学総長による任期
満了退職日通知である。

上記のような京大再生研任期制の目立つ特徴は、・再任申請書及びその添付書類
の提出がなかった場合、任期制教官の身分は任期の末日をもって終了するとだけ
定め(4条)、再任申請が適法になされた場合の身分終了日が明定されていないこ
と、・「再任を可とする投票数が投票総数の過半数に達しない場合、再任を認め
ない」と定め(11条)、再任拒否要件のみが定められていること、並びに、・再
任の回数制限がなく、従来どおりの任期なき任用を可能としていること、・再任
審査の中心は外部評価委員会の評価に委ねられ、協議員会はその外部評価委員会
の評価結果に基づいて再任の可否を判断することにある。

8. 結論

これら京大再生研任期制度の内容に加えて、各大学の任期制が業績評価とリンク
することによって、一定の評価に達しない者を排除するという意味や機能を有す
るに至っている実態に照らせば、京大再生研任期制は、教員から適法な再任申請
がなされたときは再任されるのが原則であり、外部評価結果に基づく協議員会の
再任拒否決議があった場合に限り再任が認められない制度となっていると理解さ
れる。

そうすると、任期制を前提としても、教員には再任申請権(再任申請に対して所
定の審査基準、再任要件に基づいて判断を受ける権利)があると解されるのはも
とより、再任請求権(適法な再任申請をすれば再任される)があると解すること
は十分に可能である。一歩進んで、任期制法の下においても、当該「任期」は本
来の確定期限ではなく、その任期の満了日までに行われる再任審査で再任を否と
されれば失職するという失職条件(解除条件)と解することも可能であると思わ
れる。

いずれにしても、適法な再任申請を行った当該教員は原則として再任されるよう
な法的地位(これを再任請求権または再任申請権というかどうかはともかく)に
あるのに、協議員会の再任拒否決議ないし京都大学総長による任期満了退職日通
知は、当該法的地位を剥奪することになるのであるから、明らかに、任期制法、
「規程」及び「内規」が当該教員に保障する法的利益を侵害するものということ
ができ、これを行政処分と把握することができると思料するものである。

(注)私は、「内規」の法的性質は(再)委任命令であると解するものである。
大学の自治の内実が学部・研究所の自治にあること、大学においてはこれまで一
般的に、学長の定める規則の中に教育研究組織への明示の委任規定がなくても各
教育研究組織において規則を補充する内規類を定めてきたこと、そして「規程」
に再任を可とすると定める以上は「規程」に定めるべき再任手続や再任基準等
「再任に関する事項」を「内規」で補充することは当然に予定されていること、
に照らせば、「内規」を再任に関する事項に関する(再)委任命令であると解さ
れる(原審・「平岡久意見書」同旨)。さらに、判例(最判昭和52.3.15
民集31.2.234)によれば、大学は「その設置目的を達成するために必要
な諸事項については、法令に格別の規定がない場合でも、学則等によりこれを規
定し、実施することができる自律的、包括的な権能を有」するとされるから、大
学内の教育研究組織が任期制法を補完する内容の法規命令を定めることは当然に
認められてしかるべきであろう。もっとも、「内規」は再任に関する手続事項を
定めたものであるから、これを再任を可とする「規程」の執行に必要な事項を定
めた執行命令と解する余地もある。

                                  以上


━ AcNet Letter 235【1-2】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 大阪高等裁判所提出:井上一知教授陳述書(行コ53:050107)
  http://ac-net.org/rss/item/35917

  From:京大再生研教授再任拒否をめぐる訴訟 ( http://ac-net.org/poll/2/ )
  取得時:2005年01月27日23時 URL: http://ac-net.org/rss/item/35917
────────────────────────────────────
抜書『・・・(4) 今回の京都地裁の不当な社会正義に反する判決に対し て、
尾池和夫京都大学総長は自ら、研究者としての良心と、学問の 自由を守るため
の公正・公平な社会的視点から強い非難声明を出さ れました。
 さらに、園部逸夫元最高裁判事は、今回の一件を、わが国におけ る学問の自
由を崩壊させる危機的事態と捉えて憂慮された結果、学 問の自由を守らねばな
らないという社会正義に基づいた強い信念の もとに、私達の意見に賛意を表さ
れて、大阪高等裁判所に新たに意 見書を提出されました。
 私達は、大阪高等裁判所のご決断に大きな期待を抱いています。』
#(管理者註:全文 <http://ac-net.org/rss/item/35917>


━ AcNet Letter 235【2-1】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 (AcNet Letter への投稿)小坂井敏晶氏の「異質性という金脈」に関連して
  http://ac-net.org/rss/item/36434

  From:AcNet Letter ( http://ac-net.org/letter/ )
  取得時:2005年01月29日10時 URL: http://ac-net.org/rss/item/36434
────────────────────────────────────
#(管理者註:
関連記事:AcNet Letter 207【2】<http://letter.ac-net.org/04/11/12-207.php#2>
中傷に心を痛めています/異質性という金脈
パリ第八大学心理学部 社会心理学科 助教授 小坂井敏晶)

To: iken@letter.ac-net.org
From: "ochiai eiichiro"
Date: Thu, 27 Jan 2005 16:20:59 -0500

小坂井敏晶氏の「異質性という金脈」に関連して

 日本人または日本文化の、「異質」なものに対する許容度が低いとの議論は以
前からかなり広く唱えられていることであり、反対をとなえるほどのことではな
いが、長年、ヨーロッパではないがアメリカに生活してきたものの感想を述べて
みたい。
 ヨーロッパには、確かに「異質」なものを許容しよう、または余儀なくされて
きたから、それによりよく対応しようという底流のようなものはあるようであ
る。しかし、これは、ヨーロッパ/アメリカなどの文化が「異質」なものを排除
しようとしてきたこと、今でも、ともするとそうなりがちであることの反映のよ
うに思われる。それは、小坂井氏の言われるように、「正しいもの」への固執に
起因するのであろう。

 西南アジアに発生した3大宗教ーユダヤ教、キリスト教、イスラム教ーのそれ
ぞれが自己の奉じる「神」の正しさに固執する故に、他者を許容し得ない。西南
アジアから西欧/アメリカの過去の歴史の動きは、単純に割り切ってしまうと
(単純ではないことは承知しているが)、このせめぎ合いに帰すことができる。
そのうちで、西欧は、キリスト教を広める(世界一正しいのだから)ことを名目
に武力で非西欧世界を植民地化し、世界を政治/経済的に支配する位置について
きた。日本は、それに組み込まれなかったほとんど唯一の例外である。もっと
も、明治以降、日本はそれに追随し、模倣してきた。
 自分の中に元々あるユダヤ系排斥が、ナチズムによって極端な形で発揮された
ことに対する、西欧社会の自己反省が、現在の西欧の、他宗教/他民族許容の努
力のもとになっているのであろう。また特に、経済的に他民族(従って他宗教)
を許容せざるをえなくもなっている。
 日本の特殊性は、地理的原因に基づくもので、異質なものに接する機会が今ま
で少なかったことによる。古代、朝鮮/中国などからの人々はかなり日本人のな
かにとけ込んでいたように見える。しかし、江戸時代2世紀半の長きにわたった
鎖国状態が、異質なものを排除し、元々日本文化にある「出る杭は打たれる」式
の、現状維持(保守)的態度を増長させた。日本は開国以来、世界の仲間に入る
勉強を続けている。
 そこで、日本の「異質」なものに対する許容度の低さが問題にされ、「西欧」
を見てみろとなるのだが、先に略述した理由により、単なる見習いを示唆するこ
とは不適当であると思う。
 それは現在のアメリカに住む人間の切実に感じることである。アメリカ人の大
多数は、自分たちの文化/宗教の「正しさ」を、理性的に判断するのではなく、
非理性的に信じ込んでいる。キリスト教右派の、他者に対する許容度は非常に低
い。残念ながら、共和党の大多数は、こういう人々であり、またはその影響を受
けている。そして、彼らは、自分達の考える事/やっている事のすべてが正しい
と信じて疑わない。イラク侵攻は、あれほどその理由(大量破壊兵器とアルカイ
ダとの関連)が否定されたにも拘らず、今だに支持されている。反対派は、徹底
的に、弾圧ではないが無視され、その無力感を味わっている。今回の選挙にもか
なりの不正が行われた(共和党を有利にする工作)が、それを詮索しようとする
のは少数で、メデイアは無視している。おそらく証拠はすでに抹殺されてしまっ
ているだろう。こうした、選挙を見ていると、代表制民主主義の悪い部分しか見
えない。
 こういう伝統から脱して、他文化を許容し、その良いところを吸収しようとす
る態度まで育てるにはどうすべきか、おそらく宗教的狂信を克服すること、それ
には合理的/許容的態度を養成できる教育がまず必要であろう。しかし、宗教的
狂信は乳幼児よりの家庭/社会環境に左右されて獲得/定着するのであろうか
ら、その変革は少なくとも数世代を要するであろう。かなり悲観的にならざるを
得ない。この事情は、多かれ少なかれ、イスラム教徒、ユダヤ教徒における狂信
的部分にも当てはまるであろう。

落合栄一郎
Department of Chemistry
Juniata College
Huntingdon, PA 16652, USA


━ AcNet Letter 235【3-1】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 NHKなんていらない3---不透明なグループ会社の構造
  http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/2005/01/3_1.html

  From:BigBan ( http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/ )
  取得時:2005年01月28日06時 URL: http://ac-net.org/rss/item/36039
────────────────────────────────────
抜書『厳に「公正中立」をうたう公共放送であれば、なぜ自ら出資し、身内の支
配する番組制作会社に特権的なビジネスベースを与えるのか。また、受信料を関
連株式会社に出資する根拠は何か?サイトでは判明しないこの疑問に対して、関
係者にぜひ見解を伺いたい。』


━ AcNet Letter 235【3-2】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 NHK告発文の全文
  http://takeyama.jugem.cc/?eid=151

  From:Publicity ( http://takeyama.jugem.cc )
  取得時:2005年01月29日06時 URL: http://ac-net.org/rss/item/36383


━ AcNet Letter 235【4-1】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 虚偽自白
  http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050128#1106841589

  From:弁護士 落合洋司の 「日々是好日」 ( http://d.hatena.ne.jp/yjochi/ )
  取得時:2005年01月28日09時 URL: http://ac-net.org/rss/item/36052
────────────────────────────────────
抜書『その後、その被疑者に、「なぜ、行ってもいないのに、行ったと供述した
のか?」と聞いてみたところ(人間関係は良好なものになっており、自分の勉強
のためにも聞いてみた)、その被疑者は、諦めたような表情を浮かべて、「あの
時は、検事さんが、行っただろうと強く言いましたからね・・・」と、しみじみ
と述懐していた。』


━ AcNet Letter 235【5-1】━━━━━━━━━━ 2005.1.29━━━━━━━━

 「国民」の反対語は?
  http://hatahata.mods.jp/archives/2005/01/post_135.html

  From:旗旗 ( http://hatahata.mods.jp/ )
  取得時:2005年01月28日06時 URL: http://ac-net.org/rss/item/36051
────────────────────────────────────
抜書『今回明らかになったのは、強制送還前に、国連から「第三国での定住」と
いう方針が法務省に打診されていたということであり、法務省が国連の第三国移
住方式による調停を蹴って遮二無二強制送還に突っ走ったということです。最初
から国連の調停にまかせておけば、法務省-入管、そして日本人全体がこんなに
大恥かかなくて済んだわけですし、第一にカザンキラン一家は引き裂かれずに済
んだのです。』


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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創刊日:2000-05-03  
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