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『あふりかくじらの自由時間』

物書きアフリカ研究者。南部アフリカのジンバブエ共和国に棲むくじら。アフリカのこと、日々のこと、いま考えることを手紙のように綴っていきます。南アフリカ生まれの作家ベッシー・ヘッドのこともときおり書いていきます。

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『あふりかくじらの自由時間』【91】

2006/09/20


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          『あふりかくじらの自由時間』

                           【91】

                         http://africanwhale.net/

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ジャカランダの紫色が、暖かな空気をまとって満足そうに咲き誇るのが
ジンバブエの首都ハラレの春である。

日差しが強い。

こういうとき、アフリカ都市の特有のにおいがする。
強い日差しと、排気ガスと、何か都市の生命力とでもいうような。


            ★         ★


日本はきっと秋でしょう。


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眠ろうと思ったけれども、どうしても何かを書き付けたいという例の病気が
また出てきて、ベッドの中に持ち込んだパソコンに向かっているのである。

思いついた、肩の凝らないとりとめのないことを。


            ★         ★


ジャカランダが紫色に咲き誇るのはすばらしい風景だが、こちらでも
花粉症に苦しむひともいるので気の毒。
わたしには、ありがたいかな、花粉症の症状はない。

こちらからあちらまでジャカランダが咲き誇ると、ときどき枝ぶりが
あまりにも立派で重たくなり、ぼっきり折れてしまうことさえある。
とても危険。
去年は、ブロンテホテルの駐車場のジャカランダの太い幹がぼきっと折れ、
4th Streetを寸断していた。非常に重たくごつい木なのに、頭が重たくて
折れてしまうんだろうか。ともかくこの下に誰かがいたら確実に助からない。

花は、何故か椿のようにぽたりと落ちてくる。
車のフロントガラスなどに落ちると、その跡で汚れてしまう。

道路に敷き詰められた紫色の絨毯は、なんとも派手だ。
たまに火炎樹も赤い色を添える。


            ★         ★


先週末は、このコンプレックスのご近所に住んでいる方のお宅へ
ランチのご招待にあずかった。
アイルランド系のカップル。

なんと、競走馬を12頭も所有しているとのこと。
彼女のお誕生日には、日産X-TRAILの新車を購入したとか。
身近にこういう方がおられるとは、なんだか貧乏性のわたしは面食らった。

南アフリカから取り寄せた、とても高価なブライ(南アのバーベキュー)
セットで丸ごとチキンを焼いたり、ステーキやジャガイモや、
デザートのバナナをホイル焼きにしたり。

彼らみたいな人たちもいれば、農地を政府に取られてしまった白人農家も
けっこうここに住んでいる。
彼らの歴史は、ローデシアの歴史である。

ともあれ、また少しお近づきになれたことは、いいことだろう。


            ★         ★


労働組合がデモを起こすと大々的に宣伝して、結局政府の圧力につぶされた。
こういうことは、何度も起こっている。
独立系の新聞がデモの予告を掲載すれば、政府系の新聞がやつらはアホだと
いわんばかりに批判記事を書きたてる。

そして、警官隊が街にたくさん出て、多くを逮捕した。
殴られて、怪我を負ったひとの写真が独立系新聞のトップを飾っていた。

これが、ジンバブエの「プロテスト」。

それでも、まだ市民団体等がデモを目論んでいるらしい。
これが解答であるとは、思えない。


            ★         ★


ほんの少し汗ばむくらいの陽気。

わたしは例によってハラレを出たくてたまらない。
地方を旅したい。

今日、いつものガードマンに、自分がもうかれこれ十年はアフリカ研究者であり、
この仕事に応募して採用されてジンバブエにやって来た、という趣旨のことを
説明。誤解しているようだったから。
つまり、なぜわたしがゴルフをやらないかということについて、なぜ週末まで
あえて日本人同士で集まっているところに行かないかということを説明。

つまり、わたしの場合は、ある日突然あなたはジンバブエに行きなさい
といわれて「え?ジンバブエってどこでしたっけ?」と何から何まで
世話されて初めてのアフリカへ連れてきてもらったのではないという話。
わたしは根っからのアフリカ好きであり、最初のアフリカは自分で計画して
試行錯誤してやってきたボツワナと南アである。
ここは身体がしっくりくる故郷みたいなのであり、さらにこの仕事のあとも
もちろん一生アフリカと関わっていく。
つまり、ジンバブエとの関わり方が全く異なるのだという趣旨。

ただ、彼らのことは嫌いではないし、彼ら自身がそのようなエリート的な考えで
アフリカと付き合うことを責めるわけではもちろんない。
しかし、根本的に違うから残念ながら深いところまでは分かり合える
はずがないし、その意味ではただ無難に過ごしているだけなのだということ。

ガードマンはとても理解力のあるひとだった。
いままで「日本人=エリート=ゴルフ」といったようなステレオタイプが
少なからずあったけれど、こういう人間もいるということが伝わったと思う。

しかし、わたしはほんの少しイラついている。

三度目の外国暮らしだが、やはりいつも海外にいる日本人とは大抵合わない。
考え方が違いすぎるのでストレスが溜まることが多い。


            ★         ★


仕事が忙しい。

頭を使って、何かを書くということが多い。
だがそれはいいことだろう。

研究者としても、思考力トレーニングになる。
そして文字が残れば、実績にもなる。

どれだけ理不尽な仕打ちを受けたところで、結局のところ長期的な
自分の人生になんら関係はない。
こちらが自分のフィールドでできるだけのことをしていれば、
あとで見返す、といよりも前に、むしろそのようなことなど実に
くだらない過去になるに違いないのだ。

職場であれ、その外であれ、わたしに対して敵意や悪意を持っている
人間は少なからずいた。

そのような人間に対しても、微笑むことである。


            ★         ★


人生のなかでどれだけ泣いたり辛い思いをしたりしても、わたしはわたしの
やりたいことをしているし、アフリカにいることになんら疑問もない。

総合的に見れば、けっこう幸せなのである。

だから、自分のことをしっかり続けるということを心にいいきかせれば、
大抵のことは乗り切れるのではないか、と思うのである。
プライベートであれ、仕事であれ。


そういうひとつの芯のようなものを持っていれば、生きる拠りどころとなる。
だからわたしは、もう少しだいじょうぶ。


それらが、春のハラレで考えたこと。


 ☆ ○o.+・゜○o..+・。☆


新しい中古車(!?)を購入。
カローラ。ダブルエアバッグ(重要)。
新しい型ではないけれど、オッサン型でもない。

何よりも、自分の車を持てるというのはなんと幸せなことか。
そして、ストレスから一気に解放される。

できるだけ、ここにいたいと願う。
わたしの懐かしいジンバブエに。


            ★         ★


読んでくださりありがとう。

どう過ごされていますか。


                         あふりかくじら


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     『あふりかくじらの自由時間』【91】2006年9月20日発行

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*日記のようだ。そもそもこのメルマガは「手紙」という位置づけなのである。
 2001年の初め、エディンバラ大学からたくさんのひとにメールを書くのが
 面倒になっていっぺんに書ける方法を選んだのだ。






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創刊日:2003-11-12  
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  • チャップリーナ2006/09/26

    アフリカは私のとってとても遠い国です。ほら、アフリカって1つに括っているでしょう。たいがいの日本人はたいていの人がひとがこうです。ジンバブエですね。さっそく世界地図広げてみます。ジャコランダの並木道あるいてみたいです。花の樹の中で一番すきです。1回だけマカオでみた紫色が忘れられません。NAIL登録いたしました。楽しみにしています。