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【メルマガ日台共栄:第3549号】 台湾との付き合い方を明記の法制定と蔡英文氏の訪日実現を  趙 中正(全日本台湾連合会会長)

2019/08/30

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1>> 台湾との付き合い方を明記の法制定と蔡英文氏の訪日実現を  趙 中正(全日本台湾連合会会長)
2>> 米政府機関から締め出された中国の“監視カメラメーカー” 背後にウイグル弾圧問題
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1>> 台湾との付き合い方を明記の法制定と蔡英文氏の訪日実現を  趙 中正(全日本台湾連合会会長)

 9月1日、台湾出身で日本に在住する人々が中心になり「日本蔡英文総統後援会」が設立される。
その会長に全日本台湾連合会会長で本会常務理事をつとめる実業家の趙中正(ちょう・ちゅうせ
い)氏が就任する。

 産経新聞の矢板明夫・外信部次長は8月27日に趙中正氏に蔡英文氏を支持する理由や後援会がど
ういうことをするのかなどについてインタビュー、30日付に掲載された。3面と7面に掲載され、下
記にその全文を紹介したい。

 趙氏は「日本政府に期待するのは、アメリカにある『台湾関係法』のような、台湾との付き合い
方を明記する法律をつくってもらうこと」と、本会が提唱している「日台交流基本法」の制定を求
め、また、もっとも実現したいこととして「蔡氏の早期訪日」を挙げ、「蔡氏は何度も米国を訪問
し、米国の政治家と面会したり、大学で講演したりした。他の国を訪問する途中に立ち寄るという
やり方だが、同様に蔡氏の訪日を実現」したいと答えている。

 なお、9月1日開催の日本蔡英文総統後援会の成立大会には約400名が参加するそうで、台湾から
蔡英文総統の代理として陳菊・総統府秘書長(内閣官房長官に相当)が来日する。金美齢・元総統
府国策顧問、門田隆将氏、野嶋剛氏、河添恵子氏、宮脇淳子氏なども参加し、本会からも渡辺利夫
会長や川村純彦・副会長、黄文雄・副会長、梅原克彦・常務理事などが参加予定だ。

 ちなみに、参加申し込みは定員となったため、8月27日に予定どおり締め切っている。

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「今日の香港は明日の台湾、明後日の沖縄」 蔡英文後援会、日本で来月発足
趙中正会長、中国の脅威に警鐘
【産経新聞3面:2019年8月30日】
https://special.sankei.com/a/international/article/20190828/0002.html

 来年1月の台湾の総統選に、与党・民主進歩党から立候補する現職、蔡英文氏を応援する「日本 蔡
英文後援会」が9月1日に発足する。在日台湾人組織を束ねる全日本台湾連合会の会長で、実業家の
趙中正氏が総会長に就任する予定だ。趙氏は28日までに産経新聞のインタビューに応じ、後援会を
立ち上げた理由について「台湾の自由と民主主義を守るため」と述べた。

 趙氏は台湾の現状について「中国にのみ込まれるかどうかという危機的状況にある」と発言。そ
の上で、蔡氏以外の候補者は中国と深い関係にあり、当選すれば台湾が中国の影響下に入る可能性
があると語った。

 中国の抑圧と浸透に抗議する香港のデモにも言及し、「共産党の牙は香港の次に必ず台湾に向
き、その次は日本だ。今日の香港で起きていることは明日の台湾、明後日の沖縄で起きうる」と指
摘。香港と台湾の危機は日本人にも決して人ごとでないと強調した。

 米中貿易摩擦の激化については、台湾や日本が米国と行動を共にする重要性を説き、「中途半端
な動きをしたら、米国の信頼を失う」と指摘した。

 趙氏は日本政府に期待することとして「米国にある『台湾関係法』のような、台湾との付き合い
方を明記する法律をつくってもらいたい」と述べた。また、中国の圧力で台湾のトップが訪日でき
ない現状に触れ、「蔡英文氏が最近、何度も訪米したようなやり方で日本訪問を実現したい」と
語った。(矢板明夫)

=7面に関連記事

              ◇     ◇     ◇

趙中正氏
1944年、モンゴル・チチハル生まれ。日本大学法学部卒業後、南カリフォルニア大学大学院留学。
1969年にオアシス商事を創立し代表取締役に就任。台南出身の父親の影響を受け、青年期から台湾
の民主化運動を支援。蒋介石独裁体制下の“ブラックリスト”に登録され、長年台湾に戻れなかっ
た。2017年6月から全日本台湾連合会の会長を務め、2019年3月から日本李登輝友の会常務理事。

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趙中正氏インタビュー詳報
蔡英文氏「立ち寄り」で訪日を 中国の影響下に入れば台湾の自由失われる
【産経新聞7面:2019年8月30日】

 9月1日に発足する「日本 蔡英文後援会」の総会長に就任する予定の趙中正氏は産経新聞のイン
タビューで、「蔡英文氏の早期訪日を実現したい」と強調した。主なやりとりは以下の通り。(3
面に関連記事)

── 台湾の総統候補は複数いるのに、なぜ蔡氏を支持するのか

趙氏 今の台湾は、中国にのみ込まれるかどうかという危機的状況にある。蔡氏以外の総統候補
 は、中国と水面下で深い関係を持ち、中国との関係強化などを主張している。香港で起きている
 ことを見れば分かるように、台湾が中国の影響下に入れば、私たちの先輩が命がけで勝ち取った
 自由と民主主義が失われかねない。故郷台湾の将来を心配する私たちには、中国との対決姿勢を
 示す蔡氏という選択肢しかない。

── 香港のデモをどう思うか

趙氏 中国に返還された後の香港には一度も足を踏み入れていない。共産主義の本質は人々の自由
 を抑圧することだと考えているので、なるべく接触しないよう心がけている。今の香港では私の
 懸念していたことが現実になったといえる。大変悲しい。香港の若者たちが自分たちの自由を守
 るため、勇気を振り絞って立ち上がり、中国の強権政権と対決している。台湾人として彼らを応
 援しなければならないと考えている。

  日本人にとって香港で起きていることは決して人ごとでない。中国の拡張する野心はとどまる
 ところを知らない。共産党の牙は香港の次に必ず台湾に向き、その次は日本だ。今日の香港で起
 きていることは明日の台湾、明後日の沖縄で起きうる。香港の若者を応援するのは自分を守るこ
 とだ。

── 米中貿易戦争は台湾にとってチャンスか

趙氏 チャンスだが、対応を間違えれば危機かもしれない。軸足をぶれさせず、しっかりと台湾の
 立ち位置を守ることが大事だ。日本にも言えることだが、米国と同じ自由主義陣営に属している
 のだから、米国と同じ立場に立つことが当然だ。例えば、米国が中国通信機器大手、華為技術
 (ファーウェイ)を排除すると言ったら、すぐ同じ行動を取らねばならない。

  その意味で、蔡政権はよくやっている。目の前の損得を考えて中途半端な動きをしたら、米国
 という最も重要な仲間の信頼を失う。今回、中国に向き合う米国の姿勢は真剣だ。共和党も民主
 党もマスコミも世論も皆、中国に厳しい論調だ。

── 日本に期待することは何か

趙氏 日本に70年以上も住んでいる私は、日本人の台湾人に対する誠実さにいつも感謝している。
 台湾で地震が起きたとき、安部晋三首相に「台湾加油(頑張れ)」という暖かいメッセージを
 送っていただいたことに感動した。日本政府に期待するのは、アメリカにある「台湾関係法」の
 ような、台湾との付き合い方を明記する法律をつくってもらうことだ。

── 後援会はどんなことをするのか

趙氏 米国、欧州、東南アジアの台湾人団体と連携し、蔡氏や台湾の声を世界に発信していきた
 い。同時に、日本社会で台湾に対する理解を深めたい。最も実現したいのは、蔡氏の早期訪日
 だ。
  今、中国の圧力で台湾のトップは訪日できない。しかし最近、蔡氏は何度も米国を訪問し、米
 国の政治家と面会したり、大学で講演したりした。他の国を訪問する途中に立ち寄るというやり
 方だが、同様に蔡氏の訪日を実現させられるのではないか。日本と台湾の政治家に働きかけてい
 く。

(聞き手・矢板明夫、協力・池雅蓉)

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2>> 米政府機関から締め出された中国の“監視カメラメーカー” 背後にウイグル弾圧問題

【デイリー新潮 :2019年8月23日】

 華為(Huawei,ファーウェイ)を始め、中国企業5社の製品が米国政府機関から締め出されること
になった。8月7日、それら5社からの調達禁止が発表されたのである。まずはこの暫定規則を発し
た主体に注目してもらいたい。軍事を司る国防総省、そして最先端技術を握るNASA(航空宇宙局)
という米国の機密が集中する部門による措置であり、トランプ政権が中国企業への警戒をいかに高
めているかがよくわかる。

 そして対象となった企業名を眺めてみて、まず目に付くのが華為だろう。現在の米中激突の焦点
であり、日本でも多くの紙面が割かれて報じられている。だがここで注目したいのは、海康威視
(Hikvision,ハイクビジョン)と大華(Dahua,ダーファー)だ。両社はともに浙江省杭州市を拠点
としており、世界シェアがそれぞれ第1位と第2位の監視カメラメーカーだ。英フィナンシャル・タ
イムズ紙によれば、2000台以上もの両社製の監視カメラが米連邦政府内にあるというのだ。ミズー
リ州の陸軍基地にも存在したというのだから事態は深刻だ。

 両社がターゲットになったのは、なにもトランプの思い付きではない。約一年前に成立した国防
授権法(国防権限法とも)に基づく措置であり、いわば既定路線だ。同法成立直後には、ルビオ上
院議員(共和党)、メネンデス上院議員(民主党)ら超党派の上下両院議員17人が、ポンペオ国務
長官とムニューシン財務長官に書簡を発し、行政命令(いわゆる大統領令)13818号に基づいて両
社に制裁を科すよう求めた。ルビオは共和党のホープで48歳。2016年大統領選挙ではトランプと
争ったが、この問題ではむしろトランプ政権の尻を叩く役回りといえよう。

 米国での懸念が高まる一方で、両社は中国政府のバックアップを受けて新疆ウイグル自治区で莫
大な利益を上げている。中国共産党からみれば不穏分子と映るウイグル人の一挙手一投足を把握す
るため、両社の監視カメラが自治区の隅々に次々と設置されているからだ。そしてトランプ政権に
加えて議会までもが両社を問題視する理由は、米国内からの情報流出もさることながら、まさにこ
のウイグル問題にあるといえよう。

◆極端な強圧策の背景

 そもそもウイグル問題とは何か。トルコ系イスラム教徒であるウイグル族が人口の約半数を占め
る新疆ウイグル自治区は、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンといった旧ソ連諸国に
加えてモンゴル、アフガニスタン、パキスタン、インドという8か国と隣接しており、地政学的に
重要な場所に位置している。

 習近平政権の下でウイグル人を巡る状況が悪化している背景の一つには、陳全国書記の存在が挙
げられる。中国においては政府の職よりも共産党の職の方が実権を有しており、新疆ウイグル自治
区においても同様の状況だ。自治区政府のトップである主席にはウイグル族が歴代あてられている
が、党組織のトップである党委員会書記には漢族が就いている。ウイグル側には実権を決して渡さ
ないという共産党の意思表示だ。

 現在の党委書記である陳は、2016年8月に新疆に転任するまではチベットで党委書記を務め、再
教育に名を借りた弾圧を大々的に展開。チベットでの手口を新疆にも持ち込んでウイグル族への弾
圧をあからさまに強めているのだ。その“功績”を買われてか、2017年10月の第19回中国共産党大
会を受けて、党中央の政治局委員に昇格を果たした。少数民族をいかに抑圧したかが昇進のポイン
トになったのだとすれば、俄かには信じ難い話だ。米国議会も陳をキーパーソンとみており、先に
挙げたルビオ上院議員らからトランプ政権への書簡では、陳に対する制裁も求められている。

 構造的な要因として考えられるのが、習近平政権が重要戦略と位置付ける一帯一路だ。陳は、李
克強首相が河南省で省長そして党委書記を務めていた時の直接の部下であったこともあり、陳の施
策には党中央の意向がダイレクトに反映されているとみてよいだろう。

 陸路で中国と欧州を結ぶ主要ルートのハブにあたるのが新疆だ。また新疆西部の最大都市タシュ
クルガンからパキスタンのグワダル港までのインフラ整備計画を中国パキスタン経済回廊(CPEC)
と銘打つのは、マラッカ海峡を経由せずにインド洋にアクセスしようという思惑からだ。このよう
に一帯一路は新疆を抜きにして語ることはできず、極端な強圧策の背景には、新疆の安定を何とか
確保して習の看板政策である一帯一路を前進させたいという狙いがあるものと思われる。

 だがウイグルに対する米国や国際社会の関心は、これまで必ずしも高いとはいえない状況が続い
ていた。同じく中国の民族問題としては、チベットに対する関心の方が遥かに高かったといえるだ
ろう。チベットには世界的な影響力を有するダライ・ラマというアイコンがいることも大きな違い
だ。

 加えて見逃すことができないのが、ウイグル問題は米中関係全体の中では、ある意味でのバー
ターの材料として使われていたという点だ。特に顕著だったのが、今世紀の初頭、すなわち9.11以
降にテロとの戦いがアメリカの軍事外交において極めて大きなウェイトを占めていた頃だろう。中
国がテロとの戦いに協力的な態度を示す代わりに、米国は新疆でのテロ取締を名目としたウイグル
抑圧に対して大々的な批判はしないという暗黙の了解が成り立っていた時期があったといえよう。
これまでウイグル問題についての声が米国においてなかなか高まりを見せなかった原因は、米中関
係の中でのこうした貸し借りがあったと思われる。

◆「24時間ぶっとおしの洗脳」

 ところが状況は大きく変わった。ウイグル問題が大きくクローズアップされるようになったの
は、昨年からだといってよいだろう。新疆における苛烈なまでの人権侵害の実態が、実際に収容さ
れていた人達から生々しい形で伝わってきたことが大きい。

 本年5月、カザフスタン人のオミル・ベカリ(Omir Bekali)氏がAP通信のインタビューに答え、
自身の収容体験を証言した。ベカリ氏は、ウイグル族とカザフ族の両親の間に中国で生まれ、のち
にカザフスタンに帰化している。昨年3月から約7か月に及んだ拘束では、身体的拷問だけでなくイ
スラム教の否定や政治的スローガンの強要といった精神的圧迫も受けたという。

 米国務省の国別人権報告書(2018年版)によれば、収容されている人数は、これまでの約100万
人を遥かに上回る200万人以上の可能性があるという。そして共産党による弾圧の手段となってい
るのが監視カメラだ。ウイグルの不安定化を恐れ、全てを監視しようと共産党が躍起になり、その
分だけ今回米国での政府調達から排除された両社が利益を得ている格好だ。

 ウイグル問題が大きく取り上げられるようになったのは、米中の対立激化とも大いに関係してい
る。昨年10月4日、ハドソン研究所でのペンス副大統領による演説では、対中国政策が包括的に示
されたが、新疆での強制収容については「24時間ぶっとおしの洗脳(around-the-clock 
brainwashing)」という強い言葉が用いられた。

 日本では米中激突といえば関税に焦点が当てられがちだが、その対立点は幅広い。今回の中国監
視カメラメーカーへの措置の根拠となっている国防授権法をみると、台湾関係法に基づく武器売却
なども盛り込まれており、対立点が多岐に亘るだけでなくお互いにリンクしていることが見て取れ
る。米中激突を幅広い観点から注視する必要がますますありそうだ。

            ◇     ◇     ◇

村上政俊(むらかみ・まさとし)同志社大学ロースクール嘱託講師。

1983年、大阪市生まれ。東京大学法学部卒。外務省に入り、国際情報統括官組織、在中国、在英国
大使館外交官補等を経て、2012年から14年まで衆議院議員。皇學館大学でも講師を務める。

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