文学

雲上マガジン

総合創作団体・雲上回廊が送るメール文芸マガジン。

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雲上マガジン vol_110

2006/08/26

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    メールマガジン『雲上』 〜読者へつなぐ〜         第110号
         毎月、05日、15日、25日配信         2006/08/26
                     http://unjyou.kairou.com/

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 ……………………………………… も く じ …………………………………………

 【1】 前書
 【2】 オンライン文芸マガジン「回廊」第八号アフター編
 【3】 連載超短編「赤井都超短編集」      第3回
 【4】 連載エッセイ「塑性言論」        第5回
 【5】 編集後記

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【1】 前書
 ──────────────────────────────────────

 オンライン文芸マガジン『回廊』第八号はいかがでしょうか? 祭は楽しんでいただ
けていますでしょうか? 編集部はすでに第九号に向けて動き出しています。今号では
恒例のアフター編をお届けします!
                                     後略。

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【2】 オンライン文芸マガジン「回廊」第八号アフター編
 ──────────────────────────────────────

 無事公開された、オンライン文芸マガジン「回廊」第七号。回廊メンバから恒例のア
フター編をお届けします!(到着順)

 ……………………………………………アフター……………………………………………

●秋山真琴(編集長)

 約束の第八号、無事に発行できました。
 次号は未明の第九号。
 東の空がうっすらと明るくなる寸前の妙味をお楽しみに。

●言村律広(「雲上」編集部員)

 校正のみの参加のつもりが、編集にまでお邪魔してしまいました。フェードアウトを
画策してたのになあ。
 遠くない未来に、今度は書き手として舞い戻って来たいと薄ぼんやり思っとりますで
す。
 メンバのみなさん、お疲れ様でした。次号も頑張りましょう。
 読者のみなさん、どうぞ第八号を楽しんでくださいませ。

●夏目陽(宣伝班長)

 第八号は大きく翼を広げ、製作者の下を飛び立った。願わくば、第九号はさらに大き
な翼を広げ、まだ闇の支配する未明の空へ、凛と羽ばたくことを望む。

●恵久地健一(「リクエスト」著者)

 どうも、読切小説で参加したエグチです。第八号の発行からしばらくたちましたが、
拙作の校正や編集にご協力いただいた『回廊』メンバと読者のみなさまに、改めて御礼
を申し上げます。また今回は絵師の綾風花南さんによるご協力のおかげで、生まれて初
めて自分の書いた作品のイラスト化を体験しました。わたし自身、これまで読むのも書
くのも絵無しが当然の状況で、イラストという形で自作をイメージしたことはありませ
んでしたが、今回はイラストの持つ表現力の偉大さを実感することができ、綾風さんの
ご協力には本当に感謝しています。
 みじかい夏休みが終わり、また本業で忙しい毎日ですが、次回も仕事の合間に創作の
時間を作りつつ参加したいと思います、よろしくお願いします。では、さようなら。

●綾風花南(「リクエスト」イラスト)

こんにちは。
読切小説の「リクエスト(著 恵久地健一さん)」の小説扉絵と挿絵を描かせていただ
きました、綾風花南です。
今回の小説はとてもスタイリッシュで面白く、私自身小説の扉絵や挿絵を描く事を楽し
ませていただきました。
小説のキャラクターを自分の手でイラスト化することは、難しくも思いますがやはり楽
しい作業です。
世界観もステキで、私の絵とうまく合わせられたかはわかりませんが、本当に楽しい作
業をさせていただきました。
次回も、のんびりと絵を描かせていただく作業で参加できたらと思います。

●星野慎吾(校正担当)

 校正を少しだけお手伝いさせていただきました星野です。どもども。
 第八号の特集テーマは祭り。この時期になるといわゆる暑い盛りに行なわれる市町村
単位のお祭りは粗方終わってしまっている気がしませんか。寂しいことです。行く行か
ないは別として。
 残り少ない夏休みのお供に、仕事に解放された週末の午後に、回廊をどうぞー。

●痛田三(超短編「STILL OF THE NIGHT」「AN EAR」著者)

 初めまして痛田三というものです。
 今回が回廊初参加ということで超短編を書かせていただきました。思いの外、回廊内
では好評だったようですが、私本人はメッキがはがれまいかと冷や冷やものでした。次
回もメッキがはがれないよう頑張りたいと思う次第です。

●芹沢藤尾(連載小説「陽炎の夏」著者)

久しぶりといわれたら、お久しぶり。
誰だよお前? と訊かれたら、はじめまして。芹沢です。
一身上の都合で連載一年以上ほったらかした上、恥ずかしげも無く舞い戻り、恥ずかし
げも無く誤字だらけの原稿出して校正の方々に叱られました。……御無礼。
今回も本当にいろんな方々にお世話になりました。
おかげで少しは読めるものになったかなぁ、と思います。
よろしければ、この夏のお供に『回廊』をよろしく。

●もにょ(校正班長)

今年の夏は、祭りに行きませんでした。まだ少し夏が残っていますが、これからも行か
ないようです。
その代わり、と云ってはなんですが、回廊祭りに参加しました。今回も読むだけの参加
です。
これからも、読むだけ、の能力をパワーアップできるように、精進していきたいと思い
ます。
まだ詳細は秘密ですが、次号の企画も始動しています。次号にもご期待ください。

●踝祐吾(制作班長・編集班コラム部門長)

くるぶしです。今回、まかり間違ったかのようにPDF版に手を付けてしまい、
自分でも大変なことになっております(てか、なりました)
HTML版を少しバージョンアップしたあとはPDF版だ……とまで息巻いては見たのですが。
これが何より難しい。デザイン畑の人たちを尊敬することしきりであります。
そんなこんなんで、楽しんでいただけるなら幸いです。

次回からは制作班員をじわじわと増やし、夏目さんあたりと一緒に回廊を乗っ取りたい
と思います(笑)。
さてどうなりますやら。

●桂たたら(「まつりの時間」著者)

趣味丸出しの話ですみません。
「まつりの時間」にはけっこうな量のパロディが隠れています。あなたはいくつ見つけ
られるでしょうか?
おそまつさまでした。

●藤堂桜(表紙担当)

表紙を担当した藤堂桜です。
描いてる時もビクビクして、公開された今もビクビクしてます。
今後は更に修行し、もっともっと良いものが描ければと思います。

●秋田紀亜(超短編「BOY MEETS GIRL」)

『回廊』では初小説となります秋田紀亜と申します。今作は読者が仕掛けをどのくらい
読み取ってくれるのかに興味あります。
 次回も参加したいですが、仕事の忙しさとの兼ね合い次第ですね。また何か仕掛けて
みたいです。
 ネット上の小説家やイラストレーターが集まる『回廊』は貴重な場だと思いますので、
いつまでも続いて欲しいと思います。


 ……………………………………… 第九号へつづく ………………………………………

 この作品に対するご意見・ご感想は編集部まで:unjyou@ml.kairou.com

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【3】 連載超短編「赤井都超短編集」      第3回
                 著/赤井都
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 時に清新、時に残酷。超短編界屈指の言霊遣い、赤井都の作品を集成! 今回は四作品
を掲載します。同じ題で紡がれる、四つの物語。

 …………………………………………「夜の散歩」…………………………………………

 晴れた夜、月はどこにも見えないのになんだか明るくて、縁側からちびた下駄を突っか
けたなりで外に誘い出された。こんな時、犬を飼っている人は堂々と散歩できる。しかし
私が飼っているのは小さなオウムである。お供にと鳥籠を下げて歩いているが、やや変で
ある。擦れ違う人が首を伸ばし籠の目を透かして、眠り込んだ鳥を覗き込んでくるから、
人のいない竹薮の影へと通りを外れていく。
 人はいないが物怪はいる。道に這いつくばって哭いているものがいる。罠かもしれない
と思いつつ、知らないふりで通り過ぎたら人でなしになる気がする。どうしましたと声を
掛けた。
 無くした、無くした、とそのものは返答し、跪いたまま、両手のひらで路をさぐるよう
にする。
 何を失ってしまったのか、聞き返そうかと思ったが聞かないほうがいいと考え直し、黙
ってその横を過ぎようとした。ばさり、鳥が羽ばたくほどに籠を揺らしてしまったのは、
ぐん、と足首を掴まれたからである。
 無くした、無くした、とそのものは訴える。
 無くしたものは私の踵ですか。
 訊ねると力が弛み、足首は解放された。無くした、無くした、とそのものは繰り返す。
 いったい何を無くしたのだろう。と、先ほどの揺れで目覚めたオウムが、けたたましい
笑いを弾かせた。私そっくりの笑い声が、何かを失った嘆きの前で不謹慎にも響いて、私
はまた足首を掴まれてしまうのではないかと身をすくませた。そのものの腕が伸びたのは、
しかし鳥籠の下の方へであった。
 何かを掴む手つきで空を掬い上げ、拾った拾った、と手のひらを口へ持っていく。
 大きな塊を呑み込むかのように咽が鳴り、そのものは笑いを弾かせた。笑いのままに躯
も弾かせて、どこかへ帰ってしまった。
 静まった竹薮の中を、私はオウムの籠を下げて歩いていく。この道は帰るには少し遠回
りである。

 ……………………………………… 「夜の散歩2」 ………………………………………

 眠ってしまったのか、ただじっとしているだけなのか、暗がりの中では判らない。静ま
った鳥籠を提げて、私は幅の広い道を歩いていく。
 道は川の流れのように夜目に白く流れている。月が空のどこかで冴えているような気配
があるが、私の頭は重くて、この重さからすると、いつしか翌日の夜を私は歩いているよ
うである。夜はときどき、いじわるく裏返って、私の時間はいつしかきっかり一頁ずれて
しまうのだ。特に私は細かな事が気になり始めると頭の中でいつまででも考えている性分
だから、その間に時間のほうがずるをしても気がつかない。ふと我に返ると、次の夜を私
は歩いている。
 気になったのは、前に人が約束してくれた千円のことである。私がその人のためにして
あげる事があり、その人が私に礼を金でくれるそぶりをした。その対価を私は勝手に千円
くらいだろうと決めていて、それはまだもらっていなのだが、なにしろ私はまだ何もして
あげていない。その人は、明日連絡をくれると云ったが、しかし今はもう次の夜になって
いる。その人は連絡をくれなかった。なにしろ私はまだ何もしていない。私はついに千円
を手に入れられるのだろうか。
 そんなことを、くよくよと考えて、まだ手に入れてもいない千円の遣い道まで考え始め
ている。
 歩く道の先に石が転がっている。きらきらと光っている。跨ぎこして歩いていく。
 どこへ行くつもりだったか忘れそうになる。そろそろ家に帰ろうと思っていたのだった。
 手に提げた鳥籠の重さが、私を現実に引き戻してくれる。
 オウムはきっと眠ってしまった。静かに休ませてやらなければいけない。
 考えることがとりとめもないのは、千円が頭の中に入って、すっかり重くなってしまっ
たからだ。紙幣は頭の中で血を吸って膨らむ。他のものが入る余地がなくなる。しかし路
傍の石のほうがきれいではないか。すぐに物のねうちが判らなくなるから、私は敢えて金
から離れた閑人として暮らしているのではないか。千円をくれる人がもらう私よりも偉い
と決まっているわけでもないだろう。
 なあ、と声を掛けたが、オウムは応えずに眠っている。頼りがいのない道連れだが、籠
はできるだけ揺らさないようにしずしず歩を進める。道の先でまた石が光っている。月は
どちらに昇っているのだろう。

 ……………………………………… 「夜の散歩3」 ………………………………………

 「マンゲツ。マンゲツ」
 オウムが云う。言葉の上り下がりの調子が私そっくりで、しかし声音は枝先で拉げた柿
のようだ。落ちるまでもなくそのまま耳にこびりついて、私が云ったのではないし、しか
し誰が云ったのか、私も望んでいるという気になる、満月。
「まだ、満月じゃないよ」」
 それどころか月なぞどこにも見えない。空は妙に明るい川面のように梢を浮かべている。
星があるかといえばそうでもなく、ただ夜の芯が真黒よりはずっと白っぽく、光を含んで
山や草をはっきり見せている。
 又、山や草そのものも、自ずと浮かび上がっているのかもしれない。物はそれぞれに薄
ら明るく、他に頼らずに各々の在り処を発している。
 私はどうだろうか。そんな景の中で、ただひとつ暗い点として、夜の底を歩いているも
のだろうか。
 静かな明るさはオウムに作用するのか、鳥は提げた籠の中で目覚めてしまった。
「マンゲツ」
 私の望みはそれなのだろうか。
「まだ、満月じゃない」
 応えて急に、自分が今まで来たことのない所を歩いていると気づいた。曲がる角を一つ、
それとも二つ三つ、間違えてしまったようだ。家はどちらの方角か。
 はたと立ち止まる。考え事をしているうちに、同じような景の中で道を誤ったのだ。し
かし来た道を戻るのも業腹だ。ちびた下駄をまた鳴らして、先へ歩いていく。いずれ曲が
る角が見つかるだろう。四つ五つ曲がれば家に着くだろう。
「マンゲツ」
 そう、それを目指すのもいい。

 ……………………………………… 「夜の散歩4」 ………………………………………

 亡くなった人がいる。その人にはもはや苦しみもない、だとか、私の姉の産んだ子を初
孫として抱くその数週間前だったのに、だとか、そんなことを思ってもきりがない。
 亡くなった人を清遊しているかのように云う人がいる。しかし私はそうは思わない。亡
くなった人は、苦しみがないということさえ無い存在のはずだ。
 骨を持っている。すると安心する。大事にしている。しかし大事にされて骨にきもちが
点っているかというとそうではない。骨に話し掛けても詮無い。骨はその物よりほかのも
のではない。
 そんなことを考えるのは、夜遅くにまだ路上にいるからだろうか。迷っても迎えに来て
くれる者は今の私にはいない。骨に遠くから呼び掛けても、応えは返ってこない。
 私の家には骨がある。灯の消えた部屋の中で、灯がついていようとついていまいと関係
のない存在として、箪笥の上にただある。私の帰りを待っているということもない。ただ
ある。
 夜道で迷って心細くても、提げた籠の中のオウムは眠り込んでいて道連れというより重
いだけだ。角の先から、かつて夜祭の後で迎えに出てきてくれたような、あの姿が現れる
かとも思うのだが、しらじらと冷たい霧が流れていて、温かく動く気配はない。
 歩き疲れた。迎えの手を引いてもらえれば難なく歩ける道が、独りではひどく遠い。し
かし座り込んでしまうわけにもいかない。家はどこか遠くにあり、ここは野の中だ。そう
思いつつも路傍にしゃがみこみ、籠の戸を開けて手を入れた。眠った鳥は頭を胸につけて
毬のようになっている。手は背に当る。ひやりとした羽毛を撫でた。奥にほんのかすかに
ぬくもりを感じる。

 …………………………………………… つづく ……………………………………………

 この作品に対するご意見・ご感想は編集部まで:unjyou@ml.kairou.com
 次回は第111号(09月05日配信予定)に掲載予定です。お楽しみに!

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【4】 連載エッセイ「塑性言論」        第5回
                 著/桂たたら
 ──────────────────────────────────────

 連載エッセイ第五回。謎の用語「萌え広角」の正体とは……?

 ……………………………………………エッセイ……………………………………………

 あなたは、漫画本や小説を読んでいて、

「ああ、もっとこのキャラクタ出して欲しい!」

 とやきもきしたことはありませんか?

 私は山とありますよ。

「ええーい、ルイズはいい! デルフリンガーを映せ! コルベールの戦いぶりを、そし
てカトレアを!」

 なんてのは日常茶飯です。
 出番のないキャラクタを好んでしまうと、こういった場面で損をしてしまいますね。

 でも、これはきっと、単純にキャラの好みがマイノリティなだけではない、のだと思う
のです。
 人気がないから出番がない、というわけではない、ということですね。

 今回は、その辺りのお話。

 *

 さて(という書き出しも何度目か)、出番のあるキャラクタとないキャラクタ、そこに
はいったいどんな違いがあるのでしょうか。

 まあ、一も二もなく人気の有無でしょう。人気のあるキャラクタを出張らせておけばそ
れだけで数字(視聴率、売り上げ)が取れるわけです。

 が、そこを曲げてまで人気の出そうなキャラクタの出番を絞る、ということにもある程
度の意味が存在するのです。

 これは演出上の小細工の一種として受け止めて欲しいのですが、

 ここに萌え広角(私の造語。どれだけの範囲の受け手を萌えさせられるかを指す。単位
はdeg)300°のキャラクタと、萌え広角60°のキャラクタが居たとします。
 単純に、300°のキャラクタは、60°のキャラクタの五倍の受け手を萌えさせることがで
きる計算になります。

 ただ、私の経験的に、萌え広角が広くなればなるほど、そのキャラクタの特性は、コテ
コテに濃くなるか、スカスカに薄くなってしまう傾向にあります。
 たくさんを相手にしようとしているから無理が生じているわけですね。

 この両キャラクタの出番を調整する場合、300°のキャラクタよりも60°のキャラクタの

出番を多くする、ということも十分に考えられます。

 人気の出そうなキャラクタの出番を絞って、人気の低いキャラクタの出番を増やす――。
 これは、どちらかといえば玄人好みの演出ともいえるでしょう。

『確かにこのキャラクタは人気は出る。出るがしかし、あまりに広範囲を狙いすぎたため
にキャラクタ的に薄すぎるという欠陥がある――』

 こういった類の葛藤を解決するときにもこの方法は有効です。出番をあえて減らすこと
で、そのキャラクタの薄さをはじめとした欠陥を極力、表出させないようにする、という
わけです。

 そしてさらに、出番を絞ることがそのキャラクタの魅力をさらに上げることになること
も考えられます。

 想像の余地のある所に萌えは生まれる、

 という言葉があって(あるんです!)、すべてを明らかにしないことで、受け手に想像
の余地を与え、キャラ萌えを促進させることができるのです。

 まあ、要約すると、

「人気が出そうだから(作り手側が気に入っているから)といって、そのキャラクタにバ
シバシ出番を与えているといつかいろいろとボロが出ちゃうかもよ。少しくらい出番を減
らしても想像で補えるから平気じゃね?」

 ということですね。

 あるシーンにおいて、あるキャラクタが、その姿を見せずに、そのキャラクタが存在し
ていたという痕跡だけを残している、という演出も、これの延長線上です。
 事実だけを映し、過程を受け手に想像させるわけですね。

 恥ずかしさに耐えて拙著で例を挙げるならば、『常常恋慕』(回廊七号掲載)における
加賀美の立ち位置です。
 吉野屋と加賀美では後者の方が萌え広角が広く、あまつさえ前者は奇妙にねじくれた性
格設定であるにも関わらず後者の出番がとても少ないのはそういうことが理由でもありま
した(物語的に部外者であるから、という理由もとても大きいのですが)。

 *

 なんだか回が進むにつれて内容がややこしくなっていきますね。
 そろそろ簡単な話を、というわけで、次回は覚えるだけで使用できるテクニック「簡単
なキャラクタのパクリ方」の話をしましょう。
 要望がなければ、上段、下段、正眼、八相、脇構えの違いをとっくりと説き、面打突時
の注意点についてお話しします。自分の射程距離である一足一刀の間合いはmm単位でとは
言いませんがせめてcm単位で把握しましょう。可能ならば、相手の射程距離まで測れれば
強いです。

 おやすみなさい、桂でした。

(BGM T.M.Revolution「INVOKE」)

 …………………………………………… つづく ……………………………………………

 この作品に対するご意見・ご感想は編集部まで:unjyou@ml.kairou.com
 次回は第112号(09月25日配信予定)に掲載予定です。お楽しみに!

======【〜作者と読者を繋ぐ〜オンライン文芸マガジン『回廊』最新刊 Vol.8 】=======

  書き手は小説の為に在り、小説は読み手の為に在る──
  永遠に繰り返し、拡がりつづける書のことわり──これもまた、その形のひとつ  

======《約束の第八号》 (http://magazine.kairou.com/) 大好評公開中===============

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【5】 編集後記
 ──────────────────────────────────────
 前略。
 いかがでしたでしょうか。『雲上』では現在、作品募集を行っています。詳しくは下記
公式ページをご覧ください。
 さて、未明の第九号での特集は――と、まだ話すことはできません。ただ、あの人やこ
の人が、かなり魅力的なものを書いてくれそうな、そんな気がします。では、また、十日
後に。

*公式サイト
http://unjyou.kairou.com/
*編集部
unjyou@ml.kairou.com


 次回の配信は08月25日を予定しています、それでは。

   ……………………………………… 公 募 ………………………………………

 本誌『雲上』では、アイデアと感動に満ちた作品を募集しています。

 対象は「文章で表現されるすべての作品」です。
 著作権等の問題が無ければ、既に何らかの形で公開された作品でも構いません。
 編集部では作者との共同作業で作品をより良くするシステムを整えております。
 たくさんのご応募を、お待ちしております。

         まずは編集部までご連絡ください:unjyou@ml.kairou.com

   ……………………………………… 奥 付 ………………………………………

       発行日:2006年08月26日
       発行元:雲上回廊
       発行者:秋山真琴
       編集者:キセン
           遥彼方
           言村律広
           恵久地健一
       ご意見ご感想:
           unjyou@ml.kairou.com
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