メンタルヘルス

こうじ神父今週の説教

とあるカトリック教会の日曜礼拝で実際に話している「日曜説教」をお届けします。

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こうじ神父今週の説教No.1030

2019/11/09

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‥‥‥†‥‥‥‥
こうじ神父
「今週の説教」
2019/11/10(No.1030)
‥‥‥†‥‥‥‥
年間第32主日(ルカ20:27-38)
神の喜びにあずかる生き方を私たちは選ぶ
‥‥‥†‥‥‥‥

年間第32主日C年の福音朗読は、復活を否定するサドカイ派の人々との問答です。
わたしたちキリスト者にとって復活の信仰はなくてはならないものですが、当時
のユダヤ人にとっては、復活を信じる決定的な出来事を持ち合わせていませんで
した。復活したイエスをよりどころとするわたしたちとは違っていたわけです。

今週の説教、なかなか切り口が見つかりませんで、以前の説教を過去15年分合計
5つ読みました。その中でも出色の出来だったのは田平に赴任してすぐのもので
した。上五島に出張することも頭にちらついてうまくまとまりませんでしたので、
今年は三年前のをそっくり使いたいと思います。

田平に赴任したその年の文化の日に、福岡の大神学院で行われた神学院祭に子ど
もたちを8人連れて行きました。広島教区の新しい司教様、白浜司教様が、召命
の実りのために神学院のグランドで野外ミサを司式してくださいました。司教様
は説教の中で自分が神学校に入るきっかけとなった出来事をお話しくださいまし
たが、その時の説教は今も鮮やかに思い浮かぶほど心を揺さぶられる説教でした。

白浜司教様は中学2年から長崎の小神学校に編入しました。町村合併前の新魚目
町の小学校を卒業した時、神学校への憧れはあったものの神学校に行かないかと
勧めてくれる人は誰もいなかったそうです。中学校は地元の中学校に進み、バレ
ー部で部活動をしていましたが、同級生の中にただ一人、部活動を断った友達が
いたそうです。

中学校に入ったら部活動で汗を流すのが当たり前と考えていた白浜少年は、なぜ
彼が部活に入らないのか知りたくて、部活が休みだった学校帰りに、彼の家を訪
ねました。すると彼は、学校から帰るとすぐに家で飼っていた山羊を放牧から連
れ帰り、薪で風呂を沸かし、炊飯器でご飯を炊いて共働きの両親の帰りを待って
いました。しかもその作業を一日も欠かさず、毎日続けていると言うのです。

ところが同級生は、高熱にうなされる病気になってしまいました。上五島では治
療できる病院がなかったので、本土に運ばれましたが、懸命の看病も報われず、
13歳でこの世を去ってしまいました。白浜少年はいのちのはかなさに衝撃を受け、
同級生の分も生きるため、そして後悔しない生き方をするため、中学2年生から
神学校に編入したそうです。

白浜司教様は説教中何度も声を詰まらせていました。その様子にわたしは思わず
もらい泣きしたのです。わたしは白浜司教様の中学1年生の時の同級生のことを
思うのです。彼はどうなるのだろうか。もし本日朗読された福音書のサドカイ派
の人々が考えるように、復活などないと言うのなら、彼が黙々と果たした両親を
助ける奉仕は誰が報いてくれるのでしょうか。

わたしは、13歳で亡くなった白浜司教様の同級生も含め、善人も悪人もいっしょ
くたになってどこかに置かれているとはとても思えません。神が十分に報いてく
ださり、復活して、喜びの宴でいつまでも神とともに住む。そういう姿を信じた
いです。白浜司教様は、自分が道をそれないために、あの同級生は天国からいつ
もわたしを見守っていてくれると信じている。そう言いました。きっとそうなの
だと思います。

もちろん、当時のユダヤ人の疑問にはきちんと答えなければなりません。サドカ
イ派の人々が持ち出した難問は、復活後の人間の姿を、今の姿を物差しにして考
えたために誤解していたのです。

この世にあって人が自分の名を残していくためには、子孫が与えられなければな
りません。そのため、子孫を残さず家系を絶やしてしまうことは決して認められ
なかった。そこで今回のような問題が起こってしまいました。

「この世の子らはめとったり嫁いだりするが、次の世に入って死者の中から復活
するのにふさわしいとされた人々は、めとることも嫁ぐこともない。この人たち
は、もはや死ぬことがない。天使に等しい者であり、復活にあずかる者として、
神の子だからである。」(20・34-36)次の世では、家系を土台にした人間関係
ではなくなり、神とわたしの関係が何より大切にされる状態に移されるのです。

このことを決定的に明らかになさったのはイエス・キリストです。復活について
の問題は、人類に先だって最初に復活されたイエス・キリストの啓示を待つほか
はなく、イエス・キリストに耳を傾ける以外に答えを見つけることはできないの
です。アブラハム、イサク、ヤコブやモーセも、復活されたイエス・キリストが
生かしてくださるのです。

わたしたちの復活の信仰を持っています。この信仰を人に自信をもって語るため
に、わたしたちにはよりどころがあるでしょうか。身近な司祭・修道者は復活の
信仰を人に語るよりどころになると思います。

司祭・修道者はこの世に名を残しません。それでいいのか?と問われるなら、
「次の世に入って死者の中から復活するのにふさわしいとされた人々は、めとる
ことも嫁ぐこともない」と答えることができます。今この世にあってすでに、復
活にあずかる者として生きている人なのです。司祭・修道者は復活を信じて生き
る信仰者のよりどころだと思います。

もしわたしたちキリスト者の復活が夢物語だとしたら、名を残さない司祭・修道
者はこの世でいちばんみじめな生き方です。しかし事実は違います。復活はイエ
スが約束してくださった、わたしたちの希望のみなもとです。この世に死んで、
神のいのちに生きるキリスト者の生き方は、必ず報われる生き方となりました。
わたしたちはもっと力強く、証しする必要があると思います。

復活を信じるわたしたちは、本当の意味で生きている生き方を選びました。この
選びは自分のためだけではありません。「滅びるいのちに生きるのではなく、復
活して永遠に神の喜びにあずかる生き方を選んでみませんか。」今週わたしたち
が持ち帰り、伝えるべき言葉です。

‥‥‥†‥‥‥‥
‥次の説教は‥‥
年間第33主日(ルカ21:5-19)
‥‥‥†‥‥‥‥


‥‥‥†‥‥‥‥
ちょっとひとやすみ
‥‥‥†‥‥‥‥

▼11月、死者の月だからか、ミサ依頼が増えている。先祖のためが多いが、中に
は「田平小教区のすべての死者のため」「田平教会墓地に眠るすべての死者のた
め」こうした依頼もある。これらの依頼には意味がある。
▼誰しも、先祖のためにはお墓も建てるし祈りもささげる。しかしそこまで手が
回らない人や、すでに身近な縁者がいない人たちもいる。先祖のためにミサをお
願いしない、そこまで手が回らない人に代わって、寛大にミサをささげてくれて
いるのである。
▼だから、「田平教会墓地に眠るすべての死者のため」というミサの依頼を受け
ると、この人がどれほど寛大な人か、すぐに分かる。自分の先祖のためにももち
ろんミサを依頼してくれるが、それだけに終わらない人が田平教会にはいる。
▼頭ヶ島教会の献堂百周年の祝いに出席するため、日曜日から五島に行くことに
している。五島に行くので、釣り竿を持っていきたいところだが、残念ながらそ
の時間はなさそうだ。「頭ヶ島教会の記念行事を口実に釣りか」と、知っている
人に言われたら元も子もない。ここは大事なポイントだ。
▼頭ヶ島には、大事な思い出がある。幼きイエズス修道女会のシスターがこの頭
ヶ島教会から出ているが、その子が中学生のときに「○○。君がシスターになっ
たら、神父様は逆立ちでも何でもするよ」と言ったのだ。
▼私は「ふしあな」だった。彼女は立派にシスターになり、今も働いている。私
は逆立ちの約束を果たしていない。もし今、逆立ちでもしようものなら手首は骨
折して病院送りだろう。野球ではたとえ9番打者でもバットを持って打席に立っ
ているのだから、クリーンヒットを打つ可能性はある。彼女は神様が私に見せて
くれたクリーンヒットだ。

‥‥‥†‥‥‥
今週の1枚
‥‥‥†‥‥‥
第637回目。歳を取ったのか、見向きもしなかった夕焼けが目に留まった。
http://hanashi-no-mori.news-site.net/191110.jpg

過去の掲載写真は、ブログをご覧ください。
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