文学

雲上マガジン

総合創作団体・雲上回廊が送るメール文芸マガジン。

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雲上マガジン vol_92

2006/04/13

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    メールマガジン『雲上』 〜読者へつなぐ〜         第92号
        『回廊』第七号・発行直前増刊号        2006/04/13
                     http://unjyou.kairou.com/

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 ……………………………………… も く じ …………………………………………

 【1】 前書
 【2】 特別企画・第七号シークレット目次     第4回
 【3】 雲上増刊特別連載「『回廊』第七号・輪舞インタビュー」 第4回
 【4】 編集後記

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【1】 前書
 ──────────────────────────────────────

 第七号・発行直前増刊号の四号めです。いやあ、四号です。まだまだ続きますよ! 第
七号の魅力を伝えきるまでは、雲上は死ねないのです! まあ、メルマガは死にませんが。

                                     後略。

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【2】 特別企画・第七号シークレット目次     第4回
 ──────────────────────────────────────

 前号に引き続き、特別企画と題しましてオンライン文芸マガジン『回廊』第七号の目次
 を少しずつ公開していきます! 目次の全容は増刊号で順次明らかになっていくのでお
楽しみに!

【第一特集】「------------」

◇------------

【第二特集】テーマ小説:音楽と戯れる猫

◇星野慎吾「猫猫猫猫ネコノヒト!」
 
◇六門イサイ「FANTASION HOLIC.」

◇踝祐吾「公園通りの懐かない猫」

【読切小説】

◇---失----「----------ト」 

◇ポーン「ブラッド・スカーレット・スター」

◇遥彼方「Phantasmagoria-Melancholia」

◇星見月夜「僕らの青年期〜灯」

◇桂たたら「常常恋慕」
 
【超短編】

◇--------「--------------」

◇--------------「----------」

◇------「----------------------------------」

【コラム】

◇------「|---------」

◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【3】 雲上増刊特別連載「『回廊』第七号・輪舞インタビュー」 第4回
 ──────────────────────────────────────

秋 山:(秋山真琴)編集長
 遥 :(遥彼方)「Phantasmagoria-Melancholia」著者
 桂 :(桂たたら)「常常恋慕」著者
星 見:(星見月夜)「僕らの青年期〜灯」著者
言 村:(言村律広)ゲスト
恵久地:(恵久地健一)宣伝部長

 ………………………………………  インタビュー  ………………………………………

■■■遥彼方「Phantasmagoria-Melancholia」■■■

恵久地:どうも、皆様こんばんは。

 遥 :こんばんは。

秋 山:こんばんは。

言 村:こんばんは。こっそりお邪魔してます。

恵久地:『回廊』第七号先行プレビューということで、本日は読切小説に参加された遥彼
方先生を迎えてのインタビューです。よろしくお願いします。

 遥 :よろしくお願いします。

恵久地:遥さんは、ほぼ毎回『回廊』に参加されているうえに締切もキッチリと守るとい
う優良作家さんですね。

言 村:素晴らしいですね。

 遥 :え、そんなに守れてないですよ……。

恵久地:いえいえ、いつも感心させられます。

 遥 :わりとぶっちぎってますよ。二号の時とかえらいことでした確か。

言 村:いいじゃん。守れてることにしましょうよ。

 遥 :捏造!(笑)

恵久地:まあ、そんな皆勤賞作家の遥さんですが、それでもまだ遥さんを知らないという
読者のために、ご本人から簡単な自己紹介をお願いできますか?

 遥 :えーと、はい。回廊では二号から小説を書かせていただいてます。遥彼方です。
SFと海外文学好きです。あと、たまにこっそり絵も描いてます。それくらいでしょうか
……。

恵久地:ええ、充分ですよ。自己紹介ありがとうございます。

 遥 :よかったです……。(どきどきどき)

言 村:んじゃ私からは、『雲上』の大黒柱という紹介をしたいですね。

恵久地:頼れる屋台骨ですね。

言 村:頼りっ放しです。

 遥 :ひえぇえぇぇ。恐縮です。んなことないです。私のほうが頼ってばっかです。言
村さんあっての遥ですよ。

言 村:どうも。そんな感じで人という字は支えあって云々。

恵久地:言村さんは『雲上』の大事な土台ですからね。

言 村:もっと踏んでぇっ(違)

恵久地:言村さんが壊れそうなので、そろそろ作品の紹介へ移りましょう(笑)

 遥 :はい……(笑)

恵久地:今回の読切作品は『Phantasmagoria-Melancholia』ですね。読みは「ファンタズ
マゴリア・メランコリア」でいいんでしょうか?

 遥 :はい、そうです。

恵久地:メランコリアは、憂鬱とか、落ち込んだ気分とか、そういう意味ですよね?

 遥 :そうですね。もともと「ファンタズマゴリア・メランコリア」っていう単語が昔
から頭の中にあって……今回の作品に合うかな、と思ってタイトルにしました。

恵久地:なるほど。ファンタズマゴリアは、造語なんですか?

 遥 :あ、ファンタズマゴリアは、走馬灯とか、移り変わる景色、という意味の英単語
です。

恵久地:「ファンタズマゴリア・メランコリア」=「走馬灯の憂鬱」なら、内容にマッチ
した素晴らしいタイトルですね。

 遥 :ありがとうございますっ。

恵久地:作品のほうは、シュール(超現実的)というか、記憶の断片小説というか、非常
に芸術的ですね。

 遥 :わあエゴラッピンだっ! 記憶の断片小説。

恵久地:む、元ネタがバレタ(笑)

 遥 :いやいやいや。私も大好きです、エゴラッピン。

言 村:何ですか、エゴラッピン?

 遥 :ユニットです。ジャズっぽい感じの曲を作る人たちです。めちゃ聴きごたえあり
ますよ。言村さんもぜひ。

言 村:なるほど。じゃあ探してみます。

 遥 :わーい。それはそうと、そうですね……内容としては前回の実験小説でやったこ
とを引き継いでるとこもあります、より単純化したというか……。

恵久地:前回の劇中劇を引き継いだ雰囲気ですね。

 遥 :そんな感じですね。前回はTVを通したものでしたが、今回は物語自体がメタモ
ルフォーゼする、というイメージで書いてました。

恵久地:映画の手法でもありそうですよね。走馬灯っぽく、記憶がフラッシュバックして、
映像が切り替わるとか。

 遥 :多分、こういうのって映像のほうが得意なやり方なんじゃないかなあって、思い
ます。それを自分なりに小説でやったらどうなるかな、と……で、その結果が今回の作品です。

恵久地:たしかに読んでいて、変容する映像のイメージが頭に浮かびますね。

 遥 :そう言っていただけると、嬉しいかぎりです。

言 村:鮮やかですね。

恵久地:海辺の灯台とか、非常に魅力的な風景だと思います。

 遥 :海に関係するものが好きなんです……。

恵久地:前回の作品も、海中が舞台として登場しましたね。

 遥 :ですね。

恵久地: あと、遥さんの作品には、よく恋人たちが登場しますね。

 遥 :あー、何か最近、よく出てきますね。なぜだろう。でもこの作品で最初に思い浮
かんだシーンも、別れ話のシーンでした。

恵久地:相思相愛ではなく、いわくつきのカップルがよく登場しますが、これも遥さんの
好みですか?

 遥 :んー、どうなんでしょう……。何にしても、影のあるものが好きなのは確かです
ね。

恵久地:壊れものの美しさ、という雰囲気が作品に感じられますね。

 遥 :歪んだものとか壊れたものが美しく見えたり、何かそういう感覚は、大事にした
いと思って書いています。だから汲み取っていただけると嬉しいです。ありがとうござい
ます。

恵久地:いえいえ。物体が機能しているというのは、ようするに動いて不安定な状態です
からね。壊れて、動きが停止してこそ、本当の美しさが見えることもあると思います。

 遥 :ああ、そうですねー……たしかに……。

恵久地:よく分からない説明ですいませんね(苦笑)

 遥 :いえいえ。何かすごく、腑に落ちましたよ。

恵久地:秋山さんは、遥さんの作品を読まれてどう感じました?

秋 山:遥さんの今回の作品は、前回よりもさらに洗練され、さらに奥深さが増したよう
に思います。

 遥 :やた! ありがとうございます。

秋 山:具体的に言うと、シフトの鮮やかさと、意味深さですね。最後に円環をなすよう
に、物語がきれいに閉じるのが実に美しいです。この作品を一言で言い表すと、パーフェ
クト、でしょう。

言 村:今読み終えました。素晴らしい。書きながら続きを考えるんですか? それとも
予めプロットがあったり?

 遥 :核になるアイディアと、あといくつかのシーンが最初にあって、残りは書きなが
ら考えます。プロットは最近書いてないです……。

恵久地:一発ひらめきタイプの直書きですね。

言 村:天才肌ですね。

 遥 :いや、長期計画を立ててやるのが下手なんです……。だから長いのを未だに書き
きったことがありません。

恵久地:それでも締切を守って、毎回きちんと完結させているんだから、たいしたもんで
すよ。

 遥 :正確に言うと、締切は二十分オーバーでした。三十分だっけか……。

恵久地:それぐらいは許容範囲でしょう。関西と関東の時差です。

 遥 :そうか、なるほど!(笑)

言 村:時差っ!?

恵久地:えー、では最後に、遥さんの『Phantasmagoria-Melancholia』を読み終えたばか
りの言村さんから、感想を一言もらえますか?

言 村:もう一言もありません。素晴らしい作品です。唖然呆然以下同文。反転に次ぐ暗
転、脅威の空中千回転ひねり。唯一無二、回廊万歳。遥さんに栄光あれ。ラリホー!

恵久地:ラリホー! 

 遥 :ホー! なんかえらいことになってるー! 空中で千回転もしたら遠心力で千切
れとびまっせ。

言 村:ひねってるから大丈夫ですよ。

 遥 :そういうものですか……。

恵久地:では、今回の『Phantasmagoria-Melancholia』は読むとえらいことになる、とい
うことで。

言 村:なりますね。

 遥 :えーと、じゃあ、えらいことになっていただけるとさいわいです。

言 村:わーい。みんなでえらいことになりましょうー。

恵久地:それでは、お疲れ様でした。

秋 山:お疲れ様でした。

言 村:お疲れ様でした。

 遥 :ありがとうございました、お疲れ様でした。

■■■桂たたら「常常恋慕」■■■

恵久地:どうも、皆様こんばんは。

言 村:こんばんはっ!

 桂 :こんばんは。

恵久地:『回廊』第七号先行プレビューということで、本日は読切小説に参加された桂た
たら先生を迎えてのインタビューです。よろしくお願いします。

 桂 :よろしくお願いします。

言 村:よろしくこっそりいますお願いします。

恵久地:桂さんは、前回の第六号に期待の新人として参加され、今回は早くも第二弾の読
切小説をひっさげての参加ですが。まだ『回廊』では二度目の登場ということで、桂さん
を知らないという読者のために、ご本人から簡単な自己紹介をお願いできますか?

 桂 :なにを書けばいいんでしょう。えと、尊敬するクリエイターは赤松健です(笑)

言 村:私の友人にも赤松さん好きがいて、「A・Iが止まらない」を熱烈に薦められま
した(笑)

 桂 :「AIとま」は実は未読なんですよね。あぁ、尊敬するとか言っておきながら!

言 村:オススメらしいですよ(笑)

 桂 :ええ、いずれ買い揃えるつもりですよ。

言 村:ファン魂!

 桂 :ですね。つまるところは萌えオタクです。

恵久地:まあ、小説界の赤松健を目指しているということで。

 桂 :はは、そんなところです(笑)

恵久地:では、読切小説の『常常恋慕』ですが。これは「つねづねれんぼ」と読めばいい
んでしょうか?

 桂 :不親切ですよね、我ながら。「じょうじょうれんぼ」です。遠野さんにも同じ読
み方をされました。

恵久地:なるほど「じょうじょうれんぼ」ですか。

 桂 :あ、でもべつに読み方はどうでも構わないですよ。

言 村:私は「とことこれんぼ」かと思ってました(笑)

 桂 :とことこ(笑)可愛らしいですね。

恵久地:では、千の顔を持つタイトル『常常恋慕』ということで。

 桂 :上手いこと言いますね。

恵久地:いえいえ、ありがとうございます。それにしても、今回の作品は非常に大作です
ね、桂さん。四百字詰めの原稿用紙にして、およそ八十九枚。

 桂 :申し訳ないです。本来は五十枚前後となっているところを。

恵久地:これだけの枚数におよぶ作品ですが、内容は以前から構想を持っていたんですか?
 それとも、前回の読切小説を書き終えて、またゼロから構想して書き下ろしたとか。

 桂 :どうでしょうね……。そのあたりは結構あやふやです。いくつかのアイディアは
以前からあったもので、いくつかは新しく考えて、という感じでしょうか。

恵久地:多少の構想は、以前からあったということですね。

 桂 :そうですね。書き出しだけは映像的なイメージとして頭にあったことは確かです。

恵久地:今回は作品の文章量もさることながら、内容も非常に手の込んだ手法ですね。複
数の離れた場所で発生している話を、同じ時系列で並行させながら展開させるという書き
方ですが。

 桂 :これも不親切ですねー(笑)読者に混乱が起こらないように、と祈るしかないで
す。

恵久地:いえいえ、よく書けていたと思いますし、面白かったですよ。

 桂 :そう言って頂けると非常に嬉しいです。ありがとうございます。

恵久地:逆にこういう書き方をして、桂さんのほうが混乱したり、苦労したりということ
はなかったですか?

 桂 :それはもう苦労の連続ですよ。辻褄あわせに四苦八苦です(笑)

恵久地:今回は登場するキャラクターも、かなり多いですからね。

 桂 :そうですね。基本的には群像劇って好きだったりするんですよ。

言 村:前作と同じ名前のキャラクターは同じ子ということになりますか?

 桂 :あ、ええ。同一人物です。

言 村:おお、それは前作と合わせて読むとさらに楽しめて素晴らしいですね。

恵久地:前作は、第六号で書いた『緑の抵抗値』ですね。

 桂 :そうですね。この機会に『緑の抵抗値』も是非(笑)!

言 村:あと『雲上』エイプリルフール号掲載の桂たたら「反省会」も是非ご一緒に(笑)

恵久地:つまり前作から世界観を共有しているということで。本当に手が込んでますね、
桂さん。

 桂 :これはもう上遠野浩平の影響に他ならないです。

恵久地:なるほど、上遠野浩平先生ですか。では、せっかくなので「上遠野浩平と私」み
たいな感じ、どのような影響を受けているか、桂さんから話してもらっても大丈夫ですか?

 桂 :ええと、そんなに話すこともないのですけど。初めて触れたライトノベルがブギ
ーポップで、「これは面白い!」と。その後はもう、ずぶずぶと。作品ごとにリンクして
いるシステムとか、どこかで聞いた言葉ですが「現代ファンタジー」というような雰囲気
なんかは、直接的な影響と言えるかも知れないです。

恵久地:たしかに、今回の作品は「現代ファンタジー」という感じですね。

 桂 :やっぱり少年心をくすぐるんでしょうね、そういう設定は。「自分のすぐ身近に
謎がある」、みたいな。

恵久地:読者が共感しやすいですよね。自分の住んでいる街に似ている場所が舞台だった
り、年代が近いキャラクターが出ていたりすると。

 桂 :ええ、もうコッテコテのラノベです。多分、読者によっては好みが分かれるとこ
ろでしょう。いやむしろエロゲ的といっても良いですね(笑)

恵久地:エロゲ的になるかは分かりませんが、色々な可愛い女の子が登場しますからね。

 桂 :そりゃ、主人公を無条件に愛する少女が出てきたらエロゲ的ですよ! ……いや
こりゃ暴論ですね。

恵久地:そのあたりも、今回の作品で楽しめる要素の一つですね。

 桂 :ラノベエロゲがお好きな方は琴線に触れる可能性のある作品です。

恵久地:これだけのキャラクターや内容を整理するとなると、やはり最初に細かいプロッ
トみたいなもの書いたんですか?

 桂 :登場人物表、のようなものは書きましたが、それくらいです。プロットは基本的
には書きません。いままでの経験上、プロットを書いても六十パーセント程度しかその通
りに進まないのでもう諦めてます。

恵久地:では、もう頭の中だけで「この場面を書いたら、次はここに繋げるぞ」みたいな
流れを考えながら書いているわけですか。

 桂 :いえ、というよりも、一つのシーンを書き終わるまでは、次のシーンのことは一
切考えていないんですよ。ワンシーン書き終わった瞬間に、次のシーンを考える。その繰
り返しです。

恵久地:それは離れ技というか、すごい才能ですね。

 桂 :多分、長いものを書くには向いていないのでしょう。大きな流れだけは考えてい
るのですが。でもそれでストーリーが分かりにくくなっては仕方がない(笑)

恵久地:なるほど。言村さんは、今回の桂さんの作品を読んでどう感じました?

言 村:ええと、ちょっとど忘れ……思い出した。私は加賀美ちゃんに萌え萌えです!

 桂 :思い出してそれですか(笑)

言 村:名前を思い出せなくて(苦笑)すみません。前作よりも緻密に構成された物語で、
読んでいる間はずっとドキドキでしたね。さらに言えば黒スーツ! やっぱ黒スーツでし
ょう!

 桂 :黒スーツは、まあ、ちょっと幼い感じがあってどうだろうと思いましたが。

言 村:あと、どこかで牛丼が出てこないかとずっと思ってました(笑)

 桂 :牛丼(笑)こっちの店は50円安くなりましたからね!

恵久地:牛丼は作中に登場しませんが、ドキドキの展開で最後まで目が離せないというの
は、たしかですね。

 桂 :ありがとうございます。

恵久地:今回の作品で、第六号、第七号とリンクさせて、桂さんは今後も世界観を繋げた
作品を書かれる可能性はありますか?

 桂 :そうですね、おそらくは書くと思いますが、少し一つ覚えな感じがしてきたので、
ちょっと離れても良いかな、とは考えています。

恵久地:それはまた期待できそうですね。

 桂 :期待に応えられると良いのですが。

言 村:楽しみですね。

恵久地:まあ、今後の展開も目が離せない桂さんですが、まず今回は『常常恋慕』を楽し
んでいただきたいですね。

 桂 :はい。拙い作品ですが楽しんでいただければ幸いです。

言 村:『雲上』ではエッセイ「塑性言論」も4月25日号から毎月連載予定ですからね!

 桂 :ええ、そちらも是非お楽しみに。脱力系エッセイ、とでも言うのでしょうか。

言 村:心地よい脱力感のエッセイですね。

恵久地:『雲上』でも活躍する桂さんにも、乞うご期待! という感じですね。 

言 村:ですね。

恵久地:では、そんなところで、本日のインタビューを終了させていただこうと思います。
どうも、お疲れ様でした。

 桂 :はい。お疲れ様でした。

言 村:お疲れ様でした。

恵久地:どうも、ありがとうございました。

■■■星見月夜「僕らの青年期〜灯」■■■

恵久地:どうも、皆様こんばんは。

星 見:こんばんは。

言 村:しゅわっち!

恵久地:『回廊』第七号先行プレビューということで、本日は読切小説に参加された星見
月夜先生を迎えてのインタビューです。よろしくお願いします。

星 見:お願いしますー。

言 村:お邪魔してますー。

恵久地:星見さんは『回廊』第五号から「僕らの青年期」という連載形式の作品で参加さ
れていますが、今回で第三作目ということで。

星 見:ですです。

恵久地:星見さんは、毎号に渡って原稿を落とすこともなく、順調に連載を重ねてきたわ
けですが。それでも、まだ星見さんを知らないという読者のために、ご本人から簡単な自
己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?

星 見:えー、と。では簡単に。ダメ人間です。

恵久地:簡単過ぎです(笑)

星 見:つい。あちこちに顔出してますが、基本的には素人と変わりませんからねえ。二
十歳で執筆を始め、今年で七年目の二十七歳。独身男性で某ゲーム系同人サークルでシナ
リオを担当。ってとこですかね。主な活動は、個人サイトの管理くらいでしょうか。

恵久地:なるほど、執筆を始めて七年ですか。たしかに作品を拝読させてもらうと、玄人
っぽいというか、年季を感じさせる文章ですね。

言 村:初めて知りました。確か私、星見さんと知り合って、もう何年か経ちますよね。
びっくりだー。

星 見:あまりプライベートな話とかしませんしね、俺。恥ずかしいから(笑)

言 村:まあ、確かにこんな機会でもないと話しませんね、プライベート。

恵久地:ちなみに私も二十七歳です。

星 見:お、同世代。

言 村:うわ、それも初めて知った。ってことは私だけ仲間はずれ! ガーン(笑)

星 見:冒頭から衝撃が走りまくってますが(笑)

言 村:愛があれば年の差なんて!(笑)

星 見:随分油ぎった愛ですぜ(笑)

言 村:火が付きやすい感じですね(笑)

恵久地:いいですね。では、話を作品のほうに戻させてもらいますが。『回廊』では連載
形式の参加ですが、毎回シリーズものを書くというのは難しくないですか?

星 見:ある程度の覚悟というか、諦めというか、そういうのは必要じゃないかなと勝手
に思ってます。「また同じのかよ」って思われたり、「同じなら読まない」って思われた
り、そういうのは仕方ないと。

恵久地:毎回同じテーマで話を作らなければいけないとか、文体も同じ調子を保たなけれ
ばいけないとか、そういう創作面での苦労はありませんでしたか?

星 見:そういう点で苦労したことはないですねえ……多分。

恵久地:なるほど、さすがですね。

星 見:あんまり書いてるときにあれこれ考えないので記憶にないです(笑)

恵久地:よく恋愛物のアイディアが続くものだと、私なんかは感心して読ませてもらって
ますが。

星 見:それに関してはちょっとしたコツみたいものがあるのですよね。シチュエーショ
ンとかシーンとかをイメージするからアイディアが続かないのですよ、僕の場合は。キャ
ラクターを二人、最初に思い浮かべて、どんどん性格とか背景とかを具体的にしていくと、
後は勝手にぽこぽこと。なので僕の実力じゃないのです(笑)

恵久地:それも実力のうちだと思いますよ。

星 見:そう言ってもらえると嬉しいですね、やっぱり。

言 村:会話を考えるとかじゃなくて、ただ二人を作っていくんですか?

星 見:そうですね。個性が出来上がっていけば、会話は執筆段階で出てくるから。

言 村:なるほど。そうですね、そうか。二人ってところがミソですね。

星 見:まあでも、他の方法のが確実かな〜とか時々思ったり(笑)

恵久地:今回の「灯」だと、その二人というのは主人公の男性と、ヒロインの少女という
ことになるんでしょうか?

星 見:そうですね。「彼女に甘えて年取った青年」と「家族に恵まれなかった少女」っ
てとこでしょうか。

恵久地:今回は、これまで以上にインパクトのある恋愛作品ですね。

星 見:担当のキセンさんにはご迷惑をかけまくりましたね。

恵久地:まあ、掲載枚数もさることながら、内容が凄いということですよ。

星 見:あの展開は絶対ツッコまれると思ってました(笑)

恵久地:これまでの「僕らの青年期」は、年配の女性に主観を置いて落ち着いた雰囲気の
話でしたが。今回は若い女の子が登場することで、ポップな感じがしますね。

星 見:若い子とか苦手なんですが、思った以上に器用に立ち回ってくれて感謝してます
よ。

恵久地:さらに、今回は主人公が男性ということで「僕らの青年期」というテーマが、よ
り生きてる感じがしますね。

星 見:持ち上げられてばかりでちょっと怖いですね(笑)でも、はい。テーマとタイト
ルはぴったり合ってるとは思ってます。

恵久地:これまでの作品は、青年期=過去の図式を思わせる感じでしたが。今回は、主人
公が取りこぼした青年期を取り戻す、青年期=未来みたいな作品だと感じたんですが。そ
のあたりは、星見さんとしてはどうですか?

星 見:一応今回で三連作としてのラストなので、終わりは先をイメージ出来る方が良い
かなと思ったのですね。読み終わった後に少し胸が高鳴っていれば成功です。

恵久地:高鳴ると思いますよ。

言 村:高鳴りますね。

恵久地:読んでいながら、この人たちどうなるのかしら? みたいな感じで心を揺さぶら
れて、最終的にはホッとさせられる感じで。

星 見:それなら成功、かな?

言 村:「5」のところがしっかりあるのが、いいですよね。「4」までで終わらないと
ころが、未来を感じさせます。

星 見:枚数の都合で結構悩みましたよ(笑)

言 村:いやいや。「4」までの展開は薄々予測できるものの、その先というのが本当に
心が高鳴るところだと思います。素敵!

星 見:どもども。

恵久地:第一作「手紙」では、自分の知らなかった過去との再会。第二作「声」では、過
去を振り切って現在と向き合う主人公。そして、第三作「灯」では未来と。この過去→現
在→未来という流れは、星見さんの意図的なものですか?

星 見:当初、三連作で構成していますから。そういった意図も確かにありますよ。一番
の問題は三作品も『回廊』が付き合ってくれるかどうかだった……。

恵久地:じゃあ、第一作を掲載した段階から、すでに今回のような構想はあったんですね。

星 見:そうですね。実際こうやって形になると、やっぱり嬉しいです。

恵久地:「時と人三部作」星見月夜バージョンみたいな感じ。

星 見:そこまで格好良くなくても(笑)

恵久地:いや、北村薫先生の作品に「時と人三部作」というのがあったので、ちょっと拝
借しました(苦笑)

星 見:ああ、ありましたね、そう言えば。一冊読んだけど、全部は読めなかったり。

恵久地:私も映画版の「ターン」を見て、原作を読んだだけですけどね。

星 見:ああいうのは映像のほうが栄えそうだなあ。

恵久地:星見さんの作品も描写が写実的で、本当にドラマのような感じですね。

星 見:意図的に、って訳じゃなくて、もう癖ですよね。

恵久地:今回の重要な舞台となる公園とか、実際に近くの公園を取材してモデルにしたと
か、そういうのはあるんですか?

星 見:会社の駐車場裏にある公園を、モデルというか、具体的な参考にしましたね。リ
アリティが欲しくて色々探してたんですが、仕事終わりにぼけっと見たら「あー丁度良い
じゃんこれ」って感じで。

恵久地:あのリアルな描写は、実物を見て書いた成果というわけですね。

星 見:ゲームのシナリオとかやってると、どうしても取材癖がついちゃうんですよね。
どこへ行くにもデジカメ持ったりとか。あまり撮りませんが(苦笑)

恵久地:取材までして、本当に玄人というか、本格派の作家さんですね。

星 見:いやでも素人ですよ(笑)そろそろ素人の壁を破らなきゃなって感じはしてます
けど。

恵久地:「僕らの青年期」は、前の発言にもあったように三連作ということですが。今回
で連載は終了してしまうんですか?

星 見:一応、今回で一旦休止ってことにしようかなとは思ってます。次回からはまた別
のことを考えますね。

恵久地:じゃあ、次回は壁を突き破った星見さんが登場するということで。

星 見:時期的に破るどころか引き篭もってそうですが(苦笑)

言 村:夏の陣、ですか(笑)

星 見:終わるのかと考えると胃がね……。

言 村:わあ、お大事にー。

星 見:すっげ簡素に対応されたっ。

言 村:え、じゃあ、なんだろ。星見さんの胃に代わってあげたい! とか(笑)

星 見:助けてくだ(略)七畳半の部屋の真ん中で叫びますよ僕わ。

言 村:燃え上がりやすい愛の絶叫ですね。

星 見:そして燃え尽きてみたり。

言 村:不死鳥は灰から蘇る!

星 見:お湯かけて三分?

言 村:手軽で便利、でもレンジ調理不可。

星 見:インスタント不死鳥・言村で。

言 村:お湯をかぶると女になっちゃいます(違)

星 見:脱線脱線(笑)

言 村:ああおっととと、そうでした(笑)

恵久地:じゃあ、そんな言村さんから、最後にビシッと、星見さんの作品に対するコメン
トをいただけますか?

星 見:お、面白そう。言村いえーい。

言 村:いつも、星見さんの作品には風が吹いています。どういう風かというと、流れも
留まりもするけれど、吹くことを止めない風です。そして暖かさを運びながら、薄い寒気
を伴っています。その風を浴びることができるのが星見さんの小説作品で、寒さで見えた
現実を暖かさで包み上げてくれる、そういった静かな感動が読者に去来します。素晴らし
いです。

星 見:……格好良いコメントだなあ。

言 村:格好良い作品には格好良いコメントができるんですよ。

恵久地:素敵ですね、言村さん。

星 見:勉強になりまっす。

言 村:こちらこそです。

星 見:紅茶むせた……えっふえっふ……。

恵久地:大丈夫ですか、星見さん。

言 村:お大事に(笑)

星 見:作者はこんなでも作品は違いますよー。

恵久地:では、読者の皆様にはですね。星見さんの作品を読んで、ぜひ感動の風を体験し
て下さいとお願いして、本日のインタビューを終らせていただこうと思います。

星 見:ありがとうございました。

言 村:お疲れ様でした。

恵久地:どうも、お疲れ様でした。

 …………………………………… Next→読切・コラム ……………………………………

 このコーナに対するご意見・ご感想は編集部まで:unjyou@ml.kairou.com
 次回は第93号(4月14日配信予定)に掲載予定です。お楽しみに!


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◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
 【3】 編集後記
 ──────────────────────────────────────
 前略。
 いかがでしたでしょうか。『雲上』では現在、作品募集を行っています。詳しくは下記
公式ページをご覧ください。
 さて、雲上特集号第四弾はお楽しみいただけましたでしょうか? 読切小説作家インタ
ビュー三連発ということで、よくもまあこんなにばらばらなタイプの作品が集まったもの
だと思います。編集なのに。興味深いのは、これだけ作風がばらばらな三人なのに、小説
技法にある程度の共通点が見出せることでしょうか。翻って自分のことを考えてみると、
僕は頭のなかでそれなりにプロットを作って、場面場面をつなげていく感じで小説を書い
ていたような気がします。なぜか過去形ですが。あまり「キャラクターが動いていく」と
いう感覚を味わったことがないので、この三人がうらやましく思えたりしますね。ではま
た明日。

*公式サイト
http://unjyou.kairou.com/
*編集部
info@kairou.com

 次回の配信は04月14日を予定しています、それでは。

   ……………………………………… 公 募 ………………………………………

 本誌『雲上』では、アイデアと感動に満ちた作品を募集しています。

 対象は「文章で表現されるすべての作品」です。
 著作権等の問題が無ければ、既に何らかの形で公開された作品でも構いません。
 編集部では作者との共同作業で作品をより良くするシステムを整えております。
 たくさんのご応募を、お待ちしております。

         まずは編集部までご連絡ください:info@kairou.com

   ……………………………………… 奥 付 ………………………………………

       発行日:2006年04月13日
       発行元:雲上回廊
       発行者:秋山真琴
       編集者:キセン
           遥彼方
           言村律広
           恵久地健一

       ご意見ご感想:
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創刊日:2003-11-08  
最終発行日:  
発行周期:月3回  
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